JP3157416B2 - シリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂、及びシリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂を絶縁体として被覆してなる耐熱電線 - Google Patents

シリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂、及びシリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂を絶縁体として被覆してなる耐熱電線

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火災等に晒された際に
良好な耐熱特性を備える耐熱電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、劇場、デパート等多数の人が集
合する場所においては、火災等が発生した場合に、場内
の人を安全に非常口に案内するために、非常口案内灯な
どの避難誘導灯を一定の時間点灯させておくことが要求
されている。そこで消防庁告示第4号でもその規格が定
められており、消防用設備の自動火災報知、非常警報設
備等の小勢力回路には、耐熱電線の使用が義務付けられ
ている。本明細書において耐熱電線という場合は、昭和
61年消防庁告示第10号で示される電線・ケーブルの
総称を指している。このような耐熱電線は、一般的に導
体上にシラン架橋ポリオレフィンを絶縁体として被覆
し、絶縁線心を形成し、この絶縁線心を複数本撚り合わ
せた上に金属化成紙(金属テープと紙によって構成)を
テーピングし、この金属化成紙の上に軟質塩化ビニルの
シース層を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の耐熱
電線は、絶縁線心の上に高価な金属化成紙をテーピング
して形成しているため、コストアップを招いている。こ
の高価な金属化成紙を使用しない場合でも、耐熱特性を
満足する電線サイズ(例えば、0.9×2P)のものも
あるが、金属化成紙を用いた場合と比べ耐熱特性(絶縁
抵抗値)は低い。このような金属化成紙を使用しない耐
熱電線は、火災等が発生し耐熱電線の布設されている周
囲が燃焼した場合、絶縁線心の上に金属化成紙がテーピ
ングされていないため、周囲の燃焼熱を遮断するものが
なく、周囲の燃焼熱が絶縁体に直接伝播されることにな
る。さらに、耐熱特性試験を行う際に、固定線(絶縁抵
抗測定時にアースとして使われる)によってパーライト
板にS字形に試料耐熱電線を取り付け、一部に荷重(電
線サイズによって異なる)を吊り下げるが、耐熱特性試
験で燃焼熱を与えた場合、絶縁線心の上に金属化成紙が
テーピングされていないため、固定線で固定した部分
と、荷重を吊り下げた荷重設置部において、絶縁体肉厚
が減少し、固定線と導体、又は線心間が接触しやすくな
る。
【0004】したがって、火災発生時における実際面で
は安全性・信頼性を向上させる必要がある。
【0005】本願請求項1記載の発明の目的は、燃焼熱
を受けても容易に軟化・変形することがなく、かつ耐熱
特性を向上することにある。
【0006】本願請求項2記載の発明の目的は、燃焼熱
の影響によって軟化して変形する加熱変形率を小さくし
て、高価な金属化成紙を使用しないでも、熱変形による
短絡等を生じることがなく、かつ絶縁抵抗を上げて耐熱
特性を向上することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレンのいずれか1種又は2種以上からなるポ
リオレフィン樹脂80〜99重量部にビカット軟化点が
145〜153℃、融点が160〜170℃のコポリマ
ータイプのポリプロピレンを20〜1重量部含有し、不
飽和アルコキシシランをラジカル重合開始剤によりグラ
フト反応させて生成して構成したものである。
【0008】請求項2記載の発明は、低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンの
いずれか1種又は2種以上からなるポリオレフィン樹脂
80〜99重量部にビカット軟化点が145〜153
℃、融点が160〜170℃のコポリマータイプのポリ
プロピレンを20〜1重量部含有し、不飽和アルコキシ
シランをラジカル重合開始剤によりグラフト反応させて
生成してシリコーングラフト化させたシラン架橋ポリオ
レフィンで絶縁体を構成したものである。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によると、低密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン
のいずれか1種又は2種以上からなるポリオレフィン樹
脂80〜99重量部にビカット軟化点が145〜153
℃、融点が160〜170℃のコポリマータイプのポリ
プロピレンを20〜1重量部含有し、不飽和アルコキシ
