JP3151195U - 流量切換電磁弁 - Google Patents

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常弘 林
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幸士 松田
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Abstract

【課題】電磁弁の制御回路を簡素化すると共に機器内回路の作動部に発生する衝撃を緩和する流量切換電磁弁を提供する。【解決手段】電磁ソレノイド9において主弁用移動コア2とパイロット用移動コア5および主弁用スプリング4とパイロット用スプリング6を設けることにより、弁本体1の流入孔から流入した流体を段階的に弁本体1の流出孔へ流すことにより流出孔側の流体流量の変化と圧力変化を緩和させることで、機器作動部の衝撃を緩和する。【選択図】図2

Description

本考案は、流体を制御に利用した医療機器、理美容機器その他の機器及びその周辺機器において流体が流れる管路に取付けられる電磁弁に関するものである。
従来、油圧回路を利用した医療機器、理美容機器やその他の流体を利用した機器に関して、その流体を制御するバルブには応答速度が速いという特徴から流路の切換弁や方向制御弁として電磁弁が広く使用されている。しかし応答速度が速いという特徴が油圧回路その他の流体制御回路の作動部への制御において、流量や圧力変化を急激に発生させるため、前記機器内油圧回路その他の流体制御回路の作動部に衝撃を発生させてしまうという問題がある。この作動部の衝撃を緩和させる目的に比例電磁弁が使用されることがある。
ここで、電磁弁とは、コイルの電磁作用により移動コアを動作させて弁本体流入孔から流入した流体を弁本体流出孔へ流出するものである。ところで、上記比例電磁弁を機器内回路に利用するためには比例電磁弁に印加する電圧を細かく制御する必要があり、比例電磁弁を制御する制御回路が複雑になるという問題がある。
そこで本考案の課題は、電磁弁の制御回路を簡素化すると共に機器内回路の作動部に発生する衝撃を緩和することを課題としている。
本考案は、軸線に沿って固定コアと弁本体との間にパイロット用移動コアと主弁用移動コアを設けた電磁弁であって、該固定コアの下面に接して配置したパイロット用スプリングを介して該パイロット用移動コアを該主弁用移動コアの上面に付勢し、これに伴う該パイロット用移動コアの下向き付勢力によって該主弁用移動コアを該弁本体の上面に付勢し、該パイロット用移動コアと主弁用移動コアの間に間隙を設け、流入した流体が該間隙の上方へ漏洩を防ぐリングでシールすると共に該主弁用移動コアの側面から流体を流入させる開口部と該主弁用移動コアの軸線に沿って該開口部よりも抵抗が大きい主弁用移動コアオリフィスを設け、これに加えて該主弁用移動コアと該パイロット用移動コアは磁性体材料からなる構成とした。
そしてコイルの電磁作用により該パイロット用移動コアが該パイロット用スプリングに抗して該固定コアに吸引されることにより該間隙が拡大して空間を形成すると共に、該主弁用移動コアオリフィスの流路が開放され、前記空間の圧力が低下し、それと共に該主弁用移動コアが該パイロット用移動コアに吸引され、該主弁用移動コアの弁が開放されることにより、流体が弁本体の流入孔から流出孔へ所定量流れることを特徴とする流量切換電磁弁とした。
また軸線に沿って固定コアと弁本体との間にパイロット用移動コアと主弁用移動コアを設けた電磁弁であって、該固定コアの下面に接して配置した該パイロット用スプリングを介して該パイロット用移動コアを該主弁用移動コアの上面に付勢し、これに伴う該パイロット用移動コアの下向き付勢力によって該主弁用移動コアを該弁本体の上面に付勢すると共に該固定コアの下面に接して配置した主弁用スプリングを介して該主弁用移動コアを該弁本体の上面に付勢し、該パイロット用移動コアと主弁用移動コアの間に間隙を設け、該間隙は上方を流体の漏洩を防ぐリングでシールすると共に該主弁用移動コアの側面から流体を流入させる開口部と該主弁用移動コアの軸線に沿って該開口部よりも流量抵抗が大きい主弁用移動コアオリフィスを設け、これに加えて該主弁用移動コアと該パイロット用移動コアは磁性体材料からなる構成とした。
