JP3152717B2 - 分析用ｘ線管 - Google Patents
分析用ｘ線管Info
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- JP3152717B2 JP3152717B2 JP03206292A JP3206292A JP3152717B2 JP 3152717 B2 JP3152717 B2 JP 3152717B2 JP 03206292 A JP03206292 A JP 03206292A JP 3206292 A JP3206292 A JP 3206292A JP 3152717 B2 JP3152717 B2 JP 3152717B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cathode
- analysis
- hood
- ray tube
- anode
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は分析用Ｘ線管に係わ
り、特にその陰極構体の改良に関する。
り、特にその陰極構体の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に分析用Ｘ線管は、真空容器内に陽
極構体と陰極構体が対向して配設されているが、陰極構
体は集束電極の集束溝内にフィラメントカソ−ドが配置
され、集束電極の一部に陰極フ−ドおよび陰極スカ−ト
が固定されている。
極構体と陰極構体が対向して配設されているが、陰極構
体は集束電極の集束溝内にフィラメントカソ−ドが配置
され、集束電極の一部に陰極フ−ドおよび陰極スカ−ト
が固定されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の分析用Ｘ線管に
おける陽極電流の変動率は図４に示すようになり、陽極
電流が時間経過と共におよそ１％近く低下する場合があ
る。図４は、陽極電圧が５０ＫＶ，陽極電流が５０ｍＡ
で連続動作させた場合であるが、動作開始からおよそ７
分頃に大幅な電流低下が起こっている。その原因は、陰
極構体の温度上昇に伴ってフィラメントカソ−ドと集束
電極の集束溝との相対位置が変動して、ビ−ム電流が変
化することにあるもの推定される。この陽極電流の変動
率は、０．６％以下に止どめる必要がある。この発明
は、以上のような不都合を解消し、陽極電流の変動率を
十分小さく抑えることが出来る分析用Ｘ線管を提供する
ことを目的とする。
おける陽極電流の変動率は図４に示すようになり、陽極
電流が時間経過と共におよそ１％近く低下する場合があ
る。図４は、陽極電圧が５０ＫＶ，陽極電流が５０ｍＡ
で連続動作させた場合であるが、動作開始からおよそ７
分頃に大幅な電流低下が起こっている。その原因は、陰
極構体の温度上昇に伴ってフィラメントカソ−ドと集束
電極の集束溝との相対位置が変動して、ビ−ム電流が変
化することにあるもの推定される。この陽極電流の変動
率は、０．６％以下に止どめる必要がある。この発明
は、以上のような不都合を解消し、陽極電流の変動率を
十分小さく抑えることが出来る分析用Ｘ線管を提供する
ことを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】この発明は、集束電極の
集束溝内にフィラメントカソ−ドが配置され、集束電極
の一部に陰極フ−ドおよび陰極スカ−トが固定され、且
つ陰極フ−ドおよび陰極スカ−トの少なくとも外表面に
黒色被膜が付着されてなる分析用Ｘ線管である。
集束溝内にフィラメントカソ−ドが配置され、集束電極
の一部に陰極フ−ドおよび陰極スカ−トが固定され、且
つ陰極フ−ドおよび陰極スカ−トの少なくとも外表面に
黒色被膜が付着されてなる分析用Ｘ線管である。
【０００５】
【作用】この発明によれば、陽極電流変動率を十分小さ
く抑えることが出来、高精度のＸ線分析が出来る分析用
Ｘ線管が得られる。
く抑えることが出来、高精度のＸ線分析が出来る分析用
Ｘ線管が得られる。
【０００６】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の一実施例
を詳細に説明する。
を詳細に説明する。
【０００７】尚、同一部分は同一符号であらわす。図１
および図２に示す実施例は、蛍光Ｘ線分析用のＸ線管で
ある。同図の符号１は真空容器の一部を構成する金属製
の陽極外囲器、２はその一部を構成するベリリウム製の
Ｘ線透過窓、３は水冷パイプ、４は取付けフランジ、５
は真空容器の一部を構成するガラス容器である。このガ
ラス容器５内に、陽極構体６と陰極構体７が対向して配
設されている。陽極構体６はＸ線透過窓２の近くに置か