シランをラジカル重合開始剤によりグラフト反応させて
生成して構成してあるため、燃焼熱を受けても容易に軟
化・変形することがない、耐熱特性を向上したシリコー
ングラフト化ポリオレフィン樹脂を得ることができる。
ここでポリプロピレンの含有量を1〜20重量部とした
のは、ポリプロピレンの含有量が1重量部を下回って配
合したのでは、加熱変形率を下げることができず、耐熱
特性を向上することができないからである。また、ポリ
プロピレンの含有量を20重量部を超えて配合しても、
加熱変形率の低下に変化がなく、耐熱特性の向上も変化
がないからである。
【0010】請求項2記載の発明によると、低密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レンのいずれか1種又は2種以上からなるポリオレフィ
ン樹脂80〜99重量部にビカット軟化点が145〜1
53℃、融点が160〜170℃のコポリマータイプの
ポリプロピレンを20〜1重量部含有し、不飽和アルコ
キシシランをラジカル重合開始剤によりグラフト反応さ
せて生成してシリコーングラフト化させたシラン架橋ポ
リオレフィンで絶縁体を構成しているため、燃焼熱の影
響によって軟化して変形する加熱変形率を小さくして、
高価な金属化成紙を使用しないでも、熱変形による短絡
等を生じることがなく、かつ絶縁抵抗を上げて耐熱特性
を向上することができる。ここでポリプロピレンの含有
量を1〜20重量部としたのは、ポリプロピレンの含有
量が1重量部を下回って配合したのでは、耐熱電線の絶
縁体の加熱変形率を下げることも、絶縁体としての絶縁
抵抗を上げて耐熱特性を向上することができないからで
ある。また、ポリプロピレンの含有量を20重量部を超
えて配合しても、耐熱電線の絶縁体の加熱変形率が最下
値に達し、加熱変形率のこれ以上の低下をもたらすこと
がなく、ポリプロピレンの含有量を増加しても絶縁体の
絶縁抵抗が上昇せず耐熱特性に変化がないからである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。低
密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン
(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDP
E)のいずれか1種又は2種以上からなるポリオレフィ
ン樹脂80〜99重量部にコポリマータイプのポリプロ
ピレンを20〜1重量部含有させて構成したシリコーン
グラフト化ポリオレフィン樹脂が請求項1記載の発明
で、このシリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂を絶
縁体として構成した耐熱電線が請求項2記載の発明であ
る。
【0012】絶縁体のベース樹脂として、LDPE、H
DPE、L−LDPEのいずれか1種又は2種以上から
なるポリオレフィン樹脂80〜99重量部に、低価格
で、ビカット軟化点がこれらベース樹脂よりも高く、こ
れらベース樹脂との相容性が良好であるコポリマータイ
プのPP(例えば、MI=2.5,d=0.90)を2
0〜1重量部の範囲で総量が100重量部になるように
配合する。絶縁体のベース樹脂であるLDPE、HDP
E、L−LDPEのビカット軟化点及び融点、コポリマ
ータイプのPPのビカット軟化点及び融点は、表1に示
す如くなっている。
【0013】表 1 表1から明らかなように絶縁体のベース樹脂の内、LD
PE、L−LDPEよりもHDPEの方がビカット軟化
点及び融点が高いことが判る。また、コポリマータイプ
のPPのビカット軟化点及び融点は、HDPEのビカッ
ト軟化点及び融点よりも遥かに高くなっている。
【0014】このようにLDPE、HDPE、L−LD
PEのいずれか1種又は2種以上からなるポリオレフィ
ン樹脂にコポリマータイプのPPを配合し、不飽和アル
コキシシラン(例えば、ビニルトリメトキシシラン)を
ラジカル重合開始剤(例えば、ジクミルパーオキサイ
ド)によりグラフト反応させてシリコーングラフト化ポ
リオレフィン樹脂を生成する。このようにして請求項1
に記載のシリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂を構
成することができる。
【0015】また、この請求項1に記載のシリコーング
ラフト化ポリオレフィン樹脂とシラノール縮合触媒(例
えば、ジブチル錫ジラウリレート)を混練して押出機か
ら導体上に押出し被覆し、加硫管で水と接触させて架橋
させ絶縁線心を得る。このようにして得られた絶縁線心
を撚り合わせてシースを被覆して請求項2に記載の耐熱
電線を構成することができる。
【0016】表2に比較例1〜4が示されており、比較
例はいずれもLDPE(MI=2,d=0.92、以下
同じ)、HDPE(MI=3,d=0.95、以下同
じ)、L−LDPE(MI=2.5,d=0.92、以
下同じ)のいずれか1種又は2種以上からなるポリオレ
