JP3156485U - 伝熱具 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、「一方の面に発熱素子が熱的に接続される受熱プレートの他方の面に放熱フィンを接合して形成されたヒートシンクに対して、放熱フィン間を冷却風が通るようにヒートシンクの側面または上面に、遠心ファンを備えた電動ファンを取り付けて、ファンの回転によって放熱フィン間に強制的に冷却風を送り込んで、発熱素子から伝わった熱を大気中に放散していた」(特許文献1、段落番号0002)ものが開示されており、ここにいう「一方の面に発熱素子が熱的に接続される受熱プレート」が上記の「両主表面を有する板状の基礎板」に該当し、受熱プレートの他方の面に接合された放熱フィンが上記の「該両主表面の少なくとも一主表面に沿って外縁の一部である取付縁が取り付けられる板状の複数のフィン」に該当するものであり、「一方の面に発熱素子が熱的に接続される受熱プレートの他方の面に放熱フィンを接合して形成されたヒートシンク」が上記の伝熱具に該当する。
このようなフィンは、該フィンの表面近傍を流通する流体(気体や液体をいい、気体の一例としては空気が例示でき、液体の一例としては水が例示できる。)との接触面積を増加させることで伝熱面積を増やし基礎板(特許文献1では受熱プレート)の両主表面間の熱交換量を増加させる。
一方、基礎板の両主表面間の熱交換量を増加させるためには、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量を増加させることも考えられる。フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量を増加させることができれば、同じ伝熱面積を有する伝熱具を用いて流体を加熱する場合であれば、それに要する加熱エネルギーを減少させることができるし、同じ熱交換量で足りればフィンの伝熱面積を減少させることが可能になるので伝熱具の小型化や軽量化に資することができる。
本伝熱具は、両主表面を有する板状の基礎板と、該両主表面の少なくとも一主表面に沿って外縁の一部である取付縁が取り付けられる板状の複数のフィンと、を備えてなる伝熱具である。板状の基礎板は両主表面を有し、基礎板の該両主表面の一主表面又は両主表面(即ち、該両主表面の少なくとも一主表面)に板状の複数のフィンが取り付けられている。板状の複数のフィンのいずれもフィンの外縁の一部である取付縁が基礎板の主表面に沿って取り付けられている。これによって特許文献1において、受熱プレートに放熱フィンが取り付けられているのと同様、基礎板から複数のフィンが立ち上がるように取り付けられる。
さらに、本伝熱具においては、複数のフィンの少なくとも1のフィンである該当フィンが、主折り線の両側に形成される第1部分及び第2部分の少なくとも一方部分の、取付縁以外の外縁である開放縁の2点を結ぶ線である副折り線により折り曲げられる。副折り線により折り曲げられる該当フィンは、複数のフィンの少なくとも1のフィンであるが、勿論これより多くのフィンとされてもよく、全部のフィンが該当フィンであってもよい。また、該当フィンにおいて、副折り線に沿って折り曲げられるのは第1部分及び第2部分の一方の部分のみ(第1部分のみか第2部分のみかのいずれか)でも両方の部分(第1部分と第2部分)のいずれでもよい(少なくとも一方部分)。副折り線は、該当フィンの副折り線による折り曲げがなされる第1部分及び/又は第2部分の外縁のうち、取付縁(基礎板の主表面に沿って取り付けられた外縁の一部)を除く外縁である開放縁に存する2点を結ぶ直線である。
このような本伝熱具においては、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量を大幅に増加させることができる。このようなフィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量の大幅増加をもたらす作用は明確ではないが、フィンが取り付けられた基礎板の主表面に沿って流通する流体(とりわけ空気等の気体)が主折り線による折り曲げによって流れが乱されることと副折り線による折り曲げによって流れが乱されることとが相乗的にはたらくことで、このような大幅な効果を奏するのではないかと本考案者は予想する(なお、これは本考案者の想像であり、このような作用を本伝熱具が奏しない場合でも本考案の有効性には一切影響を与えない。)。
こうすることで主折り線の谷と副折り線の谷とが該当フィンの異なる面に形成される場合に比して、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量を増加させることができる。
