JP3162852U - 自己温度制御型ヒータ線による屋根雪落雪システム - Google Patents

自己温度制御型ヒータ線による屋根雪落雪システム Download PDF

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【課題】簡易な構成で設備費及び維持管理費が小さく且つ耐久性に優れ且つ安全に屋根雪を落雪することが可能な屋根雪落雪システムを提供する。【解決手段】ヒータ線10を金属製ストレート管20の内部に収納し、その金属製ストレート管をクランプバンド30及び支持金具40によって固定・支持し、傾斜屋根の棟部から離隔してその稜線方向に沿って配設する。また、ヒータ線を金属製ストレートケースの内部に収納し、その金属製ストレートケースを傾斜屋根の軒先の稜線方向に沿って内側に配設する。【選択図】図2

Description

本考案は、屋根に積もる雪を棟割りすることにより屋根上を自然に滑らせて地上に落下させる屋根雪落雪システム、特に簡易な構成で設備費及び維持管理費が少なく且つ耐久性に優れ且つ安全に屋根雪を落雪することが可能な屋根雪落雪システムに関するものである。
降雪量の多い雪国に暮らす住民は毎年のように冬季の雪対策で頭を悩ましている。屋根が茅葺きからトタン葺きに変わった当初は、住民は屋根に雪止めを付け、雪下ろしをするためによく屋根に上ったものであるが、近年は雪の滑りが良いという事でトタンの横葺きが多くなり、雪止めは設置せずに、自然に落雪させることが多くなっている。屋根に上っての雪下ろし自体、危険を伴う作業であり、基礎が高く2階建ての建物の場合はなおさら危険である。このように近年では落ちてきた雪を片づけることが除雪作業の中心となっている。しかし、例えば1m以上の積雪は、重量にして数十トンに達する。長期間屋根に堆積した雪は比重が増し重く、堅くなり、その落雪は危険である。この規模の屋根雪が滑落して人に直撃すると、大けがを負い、場合によっては死に至らしめる虞がある。従って、このように屋根雪を自然に落雪させることは、屋根雪が何時落下してくるかわからない大変危険な状況を招くことにもなっている。また、数十センチに及ぶ大雪が連日のように降り続けると、雪の横方向の結合力が強く、屋根雪は棟部分で左右に割れにくく、屋根雪が屋根を滑って地上に自然落下することはまれである。
ところで、屋根雪を自然に落下させること以外に強制的に屋根雪を落下させる装置・方法が知られている。これらを方式で大別するならば、屋根雪の一部分を熱または水によって溶かして残りを自重によって落雪させる融雪方式、あるいは屋根雪を熱によって屋根棟部で左右に棟割りして各々を自重によって落雪させる雪割り方式に大別することができる。
融雪方式として、赤外線光源を屋根棟部の稜線方向に沿って水平方向に設けて、屋根棟部の積雪が赤外線によって融雪することにより、逆V字状の屋根上の積雪が両側面に分離され、それぞれ重力により屋根の傾斜に沿って落下するようにした、赤外線光源を利用した「屋根の除雪構造」に係る発明が知られている(特許文献1を参照。)。
また、同じく融雪方式として、雨水及び融雪水を貯水槽に溜めて、この水をポンプによって屋根上に揚水・散水し、そして横樋・立樋によって再び回収することにより屋根雪を除雪するようにした、ポンプを利用した「雨水循環式屋根消雪装置」に係る発明が知られている(特許文献2を参照。)。
また、雪割り方式として、雪が滑り落ちる勾配屋根棟部の稜線方向に雪割りヒータ線を配設し、更に勾配屋根の両端部の勾配方向にも雪割りヒータ線を配設し、屋根雪が雪割りヒータ線の熱によって左右に分断され各々が自重によって落雪するようにした、雪割りヒータ線を利用した「屋根雪の落下装置」に係る発明が知られている(特許文献2を参照。)。
実用新案登録第3122842号公報 特開2005−83180号公報 実開昭62−151328号公報
上記赤外線光源を利用した「屋根の除雪構造」の場合、赤外線光源をカバーする透明の保護カバーは、常時、風雨・雪に曝されることになる。もし、保護カバーの外表面が汚れていると、赤外線がその外表面で反射され屋根雪に効率よく照射されなくなる。従って、保護カバー外周面を定期的に洗浄する必要がある。1階建ての切妻屋根の場合は、その手入れを自分自身で行うことはさほど難しくはないと考えられるが、2階建て以上の切妻屋根の場合は、その手入れを自分自身で行うことは極めて難しく、やはり専門の業者に委託せざるを得ないものと考えられる。また、赤外線光源の交換についても同様に、2階建て以上の切妻屋根の場合は、専門の業者に委託せざるを得ないものと考えられる。また、赤外線光源は一般に高価であり更には消費電力が大きい。つまり、上記赤外線光源を使用した「屋根の除雪構造」ではその設備費及びその維持管理費がかかるという問題がある。
