JP3153405B2 - 自動販売機の庫内構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はホット＆コールド自動販
売機の庫内分割の方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来（実開平２ー９９７２）のホット＆
コールド自動販売機は、通常２ないし４個の独立した固
定庫室を設け、各庫室の仕切壁は固定壁となり、独立し
た庫室単位ごとにホット室及びコールド室を構成し、ホ
ット運転及びコールド運転を行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
庫室はホットあるいはコールド運転を行う場合、あらか
じめ区画された庫室単位で実施されていた為、季節の変
動によりホットあるいはコールド運転の庫室比率を変更
する場合、変更以前の販売商品を他の庫室へ移動すると
いう様な、オペレートの際に大きな人的負担を要する事
があった。又、各庫室の大きさは固定されていた為、ホ
ットあるいはコールド運転の運転比率が限定され、さら
にホットあるいはコールド運転の庫室の配置は、自動販
売機の右側あるいは左側から任意の広さに連続して設定
することができない構造であった。ゆえに、ホットある
いはコールド運転の庫室比率を任意に変えられるととも
に、ホット商品あるいはコールド商品を収納するコラム
位置の標準化及び商品収納時のオペレーションの効率向
上が望まれていた。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】商品収納庫全体に対して一
枚の可動仕切板を設け、商品ラック毎あるいは複数の商
品ラック毎に、前記可動仕切板を前後にスライドして装
着あるいは取り外しを行い、任意の位置で庫室を仕切る
ことにより、二つの独立した庫室を形成させ、ホット運
転及びコールド運転を行う。又、商品収納庫全体をホッ
ト運転もしくはコールド運転を行う場合は、例えば、前
記可動仕切壁を商品収納庫の左右壁面の内側に密着さ
せ、一つの商品収納庫を形成させる。

【０００５】

【作用】ホット及びコールド運転を実現すべき独立した
庫室を設ける為に、前記可動仕切壁方式を採用すること
により、例えば、コールド運転室は庫内左側より任意の
広さに連続して設定することができ、又、ホット運転室
は庫内右側より任意の広さに連続して設定することがこ
とができる。以上により、従来の様な固定壁による、あ
らかじめ広さの決まった庫室をホット及びコールド運転
に切り替える方式と比較すると、ホットあるいはコール
ドへの切り替え、及び、ラックへ商品を充填する等のオ
ペレーション作業において仕事の標準化が計られるとと
もに、ホット、あるいはコールド商品の入れ替え作業の
負荷が軽減し、スピーディなオペレーションを提供する
ことができる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例の可動仕切壁の取付
構造について、図２と図３を参照にして説明する。

【０００７】１は商品収納庫８をホット室とコールド室
に仕切る為の取り外し可能な可動仕切壁である。２は可
動仕切壁１の底面及び上面に固定されている系合部材で
略凸状の部材である。商品収納庫底板４及び商品収納庫
上板５には、前記系合部材２と系合する為の略凹状の溝
６が奥行方向に複数延設されている。以上の様に構成さ
れた自動販売機の可動仕切壁１の取付装置について、以
下その動作について説明する。商品収納庫底板４及び商
品収納庫上板５には、複数設けられた商品収納ラック７
を任意の位置でホット室とコールド室に仕切る為の、略
凹状の溝６が複数設けられいる。次にホット商品とコー
ルド商品の販売状況を勘案して、ホット室及びコールド
室の占有比率を決め、任意の位置に可動仕切壁１を商品
収納庫８の前面より挿入し組み立てる。この際、可動仕
切壁１の底面及び上面に固定されている略凸状の系合部
材２の高さ寸法をＨ2＞Ｈ1に設定し、挿入方向に対して
下り勾配をもたせるとともに、Ｂ寸法をＣ寸法に対し
て、１ないし２ミリマイナス寸法にしておき、可動仕切
壁１を商品収納庫８の略凹状の溝６に挿入する際の作業
性を向上させている。又、Ｃ寸法をＡ寸法に対して、１
ないし２ミリマイナス寸法にしておき、圧入状態にすれ
ば可動仕切壁１の抜けを防止でき、ホット室及びコール
ド室間の気密性も向上できる。以上の様に、商品収納庫
８全体に対して一枚の可動仕切壁１を設け任意の広さに
庫室を仕切ることにより、季節の変動によるホット商品
あるいはコールド商品の販売数量の変動に速やかに対応
できるとともに、商品の充填あるいは商品の入れ替え作
業の負荷が軽減し、スピーディなオペレーションを提供
できる。又、商品収納庫８全体をホット運転もしくはコ
ールド運転にしたい場合は、前記可動仕切壁１を商品収
納庫８の左または右壁面の内側に密着させ、一つの商品
収納庫８を形成させることもできる。尚、上記実施例に
おいては、可動仕切壁１を可動仕切壁１に固定した、略
凸状の系合部材２を用いて、商品収納庫底板４及び商品
収納庫上板５に設けられた、略凹状の溝６と系合する構
造にしているが、系合部の構造は、図４及び図５に示す
様な構成でも良い。

