JP3163724U - 循環水浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却塔等にスケール及びスライム等が付着しないようにすることができ、装置の設置及びメンテナンス等の取扱いが容易である循環水浄化装置を提供する。【解決手段】循環水浄化装置1は、複数の銅管11と放射線を放射し、各銅管内に設けられるセラミック製の放射体と、各銅管の端部側に設けられる磁石と、内側に磁石を収め、各銅管の端部にネジ止めされているキャップと、各銅管の端部側に設けられ、各銅管のキャップを嵌合固定し、各銅管の間隔を空けて平行に配列させる台座15と、を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、冷却塔等にスケール及びスライム等が付着しないようにすることができ、装置の設置及びメンテナンス等の取扱いが容易である循環水浄化装置に関する。
冷却用の循環水の放熱等に用いられる開放型の冷却塔は、使用するにつれて水槽にスケール及びスライム等が付着して性能等が劣化するため、これらを除去する必要がある。このようなスケール等の対策として薬品を循環水に添加する他、銅材から溶出する銅イオンを用いる方法等がある。
また、銅イオンを用いる方法の例として、銅と所定組成のセラミック材を備え、銅及びセラミック材に循環水を接触させる浄化装置(特許文献1を参照。)が提案されている。
特開2007−50363号公報
しかし、特許文献1のような浄化装置は、浄化装置内に循環水を流す必要があるため、浄化装置に配管を接続する等の施工を行う必要があった。また、浄化装置内、特にセラミック材に循環水が接触するため、長期の使用によってこれら表面に各種付着物が形成されるが、これを洗浄するには浄化装置に接続した配管を取り外す工事を行う必要があり、冷却塔の運転を止める必要があるなどの問題があった。
本考案は、上記のような問題に鑑み、冷却塔等にスケール及びスライム等が付着しないようにすることができ、装置の設置及びメンテナンス等の取扱いが容易である循環水浄化装置を提供することを目的とする。
1.複数の銅管と、α線、β線、γ線、中性子線及びX線からなる群から選択される1以上の放射線を放射し、各前記銅管内に設けられるセラミック製の放射体と、各前記銅管の一方側及び他方側の端部側にそれぞれ設けられる磁石体と、内側に前記磁石体を収め、各前記銅管の一方側及び他方側の各端部にそれぞれネジ止めされるキャップと、各前記銅管の一方側及び他方側の各端部側にそれぞれ設けられ、各該銅管の前記キャップを嵌合固定し、各前記銅管をお互いの間隔を空けて平行に配列させる台座と、を備えることを特徴とする浄化装置。
2.各前記銅管は、傾斜となる角度で一列に配設される前記1.記載の浄化装置。
3.前記銅管は2、3又は4本である前記2.記載の浄化装置。
4.前記放射体は球形状、円柱形状又は円筒形状であり、直径が前記銅管の内径と同じであり、複数且つ前記銅管11内の満たす数だけ備えられる前記3.記載の浄化装置。
5.前記放射体は球形状であり、直径が前記銅管の内径と同じであり、複数且つ前記銅管11内の満たす数だけ備えられる前記3.記載の浄化装置。
6.前記銅管は、端部側の内周面に前記キャップと螺合するための雌ネジのねじ山を具備し、前記キャップは、周面に前記銅管と螺合するための雄ネジのねじ山を具備し、前記放射体と対向する側に前記磁石体を嵌め込むための窪みを具備し、外側が前記台座に形成されている窪みに嵌合されている前記4.又は前記5.記載の浄化装置。
7.各前記銅管は、該銅管の直径の0.2〜2倍の隙間を設けて配列されている前記6.記載の浄化装置。
8.冷却塔の水槽内に配設され、前記角度は60〜85°である前記7.記載の浄化装置。
9.前記キャップは左ネジで前記銅管とネジ止めされて、且つ前記キャップのネジのピッチが途中で変えられている前記8.記載の浄化装置。
10.前記銅管の外周面に凹凸構造が形成されている前記6.乃至前記9.のいずれかに記載の浄化装置。
