JP3158012B2 - 学習リモコンシステム及びリモコン信号学習装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、音声や画像の
記録および再生機器（ＡＶ機器）のコントロール装置あ
るいは映像表示可能な機器として応用可能な、学習リモ
コンシステム及びリモコン信号学習装置関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、複数のＡＶ機器を一台で操作する
ためのコントロール装置としては、各機器のメーカー指
定方式のプリセットリモコンや赤外線コントロールコー
ドを学習するリモコンなどの汎用リモコンや、ＡＶ機器
のセット商品やＡＶ機器複合一体型製品に附属する専用
リモコンが知られている。

【０００３】例えば、従来の赤外線コントロールコード
を学習する学習リモコンの学習操作は、次のように行な
う。

【０００４】即ち、テレビの専用リモコンのリモコン操
作モードと、エアコンの専用リモコンのリモコン操作モ
ードを従来の学習リモコンに学習させる場合を例にとっ
て説明する。

【０００５】先ず、テレビのリモコン操作モードの学習
操作から始める。

【０００６】操作者は、学習リモコンの裏面に設けられ
たモード切り替えスイッチを、学習モードに切り替え
る。そして、テレビの専用リモコンに設けられている電
源入り／切りの操作ボタンを押して、その操作モードに
対応する赤外線コードを発信させ、学習リモコンにその
発信コードを受信させる。学習リモコン側に設けられて
いるどのボタンに、上記電源入り／切りの機能を割り当
てるかを指定するために、操作者が自らの希望するボタ
ンを押下する。このようにして、テレビの電源入り／切
りの機能が、学習リモコン上の押下されたボタンに割り
当てられる。音量調整の機能、チャンネル選択の機能
等、主なる機能を選んで、各々の機能について、同じよ
うに学習リモコン上のボタンを指定しながら、割り当て
作業を行なう。学習リモコン内部には、このようにし
て、決定された各ボタンと各リモコン操作機能との対応
関係及び、各種リモコンの赤外線コードを記憶するメモ
リが設けられている。

【０００７】このようにして、テレビのリモコン操作モ
ードの主なものを割り当てた後、続いて、エアコンの専
用リモコンを用いて、上記と同様にして、エアコンのリ
モコン操作モードの主なるものを割り当てるのである。

【０００８】以上の作業が完了した後、モード切り替え
スイッチをリモコン操作モードに切り替えれば、テレビ
とエアコンをこの学習リモコン一つによって、操作する
ことが出来る。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
学習リモコンでは、操作可能な機器が増えるほど操作面
上のボタン数と操作手順が増え、学習操作やリモコン操
作に非常に手間がかかり、煩雑であるといった課題を有
していた。

【００１０】本発明は、従来の学習リモコンのこのよう
な課題を考慮し、リモコン操作出来るモードの数を同じ
とした場合、従来に比べてより一層簡単に学習操作が出
来、リモコン操作も簡単に出来る学習リモコンシステム
を提供することを目的とするものである。

【００１１】又、学習内容を表示させて、従来に比べて
より一層簡単に学習操作が出来るリモコン信号学習装置
を提供することを目的とするものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】請求項１の本発明は、複
数個のスイッチの集合を一つの組とする、複数個の操作
スイッチ組と、操作対象となる各機器の各種リモコン操
作モードを記憶したメモリと、操作の対象とすべき各機
器を制御するためのリモコン信号を受信する受信部と、
前記受信部より受信した前記リモコン信号から、前記メ
モリを参照しその参照結果を利用して前記リモコン信号
の前記操作対象の機器を特定する機器特定手段と、予め
定められた規則に基づき、又は、操作者により指定され
た前記操作スイッチ組に、前記メモリを参照して、前記
特定された機器の各種リモコン操作モードを割り当てる
割り当て制御手段とを備えた学習リモコンシステムであ
る。

【００１３】請求項２の本発明は、上記機器特定手段に
より特定された前記操作の対象とすべき機器の識別情報
と、前記操作者により前記指定された前記操作スイッチ
組の位置と、前記割り当ての結果とを表示する表示手段
を備えた学習リモコンシステムである。

【００１４】請求項３の本発明は、上記操作スイッチ組
は、前記複数個のスイッチの上面部を覆う一つのカバー
部材を有し、操作者によりそのカバー部材の、前記複数
個のスイッチの各々の位置に対応する部位が、押下され
ることにより、前記部位に対応するスイッチが個別的に
押される学習リモコンシステムである。

