JP3165657U - 乗用玩具 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗用する幼児の手元切替え操作に応じて動く可動部材を備えることで、好奇心を持たせて乗用とともに楽しみを長期にわたり与えることができる乗用玩具を提供する。【解決手段】前輪2、後輪3を備える車体1に、操作レバー14と、この操作レバー14の切替え操作に応じて動きをなすように、車体1に組み込み装着されるフロント部材15およびサイド部材16a,16bと、このフロント部材15およびサイド部材16a,16bと操作レバー14とを連繋する動作伝達機構を備えている。動作伝達機構は、操作レバー14の操作起点から一方向への操作と、当該操作起点に戻す操作との切替え操作に応じて、フロント部材15およびサイド部材16a,16bを外部に飛び出させる動きと、当該飛び出し状態から元に戻す動きとを成すように連繋される起動部材と第1〜第3のリンク部材とによって構成されている。【選択図】図14

Description

本考案は、幼児が跨って自ら地面を蹴りながら走行する乗用型として、また、幼児の歩行を助ける手押し車型として選択使用することができる乗用玩具に関する。
前輪および後輪を備えている車体の後側上面に座部を備え、車体の前側上面には前輪を舵取るハンドルを備えて、例えば、2から3歳くらいの幼児が車体を跨いだ状態で座部に座り、自ら両足で地面を蹴りながら、なおかつ、ハンドルを自ら操舵しながら走行するように構成されている乗用玩具は知られている。
また、車体の前側部分に、前後の走行(移動)に伴い上下に動きをなす動物などの任意の形態からなる装飾物を、上下揺動可能に備えている乗用玩具が知られている(例えば、特許文献1などを参照)。
この乗用玩具は、前輪車軸をクランク形状となし、この前輪車軸に突上げ部材の下端側を回転可能に連結し、突上げ部材の上端側を、装飾物を上面に載置固定する揺動板の下面に対して当接可能に係合または上下動可能に連結している。
これにより、乗用玩具の前後の走行に伴う前輪車軸の正転または逆転によって、前輪車軸に連結されている突上げ部材、揺動板を介して装飾物を上下に揺動させるように構成されている。
特開平11−300050号公報
ところで、従来技術の乗用玩具は、車体の走行に伴って上下に揺動する動きをなす装飾物が備えられていることで、座部に座って自ら両足で地面を蹴りながら乗用する楽しみに加えて、走行に伴って上下に揺動する装飾物の動きを見る楽しみを幼児に与えることができるために有益である。
しかしながら、従来技術の乗用玩具では、ワンパターンで動く装飾物の動きに対して好奇心(興味)を示すしばらくの期間においては幼児に楽しみを与えることができるものの、一定の期間がすぎると、ワンパターンで動く装飾物の動きに対してあきてしまうなどによって好奇心を示さなくなることがある。
そこで、本考案は、前記課題を解消するために創案されたものであり、乗用する幼児自らの手元操作に応じて動く可動部材を備えることで、長期にわたり好奇心を持たせて乗用とともに継続的に楽しみを与えることができる。例えば、車体の一部を外部に開くように飛び出させるなどによって車体形態を変化(変身)させる動きと、この変化形態から車体の一部を元の形態に戻す動きを、乗用する幼児自らの手元操作によって可能にした操作レバーと可動部材との動作伝達機構を備えた乗用玩具を提供することにある。
前記課題を解決するために、本考案では、前輪および後輪を備える車体に、前輪操舵用のハンドルと、座部を備えて構成されている乗用玩具であって、
前記車体に、操作レバーと、この操作レバーの切替え操作に連動して所望の動きをなすように、前記車体に設けられている装着部に収容された状態で組み込み装着される可動部材と、この可動部材と前記操作レバーとを連繋する動作伝達機構とを備えてなり、前記動作伝達機構は、前記操作レバーの操作起点から一方向への操作と、当該操作起点に戻す操作との切替え操作に応じて、前記可動部材を、前記装着部から外部に飛び出させる動きと、当該飛出し状態から前記装着部への収容状態に戻す動きとを成すように、前記可動部材と前記操作レバーとを連繋する少なくともリンク部材によって構成されていることを特徴とする。
ここで、前記操作レバーが操作起点にあるときは、前記可動部材が前記車体の前記装着部に収容されている状態で、前記操作起点から操作レバーを一方向(例えば、車体の後側)に操作移動させることで、前記可動部材が前記装着部から外部に飛び出す動きをなすものである。