れた図示しない陽極基体に陽極タ−ゲットが埋設され、
陰極構体方向には陽極フ−ド８が突出されている。
および図２に示す実施例は、蛍光Ｘ線分析用のＸ線管で
ある。同図の符号１は真空容器の一部を構成する金属製
の陽極外囲器、２はその一部を構成するベリリウム製の
Ｘ線透過窓、３は水冷パイプ、４は取付けフランジ、５
は真空容器の一部を構成するガラス容器である。このガ
ラス容器５内に、陽極構体６と陰極構体７が対向して配
設されている。陽極構体６はＸ線透過窓２の近くに置か
れた図示しない陽極基体に陽極タ−ゲットが埋設され、
陰極構体方向には陽極フ−ド８が突出されている。
【０００８】一方、陰極構体７は集束電極９の集束溝９
ａ内にフィラメントカソ−ド１０が配置されている。そ
して、集束電極９の一部には、これを取り巻いて陰極フ
−ド１１および陰極スカ−ト１２が固定されている。陰
極フ−ド１１は集束電極９を取り巻き、更に上方に延び
陽極フ−ド８の一部をも取り巻いている。陰極スカ−ト
１２は、陰極フ−ド１１とは逆方向のステム１５側に長
く延びている。これら陰極フ−ド１１および陰極スカ−
ト１２は、この発明の特徴となっているので、詳しく後
述する。
ａ内にフィラメントカソ−ド１０が配置されている。そ
して、集束電極９の一部には、これを取り巻いて陰極フ
−ド１１および陰極スカ−ト１２が固定されている。陰
極フ−ド１１は集束電極９を取り巻き、更に上方に延び
陽極フ−ド８の一部をも取り巻いている。陰極スカ−ト
１２は、陰極フ−ド１１とは逆方向のステム１５側に長
く延びている。これら陰極フ−ド１１および陰極スカ−
ト１２は、この発明の特徴となっているので、詳しく後
述する。
【０００９】フィラメントカソ−ド１０の両端はフィラ
メント支持ロッド１３に固着され、このフィラメント支
持ロッド１３はセラミックスチュ−ブ１４を介して集束
電極９の固定されると共に、ステム１５に植設された陰
極リ−ド１６に接続されている。尚、図中の符号１７は
支持筒、１８はニッケル板に黒色膜を形成した放熱板、
１９はフラッシュゲッタである。
メント支持ロッド１３に固着され、このフィラメント支
持ロッド１３はセラミックスチュ−ブ１４を介して集束
電極９の固定されると共に、ステム１５に植設された陰
極リ−ド１６に接続されている。尚、図中の符号１７は
支持筒、１８はニッケル板に黒色膜を形成した放熱板、
１９はフラッシュゲッタである。
【００１０】さて、上記の陰極フ−ド１１および陰極ス
カ−ト１２は、図２に示すように、それぞれニッケル製
の母材２０からなり、その内外両面が例えば微細なガラ
スビ−ズによるホ−ニングで微細な凹凸２１に加工され
ている。そして、少なくとも外表面に、例えばアルミナ
（Ａｌ2 Ｏ3 ）とチタニア（ＴｉＯ2 ）との混合粉末を
溶射により約１００μｍの厚さで被着した黒色被膜２２
が形成されている。
カ−ト１２は、図２に示すように、それぞれニッケル製
の母材２０からなり、その内外両面が例えば微細なガラ
スビ−ズによるホ−ニングで微細な凹凸２１に加工され
ている。そして、少なくとも外表面に、例えばアルミナ
（Ａｌ2 Ｏ3 ）とチタニア（ＴｉＯ2 ）との混合粉末を
溶射により約１００μｍの厚さで被着した黒色被膜２２
が形成されている。
【００１１】母材の表面を微細な凹凸２１にしたのは、
表面積を増加して熱吸収，熱輻射性能を高めると共に黒
色被膜２２の付着強度を高めるためであるが、省略して
も良い。又、黒色被膜２２は上記以外の他の材料でも良
い。
表面積を増加して熱吸収，熱輻射性能を高めると共に黒
色被膜２２の付着強度を高めるためであるが、省略して
も良い。又、黒色被膜２２は上記以外の他の材料でも良
い。
【００１２】上記のようにホ−ニング処理を施すと共に
黒色被膜２２を形成することにより、陰極フ−ド１１の
安定化した状態での温度は、従来の黒色被膜の無いもの
が３５０℃であったのに対し、上記実施例では２８０℃
に低下した。そして、陽極電流の変動率は、図３に示す
ように０．３％に抑えることが出来た。
黒色被膜２２を形成することにより、陰極フ−ド１１の
安定化した状態での温度は、従来の黒色被膜の無いもの
が３５０℃であったのに対し、上記実施例では２８０℃
に低下した。そして、陽極電流の変動率は、図３に示す
ように０．３％に抑えることが出来た。
【００１３】上記実施例の溶射による黒色被膜２２は、
セラミックス質で電気抵抗が比較的大きいが、電子ビ−
ム路が陰極フ−ド１１および陽極フ−ド８でほぼ完全に
包囲されていて、浮遊電子が陰極フ−ド１１や陰極スカ
−ト１２の外表面までは到達し難い構造のこの種分析用
Ｘ線管では、帯電やそれによる放電の恐れが殆ど無く、
何ら支障がない。
セラミックス質で電気抵抗が比較的大きいが、電子ビ−