そしてコイルの電磁作用により該パイロット用移動コアが該パイロット用スプリングに抗して該固定コアに吸引されることにより該間隙が拡大して空間が形成されると共に、該主弁用移動コアオリフィスの流路が開放され、前記空間の圧力が低下し、該主弁用移動コアが該主弁用スプリングに抗して該パイロット用移動コアに吸引され、該主弁用移動コアの弁が開放されることにより、流体が弁本体の流入孔から流出孔へ所定量流れることを特徴とする流量切換電磁弁とした。
さらに上記パイロット用移動コアと上記主弁用移動コアに間隙を設けて上記固定コアと上記パイロット用移動コアに比較して吸引釈放動作における磁束密度或いは残留磁束の影響を減少させることを特徴とする流量切換電磁弁とした。
また上記した流量切換電磁弁において、前記コイルに通電する電圧を段階的に変化させることで、前記パイロット用移動コアのみを軸線に沿って稼動させ、次いで前記パイロット用移動コアが前記固定コアに接している状態で、前記空間の圧力変化に関わらず前記主弁用移動コアを軸線に沿って稼動させることで前記流入孔から前記流出孔への流体流量を変化させることができる流量切換電磁弁とした。即ち、コイルの電磁作用によりパイロット用移動コア稼動後、主弁用移動コアに関してもコイルの電磁作用により稼動できるようにし、弁本体流入孔から流入した流体を弁本体流出孔へ流せるものとした。
即ち、本考案は、コイルの電磁作用により移動コアを電磁弁の軸線方向に沿って稼動させて弁本体流入孔から流入した流体を弁本体流出孔へ流出する電磁弁において、磁性体材料からなる移動コアを分割して一は主弁用移動コアとし、他をパイロット用移動コアとしたものである。さらに主弁用移動コアに軸線に沿ってオリフィスを設け、流出孔へ繋がる弁本体軸線に沿って設けた弁本体オリフィスよりも圧力損失を大きく取っている。かかる構成の電磁弁を、コイルの電磁作用によるパイロット用移動コアの稼動により、弁本体流入孔から流入した流体を弁本体流出孔へ段階的に流せるものとした。
[作用]
本考案の構成の下で、流量切換電磁弁の稼動前でコイルの無通電時においては主弁用移動コアおよびパイロット用移動コアは下方のオリフィスに押し付けられた状態となっているので、流路が閉じられているため、弁本体流入孔から流入した流体は流出孔へ流れることはない。
次にコイルに通電した場合は、コイルの電磁作用により先ずパイロット用移動コアが固定コア側へ吸引動作する。これに伴い弁本体流入孔から流入した流体は主弁用移動コアの側面に設けられた開口部を経由し主弁用移動コアに設けられたより流路抵抗が大きいオリフィスを通過後、弁本体オリフィスを経て弁本体流出孔へ流出する。その際、弁本体流出孔への流体流量は少量しか流れないことになる。
さらにコイルに通電を続けた場合、弁本体流入孔側と弁本体流出孔側の圧力差が小さくなった後、コイルの電磁作用により主弁用移動コアに発生するパイロット用移動コア側への吸引力が主弁用スプリング荷重による電磁弁の下方への付勢力に勝ると、主弁用移動コアはパイロット用移動コアへ吸引動作する。このとき弁本体に設けられたオリフィスが開口することで、弁本体流入孔から流入した流体は主弁用移動コアの側面および下部を通り、弁本体オリフィスを経由して弁本体流出孔へ流れることになる。これにより流量切換電磁弁の流量は最大となる。
再びコイルを無通電状態にした場合、主弁用移動コアの上方への吸引力がなくなり、あわせて主弁用移動コア側面の開口部から流入した流体の圧力により下向き力が作用し、或いは主弁用スプリングの荷重が勝ることにより、主弁用移動コアは電磁弁の下方へ移動し、弁本体に設けられたオリフィスを塞ぐようになる。その後パイロット用移動コアに発生していた固定コア側への残留磁束による吸引力も小さくなり、またパイロット用スプリング荷重によりパイロット用移動コアは下方へ移動し、主弁用移動コアに設けられたオリフィスを塞ぐことになる。これにより弁本体流入孔から流出孔への流路が閉じられる。
またコイル通電状態のとき、コイルの電磁作用によりパイロット用移動コアが固定コア側へ吸引動作し、主弁用移動コアがパイロット用移動コアに吸引動作されている状態となっている際、パイロット用移動コアと固定コアの間は隙間なくパイロット用移動コアと固定コアが接するようにする一方で、パイロット用移動コアと主弁用移動コアの間には間隔を設けてパイロット用移動コアと主弁用移動コアが接しないようにしておくことで、コイルを通電状態から無通電状態とした際、パイロット用移動コアと固定コアにはコイルの電磁作用による残留磁束の影響で吸引力が大であるのに対して、パイロット用移動コアと主弁用移動コアには残留磁束の影響を小さくできるので、主弁用移動コアの方がパイロット用移動コアより先に電磁弁の下方への移動を開始することができるようになる。
