JP3153702B2 - 液体検出装置 - Google Patents

液体検出装置

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JP3153702B2
JP3153702B2 JP05277594A JP5277594A JP3153702B2 JP 3153702 B2 JP3153702 B2 JP 3153702B2 JP 05277594 A JP05277594 A JP 05277594A JP 5277594 A JP5277594 A JP 5277594A JP 3153702 B2 JP3153702 B2 JP 3153702B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水等の液体がパイプ内
を流通しているか、あるいは、容器内に存在している
か、否かを確実に検出可能となした液体検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、水をはじめとする各種液体の流通
を制御する機器、例えば、温室内において薬液を噴霧す
る噴霧装置や、浴槽内の水面を自動検出して通水量を制
御する装置等において、液体の有無を確認することは最
も基本的なことである。そして、前記液体の検出に際し
ては、これを非接触で検出したいという社会的要求が今
日非常に高い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在、一般に
知られている液体検出装置としては、使用する液体、例
えば、重金属を含む汚水の検出に際し、重金属と反応す
る特殊なセンサを内蔵した近接スイッチが開発されてい
るが、これは用途が限定されているばかりでなく、非常
に高価であるため、汎用の液体検出に利用することは困
難であった。このため、通常は浮子(フロート)式、電
極式等接触形の検出スイッチを使用することが多い。
【0004】然るに、前記浮子式や電極式の検出スイッ
チは、液体の検出をフロートや電極棒からなる機械的手
段で検出し、この検出状況を例えば、水銀スイッチ等を
利用して電気的手段に変換して制御装置に伝達し、該制
御装置から警報信号や液体の流通を停止させる弁装置等
への指令信号等を送出して、液体の有・無を知せたり、
流通を制御するようにしている。ところが、例えば、浮
子式の検出スイッチにて浴槽の水面を検出する場合、浮
子自体を浴槽内に設置することになるため、入浴の邪魔
になることはもとより、いたずら等によって破損するこ
とが多く現実に設置することは困難であった。又、電極
式においても、液体を導電媒体として電極間を通電させ
る関係上、例えば、浴槽への設置は漏電という問題を考
えると安全性を充分に考慮しなければならないので、検
出手段としては簡易に構成できるものの、その使用場所
が限定される問題があった。
【0005】更に、電極式においては、水垢や汚損物質
が付着するとそれだけ検出感度が低下するため、経年使
用に耐えることは困難であった。その上、前記浮子式や
電極式の検出スイッチは、既存の設備に設置して使用す
ることは可能であるが、例えば、液体を種々処理するプ
ラント設備の配管における液体の流通状況の把握や、一
般家庭、工場等に配管されている水道管の漏水状況を簡
易的に把握する場合での使用は、その大部分がパイプを
用いた配管設備によって構成されているため、液体の有
・無を検出する装置として使用することは困難であっ
た。
【0006】本発明は、前記の種々な問題点に鑑み、相
対向する1対の電極と、該電極間に存在する物質によっ
て設定される静電容量値を検出し、この検出値と基準値
とを比較することにより、液体の有・無を検出できるよ
うにした静電容量式の簡易な液体検出装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の問題点
に鑑み、液体例えば、水が流通する配管の所定位置に、
液体の流路を間にして1対の電極を絶縁した状態で相対
向して埋設し、この電極を次に説明する液体検出装置と
電気的に接続する。即ち、前記液体検出装置は、1対の
電極と接続した直並列共振回路と、この直並列共振回路
と接続されて一定時間に固定した周波数を発振する基準
正弦波発振回路と、この基準正弦波発振回路の出力端側
に接続されて該発振回路から出力される周波数に相当す
る交流電圧を直流に検波し、かつ、脈流を平滑化して直
流電圧を出力する正極性の第1の検波回路及び分圧・積
分回路と、前記直並列共振回路に第1の検波回路及び第
1の分圧・積分回路と逆極性となるよう接続されて直並
列共振回路から出力する交流電圧を直流に検波してその