ム路が陰極フ−ド１１および陽極フ−ド８でほぼ完全に
包囲されていて、浮遊電子が陰極フ−ド１１や陰極スカ
−ト１２の外表面までは到達し難い構造のこの種分析用
Ｘ線管では、帯電やそれによる放電の恐れが殆ど無く、
何ら支障がない。
【００１４】
【発明の効果】この発明によれば、陰極フ−ドおよび陰
極スカ−トの少なくとも外表面に黒色被膜が付着されて
いるので、陰極フ−ドの安定化した状態での温度は、従
来に比べ著しく低下する。従って、陽極電流変動率を十
分小さく抑えることが出来、高精度のＸ線分析が出来る
分析用Ｘ線管が得られる。
極スカ−トの少なくとも外表面に黒色被膜が付着されて
いるので、陰極フ−ドの安定化した状態での温度は、従
来に比べ著しく低下する。従って、陽極電流変動率を十
分小さく抑えることが出来、高精度のＸ線分析が出来る
分析用Ｘ線管が得られる。
【図１】この発明の一実施例に係る分析用Ｘ線管を示す
縦断面図。
縦断面図。
【図２】図１の要部を拡大して示す縦断面図。
【図３】この発明の分析用Ｘ線管における陽極電流の変
動率を示す縦断面図。
動率を示す縦断面図。
【図４】従来の分析用Ｘ線管における陽極電流の変動率
を示す縦断面図。
を示す縦断面図。
９…集束電極、９ａ…集束溝、１０…フィラメントカソ
−ド、１１…陰極フ−ド、１２…陰極スカ−ト、２１…
微細な凹凸、２２…黒色被膜。
−ド、１１…陰極フ−ド、１２…陰極スカ−ト、２１…
微細な凹凸、２２…黒色被膜。
Claims (1)
- 【請求項１】 集束電極の集束溝内にフィラメントカソ
−ドが配置され、上記集束電極の一部に陰極フ−ドおよ
び陰極スカ−トが固定されてなる分析用Ｘ線管におい
て、 上記陰極フ−ドおよび陰極スカ−トの少なくとも外表面
に黒色被膜が付着されてなることを特徴とする分析用Ｘ
線管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03206292A JP3152717B2 (ja) | 1992-02-19 | 1992-02-19 | 分析用ｘ線管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03206292A JP3152717B2 (ja) | 1992-02-19 | 1992-02-19 | 分析用ｘ線管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05234549A JPH05234549A (ja) | 1993-09-10 |
| JP3152717B2 true JP3152717B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=12348396
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03206292A Expired - Lifetime JP3152717B2 (ja) | 1992-02-19 | 1992-02-19 | 分析用ｘ線管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3152717B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021095298A1 (ja) | 2019-11-11 | 2021-05-20 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | Ｘ線管及びｘ線管の製造方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5588830B2 (ja) * | 2010-11-05 | 2014-09-10 | 株式会社日立メディコ | 陽極接地型ｘ線管およびそれを用いたｘ線撮影装置 |
-
1992
- 1992-02-19 JP JP03206292A patent/JP3152717B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021095298A1 (ja) | 2019-11-11 | 2021-05-20 | キヤノン電子管デバイス株式会社 | Ｘ線管及びｘ線管の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05234549A (ja) | 1993-09-10 |
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Legal Events
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