【０００８】

【発明の効果】本発明は、商品収納庫全体に対して一枚
の可動仕切壁を設け、商品ラック毎あるいは複数の商品
ラック毎に、前記可動仕切壁を前後にスライドして、装
着あるいは取り外しを行い、任意の広さに庫室を仕切る
ことにより、二つの独立した庫室を形成し、ホット運転
及びコールド運転を行うことができるので、従来の様な
固定壁による、あらかじめ広さの決まった庫室をホット
あるいはコールド室に切り替える方式と比較すると、季
節あるいは販売地域によるホット商品あるいはコールド
商品の販売数量の変動に対応した、ホット商品あるいは
コールド商品の収納比率に速やかに変更できるので、販
売機会を逃すことなく商品の売上向上に寄与できる。
又、可動仕切壁を用いて、商品収納庫をホット室とコー
ルド室の左右二室に分離できるので、二室以上の複数の
固定された、ホット室とコールド室が交互に配置されて
いる従来のホット＆コールド自動販売機に比較すると、
ラックへ商品を充填する等のオペレーション作業におい
て、仕事の標準化が計られるとともに、ホットあるいは
コールド商品への入れ替え作業の負荷が軽減し、スピー
デイなオペレーションを提供することができる。又、ホ
ット室とコールド室に仕切る為の取り外し可能な、挿入
方向に勾配を形成する断面凸状の系合部材を可動仕切壁
の上下端面に設けるとともに、前記可動仕切壁への系合
部材組み付け寸法をＡ（可動仕切壁前端寸法）＞Ｂ（可
動仕切壁後端寸法）に設定しているので、商品収納庫上
板及び下板の凹状の溝に挿入する際の作業性を向上する
ことができる。又、可動仕切壁の系合部材組み付け寸法
Ａ及びＢ寸法を、商品収納庫上板及び底板に設けられた
凹状溝の内側寸法Ｃ（可動仕切壁挿入部寸法）に対しＡ
＞Ｃ及びＢ＜Ｃの寸法関係に設定しているので挿入時の
作業性が向上するとともに、可動仕切壁を商品収納庫の
上下凹状溝に対して圧入状態に装着できるので、溝から
の抜けを防止し、さらに、ホット室及びコールド室の気
密性も向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の自動販売機の固定仕切壁構造を示す横断
面図。

【図２】本発明の自動販売記の可動仕切壁構造を示す縦
断面図。

【図３】本発明の自動販売機の可動仕切壁を示す正面
図。

【図４】本発明の自動販売機の可動仕切壁の挿入状態を
示す縦断面図Ａ。

【図５】本発明の自動販売機の可動仕切壁の挿入状態を
示す縦断面図Ｂ。

【符号の説明】

１・・・可動仕切壁、２・・・系合部材、４・・・商品
収納庫底板、５・・・商品収納庫上板、６・・・溝、７
・・・商品収納ラック、８・・・商品収納庫、９・・・
凸部、１０・・・凹部、１１・・・ビード部、１２・・
・ビード受け部Ａ・・・可動仕切壁前端寸法、Ｂ・・・
可動仕切壁後端寸法、Ｃ・・・可動仕切壁挿入部寸法、
Ｈ1・・・系合部材後端寸法、Ｈ2・・・系合部材前端寸
法、１Ａ・・・ケース、２Ａ・・・収納室、３Ａ・・・
隔壁、５Ａ・・・収納商品、６Ａ・・・断熱材。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホット及びコールド商品を販売する自動
   販売機の商品収納庫において、前記商品収納庫に設けら
   れた複数の商品収納ラックを、各販売商品を収納するラ
   ック単位もしくは複数のラック単位ごとに、ホット室と
   コールド室に仕切る為の取り外し可能な、挿入方向に勾
   配を形成する断面凸状の系合部材を上下端面に有する可
   動仕切壁を設け、前記商品収納庫におけるホット室及び
   コールド室の占有比率を、前記可動仕切壁を任意の位置
   に取り付けることにより、変更可能にしたことを特徴と
   する自動販売機の商品収納庫。
2. 【請求項２】 前記可動仕切壁の前記系合部材組み付け
   寸法を、Ａ（可動仕切壁前端寸法）＞Ｂ（可動仕切壁後
   端寸法）の寸法関係に設定したことを特徴とする請求項
   １記載の自動販売機の商品収納庫。
3. 【請求項３】 前記可動仕切壁の前記系合部材組み付け
   寸法Ａ及びＢ寸法を、商品収納庫上板及び底板に設けら
   れた凹状溝の内側寸法Ｃ（可動仕切壁挿入部寸法）に対
   しＡ＞Ｃ及びＢ＜Ｃの寸法関係に設定したことを特徴と
   する請求項１及び２記載の自動販売機の商品収納庫。