JP3156130B2 - 大きな曲げ強さを持つ複合構造部材並びに製造方法 - Google Patents
大きな曲げ強さを持つ複合構造部材並びに製造方法Info
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Description
持つ複合構造部材に関し、更に詳しくは、大きな曲げ強
さを与える独特の層状配列及び構造を有する複合構造部
材に関する。
料が、軽量かつ大きな強度を必要とする部分に用いられ
ている。このような材料は、一層あるいは多層構造で、
少なくともその一部は、ファイバー成分を埋め込んだポ
リマー・マトリックスから構成されている。各層のファ
イバー成分の配列が、最終構造体の強さ等の性質を決定
する要因となる。
剰な曲げ、圧縮、あるいは、ねじり力に弱く、容易に構
造破損を引き起こす。そこで、大きな力に耐え得る軽量
の構造体の開発が望まれている。
な曲げ強さ、を与える層状配列を有する複合構造体を提
供することを、目的とする。また、本発明の別の目的
は、大きな強度を持ち、且つ、軽量の、細長い複合構造
部材を提供することにある。更に、本発明は、そのよう
な複合構造部材を製造するための、簡便で効率のよい方
法を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、
以下の発明の開示から、自明に読み取ることができよ
う。
持つ複合構造部材は、通常細長く、円形、長方形、正方
形等、様々な断面形状を有する管状、即ち、中空の複合
構造体で、複数の層から形成され、各層には、ポリマー
・マトリックス内に配置されたファイバー成分が含まれ
ている、ことを特徴とする。少なくとも三層から成る複
合構造体において、内層及び外層は、複合構造部材の長
手方向の軸に対して、±30゜ないし±90゜の角度に
配列される、連続した周方向のファイバーを含む。複合
部材は、このような周方向の内層及び外層を、少なくと
も一層ずつ含んでいる。周方向のファイバーは、破砕強
さを与え、軸方向に伸張するファイバーを補強し、座屈
破損を防ぐ。破砕強さに対する抵抗は、ファイバー方向
と部材の長手方向の軸との間の角度の(cosin)2
あるいは(sin)2 の関数として示される。複合構造
体は、更に、各組間に周方向の空隙を形成するように、
周方向に間隔を置いて複数本ずつ組み合わせられた、軸
方向に伸張する第一ファイバーを含む、少なくとも一層
の中間層を備える。また、軸方向に伸張する第一ファイ
バーの各組の間には、軸方向に伸張する一組の第二ファ
イバーが配置される。前記軸方向の第二ファイバーは、
複合部材の長手方向の軸に対して±5゜ないし±60゜
の角度で配置される螺旋方向のブレードファイバーと混
交されている。軸方向の第一ファイバー及び第二ファイ
バーは、何れも、部材の長手方向の軸とほとんど平行
に、即ち、約0゜の角度をもって、配置される。また、
軸方向の第一ファイバー及び第二ファイバーの各組が2
本の隣接するファイバーを含むように構成される、こと
が望ましい。軸方向に伸張する第一ファイバー及び第二
ファイバーの組合せにより、複合体全体に亘って、壁の
厚さがほとんど均一になるように構成される。
ーは、70万kgf/cm2 以上の係数を持つファイバ
ー材料、例えば、アラミド、カーボン(炭素)、グラフ
ァイト(黒鉛)、ガラス等から形成されたものであれば
よい。また、軸方向のファイバーは、曲げ応力に耐え得
る84万kgf/cm2 以上の係数を持つファイバー材
料、例えば、カーボン、グラファイト、セラミック、ボ
ロン(ほう素)、ガラス等から形成されたものであれば
よい。複合体のマトリックス成分、即ち、ファイバー以
外の構造体部分は、ファイバー成分に浸透し、これと結
合し、同時に、各層間を強固に結合させるように、通
常、ポリマー樹脂及び/あるいはセラミックを主要成分
として構成されている。特に、無水物、ポリアミド、あ
るいは、脂肪族アミンを触媒として用いた、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性素材が、複合体の製
造に好適に用いられるマトリックス材料である。また、
熱可塑性材料、例えば、ポリフェニレンサルファイド、
ポリエーテルスルフォン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ア
セタール、ポリエーテルエーテルケトン等を用いてもよ
いし、マトリックス成分にセラミック材料を含む構成に
してもよい。
の発明は、複数の層から成る複合構造部材で、各層がポ
リマー・マトリックス内に配置されたファイバー成分を
含み、前記複合部材が、 A.周方向に伸張するファイバーを含む、少なくとも一
層の内層と、 B.周方向に伸張するファイバーを含む、少なくとも一
層の外層と、 C.i)各組間に周方向の空隙を形成するように、周方
向に間隔を置いて複数本ずつ組み合わせられた、軸方向
に伸張する第一のファイバーと、 ii)前記周方向の空隙に配設され、周方向に間隔を置
いて複数本ずつ組み合わせられた、軸方向に伸張する第
二のファイバーで、螺旋方向のファイバーと混交される
第二のファイバーと、を含む少なくとも一層の中間層
と、を備え、前記内層、外層及び中間層が、部材の全長
さに亘って所定の壁厚さを持つように、固く細長い複合
構造部材を形成する、ことを特徴とする。請求項2に記
載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記内層
及び外層各々の複合体総弾性係数に対する寄与率が25
%未満である、ことを特徴とする。請求項3に記載の発
明は、請求項2に記載の発明において、前記中間層を三
層含むことを特徴とする。請求項4に記載の発明は、請
求項1に記載の発明において、前記周方向に伸張するフ
ァイバーの直径が、0.0178cmから0.102c
mである、ことを特徴とする。請求項5に記載の発明
は、請求項4に記載の発明において、前記軸方向に伸張
するファイバーの直径が、0.0178cmから0.1
02cmである、ことを特徴とする。請求項6に記載の
発明は、請求項1に記載の発明において、前記螺旋方向
のファイバーの直径が、前記軸方向に伸張するファイバ
ーの直径の25%未満である、ことを特徴とする。請求
項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記周方向に伸張するファイバーが、70万kgf/c
m2 以上の係数を持つ、アラミドファイバー、カーボン
ファイバー、グラファイトファイバー、及び、グラスフ
ァイバーから選択される、ことを特徴とする。請求項8
に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記
軸方向に伸張するファイバーが、84万kgf/cm2
以上の係数を持つ、カーボンファイバー、グラファイト
ファイバー、グラスファイバー、セラミックファイバ
ー、ボロンファイバー、及び、アラミドファイバーから
選択される、ことを特徴とする。請求項9に記載の発明
は、請求項1に記載の発明において、前記螺旋方向のフ
ァイバーが、70万kgf/cm2 以上の係数を持つ、
アラミドファイバー、カーボンファイバー、グラスファ
イバー、及び、グラファイトファイバーから選択され
る、ことを特徴とする。請求項10に記載の発明は、請
求項1に記載の発明において、前記周方向に伸張するフ
ァイバーが、部材の長手方向の軸に対して、±30゜な
いし±90゜の角度に配置される、ことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明に
おいて、前記軸方向に伸張するファイバーが、部材の長
手方向の軸に対して、約0゜の角度に配置される、こと
を特徴とする。請求項12に記載の発明は、請求項11
に記載の発明において、前記螺旋方向のファイバーが、
複合部材の長手方向の軸に対して±15゜ないし±60