また、前記操作レバーは、前記ハンドル近くの前記車体の上面に位置して、該車体の前後方向へ回動可能に備えられ、前記可動部材は、前記車体を構成する車体構成部材であることが好適なものとなる。
このような構成によれば、車体を跨いで乗用する幼児が、操作レバーを握り、操作起点から一方向、例えば、車体の後側に向けて操作レバーを移動させるように操作すると、操作レバーに動作伝達機構の少なくともリンク部材を介して連繋されて車体の装着部に収容されている可動部材が、当該装着部から飛び出す。そして、操作レバーを操作起点に戻す操作によって、飛び出している可動部材は、車体の装着部に戻されて収容される。
これにより、幼児自らの切替え操作に応じて外部に飛び出したり、元の収容形態に戻る可動部材の動きなどによって飽きの来ない継続的な楽しみを幼児に与えることができる。
そして、可動部材が、車体の一部を構成する車体構成部材である場合、車体の装着部に収容されているから飛び出る車体構成部材によって車体形態を変化(変身)させることができる。例えば、電車から飛行機に、または、機関車から車に、または、消防車から飛行機に車体形態を変化させることができるなどによって、よりインパクトのある好奇心(興味)、楽しみを幼児に与えることができる。
本考案の乗用玩具によれば、操作レバーによる幼児自らの手元操作に応じて外部に飛び出したり、元の形態に戻る動きをなす可動部材の動きによって、幼児に対して好奇心(興味)を持たせて、乗用とともに楽しみを長期にわたり継続的に与えることができる。
また、可動部材が車体の一部を構成する車体構成部材である構成を採用することで、車体構成部材が装着部に収容されているときの車体形態から車体構成部材を外部に飛び出せたときの車体形態への変化(変身)、例えば、機関車から飛行機へ車体形態を変化させることができる楽しみ、そして、飛び出させた車体構成部材を、幼児自らの手元操作によって装着部への元の収容形態に戻すことができる楽しみ、車体を変化する前の元の形態に戻すことができる楽しみなどによって乗用とともに長期にわたり幼児に対して好奇心(興味)を与えることができる。
本実施形態に係る乗用玩具を前側斜め上方から見たときの斜視図である。 同乗用玩具の縦断側面図である。 操作レバーを示す斜視図である。 同操作レバーの車体への装着状態を示す断面図である。 フロント部材を示す斜視図である。 同フロント部材の車体への装着状態を示す断面図である。 サイド部材を示す斜視図である。 同サイド部材の車体への装着状態を示す断面図である。 操作レバーとフロント部材および両サイド部材との動作伝達機構による連繋形態を、車体を省略して示す斜視図であり、フロント部材および両サイド部材が収容されている状態を示す。 同斜視図であり、フロント部材および両サイド部材が飛び出している状態を示す。 第1のリンク部材を示す斜視図である。 同第1のリンク部材の車体への装着状態を示す断面図である。 第2のリンク部材を示す斜視図である。 フロント部材および両サイド部材を外部に飛び出せた状態で示す本実施形態に係る乗用玩具を前側斜め上方から見たときの斜視図である。
以下、本実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る乗用玩具を示す斜視図であり、図2は、同縦断側面図である。
なお、本実施形態では、車体1を跨いで座部4に座る幼児から見た方向に従い、図1において、Frが車体1の前側、Rrが車体1の後側、Lが車体1の左側、Rが車体1の右側を示す。
≪乗用玩具の説明≫
乗用玩具Aは、前輪2および後輪3を備える車体1と、車体1の上面後半部側に備えられる座部4と、車体1の前半部側に備えられる前輪操舵用のハンドル5と、車体1の後部に備えられる手押し杆6とから構成されている。
≪車体の説明≫
車体1は、例えば、合成樹脂材料などからなる所望な成形材料を用いた射出成形やブロー成形などによる型成形によって形成される成形品である。
なお、具体的な構造説明については省略しているが、車体1は、前輪2、ハンドル5を備える車体前半部側と、後輪3、座部4、手押し杆6を備える後半車体部側とから2分割された構造を成して、それぞれ別途に成形される前半車体部側と後半車体部側とを連結合体させることで構成される合体構造を採用している。