脈流を平滑化する負極性の第2の検波回路と分圧・積分
回路と、更に、第1の分圧・積分回路と第2の分圧・積
分回路の各出力端と接続されて前記両出力端から出力す
る正,負極性の直流電圧を加算する加算回路、及び加算
回路から出力される電圧と基準電圧とを比較して“H”
又は“L”レベルの制御信号を出力する比較回路とを具
備して構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明は、基準正弦波発振回路から常時発振さ
れる固定された発振周波数の交流出力は、正極性側の第
1の検波回路及び第1の分圧・積分回路により直流出力
に検波・平滑化されて比較回路に出力される。一方、1
対の電極間における静電容量は、電極間に存在する誘電
体により設定されるため、誘電体が液体(例えば、水)
の場合、その存・否によって大幅に変化する。前記電極
間に液体が存在しないときの静電容量は小さく、存在し
ている場合の静電容量は必然的に大きくなる。従って、
直並列共振回路に接続されている負極性側の第2の検波
回路及び分圧・積分回路には、前記液体の存在によって
静電容量が増大すると、負側の交流出力が直流出力に検
波・平滑化されて、正極性側に流れる正の直流出力に比
べ大幅に増大して流れることとなる。前記正,負の直流
出力は比較回路内の加算回路にて合算され、その合算値
の電圧と基準電圧とを比較し、比較回路の出力端から液
体の存在を示す制御信号を出力する。
【0009】又、本発明は、基準正弦波発振回路から出
力される固定した発振周波数の交流出力を検波・平滑化
した正極性側の直流出力と、電極間の静電容量の増減に
対応して出力される交流出力を検波・平滑化した負極性
側の直流出力とを加算し、この合算した出力(電圧)と
あらかじめ設定した基準電圧とを比較できるように液体
検出装置を構成したので、例えば、基準正弦波発振回路
のすべてが所定の固定した発振振幅で出力するように構
成してあれば何も問題は生じないが、許容される範囲内
で発振振幅に差異が生じていても、本発明は正及び負極
性側の直流電圧を加算し、その合算電圧値を基準電圧と
比較できるように構成したので、前記発振振幅にバラツ
キ又は変動が生じても、比較回路からの出力に悪影響を
与えることは全くない。
【0010】更に、本発明は、直並列共振回路が1個の
可変コンデンサと2個のインダクタとをそれぞれ直列及
び並列接続して回路が構成してあるので、共振回路は直
列共振と並列共振の2つの共振点を持つことになる。そ
して、2つのインダクタの関係を例えば、並列共振の共
振周波数のピークを直列共振の共振周波数より低い周波
数となるように設定することにより、直列共振周波数と
並列共振周波数との間で大きなインピーダンス変化を形
成することが可能となる。この結果、直並列共振回路で
の動作は、電極間の静電容量が小さいときは、並列共振
領域で作動してインピーダンスが大となり、逆に、静電
容量が大きいときは、直列共振領域で作動するためイン
ピーダンスは小さくなる。従って、直並列共振回路から
の出力電圧は、静電容量が小さいときは極小に、大きい
ときは増大するので、液体の存・否を効果的に検出する
ことができる。その上、電極の静電容量にバラツキが生
じたときは、可変コンデンサを可変調整して直並列共振
回路の直列共振点と並列共振点との位置を容易に変更す
ることができるため、電極間の静電容量の検出感度を良
好に維持することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図4によ
って説明する。図2,図4において、本発明の液体検出
装置1は、銅板等の金属板からなる1対の液体検出用の
電極2,3と、この電極2,3に電気的に接続した液体
検出回路4と、該検出回路4に動作用電源を供給する電
源回路5とによって構成されている。次に液体検出装置
1の各部位の構成を説明する。はじめに、電極2,3は
例えば、図1に示すように、液体(例えば水)が流通す
るゴムあるいは合成樹脂製のパイプ6に、液体の流通孔
6aを挟んで互いに相対向して前記流通孔6aに近い位
置で埋設されている。
【0012】次に液体検出回路4について説明する。こ
の液体検出回路4は図3において、電極2,3と接続す
る直並列共振回路7と、前記直並列共振回路7に接続し
た基準正弦波発振回路8と、基準正弦波発振回路8の出
力端に接続する正極性側の第1の検波回路9及び第1の
分圧・積分回路10と、前記直並列共振回路7に負極性
の状態で接続される第2の検波回路11及び第2の分圧
・積分回路12と、前記第1,第2の分圧・積分回路1
0,12の出力端を、それぞれ加算回路を内蔵する比較
器13の非反転入力端に接続した比較回路14とによっ
て概略構成されている。