゜の角度で配置される、ことを特徴とする。請求項13
に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記
ポリマー・マトリックスが、エポキシ、ポリエステル、
及び、ビニルエステルから選択された材料から成る、こ
とを特徴とする。請求項14に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記ポリマー・マトリックス
が、ポリフェニレンサルファイト、ポリスルフォン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、アセタール、ナイロン、及び、ポリエーテル
エーテルケトンから選択された材料から成る、ことを特
徴とする。請求項15に記載の発明は、請求項14に記
載の発明において、ポリマー・マトリックス樹脂とファ
イバーとの容積比が50%以下である、ことを特徴とす
る。請求項16に記載の発明は、請求項1に記載の発明
において、最大積層ひずみ0.25%以上の曲げ強さを
持つ、ことを特徴とする。請求項17に記載の発明の構
成は、請求項1記載の複合構造部材から形成される、航
海帆船マストにある。請求項18に記載の発明の構成
は、請求項1記載の複合構造部材から形成される、ホイ
ップアンテナケースにある。請求項19に記載の発明
は、複合構造部材の製造方法で、 A.細長いマンドレルの周上を、周方向に伸張するファ
イバーと液状のポリマー樹脂とで覆い、第一層を形成
し、 B.前記第一層の上に、軸方向に伸張する複数の第一フ
ァイバーと液状のポリマー樹脂とを載せ、中間層の第一
部分を形成し、 C.前記第一部分の上に、螺旋方向のファイバーと混交
し、軸方向に伸張する複数の第二ファイバーと液状ポリ
マー樹脂とを載せ、中間層の第二部分を形成し、 D.前記中間層の上に、周方向に伸張するファイバーと
液状のポリマー樹脂とを載せ、外層を形成し、 E.前記外層を成形ラップで覆い、 F.高温で部材を硬化させる、 ことを特徴とする。請求項20に記載の発明は、請求項
19に記載の発明において、更に、 A.前記硬化終了後、部材から成形ラップを取り除き、 B.前記硬化終了後、部材からマンドレルを取り外す、
ことを特徴とする。請求項21に記載の発明は、請求項
19に記載の発明において、前記中間層を三層順に形成
する、ことを特徴とする。
材で、複合材料から製造され A.マストを船舶に固定するための手段と、帆を係合す
る手段と、を備える中空の細長い直立構造部材で、ポリ
マー・マトリックス内に配置されたファイバー成分を含
む複数の層から形成される直立構造部材と、 B.前記直立部材のブーム部に取り付けられたブーム
と、 C.前記直立部材のブーム部の厚さを増強するために、
前記ブーム部のポリマー・マトリックス内に配設された
繊維材料から成る強化層と、を備える、ことを特徴とす
る。さらに、そのマスト部材において、 A.ポリマー・マトリックス内に配置された周方向に伸
張するファイバーを含む、少なくとも一層の内層と、 ` B.i)各組間に周方向の空隙を形成するように、
周方向に間隔を置いて複数本ずつ組み合わせられた、軸
方向に伸張する第一のファイバーと、 ii)前記周方向の空隙に配設され、周方向に間隔を置
いて複数本ずつ組み合わせられた、軸方向に伸張する第
二のファイバーで、螺旋方向のファイバーと混交される
第二のファイバーと、を含む少なくとも一層の中間層
と、 C.周方向に伸張するファイバーを含む、少なくとも一
層の外層と、を備えることを特徴とする。加えて、上記
マスト部材において、前記補強層が、前記直立部材のブ
ーム部の直径を、約0.038cm増加させる、ことを
特徴とする。
に基づいて説明する。
リックス内に配置されたファイバー成分を含む、複数の
層から形成されている。複合体のこの独特な層配列が、
部材に大きな強度を与える要因である。前記複合部材
は、多くの場合、細長く、円形、楕円形、長方形、正方
形、多角形等、様々な断面形状を有する管状構造体であ
る。本発明に従う複合部材は、軽量で大きな強度を持つ
ことが要求される部分、例えば、帆船マストあるいはブ
ーム、アンテナ等に、用いられる。
複数の層状構造の、ファイバー成分配列を示す。図1に
示されるように、着脱可能なマンドレル上で製造される
複合部材10は、ポリマー・マトリックス内に埋め込ま
れたファイバー成分を含む複数の層から形成される。図
2から図5にも示される内層16は、複合部材の長手方
向の軸20に対して、±30゜ないし±90゜の角度に
配置される、周方向のファイバー成分18を備える。こ
の周方向の成分が、複合部材に、周方向強さを与える
が、この周方向強さは、90゜の方向で最大となり、角
度が減少するにつれ、次第に小さくなる。故に、長手方
向の軸20に対するファイバー成分18の配列方向角度
は、望ましくは、±60゜から±90゜の間、更に望ま
しくは、±80゜から±90゜の間である。また、ファ
イバー成分は、好ましくは、4ないし10本の連続単一
方向性ストランドを含むように構成される。例えば、小
型帆船マストを製造する場合、ファイバー成分18は、
約8本のファイバーストランドから形成される。更に、
周方向の剛性と座屈強さを改善する目的で、編み込みあ
るいは織り込みファイバー成分18(図示しない)を用
いてもよい。
々なファイバーの何れかにより、ファイバー成分を構成
すればよいが、70万kgf/cm2 以上の係数を持つ
ようなファイバーを用いることが好ましい。望ましいフ
ァイバー素材として、アラミド、カーボン(炭素)、グ
ラファイト(黒鉛)、及び、ガラスが挙げられるが、多
くの用例で特に好ましい素材は、オーウェンズ−コーリ
ング社からE−ガラスの商標で販売されているガラス繊
維(ガラス繊維)である。ファイバー成分18の好まし
い繊維直径は、約0.0178ないし0.102cmの
範囲である。直径が小さな方が構造強度を増大させるこ
とができるが、大きな直径の方が加工性に優れている。
ァイバー成分18を含むだだ一つの内層として構成され
ているが、より大きな強度並びに剛性を持つ構造部材を
形成する必要がある場合には、内層を周方向のファイバ
ーを有する2層以上の層状構造から構成してもよい。内
層が多重層から形成される場合には、各層の周方向のフ
ァイバーが、長手方向の軸20に対して、上記範囲内の
同一の角度で、且つ、正反対の方向に、配置されること
が望ましい。
いし多層の中間層が形成される。図1及び図3ないし図
6に、一層の中間層22を含む実施例を示す。中間層2
2は、軸方向に伸張する、2つの独立したファイバー成
分24及び30を備える。軸方向に伸張する第一のファ
イバー成分24は、複数の非編み込み連続ファイバー2
4Aから成り、前記ファイバー24Aは、図3に示すよ
うに、空隙28により隔てられた、各組26ごとに、複
合体10の周回りに配置される。個々のファイバー24
Aは、複合部材10の全長に亘って伸張し、複合体の長
手方向の軸20に対して約0゜の角度をもって配置され
る。各組26は、周方向に互いに隣接して置かれた2本
の軸方向のファイバー24Aから構成されている。ま
た、各組26は、周方向の空隙28により互いに隔てら
れ、複合体の周上、等間隔に配置される。複合部材10
の空隙28は、均一の幅を持つように規定され、この寸
法は、適用部位に応じて選択される。本発明に従う複合
構造部材の径が、全体的あるいは部分的にテーパしてい
ることが多いが、このような場合には、空隙28の寸法
は、テーパ部分の全長に亘って均一に変化する。
合体10の周上、空隙28を隔てて配置される、軸方向
の第二のファイバー32から構成される。軸方向の第一
のファイバー24Aと同様、軸方向の第二のファイバー
32も、各組34ごとに配列され、各組には、通常、二
本の独立ファイバー32が含まれる。所定の複合体にお
いて、組34の数が組26の数と同一になるように構成
してもよい。即ち、この場合には、軸方向の第一及び第
