JP3154419B2 - 半導体光増幅器 - Google Patents

半導体光増幅器

Info

Publication number
JP3154419B2
JP3154419B2 JP17712391A JP17712391A JP3154419B2 JP 3154419 B2 JP3154419 B2 JP 3154419B2 JP 17712391 A JP17712391 A JP 17712391A JP 17712391 A JP17712391 A JP 17712391A JP 3154419 B2 JP3154419 B2 JP 3154419B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical amplifier
active layer
region
semiconductor optical
quantum well
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17712391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04373194A (ja
Inventor
三千代 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP17712391A priority Critical patent/JP3154419B2/ja
Publication of JPH04373194A publication Critical patent/JPH04373194A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3154419B2 publication Critical patent/JP3154419B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザ構造を有
した半導体光増幅器に関するものであり、特に端面に無
反射構造を有する進行波型半導体光増幅器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】最近、光信号を光のまま増幅する光増幅
器の開発が進められ、光通信、情報処理の分野において
各種の応用が考えられている。光増幅器には、光ファイ
バ型と半導体レーザ型の2つがあり、両者各々の特徴を
生かした開発が行われている。
【0003】従来より、半導体レーザ型の光増幅器、い
わゆる半導体光増幅器では、ゲインに偏光依存性がある
ことが問題とされており、そのために、活性層およびレ
ーザ構造を最適化する工夫がなされている。その工夫の
1つとしては、活性層を厚膜(〜1μm)のダブルヘテ
ロ構造とする方法があり、偏光モード間ゲイン格差をで
きるだけ抑えた報告がある。
【0004】また、光増幅器では、ゲインの飽和が起こ
りにくいことが望まれ、飽和出力が高い構造が求められ
ている。従って、さらに飽和出力をあげるための対策と
しては、特開平1−109789や特開平1−2680
84等に示されるように共振器方向でストライプ幅をか
えたり、また特開平2−45992等に示されるように
端面を窓構造にする方法がある。
【0005】通常、半導体光増幅器では、共振面を無反
射構造にする進行波型の光増幅器が飽和出力の改善に有
効であると知られている。その場合、飽和は出力端面付
近で最も起こりやすくなる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】以上のように、光
増幅器、特に半導体光増幅器では、ゲインに偏光依存性
がなく、かつ、飽和出力が高いことが要求されている。
しかし、両者を同時に満たすことは困難であった。
【0007】例えば、ゲインの偏光依存性をなくすため
に厚膜のダブルヘテロ構造とすれば、飽和出力は薄膜の
活性層とした場合に比べ低くなる。一方、活性層に量子
井戸構造を用いれば、飽和出力は高くなるが、ゲインの
偏光依存性が大きくなる。量子井戸構造の場合は、多重
量子井戸として総膜厚を大きくしても量子井戸特有の偏
光依存性は解消できず、かえって偏光依存性が大きくな
ってしまっていた。
【0008】また、飽和出力を高くするために端面の導
波構造を変える各種の方法では、光増幅器単体の飽和出
力は確かに大きくなるが、光ファイバへの結合効率が低
下してしまい、モジュール化した場合の飽和特性の改善
には必ずしも結びつかないという問題点があった。
【0009】従って、本発明の目的は、上記の問題点を
解決した、ゲインの偏光依存性が少なくかつ飽和出力が
大きいという2つの条件を同時に満たす光増幅器を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明による光増幅器では、光学的に直列に接続された少な
くとも2種以上の活性層構造を有する半導体光増幅器に
おいて、該活性層構造は量子井戸構造である第一の領域
とダブルヘテロ構造である第二の領域を含み、かつ増幅
の後段の活性層が量子井戸構造であることを特徴とす
る。
【0011】より具体的には、前記第一の領域と第二の
領域で各々の領域が個別に有するゲインの波長分布
なくとも一部が重なり合っていたり、前記第一の領域と
第二の領域で、各々の領域の導波モードが整合していた
り、光入出力のための2つの端面を有する構造であり、
該2つの端面付近の活性層が量子井戸構造であったり、
光入出力のための端面を無反射構造とした進行波型光増
幅器であったり、少なくとも2種以上の活性層構造を持
つ各々の領域に対し、独立に電流を注入するための電極
を備えたり、前記増幅の後段の活性層は、光出力端面側
の活性層であったり、前記量子井戸構造は、多重量子井
戸構造であったり、前記活性層構造は、GaAs系ある
いはInP系の材料を用いて形成されていたりする
【0012】本発明によれば、主にダブルヘテロ構造の
活性層を有する半導体光増幅器において、光出力端面付
近の活性層を量子井戸構造としたことにより、飽和出力
の高い光増幅器としたものである。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の示す第1実施例を示す図で
ある。図1において、1はダブルヘテロ構造領域、2は
量子井戸構造領域である。1および2の両領域の活性層
は、光学的に直列に接続されている。
【0014】次に、本実施例の構成をさらに詳しく説明
する。n−GaAs基板3に、厚さ1μmのn−GaA
sバッファ層4、厚さ1.5μmのn−Al0.3Ga0.7
Asクラッド層5、ノンドープGaAs(厚さ60Å)
とAl0.4Ga0.6As(厚さ100Å)とが交互に積層
されて多重量子井戸構造とされ、さらに両側にGRIN
−SCH構造を持つ厚さ1μmの活性層6、厚さ1.5
μmのp−Al0.3Ga0.7Asクラッド層7、厚さ0.
2μmのp−GaAsキャップ層8をMBE法で順に成
長させた。
【0015】次に、部分的に基板3までエッチングによ
