JP3162201B2 - 密閉形蓄電池の製造方法 - Google Patents

密閉形蓄電池の製造方法

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JP3162201B2
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久顯 高林
慎治 斉藤
光陽 杉本
利夫 堀江
努 尾形
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新神戸電機株式会社
日本電信電話株式会社
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉形蓄電池の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平4−48548号公報、
開昭61−171052号公報、特開昭63−1742
65号公報、特開昭59−207558号公報、実開昭
60−102874号公報に示されているような密閉形
蓄電池では、極板群の周辺に空間部分を保持させて極板
群を表裏面から合成樹脂製の気密シートで包覆し、この
気密シートに前記空間部分に通じる排気孔を設け、この
排気孔から前記空間部分中にオイルを注入することによ
り、排気孔周辺で表裏面の気密シート同士を密着させて
安全弁作用を発生させている。しかし、この排気孔から
のオイル注入方式では、排気孔が小さいため注入時間が
かかりすぎる上、排気孔周辺の気密シートを傷つけたり
変形させたりしてしまう場合があり、密閉形蓄電池の排
気圧を不均一にする惧れがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、排気孔周辺
での気密シート同士の密着を損なわず、排気圧の均一な
密閉形蓄電池を円滑に得る製造方法を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、極板群の周辺に空間部分を保持させて極
板群を表裏面から合成樹脂製の気密シートで包覆して密
封し、次いで、この気密シートの一方のシート外面から
他方のシート外面に向けて穿孔して前記空間部分に通じ
る排気孔を形成する密閉形蓄電池の製造方法であって、
表裏面の気密シート同士を接合して密封する前に、
め、前記排気孔に通じる空間部分の接合部以外の部分に
所定量のオイルを分割塗布させておくことを特徴とする
ものである。
【0005】
【作用】気密シートに排気孔を穿孔する前に、前記空間
部分の一部に所定量のオイルを塗布しておくことは、オ
イル塗布時間を短縮できると共に、排気孔周辺の気密シ
ートを傷つけたり変形させたりしてしまうことを防止で
きるが、表裏面の気密シートを密封する前に、前記空間
部分の一部に所定量のオイルを一括塗布させておくと、
オイルの拡散方向が定まらず、気密シートを密封する時
に気密シートの接合部分の方に流入して接合不良を起こ
し易いため、本発明では、表裏面の気密シートを密封す
る前に、前記空間部分の一部の所定位置に所定量のオイ
ルを分割塗布させておくことにより、オイルの拡散方向
を規定して気密シートの接合部分への流入を防止するこ
とができる。
【0006】
【実施例】図1は、本発明法で製作された密閉形蓄電池
の実施例1を示す要部平面図であり、密閉形蓄電池とし
て、櫛歯状の正極1と負極2とを電解液保持体3を介し
て同一平面上に配置した極板群を、表裏両面から耐酸性
を有する合成樹脂製の気密シート4で挟んで包覆密封し
た密閉形鉛蓄電池を作成し、この気密シート4の周縁部
には表裏両面の気密シート4が共に溶着された接合部5
を形成し、この接合部5と前記極板群の周辺の一部との
間に空間部分6を保持させており、この空間部分6内に
はシール性を向上するためにシリコーンオイル7を塗布
している。尚、9は、排気孔8近傍に部分的に設けた表
裏面の気密シート4の補助接合部である。
【0007】図2は、本発明法における製造手順(a)片
面の気密シート4の同一平面上に櫛歯状の正極1と負極
2とを電解液保持体3を介して固定し、この電解液保持
体3に電解液を含浸させ、(b)前記空間部分6の一部に
シリコーンオイル7を、空間部分6の長手方向に一定の
間隔を隔てた3箇所の位置に向けて図3と図4に示すよ
うな3口ディスペンサ10から同時に滴下して塗布し、
(c)次いで、これらの上に対面の気密シート4を重ねて
極板群を包覆し、表裏両面の気密シート4の周囲を熱溶
着して接合部5を形成し、密封すると共に、前記空間部