そのため、主弁用移動コアが主弁用スプリング荷重により弁本体のオリフィスへ押し付けられる状態となった後にパイロット用移動コアがパイロット用スプリング荷重により主弁用移動コアに設けられたオリフィスへ押し付けられるようになる。
すなわちコイルを通電状態から無通電状態とした際は、先ず主弁用移動コアが下降してきて、その下端が弁本体オリフィス上面に押付けられ、弁本体オリフィスが塞がれるから弁本体流入孔から流入した流体は、弁本体オリフィスを通過することができなくなるため、主弁用移動コアの側面に設けられた開口部および主弁用移動コアに設けられたオリフィスを経由し迂回することになり、主弁用移動コアオリフィスの流体抵抗によって弁本体流出孔への流体流量は少なくなる。その後、パイロット用移動コアが下降してきてその下端が主弁用移動コアの上面に押付けられ主弁用移動コアオリフィスを塞ぐことになると、流体は主弁用移動コアに設けられたオリフィスも通過できなくなる。これにより弁本体流入孔から流入した流体は流出孔へ流れなくなる。
本考案は上記の如き構成により、かかる作用を奏するから、弁本体流入孔から弁本体流出孔への流体の流れに関して、電磁弁の電源入り切りの際の急激な流体の流量変化と圧力変化を緩和することができ、電磁弁が取付けられた機器内回路の作動部への衝撃を緩和することができる。
従って医療機器、理美容機器その他の機器の流体を制御する電磁弁において電磁弁の開閉を行う一の移動コアと他の移動コアを設け各々主弁用移動コアとパイロット用移動コアとし、さらに主弁用スプリングとパイロット用スプリングを設け、また主弁用移動コアには弁本体に設けられたオリフィスの開口面積より開口面積が小さいオリフィスを設けることで、電磁弁の開閉時に流体流量を段階的に変化させることができるため、電磁弁の入口側と出口側の急激な流体流量変化および圧力変化を緩和することができ、油圧回路その他の流体を利用した機器の作動部への衝撃を緩和させる効果がある。また本考案の流量切換電磁弁の駆動方法は極めて単純なオン・オフ制御であるので、機器内回路の作動部の衝撃を緩和させる目的で従来から使用されている比例電磁弁を駆動させるような複雑な制御回路は必要としないため駆動回路を開発するコストを削減することができると共に油圧回路その他の流体を利用した機器のコストを低減できる効果がある。
本考案の実施例を図1、図2、図3、図4及び図5に基づいて説明する。
図1は本考案の一実施例を示す流量切換電磁弁の断面図である。図2〜図4は本考案の他の実施例を示す流量切換電磁弁の断面図である。図1、図2は各々電磁弁の閉弁状態を、図3はパイロット用移動コアのみ上昇した開弁状態、図4はパイロット用移動コアおよび主弁用移動コアが上昇した電磁弁の開弁状態を示している。
図1によって本考案の一の実施例である流量切換電磁弁の構成を説明する。電磁弁の弁本体1の上部に電磁ソレノイド9、その内部にコイル8を設け、さらに中心軸上で弁本体1の上部に主弁用移動コア2、パイロット用移動コア5および固定コア7を配設している。固定コア7の下端面にパイロット用スプリング6を備えパイロット用移動コア5を下方に押し下げている。図1に示すように、電磁弁の閉弁状態では固定コア7とパイロット用移動コア5との間に間隙を設けている。
このときパイロット用移動コア5の下端面の中心部付近には突起部を設け主弁用移動コア2の上面に押し付けられ、更に、下向き付勢力により主弁用移動コアが弁本体に押し付けられている。
弁本体1の軸線上には弁本体オリフィス11が、更にその上の主弁用移動コア2には圧力損失をより大きくした主弁用オリフィス22が穿たれている。また主弁用移動コア2の側面には一または複数の開口部21が設けられている。
図1に示すように、パイロット用移動コア5の下端面で主弁用オリフィス22を塞いでいる中心突起部を除いてその下端面周辺部および側面は主弁用移動コア2との間に間隙を設けている。この間隙は上方を流体の漏洩を防ぐリング3でシールすると共に、主弁用移動コア2の側面からその間隙へ流体を流入させる開口部21およびその主弁用移動コア2の軸線に沿って上記開口部21よりも流路抵抗が大きい主弁用移動コアオリフィス22を設けた。本一の実施例では主弁用移動コア2とパイロット用移動コア5の磁性体材料として磁性ステンレス鋼を使用した。
コイル8に通電すると電磁作用により、パイロット用移動コア5が固定コア7に吸引され、電磁弁が(図示しない)一部開弁状態になる。更にコイル8へ通電を続けると、パイロット用移動コア5と共に主弁用移動コア2も上方へ吸引され、(図示しない)開弁状態になる。
再びコイル8を無通電状態にした場合、主弁用移動コア2の上方への吸引力がなくなり、あわせて主弁用移動コア側面の開口部から流入した流体の圧力により下向き力が作用し、主弁用移動コア2は電磁弁の下方へ移動し、弁本体1に設けられたオリフィスを塞ぐようになる。その後パイロット用移動コア5に発生していた固定コア側への残留磁束による吸引力も減少し、またパイロット用スプリング荷重によりパイロット用移動コア5は下方へ移動し、主弁用移動コア2に設けられたオリフィスを塞ぐことになる。これにより弁本体流入孔から弁本体流出孔への流路が閉じられるので、弁本体流入孔から流入した流体は弁本体流出孔へ流れなくなる。
次に、図2〜図4によって本考案の他の実施例をしめす。図2は流量切換電磁弁としてその構成は上記図1で示す一の実施例とほぼ同様である。しかし固定コア7の下端面にパイロット用スプリング6を備えパイロット用移動コア5を下方に押し下げ、これによって主弁用移動コア2を下方に押し下げていることに加えて、さらに本他の実施例では固定コア7の下端面に主弁用スプリング4を備え主弁用移動コア2を下方に押し下げている点で異なっている。なお主弁用移動コア2とパイロット用移動コア5の磁性体材料として磁性ステンレス鋼を使用した。
図2において、上記の通り主弁用移動コア2は主弁用スプリング4により軸線に沿って電磁弁下方向に付勢されており、主弁用移動コア2の下端面によって弁本体のオリフィス11の上端部を塞いでいる。またパイロット用移動コア5はパイロット用スプリング6により軸線に沿って電磁弁下方向に付勢されており、パイロット用移動コア5の下端面の中心近傍の突起部により主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22を塞いでいる。なおパイロット用移動コア5の下端面で主弁用オリフィス22を塞ぐ中心突起部を除いてパイロット用移動コア5の下端面周辺部および側面は主弁用移動コア2との間に間隙を設けている。
矢印は流体が電磁弁に取込まれる方向を示している。弁本体1の流入孔から流入した流体は主弁用移動コア2の側面開口部21を通りパイロット用移動コア5との間隙に達するが、弁本体1の流出孔への流路が閉じられているので、流れることができない。
図2の流量切換電磁弁において、コイル8に通電すると電磁作用によりパイロット用移動コア5はパイロット用スプリング6の下向き付勢力に抗して固定コア7側に吸引力を受け、軸線に沿って上方へ移動する。これが図3の電磁弁の状態であり、パイロット用移動コア5のみが開弁している状態を示している。なお、主弁用移動コア2は弁本体1に押付けられたままの状態である。図3の矢印は流体の流れる方向を示している。弁本体1の流入孔より流入した流体は主弁用移動コア2の側面に設けられた開口部21を経由して主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22を通過後、弁本体1のオリフィス11を経て弁本体1の流出孔へ到達する。この際、主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22の圧力損失を大きく取るために開口面積は小さくしたので、パイロット用移動コア5が開弁したときは流量が絞られた状態であり、弁本体1の流出孔の流体流量は少量である。
上記のように図3における、パイロット用移動コア5が開弁している状態から、さらにコイル8への通電状態を続けると弁本体1の流入孔から流入した流体が主弁用移動コア2の側面に設けられた開口部21を経由して主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22を通過し、弁本体1のオリフィス11を経て弁本体1の流出孔へ流れ続けるから、弁本体1の流入孔側と弁本体1の流出孔側の圧力差が小さくなることにより、コイル8の電磁作用により主弁用移動コア2に発生するパイロット用移動コア5側への吸引力が主弁用スプリング4の荷重による電磁弁の下方への付勢力に勝るようになり主弁用移動コア2はパイロット用移動コア5側へ吸引力を受け、軸線に沿って上方へ移動する。この状態が図4に示す電磁弁の開弁状態である。
図4において、弁本体1に設けられたオリフィス11が開口することで、弁本体1の流入孔から流入した流体は弁本体1のオリフィス11を経由して弁本体1の流出孔へ流れることになり、弁本体1の流出孔の流体流量は最大となる。
また図4に示すように、パイロット用移動コア5と固定コア7の間は隙間がなくパイロット用移動コア5と固定コア7が近接している一方、パイロット用移動コア5と主弁用移動コア2の間には間隙を設けてパイロット用移動コア5と主弁用移動コア2が接しないようにしておく。
またパイロット用移動コア5に取付けられたリング3はパイロット用移動コア5が主弁用移動コア2の内径に沿って軸線方向の上下方向へ移動できるようにすることと、主弁用移動コア2がリング3の外径に沿って軸線方向へ摺動可能にする役割を担っており、また主弁用移動コア2の上方からの主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22への流体の回り込みを防ぐ役割を担っている。こうすることで、弁本体1の流入孔から流入した流体が主弁用移動コア2の側面に設けられた開口部21を必ず通過するようにしてあり、コイル8の電磁作用により発生するパイロット用移動コア5と主弁用移動コア2の吸引力の増大を抑制している。
図4の状態から、再びコイル8を無通電状態とした場合は、コイル8の電磁作用による主弁用移動コア2に発生しているパイロット用移動コア5側への吸引力がなくなり、主弁用スプリング4の荷重により主弁用移動コア2は電磁弁の下方へ移動し、弁本体1に設けられたオリフィス11を塞ぐようになる。またパイロット用移動コア5に発生している固定コア7側への吸引力もなくなり、パイロット用スプリング6の荷重によりパイロット用移動コア5は電磁弁の下方へ移動し、主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22を塞ぐことになり、弁本体1の流入孔から弁本体1の流出孔への流路が閉じられるので、弁本体1の流入孔から流入した流体は弁本体1の流出孔へ流れなくなる。
前記のようにコイル8を無通電状態にするとき、磁性体材料からなる固定コア7、パイロット用移動コア5および主弁用移動コア2には残留磁束(残留磁化)の影響があり相互の吸引力が残ることになる。然るに、前記のように固定コア7とパイロット用移動コア5とは隙間なく両者が接するようにしている一方で、パイロット用移動コア5と主弁用移動コア2の間には間隙を設けていることから、パイロット用移動コア5と主弁用移動コア2には残留磁束の影響を小さくできるので、主弁用移動コア2の方がパイロット用移動コア5より先に電磁弁の下方への移動を開始できるようになる。
従って、弁本体1の流入孔から流入した流体は先ず弁本体1のオリフィス11を通過することができなくなり、主弁用移動コア2の側面に設けられた開口部21を通過後、主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22を通過することになるため、弁本体1の流出孔の流体流量は少ない。その後、固定コア7とパイロット用移動コア5の残留磁束の影響が相対的に小さくなるとパイロット用スプリング6の荷重により、パイロット用移動コア5は電磁弁の下方へ移動し、主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22を塞ぐことになり、弁本体1の流入孔から流入した流体は主弁用移動コア2に設けられたオリフィス22も通過できなくなることで、弁本体1の流入孔から流入した流体は弁本体1の流出孔へ流れなくなる。
また、電磁弁内の吸引釈放動作において、コイル通電状態で、コイル8の電磁作用によりパイロット用移動コア5が固定コア7側へ吸引動作し、主弁用移動コア2がパイロット用移動コア5に吸引動作されている状態となっている際、パイロット用移動コア5と固定コア7の間は隙間なくパイロット用移動コア5と固定コア7が近接するようにする一方で、無通電状態ではパイロット用移動コア5と主弁用移動コア2の間には間隙を設けてパイロット用移動コアと主弁用移動コアが接しないようにしておく。これにより、コイル通電状態または無通電状態において、固定コア7とパイロット用移動コア5間に比べパイロット用移動コア5と主弁用移動コア2の方が磁化に伴う磁束密度の影響又は残留磁束密度の影響をそれぞれ減じることが出来る。従って通電時ではパイロット用移動コア5より遅れて主弁用移動コア2が作動し、また無通電とした時は主弁用移動コア2が先に作動しパイロット用移動コア5が遅れて作動することになる。
