JP3152619U - パネル片、パネル片セット、前記パネル片を用いたパネルユニット、および、前記パネル片を用いた椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】触り心地が良く、弾力性が付与されたパネル片を提供する。【解決手段】本考案のパネル片1は、平板状の基板11と、基板11の少なくとも一方の面側に配設される緩衝材12と、人造皮革または天然皮革からなり、少なくとも前記緩衝材と前記基板の側面とを被覆して緩衝材12および基板11を一体化する表皮材13とを有する。【選択図】図1

Description

本考案は、壁や床に取り付けられるパネル片、パネル片セット、前記パネル片を用いたパネルユニット、および、前記パネル片を用いた椅子に関する。
従来、複数のパネル片を一体化して、壁体や敷設板を構成するパネルユニットが知られている。
特許文献1には、複数の同じ構造のパネル片(特許文献1では個別パネル)を平面的に配列して、相互に連結されて構成されたパネルユニット(特許文献1では構造パネル)が開示されている。
特表2007−507628号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、各パネル片は、硬質な成型品により構成されているため、触り心地が悪い。そのため、このようなパネル片により構成されたパネルユニットは、人間が直接接触するような場所に設置するには適さないという問題がある。
本考案は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、触り心地が良く、弾力性を有するパネル片、パネル片セット、前記パネル片を用いたパネルユニット、および、前記パネル片を用いた椅子を提供することを目的としている。
本考案のパネル片は、平板状の基板と、該基板の少なくとも一方の面側に配設される緩衝材と、人造皮革または天然皮革からなり、少なくとも前記緩衝材と前記基板の側面とを被覆して前記緩衝材および前記基板を一体化する表皮材とを有することを特徴としている。
この考案によれば、基板、緩衝材および表皮材の3層でパネル片が構成されている。つまり、通常時は、基板の剛性により所定の形状を保ちながら、外側は、肌に馴染みやすい人造皮革または天然皮革の表皮材によって覆われて表面が滑らかに形成されている。また、パネル片に対して、力が加わったときには、緩衝材が弾性変形し、衝撃を吸収する。したがって、触り心地の良いパネル片を得ることができるとともに、パネル片に弾力性・衝撃吸収性能を付与することができ、使用時に人間が直接接触するような場所に設置するのに好適なパネル片を得ることができる。
複数の前記パネル片から構成されているパネル片セットであって、各パネル片が上記のパネル片から構成されている。
この考案によれば、複数のパネル片の配置状態を工夫することで、パネル品全体としての輪郭を所望に応じて変化させることができる。
また、前記各パネル片が互いに同一の形状および同一の構造であることが好ましい。
この考案によれば、高い量産性をもちながら、その配列によってバリエーションに富んだパネル品の構築ができる。
また、前記パネル片が、平面視で正多角形状を呈していることが好ましい。
この考案によれば、各パネル片が、平面視で正多角形状を呈しているので、パネル片を隣接させて隙間無く並べ易い。
また、前記パネル片の集合物に、前記表皮材の色が異なる複数種のパネル片が含まれていることが好ましい。
この考案によれば、パネル片の色の組み合わせを工夫することで、パネル片セット全体として色調を所望に応じて変化させることができる。
本考案のパネルユニットは、上記のいずれかに記載のパネル片セットを用いたパネルユニットであって、各パネル片が同一平面上で複数の方向に並べられた状態で、互いに隣接するパネル片同士が連結されることにより全体が一体にされていることを特徴とする。
この考案によれば、弾力性が付与されたパネル片が、複数、平面的に広がるように並べられた状態で一体化されて、パネルユニットを構成する。したがって、パネルユニット全体に弾力性・衝撃吸収性能を付与することができる。
また、前記複数のパネル片に、前記表皮材の色が異なる複数種のパネル片が含まれていることが好ましい。
この考案によれば、使用するパネル片の色の組み合わせを工夫することで、パネルユニット全体として配色・模様を所望に応じて変化させることができる。