り取り除いた。さらに、n−Al0.3Ga0.7Asクラッ
ド層9、厚さ0.5μmノンドープAl0.05Ga0.95
s活性層10、p−Al0.3Ga0.7Asクラッド層1
1、p−GaAsキャップ層12をMO−CVD法で埋
込み成長を行った。その時、活性層10がちょうど多重
量子井戸からなる活性層6と光学的に接続するように、
成長速度を制御してクラツド層9の膜厚を調整した。
【0016】次に、電流注入域を設けるためにストライ
プ状のリッジ型に加工し(不図示)、基板3下部にn型
電極13を、電流注入域にp型電極14を蒸着した。そ
して、図1のように、ダブルヘテロ構造の活性層10が
280μm、量子井戸構造の活性層6が20μm、合計
300μmの共振器長となるように、へき開により共振
面を作製した。そして、両端面が無反射構造となるよう
に、端面にZrO2のEB蒸着で無反射コーティング1
5を形成した。端面の残留反射率はR=0.1%とし
た。
【0017】図1の光増幅器では、電流を注入すること
で、一方の端から光ファイバ、結合レンズ等を介して
入力した外部からの光を、内部を導波するうちに増幅
し、もう一方の端面へと出力する、いわゆる進行波型の
光増幅器となっている。
【0018】本実施例においては、ダブルヘテロ構造領
域1の端面を入力側、量子井戸構造2の端面を出力側と
することで本発明の示す効果が得られる。即ち、主たる
増幅領域であるのはダブルヘテロ構造領域1であり、ゲ
インの偏光依存性が小さく、ゲインの偏光間格差を小さ
くすることができる。さらに、端面付近を量子井戸構造
とすることで、飽和出力を改善することが可能となる。
通常、ダブルヘテロ構造の飽和出力は〜+5dBmであ
り、一方、多重量子井戸の場合は〜10dBm以上が
期待できるため、5dB位の改善がはかられる。ま
た、更に、端面は窓構造等の特殊な構造を有していない
為に、光ファイバヘの結合も効率の低下を生じることな
く良好に行なわれる。
【0019】本実施例において、目的の効果を得るため
には、両領域1,2の増幅特性の相互関係、および、両
領域間の光学的接続の設計が重要となる。例えば、両領
域1,2の増幅波長がオーバーラップしていれば、その
波長域の光信号に対し高い増幅度を得ることができる。
そのために、量子井戸構造の組成は、ダブルヘテロ構造
の増幅ピーク波長に合わせて設計すればよい。
【0020】また、両領域1,2の導波モードが一致し
ていれば接続面でのモード不一致による損失や反射が少
なくなり、少ない電流量で高いゲインを得ることがで
き、良好な特性を得ることができる。もし、導波モード
が完全に一致できない場合は、接続面で反射し再び導波
モードに戻る光が、進行波型の増幅動作を阻害する。こ
の場合は、接続面が層方向もしくは横方向に数度傾斜し
ていることが有効な構成となり得る。
【0021】また、両領域1,2の領域長の関係も増幅
特性に大きく影響し最適な領域長が存在する。量子井戸
構造の領域2が長くなれば、飽和出力の改善の効果は十
分期待できるがゲインの偏光依存性は大きくなる。逆
に、量子井戸領域2が短ければ、ゲインの偏光依存性は
小さいが、飽和出力が大きくなる効果はなくなる。本発
明の効果を得るためには、ダブルヘテロ構造領域1の終
端と、量子井戸構造領域2の終端である出射端で同時に
飽和が起こるように、量子井戸構造の領域長2を必要最
小限の長さに設定することが必要である。
【0022】図2は本発明の示す第2実施例の図であ
る。本実施例では、構成の一部及び作製法が第1実施例
と異なっている。図1と同じ部材は同じ番号を記した。
異なっている点は次の3点である。 両端面が量子井
戸構造領域2になっている。 ダブルヘテロ構造領域
1と量子井戸構造領域2とに別々の電極が備えられてい
る。 ダブルヘテロ構造領域1、量子井戸構造領域2
の活性層6,10が同一の成長法で作られている。
【0023】の実施により、本実施例では入力側を一
方に限定する必要がなくなる。従って、両側を入力とす
るような使い方ができ、使い勝手がよくなる、もしく
は、双方向に入力できる等の応用範囲が広がるという効
果がある。
【0024】により、各領域に不均一に電流を注入で
きるようになり、いくつかの点が改善される。まず第一
に、両領域1,2の接続において、両者の屈折率の差を
補償するように、両者に適当な電流を注入し、接続面で
の反射をなくす効果がえられる。あるいは、飽和出力を
高める本発明の効果を最大限引き出すための電流注入に
よる微調整が可能となる。即ち、前述のように、ダブル
ヘテロ領域1の終端付近と出射端付近で、同時に飽和が
起こるようにするために、量子井戸領域2の領域長を設
計しなくても、領域は適当に設定し、量子井戸領域2
の電流量で制御することができる。
【0025】さらに、の実施により、両領域境界での
接続がスムーズとなり、接続面での損失や反射を最小に
おさえる効果がある。また、2種の導波路の接続のため
の制御が不必要となり、加工精度を緩和できプロセスが
簡単になるという利点も生じる。
【0026】例えば、本実施例を量子井戸の混晶化を利
用して作製した場合は、活性層の成長は1回で済む。た
だし、混晶化を利用する場合には、混晶化により活性層
の膜質を極度に劣化させない手法をとることが必要であ
る。従って、不純物ドーピングや、イオン打ち込み等に
よる手法により、結晶方位面の違い等を利用する手法が
望まれる。
【0027】以上、第1、第2実施例では端面を無反射
構造とした進行波型の光増幅器の例を示し、その効果を
説明した。しかし、本発明の効果は、端面に反射が存在
する共振型の光増幅器であっても多少の効果は生じる。
即ち、共振型であっても端面付近に光分布はかたよって
いるために、飽和出力を改善することが可能である。
【0028】また、第1、第2実施例では、すべてGa
As系の材料を用いた例を示したが、本発明の効果は材
料系を限定するものではなく、InP系の他、他のII
I−V族、さらにII−VI族半導体材料を用いてもよ
い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、主にダブルヘテロ
構造の活性層を有する半導体光増幅器において、光出力
端面付近の活性層を量子井戸構造としたことにより、ゲ
インの偏光依存性が少なく、かつ飽和出力が大きいとい
う2つの条件を同時に満たす光増幅器とすることができ
る効果がある。
【0030】それにより、特に光通信の分野において、
長距離、大容量な伝送を可能とするシステムに適した光
増幅器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1実施例を示す図である。
【図2】本発明における第2実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 ダブルヘテロ構造領域 2 量子井戸構造領域 3 基板 4 バッファ層 5,9 クラッド層 6 量子井戸活性層 7,11 クラッド層 8,12 キャップ層 10 ダブルヘテロ活性層 13,14 電極 15 無反射コーティング