【００１５】請求項４の本発明は、上記カバー部材は、
押しボタン形状を成し、そのボタン形状の表面に、前記
操作対象としての機器を表す図柄の刻印が施されている
学習リモコンシステムである。

【００１６】請求項５の本発明は、上記カバー部材は、
着脱可能である学習リモコンシステムである。

【００１７】請求項６の本発明は、複数の機器のリモコ
ン信号を受信し記憶する学習手段と、学習状況を表示す
る表示手段とを有するリモコン信号学習装置である。

【００１８】請求項７の本発明は、上記学習した前記リ
モコン信号を、所定の学習リモコンに転送する信号転送
手段を有するリモコン信号学習装置である。

【００１９】請求項８の本発明は、上記複数の機器の前
記リモコン信号を記憶する記憶手段と、その記憶された
リモコン信号と前記受信したリモコン信号とを照合する
ことで学習させようとする機器の種類を同定する判定手
段とを有するリモコン信号学習装置である。

【００２０】請求項９の本発明は、上記表示手段は、前
記機器の前記リモコンのボタン押下時に、その機器を表
すイメージ図画と操作内容を表示するリモコン信号学習
装置である。

【００２１】

【作用】請求項１の本発明では、操作スイッチ組が、複
数個のスイッチの集合を一つの組とし、メモリが操作対
象となる各機器の各種リモコン操作モードを記憶し、受
信部が、操作の対象とすべき各機器を制御するためのリ
モコン信号を受信し、機器特定手段が、前記受信部より
受信した前記リモコン信号から、前記メモリを参照しそ
の参照結果を利用して前記リモコン信号の前記操作対象
の機器を特定し、割り当て制御手段が、予め定められた
規則に基づき、又は、操作者により指定された前記操作
スイッチ組に、前記メモリを参照して、前記特定された
機器の各種リモコン操作モードを割り当てる。

【００２２】請求項２の本発明では、上記作用に加え
て、表示手段が、機器特定手段により特定された前記操
作の対象とすべき機器の識別情報と、前記操作者により
前記指定された前記操作スイッチ組の位置と、前記割り
当ての結果とを表示する。

【００２３】請求項３の本発明では、上記作用に加え
て、操作スイッチ組は、前記複数個のスイッチの上面部
を覆う一つのカバー部材を有し、操作者によりそのカバ
ー部材の、前記複数個のスイッチの各々の位置に対応す
る部位が、押下されることにより、前記部位に対応する
スイッチが個別的に押される。

【００２４】これにより、例えば、割り当て制御手段が
１つの機器の主要なリモコン信号を操作スイッチ組とし
ての多接点のボタン１つに割り当てるため、任意の機器
の主要なリモコン操作を１つのボタンで行なうことが可
能である。

【００２５】請求項４の本発明では、例えば、操作者
が、ボタンに刻印により施された機器を表す図柄を眼で
見て、あるいは指でさわることによって、そのボタンで
操作できる機器を視覚と触覚で確認できる。

【００２６】請求項５の本発明では、例えば、各操作ス
イッチ組に割り当てられる機器に応じて、ボタン形状の
部分をその機器に対応するように取り替えることが出来
る。

【００２７】請求項６の本発明では、例えば、表示手段
が学習状況を逐次表示しながらリモコン信号の学習を行
える。

【００２８】請求項７の本発明では、信号転送手段が学
習したリモコン信号を所定の学習リモコンに転送するた
め、その学習リモコン単体で各機器に直接リモコン信号
を発信することが可能になる。

【００２９】請求項８の本発明では、例えば、従来の機
器のリモコン信号と受信したリモコン信号を照合し、学
習させようとする機器の種類を同定するため、任意のリ
モコン信号１つでその機器のリモコン信号全てを同定で
きるという作用が得られる。

【００３０】請求項９の本発明では、例えば、表示手段
がリモコンのボタン押下時に当該機器のイメージと操作
内容を表示するため、操作結果をすぐに操作者に提示で
きる。