本考案の椅子は、着座面を形成する座板と、背もたれを形成する背板と、前記座板の着座面上および前記背板の前面上に配設される請求項1記載のパネル片とを有する椅子であって、前記パネル片が、互いに同一形状および同一構造であり、前記緩衝材が表を向く状態で固定されていることを特徴とする。
この考案によれば、弾力性が付与されたパネル片が、椅子の背板および座板に配設されている。したがって、椅子に着座する人の荷重を受ける部分に弾力性・衝撃吸収性能を与えることができ、座り心地を向上させることができる。
また、前記表皮材の色が互いに異なる前記パネル片が、前記背板および前記座板にそれぞれ固定されていることが好ましい。
この考案によれば、背板および座板のぞれぞれに配設されるパネル片の色を相違させることができ、変化に富んだ配色の椅子を得ることができる。
本考案によれば、触り心地が良く、弾力性が付与されたパネル片を得ることができる。
パネル片を説明するための断面図である。 パネル片の配設例(パネルユニットの一形態)を説明するための平面図である。 パネル片の配設例(パネルユニットの他の形態)を説明するための平面図である。 椅子の背板と座板にパネル片を嵌め込んだ状態を説明するための斜視図である。
以下で、本実施の形態のパネル片、パネルユニットおよび椅子について、図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、パネル片1を説明するための断面図であり、図2のI−I線断面図である。図2は、パネル片1の配設例(パネルユニット2の一形態)を説明するための平面図である。図3は、図2と異なるパネル片1の配設例(パネルユニット2の他の形態)を説明するための平面図である。
パネル片1は、図1に示されるように、基板11と、緩衝材12と、表皮材13と、接続具14と、ピン15とを有する。本実施の形態において、パネル片1は、平面視で略正方形状を呈している。このように、パネル片1の平面形状が正多角形状を呈していると、パネル片1を隙間無く隣接させて並べ易い。パネル片1は、子供でも持ち運べる程度の大きさ・重さであることが好ましく、たとえば、縦200〜500mm程度、横200〜500mm程度、厚さ20〜30mm程度である。
基板11は、厚さ5〜20mm程度の平板状の部材であり、この基板11によって、パネル片1は、所定の形状、剛性が維持される。基板11としては、とくに限定されないが、たとえば、構造用合板、普通合板、難燃合板、化粧合板などの合板を用いることができる。本実施の形態では、一般的家庭に用いられているという理由から、基板11として、普通合板を用いている。
緩衝材12は、厚さ5〜20mm程度の、弾力性を有する部材であり、基板11の一方の面に接するように設けられる。緩衝材12の平面形状は、基板11の平面形状にほぼ対応するように成形されており、基板11に対して接着剤等により固定されていてもよいし、単に基板11に対して載置されているだけでもよい。緩衝材12の素材としては、とくに限定されないが、たとえば、ウレタンスポンジ、ゴムスポンジ、天然スポンジなどを用いることができる。本実施の形態では、安価で、均質という理由から、緩衝材12の素材として、ウレタンスポンジを用いている。
表皮材13は、厚さ1〜2mm程度の天然皮革からなり、緩衝材12および基板11を被覆して一体化する。表皮材13として、皮革を用いることで、肌に馴染み易く、多様な色彩のパネル片1を得ることが可能となる。表皮材13の平面的な大きさは、基板11の平面的な大きさよりも大きく、表皮材13を基板11上に重ねた場合に、表皮材13の周縁部13aが、所定の長さだけ基板11の縁から外側にはみ出るように構成されている。そして、この周縁部13aは、基板11の背面側(緩衝材12が設けられた側の反対側)に折畳まれて、緩衝材12を、基板11と表皮材13との間に包み込む。また、表皮材13の天然皮革としては、とくに限定されないが、たとえば、牛、豚、馬、羊、山羊、カンガルー、ワニ、ヘビ、トカゲ、ダチョウなどの皮革を用いることができる。表皮材13の天然皮革としては、経済性および認知度が高いという理由から、牛革が好ましい。
接続具14は、複数のパネル片1を接続するためのものである。具体的には、接続具14は、基板11の背面側(緩衝材12が設けられた側の反対側)に、縁から突出するように設けられる。そして、接続具14における、基板11の縁から突出した部分に、隣接するパネル片1の縁部分が載置されて、固定される。したがって、この接続具14は、パネル片1の縁部分のうち部分的(他のパネル片1が隣接する縁部分のみに)に設ければよく、必ずしもパネル片1の縁部分全体に沿って設ける必要はない。