こうすることで複数のフィンが同じ板材(該当フィンが副折り線で折り曲げられていないと仮定した場合、複数のフィンがいずれも同じ形状及び寸法を有する)によって形成でき、複数のフィンが、基礎板の一主表面に存する配置直線に沿って存すると共に、該一主表面に面する第1部分と第2部分との間に形成される角度が配置直線により略二等分されるので、複数のフィンの第1部分同士が互いに略平行であると共に、複数のフィンの第2部分同士が互いに略平行である。かかる状態において、副折り部が形成された該当フィンが複数のフィンに含まれることで、該当フィンによる単位伝熱面積当たりの熱交換量増加効果が大きく発揮される。なお、主折り線の取付縁に存する前記1点は、フィンの取付縁(基礎板の主表面に沿って取り付けられたフィンの外縁の一部)に存する1点である。そして、前記一主表面に面する第1部分と第2部分との間に形成される角度は、第1部分の該一主表面側の縁部と、第2部分の該一主表面側の縁部と、の両縁部を該一主表面に正投影したときに、これらの両投影間に形成される角度である。
こうすることで配置直線の方向に沿って該当フィンが連続して配設されない場合や、配置直線の方向に沿って該当フィンが連続して配設されるが該連続した該当フィンの副折り部が前記直線の片側に存する場合に比し、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量を増加させることができる。
主折り線は、前述の如く、フィンの取付縁(基礎板の主表面に沿って取り付けられた外縁の一部)に存する1点を通過すると共に、フィンの主表面を横切る直線(換言すれば、フィンの取付縁に存する1点と、フィンの外縁のうち取付縁以外の外縁である開放縁に存する1点、との2つの点を通過する直線)であればよく、特に限定されるものではないが、フィンが取り付けられた基礎板の一主表面に対して略垂直な線分とすれば、該一主表面に対して垂直ではない線分とする場合に比し、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量を増加させることができる。
本考案者は、第1部分及び第2部分とが主折り線の回りになす角度によって、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量が変化することを見いだした。主折り線の回りの該角度は、第1部分及び第2部分とが主折り線の回りになす角度(0〜180度。180度の場合は主折り線の回りに全く折られていない状態を意味し、0度の場合は主折り線によって第1部分及び第2部分が折り重ねられている状態を意味している。)であり、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量を高く保つには、通常、下限として、好ましくは90度以上であり、より好ましくは100度以上であり、最も好ましくは110度以上であり、逆に、上限として、好ましくは150度以下であり、より好ましくは140度以下であり、最も好ましくは130度以下である(好ましくは90〜150度、より好ましくは100〜140度、最も好ましくは110〜130度)。
本考案者は、副折り部と、副折り部以外の残部と、が副折り線の回りになす角度によって、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量が変化することを見いだした。副折り線の回りの該角度は、副折り線と前記開放縁に存する2点(副折り線の両端)を結ぶ線(一方部分の外縁に沿った線)とによって規定される副折り部と、一方部分の副折り部以外の残部と、が副折り線の回りになす角度(0〜180度。180度の場合は副折り線の回りに全く折られていない状態を意味し、0度の場合は副折り線によって副折り部と残部とが折り重ねられている状態を意味している。)であり、フィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量を高く保つには、通常、下限として、好ましくは140度以上であり、より好ましくは145度以上であり、最も好ましくは150度以上であり、逆に、上限として、好ましくは170度以下であり、より好ましくは165度以下であり、最も好ましくは160度以下である(好ましくは140〜170度、より好ましくは145〜165度、最も好ましくは150〜160度)。
