JP3154026U - 越流浸透兼用排水ブロック工 - Google Patents

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Abstract

【課題】道路表面雨水や舗装内へ浸透した雨水を連続的に下水道等へ排水し、排水量が一定のレベルを超過した場合に地下浸透に振向け、流出量の抑制を可能とする排水ブロックを提供する。【解決手段】排水ブロック1Aは、浸透トレンチ20上に受台2を用いて設置し、通水部エプロン面の越流口4から外底面凹部3空中貯留部10と連通する落下口5を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、雨水の流出を抑制する浸透兼用の排水ブロック工に関する。
従来、透水性又は有孔のコンクリート側溝を用いる雨水浸透施設を除き、一般の道路、都市下水路等の雨水排水施設においてはプレキャストコンクリートによる歩車道境界L型、U形側溝、管渠側溝、自由勾配側溝等の排水ブロックを用い表面水と側面からの舗装内透水等を道路に沿って連続的に集め流末へ排出するものであるが、いずれも通水断面は流下能力によって設計されており、高水位時においては下水道や河川の負担が増大する。
また、流下能力のみによる排出施設の設計は、地下水量減少等の一因ともなっており、浸透能力が高く地下水位の低い地形・地質等浸透施設の導入に適す条件下においては平水位における排水能力を維持しつつ高水位では越流浸透による流出抑制も兼ねることが求められている。
特開平11−50517 特開2000−345508号公報
道路表面雨水と舗装内透水とを下水道等へ排出する排水施設において、浸透能力が高く地下水位の低い地形・地質等浸透施設に適する条件下では通水断面からの常時排出を維持すると同時に排水量が一定のレベルを超過した場合に超過分について越流浸透に振向け、雨水流出量の抑制を可能とする排水ブロック工を得る。
通水部分の流れに沿い内側面の平水位等の高さに外底面凹部に連通する越流口を設けたプレキャストコンクリート排水ブロックを用い、空隙率の高い単粒度砕石、例えば、粒度範囲20〜40mm空隙率30〜40%の砕石に置換して透水シートで土砂の流入を防ぐ構造の浸透トレンチか、又はその中に透水管等を埋設する浸透トレンチの上に排水ブロックを連続布設し通水断面からの下水道等への常時排出を維持しつつ、水位が上昇した場合に越流口からの落下水を浸透トレンチ上面のみで受止め浸透させるものである。
この場合排水ブロック外底面凹部と浸透トレンチ上面とで中空貯留部が形成され越流の水叩き溜ともなって落下水が広がり浸透する。
計画通り排水しつつ高水位分のみ越流浸透との兼用とすることによって道路機能等を維持し、同時に流出抑制による下水道や河川への負担軽減との両立を図ることが出来る。
排水能力は水理計算上従来と変わりなく、越流浸透分を加味することによって通水断面の削減による経済設計が可能となる。
降雨ごとに低水部に水流が生じ、従来工法と同じく通水路面の掃流性を維持出来る。
越流口の位置が低通水部より高く、土砂等が流入しにくい。
さらにバキュームの使用も可能で側溝の清掃など維持管理に適応する。
越流水はすべて中空貯留部に流入する構造のため排水ブロック外側部沿いに置換材を必要としないので、排水ブロックと浸透トレンチの幅がほぼ一致し、既設道路の側溝修繕改良においては掘削幅をひろげずに施工ができる。
排水ブロックは従来品と同じく工場生産に適し越流口、落下口および外底面凹部の形成も容易で安価に供給できる。
浸透トレンチの上に設置した排水性舗装用歩車道境界L型排水ブロックの実施例を示す切欠斜面図である。 浸透トレンチの上に設置した落し蓋側溝排水ブロックの実施例を示す切欠斜面図である。 浸透トレンチの上に設置した管渠側溝排水ブロックの実施例を示す切欠斜面図である。 浸透トレンチの上に設置した門型自由勾配側溝排水ブロックの実施例を示す切欠斜面図である。 図1のA〜A線にそった断面図である。 図1のB〜B線にそった断面図である。 図2のA〜A線にそった断面図である。 図3のA〜A線にそった断面図である。 図4のA〜A線にそった断面図である。 図1の排水ブロックの実施例を示す斜面図である。 図2の排水ブロックの実施例を示す斜面図である。 図3の排水ブロックの実施例を示す斜面図である。 図4の実施例における排水ブロック下部を示す斜面図である。 排水ブロックの他の実施例におけるL型用エプロンブロックを示す斜面図である。