【００３１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。

【００３２】本発明にかかる一実施例の学習リモコンシ
ステムに用いる学習リモコンの外観図を図１に示す。

【００３３】すなわち、本実施例の学習リモコンのシス
テムは、学習リモコンとしての操作面上に５個のボタン
を有する赤外線リモコン１と、本発明のリモコン信号学
習装置としての赤外線コードを発信できるテレビジョン
装置２からなる。この学習リモコンと、リモコン信号学
習装置の基本構成は、図３を参照しながら後述する。

【００３４】図１において、ボタン１１はテレビジョン
装置（テレビ）２、ボタン１２はビデオデッキ３、ボタ
ン１３はＣＤやＬＤなど光ディスクの再生ができるマル
チディスクプレーヤー４、ボタン１４は照明装置５、ボ
タン１５はエアーコンディショナー（エアコン）６、を
それぞれ操作するためのものである。ボタン１１〜１５
は、それぞれ中央と上下左右の４方向に計５つの接点を
持ち、ボタンをまっすぐ押し込むか上下左右に傾けるこ
とにより各接点を独立にスイッチングできる機構を持つ
多接点ボタンである。この多接点ボタンが、本発明の操
作スイッチ組に対応し、多接点ボタン内の各接点が本発
明のスイッチに対応するものである。

【００３５】図１におけるボタン１１〜１５として使わ
れる多接点ボタンを、図２を参照しながら説明する。図
２は多接点ボタンの構成を説明するための説明図であ
る。

【００３６】ボタン１１〜１５は、すべて以下に説明す
る内容と同じ構成になっている。本発明のカバー部材と
してのボタン上面部２０には、操作できる機器の図柄の
刻印が施されており、着脱可能な機構になっている。着
脱の機構としては、上面部がずれないようにボタン下部
２１には中央２２と上２３下２４左２５右２６の合計５
点のスイッチが設けられている。中央２２スイッチの押
し込みに必要な力を他の４点のスイッチより強めに設定
することにより、５点それぞれに独立したスイッチング
が容易に実現できる。

【００３７】図３は、本実施例の学習リモコン１および
テレビ３１の基本的な構成を示す。

【００３８】同図に示すように、学習リモコン１は、操
作ボタン３０１（ボタン１１〜１５に対応）と、押され
たボタンに応じて送信する赤外線コードを選択する入力
制御部３０２と、赤外線コードを送信するための送信部
３０３と、赤外線コードを受信する受信部３０４と、赤
外線コードを記憶する記憶部３０５と、学習／使用モー
ド切り替え用のスイッチ３０６から構成されている。

【００３９】一方、テレビ３１は赤外線コードを受信す
る受信部３１１と、受信した赤外線コードの種類を判別
し必要に応じて画像上に重ねて文字や絵を表示する表示
制御部３１２と、既存の機器の赤外線コードを記憶する
記憶部３１３と、赤外線コードを送信する送信部３１４
で構成されている。ここで、本発明の機器特定手段及び
割り当て制御手段は、表示制御部３１２等に対応する。
又、本発明のメモリは、記憶部３１３等を含むものであ
る。

【００４０】次に、図３を用いて本実施例のリモコンの
学習方法を説明する。

【００４１】まず、学習リモコン１の本体裏面に設けら
れた、学習／使用モード切り替えスイッチ３０６を学習
側に切り替えると、送信部３０３からテレビ３１にモー
ド切り替え用の信号が送られ、テレビ３１の受信部３１
１を経て表示制御部３１２に送られる。表示制御部３１
２は、表示装置（本発明の表示部）３３としてのテレビ
画面上に学習モード用のメニュー表示を行い、学習スタ
ンバイの状態となる。

【００４２】ここで、図４に学習モードにおける、表示
装置３３の画面表示の例を示す。

【００４３】後述するように、各ボタン１１〜１５に対
する、特定された機器の５つの主要なリモコン操作モー
ドの一括割り当ての操作等についてのメニュー操作は操
作ボタン３０１等により行う。

【００４４】ところで、本実施例の場合、上記各ボタン
１１〜１５の何れのボタンについても、次に述べる操作
ボタン３０１としての機能が平等に与えられている。従
って、特に限定しない限り、操作ボタン３０１といえ
ば、ボタン１１〜１５の内の任意のボタンであることを
意味する。

【００４５】即ち、メニュー操作において、学習リモコ
ン１上の操作ボタン３０１の表面の上下左右の各部位を
押さえることにより、メニュー画面上の項目等を指定す
るカーソルの移動が行われる。又、学習リモコン１上の
操作ボタン３０１の表面の中央の部位を押さえることに
より、メニュー画面上のカーソルにより指定された項目
等の確定が行われる。