該当フィンにおいて、副折り線による折り曲げは、第1部分及び第2部分の少なくとも一方部分においてなされればよいので、一方(第1部分又は第2部分のいずれか一方のみ)又は両方(第1部分及び第2部分の両方とも)のいずれであてもよいが、副折り線での折り曲げは、一方のみで行う場合に比し両方で行ってもフィンの単位伝熱面積当たりの熱交換量はあまり変化しないことが明らかになった。このため副折り線による折り曲げの工数や費用を考慮すると、第1部分及び第2部分のいずれか一方のみにおいて副折り線による折り曲げがなされてもよい。
フィンは、基礎板の一主表面に沿って外縁の一部である取付縁が取り付けられる板状形状をしていればよく、特に制限されるものではないが、板状の両主表面が略長方形をなすようにしてもよく、そうすることで複数のフィンを効率よく製造することができる(鋼板等の板状部材から複数のフィンを製造する場合には、略長方形の短冊状であれば容易に切り取って形成できると共に、余って無駄になる部分も少なくてすむ。)。また、ここでフィンの両主表面とは、各フィンの主折り線及び副折り線に沿った折り曲げをまっすぐ延ばした状態での両主表面をいう(換言すれば、各フィンを、一枚の部材を用い主折り線及び副折り線に沿って折り曲げることで形成する場合であれば、この主折り線及び副折り線に沿った折り曲げの前の状態における両主表面である。)。
即ち、本組立体は、基礎板の一主表面に複数のフィンが取り付けられるが、他主表面にはフィンが取り付けられていない本伝熱具と、該2以上の本伝熱具の基礎板の他主表面が表面に面するよう取り付けられた取付板と、を含んでなる、伝熱具組立体であり、取付板を所定位置に取り付けることで(取付板の裏面を伝熱面に当接又は取付たりすることや、取付板の裏面に加熱手段又は冷却手段を直接面するよう配設すること等)、取付板から2以上の本伝熱具に熱を伝えたり、2以上の本伝熱具から取付板に熱を伝えることができる。
こうすることで本組立体を構成する2以上の伝熱具が有するフィンが、取付板の表面(2以上の伝熱具が取り付けられる面)に存する取付方向直線に沿って存在しないので、線材(連続方向に対して垂直な断面形状が扁平の帯材、該断面形状が丸や略正方形の紐材等を含む)を取付方向直線に沿って基礎板の前記一主表面及び取付板の表面に当接させ、本組立体を取り付けることができる。
こうすることで取付線材を取付方向直線に沿って基礎板の前記一主表面及び取付板の表面に当接させ取付板に周回させることで、本組立体を確実に取り付けることができる。
こうすることで取付板が側面の少なくとも一部を形成する円柱の該側面を取付線材が周回するので、本組立体を一層確実に取り付けることができる。
流体を加熱又は冷却するためのかかる伝熱装置(以下、「本装置」という。)は、本組立体と、前記取付板の裏面側に配設される加熱手段又は冷却手段と、基礎板の一主表面に取り付けられた複数のフィンに向けて流体を流通させる流通手段と、を含んでなる、伝熱装置である。本装置においては、本組立体を構成する取付板の裏面側に配設される加熱手段又は冷却手段によって取付板裏面が加熱(加熱手段の場合)又は冷却(冷却手段の場合)されることで、本組立体を構成する伝熱具のフィン(基礎板の一主表面に取り付けられている)が加熱(加熱手段の場合)又は冷却(冷却手段の場合)される。そして、本装置の流通手段が、複数のフィンに向けて流体を流通させるので、フィンが加熱(加熱手段の場合)又は冷却(冷却手段の場合)されていることによって、流体が加熱(加熱手段の場合)又は冷却(冷却手段の場合)される。このように本装置は流体を加熱又は冷却する伝熱装置として機能する。なお、取付板の裏面側に配設される加熱手段又は冷却手段とは、これらの加熱手段又は冷却手段が取付板の裏面に直接接するようにされる場合のみならず、これらの加熱手段又は冷却手段と取付板の裏面との間に別の部材が介在するような場合も含む。そして、流通手段としては、複数のフィンに向けて流体を流通させることができるものであれば特に制限無く用いることができるが、一例を挙げれば、流体が気体(例えば、空気)である場合であればファン、ブロアー、コンプレッサー等を例示できる。
本伝熱具11は、大まかには、板状の基礎板21と、基礎板21の両主表面21a、21bのうち一主表面21aに溶接で取り付けられた複数のフィン31(後述の副折り部38ap、38bpの位置によって第1フィン31aと第2フィン31bとの2種類が存する。)と、を備えてなり、ステンレス鋼等の金属によって一体に形成されている。
基礎板21は、両主表面21a、21bいずれも長方形を略なすステンレス鋼板によって形成された平板状の板状部材である。