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に直列に接続された少なくとも2種
    以上の活性層構造を有する半導体光増幅器において、該
    活性層構造は量子井戸構造である第一の領域とダブルヘ
    テロ構造である第二の領域を含み、かつ増幅の後段の活
    性層が該量子井戸構造であることを特徴とする半導体光
    増幅器。
  2. 【請求項2】前記第一の領域と第二の領域で各々の領域
    が個別に有するゲインの波長分布の少なくとも一部が重
    なり合っていることを特徴とする請求項1記載の半導体
    光増幅器。
  3. 【請求項3】前記第一の領域と第二の領域で、各々の領
    域の導波モードが整合していることを特徴とする請求項
    1記載の半導体光増幅器。
  4. 【請求項4】光入出力のための2つの端面を有する構造
    であり、該2つの端面付近の活性層が量子井戸構造であ
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体光増幅器。
  5. 【請求項5】光入出力のための端面を無反射構造とした
    進行波型光増幅器であることを特徴とする請求項1記載
    の半導体光増幅器。
  6. 【請求項6】少なくとも2種以上の活性層構造を持つ各
    々の領域に対し、独立に電流を注入するための電極を備
    えたことを特徴とする請求項1記載の半導体光増幅器。
  7. 【請求項7】前記増幅の後段の活性層は、光出力端面側
    の活性層である請求項1記載の半導体光増幅器。
  8. 【請求項8】前記量子井戸構造は、多重量子井戸構造で
    ある請求項1記載の半導体光増幅器。
  9. 【請求項9】前記活性層構造は、GaAs系あるいはI
    nP系の材料を用いて形成される請求項1記載の半導体
    光増幅器。
JP17712391A 1991-06-21 1991-06-21 半導体光増幅器 Expired - Fee Related JP3154419B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17712391A JP3154419B2 (ja) 1991-06-21 1991-06-21 半導体光増幅器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17712391A JP3154419B2 (ja) 1991-06-21 1991-06-21 半導体光増幅器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04373194A JPH04373194A (ja) 1992-12-25
JP3154419B2 true JP3154419B2 (ja) 2001-04-09