【0013】はじめに、直並列共振回路7は、電極2,
3に並列接続した共振周波数調整用の可変コンデンサ1
5と、並列共振用のインダクタL1 及び直列共振用のイ
ンダクタL2 とからなり、可変コンデンサ15とインダ
クタL1 とを並列接続し、可変コンデンサ15とインダ
クタL2 とを直列接続することによって構成されてい
る。基準正弦波発振回路8は固定された発振周波数(例
えば、1MHz)を出力する発振器を内蔵して構成さ
れ、その出力端は直並列共振回路7のインダクタL1
と、交流電圧成分の中に含まれている直流成分を除去す
るハイパスフイルターの役目をなすコンデンサC1 を介
して第1の検波回路9にそれぞれ接続されている。そし
て、第1の検波回路9は抵抗R1 とダイオードD1 とか
らなり、前記基準正弦波発振回路8からコンデンサC1
を介して入力された交流出力を抵抗R1 で端末処理(電
流を電圧に変換)し脈流(検波)する。第1の分圧・積
分回路10は分圧抵抗R2 ,R3 とコンデンサC2 とか
らなり、第1の検波回路9から入力した脈流を抵抗
2 ,R3 とで分圧し、更に抵抗R3 とコンデンサC2
とによって定まるCR時定数によって第1の検波回路9
から入力される脈流を平滑化した直流として出力させ
る。そして、前記第1の分圧・積分回路10からの出力
は正極性の直流電圧として出力される。
【0014】次に、第2の検波回路11と第2の分圧・
積分回路12は、前記第1の検波回路9及び第1の分圧
・積分回路10に対して逆極性(負極性)となして直並
列共振回路7のインダクタL1 とL2 との接続点に、ハ
イパスフイルターの役目を果すコンデンサC3 を介して
接続されており、第2の検波回路11は抵抗R4 とダイ
オードD2 ,第2の分圧・積分回路12は分圧抵抗
5 ,R6 とコンデンサC4 とを具備してそれぞれ構成
されており、第2の分圧・積分回路12の出力端からは
負極性の直流電圧を出力する。なお、第2の検波回路1
1及び分圧・積分回路12は、第1の検波回路9,分圧
・積分回路10と同様に作動するためその機能説明は省
略する。
【0015】比較回路14は、図3で示すように、正,
負極性側の第1,第2の各分圧・積分回路10,12の
各出力端に接続した加算基準値設定用の抵抗R7 ,R8
を用いて構成した加算回路と比較器13とからなり、比
較器13の非反転入力端に入力される正,負極性の直流
電圧の合算値と反転入力端に入力される基準電圧の大小
を比較して液体存・否の制御信号を出力するように構成
されている。なお、D3 は比較器13に入力する負極性
の直流電圧に対する保護用ダイオードである。又、図3
に示す16は比較回路14から出力される“H”レベル
の制御信号によって作動するリレーであり、D4 はリレ
ー16の保護用ダイオードである。
【0016】図4に示す電源回路5は、直流電源17と
例えば、4個の導電端子a〜dを具備したコネクタ18
を有し、第1の導電端子a,bにはコンデンサC5 ,C
6 とインダクタL3 とを組合せて構成したノイズフイル
ター19が設けられており、このノイズフイルター19
によって基準正弦波発振回路8から出力する交流出力の
高周波信号が外部に漏洩するのを阻止する。又、第2の
導電端子c,dには、例えば発光ダイオードやブザー等
からなる警報手段20と、リレー16の補助接点16a
が取付けられて、リレー16の作動時閉路する補助接点
16aにより警報手段20が作動するように構成されて
いる。そして、この電源回路5の基準正弦波発振回路8
からのノイズを除去するノイズフイルター19の出力端
からは、液体検出回路4を作動させるための動作用電源
Vccが出力されている。
【0017】次に、本発明の液体検出装置1の動作につ
いて説明する。はじめに液体が流通するパイプ6内に液
体が存在しない場合について説明する。この場合の液体
は水を用いた例で説明するが、その前に本発明の前提条
件について説明する。周知のように、水の比誘電率は温
度によって変化するものの一般的に真空の50〜90倍
程度ある。このため、パイプ6内に水が存在していない
ときは空気のみが存在しているので、パイプ6内の比誘
電率は水が有る場合に比べて格段に低くなっている(約
1/10以下)。前記により、パイプ6内に埋設した電
極2,3間の静電容量Cは非常に小さくなっている。逆
に、パイプ6内に水が存在しておれば、電極2,3間の
静電容量Cが大きくなっているため、この静電容量Cの
変化量を検出することにより、パイプ6内の水の存・否
を確認することが可能となる。
【0018】本発明は前記の点に基づき、静電容量Cの
変化量を検出するに際しては、未知の静電容量Cxと、
直列及び並列共振するインダクタL1 ,L2 が、水の存