【００４６】ここで、再び、図３に戻り、説明を続け
る。任意の機器のリモコン信号をテレビ３１の受信部３
１１で受信すると、表示制御部３１２が、記憶部３１３
に予め記憶されている赤外線コードと比較し、一致する
ものがあれば、その候補である機器のメーカー名や型番
を表示する。リモコンの赤外線コードはメーカーや機種
毎に重複しないように設定されているため、１つでも該
当する赤外線コードがあればその機器のメーカーや種類
を同定することが可能である。

【００４７】今このようにして、ビデオデッキについて
の上記情報が同定できたとする。このような状況におい
て、図４は、「ビデオデッキ」の項目４０１にカーソル
が移動した後、その機器を特定するために操作者によっ
てその項目が確定されて、その後、更に操作ボタン３０
１の操作により、カーソルが図面上の矢印Ａで示すよう
に操作ボタン３０１（ビデオデッキ操作用のボタン１２
に相当）に移動した状態を示している。

【００４８】又、同図に示すように、学習メニューの表
示画面上の中央に表示されている各項目には、操作対象
となる各機器について、学習操作が完了している場合に
は（済み）と表示し、まだ完了していない場合には
（未）と表示する。さらに、同表示画面上の左側には、
学習リモコンの外観形状を表したリモコン画像４０２が
表示されており、そこには実物の学習リモコンの５つの
操作ボタン３０１と同じ配列の５つのボタンの絵４０３
が表されている。

【００４９】このようにして、上記特定された機器（ビ
デオデッキ）に対して、操作者が割り当てようとする学
習リモコン１上のボタンの位置を選定するために、学習
メニューの画面表示を見ながら次のような操作を行な
う。

【００５０】即ち、操作ボタン３０１を用いて画面上の
カーソルを移動させ（図４では、ボタン４０３ａに対応
する位置）、操作ボタン３０１の中央を押下して決定す
ると、その特定された機器の赤外線コードと、それらを
割り当てるボタン（学習リモコン１上のボタン１２に対
応）の対応関係が記憶部３１３に記憶される。操作者が
行なう操作はこれだけでよい。

【００５１】表示制御部３１２は、この対応関係に基づ
いて、記憶部３１３に予め記憶されている各機器のリモ
コン操作モード（赤外線コード）の中から、５個づつ抽
出して、対応する各ボタン１１〜１５の各接点に対し
て、予め定められた基準に従って一括して割り当てる。
このようにして、決定した各ボタンと各機器との対応関
係及び、各接点と各種リモコン操作モードとの対応関係
が記憶部３１３に格納される。尚、上記予め定められた
基準は、図５を用いて後述する。

【００５２】ここで、仮に記憶部３１３に記憶されてい
ない未知の赤外線リモコン信号が受信された場合であれ
ば、操作者の操作にしたがって、次に説明する方法で記
憶部３１３に登録される。

【００５３】学習モードにおいて、未知の赤外線リモコ
ンが受信された場合、表示制御部３１２は、操作者に対
して、未知のリモコン信号を新規に学習するためのメニ
ューを表示する。 ここで、操作者が新規学習を選んだ
場合、操作ボタン３０１を操作することで、操作する機
器の名称の複数種類の候補の中から該当する名称を選択
する。候補名称の中に該当する名称がなければ、操作者
は文字テンプレートによる入力を行なう。次に、機能に
関する複数種類の候補が表示され、信号を割り当てるボ
タン毎に上述した選択又は、文字入力を繰り返し行な
う。新規学習した赤外線リモコン信号の対応関係と入力
された上記選択内容や文字列は、共に記憶部３１３へ登
録される。

【００５４】次にメニューにおいて学習作業の終了を選
択すると、表示制御部３１２はメニュー表示を消し、同
時に記憶部３１３に記憶されている赤外線コードと割り
当てるボタンの情報がすべて、送信部３１４からリモコ
ン１の受信部３０４へ転送される。転送された情報は記
憶部３０５に記憶され、リモコン１の学習が完了する。

【００５５】学習が完了した以降は、学習／使用モード
切り替えスイッチ３０６を使用モード側に切り替えて、
操作ボタン３０１を操作することで、記憶部３０５に割
り当てられたリモコン信号が送信部３０３から送信され
機器の操作が可能となる。