また、上記ポンプを利用した「雨水循環式屋根消雪装置」の場合は、屋根に水の循環ラインを設置する設備費、ラインフィルタの交換等に要する維持管理費、更にはポンプが駆動する際に発生する騒音等の問題がある。
また、上記雪割りヒータ線を利用した「屋根雪の落下装置」では、分断された雪は自重によって勾配屋根を滑って軒先より地上に落下するとしている。また、使用される雪割りヒータ線は、断熱チューブで外周面を被覆され直に屋根棟部に配設されている。
しかし、数十センチに及ぶ大雪が連日のように降り続き、積雪が1m以上の規模に達すると雪の横方向の結合力が強く、断熱チューブで外周面を被覆された細いヒータ線では屋根雪は棟部分で左右に割れにくく、屋根雪を自然に落下させることが難しくなる。また、勾配屋根を滑落する屋根雪は軒先からスムーズに鉛直方向に落下するのではなく、実際のところは、軒先で内側に巻き込まれて積雪し、雪塊となって鉛直方向に落下し危険である。また、場合によっては、軒先で内側に巻き込まれた雪塊によって建物が損傷する虞がある。
以上の通り、上記従来の融雪方式の除雪装置は、どれも多額の設備費や維持管理費を必要とするものであり、その結果これらはあまり普及していない。また、従来の雪割り方式の除雪装置は、1m以上の積雪では屋根雪を左右に分断しにくいという問題、屋根雪が軒先で巻き込むという問題を有している。
そこで、本考案は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その解決しようとする課題は、簡易な構成で設備費及び維持管理費が少なく且つ耐久性に優れ且つ安全に屋根雪を落雪することが可能な屋根雪落雪システムを提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1に記載の屋根雪落雪システムは、傾斜屋根棟部の稜線方向に沿ってヒータ線を配設した屋根雪落雪システムであって、
前記ヒータ線を金属製ストレート管内部に収納し、複数の支持金具によって前記棟部から所定の距離を隔てて配設したことを特徴とする。
上記屋根雪落雪システムは、屋根棟部にヒータ線を設けてヒータ線の発熱によって屋根に積もった屋根雪の一部を融解することによって、屋根雪を左右に棟割りして屋根面を滑らせて落下させるものである。しかし、従来の雪割りヒータ線を利用した落雪装置と異なり、ヒータ線が金属製ストレート管に収納され、屋根棟部から離隔してその稜線方向に配設されている。このため、ヒータ線は堅牢な金属ストレート管によって保護され風雨雪等に直接曝されることなく、耐久性を有するようになる。また、金属製ストレート管の外周面全体が、ヒータ線が発熱する熱の放熱面となるため、ヒータ線の熱を屋根雪に効率良く伝熱することが出来るようになる。更には、ヒータ線を屋根棟部から所定高さ上方に離して配設することにより、放熱面積を広く確保することが可能となり、ヒータ線の熱を更に効率良く屋根雪に伝熱することが出来るようになる。これにより、屋根雪は金属製ストレート管の近傍を契機として左右にきれいに棟割れし、屋根雪を安定して落雪させることが出来るようになる。
また、本屋根雪落雪システムは、ヒータ線を内部に収納した金属製ストレート管を複数の支持金具によって屋根棟部の稜線方向に配設した簡素な機構であるため、その据え付けに係る設置費用はあまりかからず、据え付けに係る工期についても短くて済むというメリットがある。
更に、使用されるヒータ線は、後述する通り、自己温度が所定の閾値温度以下に達した時にヒータのスイッチがオンとなり、その閾値温度を超えるとヒータのスイッチがオフとなる自己温度制御機能を有しているため、電力量が大幅に節約され、維持費用が少なくて済むというメリットがある。
また、ヒータ線は、金属製ストレート管に収容されているため、設置後はメンテナンスが特に必要ではないため、管理費用が殆どかからないというメリットがある。
請求項2に記載の屋根雪落雪システムでは、ヒータ線を金属製ストレートケース内部に収納し、該金属製ストレートケースを複数の締結具によって前記傾斜屋根の両軒先の内側にそれぞれ配設した。