フィン樹脂に、不飽和アルコキシシラン(例えば、ビニ
ルトリメトキシシラン)をラジカル重合開始剤(例え
ば、ジクミルパーオキサイド)によってグラフト反応さ
せて生成したシリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂
を絶縁体にして耐熱電線を構成したもので、表2ては、
この耐熱電線の絶縁体の加熱変形率、絶縁抵抗、絶縁耐
力のそれぞれを測定している。
【0017】表 2 表2中、比較例1はLDPE100重量部に、比較例2
はHDPE100重量部に、比較例3、4はL−LDP
E100重量部に、それぞれ不飽和アルコキシシラン
(例えば、ビニルトリメトキシシラン)3重量部をラジ
カル重合開始剤(例えば、ジクミルパーオキサイド)
0.5重量部によってグラフト反応させて生成したシリ
コーングラフト化ポリオレフィン樹脂を絶縁体にし、比
較例1〜3は金属化成紙をテーピングしないで、比較例
4は金属化成紙をテーピングして構成した耐熱電線の絶
縁体の加熱変形率、絶縁抵抗、絶縁耐力のそれぞれを測
定している。
【0018】表2中、架橋促進は、LDPE(MI=
2,d=0.92)100重量部にイルガノックス10
10を5重量部、ジブチル錫ジラウリレート0.5重量
部配合して構成されている。また、表2中、加熱変形率
は、φ0.9mmの絶縁芯線を用い、120℃で加熱し、
1kgの荷重を掛けて行っている。さらに、表2中、耐熱
試験に使用した電線のサイズは、0.9mm×2Pのもの
である。耐熱性能試験は、絶縁抵抗測定と、絶縁耐力の
測定と、燃焼性を見ることによって行う。そして、この
絶縁抵抗、絶縁耐力、燃焼性の各基準値は、表3に示す
如くである。
【0019】表 3 表3の各数値は、JCMA試第1030号小勢力回路用
耐熱電線認定試験基準によるものである(以下同じ)。
【0020】表3中の燃焼性は、両端を加熱炉の内側壁
面に接触させて渡した耐熱電線を加熱炉内で15分加熱
し、炉内温度が所定の基準により380℃に加熱終了直
後のときの耐熱電線の両端の内側壁面からの燃焼距離を
測定する試験で、加熱炉内に左右の側壁面に接触させて
水平に配置された耐熱電線の左右両端部の燃焼部分が、
共に耐熱電線の左右両端部が接触している加熱炉の内側
壁面から150mm以下の所までであることが基準で要
求されている。
【0021】表2の比較例1〜4を比較すると、比較例
1〜4の中で、LDPE、L−LDPEよりもビカット
軟化点及び融点の高いHDPEを用いた比較例2が他の
比較例1、3、4よりも加熱変形率が低いことが明らか
である。
【0022】また、比較例3と4とは、共にHDPEよ
りもビカット軟化点及び融点の低いL−LDPE100
重量部に、不飽和アルコキシシラン3重量部をラジカル
重合開始剤0.5重量部によってグラフト反応させて生
成したシリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂を用い
て絶縁体を構成しているため、絶縁体の加熱変形性がH
DPEを用いた比較例2よりも劣るが、絶縁芯線の上か
ら金属化成紙をテーピングしている比較例4は、金属化
成紙をテーピングによって絶縁抵抗値が飛躍的に向上し
ていることが判る。
【0023】表4に実施例A(実施例1〜8)が示され
ており、実施例Aは、いずれもLDPE、HDPE、L
−LDPEのいずれか1種又は2種以上からなるポリオ
レフィン樹脂に、ビカット軟化点が145〜153℃、
融点が160〜170℃のコポリマータイプのPPを配
合し、不飽和アルコキシシランをラジカル重合開始剤に
よりグラフト反応させて生成したシリコーングラフト化
ポリオレフィン樹脂を絶縁体にして構成した耐熱電線の
絶縁体の加熱変形率、絶縁抵抗、絶縁耐力のそれぞれを
測定した。
【0024】表 4 表4中の架橋促進、加熱変形率、耐熱試験に使用した
電線のサイズ、耐熱試験については、表2と同じであ
る。
【0025】表4中、実施例1はL−LDPEからなる
ポリオレフィン樹脂99重量部に、コポリマータイプの
PPを1重量部を配合したもの、実施例2はL−LDP
Eからなるポリオレフィン樹脂95重量部に、コポリマ
ータイプのPPを5重量部を配合したもの、実施例3は
L−LDPEからなるポリオレフィン樹脂90重量部
に、コポリマータイプのPPを10重量部を配合したも
の、実施例4はL−LDPEからなるポリオレフィン樹
脂80重量部に、コポリマータイプのPPを20重量部
を配合したものである。また、実施例5はLDPEから
なるポリオレフィン樹脂95重量部に、コポリマータイ
プのPPを5重量部を配合したもの、実施例6はLDP
Eからなるポリオレフィン樹脂90重量部に、コポリマ
ータイプのPPを10重量部を配合したものである。さ
らに、実施例7はHDPEからなるポリオレフィン樹脂
95重量部に、コポリマータイプのPPを5重量部を配
合したもの、実施例7はLDPEからなるポリオレフィ
ン樹脂90重量部に、コポリマータイプのPPを10重
量部を配合したものである。