11.前記銅管は2、3又は4本であり、各端部側の内周面に前記キャップと螺合するための雌ネジのねじ山を具備し、各前記銅管は上下方向に一列に配列し、且つ該列の方向が傾斜となる角度で配設され、前記放射体は球形状であり、直径が前記銅管の内径と同じであり、複数且つ前記銅管11内の満たす数だけ備えられ、前記キャップは左ネジで前記銅管とネジ止めされて、且つ前記キャップのネジのピッチが途中で変えられており、周面に前記銅管と螺合するための雄ネジのねじ山を具備し、前記放射体と対向する側に前記磁石体を嵌め込んで挟持するための窪みを具備し、外側が前記台座に形成されている窪みに嵌合されている前記1.記載の浄化装置。
12.各前記銅管は、該銅管の直径の0.2〜2倍の隙間を設けて配列され、冷却塔の水槽内に配設され、前記角度は60〜89°である前記11.記載の浄化装置。
本考案の循環水浄化装置によれば、冷却塔の水槽等に沈めて使用することで銅管から溶出する銅イオンによって、スケールの生成の抑制や生じたスケールの剥離、並びにスライムの生成抑制や生じたスケールを沈降させたりすることができる。また、本浄化装置を水槽等に沈めるだけで、銅管の外周面表面が循環水に晒されて銅イオンが溶出するため、配管等に本浄化装置を接続する等の施工を行う必要がなく、メンテナンス時も水槽から本浄化装置を引き上げて銅管の外周面等を清掃するだけで良く、取扱いが容易である。
更に、台座に銅管を設けているため、銅管の全外周面を循環水に晒すことが容易であり、本浄化装置を水槽等に沈めるだけで本浄化装置の効果を十分に得ることができる。また、セラミック製の放射体から発せられる放射線によって銅管から溶出する銅イオンの量が増加し、且つ放射線と銅管及び循環水等との反応によって生じる各種イオン(マイナスイオンを含む)等によって、スケール及びスライムの生成抑制等の効果を、銅管のみに比べて高めることができる。また、銅管の両端に設けた磁石体によって銅イオンの溶出量等を高め、スケール及びスライムの生成抑制等の効果を更に高めることができる。更に、キャップによって、放射体や磁石体が銅管から容易に脱落しないように固定することができる。
また、銅管が傾斜した角度で一列に配列されている場合は、循環水が各銅管のいずれかの近辺を通過する領域を上下方向に広く確保して効率よく銅イオン等を供給し、スケール及びスライムの生成抑制等の効果を高めることができる。更に、冷却塔の水槽内を流れる循環水は通常下方から排出されるために、斜め方向に流れている箇所もあるため、銅管を垂直に並べずに、傾斜した状態で配設することによって、より効率よく銅イオン等を供給することができ、スケール及びスライムの生成抑制等の効果を高めることができる。
また、銅管の本数が2、3又は4本とする場合は、本浄化装置の大きさを冷却塔の水槽等に収めることに十分な大きさとすることができる。
更に、放射体が球形状等である場合は、銅管の内周に放射体の全周がより密接しやすくなることで、銅管からの銅イオン等の溶出量を増大させることができる。
また、磁石体がキャップの内壁面の窪みに嵌め込まれ、キャップの外側が台座の窪みに嵌合されている場合は、磁石体及びキャップの結合、並びにキャップ及び台座の結合を強固にし、本浄化装置が容易に分解しないようにすることができる。
更に、本浄化装置が冷却塔の水槽内に配設され、上下方向の角度が60〜89°である場合は、冷却塔の水槽内を流れる循環水の方向に近い向きで銅管を配列することができ、銅イオン等の溶出範囲を拡げることができる。
また、キャップが左ネジでネジ止めされて、且つキャップのネジのピッチが途中で変えられている場合は、左回しでキャップを回すとネジ山やネジ溝が破損してキャップを外すことが困難になるため、銅管から磁石体や放射体が脱落しないようにするために適する。
更に、外周面に凹凸構造が形成されている場合は、外周面の表面積が増えることにより銅イオンの溶出量をより増やすことができる。
本考案について、本考案による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述によって更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
本考案の浄化装置の外観を示す斜視図である。 本考案の浄化装置を冷却塔内に配設した状態を説明するための模式断面図である。 銅管内の構成を説明するための模式断面図である。 台座を説明するための側面図である。 銅管が台座と嵌合している部位を説明するための部分断面図である。 他の形状の放射体を説明するための模式図である。
以下、図1〜6を参照しながら循環水浄化装置を詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本考案の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本考案の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本考案の根本的な理解のために必要である程度以上に本考案の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本考案の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本考案の循環水浄化装置は、図1に例示するように、複数の銅管11と、各前記銅管の両端側を支持し各銅管の間隔を空けて平行に配列させる台座15と、を備える。また、各銅管11は、図3に示すように、銅管11内に設けられるセラミック製の放射体12と、銅管11の両側にそれぞれ設けられるキャップ14と、各キャップ14の内側に収められ、銅管の端部側に位置する磁石体13と、を備える。
本循環水浄化装置は、冷却塔等の開放系の装置が含まれる循環水の循環経路内の水槽内に載置等して用いることができる。特に、冷却塔内の水槽に配設することができる。
前記「銅管」は、その外周面の表面が循環水と接触して銅イオンを溶出し、且つ放射体を管内に設けるためのものであり、その断面形状は特に問わない。この例として断面形状が円形、楕円形及び多角形等の銅管を挙げることができる。また、銅管の長さ及び管径は、冷却塔等の水槽内に本浄化装置を配設可能な範囲とすることができる。更に、銅管の外周面の表面形状は平滑であってもよいし、凹凸構造を設けて表面積を増やし、銅イオンを溶出しやすくしても良い。この凹凸構造は、溝や山を多数具備する形状であれば良く、格子状や剣山状等の規則的な形状としてもよいし、サンドブラスト等の粗面加工により不規則な形状を得ても良い。
本浄化装置に設けられる銅管の数は2本以上が好ましく、通常2〜4本とすることができる。また、5本以上でも良い。このように複数本とするのは、各銅管内に設けられる磁石体の磁界や放射体から発せられる放射線等が、各銅管間で干渉して銅イオン等の溶出量を増やすことができるからである。
前記「放射体」は、銅管内に収めることができる大きさであって、α線、β線、γ線、中性子線及びX線からなる群から選択される1以上の放射線を発するセラミックであればよく、その組成を任意に選択することができる。
放射体を備えることによって、放射される放射線によって銅管の銅イオンの溶出量が増え、放射線と銅管及び循環水等との反応によって生じる各種イオン(マイナスイオンも含む)等によって、スケール及びスライムの生成抑制等の効果を、銅管のみに比べて高めることができる。
このような放射体の材質として、セシウム、ネオジム及びランタン等の放射性元素、並びにジルコン等の放射性鉱物等を含むセラミックを挙げることができる。また、放射体は、銅管の内径と同じ大きさ、即ち銅管内に支障なく挿入することができ、且つ銅管の内周の全周と略接触することができる大きさの固形物が好ましい。このような大きさの固形物とするのは、粉体等よりも銅イオン等の溶出量が大きくなるからである。また、放射体の銅管の長さ方向の大きさは、銅管に収まる大きさであればよく、特に限定しない。
更に、放射体の形状は、銅管の形状に応じて任意に選択することができ、例えば、銅管が丸管である場合、内周の全周にわたって接触可能な形状である径の球体形状(例えば図6の放射体12を参照。)、円柱体形状(例えば図6の放射体12aを参照。)、円筒体形状(例えば図6の放射体12bを参照。)等を挙げることができる。更に、円柱体形状及び円筒体形状の周面形状は、図6の放射体12a及び放射体12bに例示する平坦な形状に限られず、ネジ山が設けられている円柱体(例えば図6の放射体12cを参照。)及び円筒体(図示せず)等、任意の凹凸形状を具備していても良い。また、銅管が、角管である場合は、その形状を備えた角柱体及び角筒体等を挙げることができる。
更に、放射体の数は、任意に選択することができるが、銅管を満たすだけ、即ち入れられるだけの数とすることで、放射する放射線量を大きくすることができる。
前記「磁石体」は、放射体から発せられる放射線によって銅管から溶出する銅イオンの量を増やすために設けられており、各銅管の両方の端部側にそれぞれ1つずつ配置される。また、図3に示すように、磁石体13は、キャップ14の銅管12と螺合したときに放射体12と対向する部位に設けられた窪み141に嵌め込まれて挟持される。磁石体の向きはN極側が銅管中央に向くように配置すると好ましい。
前記「キャップ」は、銅管から磁石体や放射体が脱落しないようにするために設けられており、各銅管の両方の端部側にそれぞれ1つずつネジ止めされる。また、図5に示すように、キャップ14の外側が台座15に設けられる窪み151に嵌合することで銅管11を固定することができる。このようなキャップは通常雄ネジである。更に、通常の右ネジと逆向きである左ネジであり、且つネジのピッチを途中で変えることができる。左回しでキャップを回すとネジ山やネジ溝が破損してキャップを外すことが困難になるため、銅管から磁石体や放射体が脱落しないようにするために適する。
前記「台座」は、キャップ14と嵌合することにより銅管11を支持し、循環水が銅管の周りを通過しやすく、且つ銅イオン等が広い範囲の循環水に供給されるように空隙を設ける。また、複数の銅管を所定の空隙を設けて配列することで、銅イオンを効率よく供給することができる。
このような台座の材質は任意に選択することができ、樹脂及び金属等を例示することができる。また、台座の形状は任意に選択することができ、図4に示す台形状の他、三角形状及び長方形状等を挙げることができる。また、一対の台座が互いに接続されていても良い。
また、台座は図4に示すように、本浄化装置を側面方向から見たときに、銅管11が上下方向であって垂直から少し傾斜した角度θの直線上に一列に配列されている。更に、銅管11同士の間隔は任意に選択することができるが、例えば銅管の径の0.2〜2倍の隙間ができるように配設することができる。
循環水が常に水平方向31に対して流れるのであれば各銅管11を垂直方向に並べることで、広い範囲の循環水に対して溶出させることができるが、実際は図2に示すように、上方の熱交換器22から循環水が滴下して、底から排水される水槽23の底に沈めて使用するため、上から下への斜め方向32へ流れる循環水もある。このため、各銅管11を垂直方向に配設すると、水平方向31に流れる循環水に対しては最も広範囲に銅イオンを供給できるが、斜め方向32に対しては銅管11の配列が大きく傾くため、銅イオンの供給範囲が水平方向31に比べて著しく狭くなってしまう。そこで、図4に示すように、40〜89°(好ましくは55〜85°、特に好ましくは60〜85°とすることができる。)の角度θで一列に配列することにより、水平方向及び垂直方向に流れる循環水のどちらに対しても、銅管11の列が直交に近い向きで向き合うため、各銅管11と循環水が広い範囲で接触し、銅イオンを広い範囲で溶出させることができる。
本浄化装置を複数水槽に設ける場合、その並べ方を任意に選択することができる。例えば、浄化装置を銅管の長さ方向に並べて設けることで、広い範囲に銅イオン等を供給することができる。また、浄化装置を前後方向に並べて設けることで、循環水が続いて浄化装置を通過しやすくなり、より濃度の高い銅イオン等を供給することができる。更に、浄化装置を銅管の長さ方向、且つ前後方向に並べて設けてもよい。
(1)放射線量の測定
本浄化装置に具備する放射体及び磁石体による銅管からの銅イオン溶出量の違いを見るため、始めに放射体及び磁石体の有無による放射線量の違いを調べた。
本実施例に用いた循環水浄化装置は、図1及び4に示すように長さが約300mmである2本の銅管11を高さ約150mmで樹脂製の台座15に設けたものを用いた。また、図3及び5に示すように銅管11には、Al、Si、P等の他、Zr、La、Ce等を含み、球状であるセラミック製放射体12を9個収め、窪み141に磁石体13を収めた2つのキャップ14によって両端が閉じられている。更に、キャップ14はいずれも逆ネジが切られており、途中でピッチが変化している。また、図4に示すように、銅管11を配列した角度θは約75°である。
計測対象は、[1]キャップ14を両端に設けた1本の銅管11、[2]1つの放射体12、[3]放射体12を詰めてキャップ14を両端に設けた1本の銅管11、[4]図3に示す放射体12及び磁石体13と詰めてキャップ14を両端に設けた1本の銅管11、の4種類とした、これらを空気中で載置した状態で、ガイガー・カウンター(RADEX社製RD1503)で放射線の計測を行った。また、[1]、[3]及び[4]については銅管11の周面の左端、中央及び右端の3点をそれぞれ5回計測し、得られた15の計測値の平均値を測定値とした。更に[2]については5回計測して、その平均値を測定値とした。
Figure 0003163724
表1に示すように、放射線量が、[3]銅管+放射体の0.65μsv/hに比べて、[4]銅管+放射体+磁石体の0.83μsv/hの方が、18μsv/hだけ大きくなっており、磁石体13によって放射線量が増大することがわかる。
(2)銅イオン溶出量の測定
次いで、放射体及び磁石体の有無、即ち放射線量の違いによる銅管11からの銅イオン溶出量の違いを測定した。
(1)放射線量の測定と同様に[1]銅管11、[2]放射体12、[3]放射体12及び銅管11、[4]放射体12、磁石体13及び銅管11の組合せを、それぞれ水道水で満たした水槽中に浸漬して、そのまま1時間放置し、その後、溶出した銅イオンを吸光光度計(HANNA社製HI 93702)によって計測した。また、測定はそれぞれ5回行い、その平均値を測定値とした。
Figure 0003163724
表2に示すように、銅イオン溶出量は、銅管11のみの0.15mg/Lよりも銅管内に放射体12を備えた方が0.17mg/Lと大きくなったことがわかる。また、磁石体13を設けることにより銅イオンの溶出量が更に0.28mg/Lと大きくなっていることがわかる。
このことから、銅管11内に放射体12及び磁石体13を設けて、表1に示すように放射線量を照射すると、表2に示すように、銅イオンの溶出量が増大することがわかる。また、銅イオン濃度がスケール及びスライムの除去に影響を与えることは周知であり、本浄化装置が銅管11のみを用いた場合よりもスケール及びスライムの除去等の効果が高まることが容易に想定できる。
(3)冷却塔内設置による試験
更に、図1に示す本実施例の浄化装置を、図2に示すように長期に渡り稼働している冷却塔2内の下部水槽23に配設し、試験を行った。試験に用いた冷却塔2は、上側の給水管21から給水される循環水が熱交換器22内を滴下することによって冷却されて下部水槽23に集水され、下部水槽23中の循環水が底部の排水管24から冷却対象の装置に供給することができる。また、水槽23内のフィン等にはスケールが付着しており、壁面等には鉄錆が形成されていた。更に、水面にはスライムが生じていた。
図2に示すように、清掃した冷却塔2の下部水槽23内に本浄化装置1を5台載置して通常運転を行い、pH、電気伝導率、塩分、全溶存固形物量(TDL、total dissolved solids)について計測を行った。また、本浄化装置1は、銅管11の列が下部水槽23の水流に対して垂直に近くなる向きとなるように載置した。試験を行った結果を表3に示す。
Figure 0003163724
表3に示すように、経過日数が増えると共に伝導率、塩分、TDSが増加していくのがわかった。また、18日後には下部水槽23に形成されていた鉄錆が剥離した状態となり、下部水槽23中の循環水を攪拌することで分離できることがわかった。また、スライムの増加が起きず、18日後には殆どのスライムが下部水槽23の底部に沈降していることが確認できた。
更に、冷却塔2のフィン等に付着したスケールが約3ヶ月後にはブラシによる清掃によって除去可能になっていることが確認することができた。
このように、本浄化装置1は、銅イオン等の溶出によってスケールの生成抑制及び剥離、並びにスライムの生成抑制及び沈降の効果を備えていることが確認できた。また、放射体12及び磁石体13により銅管11をそのまま用いた場合より銅イオンを多く溶出させることができるのを確認することができた。
1;浄化装置、11;銅管、12;放射体、13;磁石体、14;キャップ、141;窪み、15;台座、152;窪み、2;冷却塔、23;下部水槽。

Claims (12)

  1. 複数の銅管と、
    α線、β線、γ線、中性子線及びX線からなる群から選択される1以上の放射線を放射し、各前記銅管内に設けられるセラミック製の放射体と、
    各前記銅管の一方側及び他方側の端部側にそれぞれ設けられる磁石体と、
    内側に前記磁石体を収め、各前記銅管の一方側及び他方側の各端部にそれぞれネジ止めされるキャップと、
    各前記銅管の一方側及び他方側の各端部側にそれぞれ設けられ、各該銅管の前記キャップを嵌合固定し、各前記銅管をお互いの間隔を空けて平行に配列させる台座と、を備えることを特徴とする浄化装置。
  2. 各前記銅管は、傾斜となる角度で一列に配設される請求項1記載の浄化装置。
  3. 前記銅管は2、3又は4本である請求項2記載の浄化装置。
  4. 前記放射体は球形状、円柱形状又は円筒形状であり、直径が前記銅管の内径と同じであり、複数且つ前記銅管11内の満たす数だけ備えられる請求項3記載の浄化装置。
  5. 前記放射体は球形状であり、直径が前記銅管の内径と同じであり、複数且つ前記銅管11内の満たす数だけ備えられる請求項3記載の浄化装置。
  6. 前記銅管は、端部側の内周面に前記キャップと螺合するための雌ネジのねじ山を具備し、
    前記キャップは、周面に前記銅管と螺合するための雄ネジのねじ山を具備し、前記放射体と対向する側に前記磁石体を嵌め込むための窪みを具備し、外側が前記台座に形成されている窪みに嵌合されている請求項4又は5記載の浄化装置。
  7. 各前記銅管は、該銅管の直径の0.2〜2倍の隙間を設けて配列されている請求項6記載の浄化装置。
  8. 冷却塔の水槽内に配設され、前記角度は60〜85°である請求項7記載の浄化装置。
  9. 前記キャップは左ネジで前記銅管とネジ止めされて、且つ前記キャップのネジのピッチが途中で変えられている請求項8記載の浄化装置。
  10. 前記銅管の外周面に凹凸構造が形成されている請求項6乃至9のいずれか1項に記載の浄化装置。
  11. 前記銅管は2、3又は4本であり、各端部側の内周面に前記キャップと螺合するための雌ネジのねじ山を具備し、各前記銅管は上下方向に一列に配列し、且つ該列の方向が傾斜となる角度で配設され、
    前記放射体は球形状であり、直径が前記銅管の内径と同じであり、複数且つ前記銅管11内の満たす数だけ備えられ、
    前記キャップは左ネジで前記銅管とネジ止めされて、且つ前記キャップのネジのピッチが途中で変えられており、周面に前記銅管と螺合するための雄ネジのねじ山を具備し、前記放射体と対向する側に前記磁石体を嵌め込んで挟持するための窪みを具備し、外側が前記台座に形成されている窪みに嵌合されている請求項1記載の浄化装置。
  12. 各前記銅管は、該銅管の直径の0.2〜2倍の隙間を設けて配列され、
    冷却塔の水槽内に配設され、前記角度は60〜89°である請求項11記載の浄化装置。
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