・否によって直列共振及び並列共振するときの共振周波
数とが変化することを利用して検出する。即ち、図3に
示す直並列共振回路7において、例えば、水が無い場合
の静電容量をCx0 とし、水が有る場合の静電容量をC
1 としたとき、それぞれの直列共振周波数は次の数式
(1),(2)によって求めることができる。
【0019】
【数1】
【0020】ここで、fx0 :水無し時の直列共振周波
数 fx1 :水有り時の直列共振周波数 S:可変コンデンサ15の容量 を示す。そして、基準正弦波発振回路8から出力する発
振周波数(1MHz)をfrとした場合、液体検出回路
4の基準正弦波発振回路8の出力端eから出力される交
流出力(電圧)と、直並列共振回路7の出力端gから出
力する交流出力(電圧)とを、次の関係式が成立するよ
うに直並列共振回路7と基準正弦波発振回路8とを構成
する。即ち、水無し時はe>g,水有り時はe<gとす
る。この結果、電極2,3間にパイプ6の部材を介して
水が存在するときは、電極2,3間に大きな静電容量C
が発生するため、可変コンデンサ15とインダクタL2
とを組合せてなる直列共振回路では、前記静電容量Cの
増大に伴い、直列共振周波数は低くなる。
【0021】次に、直並列共振回路7を構成するインダ
クタL1 ,L2 のインダクタンスの関係をL1 >L2
設定することにより、可変コンデンサ15とインダクタ
1とを組合せた並列共振回路において生じる並列共振
周波数のピークを、直列共振周波数より低い周波数に設
定することができる。この結果、直列共振周波数と並列
共振周波数との間で大きなインピーダンス変化を形成す
ることができる。従って、基準正弦波発振回路8から出
力する固定された発振周波数frが、直列共振周波数f
xに近いときは電圧の変化量が大きいので、直並列共振
回路7の出力端gの交流電圧が、基準正弦波発振回路8
の出力端eの交流電圧より高くなる。又、発振周波数f
rが直列共振周波数fxより遠い場合は電圧の変化量が
小さいため、前記g部分の交流電圧が、e部分の交流電
圧より低くなる(fx>frの条件で)。
【0022】次に図3で示す直並列共振回路7におい
て、水無しの場合の静電容量をCx0、水が有る場合の
静電容量をCx1 としたとき、それぞれの並列共振周波
数は次の数式(3),(4)によって求めることができ
る。
【0023】
【数2】
【0024】ここで、fy0 :水無し時の並列共振周波
数 fy1 :水有り時の並列共振周波数 S:可変コンデンサ15の容量 を示す。
【0025】この結果、水の存・否を検出するための最
良の発振周波数は、fy0 <fr<fx1 の範囲に存在
することとなる(図5の斜線部分参照)。前記のよう
に、図3で示す如く直並列共振回路7において、図5に
示す並列共振点fy1 と直列共振点fx0 を備え、これ
ら共振点fy1 ,fx0 間において、直列共振周波数と
並列共振周波数に差を設定することにより、水の存・否
に関する検出周波数の範囲を設定することが可能とな
る。即ち、図5において並列共振点fy1 と直列共振点
fx0 との差(周波数)を小さくすると、水の存・否に
対する電圧の変化量が大きくなり、逆にfy1 とfx0
との差を大きくすれば電圧の変化量は必然的に小さくな
る。これにより、水の存・否を検出する感度調整は、可
変コンデンサ15を可変することにより良好に行うこと
が可能となる。
【0026】次に、前記したようにパイプ6内に水が存
在しない場合(水無し)の検出について説明する。パイ
プ6の中に水が存在していない場合、電極2,3間の静
電容量Cは非常に小さい。このため、直並列共振回路7
内の並列共振回路を構成するインダクタL1 のインピー
ダンスが高くなり、並列共振はするもののインダクタL
1 には電流が流れにくくなって並列共振回路のインピー
ダンスを高くする。このため、直並列共振回路7の出力
端gから出力する負極性の交流電圧は、図5のように並
列共振周波数fy0 が発振周波数frより低い位置に存
在するため、非常に低い電圧となる。一方、基準正弦波
発振回路8から出力する発振周波数は固定されているた
め、発振周波数に基づく交流電圧が前記発振回路8の出
力端eから定常的に出力されている。即ち、図5で示す
ように、基準正弦波発振回路8の出力端eから出力する
交流電圧により、並列共振することによって直並列共振
回路7の出力端gから出力する交流電圧の方が低い電圧
となって出力されることとなる(e>g)。
【0027】そして、前記基準正弦波発振回路8から出
力する正極性の交流電圧は、第1の検波回路9及び第1
の分圧・積分回路10により検波・平滑化されて比較回
路14の非反転入力端に直流電圧となって出力され、