また前述の実施例では弁本体1の流入孔側と流出孔側の圧力差が小さくなることで、コイル8の電磁作用により主弁用移動コア2に発生するパイロット用移動コア5側への吸引力が主弁用スプリング4の荷重による電磁弁の下方への付勢力に勝るようになり、主弁用移動コア2はパイロット用移動コア5側へ吸引力を受け、軸線に沿って上方へ移動することで弁本体1のオリフィス11が開弁するが、本考案の流量切換電磁弁の形態は主弁用移動コア2とパイロット用移動コア5が磁性体材料であり、主弁用スプリング4とパイロット用スプリング6を設けているのでコイル8への通電条件によっては弁本体1の流入孔側と流出孔側の圧力差に関わらず、流量切換電磁弁の開閉を行うこともできる。すなわちコイル8に通電する電圧を段階的に変化させることで、パイロット用移動コア5のみを軸線に沿って稼動させることやパイロット用移動コア5が固定コア7に接している状態で、主弁用移動コア2のみを軸線に沿って稼動させることもできる。コイル8に通電する電圧を段階的に変化させた場合の弁本体1の流出孔側の流体流量の変化を図4に示す。
本考案の一実施例を示す流量切換電磁弁の閉状態の断面図 本考案の他の実施例を示す流量切換電磁弁の閉状態の断面図 本考案の他の実施例を示す流量切換電磁弁の開状態の断面図 本考案の他の実施例を示す流量切換電磁弁の開状態の断面図 本考案の流出孔側の流体流量の変化を示す模式図
1:弁本体
2:主弁用移動コア
3:リング
4:主弁用スプリング
5:パイロット用移動コア
6:パイロット用スプリング
7:固定コア
8:コイル
9:電磁ソレノイド
11:弁本体オリフィス
21:主弁用移動コア側面開口部
22:主弁用移動コアオリフィス

Claims (4)

  1. 軸線に沿って固定コアと弁本体との間にパイロット用移動コアと主弁用移動コアを設けた電磁弁であって、該固定コアの下面に接して配置したスプリングを介して該パイロット用移動コアを該主弁用移動コアの上面に付勢し、これに伴う該パイロット用移動コアの下向き付勢力によって該主弁用移動コアを該弁本体の上面に付勢し、該パイロット用移動コアと主弁用移動コアの間に間隙を設け、該間隙は上方を流体の漏洩を防ぐリングでシールすると共に該主弁用移動コアの側面から流体を流入させる開口部と該主弁用移動コアの軸線に沿って該開口部よりも抵抗が大きい主弁用移動コアオリフィスを設け、該主弁用移動コアと該パイロット用移動コアは磁性体材料からなり、コイルの電磁作用により該パイロット用移動コアが該固定コアに吸引されることにより該間隙が拡大し空間を形成すると共に、該主弁用移動コアオリフィスの流路が開放され、該主弁用移動コアが該パイロット用移動コアに吸引され、該主弁用移動コアの弁が開放されることにより、流体が弁本体の流入孔から流出孔へ所定量流れることを特徴とする流量切換電磁弁。
  2. 上記固定コアの下面に接して配置した上記スプリングを介して上記パイロット用移動コアを上記主弁用移動コアの上面に付勢し、これに伴う該パイロット用移動コアの下向き付勢力によって該主弁用移動コアを該弁本体の上面に付勢すると共に該固定コアの下面に接して配置した他のスプリングを介して該主弁用移動コアを該弁本体の上面に付勢することを特徴とする請求項1に記載の流量切換電磁弁。
  3. 上記パイロット用移動コアと上記主弁用移動コアに間隙を設けて上記固定コアと上記パイロット用移動コアに比較して吸引或いは釈放動作における磁束密度或いは残留磁束の影響を減少させることを特徴とする請求項1又は2に記載の流量切換電磁弁。
  4. 前記コイルに通電する電圧を段階的に変化させることで、前記パイロット用移動コアのみを軸線に沿って稼動させ、次いで前記パイロット用移動コアが前記固定コアに近接した状態で、前記空間の圧力変化に関わらず前記主弁用移動コアを軸線に沿って稼動させることで前記流入孔から前記流出孔への流体流量を変化させることができることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の流量切換電磁弁。
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