ピン15は、表皮材13の周縁部13aを基板11の背面側に固定するためのものであり、基板11の縁に沿って列をなすように、数箇所に打ち込まれる。ピン15は、表皮材13の周縁部13aを挟んで基板11の背面側から打ち込まれる。また、本実施の形態におけるピン15は、表皮材13に加えて上述の接続具14をも挟み込むように基板11の背面側から打ち込まれる。こうして、ピン15によって、表皮材13の周縁部13aが基板11の背面側に固定されることで、表皮材13、緩衝材12、および、基板11が一体化される。
パネル片セットは、同一形状、同一構造の複数のパネル片1の集合物から構成されている。これによって、高い量産性をもちながら、その配列によってバリエーションに富んだパネル品の構築ができる。たとえば、数枚のパネル片1をパネル片セット一組として取り扱うことができ、販売形式や販売方法を多様化することができる。また、表皮材13の色が異なる複数種類のパネル片1をパネル片セットに含ませることで、パネル片セット全体としての色調を所望に応じて変化させることができる。
パネルユニット2は、パネル片セットを用いたものである。つまり、同一形状、同一構造の複数のパネル片1が、図2および図3に示されるように、平面的に広がるように並べて(同一平面上で複数の方向に並べられた状態)互いに隣接するパネル片同士が連結されることにより全体が一体化されたものである。したがって、パネルユニット2全体に弾力性・衝撃吸収性能を付与することができる。
すなわち、パネル片1の並べ方を変えることで、パネルユニット2全体の平面形状つまり輪郭を所望に応じて変更することができる。表皮材13の色が異なる複数種類のパネル片1を所望に応じて組み合わせることもできる。パネル片1の配列や、パネル片1の色の組み合わせよって、単純な構造のパネル片1を接続するだけで、変化に富んだ多様なデザインのパネルユニットが実現される。
本実施の形態のパネルユニットは、たとえば、タペストリー風に用いて壁の装飾(インテリア)を目的に使用してもよいし、床の上に敷いて座布団の代わりに使用してもよいし、壁体に沿って配設して壁体の保護を目的とした、あるいは、子供が使用する部屋の壁や床に配設して子供が壁や床にぶつかったときの衝撃吸収を目的とした衝撃吸収体として使用してもよい。
(実施の形態2)
図4は、椅子Cの背板C2と座板C1とにパネル片1を嵌め込んだ状態を説明するための斜視図である。
実施の形態2のパネル片1の構造は、接続具14が省かれていることを除いては、実施の形態1におけるパネル片1と同様であるので、ここでの説明を省略する。
実施の形態2におけるパネル片1は、図4に示されるように、椅子Cの着座面を形成する座板C1、および、椅子Cの背もたれを形成する背板C2に対して、それぞれ、固定されている。具体的には、座板C1には、上面に、パネル片1の外形に対応する凹部が形成され、この凹部に、前面側(緩衝材12が設けられている側)を上方へ向けた姿勢で嵌め込まれて固定されている。また、背板C2にも、一方の面(座板C1が延びる方向を向いた面)に、座板C1と同様に、パネル片1の外形に対応する凹部が形成され、この凹部に、前面側(緩衝材12が設けられている側)を外方へ向けた姿勢で嵌め込まれて固定されている。
このように、弾力性が付与されたパネル片1が、椅子Cの背板C2および座板C1に配設されていることで、椅子Cに着座する人の荷重を受ける部分に弾力性・衝撃吸収性能を与えることができ、座り心地を向上させることができる。また、背板C2および座板C1のぞれぞれに配設されるパネル片1の色を相違させることができ、変化に富んだ配色の椅子Cを得ることができる。
以上の実施の形態によれば、基板11、緩衝材12および表皮材13の3層でパネル片1が構成されている。つまり、通常時は、基板11の剛性により所定の形状を保ちながら、外側は、肌に馴染みやすい人造皮革または天然皮革の表皮材13によって覆われて表面が滑らかに形成されている。また、パネル片1に対して、力が加わったときには、緩衝材12が弾性変形し、衝撃を吸収する。したがって、触り心地の良いパネル片1を得ることができるとともに、パネル片1に弾力性・衝撃吸収性能を付与することができ、使用時に人間が直接接触するような場所に設置するのに好適なパネル片1を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、パネル片1が、平面視で略正方形状を呈している形態について説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、パネル片1の平面形状は、たとえば、三角形状、五角形状、六角形状などの多角形状、円形状、楕円形状などの形態であってもよい。とくに、パネル片1の平面形状が正多角形状である場合には、パネルユニット2として用いる場合に、各パネル片1を隙間無く敷き詰め易い。