又、直並列共振回路7から出力する負極性の交流電圧
は、第2の検波回路11及び第2の分圧・積分回路12
により直流電圧に検波・平滑化されて比較回路14の非
反転入力端に出力される。比較回路14に入力された
正,負極性の直流電圧は合算され基準電圧と大小を比較
する。この場合、基準電圧を0Vとすると、前記合算さ
れた直流電圧は正極性側の電圧が高いため、比較回路1
4の出力端からは警報手段20を作動させるための
“H”レベルの制御信号が出力される。“H”レベルの
信号が出力されると、リレー16には定電圧電源Vcc
が供給されなくなるため、リレー16は停止し、図4の
電源回路5に挿入した補助接点16aを開路して発光ダ
イオードあるいはブザー等の警報手段20への通電を停
止させ、パイプ6内に水が存在していないことを知らせ
る。このため、本発明の液体検出装置1を例えば、薬剤
噴霧車のホースに具備させ、この噴霧車を無人で温室内
を走行させて薬剤の噴霧を行っているときに薬剤がなく
なった場合、この状況を直ちに検出して作業者に知らせ
ることができるため、薬剤噴霧車を薬剤が切れた状態で
無人走行させるといった事態を確実に回避することがで
きる。
【0028】次にパイプ6内に水が流通(水有り)して
いる場合の検出について説明する。パイプ6内に水が流
通していると、電極2,3の静電容量Cは水が存在して
いない場合に比べ急速に大きくなる。これは水の比誘電
率が空気の約10倍以上高くなっているからに他ならな
い。電極2,3間の静電容量Cが大きくなると、直並列
共振回路7内の直列共振回路を構成するインダクタL2
のインピーダンスが低くなって直列共振し、基準正弦波
発振回路8から出力される交流出力が直並列共振回路7
内に流れやすくなるため、前記直列共振回路のインピー
ダンスを低くする。この結果、直並列共振回路7の出力
端gから出力する負極性の交流電圧は、図5に示すよう
に、直列共振周波数fx1 が基準正弦波発振回路8から
出力する発振周波数frより高い位置に存在するため、
高い電圧となって出力される。
【0029】一方、基準正弦波発振回路8から発振する
周波数は固定されているので、その出力端eからは発振
周波数に基づく交流電圧が定常的に出力される。この結
果を図5によって確認すると、基準正弦波発振回路8の
出力端eから出力する交流電圧は、直並列共振回路7の
出力端gから出力する交流電圧より低いことが判る。こ
れは、前記のように直列共振周波数fxが発振周波数f
rより高い位置で共振しているからに他ならない(e<
g)。
【0030】従って、第1の検波回路9,第1の分圧・
積分回路10を経て出力される正の直流電圧と、第2の
検波回路11,第2の分圧・積分回路12を経て出力す
る負の直流電圧とを、比較回路14内の加算回路にて加
算した場合、その合算値は負の直流電圧として合算され
るため、これを基準電圧(0V)と比較した場合、基準
電圧より低い電圧であるので、比較回路14の出力端か
らは、“L”レベルの制御信号が出力される。前記
“L”レベルの制御信号が出力された場合、リレー16
には定電圧電源Vccが供給されてリレー16は作動
し、これによってその補助接点16aの閉路状態を続行
して警報手段20への通電を行っている。このため、警
報手段20の作動により、パイプ6内に水が存在するこ
とを容易に確認することができるものである。
【0031】次に、水の存・否によって変化する電極
2,3間の静電容量Cは、水のない場合と、ある場合を
次に示す計算式によって確認することができる。最初に
水が無い場合の電極2,3間の静電容量Cx0 は、次の
数式(5)によって求めることができる。
【0032】
【数3】
【0033】次に水が有る場合の電極2,3間の静電容
量Cx1 は次の数式(6)によって求めることができ
る。
【0034】
【数4】
【0035】ここで、前記数式(5),(6)に用いた
記号は、 真空の誘電率:ε0 水の比誘電率:εrw 樹脂の比誘電率:εrc 空気の誘電率:εra 電極の面積:P 電極の間隔:ls 電極と水の間に介在する樹脂の厚さ:lc を示すものである。
【0036】従って、Cx1 −Cx0 が水の存・否によ
って変化する電極2,3間の静電容量である。本実施例
では液体として水を使用した例で説明したが、これに限
定することなく、エチルアルコール,ニトロベンゼン,
メチルアルコール等の化学液体の検出も可能であり、こ
れらの液体の検出に当っては、電極の面積を検出する液
体の比誘電率に応じて設定することにより容易に検出す
ることができる。
【0037】本発明は、電極2,3をパイプ6に埋設し
た例で説明したが、これに限定することなく、例えば、
図6で示すように、パイプ6を挟持する1対の開閉可能