Family

ID=16025572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17712391A Expired - Fee Related JP3154419B2 (ja) 1991-06-21 1991-06-21 半導体光増幅器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3154419B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04373194A (ja) 1992-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5737474A (en) Semiconductor optical device
US4573158A (en) Distributed feedback semiconductor laser
JP3226070B2 (ja) 半導体光素子
JP2008294124A (ja) 光半導体素子
US8093581B2 (en) Optical semiconductor device and method for manufacturing the same
US5289484A (en) Laser diode
US8472109B2 (en) Semiconductor optical amplifier and optical module
US20020009116A1 (en) Complex coupling MQW semiconductor laser
JP2839699B2 (ja) 進行波型光増幅器
US5239600A (en) Optical device with an optical coupler for effecting light branching/combining by splitting a wavefront of light
JPH08330671A (ja) 半導体光素子
US20230283046A1 (en) Semiconductor Chip and Optical Module
JP2882335B2 (ja) 光半導体装置およびその製造方法
JP3154419B2 (ja) 半導体光増幅器
JPH09275240A (ja) 導波路型光素子およびその作製方法
JP2702871B2 (ja) 半導体レーザおよびその製造方法
US20220239066A1 (en) Method For Manufacturing Optical Semiconductor Waveguide Window Structure
JP3266728B2 (ja) 導波路型光素子の製造方法
JP2728974B2 (ja) 光集積装置
JPH0831656B2 (ja) 光増幅器
CN118040465A (zh) 一种新型半导体激光器及其制备方法
JPH084178B2 (ja) 分布ブラツグ反射型半導体レ−ザの製造方法
JPH11112073A (ja) 半導体レーザ形光増幅素子
KR20000055557A (ko) 스폿 사이즈 변환기가 집적된 반도체 광 증폭기 및 그 제조 방법
JPH08162712A (ja) 半導体光増幅器

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees