JP3151646U - マタニティウェア - Google Patents

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山元 康志
康志 山元
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株式会社ステップ ワン
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Abstract

【課題】常に妊婦の母体を冷やさず、着脱が容易で、妊婦の下腹部の成長(膨らみ)に順応し、ジーンズ等のパンツを着用した妊婦のおしゃれ感覚を損なうことがない安価で衛生的なマタニティウェアを提供する。【解決手段】ほぼ四角形状の伸縮性布地からなる前身頃1aと後身頃の両側部を縫着した筒状本体1と、前記筒状本体の上部周縁に縫着した巾広のフリル2と、一端を前記前身頃に係止ボタンを介して止着した横設係止部材3と、からなることを特徴とする。前記筒状本体の前身頃及び後身頃のほぼ中央周縁にギャザー1eを形成すると共に、前身頃裾部中央には縦状のスリット1fを形成している。【選択図】図1

Description

本考案は、マタニティウェアに係り、より詳しくは、妊娠初期から後期及び出産後の長期間に亘り、着用可能なマタニティウェアに関し、特にジーンズ、スラックス等のパンツタイプに好適なマタニティウェアに関する。
妊娠中の女性が着用する衣服としては、従来より各種のものが提案されている。例えば、ウエスト部分がゆったりとしたワンピースやジャンパースカート、チュニック等が知られている。
これらのスカートタイプのものは、下側が広く開放されているので、例えば外気温が低い秋期〜春期にかけては、冷風が入り込んで着用者(妊婦)は寒さを感じる場合がある。また、近年では、ジーンズ等のパンツスタイルのファッションが人気を博していることもあって、マタニティウェアにおいても、パンツスタイルのものがいくつか提案されている。
このようなものとしては、例えば、スラックスの上部、つまり大きくなっていく下腹部にフィットする部分に伸縮性の布地を縫い合わせ、ゴムや紐などでウエストに止めつけるもの等が知られている。また例えば、特許文献1の「マタニティウェア」(第1頁、図1参照)には、着用者の体型に沿った形状でありながら、従来に比べて腹部を圧迫せず、腹部を支える部分がデザイン性に優れて外部から見え難くする必要が無く、これにより腹部を支える部分の形状や材質をより自由に選択して、膨出する腹部をよりしっかりと支えることができ、更に、マタニティウェアとしての機能的かつ特徴的部分の見栄えを良くして隠さないことにより、着用者が妊娠していることを自然にアピールできるマタニティウェアを提供するとして、その解決手段は、ズボンの腹部を略U字形の切り欠きラインに沿って切り欠き、腹部を覆う腹部布を脚部を構成する布と同一の織物で構成するとともに、腹部布が腹部に圧力をかけることの無い程度に腹部布の周囲にギャザーを設け、切り欠きラインの下縁に沿って装着して腹部の下側を支える帯体を下縁の両端に上下に幅を持たせて固定し、帯体の表面を織物により構成する、ことを特徴としている。
また特許文献2の「マタニティウェア」(第1頁、図1参照)には、妊娠中から産後に至るまでの長期間に亘って快適に着用することができる新規なマタニティパンツを提供することを課題とし、その解決手段は、パンツ部の上にストレッチニットによる伸縮自在且つ折り返し自在な腹部被覆部を設け、妊娠中から産後までの腹部の大きさの変化に対応して腹部被覆部のストレッチニットが伸縮し、且つ、妊娠中から産後までの股上の変化に対応して腹部被覆部を任意に折り返して着用可能であることを特徴としている。
しかし、特許文献1は、帯体を下縁の両端に上下に幅を持たせて固定しているので、妊婦がズボンを着用するに際して、帯体がズボンの両足にまとわりついて履き難いという欠点があり、またその帯体を下腹部に緊縛して使用するが、見る人にはいかにも不自然な印象を与える(図3、参照)という問題点がある。