排水ブロックは通水部内側壁に外底面凹部に連通する越流口を設け、先行施工した浸透トレンチ上面に連続布設するものであり、越流口、連通部落下口の形状大きさは本体強度低減のないように設けるが、プラスチック等別加工品の埋込でも可能である。
浸透トレンチは原路盤を空隙率の高い単粒度砕石に置換して形成されるので、排水ブロックは受台で支持し置換材を締め固めないものとする。
また浸透トレンチは砕石工法に限定されず、プラスチック材の組立てやコンクリート製のポーラス、有孔品等各種工法も可能である。
歩車道境界L型ブロックでは長尺品を用い、ブロック長さに合わせて受台を1スパン2m毎に設置するのが一般的であるが、従来品の0.6m短尺品でも差支えなくむしろ曲部施工用に適合する。
また流入口の無いものも適宜に用いて設計条件により例えば交互布設等とすることでもよい。
図1図2図3図4に実施例の施工状態を示す。
図1は道路の歩車道境界部にL型の排水ブロックを用い、先行して形成した浸透トレンチの上に据付した排水工の実施例であり、図2は落し蓋型側溝図3は管渠側溝図4は門型自由勾配側溝の排水ブロックを浸透トレンチの上に設置した排水工の実施例である。
図1の実施例においては、
歩車道境界用L型の排水ブロック(1A)を受台(2)を用いて先行して形成した浸透トレンチ(20)の上に設置したものである。
浸透トレンチ(20)は掘削した溝に敷砂(12)を施し、置換材(11)として空隙率の高い単粒度砕石を充填する。この場合、透水シート(13A)を砕石の側面に介在させている。
なお砕石中に有孔透水管を埋設することが多いが、この実施例は砕石のみの場合である。
受台(2)は図10に示すとおり排水ブロック(1A)を載置し基礎に設計荷重を伝達するために必要な幅、厚、長さとなっている。
排水ブロック(1A)は底面の通水方向に沿う両側の長手フランジ(6A)(6A)によって外底面凹部(3)を有し浸透トレンチ(20)上面にフィルター(13B)を介して据付するが、置換材(11)の空隙率を維持するために受台(2)を用い図5図6にも示す中空貯留部(10)を外底面に形成して設置が完了する。
排水ブロック(1A)の上面通水部には図5図6図10にも示すとおり低通水部(22)の上辺に越流口(4)から外底面凹部(3)中空貯留部(10)に連通する落下口(5)を等間隔に設けてある。そしてこの実施例ではフィルター(13B)はあらかじめ排水ブロック(1A)外底面に貼付けたものである。
中空貯留部(10)は排水ブロックの通水部エプロン面途中の越流口(4)を呑口とする落下口(5)からの水叩きともなる浸透トレンチ上面貯留部を構成している。
またこの実施例においては図6図10にも示すとおり排水ブロック(1A)にスリット(7)が等間隔に設けられ、不透水舗装(15)上の排水性舗装(14)からの透水雨水を中空貯留部(10)に排出するものとなっている。
図14に示すものはL型ブロックと同等用途排水ブロック(1A)の実施例であり、ステップ(23)上に必要な形状寸法の境界部ブロックを載置する形式となっている。
図2の実施例においては、
落し蓋側溝の排水ブロック(1A)を受台(2)を用いて先行して形成した浸透トレンチ(20)の上に設置したものである。
受台(2)は排水ブロック(1A)を載置し基礎に設計荷重を伝達するために必要な幅、厚、長さとなっており、浸透トレンチ(20)に圧密が生じにくいように用いている。
排水ブロック(1A)は蓋版(1C)を組合わせるものであり、図11にも示すように底面の通水方向に沿う両側の長手フランジ(6A)(6A)と通水方向に直角で両端に設けられた横手フランジ(6B)(6B)に囲まれた外底面凹部(3)を有し、図7にも示すように浸透トレンチ(20)上面にフィルター(13B)を介して据付け中空貯留部(10)を外底面に形成して設置が完了する。
排水ブロック(1A)の通水部には図7図11にも示すとおり低水部(22)の上辺に越流口(4)から外底面凹部(3)中空貯留部(10)に連通する落下口(5)を等間隔に設けてある。そしてこの実施例ではフィルター(13B)はあらかじめ排水ブロック(1A)外底面に貼付けたものである。
中空貯留部(10)は越流口(4)を呑口とする落下口(5)からの水叩きともなる浸透トレンチ上面貯留部を構成している。
図3の実施例においては、
管渠側溝の排水ブロック(1A)を受台(2)を用いて先行して形成した浸透トレンチ(20)の上に設置したものであり、上面に雨水の流入口(21)を有している。