【００５６】また、電池の入れ替えなどで記憶部３０５
の内容が消えてしまった場合でも、学習モードのメニュ
ーを表示して終了するだけで学習内容が再び転送される
ため、学習作業を繰り返す必要が無い。

【００５７】ただし、リモコン信号学習装置であるテレ
ビ３１の送信部３１４が、各機器へ赤外線リモコン信号
を発信する十分な能力を持つならば、学習結果のリモコ
ン１への転送は不要である。したがってこの場合、リモ
コン１の受信部３０４と記憶部３０５は不要となり、リ
モコン１の操作に従ってテレビ３１から間接的に赤外線
リモコン信号が発信されることになる。

【００５８】本実施例における学習リモコンの基本操作
方法と、対応する各種機器２〜６の動作を図１により説
明する。ボタン１１の中央はテレビ２の電源、上下はチ
ャンネル選択、左右は音量の調節に割り当てられてい
る。次に、ボタン１２の中央はビデオデッキ３の電源、
上はビデオテープの再生、下は停止、左は巻戻し、右は
早送りに割り当てられている。次に、ボタン１３の中央
はマルチディスクプレーヤー４の電源、上は再生、下は
停止、左は頭出し（−）、右は頭出し（＋）に割り当て
られている。

【００５９】リモコン信号学習時のメニュー操作におい
て、機器を接続するビデオ入力端子などを指定すること
により、ボタン１１〜１３は、操作に従ってテレビ２の
入力切り替えにも対応させることも可能で、例えばボタ
ン１２の上を押すとテレビ２につながっているビデオデ
ッキ３のビデオ入力に切り替えることもできる。

【００６０】次に、照明５を明滅パターンの選択機能と
光量の調節機能の付いたリモコン操作可能な照明装置と
すると、ボタン１４の中央は照明装置５の電源、上下で
明滅パターンの選択、左右で光量の調節に割り当てる。
ただし照明装置５が電源の入り切りしかできない照明装
置とするならば、上下左右も電源に割り当ててもよい。
次に、ボタン１５の中央はエアコン６の電源、上下は動
作モード（就寝、スポット、セーブなど）の選択、左右
は温度（暑い、寒いなど）の調節に割り当てられてい
る。

【００６１】以上の基本操作を図５にまとめる。ここ
で、上述した予め定められた基準とは、図５を見て明ら
かなように、各機器に共通する概念の操作は同じ方向に
統一し、操作者が憶え易いようにするという基準であ
る。

【００６２】また、リモコン操作を行うと、ボタンに刻
印されている図柄と同じデザインのアイコンと操作内容
が画面に表示される。こうすることで、操作者が今どの
ボタンを押したか手元を見ずに確認できるだけでなく、
触覚イメージと視覚イメージのマッチングが容易とな
り、触覚だけで操作する機器が判るようにすることがで
きる。

【００６３】なお、実施例ではリモコン信号を赤外線に
よる信号として扱ったが、電波による信号でも同様に扱
うことができる。また、割り当てる機器の種類を５種類
としたが、同じ種類の機器を複数割り当ててもよいし、
ボタンを増やせばより多くの種類の機器にも対応可能で
ある。さらに多接点ボタンの入力方向を中央と上下左右
の５方向としたが、中央を２段階に押し込むボタンとし
たり、斜め方向にも機能を割り当てる事により１つのボ
タン多くの操作が可能である。また、リモコン信号学習
装置の例としてテレビを挙げたが、例えばビデオデッキ
やＡＶセレクタなどの映像表示可能な機器を用いてもか
まわない。また、ボタンに刻印されている図柄と同じデ
ザインのアイコンを画面に表示するかわりに、その機器
の写真を表示してもよい。

【００６４】上記実施例の学習リモコンによれば、複数
の機器のリモコン信号を受信し記憶し発信する学習リモ
コンにおいて、多方向に傾けたり押したりすることで複
数の接点を得るボタンと、このボタンの各接点に任意の
機器の主要なリモコン信号を割り当てる学習手段と、を
有するため、任意の機器の主要なリモコン操作を１つの
ボタンで行なうことが可能となり、すなわち多数の機器
を少ないボタンで操作できるため、操作性が向上すると
いう効果が得られる。