また特許文献2は、腹部の被覆部をパンツの上に取り付けたままの状態としているから、大きな腹部によってその着脱が容易でなく、かつ腹部の成長(膨らみ)につれて、腹部における被覆部分の伸縮度が緩くなり、パンツ上部が下方にずれ落ちることになり、ファッション性の面で劣ることが否めない。
実登第3109414号公報 実登第3086624号公報
本考案の第1の課題は、常に妊婦の母体を冷やさず、着脱が容易で、妊婦の下腹部の成長(膨らみ)に順応し、ジーンズ等のパンツを着用した妊婦のおしゃれ感覚を損なうことがないマタニティウェアの提供であり、第2の課題は、製作コストを安価とし、常に衛生的なマタニティウェアを提供することにある。
本考案者は、上記従来技術が有する各種の問題点に鑑み、鋭意検討を重ねて本考案を完成したものである。
課題を解決するための手段は、本願、実用新案登録請求の範囲の各請求項に記載の考案であり、その具体的な解決手段は、以下の通りである。
課題を解決するための第1の考案は、請求項1に記載の考案であり、
妊婦の下腹部を被覆するマタニティウェアであって、
ほぼ四角形状の伸縮性布地からなる前身頃と後身頃の両側部を縫着した筒状本体と、
前記筒状本体の上部周縁に縫着した巾広のフリルと、
一端を前記前身頃に係止ボタンを介して止着した横設係止部材と、
からなることを特徴としている。
課題を解決するための第2の考案は、請求項2に記載の考案であり、
請求項1に記載のマタニティウェアにおいて、
前記筒状本体の前身頃及び後身頃のほぼ中央周縁にギャザーを形成すると共に、
前身頃裾部中央には縦状のスリットを形成してなる、
ことを特徴としている。
課題を解決するための第3の考案は、請求項3に記載の考案であり、
請求項1〜請求項2の何れかに記載のマタニティウェアにおいて、
前記横設係止部材は、水平方向に伸縮する素材からなる、
ことを特徴としている。
課題を解決するための第4の考案は、請求項4に記載の考案であり、
請求項1〜請求項3の何れかに記載のマタニティウェアにおいて、
前記横設係止部材の長手方向には、複数のボタン穴が形成されている、
ことを特徴としている。
本考案に係る、マタニティウェアは、上記の構成になるから以下の効果を奏する。即ち第1の考案によれば、
「妊婦の下腹部を被覆するマタニティウェアであって、
ほぼ四角形状の伸縮性布地からなる前身頃と後身頃の両側部を縫着した筒状本体と、前記筒状本体の上部周縁に縫着した巾広のフリルと、一端を前記前身頃に係止ボタンを介して止着した横設係止部材と」
からなるという想到することが困難な特徴ある構成とし、
また第2の考案によれば、
「前記筒状本体の前身頃及び後身頃のほぼ中央周縁にギャザーを形成すると共に、前身頃裾部中央には縦状のスリットを形成してなる」
という特徴的な構成としているので、常に妊婦の母体を冷やさず、着脱が容易で、妊婦の下腹部の成長(膨らみ)に順応し、ジーンズ等のパンツを着用した妊婦のおしゃれ感覚を損なうことがないマタニティウェアの提供という第1の課題と、製作コストを安価とし、常に衛生的なマタニティウェアの提供という第2の課題を一挙に解決することができた。即ち、マタニティウェアの本体は筒状であり、前身頃裾部中央には縦状のスリットを形成してなるので、足腰の着脱が極めて容易であり、またジーンズ等を履き、横設係止部材を介しジーンズ等の係止ボタンで止着後、ギャザー近傍で下方に折り返すと、本体の上部周縁に縫着した巾広のフリルがジーンズ等のベルト部と横設係止部材を被覆すると共に、おしゃれである。また構造も簡単で、材料も綿を主とする布地からなるので、製作コストを安価とし、毎日のように洗濯・乾燥することができるので、常に衛生的なマタニティウェアである。
第3の考案によれば、
「横設係止部材は、水平方向に伸縮する素材からなる」
という特徴的な構成とし、
また、第4の考案によれば、
「横設係止部材の長手方向には、複数のボタン穴が形成されている」
という特徴的な構成としているので、下腹部の成長(膨らみ)に合わせて、係止するボタン穴を適宜選択することが可能である。即ち妊娠初期から臨月及び出産後もジーンズ等のパンツ類に着用することが可能で、下腹部が下方に落ち込むことを防止することができる。
は、本考案に係る、マタニティウェアの正面図である。 は、同上マタニティウェアの背面図である。 (イ)〜(ハ)は、同上マタニティウェアの着用順序を示す斜視図である。
以下、本考案に係る、マタニティウェアの実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2に示すのは、本考案に係る、マタニティウェアAの全体構造を示している。マタニティウェアAは、筒状本体1、フリル2及び横設係止部材3を主な構成部材としている。筒状本体1は、伸縮性布地、例えば、吸水性、肌触り等から綿繊維が好適に選択され、ほぼ四角形状の前身頃1aと後身頃1bの両側部1c、1dを縫着している。前身頃1aと後身頃1bのほぼ中央周縁にはギャザー1eが形成され、前身頃1aの裾部中央には縦状のスリット1fが形成されている。巾広のフリル2は、筒状本体1の上部周縁に縫着2aされている。横設係止部材3は、水平方向に伸縮する素材、例えばスパンデックス(登録商標)等が好ましい。横設係止部材3の一端には、前身頃1aに係止ボタン3aが止着され、その係止ボタン3aから他端側には、ジーンズJ等のボタンJaを止着するための複数のボタン穴3b、3b、…が等間隔に穿設されている。
本考案に係る、マタニティウェアAは、少なくともS寸サイズ、M寸サイズ及びL寸サイズが製作販売される。例えば、図1に示すL寸サイズにおける前身頃1aの丈寸h1は、約34〜36cm、巾寸w1は、32〜34cm、フリル2の丈寸h2は、10cm〜12cm、横設係止部材3の巾寸w2は18〜20cmとすることができる。なおL寸サイズより大きいLLサイズを製作することもできる。また上記の寸法は、製作上の一例であり、S寸サイズ、M寸サイズ及びLサイズはもちろん、マタニティウェアAのカラーは、妊婦Bが着用するジーンズJ等のパンツのカラーに適合するように、ブラック、ブルー、ピンク等やその他のパステルカラー等から選択されて、各メーカーにより製作される。
図3(イ)〜(ハ)は、本考案に係る、マタニティウェアAの着用順序を示している。図3(イ)に示すように、妊婦Bは、両足と腹部をフリル2の上部2bから挿痛し、下腹部と臀部を被覆する。次にジーンズJを腰部まで引き上げ、横設係止部材3の係止ボタン3aをジーンズJの左側端部に穿設されたボタン穴Jaに止着し、ジーンズJの右側端部に取り付けられたボタンJbを横設係止部材3のボタン穴3bに係止する(図3(ロ)参照)。続いて筒状本体1のギャザー1eの近傍を下方に折り返して、マタニティウェアAの着用は完了する(図3(ハ)参照)。マタニティウェアAを脱ぐときは、着用順序と逆の手順で行えば、容易に脱ぐことができる。
A マタニティウェア
B 妊婦
J ジーンズ
1 筒状本体
1a 前身頃
1b 後身頃
1c、1d 両側部
1e ギャザー
2 フリル
3 横設係止部材
3a 係止ボタン
3b ボタン穴

Claims (4)

  1. 妊婦の下腹部を被覆するマタニティウェアであって、
    ほぼ四角形状の伸縮性布地からなる前身頃と後身頃の両側部を縫着した筒状本体と、
    前記筒状本体の上部周縁に縫着した巾広のフリルと、
    一端を前記前身頃に係止ボタンを介して止着した横設係止部材と、
    からなることを特徴とするマタニティウェア。
  2. 前記筒状本体の前身頃及び後身頃のほぼ中央周縁にギャザーを形成すると共に、
    前身頃裾部中央には縦状のスリットを形成してなる、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のマタニティウェア。
  3. 前記横設係止部材は、水平方向に伸縮する素材からなる、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項2の何れかに記載のマタニティウェア。
  4. 前記横設係止部材の長手方向には、複数のボタン穴が形成されている、
    ことを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れかに記載のマタニティウェア。
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