上記屋根雪落雪システムでは、ヒータ線を金属製ストレートケース内部に収納して両軒先の内側に各々配設して、屋根軒先近傍の屋根雪をヒータ線の熱によって予め融雪することによって、屋根を滑り落ちる雪塊が軒先において他の積雪に引っかからず滑りが良くなる。その結果、屋根雪の軒先での巻き込みを防止するのと同時に、屋根雪全体の速やかな落雪を促すことができ、屋根雪を安全、確実に落雪させることが可能となる。
請求項3に記載の屋根雪落雪システムでは、前記ヒータ線は自己温度制御機能を有することとした。
上記屋根雪落雪システムでは、ヒータ線として自己温度制御型ヒータ線を使用することにより、降雪時にのみヒータ線に電力が給電され、それ以外はヒータ線に電力が給電されないようにすることが可能となり、電力の有効利用(省エネルギー)が図られることになる。
請求項4に記載の屋根雪落雪システムでは、前記傾斜屋根の表面に太陽光パネルが配設されることとした。
本考案の屋根雪落雪システムを、太陽光パネルを敷設してある傾斜屋根に適用することによって、太陽光パネルへの積雪を防止することができ、太陽光パネルの保守に効果的である。そして、太陽光パネルへの積雪を防止することによって、冬季でも太陽光パネルの使用を可能にし、該太陽光パネルによる太陽光発電の電力を二次電池に蓄電して、夜間の降雪時に利用すれば、電気代の節約が可能となる。
本考案の屋根雪落雪システムによれば、金属製ストレート管内部に収容されたヒータ線が、屋根棟部から離隔してその稜線方向に配設されているため、ストレート管外周面全面がヒータ線の熱の放熱面となり、屋根に積もる雪をきれいに棟割りし屋根上を滑らせ自然落下させることが出来るようになる。更に、金属製ストレートケース内部に収容されたヒータ線が、屋根軒先部の稜線方向に沿って屋根裏面に配設されているため、屋根上を落下する屋根雪の屋根軒先部での滑りが格段に良くなり、その結果、屋根雪の軒先での巻き込みを防止するのと同時に、屋根雪全体の速やかな落雪を促すことができ、屋根雪を安全、確実に落雪させることが可能となる。また、使用されるヒータ線は、自己温度が閾値温度以下になった時にのみ発熱する、いわゆる「自己温度制御型」ヒータ線であるため、その閾値温度を積雪時の自己温度に設定することにより、ヒータ線が屋根上の積雪を自動的に感知して発熱するようになり、新雪を速やかに落雪させることが可能となり、その結果、突然の落雪による家屋の損壊と人的被害の未然防止に資することが出来るようになる。
また、本屋根雪落雪システムは、主に金属製ストレート管内部にヒータ線を収納した簡素な機構で構成されているため、その据え付けに係る費用(設備費)が少なくて済む。また、ヒータ線は、自己温度が閾値温度以下になった時にのみ通電される「自己温度制御型」ヒータ線であるため、電気代(維持費)が少なくて済む。また、ヒータ線は堅牢な金属製ストレート管に収納されているため、メンテナンスが殆ど不要となり、管理費が殆どかからない。
本考案の屋根雪落雪システムを示す説明図である。 図1のA−A断面図である。 ヒータ線の拡大説明図である。 図1のB矢視図であり、軒先部におけるヒータ線の設置を示す説明図である。 本考案の実施例1に係る屋根雪落雪システムを示す説明図である。
以下、図に示す実施の形態により本考案をさらに詳細に説明する。
図1は、本考案の自己温度制御型ヒータ線による屋根雪落雪システム100を示す説明図である。
この屋根雪落雪システム100は、屋根雪を棟割り(雪割り)するためのヒータ線10と、ヒータ線10を内部に収納する金属製ストレート管20と、金属製ストレート管20を固定・支持するクランプバンド30と、クランプバンド30を介して金属製ストレート管20を支持する支持金具40と、ヒータ線10に対する電力の供給を断続するスイッチ50とを具備して構成される。
ヒータ線10は、自己温度が閾値温度以下になった時にのみ発熱する、いわゆる「自己温度制御型」ヒータ線である。つまり、自己温度が閾値温度を超えた場合には、ヒータ線10に電力が供給されないが、自己温度が閾値温度を下回った場合には、ヒータ線10に電力が供給されるように構成されている。このような自己温度制御型ヒータとしては、市販のヒータ線を使用することが出来る。なお、ヒータ線の電力の節約(省エネルギー)の観点から、使用されるヒータ線として自己温度制御型ヒータが望ましいが、自己温度制御機能を有しない通常のヒータ線を使用しても良い。この場合はスイッチ50のON/OFF操作によりヒータ線を直接稼働させることになる。