二のファイバー24A,32から成る組26及び34
が、複合体10の周上に交互に、且つ、各組のファイバ
ーがそれぞれ複合部材10の長手方向の軸20に対して
約0゜の角度をもつように、配置される。
ファイバー24Aの数は、複合体の直径及びその最終利
用法によって決められる。所定の複合体における軸方向
のファイバー24Aの数は、軸方向の編み込みファイバ
ー32の数の5%ないし100%であればよいが、更に
好ましくは、軸方向のファイバー32の数の40%ない
し100%である。テーパしている複合部材10におい
ては、各成分24及び30のファイバー数は、層の厚さ
を均一に保つように、あるいは、所望の層厚さとなるよ
うに、テーパの全長に亘って変化する。
組26は、軸方向のファイバー32との兼合で複合体の
全長に亘ってほぼ均一な厚さの壁を形成するように、互
いに、所定の距離隔てて、周上に配置される。例えば、
48本の軸方向のファイバー32(例:BASF G3
0−500 12Kファィバー)を含む、5.08cm
直径の複合管体を作成する場合、2本ずつ組になって、
複合体の周上に等間隔で配置される、24本の軸方向の
ファイバー24A(例:BASF G30−50012
Kファイバー)の各組間の望ましい間隔は、約1.27
cmである。更に、図1及び図4ないし図6に示される
ように、軸方向の第二のファイバー成分30は、2本の
螺旋方向のヤーン36A及び36Bから成る編み込みフ
ァイバー成分36と係合する。軸方向第二のファイバー
32の各々が編み込みヤーン36A、36Bの間に挟ま
れるように、ヤーン36A、36Bを軸方向第二のファ
イバー32と混交させる。編み込みヤーン36A,36
Bは、軸方向の第一のファイバー24Aとは混交せず、
図6及び図10に示すように、ファイバー24Aの表面
上を通る。
ほぼまっすぐで、ヤーン36A,36Bと混交しても、
うねり、たわみ等のヒダを生じない、最大強さを与える
ものが望ましい。これに応じて、各編み込みヤーン36
A,36Bが、軸方向のファイバー32回りに、層の厚
み全体に亘って縒り合わせられるように、各ヤーンの径
方向の振幅を大きく取る必要がある。
部材10の全長に亘って伸張するものが望ましい。但
し、非連続編み込みヤーンを縒り継いだり、重ね合わせ
て、用いてもよい。更に、好ましくは、ヤーン36A,
36Bが、長手方向の軸20に対して、±5゜ないし±
60゜の角度で配置される。図10に示されるように、
波形に走る軸方向のファイバー32の波長λは、2本の
同じ種類の編み込みファイバー間、例えば、2本の編み
込みファイバー36A間の距離に等しい。前記波形の波
長は、軸方向の第二のファイバー32の直径並びに弾性
係数、更に、マトリックス14の素材の係数と強さに基
づいて決定される。最適波長が長くなればなるほど、フ
ァイバー32とマトリックス14は、より大きなひずみ
力に耐えることができるようになる。望ましい波長λ
は、約0.254ないし2.54cmである。
軸方向の第一及び第二のファイバー24A,32は、同
一の直径をもち、同じ材料から形成される。これら軸方
向のファイバーの直径は、部分的に複合構造体の直径に
基づいて決まり、その望ましい範囲は、0.178から
0.102cmである。軸方向の第一及び第二のファイ
バー24A,32は、ポリエチレン、カーボン、グラフ
ァイト、セラミック、ボロン、アラミド、ガラス等、多
くのファイバー素材の何れかで構成されたものであれば
よい。特に大きな強度が必要とされる場合には、238
万kgf/cm2 以上の係数、最大応力500ksi、
最小ひずみ1.4%である、カーボン等のファイバー素
材が好適に用いられる。また、1ヤーン当りのフィラメ
ント数約12,000、約615yd/lb(0.80
7g/m)の歩留り、210万kgf/cm2 以上の係
数をもつカーボンファイバーが、多くの適用例で好適に
用いられる。このようなファイバーの一例としては、B
ASFからセリオン・カーボンファイバーG30−50
012Kの商標で販売されているファイバーが挙げられ
る。
軸方向のファイバー24A,32の直径より小さく、特
に望ましくは、25%以上小さい。即ち、編み込みヤー
ン36A,36Bの直径は、約0.0127ないし0.
038cmの範囲である。編み込みヤーン36A,36
Bは、アラミド、ガラス、カーボン、グラファイト等、
多くのファイバー素材の何れかから構成されたものであ
ればよい。編み込みヤーン36A,36Bの材料として
望ましいものとしては、例えば、オーウェン・コーニン
グからS−2ガラスの商標で販売されているガラス繊維
が挙げられる。更にいえば、70万kgf/cm2 以上
の係数及び600ksiの最大応力をもつファイバーが
望ましい。
例において、単一の中間層22を備えていればよいが、
2層以上の中間層22にすることが更に望ましい。例え
ば、小型帆船マストには、通常、3層の中間層22が組
み入れられる。3層の中間層22を備える柔軟性の高い
部材10を製造する場合には、外側の2層を同一にし
て、最内層だけ軸方向のファイバーの数24A,32を
減らすようにするとよい。このような構成により、軸方
向の剛性、曲げ強さ、並びに、周方向の破壊強さを大き
くすることができる。
含む外層38が、中間層22のすぐ外側に隣接して固着
される。外層38も、同様に、ポリマー樹脂等からなる
マトリックス内に埋め込まれた、周方向のファイバー成
分40を含む(図1参照)。外層のファイバー成分40
は、内層のファイバー成分18と同じ角度をもつように
配置されるが、その巻き付け方向は、ファイバー成分1
8の巻き付け方向と正反対になる。このように構成する
ことにより、部材10に、径方向荷重及び破砕荷重に耐
え得る十分な強さを与えることができる。内層のファイ
バー成分18と同一の径を持つように、且つ、同じファ
イバー素材から、外層のファイバー成分40を形成する
ことが好ましい。通常、単一の外層が用いられるが、適
用に応じて、2層以上の外層とすることもできる。
数が、複合体の軸方向の総弾性係数(0度の方向で測
定)の各々25%未満となるように構成する。1層ある
いは多層の中間層22との組合せにより、そのバランス
を調整する。
破損片あるいはその他高速の物体から衝撃を受ける可能
性のある場合には、ファイバー成分18を、約305万
kgf/cm2 の係数と1.66%の最大ひずみを有す
る、BASF G40−700等のカーボン・ヤーン
で、また、ファイバー成分38を、35,000kgf
/cm2 以上の最大応力と84万kgf/cm2 以上の
引っ張り係数を有する、デュボン社のケブラーHTある
いはケブラー29等のアラミド・ファイバーで構成する
ことが望ましい。また、外層のファイバーを混交、編み
込み、あるいは、織り込むことにより、更に大きな衝撃
強さを与えることができる。
リマー等のマトリックス14及びその中に配列されるフ
ァイバー成分から構成されている。マトリックスは、通
常、全ての層で同一で、その素材は、強度並びに信頼性
の高い複合部材を与えるべく、複数のファイバー成分1
8,24,30、及び、40に十分浸透し、これと結合
できるものであればよい。大きな強度を持つ、周知の熱
硬化性あるいは熱可塑性ポリマーを、ポリマー・マトリ
ックス素材として好適に用いることができる。熱硬化性
ポリマーの例としては、無水物、ポリアミド、脂肪族ア
ミン等周知の硬化剤で硬化することのできる、エポキ
シ、ビニルエステル、ポリエステル等が挙げられる。ま
た、熱可塑性ポリマーの例としては、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリエチレンテ
レフタレート、ナイロン、ボリプロピレン、ポリカーボ
ネート、アセタール、ポリエーテルエーテルケトン等が
挙げられる。特に好ましいポリマー・マトリックス材料
は、無水化合物で硬化される、低粘度のエポキシ樹脂で
ある。例えば、ダウ・ケミカル社により製造され、D.