また、車体1は、図2に示すように、座部4が備えられる後半車体部側に、座部4によって開閉される物入れ収納部7が設けられている。
そして、本実施形態では、このように形成されている車体1の前半車体部側に、後記の操作レバー14が装着される上面装着部8と、後記のフロント部材15が装着される前面装着部9および両サイド部材16a,16bが装着される両側面装着部10a,10bをそれぞれ備えている。
≪上面装着部の説明≫
上面装着部8は、図1および図2、後記の4に示すように、ハンドル5に隣接させたその側方位置において、車体1の前後方向に長い平面視で略矩形形状で、車体1の内部に連通させた状態で形成されている。
これにより、上面装着部8に装着される操作レバー14は、後記の動作伝達機構17によるフロント部材15および両サイド部材16a,16bとの連繋が、車体1の内部において行われるようにしている。
また、上面装着部8は、後記の図4に示すように、両側壁面に操作レバー14の後記する軸部材18を回転可能に軸支させる孔部11を備えている。
≪前面装着部の説明≫
前面装着部9は、図2および後記の図6、図8に示すように、車体1の上面から突出するハンドル5の根元部位から車体1の前面部位に至る範囲で前後方向に長く、車幅方向の中央部位に位置して所定の深さを有する平面視で略矩形形状の窪み状に形成されている。
そして、前面装着部9は、車幅方向の両側壁面を平坦な垂直面と成して、車体1の前面へ傾くように前後方向に連設する窪み底が縦断側面視で略半円形状に形成されているとともに、両側壁面にはフロント部材15の後記する軸部材21を回動可能に軸支させる軸支孔12を備えている。
≪両側面装着部の説明≫
両側面装着部10a,10bは、後記の図6、図8および図14に示すように、前面装着部9の両側開口縁辺に沿って該前面装着部9に凹欠状に連通させた幅広開口縁辺から車体1の側面に至るにしたがって開口幅を徐々に狭めてなる平面視で略ハの字形状の浅底窪み状にそれぞれ形成されている。
また、両側面装着部10a,10aは、図8に示すように、車体1の側面に位置する幅狭開口縁辺に沿う窪み底に、両サイド部材16a,16bの後記する動作部23を車体1の内部に臨ませる窓孔13をそれぞれ備えている。
そして、本実施形態では、このように形成されている車体1の上面装着部8に操作レバー14を、前面装着部9にフロント部材15を、両側面装着部10a,10aに両サイド部材16a,16bをそれぞれ備えて、これら操作レバー14、フロント部材15、両サイド部材16a,16bを車体1の内部において動作伝達機構17にて連繋させる。
これにより、操作レバー14を、図1および図2示す操作起点位置から後記の図14に示す車体1の後側(Rr)へと操作移動させることで、図14および後記の図10に示すように、フロント部材15を車体1の前側(Fr)へと回転飛び出させ、両サイド部材16a,16bを車体1の左右側(L,R)へ開くように飛び出させる動き、そして、操作レバー14を操作起点に戻す車体1の前側(Fr)へ操作移動させることで、飛び出させたフロント部材15を前面装着部9に、両サイド部材16a,16bを両側面装着部10a,10bにそれぞれ収容させる元の状態に戻す動きを、操作レバー14の切替え操作によって行うことができるように構成している。
≪操作レバーの説明≫
図3および図4は、操作レバーを示す斜視図および車体(上面装着部)への装着状態を示す断面図である。
操作レバー14は、合成樹脂材料などからなる所望な成形材料を用いて形成される成形品であり、図3に示すように、側面視で略くの字形状を呈する操作杆14aと、この操作杆14aの上端に略T字状を成すように設けられる握り部14bと、操作杆14aの下端に設けられる回動支持部14cとから形成されている。
そして、操作レバー14は、図3および図4に示すように、側面視で略円形形状を呈する回動支持部14cの両側中心部に、上面装着部8の孔部11に軸支させて、該上面装着部8に前後回動可能に装着するための軸部材18を貫通状に備えている。また、回転支持部14cの外周部位には動作伝達機構17の後記する起動部材17aを取り付けるための止着部19を備えている。
≪フロント部材の説明≫
図5および図6は、フロント部材を示す斜視図および車体(前面装着部)への装着状態を示す断面図である。ここでは、図2を適宜参照しながら説明する。