金属製ストレート管20は中空構造を有し、長さが傾斜屋根棟部の稜線相当のパイプ管である。材質としては、熱伝導率が高く、あらゆる気象条件に耐えられる強度・剛性を有する材質、例えばステンレス鋼やアルミニウムが好ましい。
金属製ストレート管20は、このようにヒータホルダとして機能する他に、ヒータ線10が発熱する熱を外部(屋根雪)へ伝熱する放熱面としても機能する。放熱面を出来る限り広く確保するために、金属製ストレート管20はクランプバンド30及び支持金具40によって屋根棟部から離隔して設置されている。
従来の雪割りヒータ線を利用した屋根雪落雪装置は、細いヒータ線を直に屋根に或いは屋根から少し浮かせて設置するため、ヒータ線が発熱する熱は、細いヒータ線近傍のごく限られた屋根雪にしか伝熱することが出来なかった。しかし、本考案では、ヒータ線10は金属製ストレート管20に収納され屋根棟部から離隔して設置されているため、ヒータ線10が発熱する熱は、金属製ストレート管20の外周面近傍の広い範囲に伝熱することができ、屋根雪は金属製ストレート管20近傍を契機として左右にきれいに棟割れし、屋根雪を安定して落雪させることが出来るようになる。また、ヒータ線10は堅牢な金属製ストレート管20に収納されているため、風雨雪等に直接曝されることなく、耐久性を有するようになる。
クランプバンド30は、ボルト31及びナット32(図2を参照。)によって支持金具40上に締結されながら支持金具40に対し金属製ストレート管20を固定・支持する。
支持金具40は、ビス41(図2を参照。)によって傾斜屋根上に固定され、クランプバンド30を介して金属製ストレート管20を傾斜屋根の棟部から離隔して支持する。また、支持金具40は、屋根棟部の稜線方向に例えばピッチ800mmおきに設けられている。
スイッチ50は、ヒータ線10に電力を供給する大本(上位)のスイッチである。なお、ヒータ線10の下位のスイッチは、ヒータ線10自身に備わるサーモスタットである。従って、スイッチ50がオンの場合でも、サーモスタットがオフの場合はヒータ線10に電力が供給されない。この場合、スイッチ50のパイロットランプは消灯状態である。
また、詳細については、図4を参照しながら後述するが、傾斜屋根の両軒先部の内側から稜線方向に沿ってヒータ線が配設されている。これにより、左右に棟割りされ屋根上を滑り落ちる屋根雪が、軒先部で他の積雪に引っ掛からなくなり、屋根雪の軒先内側への巻き込みによる建物の損傷防止と併せて屋根雪全体の速やかな落雪を促すことが出来るようになる。
なお、本システムは、一般の家庭用電気100Vを使用する。ヒータ線10の消費電力は10m当たり80Wと少ない。電気料は1kWh当たり20円であるので、12時間使ったとしても、消費電力量は12h×80W=960Wh≒1kWhであるため、電気代は約20円と大変経済的である。ヒータ線10は自己温度制御型ヒータであるため、スイッチ50を入れておいても、一定以上の温度になった間は発熱しない(電気を消費しない)という利点がある。
また、本考案が適用される屋根としては、カラー鉄板葺きから成る勾配屋根を対象とし、切妻型あるいは入母屋型等の屋根の形状は問わない。従って、本考案は全てのカラー鉄板葺きから成る勾配屋根に対して設置可能である。このように、本考案は既設の勾配屋根に短期間で設置することができ、その効果が大きいのは言うまでもない。
図2は、図1のA−A断面図である。また、図3は、ヒータ線10の拡大説明図である。
金属製ストレート管20は、例えば外径22mmの鋼製電線管であり、屋根棟部から例えば50〜150mm離されてクランプバンド30を介して支持金具40によって支持されている。クランプバンド30は、例えば支持金具立バンド蝶番式である。これを締結するボルト31及びナット32のサイズは例えば8mmである。また、支持金具40は、例えば支持金具逆Y字脚であり、棟部を中心にして傾斜屋根の表面に接合するように脚部が逆Y字形を成している。脚部は外径が例えば4mmのビス41によって傾斜屋根の鉄板上に締結される。なお、ビス41を屋根の鉄板に止める際に、ビス41と鉄板の間はコーキング処理が施される。
図3は、ヒータ線10を示す説明図である。