E.R330エポキシ樹脂の商標で販売されている、エ
ポキシ樹脂を用いることができる。また、このようなエ
ポキシ樹脂の無水硬化剤、即ち、触媒として、テトラヒ
ドロフタル酸メチル無水物を用いることができる。
一つは、中間層22の層配列により、複合体10全体に
亘って壁厚さを均一にすることができる、ということで
ある。軸方向の第一のファイバー成分24が、軸方向の
第二のファイバー32の各組34間に形成された空隙
を、効果的に埋めている。このような空隙が存在すれ
ば、表面及びその厚さが不均一になり、複合体の曲げ強
さ、捻り強さ、及び径方向の強さを減少させる結果につ
ながる。図9のグラフに、本発明に従い製造された複合
体とそれ以外の構造体における、複合体長さと最大ひず
みとの関係を示す。曲線Aは、本発明に従い製造された
複合体の曲げ強さを示しているが、この曲線からも、本
発明の構成により、曲げ強さが改善されることが、明白
に示される。曲線Bは、軸方向の第一のファイバー成分
24を含まないことを除いては、同様に構成された、複
合体の曲げ強さを示す。曲線Cは、周方向のファイバー
成分18,38及び軸方向のファイバー成分24を含ま
ないことを除いては、曲線Aの複合体と同様に構成され
た複合体の曲げ強さを示す。
の均一性が高く、その結果、大きな曲げ強さを有してい
る。更に、Z方向、即ち、径方向、厚さ方向の成分であ
る編み込みファイバー成分36が、層間の結合をより強
固なものとし、複合体の強さの増大に大きく貢献してい
る。また、大きな係数を持つ軸方向のファイバーのヒダ
を少なくすることにより、他の混交あるいは編み込み複
合構造体に比べ、マトリックスに掛かる応力が小さくな
っている。このように、本発明の構成は、重量を増加さ
せることなく、複合部材の曲げ強さを大きくすることが
でき、本発明に従い製造された、軽量、且つ、高強度の
複合体は、様々な部位に適用可能である。
の曲げひずみ(元の長さに対する全長の比の変化により
規定され、通常、ひずみ計で測定される)に耐える必要
のある部位に適している。例えば、本発明の複合構造部
材は、スキーのストック、ヨット・スパー、ゴルフクラ
ブのシャフト、棒高跳びの棒、釣竿、釣り船用張り出し
材、オールのシャフト、パドルのシャフト、ホッケース
ティックのシャフト、野球用バット、グライダー構造部
材等、軽量で高強度、特に大きな曲げ強さが要求される
部位に、好適に用いられる。また、このような複合材料
を、構造配管に用いることもできるし、航空機及び航空
宇宙船の構造部材、自動車の構造部材、管状収容体、ね
じりバネ、板バネ、ロボット等の製造に利用することも
できる。更に、通信アンテナ、海洋建造物、並びに、車
椅子、杖、担架、人工装具等の医療付属品に用いること
もできる。本発明の複合体の特に好ましい適用例とし
て、帆船及び小型帆船のマスト構造体が挙げられる。
船マスト等の帆柱の製作に用いられる、スパー42を示
す。スパー42は、(図示されない)帆を支持する、直
立の管状ポスト44を備える。スパー42は、単一の内
層、3層からなる中間層、及び単一の外層を含む、上述
のような複合体により構成されている。ポスト44の直
径は、スパー全長の約半分に亘り同一で、残りの半分の
長さに亘って、均一な割合で先細りにテーパしている。
スパーのテーパ部分の径は、約5.08から2.16c
mの範囲で変化する。ポスト44を構成する層及びマト
リックスに加え、スパー42を、更に、ポリウレタン等
からなる環境保護塗料で覆うように構成してもよい。こ
の場合、直射日光によるマトリックス素材の劣化を防ぐ
ために、紫外線吸収剤を塗料に加えてもよい。
部的に掛かる過剰の曲げ力に耐え得るように、スパー4
2には、補強された中間ブーム部46が設けられてい
る。様々なブームの位置並びに帆のデザインに対応でき
るように、ポスト44は、約100cmの長さに亘っ
て、補強されている(図7参照)。補強されたブーム部
46は、樹脂が含浸し、スパーに成形テープで接着され
る、約8.75オンス/ヤード2 のガラス織物(例:E
−ガラス)で外側を覆われている。ブーム部46の直径
は、補強しない場合、約0.165cmであり、補強す
ると、壁の厚みが約0.038cm増大する。ブーム部
を補強することにより、スパーの周方向の剛性が大きく
なり、ブームのスパーへの取り付けに起因する局所負荷
に耐えることができるようになる。また、ブーム部46
に用いられる補強織物は、同じ種類で同じ層厚さを有す
る不織混ファイバー層と比べ、負荷を分散させるため、
より大きな局所負荷に耐え得るという、利点がある。但
し、図7に示される補強ブーム部46は、適用例によっ
ては有用であるが、本発明に従う複合体から製造される
帆船マストすべてに必ずしも必要というわけではない。
するための、複合体組立装置49を示す。本発明の複合
構造部材を形成する様々な層を、マンドレルあるいは型
50の回りに巻き付けて、部材を製造するが、マンドレ
ルの形は複合体により決まる。本発明の製造過程で用い
られるマンドレル50は、テーパしているものでも、し
ていないものでもよく、また、アルミニウム、スチー
ル、プラスチック、ゴム等の素材から作られる。中空で
も、中実でもよいが、中空のマンドレルの方が好まし
い。
に様々なファイバー及ぴポリマー・マトリックス層を張
り付け、巻き付けるための一連のステーションを横切る
ような形で、マンドレル50を複合体製造ライン内に配
置する。まず、ステーション52により、内層16のフ
ァイバー18がマンドレル50上に巻き付けられる。ス
テーション52は、マンドレル50の横断方向56と平
行な軸を中心として回転する、複数のファイバー・パッ
ケージ54(例えば、4ないし8パッケージ)を保持す
る装置を備える。マンドレル50の横断速度と、ステー
ション52のファイバー・パッケージ54の回転速度
(rpm)との比により、内層16のファイバー量とそ
の方向が決まる。例えば、帆船マストを製造する場合に
は、マンドレル50が組み立て装置49内を横切る速度
を約4フィート/分として、ステーション52の8個の
ヤーン・パッケージの回転速度を、所定の設計要件及
び、複合体の所定の部分の直径に従い、40から175
rpmまで変化させる。ステーション52のすぐ次に、
エポキシ等の液状ポリマー樹脂を装置58Aから流し込
み、内層のファイバー成分18全体に浸透・含浸させ
る。この場合、樹脂とファイバーとの容積比が、50%
以下であることが望ましい。
に進むと、次に、フィラメント巻き付けステーション6
0により、第一の中間層のファイバー成分が巻き付けら
れる。ヤーン・パッケージ62Aにより軸方向の第一の
ファイバー24が、そして、ヤーン・パッケージ62B
により軸方向の第二のファイバー32が巻き付けられ
る。更に、ステーション60において、(図示しない)
混交装置により、編み込みヤーン成分36A,36Bが
巻き付けられる。ここで、ヤーン・パッケージ62A,
62Bの数が、各層に存在する軸方向のファイバー2
4,43の数と一致していることが望ましい。この時、
ステーション60の一部を形成する樹脂塗布装置58B
から樹脂が流し込まれ、第一の中間層のマトリックスが
形成される。
けステーション61,64において、それぞれ、第二並
びに第三の中問層が形成される。また、ステーション6
1及び64の一部を形成する樹脂塗布装置58C,58
Dにより、マトリックスを形成するポリマー樹脂が流し
込まれる。
2と同一のフィラメント巻き付けステーション66を通
過する。ステーション66は、ステーション52と同様
の方法で、外層38のファイバー成分を巻き付ける。但
し、この場合、ステーション66は、ステーション52
と反対の方向に回転する。周方向のファイバー層を巻き
付けた後、装置58Eにより、樹脂材料が流し込まれ
る。必要があれば、ここで(図示しない)ステーション
を追加し、周方向のファイバー層を更に巻き付け、樹脂
でコーティングしてもよい。
いて、巻き付けた後、ファイバーが緩んだり移動したり
せず、ぴんと張られるように、ファイバーの引っ張りを
調整する。また、編み込みファイバー36の引っ張り
は、約11b/ファイバー以下の引っ張り力を保つ混交
装置を用いて、調整する。
いし1.91cmの幅の熱可塑性テープ41をマンドレ
ル50、即ち、層の回りに巻き付ける、テープ巻き付け
装置68を通過する。テープの引っ張りカを、3ないし
15ボンドの間の値に保つことが、望ましい。テープの
引っ張り力により、マンドレルの回りに巻き付けられた
フィラメント及び樹脂を成形し、余分の樹脂を取り除く
と同時に、フィラメントと樹脂との間にトラップされた
空気を追い出す。帆船マストの製造に特に有用なテープ
の例として、1.27cm幅で2mmの厚さの、シリコ
ンコートされたポリエステルフィルムが挙げられる。
動させるために、駆動機構70が用いられる。このよう
な機構としては、マンドレル50の横断速度を変えるこ
とができるものが望ましい。
約300゜Fの温度の鉛直対流オーブンに約2時間入
れ、樹脂を硬化させる。オーブンから取り出して、構造
体を冷却した後、マンドレル50を硬化した複合体から
取り外す。マンドレルを取り外す際には、樹脂が液状か
ら固体に変化したことに伴い複合体が縮むため、1,0
00lbs以上の力で引っ張る必要がある。次に、熱可
塑性成形テープ41を巻き戻し、層状構造体から取り外
す。
を塗布できるように、硬化した樹脂からガラスを取り除
き、複合体の外径を均一にする、砂研磨装置で処理して
もよい。特に、帆船マストを製造する場合には、層状構
造体の研磨を行うことが望ましい。
例に更に詳しく述べられているが、本発明は、何ら以下
の実施例に限定されるものではない。
トに関して詳述する。帆船マストの構造は、以下の通り
である。
が用いられた。
に示す装置内で、マンドレルを4フィート/分の速度で
動かす。マンドレルは、陽極処理されたアルミニウムか
ら作られ、下記の表9に示されるように、6つのテーパ
を有している。
エポキシ樹脂と触媒の混合物が、マンドレル上の、内層
の周方向のファイバー成分18が巻き付けられた場所
に、流し込まれる。ファイバー18のマンドレルヘの巻
き付け速度を変えることにより、周方向の剛性と破砕強
さを調節することができる。また、ファイバー18の量
を変えることにより、様々な構造体の直径及び設計負荷
要件に従い、周方向の剛性を調整することができる。次
に、ファイバー巻き付け装置52に8基の分配パッケー
ジを取り付け、マンドレルの回りに回転させる。下記の
表10に、この工程において、マンドレルの回りに巻き
付けられるファイバー18の量の変化を示す。
下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)組み器の
回りに等しい間隔で配置される12本のファイバー32
(2)組み器上で時計回りに回転する、24本のファイ
バー36A(3)組み器上で反時計回りに回転する、2
4本のファイバー36B。ファイバー36A,36B
は、3.85rpmで回転する。同時に、ステーション
58Bにおいて、液状エポキシ樹脂が、マンドレル回り
に組み上げられてゆくファイバーに流し込まれる。
下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マンドレ
ルの回りに対になって等しい間隔で配置される24本の
ファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間隔で配
置される48本のファイバー32(3)組み器上で時計
回りに回転する、24本のファイバー36A(4)組み
器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー36
B。ファイバー36A,36Bは、組み器上で、3.8
5rpmの定速で回転する。同時に、ステーション58
Cにおいて、液状エポキシ樹脂が、マンドレル回りに組
み上げられてゆくファイバーに流し込まれる。
下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マンドレ
ルの回りに対になって等しい間隔で配置される24本の
ファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間隔で配
置される48本のファイバー32(3)組み器上で時計
回りに回転する、24本のファイバー36A(4)組み
器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー36
B。ファイバー36A,36Bを保持する装置の回転速
度は、3.85rpmである。同時に、ステーション5
8Dにおいて、液状エポキシ樹脂が、マンドレル回りに
組み上げられてゆくファイバーに流し込まれる。
を与えるように設定された速度で、ファイバー成分40
をマンドレルの回りに巻き付ける。ファイバー40の量
を変えることにより、直径及び構造体の設計負荷に従
い、周方向の剛性を調節することができる。ファイバー
巻き付け装置66には、8基の分配パッケージを取り付
け、マンドレルが装置を横切る際に、マンドレルの回り
に回転させる。表11に、このプロセスでマンドレルの
回りに巻き付けられる、ファイバー40の量の変化を示
す。
シ樹脂と触媒の混合物が、マンドレル上の、ファイバー
成分40が巻き付けられた場所に、流し込まれる。マン
ドレル及び未硬化の液状エポキシ樹脂が含浸したファイ
バー層は、次に、テープ成形機68を通る。(カリフォ
ルニア州サン・ディエゴのセンチュリー・デザイン株式
会社により販売されている)1.27cm幅の2巻のセ
ロファンテープが、60rpmの速度で、マンドレルの
回りに巻き付けられる。マンドレル及び未硬化層を横送
り装置70から取り外した後、熱風対流オーブン内に鉛
直に懸架し、140℃で8時間硬化させる。硬化完了
後、当業者に周知のマンドレル取り外し法に従い、構造
体からマンドレルを取り外し、セロファンテープを上述
のように巻取る。
ートルの長さに切断する(但し、この場合、構造体の底
部から2.54cm分切り落とし、残りの余分な長さに
ついては、先端から切り落とす)。構造体を、芯なしウ
ェット研磨機を用いて、80グリットの仕上げ用紙やす
りで、研磨する。研磨後、長さ102cm、幅35.5
6cmのガラス繊維平織物(8.75オンス/ヤード2
のE−ガラス)にエポキシ樹脂並びに触媒を含浸させた
ものを、複合構造体回りに巻き付ける。この布で、マス
トの基部から76.2cm離れた部分から、基部から1
78cmの部分までを覆う。強化グラスファイバーの回
りに螺旋形にテープを巻き付けた後、複合構造体を14
0℃で硬化させる。硬化後、テープを外し、構造体を再
研磨する。最終工程において、2重量%の鉄酸化物顔料
を混ぜたポリウレタン塗料で、構造体を被覆する。得ら
れた構造体の性質は以下の通りであった。
述する。帆船マストの構造は、以下の通りである。
が用いられた。
バー24A及び32が2種類のファイバー材料の組み合
わせから構成されており、これにより、実施例1に詳述
されている材料と比較して、衝撃低抗性並びに全体の曲
げ強さが改善されている。実施例1は5層の構造体であ
ったが、本実施例は6層からなる構造体である。マンド
レルは、テフロン陽極処理されたアルミニウムから作ら
れ、所望の剛性分布並びに外形を持つように、6つのテ
ーパを有している(表21参照)。
ことにより、帆船マストが製造される。マンドレル50
は、4フィート/分の速度で組み上げ装置内を移動す
る。ステーション58Aにおいて、液状エポキシ樹脂と
触媒の混合物が、マンドレル上の、ファイバー成分18
が巻き付けられる場所に、流し込まれる。適当な周方向
の剛性と破砕強さとを与えるように調節された速度で、
ファイバー成分18をマンドレルの回りに巻き付ける。
直径あるいは構造体の設計負荷の変動に従い、ファイバ
ー18の量を変えることにより、周方向の剛性を適当な
値に保持することができる。ファイバー巻き付け装置5
2に8基の分配パッケージを取り付け、装置内を横に移
動するマンドレルの回りに回転させる。下記の表22
に、マンドレルの回りに巻き付けられるファイバー18
の量の変化を示す。
ファイバー配列を有する4基の組み上げステーションを
通過する。以下に図8の組み器61に関して詳述する
が、組み器60,62、及び63も同様に構成されてい
る。ステーション58Cにおいて、マンドレル回りにフ
ァイバーが組み上げられ、液状マトリックス成分が前記
ファイバーに流し込まれる。マンドレルが組み器61を
横切る時に、以下のファイバー成分が巻き付けられる。
(1)マンドレルの回りに対になって等しい間隔で配置
される総計24本のファイバー24A:450型30ロ
ビングのE−ガラス18本及び12k G30500の
カーボンファイバー6本(2)組み器の回りに等しい間
隔で配置される総計48本のファイバー32:450型
30ロビングのE−ガラス36本及び12k G305
00のカーボンファイバー12本(3)組み器上で時計
回りに回転する、24本のファイバー36A(4)組み
器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー36
B。ファイバー36A,36Bの回転速度は、3.85
rpmの定速に設定されている。
ドレル回りにファイバーが組み上げられ、液状マトリッ
クス成分が前記ファイバーに流し込まれる。その後、適
当な周方向の剛性と破砕強さとを与えるように設定され
た速度で、ファイバー成分40をマンドレルの回りに巻
き付ける。ファイバー40の量を変えることにより、直
径及び構造体の設計負荷に従い、周方向の剛性を調節す
ることができる。ファイバー巻き付け装置66には、8
基の分配パッケージを取り付け、マンドレルが装置を横
切る際に、マンドレルの回りに回転させる。表23に、
マンドレルの回りに巻き付けられる、ファイバー40の
量の変化を示す。
シ樹脂と触媒の混合物が、マンドレル上の、ファイバー
成分40が巻き付けられた場所に、流し込まれる。マン
ドレル及び未硬化の液状エポキシ樹脂が含浸したファイ
バー層は、次に、テープ成形機68を通る。(カリフォ
ルニア州サン・ディエゴのセンチュリー・デザイン株式
会社により販売されている)1.27cm幅の2巻のセ
ロファンテープが、60rpmの速度で、マンドレルの
回りに巻き付けられる。マンドレル及び未硬化層を横送
り装置70から取り外した後、熱風対流オーブン内に鉛
直に懸架し、140℃で8時間硬化させる。マンドレル
取り外し装置を用い、構造体からマンドレルを取り外
し、セロファンテープを上述のように巻取る。出来上が
ったマストを480センチメートルの長さに切断する
(但し、この場合、構造体の底部から2.54cm分切
り落とし、残りの余分な長さについては、先端から切り
落とす)。芯なしウェット研磨機を用いて、マストを、
80グリットの仕上げ用紙やすりで、研磨する。研磨
後、2重量%の黒鉄酸化物顔料を混ぜたポリウレタン塗
料で、マストを被覆する。得られた構造体の性質は以下
の通りであった。
設計に関して説明する。本実施例で製造される管体の寸
法は以下の通りである。 管の全長: 180cm 管の内径: 2.67cm 管体は、以下の3つの一体成形部品から構成される。 (1)直線蔀 = 長さ42cm (2)湾曲蔀 = 半径40.64:角度41゜ (3)直線部 = 長さ30.5cm 本実施例の構造体は、実施例1の構造体と同じ材料で構
成されている。本実施例で用いられるマンドレルは、8
0デュロメータのシリコーンゴムコードから作られ、
2.54cmの一定の外径を持つ。
は、2つの組み器61,64しか組み込まれていないこ
とを除き図8と同様な装置内を、マンドレルが移動す
る。マンドレル50は、4フィート/分の速度で組み上
げ装置内を移動する。ステーション58Aにおいて、液
状エポキシ樹脂と触媒の混合物が、マンドレル上の、フ
ァイバー成分18が巻き付けられる場所に、流し込まれ
る。ファイバー成分18は、50rpmの速度で、時計
回りにマンドレルに巻き付けられる。ファイバー巻き付
け装置52に8基の分配パッケージを取り付け、装置内
を横に移動するマンドレルの回りに回転させる。
下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マンドレ
ルの回りに対になって等しい間隔で配置される24本の
ファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間隔で配
置される48本のファイバー32(3)組み器上で時計
回りに回転する、24本のファイバー36A(4)組み
器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー36
B。この場合、ファイバー36A,36Bの回転速度
は、3.85rpmの定速に設定されている。同時に、
ステーション58Cにおいて、液状マトリックス成分
が、マンドレル回りに組み上げられてゆくファイバーに
流し込まれる。
下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マンドレ
ルの回りに対になって等しい間隔で配置される24本の
ファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間隔で配
置される48本のファイバー32(3)組み器上で時計
回りに回転する、24本のファイバー36A(4)組み
器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー36
B。ファイバー36A,36Bの回転速度は、3.85
rpmの定速に設定されている。同時に、ステーション
58Dにおいて、液状マトリックス材料が、マンドレル
回りに組み上げられてゆくファイバーに流し込まれる。
その後、ファイバー成分40を、50rpmの速度で、
反時計回りに、マンドレルに巻き付ける。
シ樹脂と触媒の混合物が、マンドレル上の、ファイバー
成分40が巻き付けられた場所に、流し込まれる。マン
ドレル及び未硬化の液状エポキシ樹脂が含浸したファイ
バー層は、次に、テープ成形機68を通る。(カリフォ
ルニア州サン・ディエゴのセンチュリー・デザイン株式
会社により販売されている)1.27cm幅の2巻のセ
ロファンテープが、60rpmの速度で、マンドレルの
回りに巻き付けられる。マンドレル及び未硬化層を横送
り装置70から取り外した後、湾曲部の外形を決めるジ
グあるいは型に固定する。ジグを熱風対流オーブンに入
れて、140℃で8時間硬化させる。当業者に周知のマ
ンドレル取り外し装置を用い、構造体からシリコーンマ
ンドレルを取り外し、セロファンテープを上述のように
巻取る。得られた構造体の性質は以下の通りであった。
に設計された複合構造部材の一例を説明する。最終的な
複合構造体の寸法は以下の通りである。
同じ材料で構成されている。本実施例においても、図8
に示される製造装置と同様のものが用いられているが、
以下のように変更されている。 (1)3基の組み器の代わりに4基の組み器が用いられ
ている。 (2)組み器60及ぴパッケージ62B,62Aを除
く、2基の組み器及びヤーン・パッケージは、56度の
角度まで、軸100を中心に回転可能である。本実施例
の構造体の製造法を、図8を参照に詳述する。本実施例
で用いられるマンドレルは、テフロン陽極処理されたア
ルミニウムから作られ、その直径は、一定で、2.54
cmである。マンドレル50は、2フィート/分の速度
で組み上げ装置内を移動する。ステーション58Aにお
いて、液状エポキシ樹脂と触媒の混合物が、マンドレル
上の、ファイバー成分18が巻き付けられる場所に、流
し込まれる。ファイバー成分18は、7.5rpmの速
度で、反時計回りにマンドレルに巻き付けられる。ファ
イバー巻き付け装置52に16基の分配パッケージを取
り付け、装置内を横に移動するマンドレルの回りに回転
させる。
下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マンドレ
ルの回りに対になって等しい間隔で配置される24本の
ファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間隔で配
置される48本のファイバー32(3)組み器上で時計
回りに回転する、24本のファイバー36A(4)組み
器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー36
B。ファイバー36A,36Bの回転速度は、1.9r
pmの定速に設定されている。同時に、ステーション5
8Bにおいて、液状マトリックス成分が、マンドレル回
りに組み上げられてゆくファイバーに流し込まれる。
下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マンドレ
ルの回りに対になって等しい間隔で配置される24本の
ファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間隔で配
置される48本のファイバー32(3)組み器上で時計
回りに回転する、24本のファイバー36A(4)組み
器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー36
B。ファイバー36A,36Bの回転速度は、1.9r
pmの定遠に設定されている。更に、組み器全体・が、
時計回りに、7.5rpmの速度で回転する。同時に、
ステーション58Cにおいて、液状マトリックス成分
が、マンドレル回りに組み上げられてゆくファイバーに
流し込まれる。
に、以下のファイバー成分が再び巻き付けられる。
(1)マンドレルの回りに対になって等しい間隔で配置
される24本のファイバー24A(2)組み器の回りに
等しい間隔で配置される48本のファイバー32(3)
組み器上で時計回りに回転する、24本のファイバー3
6A(4)組み器上で反時計回りに回転する、24本の
ファイバー36B。ファイバー36A,36Bの回転速
度は、1.9rpmの定遠に設定されている。同時に、
第二ステーション58Cにおいて、液状マトリックス成
分が、マンドレル回りに組み上げられてゆくファイバー
に流し込まれる。
下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マンドレ
ルの回りに対になって等しい間隔で配置される24本の
ファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間隔で配
置される48本のファイバー32(3)組み器上で時計
回りに回転する、24本のファイバー36A(4)組み
器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー36
B。ファイバー36A,36Bを保持する装置の回転速
度は、1.9rpmの定速に設定されている。更に、組
み器全体が、反時計回りに、7.5rpmの速度で回転
する。
器61は、図8に示されていないが、組み器60と同一
のものである。更に、ステーション58Dにおいて、液
状マトリックス成分が、マンドレル回りに組み上げられ
てゆくファイバーに流し込まれる。その後、ファイバー
成分40を、1.9rpmの速度で、時計回りに、マン
ドレルに巻き付ける。ステーション58Eにおいて、液
状エポキシ樹脂と触媒の混合物が、マンドレル上の、フ
ァイバー成分40が巻き付けられた場所に、流し込まれ
る。マンドレル及び未硬化の液状エポキシ樹脂が含浸し
たファイバー層は、次に、テープ成形機68を通る。
(カリフォルニア州サン・ディエゴのセンチュリー・デ
ザイン株式会社により販売されている)1.27cm幅
の2巻のセロファンテープが、30rpmの速度で、マ
ンドレルの回りに巻き付けられる。マンドレル及び未硬
化層を横送り装置70から取り外した後、熱風対流オー
ブン内に鉛直に懸架し、140℃で8時間硬化させる。
マンドレル取り外し装置を用い、構造体からマンドレル
を取り外す。次に、テープを上述の方法で、巻取る。得
られた構造体の性質は以下の通りであった。
うに設計された、複合構造部材の一例である。構造体
は、連続的に製造される。本実施例の構造体の製造に
は、以下の材料が用いられた。
移動する間に、マトリックスを十分硬化させることがで
きるように、硬化促進剤を触媒として加える。本実施例
で用いられた樹脂は、以下の通りである。 エポキシ樹脂:Der 330 (ダウ・ケミカル社
製) 触媒:AC−DP−1(アンヒドライズ&ケミカルズ社
製) 本実施例で用いられるダイは、工具鋼から作られ、その
内径は、3.1cmである。ダイの内表面は、クロムメ
ッキされ、25RMSに仕上げられている。ダイの長さ
は、75cmであり、製造過程を通して、150℃の温
度に加熱保持されている。本実施例で製造される複合構
造体の寸法は以下の通りである。
装置と同様のものが用いられているが、以下のように変
更されている。 (1)組み器1基が、巻き付けステーション52の前に
配設されている。 (2)ステーション52の後に設置される組み器1基
は、7.5rpmの速度で、時計回りに回転する。その
後に、第3及び第4組み器が設置されている。 (3)組み器#5は、7.5rpmの速度で反時計回り
に回転する。 (4)図8に示されるステーション66と同様のフィラ
メント巻き付けステーションが組み込まれている。 (5)テープ成形機68の代わりに、75cmの長さの
加熱ダイを用いる。 (6)複合体部分を所望の長さに切断するチョップ・ソ
ーが組み込まれている。本発明の複合構造体は、以下の
ように製造される。本実施例で用いられるマンドレル
は、テフロン陽極処理されたアルミニウムから作られ、
その直径は、一定で、2.54cmである。また、マン
ドレルは、第一の組み器前のカンチレバーにより支持さ
れている。複合体材料は、2フィート/分の速度で加熱
ダイ内を移動する。液状エポキシ樹脂と触媒の混合物
が、マンドレル上の、ファイバー成分24A,32,3
6A,36Bが巻き付けられる場所に、流し込まれる。
に、以下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マ
ンドレルの回りに対になって等しい間隔で配置される2
4本のファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間
隔で配置される48本のファイバー32(3)組み器上
で時計回りに回転する、24本のファイバー36A
(4)組み器上で反時計回りに回転する、24本のファ
イバー36B。ファイバー36A,36Bの回転速度
は、1.9rpmの定速に設定されている。更に、組み
器#1全体が、7.5rpmの速度で、時計回りに回転
する。ステーション58Aにおいて、液状エポキシ樹脂
と触媒の混合物が、マンドレル上の、ファイバー成分1
8が巻き付けられる場所に、流し込まれる。ファイバー
成分18は、7.5rpmの速度で、反時計回りにマン
ドレルに巻き付けられる。ファイバー巻き付け装置52
に16基の分配パッケージを取り付け、装置内を横に移
動するマンドレルの回りに回転させる。
に、以下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)マ
ンドレルの回りに対になって等しい間隔で配置される2
4本のファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間
隔で配置される48本のファバー32(3)組み器上で
時計回りに回転する、24本のファイバー36A(4)
組み器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー
36B。ファイバー36A,36Bの回転速度は、1.
9rpmの定速に設定されている。同時に、液状エボキ
シ樹脂が、組み器によりマンドレル回りに組み上げられ
てゆくファイバーに流し込まれる。
時に、以下のファイバー成分が巻き付けられる。(1)
マンドレルの回りに対になって等しい間隔で配置される
24本のファイバー24A(2)組み器の回りに等しい
間隔で配置される48本のファイバー32(3)組み器
上で時計回りに回転する、24本のファイバー36A
(4)組み器上で反時計回りに回転する、24本のファ
イバー36B。ファイバー36A,36Bの回転速度
は、1.9rpmの定速に設定されている。同時に、液
状エポキシ樹脂が、組み器#3、#4によりマンドレル
回りに組み上げられてゆくファイバーに流し込まれる。
下のファイバー成分が再び巻き付けられる。(1)マン
ドレルの回りに対になって等しい間隔で配置される24
本のファイバー24A(2)組み器の回りに等しい間隔
で配置される48本のファイバー32(3)組み器上で
時計回りに回転する、24本のファイバー36A(4)
組み器上で反時計回りに回転する、24本のファイバー
36B。ファイバー36A,36Bの回転速度は、1.
9rpmの定遠に設定されている。更に、組み器#5全
体が、7.5rpmの速度で、反時計回りに回転する。
同時に、液状エポキシ樹脂が、第5の組み器#5により
マンドレル回りに組み上げられてゆくファイバーに流し
込まれる。その後、ファイバー成分40を、7.5rp
mの速度で、時計回りに、マンドレルに巻き付ける。ス
テーション58Eにおいて、液状エポキシ樹脂と触媒の
混合物が、マンドレル上の、ファイバー成分40が巻き
付けられた場所に、流し込まれる。
が含浸したファイバー層は、次に、当業者に周知のスチ
ール製ダイ内を通る。ダイには、3.2cm直径の孔が
開けられており、150℃に加熱される。層状複合体が
ダイ内を移動する間に十分硬化させる。構造体が十分に
一体化したことを確認した後、当業者に周知のカットオ
フ・ソーで所望の長さに切断する。更に、マトリックス
材料に十分な触媒効果を与えるように、加熱オーブン内
に入れて、150℃で2時間加熱する。得られた構造体
の性質は以下の通りであった。
構成により、(明確に記載されているものも、発明の詳
細な説明から読み取れるものも含めて)上述の目的が、
達成される。また、本発明の要旨から逸脱することな
く、上記の製造工程及び複合構造体の構成を様々に変更
できることはもちろんであり、上記の実施例及び付属の
図面は、何ら本発明を限定するものではなく、本発明を
具体的に説明するものに過ぎない。以下の特許請求の範
囲は、本発明の一般的な並びに所定の特徴を記載するも
のであり、本発明の要旨をそこから読み取ることができ
よう。
な曲げ強さ、を与える層状配列を有する複合構造体を提
供することができる。また、本発明によれば、大きな強
度を持ち、且つ、軽量の、細長い複合構造部材を提供す
ることができる。更に、本発明によれば、そのような複
合構造部材を製造するための、簡便で効率のよい方法を
提供することができる。
発明に従う複合部材の、部分破断側面図である。
最内層を示す、断面図である。
中間層の一部を構成する軸方向の第一ファイバーを示
す、断面図である。
中問層を示す、断面図である。
部材の断面図である。
の概略図である。
略図である。
大曲げひずみとの関係を示すグラフである。
示す、図6の複合部材断面を90゜回転させた断面図で
ある。
層、18・・ファイバー成分、20・・軸、22・・中
間層、24・・ファイバー成分、26・・組、28・・
空隙、30・・ファイバー成分、32・・ファイバー、
34・・組、36・・ファイバー成分、38・・外層、
40・・ファイバー成分、41・・熱可塑性テープ、4
2・・スパー、43・・ファイバー、44・・管状ポス
ト、46・・ブーム部、49・・複合体組立装置、50
・・マンドレル(型)、52・・ステーション、54・
・ファイバー・パッケージ、56・・横断方向、58A
〜E・・樹脂塗布装置(ステーション)、60〜64,
66・・ステーション、68・・テープ巻き付け装置、
70・・横送り装置、100・・軸。
Claims (21)
- 【請求項1】 複数の層から成る複合構造部材で、各層
がポリマー・マトリックス内に配置されたファイバー成
分を含み、前記複合部材が、 A.周方向に伸張するファイバーを含む、少なくとも一
層の内層と、 B.周方向に伸張するファイバーを含む、少なくとも一
層の外層と、 C.i)各組間に周方向の空隙を形成するように、周方
向に間隔を置いて複数本ずつ組み合わせられた、軸方向
に伸張する第一のファイバーと、 ii)前記周方向の空隙に配設され、周方向に間隔を置
いて複数本ずつ組み合わせられた、軸方向に伸張する第
二のファイバーで、螺旋方向のファイバーと混交される
第二のファイバーと、 を含む少なくとも一層の中間層と、を備え、前記内層、
外層及び中間層が、部材の全長さに亘って所定の壁厚さ
を持つように、固く細長い複合構造部材を形成する、こ
とを特徴とする複合構造部材。 - 【請求項2】 前記内層及び外層各々の複合体総弾性係
数に対する寄与率が25%未満である、ことを特徴とす
る請求項1記載の複合構造部材。 - 【請求項3】 前記中間層を三層含むことを特徴とす
る、請求項2記載の複合構造部材。 - 【請求項4】 前記周方向に伸張するファイバーの直径
が、0.0178cmから0.102cmである、こと
を特徴とする請求項1記載の複合構造部材。 - 【請求項5】 前記軸方向に伸張するファイバーの直径
が、0.0178cmから0.102cmである、こと
を特徴とする請求項4記載の複合構造部材。 - 【請求項6】 前記螺旋方向のファイバーの直径が、前
記軸方向に伸張するファイバーの直径の25%未満であ
る、ことを特徴とする請求項1記載の複合構造部材。 - 【請求項7】 前記周方向に伸張するファイバーが、7
0万kgf/cm 2 以上の係数を持つ、アラミドファイ
バー、カーボンファイバー、グラファイトファイバー、
及び、グラスファイバーから選択される、ことを特徴と
する請求項1記載の複合構造部材。 - 【請求項8】 前記軸方向に伸張するファイバーが、8
4万kgf/cm 2 以上の係数を持つ、カーボンファイ
バー、グラファイトファイバー、グラスファイバー、セ
ラミックファイバー、ボロンファイバー、及び、アラミ
ドファイバーから選択される、ことを特徴とする請求項
1記載の複合構造部材。 - 【請求項9】 前記螺旋方向のファイバーが、70万k
gf/cm 2 以上の係数を持つ、アラミドファイバー、
カーボンファイバー、グラスファイバー、及び、グラフ
ァイトファイバーから選択される、ことを特徴とする請
求項1記載の複合構造部材。 - 【請求項10】 前記周方向に伸張するファイバーが、
部材の長手方向の軸に対して、±30゜ないし±90゜
の角度に配置される、ことを特徴とする請求項1記載の
複合構造部材。 - 【請求項11】 前記軸方向に伸張するファイバーが、
部材の長手方向の軸に対して、約0゜の角度に配置され
る、ことを特徴とする請求項10記載の複合構造部材。 - 【請求項12】 前記螺旋方向のファイバーが、複合部
材の長手方向の軸に対して±15゜ないし±60゜の角
度で配置される、ことを特徴とする請求項11記載の複
合構造部材。 - 【請求項13】 前記ポリマー・マトリックスが、エポ
キシ、ポリエステル、及び、ビニルエステルから選択さ
れた材料から成る、ことを特徴とする請求項1記載の複
合構造部材。 - 【請求項14】 前記ポリマー・マトリックスが、ポリ
フェニレンサルファイト、ポリスルフォン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、アセタール、ナイロン、及び、ポリエーテルエーテ
ルケトンから選択された材料から成る、ことを特徴とす
る請求項1記載の複合構造部材。 - 【請求項15】 ポリマー・マトリックス樹脂とファイ
バーとの容積比が50%以下である、ことを特徴とする
請求項14記載の複合構造部材。 - 【請求項16】 最大積層ひずみ0.25%以上の曲げ
強さを持つ、ことを特徴とする請求項1記載の複合構造
部材。 - 【請求項17】 請求項1記載の複合構造部材から形成
される、航海帆船マスト。 - 【請求項18】 請求項1記載の複合構造部材から形成
される、ホイップアンテナケース。 - 【請求項19】 複合構造部材の製造方法で、 A.細長いマンドレルの周上を、周方向に伸張するファ
イバーと液状のポリマー樹脂とで覆い、第一層を形成
し、 B.前記第一層の上に、軸方向に伸張する複数の第一フ
ァイバーと液状のポリマー樹脂とを載せ、中間層の第一
部分を形成し、 C.前記第一部分の上に、螺旋方向のファイバーと混交
し、軸方向に伸張する複数の第二ファイバーと液状ポリ
マー樹脂とを載せ、中間層の第二部分を形成し、 D.前記中間層の上に、周方向に伸張するファイバーと
液状のポリマー樹脂とを載せ、外層を形成し、 E.前記外層を成形ラップで覆い、 F.高温で部材を硬化させる、 ことを特徴とする製造方法 - 【請求項20】 更に、 A.前記硬化終了後、部材から成形ラップを取り除き、 B.前記硬化終了後、部材からマンドレルを取り外す、 ことを特徴とする請求項19の製造方法。
- 【請求項21】 前記中間層を三層順に形成する、こと
を特徴とする請求項19の製造方法。
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JP2000004914A JP3156130B2 (ja) | 1990-06-14 | 2000-01-13 | 大きな曲げ強さを持つ複合構造部材並びに製造方法 |
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-
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