また、上記実施の形態では、表皮材として天然皮革を用いた形態について説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、表皮材として人造皮革を用いた形態であってもよい。この場合、大きさ・形の制約がない、均一な品質を得やすい、汚れにくい、などといった利点がある。
また、上記実施の形態では、パネル片1に接続具14を設けて複数のパネル片1を一体にした状態で使用する形態について説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、接続具14を省略した一つのパネル片1だけを用いて、座布団のごとく使用してもよい。
また、上記実施の形態では、同じ平面形状のパネル片1を複数並べてパネルユニット2を構成した形態について説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、平面形状の異なるパネル片を複数並べてパネルユニットを構成する形態であってもよい。この場合、パネルユニット全体として、より変化に富んだ模様や輪郭を形作ることができる。
また、上記実施の形態2では、座板C1の凹部および背板C2の凹部にパネル片1をはめ込む形態について説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、凹部が形成されていない座板および背板に対して、単にパネル片1を固定する形態であってもよい。
また、上記実施の形態では、ピン15を用いて表皮材13の周縁部13aを基板11の背面側に固定した形態について説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、表皮材13の周縁部13aを基板11の背面側に対して、接着剤を用いて貼り付けて固定する形態であってもよい。
1 パネル片
11 基板
12 緩衝材
13 表皮材
2 パネルユニット
C 椅子
C1 座板
C2 背板

Claims (9)

  1. 平板状の基板と、
    該基板の少なくとも一方の面側に配設される緩衝材と、
    人造皮革または天然皮革からなり、少なくとも前記緩衝材と前記基板の側面とを被覆して前記緩衝材および前記基板を一体化する表皮材とを有するパネル片。
  2. 複数の前記パネル片から構成されているパネル片セットであって、
    各パネル片が請求項1記載のパネル片から構成されているパネル片セット。
  3. 前記各パネル片が互いに同一の形状および同一の構造である請求項2記載のパネル片セット。
  4. 前記パネル片が、平面視で正多角形状を呈している請求項2または3記載のパネル片セット。
  5. 前記パネル片の集合物に、前記表皮材の色が異なる複数種のパネル片が含まれている請求項3記載のパネル片セット。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載のパネル片セットを用いたパネルユニットであって、
    各パネル片が同一平面上で複数の方向に並べられた状態で、互いに隣接するパネル片同士が連結されることにより全体が一体にされていることを特徴とするパネルユニット。
  7. 前記複数のパネル片に、前記表皮材の色が異なる複数種のパネル片が含まれている請求項6記載のパネルユニット。
  8. 着座面を形成する座板と、
    背もたれを形成する背板と、
    前記座板の着座面上および前記背板の前面上に配設される請求項1記載のパネル片とを有する椅子であって、
    前記パネル片が、互いに同一形状および同一構造であり、前記緩衝材が表を向く状態で固定されていることを特徴とする椅子。
  9. 前記表皮材の色が互いに異なる前記パネル片が、前記背板および前記座板にそれぞれ固定されている請求項8記載の椅子。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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