さらに、第2フィン形成部材34bは、主表面36bが形成する長方形が有する一対の長辺38b1、38b2(なお、長辺38b1は、基礎板21の一主表面21aに取り付けられる取付縁を形成する。)の中点を結ぶ主折り線38bc(仮想上での線分であり、図7中では点線にて示す。)に沿って折り曲げられると共に、主折り線38bcの両側に形成される第1部分34b1及び第2部分34b2のうち第1部分34b1の取付縁(長辺38b1)以外の外縁である開放縁に存する2点32b1、32b2を結ぶ線である副折り線38bs(仮想上での線分であり、図7中では点線にて示す。)に沿って折り曲げられることで、第2フィン31bが形成される。
そして、副折り線38asと前記開放縁の2点32a1、32a2を結ぶ線32atとによって副折り部38ap(ここでは直角三角形)が規定されると共に、副折り線38bsと前記開放縁の2点32b1、32b2を結ぶ線32btとによって副折り部38bp(ここでは直角三角形)が規定されている。副折り線38as、38bsの折り曲げ角度は約25度(副折り部38apとそれ以外の第2部分34a2とがなす角度は180−25=155度とされており、そして副折り部38bpとそれ以外の第1部分34b1とがなす角度は180−25=155度とされている。)とされている。
ここでは複数のフィン31(31a、31b)における主折り線38ac、38bcの取付縁(長辺38a1、38b1を構成していた外縁)に存する前記1点(図1、図2及び図7中、点G)が、基礎板21の一主表面21aに存する直線である配置直線J(図2参照。仮想上での線分であり、図2中では点線にて示す。なお、一主表面21aが形成する長方形の一対の長辺と平行かつ該一対の長辺各々までの距離が等しく配置直線Jは配置されている。)に沿って存在するように複数のフィン31a、31bは取り付けられている。加えて、基礎板21の一主表面21aに面する第1部分34a1、34b1と第2部分34a2、34b2との間に形成される角度Qが配置直線Jにより略二等分され(特に、図2参照)、そして第1部分34a1、34b1同士が略平行であり且つ第2部分34a2、34b2同士が略平行である。また、複数(ここでは7)のフィン31(31a、31b)同士の配置直線Jに沿った間隔は、中心の5つのフィン31a、31b同士は等しい間隔K1で取り付けられているが、中心の5つのフィン31a、31bの両端のフィン31bから、7のフィン31a、31bの両端のフィン31aまでの距離K2はK1より大きくされている(図3参照)。これによってフィンが粗になっている領域Lが形成されている。
そして、図8に示すように、複数の本伝熱具11とそれらが取付られた取付板101とを含んで伝熱具組立体81を本伝熱具11は構成することもできる。図8は、取付板101の表面101aに対して垂直方向から見たところを示している(理解を容易にするため副折り部38ap、38bpを大きく示している。)。そして、図9は図8の一部拡大図(図9(a)は図8の点線Mによって囲まれた部分の拡大図であり、図9(b)は図8の矢印N方向から見た部分の拡大図である。)である。図8及び図9を参照して、伝熱具組立体81について説明する。伝熱具組立体81は、長さが長い帯状(短辺104aに比して長辺104bが非常に長い長方形状を主表面がなす)の取付板101(ステンレス鋼等のような金属製)と、取付板101の長手方向(図8中、矢印Y方向。取付板101の主表面がなす長方形の長辺104b方向)に沿って取り付けられた複数の本伝熱具11と、を有している。複数の本伝熱具11はいずれも配置直線Jが取付板101の長手方向Yに対して略垂直になるように、基礎板21の一主表面21aとは反対の面21bが取付板101の表面101aに溶接等によって取り付けられている(複数の本伝熱具11の取付板101の長手方向Yに沿った間隔Wは略等しくされている。)。なお、取付板101の長手方向(図8中、矢印Y方向。取付板101の主表面がなす長方形の長辺104b方向)に対して垂直方向(取付板101の主表面がなす長方形の短辺104a方向)の寸法は、本伝熱具11の配置直線J方向への寸法とほぼ同じにされている(図9(a)では理解を容易にするため、取付板101の長手方向Yに対して垂直方向の寸法を、本伝熱具11の配置直線J方向への寸法よりもやや大きく図示している。)。そして、伝熱具組立体81においては、取付板101の表面101aに存する直線である取付方向直線Z1、Z2に沿ってフィン31(31a、31b)が存在しない(取付方向直線Z1、Z2のいずれも本伝熱具11の領域Lを通過する。)。
図10は、伝熱具組立体81の一例の使用例を示す一部省略斜視図である。ここでは伝熱具組立体81が空気等の気体を加熱する気体加熱装置401を構成する例を示している。気体加熱装置401においては、略直円柱形状を有する加熱ドラム201(表面にメッキされた炭素鋼等のような金属製。内部にバーナー等の加熱手段を有する。)の高温の側面203(直円柱の側面形状を略有する)に、伝熱具組立体81を構成する取付板101を巻き付け(取付板101の裏面101bが高温の側面203に当接している。)、さらにその上から取付バンド301(ステンレス鋼等のような金属製)を側面203及びそれに沿った取付板101に周回(一対の取付バンド301は取付方向直線Z1、Z2に沿って取付板101を周回している。)させることで、加熱ドラム201に伝熱具組立体81を取り付けている。これによって加熱ドラム201の高温の側面203から取付板101を経由して本伝熱具11に伝えられた熱(該熱は取付板101の表面101aから基礎板21に伝わりさらにフィン31(31a、31b)に伝わる。)で本伝熱具11の表面(特に、フィン31(31a、31b)の表面)近傍を流通する気体(例えば、空気等)を、気体加熱装置401は加熱装置として加熱することができる。なお、図10に示す気体加熱装置401においては、加熱ドラム201の側面203に沿って気体(例えば、空気等)を流通させるファン(不図示)が配設されており、加熱される気体(例えば、空気等)は配置直線Jに対して略垂直方向(取付板101の長手方向Y)に流通しつつ主としてフィン31(31a、31b)の表面からの伝熱で効率よく加熱される。
本伝熱具11においては、副折り線38as、38bsと前記開放縁の2点(2点32a1、32a2、2点32b1、32b2)を結ぶ線32at、32btとによって規定される副折り部38ap、38bpが副折り線38as、38bsで折り曲げられていないと仮定した場合、複数のフィン31(31a、31b)がいずれも同じ形状及び寸法を有し(図7参照)、前記複数のフィン31(31a、31b)における主折り線38ac、38bcの取付縁(第1フィン形成部材34aの長辺38a1を構成していた外縁、第2フィン形成部材34bの長辺38b1を構成していた外縁)に存する前記1点(点G)が前記一主表面21aに存する直線である配置直線Jに沿って存し、前記一主表面21aに面する第1部分34a1、34b1と第2部分34a2、34b2との間に形成される角度Qが前記直線(配置直線J)により略二等分されるものである。
本伝熱具11においては、前記配置直線Jの方向に沿って該当フィン31(31a、31b)が連続して配設されるものであり、該連続した該当フィン31(31a、31b)の副折り部38ap、38bpが前記直線(配置直線J)の両側に交互に存するものである(特に、図2参照)。
本伝熱具11においては、第1部分34a1、34b1及び第2部分34a2、34b2とが主折り線38ac、38bcの回りになす角度が120度である。
本伝熱具11においては、副折り線38as、38bsと前記開放縁の2点(2点32a1、32a2、2点32b1、32b2)を結ぶ線32at、32btとによって規定される副折り部38ap、38bpと、一方部分(第1フィン31aでは第2部分34a2、第2フィン31bでは第1部分34b1)の副折り部38ap、38bp以外の残部と、が副折り線38as、38bsの回りになす角度が155度である。
本伝熱具11においては、第1部分34a1、34b1及び第2部分34a2、34b2の少なくとも一方部分(第1フィン31aでは第2部分34a2、第2フィン31bでは第1部分34b1)が、第1部分34a1、34b1及び第2部分34a2、34b2のいずれか一方のみ(第1フィン31aでは第2部分34a2のみ、第2フィン31bでは第1部分34b1のみ)である。
本伝熱具11においては、複数のフィン31(31a、31b)の両主表面が略長方形をなすものである(図7参照)。
伝熱具組立体81においては、前記取付板101の表面101aに存する直線である取付方向直線Z1、Z2であって、それに沿ってフィン31(31a、31b)が存在しない取付方向直線Z1、Z2が存在するものである。
気体加熱装置401においては、取付方向直線Z1、Z2に沿って基礎板21の前記一主表面21aに当接し、前記取付板101に周回されることで前記伝熱具組立体81を取り付ける取付線材たる取付バンド301をさらに含んでなる。
気体加熱装置401においては、前記取付板101が円柱側面(加熱ドラム201の側面203に沿った形状)の少なくとも一部(ここでは略全部)を形成し、取付線材たる取付バンド301が該円柱側面を周回するものである。