分6に補助接合部9を設けた後、排気孔8の穿孔位置を
定め、その位置に表裏面の気密シート4を圧接しなが
ら、一方のシート外面から他方のシート外面に向けてエ
アドリルで貫通させて排気孔8を穿孔することを示して
いる。
【0008】図5は、本発明法で製作された密閉形蓄電
池の実施例2を示す要部平面図であり、空間部分6の容
積が実施例1の2倍に大きく細長い場合に、図6に示す
ような5口ディスペンサ11を使用してシリコーンオイ
ル7を滴下して塗布したものである。
【0009】実施例1と、実施例1と同型の密閉形鉛蓄
電池で排気孔8から前記空間部分6中にシリコーンオイ
ル7を注入する従来例と、同じく同型の密閉形鉛蓄電池
で表裏面の気密シート4を密封する前に前記空間部分6
の一部に所定量のオイルを一括塗布する比較例1とで
は、シリコーンオイル7を密閉形鉛蓄電池1個当り4m
g塗布し、実施例2と、実施例2と同型の密閉形鉛蓄電
池で表裏面の気密シート4を密封する前に前記空間部分
6の一部に所定量のシリコーンオイル7を一括塗布する
比較例2とではシリコーンオイル7を密閉形鉛蓄電池1
個当り8mg塗布し、各々50個作成して密閉形鉛蓄電
池1個当りのオイル塗布に要する平均時間と、接合部5
の溶着不良発生数と、安全弁作用として気密不良発生数
とを計数した。
【0010】結果は、密閉形鉛蓄電池1個当りのオイル
塗布に要する平均時間は、実施例1と実施例2と比較例
1と比較例2とは同じであるが、従来例は15倍の時間
を要し、溶着不良発生数と気密不良発生数とは共に、実
施例1と実施例2とでは密閉形鉛蓄電池50個中0個で
あったが、比較例1では37個、比較例2では50個と
なり、従来例では気密不良発生数が3個となった。
【0011】
【発明の効果】上述のように、本発明は、表裏面の気密
シートを密封する前に、前記空間部分の一部の所定位置
に所定量のオイルを分割塗布させておくことにより、短
時間にオイル塗布ができると共に、排気孔周辺での気密
シート同士の密着を損なわず、排気孔の排気圧が均一な
密閉形蓄電池を得ることができる点工業的価値大なるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法で製作された密閉形蓄電池の実施例1
を示す要部平面図である。
【図2】本発明法における製造手順(a)(b)(c)を示す
説明図である。
【図3】実施例1におけるオイル塗布のための3口ディ
スペンサを示す正面図である。
【図4】実施例1におけるオイル塗布のための3口ディ
スペンサを示す側面図である。
【図5】本発明法で製作された密閉形蓄電池の実施例2
を示す要部平面図である。
【図6】実施例2におけるオイル塗布のための5口ディ
スペンサを示す正面図である。
【符号の説明】 1は正極、2は負極、3は電解液保持体、4は気密シー
ト、5は接合部、6は空間部分、7はシリコーンオイ
ル、8は排気孔、9は補助接合部、10は3口ディスペ
ンサ、11は5口ディスペンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀江 利夫 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 尾形 努 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 審査官 植前 充司 (56)参考文献 特開 平4−48548(JP,A) 特開 昭61−171052(JP,A) 特開 昭63−174265(JP,A) 特開 昭59−207558(JP,A) 実開 昭60−102874(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/12 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極板群の周辺に空間部分を保持させて極板
    群を表裏面から合成樹脂製の気密シートで包覆して密封
    し、次いで、この気密シートの一方のシート外面から他
    方のシート外面に向けて穿孔して前記空間部分に通じる
    排気孔を形成する密閉形蓄電池の製造方法であって、表
    裏面の気密シート同士を接合して密封する前に、予め、
    前記排気孔に通じる空間部分の接合部以外の部分に所定
    量のオイルを分割塗布させておくことを特徴とする密閉
    形蓄電池の製造方法。
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