【0026】表4中の実施例A(実施例1〜8)を見る
と、実施例1の加熱変形率が10%となっている他は、
実施例2〜8の加熱変形率が4%以下と優れた特性を有
している。さらに、実施例2〜8の絶縁抵抗値は、実施
例1の3.6MΩを除き、4.8MΩ以上と比較例2、
3の絶縁抵抗値の2倍の値となっている。
【0027】表4中の実施例A(実施例1〜8)と比較
例1〜4とを比較すると、実施例2〜8の加熱変形率は
1〜4%と低い値を示しているが、比較例1、比較例
3、比較例4は、いずれも30%以上と実施例2〜8よ
り甚だしく劣っている。また、比較例2の加熱変形率
は、10%と低くなっており、実施例1の加熱変形率と
同じ値となっているが、絶縁抵抗が、実施例1の方は
3.6MΩ、比較例2の方は2.4MΩと実施例1の方
が優れた特性を示している。しかも比較例2の方はLD
PEより高価なHDPEを使用しており、コスト面で実
施例1の方が優れたものとなっている。
【0028】このような実施例Aの場合のように、LD
PE、HDPE、L−LDPEのいずれか1種又は2種
以上からなるポリオレフィン樹脂に、ビカット軟化点が
145〜153℃、融点が160〜170℃のコポリマ
ータイプのPPを含有することで、肉厚減少の発生が高
温度側に移行したため、絶縁抵抗(耐熱特性)は向上し
た。
【0029】表5に実施例B(実施例9〜10)が示さ
れており、実施例9は、比較例1のポリオレフィン樹脂
に、実施例10は、比較例3のポリオレフィン樹脂に、
それぞれコポリマータイプのPP(ビカット軟化点が1
45〜153℃、融点が160〜170℃)を配合し、
導体上に押出し被覆し、加硫管で水と接触させて架橋さ
せて構成した耐熱電線の絶縁体の加熱変形率、絶縁抵
抗、絶縁耐力のそれぞれの結果が表5に示されている。
【0030】表 5 表5中の架橋促進、加熱変形率、耐熱試験に使用した
電線のサイズ、耐熱試験については、表2と同じであ
る。
【0031】表5中の実施例B(実施例9〜10)を見
ると、加熱変形率が共に2%、絶縁抵抗値が4.8MΩ
(実施例9)、5.0MΩ(実施例10)と優れた特性
を示している。これを比較例1、比較例3と比較して見
ても、比較例1の加熱変形率が32%、絶縁抵抗値が
0.9MΩ、比較例3の加熱変形率が30%、絶縁抵抗
値が2.4MΩと実施例9、実施例10の方が数段優れ
ていることが判る。
【0032】このような実施例Bの場合のように、シリ
コーングラフト化ポリオレフィンにPPをブレンドする
ことでも耐熱特性を向上することができる。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、燃焼熱を
受けても容易に軟化・変形することがなく、かつ耐熱特
性を向上することができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、燃焼熱の影
響によって軟化して変形する加熱変形率を小さくして、
高価な金属化成紙を使用しないでも、熱変形による短絡
等を生じることがなく、かつ絶縁抵抗を上げて耐熱特性
を向上することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
    ン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれか1種又は2種
    以上からなるポリオレフィン樹脂80〜99重量部に
    カット軟化点が145〜153℃、融点が160〜17
    0℃のコポリマータイプのポリプロピレンを20〜1重
    量部含有し、不飽和アルコキシシランをラジカル重合開
    始剤によりグラフト反応させて生成してなるシリコーン
    グラフト化ポリオレフィン樹脂。
  2. 【請求項2】 低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
    ン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれか1種又は2種
    以上からなるポリオレフィン樹脂80〜99重量部に
    カット軟化点が145〜153℃、融点が160〜17
    0℃のコポリマータイプのポリプロピレンを20〜1重
    量部含有し、不飽和アルコキシシランをラジカル重合開
    始剤によりグラフト反応させて生成してなるシリコーン
    グラフト化させたシラン架橋ポリオレフィンを絶縁体と
    して被覆してなる耐熱電線。
JP10260695A 1995-04-26 1995-04-26 シリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂、及びシリコーングラフト化ポリオレフィン樹脂を絶縁体として被覆してなる耐熱電線 Expired - Fee Related JP3157416B2 (ja)

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