フロント部材15は、合成樹脂材料などからなる所望な成形材料を用いて形成される成形品であり、図2に示すように、車体1の前面装着部9に収まった状態で、該前面装着部9の車体1の上面部位(ハンドル筒部5aの根元部位)から車体1の前面部位に至る緩やかな開口曲線に沿う曲面部15aと、前面装着部9の略半円形状の窪み底に沿う同じく略半円形状の円弧面部15bとから、両側面部を平坦として車体1の前後方向に長い内部中空状の平面視で略矩形形状に形成されている。
また、フロント部材15は、図5に示すように、曲面部15aの表面と、曲面部15aと円弧面部15bとの連設部分に所望の形態にデザインされた装飾部20をそれぞれ備えている。
そして、このように内部中空状の平面視で略矩形形状に形成されているフロント部材15の平坦な両側面部には、前面装着部9の軸支孔12に前後回動可能に組み込み軸支させるとともに、動作伝達機構17の後記する第3のリンク部材17dを連結させる軸部材21を貫通状に備えている。
軸部材21は、第3のリンク部材17dが回動不能に連結されるように、軸方向の全体または両端側が輪切り断面視で平坦な一面または二面を有する略C型または略角型に形成されている。
≪両サイド部材の説明≫
図7および図8は、サイド部材を示す斜視図および車体(側面装着部)への装着状態を示す断面図である。ここでは、図1を適宜参照しながら説明する。
両サイド部材16a,16bは、合成樹脂材料などからなる所望な成形材料を用いて形成される成形品であり、図1および図8に示すように、車体1の両側表面に沿って略面一の状態で両側面装着部10a,10bにそれぞれ収められるように、両側面装着部10a,10bの浅底窪み形状と平面視で略ハの字形状に略適合させた形状(例えば、羽形状)にそれぞれ形成されている。
また、側面視で略逆向きハの字形状に形成されている両サイド部材16a,16bは、図8に示すように、両側面装着部10a,10bに外向き回動可能に組み込み軸支させる軸部材22を幅狭側辺縁に貫通状に備えている。
また、操作レバー14の操作に伴う動作伝達機構17の動きに追動させて両側面装着部10a,10bへの収容状態から両サイド部材16a,16bを外向きに開く回動方向への動きを、該両サイド部材16a,16bに与えるための動作部23を、幅狭側縁辺の幅方向の略中央部位にそれぞれ備えている。
≪動作伝達機構の説明≫
図9および図10は、操作レバーとフロント部材および両サイド部材との動作伝達機構による連繋状態を、車体を省略して示す斜視図である。ここでは、図1および図2を適宜参照しながら説明する。
動作伝達機構17は、操作レバー14を、図1および図2に示す操作起点位置から後記の図14に示す車体1の後側(Rr)へと移動させる操作、そして、当該後側(Rr)から元の操作起点位置に戻す車体1の前側(Fr)へと移動させる操作との切替え操作に追従させて、フロント部材15および両サイド部材16a,16bに動きを伝達する役目をなす。
詳しくは、後記の図14に示すように、フロント部材15を前面装着部9から車体1の前側(Fr)へと回転飛び出させ、両サイド部材16a,16bを両側面装着部10a,10bから車体1の左右側(L,R)へ開くように飛び出させる動き、そして、図1に示すように、フロント部材15を前面装着部9に、両サイド部材16a,16bを両側面装着部10a,10bにそれぞれ収容させるように戻す動きとを、操作レバー12の切替え操作方向に応じてフロント部材15および両サイド部材16a,16bに伝達する役目を成すものである。
この動作伝達機構17は、図9および図10に示すように、操作レバー14の止着部19に取り付けられて車体1内部の車幅方向に配置される起動部材17aと、この起動部材17aの両端に連繋されて車体1内部の両側に配置される第1のリンク部材17bと、この第1のリンク部材17bに一端側が連繋されて車体1内部において前方に向けて配置される第2のリンク部材17cと、この第2のリンク部材17cに一端側が連繋され、他端側がフロント部材15の軸部21に連結される第3のリンク部材17dとを備えて構成されている。
≪起動部材の説明≫
ここでは、図4および図9、図10を適宜参照しながら説明する。
起動部材17aは、図4に二点鎖線で示すように、車体1の前面装着部9の幅寸法に相当する長さにて車体1の車幅方向にわたる断面視で略下向きコの字形状の角型枠状に形成されている。
そして、起動部材17aは、図9および図10に示すように、側方に向けてそれぞれ突設させた連結ピン24を両側端面に備えている。連結ピン24は、両側の第1のリンク部材17bの後記する連結長孔26に挿通状態にて連結されるように形成されている。