【００６５】又、上記学習リモコンによれば、操作する
機器の図柄の刻印を施し触覚のみで機器を認知できるボ
タンを有するため、そのボタンで操作できる機器を視覚
と触覚で確認でき、操作者による誤操作を減少させると
いう効果が得られる。

【００６６】又、上記学習リモコンによれば、ボタンが
着脱可能な構成を有するため、学習させるボタンを任意
の位置に組替えることができ、操作者の嗜好に応じたボ
タン配置により操作性が向上するという効果がある。

【００６７】又、上記リモコン信号学習装置によれば、
複数の機器のリモコン信号を受信し記憶する学習手段
と、学習状況を表示する表示手段と、を有するため、学
習結果を逐次画像で表示確認することが可能なため、学
習操作の利便性が向上するという効果が得られる。

【００６８】又、上記リモコン信号学習装置によれば、
学習したリモコン信号をリモコンに転送する信号転送手
段を有するため、リモコン単体で各機器に直接リモコン
信号を発信することが可能になり、利便性が向上すると
いう効果がある。

【００６９】又、上記リモコン信号学習装置によれば、
従来の機器のリモコン信号を記憶する記憶手段と、これ
と受信したリモコン信号を照合することで学習させよう
とする機器の種類を同定する判定手段と、を有するた
め、任意のリモコン信号１つでその機器のリモコン信号
全てを同定でき、学習操作の省力化という効果が得られ
る。

【００７０】又、上記リモコン信号学習装置によれば、
リモコンのボタン押下時に当該機器のイメージと操作内
容を表示する表示手段を有するため、操作結果を操作者
に提示し、誤操作を減少させるという効果が得られる。

【００７１】尚、上記実施例では、操作者により指定さ
れた学習リモコン上のボタンに、特定された機器の各種
リモコン操作モードを割り当てる場合について説明した
が、これに限らず例えば、予め定められた規則に基づ
き、割り当ててもよい。予め定められた規則としては、
例えば、各機器について上記学習を行なう、順番に従っ
て、最初に学習させた機器を学習リモコンの中央のボタ
ンに割り当て、次に学習させた機器を右上のボタンに、
その次は、右下のボタンというように右周りで割り当て
るとうものであってもよいし、あるいは、学習の順番に
は無関係にボタン表面に施された各機器の図柄に合わせ
るという規則でもよい。

【００７２】又、上記実施例では、学習リモコンシステ
ムとして、表示手段としての表示装置を利用する場合に
ついて説明したが、これに限らず例えば、学習リモコン
単体として構成されていてもよい。即ち、複数個のスイ
ッチの集合を一つの組とする、複数個の操作スイッチ組
と、操作対象となる各機器の各種リモコン操作モードを
記憶したメモリと、操作の対象とすべき各機器を制御す
るためのリモコン信号を受信する受信部と、前記受信部
より受信した前記リモコン信号から、前記メモリを参照
しその参照結果を利用して前記リモコン信号の前記操作
対象の機器を特定する機器特定手段と、予め定められた
規則に基づき、又は、操作者により指定された前記操作
スイッチ組に、前記メモリを参照して、前記特定された
機器の各種リモコン操作モードを割り当てる割り当て制
御手段とを備えた学習リモコンシステムであってもよ
い。これにより、従来に比べてより一層簡単に学習リモ
コンの学習操作が出来るという効果を発揮する。

【００７３】又、上記実施例では、本発明の操作スイッ
チ組として多接点ボタンを利用する場合について説明し
たが、これに限らず例えば、本発明のスイッチとしての
各接点が、外観的にそれぞれ一つのボタンとして構成さ
れており、且つそのように構成された複数のボタンが、
同一グループであることが操作者にわかるように、ボタ
ンの形状や表示上の工夫がなされているものであっても
よい。例えば、表示上の工夫としては、同一グループの
ボタンは、同一の色にするとか、あるいは同一グループ
のボタンの配置されている、学習リモコン本体の表面上
の領域を印刷による枠で囲むといったもの等が考えられ
る。要するに本発明の操作スイッチ組の外形は、一つの
ボタン形状である必要はない。

【００７４】

【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、従来に比べてより一層簡単に学習リモコンの学
習操作が出来るという長所を有する。