受台(2)は排水ブロック(1A)を載置し基礎に設計荷重を伝達するために必要な幅、厚、長さとなっており浸透トレンチ(20)に圧密が生じにくいように用いている。
排水ブロック(1A)は図12にも示すように底面の通水方向に沿う両側の長手フランジ(6A)(6A)と通水方向に直角で両端に設けられた横手フランジ(6B)(6B)に囲まれた外底面凹部(3)を有し、図8にも示すように浸透トレンチ(20)上面にフィルター(13B)を介して据付け中空貯留部(10)を外底面に形成して設置が完了する。
排水ブロック(1A)の通水部には図8図12にも示すとおり低水部(22)の上辺に越流口(4)から外底面凹部(3)中空貯留部(10)に連通する落下口(5)を等間隔に設けてあり、この実施例においては落下口(5)はたて溝(8A)に当て板(8B)を固定して形成している。そしてこの実施例ではフィルター(13B)はあらかじめ排水ブロック(1A)外底面に貼付けたものである。
中空貯留部(10)は越流口(4)を呑口とする落下口(5)からの水叩きともなる浸透トレンチ上面貯留部を構成している。
図4の実施例においては、
門型自由勾配側溝の排水ブロック(1A)排水ブロック下部(1B)を先行して形成した浸透トレンチ(20)の上に設置したものであり上面に雨水の流入口(21)を有している。
排水ブロック下部(1B)は図9図13にも示すとおり低通水部(22)を形成するものであるが両フーチング(9)(9)によって安定据付できるため、この実施例においては受台を用いないものとなっている。
自由勾配側溝としては排水ブロック下部(1B)の両フーチング(9)(9)の現場打調整コンクリート(16)(16)のステップ(23)(23)に排水ブロック(1A)を載置して構成するものであり、図9図13にも示すように底面の通水方向に沿う両側の長手フランジ(6A)(6A)と通水方向に直角で両端に設けられた横手フランジ(6B)(6B)に囲まれた外底面凹部を有し、図9にも示すように浸透トレンチ(20)上面にフィルター(13B)を介して据付け、中空貯留部(10)を外底面に形成して設置が完了する。
排水ブロック下部(1B)の通水部には図9図13にも示すとおり低水部(22)の上辺に越流口(4)から外底面凹部(3)中空貯留部(10)に連通する落下口(5)を等間隔に設けてあり、この実施例においては落下口(5)はたて溝(8A)に当て板(8B)を固定して形成している。そしてこの実施例ではフィルター(13B)はあらかじめ排水ブロック下部(1B)外底面に貼付けたものである。
中空貯留部(10)は越流口(4)を呑口とする落下口からの水叩きともなる浸透トレンチ上面貯留部を構成している。
道路等の雨水排水施設において従来工法に僅少な改良を加えることで必要な排水能力を有し、同時に下水道や河川の負担を減らし地下水の涵養につながる等環境改養に寄与し、経済性の高い設計が可能となる。
フィルターは、あらかじめ排水ブロックに貼付する場合のほか現場施工段階で浸透トレンチ上面に設けることでもよい。
また排水ブロックは実施例に示す越流浸透工法のみに限定されず、越流口を閉塞して浸透トレンチのない基礎上の直接布設やベースコンクリート上の設置等多用途に利用できる。
透水シート及びフィルターの材質は、一般の雨水浸透施設における技術指針に準じポリエステル、ポリプロピレン等とし、引張強さが30kgf/5cm以上、透水係数10−1〜10−2cm/sec以上、厚さ0.〜0.2mm以上のものを標準とする。
1A 排水ブロック
1B 排水ブロック下部
1C 蓋版
2 受台
3 外底面凹部
4 越流口
5 落下口
6A 長手フランジ
6B 横手フランジ
7 スリット
8A たて溝
8B 当て板
9 フーチング
10 中空貯留部
11 置換材
12 敷砂
13A 透水シート
13B フィルター
14 排水性舗装
15 不透水舗装
16 調整コンクリート
20 浸透トレンチ
21 流入口
22 低水部
23 ステップ

Claims (2)

  1. 通水部内側面に外底面凹部と連通する越流口を設けた排水ブロックを浸透トレンチの上面に布設し越流口以上の高水位分について越流浸透と排水とを兼ねる雨水排水路工法。
  2. 請求項1に記載した排水路工を構成する排水ブロック。
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