気体加熱装置401は、伝熱具組立体81と、取付板101の裏面101b側に配設される加熱手段(加熱ドラム201の内部に配設されたバーナー等)と、基礎板21の一主表面21aに取り付けられた複数のフィン31(31a、31b)に向けて流体(空気等の気体)を流通させる流通手段(加熱ドラム201の側面203に沿って気体(例えば、空気等)を流通させるファン(不図示))と、を含んでなる、伝熱装置である。
21 基礎板
21a、21b 主表面
31 フィン
31a 第1フィン
31b 第2フィン
32a1、32a2 開放縁に存する2点
32at 線
32b1、32b2 開放縁に存する2点
32bt 線
34a 第1フィン形成部材
34a1 第1部分
34a2 第2部分
34b 第2フィン形成部材
34b1 第1部分
34b2 第2部分
36a 主表面
36b 主表面
38a1、38a2 長辺
38ac 主折り線
38ap 副折り部
38as 副折り線
38ap、38bp 副折り部
38b1、38b2 長辺
38bc 主折り線
38bp 副折り部
38bs 副折り線
81 伝熱具組立体
101 取付板
101a 表面
101b 裏面
104a 短辺
104b 長辺
201 加熱ドラム
203 側面
301 取付バンド
401 気体加熱装置
Claims (14)
- 両主表面を有する板状の基礎板と、該両主表面の少なくとも一主表面に沿って外縁の一部である取付縁が取り付けられる板状の複数のフィンと、を備えてなる伝熱具であって、
複数のフィンが、取付縁に存する1点を通過し主表面を横切る主折り線により折り曲げられ、
複数のフィンの少なくとも1のフィンである該当フィンが、主折り線の両側に形成される第1部分及び第2部分の少なくとも一方部分の、取付縁以外の外縁である開放縁の2点を結ぶ線である副折り線により折り曲げられるものである、伝熱具。 - 主折り線の谷と副折り線の谷とが該当フィンの同一面に形成されるものである、請求項1に記載の伝熱具。
- 副折り線と前記開放縁の2点を結ぶ線とによって規定される副折り部が副折り線で折り曲げられていないと仮定した場合、複数のフィンがいずれも同じ形状及び寸法を有し、
前記複数のフィンにおける主折り線の取付縁に存する前記1点が前記一主表面に存する直線である配置直線に沿って存し、
前記一主表面に面する第1部分と第2部分との間に形成される角度が前記直線により略二等分されるものである、請求項1又は2に記載の伝熱具。 - 前記配置直線の方向に沿って該当フィンが連続して配設されるものであり、
該連続した該当フィンの副折り部が前記直線の両側に交互に存するものである、請求項3に記載の伝熱具。 - 主折り線が前記一主表面に対して略垂直な線分である、請求項1乃至4のいずれか1に記載の伝熱具。
- 第1部分及び第2部分とが主折り線の回りになす角度が90度〜150度である、請求項1乃至5のいずれか1に記載の伝熱具。
- 副折り線と前記開放縁の2点を結ぶ線とによって規定される副折り部と、一方部分の副折り部以外の残部と、が副折り線の回りになす角度が140度〜170度である、請求項1乃至6のいずれか1に記載の伝熱具。
- 第1部分及び第2部分の少なくとも一方部分が、第1部分及び第2部分のいずれか一方のみである、請求項1乃至7のいずれか1に記載の伝熱具。
- 複数のフィンの両主表面が略長方形をなすものである、請求項1乃至8のいずれか1に記載の伝熱具。
- 基礎板の一主表面に複数のフィンが取り付けられるが、他主表面にはフィンが取り付けられていない請求項1乃至9のいずれか1に記載の2以上の伝熱具と、該2以上の伝熱具の基礎板の他主表面が表面に面するよう取り付けられた取付板と、を含んでなる、伝熱具組立体。
- 前記取付板の表面に存する直線である取付方向直線であって、それに沿ってフィンが存在しない取付方向直線が存在するものである、請求項10に記載の伝熱具組立体。
- 取付方向直線に沿って基礎板の前記一主表面に当接し、前記取付板に周回されることで前記伝熱具組立体を取り付ける取付線材をさらに含んでなる、請求項11に記載の伝熱具組立体。
- 前記取付板が円柱側面の少なくとも一部を形成し、取付線材が該円柱側面を周回するものである、請求項12に記載の伝熱具組立体。
- 請求項10乃至13のいずれか1に記載の伝熱具組立体と、
前記取付板の裏面側に配設される加熱手段又は冷却手段と、
基礎板の一主表面に取り付けられた複数のフィンに向けて流体を流通させる流通手段と、を含んでなる、伝熱装置。
Priority Applications (1)
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