【００７５】又、本発明は、上記効果に加え通常のリモ
コン操作としての操作性も従来に比べてより一層向上す
るという長所を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる一実施例の学習リモコンシステ
ムで用いる学習リモコンの外観図である。

【図２】本発明における学習リモコンの多接点ボタンを
説明するための図である。

【図３】本発明における学習リモコンとテレビの構成を
示すブロック図である。

【図４】本発明における学習リモコンの学習モード時の
画面表示例の説明図である。

【図５】本発明における学習リモコンのボタンに割り当
てた操作内容を表す図表である。

【符号の説明】 １ 学習リモコン ２ テレビジョン装置 ３ ビデオデッキ ４ マルチディスクプレーヤー ５ 照明装置 ６ エアコン １１ テレビ操作用のボタン １２ ビデオデッキ操作用のボタン １３ マルチディスクプレーヤー操作用のボタン １４ 照明装置操作用のボタン １５ エアコン操作用のボタン ２０ ボタンの上面部 ２１ ボタンの下部 ２２ 中央スイッチ ２３ 上スイッチ ２４ 下スイッチ ２５ 左スイッチ ２６ 右スイッチ ３１ テレビジョン装置 ３２ 任意のリモコン ３３ 表示装置 ３０１ 操作ボタン ３０２ 入力制御部 ３０３ 送信部 ３０４ 受信部 ３０５ 記憶部 ３０６ 学習／使用切り替えスイッチ ３１１ 受信部 ３１２ 表示制御部 ３１３ 記憶部 ３１４ 送信部

フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−94993（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−167897（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−347785（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−107574（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−88883（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H04Q 9/00 - 9/16

Claims (9)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数個のスイッチの集合を一つの組とす
   る、複数個の操作スイッチ組と、 操作対象となる各機器の各種リモコン操作モードを記憶
   したメモリと、 操作の対象とすべき各機器を制御するためのリモコン信
   号を受信する受信部と、 前記受信部より受信した前記リモコン信号から、前記メ
   モリを参照しその参照結果を利用して前記リモコン信号
   の前記操作対象の機器を特定する機器特定手段と、 予め定められた規則に基づき、又は、操作者により指定
   された前記操作スイッチ組に、前記メモリを参照して、
   前記特定された機器の各種リモコン操作モードを割り当
   てる割り当て制御手段と、を備えたことを特徴とする学
   習リモコンシステム。
2. 【請求項２】 機器特定手段により特定された前記操作
   の対象とすべき機器の識別情報と、前記操作者により前
   記指定された前記操作スイッチ組の位置と、前記割り当
   ての結果とを表示する表示手段を備えたことを特徴とす
   る請求項１記載の学習リモコンシステム。
3. 【請求項３】 操作スイッチ組は、前記複数個のスイッ
   チの上面部を覆う一つのカバー部材を有し、操作者によ
   りそのカバー部材の、前記複数個のスイッチの各々の位
   置に対応する部位が、押下されることにより、前記部位
   に対応するスイッチが個別的に押されること特徴とする
   請求項１または２記載の学習リモコンシステム。
4. 【請求項４】 カバー部材は、押しボタン形状を成し、
   そのボタン形状の表面に、前記操作対象としての機器を
   表す図柄の刻印が施されていることを特徴とする請求項
   ３記載の学習リモコンシステム。
5. 【請求項５】 カバー部材は、着脱可能であることを特
   徴とする請求項３または４記載の学習リモコンシステ
   ム。
6. 【請求項６】 複数の機器のリモコン信号を受信し記憶
   する学習手段と、学習状況を表示する表示手段とを有す
   ることを特徴とするリモコン信号学習装置。
7. 【請求項７】 学習した前記リモコン信号を、所定の学
   習リモコンに転送する信号転送手段を有することを特徴
   とする請求項６記載のリモコン信号学習装置。
8. 【請求項８】 複数の機器の前記リモコン信号を記憶す
   る記憶手段と、その記憶されたリモコン信号と前記受信
   したリモコン信号とを照合することで学習させようとす
   る機器の種類を同定する判定手段とを有することを特徴
   とする請求項６記載のリモコン信号学習装置。
9. 【請求項９】 表示手段は、前記機器の前記リモコンの
   ボタン押下時に、その機器を表すイメージ図画と操作内
   容を表示することを特徴とする請求項６記載のリモコン
   信号学習装置。