上述した通り、ヒータ線10は自己温度制御型ヒータであり、自動接点装置としてサーモスタットを備えている。すなわち、ヒータ線10の自己温度がある閾値温度を下回る場合にのみサーモスタットの接点がONとなり、ヒータ線10には商用電源(AC100V)より電力が供給される。一方、ヒータ線10がある閾値温度を超える場合には、サーモスタットの接点がOFFとなり、ヒータ線10には電力が供給されない。
ここで、ヒータ線10の寸法例を挙げると、断面外形寸法が4.1mm×9.5mmである。
上述した通り、このヒータ線10は市販品であるが、このヒータ線10を鋼製電線管(金属製ストレート管20)に入れて屋根棟部に設置することにより、ヒータ線10を含む発熱部が堅牢となり熱伝導も向上する(従来の、断熱チューブで被覆されたヒータ線を屋根棟部に直に設置するシステムは、発熱部の堅牢性および熱伝導の点で本案より劣っているものと思料される。)。支持金具T字脚(または逆Y字脚)により屋根棟部に固定し50〜150mmの高さを確保して設置することにより直接棟部に這わせ設置するよりも、熱伝導の効果が大きいことが実証されている。
さらに、熱源は電気であるが「自己温度制御型」のヒータ線であることにより、降雪時に通電しそれ以外はオフの状態にすることが可能となり、省エネルギーが図られる。なお、家屋内にスイッチを設置するので、降雪時に入れ、それ以外は切りにすれば、さらに確実である。入母屋型屋根の場合は各稜線部と軒先部に設置することになる。
このシステムによっても、強い寒気が入っている期間などは直ちに落雪とはいかずに、屋根にある程度積雪してしまうこともある。屋根の形状や勾配、塗装の状況、家屋の立地条件などにより効果が左右されることもある。
なお、屋根が道路や通路に面している場合などは人や車両に危害が及ばないよう注意することが必要で、例えば看板や遮蔽物の設置等によって家の近くを通る人々に注意を喚起する。
図4は、図1のB矢視図であり、軒先部におけるヒータ線の設置を示す説明図である。
ヒータ線11は、金属製ストレートケース21の内部に収容され、屋根軒先の稜線に沿って配設されている。金属製ストレートケース21は軒先の屋根裏面に接した形態でビス42によって適当な部位に固定される。金属ストレートケース21は、例えば厚さ0.35mmのカラー鉄板を図のように板金加工することにより製作することができるが、これだけに限定されず、屋根裏面に接する面が大きければその断面形状は特に問わない。このようにヒータ線11を軒先にも設置することにより、屋根雪の軒先での巻き込みを防止するのと同時に、屋根雪全体の速やかな落雪を促すことができ、屋根雪を安全、確実に落雪させることが可能となる。
図5は、実施例1に係る自己温度制御型ヒータ線による屋根雪落雪システム200を示す説明図である。
この屋根雪落雪システム200は、傾斜屋根に太陽光パネル60を備えている。太陽光パネル60を備えることにより、ヒータ線10およびヒータ線11に給電される電力として、商用電源の一部に代えて太陽光エネルギーを利用することができ、電気代を節約することが出来るようになる。なお、その他の構成は、上記自己温度制御型ヒータ線による屋根雪落雪システム100と同じである。
本考案の屋根雪落雪システムは、屋根に積もる雪を棟割りすることにより自然に滑らせて地上に落下させる屋根雪の落下装置に対し適用可能である。新雪を速やかに落雪させることにより家屋の保全と危険の未然防止に資することができる。
10 ヒータ線
20 金属製ストレート管
30 クランプバンド
31 ボルト
32 ナット
40 支持金具
41 ビス
50 スイッチ
60 太陽光パネル
100,200 自己温度制御型ヒータ線による屋根雪落雪システム

Claims (4)

  1. 傾斜屋根棟部の稜線方向に沿ってヒータ線を配設した屋根雪落雪システムであって、
    前記ヒータ線を金属製ストレート管内部に収納し、複数の支持金具によって前記棟部から所定の距離を隔てて配設したことを特徴とする屋根雪落雪システム。
  2. ヒータ線を金属製ストレートケース内部に収納し、該金属製ストレートケースを複数の締結具によって前記傾斜屋根の両軒先の内側にそれぞれ配設した請求項1に記載の屋根雪落雪システム。
  3. 前記ヒータ線は自己温度制御機能を有する請求項1又は2に記載の屋根雪落雪システム。
  4. 前記傾斜屋根の表面に太陽光パネルが配設される請求項1から3のいずれかに記載の屋根雪落雪システム。
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