このように形成されている起動部材17aは、図4に二点鎖線で示すように、操作レバー14の止着部19に嵌め込み、または、ネジ止めなどによって取り付け支持された状態で、車幅方向に配置される。つまり、起動部材17aは、操作レバー14を車体1の前後方向に切替え操作した際に、操作レバー14の凸部18を回動支点として車体1の前側(Fr)、車体1の後側(Rr)に移動する動きを成すようになっている。
≪第1のリンク部材の説明≫
図11および図12は、第1のリンク部材を示す斜視図および車体への装着状態を示す断面図である。ここでは、図1および図2を適宜参照しながら説明する。
第1のリンク部材17bは、起動部材17aと第2のリンク部材17cとを連繋するように組み込み配置されるものである。
この第1のリンク部材17bは、辺の長さおよび連設角度が略同じ三辺の短辺縁を有する。例えば、正六角形部材の中心を通り、外周2ヶ所の連設角部を結ぶ対角線上において正六角形部材を二分割することで得られる一方の半割り部材(分割部材)側の長さおよび連設角度が略同じ三辺の短辺縁を有する。
そして、第1のリンク部材17bは、三辺の短辺縁のうち、図11に示すように、真中短辺縁25aを挟んで一側短辺縁25bの縁方向開放端側から他側短辺縁25cの縁方向略中央部に至るように形成される長辺縁25dを有し、さらに、この長辺縁25dから他側短辺縁25cと平行と成して、該他側短辺縁25cの縁方向開放端において連設されるように形成される連設辺縁25eを有する側面視形状に形成されている。
また、第1のリンク部材17bは、図11に示すように、中央短辺縁25aと他側短辺縁25cの内側に沿って略くの字形状に形成される連結長孔26を備えて、この連結長孔26の孔方向に沿って起動部材17aの両側の連結ピン24が摺動可能に連結されるようにしている。
また、第1のリンク部材17bは、一側短辺縁25bと長辺縁25dとの連設端部側に連結孔27を備えている。この連結孔27は、第2のリンク部材17cの後記する連結部30がピン止めやネジとナットによるネジ止めなどによって回動可能に連結されるように形成されている。
また、第1のリンク部材17bは、図11に示すように、縁方向の略真中付近において外側に僅かに屈曲している長辺縁25dの真中短辺縁25aと略平行に対向する縁部から外側に向けて略直角に突設させた動作起動部28を備えている。
動作起動部28は、図1および図2に示す操作起点位置から図14に示す車体1の後側(Rr)へと操作レバー14を移動操作させたときに、両サイド部材16a,16bの動作部23を押し上げて、両側面装着部10a,10bに収容された状態にある両サイド部材16a,16bを車体1の左右側(L,R)へ開くように飛び出させる動きを、両サイド部材16a,16bに与える突出形状にて長辺縁25dに形成されている。
そして、このように形成されている第1のリンク部材17bは、起動動作部28が備えられている近くに位置して、図11に示すように、側方に向けて突設させた軸部材29を貫通状に備えている。この軸部材29は、図12に示すように、車体1の内側に備えられている支持凹部29aに対して第1のリンク部材17bを回動可能に組み込み支持させるように形成されている。
≪第2のリンク部材の説明≫
図13は、第2のリンク部材を示す斜視図である。
第2のリンク部材17cは、第1のリンク部材17bと第3のリンク部材17dとを連繋するように組み込み配置されるものである。
この第2のリンク部材17cは、図13に示すように、長さ方向の側面視形状を略弓形形状または略くの字形状に形成されているとともに、一端側に連結ボス30、他端側に連結孔31をそれぞれ備えている。
連結ボス30は、第1のリンク部材17bの連結孔27に、前記したように、ピン止めやネジとナットによるネジ止めなどによって回動可能に連結されるように形成されている。
一方、連結孔31は、第3のリンク部材17dの連結ボス33にピン止めやネジとナットによるネジ止めなどによって回動可能に連結されるように形成されている。
≪第3のリンク部材の説明≫
ここでは、図5および図6を適宜参照しながら説明する。
第3のリンク部材17dは、図5および図6に示すように、短尺でストレート形状に形成され、その一端側に前面装着部9の軸支孔11に回転可能に軸支される軸受け部材32を備え、他端側に連結ボス33を備えている。