な挟持部材X,Yに電極2,3を埋設し、この挟持部材
X,Yを、把手21を利用してバネ部材により支点Oを
中心として開閉させてパイプ6に図6のように挟持さ
せ、これによってパイプ6内に液体が流通しているか、
否かを検出するようにしてもよく、又、検出結果を、挟
持部材X,Yを取付けて内部に検出回路を内蔵した函体
22の表面に表示して液体の存・否を確認するようにし
た可搬形の液体検出装置1aとして使用しても本発明は
成立するものである。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、次に示すような効果を有する。 (1)、本発明は、電極間の静電容量の変化に応じて可
変する直流に検波・平滑化した負極性の直流電圧と、固
定された発振周波数によって検波・平滑化して得られる
正極性の直流電圧とを合算し、これを基準電圧と比較し
て液体の存・否を判断する制御信号を出力するように構
成したので、液体の存・否を簡単な回路構成によって迅
速・確実に検出することができるので至便である。 (2)、本発明は、前記のように、正及び負極性の直流
電圧を合算し、この合算値の電圧と基準電圧との大小を
比較するように構成したので、例えば、発振周波数を出
力する基準正弦波発振回路において、出力する固定した
発振周波数に誤差が生じたとしても、この誤差を補正し
て基準電圧と比較することができるため、液体の検出を
正確に行うことができる。 (3)、本発明は、直並列共振回路において、可変コン
デンサと2つのインダクタを直列及び並列に接続して回
路を構成したので、電極間の静電容量の変化に応じて直
列共振周波数と並列共振周波数との間で大きなインピー
ダンス変化を形成することが可能となる結果、直並列共
振回路からの出力電圧を、電極間の静電容量が小さいと
きは極小に、大きいときは増大させることが可能となる
ため、液体の存・否を効果的に検出することができる。 (4)、その上、本発明は、電極の検出感度に差異が生
じても、可変コンデンサを可変調整して発振周波数に対
する直列及び並列の各共振点の位置を容易に移動させて
調整することができるので、電極間の静電容量の検出感
度を長期間にわたり、良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体検出装置の使用状態を示す概略図
である。
【図2】本発明の液体検出装置の電気回路を示すブロッ
ク図である。
【図3】本発明の液体検出装置の電気回路図である。
【図4】液体検出装置の電源回路図である。
【図5】直列共振周波数と並列共振周波数との関係を示
す波形図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す使用状態の正面図で
ある。
【図7】同じく使用前の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 液体検出装置 2,3 電極 4 液体検出回路 7 直並列共振回路 8 基準正弦波発振回路 9,11 第1及び第2検波回路 10,12 第1及び第2の分圧・積分回路 14 比較回路 15 可変コンデンサ 19 ノイズフイルター 20 警報手段 L1 〜L3 インダクタ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の空間を保って配置した1対の電極
    と、可変コンデンサと1対のインダクタとを直列及び並
    列接続し、かつ、前記電極に可変コンデンサの両端を接
    続して構成した直並列共振回路と、直並列共振回路の一
    方に出力端を接続した基準正弦波発振回路と、この基準
    正弦波発振回路と接続されて該基準正弦波発振回路から
    出力する交流電圧を検波・平滑化して正極性の直流電圧
    を出力する検波平滑化手段と、前記直並列共振回路と接
    続されて該直並列共振回路から出力する交流電圧を検波
    ・平滑化して負極性の直流電圧を出力する検波平滑化手
    段と、更に、前記2つの検波平滑化手段から出力する各
    直流電圧をそれぞれ合算し、この合算した直流電圧と基
    準電圧とを比較して所定の制御信号を出力する比較制御
    手段とによって構成したことを特徴とする液体検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記1対の電極は、液体が流通する部材
    あるいは前記部材を挟持する挟持部材にそれぞれ所定の
    空間を保って取付けるようにしたことを特徴とする請求
    項1記載の液体検出装置。
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