軸受け部材32は、第3リンク部材17bに一体に備えられているとともに、フロント部材15の軸部材21に回動不能に装着されるように孔部が軸部材21の輪切り断面形状と同じ孔形状に形成されている。
連結ボス33は、第2のリンク部材17cの連結孔31にピン止めやネジとナットによるネジ止めなどによって回動可能に連結されるように形成されている。
このように構成されている動作伝達機構17は、図1および図2に示すように、操作レバー14が操作起点にある状態(フロント部材15および両サイド部材16a,16bが前面装着部9および両側面装着部10a,10bにそれぞれ収容されている状態)で、操作レバー14の止着部19に取り付け支持されて車幅方向に配置される起動部材17aの両側の連結ピン24を、図10に示すように、第1のリンク部材17bの連結長孔26の孔端(下側端)に位置させた状態で、第1のリンク部材17bを回動凸部29にて車体1の内部両側にそれぞれ回動可能に組み込み配置する。
そして、第1のリンク部材17bの連結孔27に一端側の連結孔30を回動可能に連結させて配置される第2のリンク部材17cの他端側を、フロント部材15の軸部21より車体1の前側に位置させた状態で、当該軸部21に連結ボス33にて他端側が回動不能に連結させて車体1の前側に向けて配置される第3のリンク部材17dの一端側の軸受け部材32を第2のリンク部材17cの他端側の連結孔31に回動可能に連結させる。
これにより、フロント部材15および両サイド部材16a,16bは、前面装着部9および両側面装着部10a,10bにそれぞれ収容された状態として、操作レバー14の下部位置から車体1の内部両側に位置して組み込み配置される動作伝達機構17によって操作レバー14と連繋される。
[作用説明]
つぎに、操作レバー14の車体1の前後(Fr,Rr)方向への切替え操作に応じて動きが切り替えられるフロント部材15および両サイド部材16a,16bの動作伝達機構17による動作伝達について簡単に説明する。
図14は、フロント部材および両サイド部材を外部に飛び出せた状態で示す乗用玩具の斜視図である。ここでは、図1、図2、および図6、図8を適宜参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、フロント部材15および両サイド部材16a,16bが前面装着部9および両側面装着部10a,10aにそれぞれ収容され、操作レバー14が操作起点にある状態から、操作レバー14を、図14に示す車体1の後側(Rr)へ操作移動させると、動作伝達機構17の起動部材17aは、回転支持部14cの軸部材18を支点に回動する操作レバー14の動きに伴い該軸部材18を支点とする回転円周範囲(回動支持部14cの外周に沿う円周範囲)内で車体1の前側(Fr)に移動する。すると、起動部材17aの連結ピン24に連結長孔26を介して連結されている第1のリンク部材17bは、連結ピン24の連結長孔26に沿って摺動する動きに追動して軸部材29を支点に回動する。
これにより、第1のリンク部材17bの動作起動部28が両サイド部材16a,16bの動作部23に下から突き当たり、図8に示す弾発部材34に抗して両サイド部材16a,16bを回動させて両側面装着部10a,10bに収容されている状態から車体1の左右側(L,R)へ開くように飛び出させる(図14の状態)。
そして、両サイド部材16a,16bが車体1の左右側(L,R)へ開く動きに略平行して第1のリンク部材17bに一端側が回動可能に連結されている第2のリンク部材17cは、第1のリンク部材17bの動きによって車体1の後側(Rr)へと引き込まれるように移動する。すると、第2のリンク部材17cに一端側が回動可能に連結される第3のリンク部材17dのフロント部材15の軸部材21を支点に、該軸部材21と一体に車体1の後側(Rr)へ回動する動きによって、フロント部材15を車体1の前側へと回転飛び出させる(図14の状態)。
一方、操作レバー14を、図1に示す操作起点に戻す車体1の前側(Fr)へ操作移動させることで、操作レバー14の軸部材18を支点に車体1の後側(Rr)に移動する動作伝達機構17の起動部材17aの動きに追動して前記回動方向とは逆方向に回動する第1のリンク部材17bの動きによって、第1のリンク部材17bの動作起動部28による両サイド部材16a,16bの動作部23の下からの突き上げ状態が解除された時点で、両サイド部材16a,16bは弾発部材34の弾発力によって両側面装着部10a,10bへ収容される元の状態に戻される(図1、図6および図8の状態)。
そして、両サイド部材16a,16bが両側面装着部10a,10bへの収容状態に戻される動きに略平行して第2のリンク部材17cが車体1の前側(Fr)へ突き出し移動される動きによるフロント部材15の軸部材21を支点にして該軸部材21と一体に回動する第3のリンク部材17dの動きによって、フロント部材15は前面装着部9へ収容される元の収容状態に戻される(図1および図2の状態)。
このように、本実施形態に係る乗用玩具Aによれば、車体1を跨いで乗用する幼児が、ハンドル4の近くに配置されている操作レバー14を自ら握り、操作起点から車体1の後側(Rr)に向けて操作レバー14を移動させる操作によって、前面装着部9に収容されているフロント部材15は車体1の前側に向けて回転飛び出し、両側面装着部10a,10bに収容されている両サイド部材16a,16bは車体1の左右側に向けて開くように飛び出し、車体1の前側形態が変化(変身)する。例えば、機関車から飛行機へと変化する。
そして、操作レバー14を操作起点に戻すように車体1の前側(Fr)に向けて操作レバー14を移動させる操作によって、フロント部材15は前側飛び出し状態から前面装着部9に、両サイド部材16a,16bは左右側飛び出し状態から両側面装着部10a,10bにそれぞれ収容戻される。
これにより、幼児自らの操作レバー14による切替え操作に応じてフロント部材15および両サイド部材16a,16bを飛び出させたり、飛び出させた状態から元の収容形態に戻すことができる楽しみ、フロント部材15および両サイド部材16a,16bを飛び出させて車体形態を変化(変身)させることができる楽しみなどによって、乗用とともに長期にわたりあきの来ない継続的な楽しみを幼児に与えることができる。
なお、本考案の実施形態の具体的な構成は、前記した実施形態に限られるものではなく、請求項1および請求項2に記載の本考案の要旨を逸脱しない範囲で設計変更などがあっても本考案に含まれるものである。
例えば、操作レバー14の切替え操作に応じて飛び出したり、当該飛び出し状態から元に戻されるように動きをなす可動部材として、動物、そしてアニメなどのキャラクターからなる種々の形態のものを採用することができる。この場合、上方及び前方に向けて大きく開口させた窪み状の装着部を車体1の前側に備え、この装着部内に動物などの種々の形態からなる可動部材を上下動可能に組み込み装着し、前記の実施例とは形態を変えた動作伝達機構17による操作レバー14との連繋によって装着部内から浮上するように飛び出したり、元の収容形態に戻されるように動きを可動部材に与えることができる。
A 乗用玩具
1 車体
2 前輪
3 後輪
4 座部
5 ハンドル
6 手押し杆
8 上面装着部
9 前面装着部
10a,10b 両側面装着部
14 操作レバー
15 フロント部材(車体構成部材)
16a,16b サイド部材(車体構成部材)
17 動作伝達機構
17a 起動部材
17b 第1のリンク部材
17c 第2のリンク部材
17d 第3のリンク部材

Claims (2)

  1. 前輪および後輪を備える車体に、前輪操舵用のハンドルと、座部を備えて構成されている乗用玩具であって、
    前記車体に、操作レバーと、
    この操作レバーの切替え操作に応じて所望の動きをなすように、前記車体に設けられている装着部に収容された状態にて組み込み装着される可動部材と、
    この可動部材と前記操作レバーとを連繋する動作伝達機構と、を備えてなり、
    前記動作伝達機構は、前記操作レバーの操作起点から一方向への操作と、当該操作起点に戻す操作との切替え操作に応じて、前記可動部材を前記装着部から飛び出させる動きと、当該飛出し状態から前記装着部への収容状態に戻す動きとを成すように、前記可動部材と前記操作レバーとを連繋する少なくともリンク部材によって構成されていることを特徴とする乗用玩具。
  2. 前記操作レバーは、前記ハンドル近くの前記車体の上面に位置して、該車体の前後方向へ回動可能に備えられ、前記可動部材は、前記車体を構成する車体構成部材であることを特徴とする請求項1に記載の乗用玩具。
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