JP3150566B2 - 有効ブロック抽出装置並びにその方法、及び回路シミュレーション装置 - Google Patents

有効ブロック抽出装置並びにその方法、及び回路シミュレーション装置

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JP3150566B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積回路(以下、LS
I)の電子回路設計を支援する回路シミュレーションに
係わり、特に過度解析に有効な回路シミュレーションに
関する。
【0002】
【従来の技術】現在では、LSIの回路設計において
は、回路シミュレーションが必要不可欠なものとなって
いる。そして、最近では、LSI回路の大規模化や設計
期間の短縮化の要求に伴い、回路の過度解析を高速にシ
ミュレーションできる技術が必要となってきている。
【0003】従来、LSIの過度解析では、例えば、S
PICEに代表されるインプリシットな計算法による回
路シミュレーションが知られている。しかし、この方法
では、回路の大規模化に伴い、回路規模の限界や処理速
度の点で問題が表面化してきた。そこで緩和反復の回数
を制限することによりマルチレート性を生かし高速化を
はかる手法や緩和法が開発された。しかし、前者では精
度や信頼度の点で難があり、また、後者の場合には、緩
和により回路が安定するまでに多くの反復計算が必要に
なるなど、効率の点で問題があった。
【0004】そこで、エクスプリシットな計算方法(e
xplic−it法)を用いることにより処理速度の改
善をめざした回路シミュレーション装置の開発が盛んに
行われた。しかし、これらの方式は、大幅な処理速度の
向上を実現したものの、複雑なトランジスタ・モデルが
取り扱えないなどによる精度の問題や、場合によって
は、安定性の問題が存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の回路シミュレーション装置は、LSIの過度解析にお
いて精度と高速性の両面を満足することが出来ないとい
う問題を抱えていた。このため、本出願人は、以前、主
に、MOS回路を対象とする、イベント・ドリブン方式
の回路シミュレーション装置を開発した。このシミュレ
ーション装置は、回路をいくつかの部分回路(以下、ブ
ロックと呼ぶ)に分割し、該各ブロック間でイベントの
授受を行うものである。このシミュレーション装置の特
徴は、汎用回路シミュレーション装置に用いられている
インプリシットな計算方法として、緩和反復計算ではな
く、予測電位式の計算を使用していること、イベントを
予測電位の変化を伝える信号として使用することであ
る。
【0006】しかし、イベント・ドリブン方式の回路
ミュレーション装置では、特定の出力端子での出力を調
べたい場合、回路全体に対してシミュレーションを実行
するか、または、回路全体の中から必要な部分だけを、
予め、人手により、切りだしてからシミュレーションを
実行する必要があった。このため、シミュレーションに
時間がかかったり、回路を切りだすという、人手による
面倒な処理に多大な時間が必要になるなどの問題があっ
た。また、上記回路の切り出しも、ファンイン方向への
パス検索を行い、そのパス上の回路を切りだすのみであ
ったため、ファンアウトの影響を十分に考慮することが
できず、ノードの予測電位と実際の電位との間で誤差を
生じる原因となっていた。
【0007】本発明は、ファンアウトの影響を十分に考
慮しながら、かつ高速に回路をシミュレーションするこ
とができる回路シミュレーションを実現することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決すための手段】図1は、本発明(第一の発
明)の原理を説明する図である。この第一の発明は、以
下の各手段を備える。
【0009】深度判定手段12は、回路内の各ブロック
について、解析対象のノードを含む解析対象ブロックに
対するファンアウトレベルの深さを深度として求める。
有効ブロック判定手段14は、該深度判定手段12によ
って求められた各ブロックの深度を、指定された規定深
度(指定深度)と比較して、上記解析対象のノードのシ
ミュレーション精度に所定レベル以上の影響を及ぼすブ
ロックを、有効ブロックと判定する。
【0010】前記深度判定手段12は、例えば、上記解
析対象ブロックを起点として、回路内のブロックを接続
している全てのパスを検索するパス検索手段と、該パス
検索手段によって得られるパス情報を基に、回路内の全
ブロックについて、上記解析対象ブロックに対する深度
を求める深度算出手段と、を備える。
【0011】前記深度算出手段は、例えば、前記解析対
象ブロックから深度を求める対象のブロックに達するま
でのパスの中に含まれる、ファンインからファンアウト
方向へのブロック間接続パスの個数を算出して、その個
数を、該対象ブロックの深度とする。また、前記解析対
象ブロックから深度を求める対象のブロックまでのパス
が複数存在し、上記ファンインからファンアウト方向へ
のブロック間接続パスの個数が複数求められた場合に
は、最小の個数を深度とする。
【0012】図2は、本発明(第二の発明)の原理を説
明する図である。この第二の発明の有効ブロック抽出方
法は、、回路内の各ブロックについて、解析対象のノー
ドを含む解析対象ブロックに対するファンアウトレベル
の深さを深度として求め(処理S31)、該深度判定手
段によって求められた各ブロックの深度を、指定された
規定深度と比較して、上記解析対象のノードのシミュレ
ーション精度に所定レベル以上の影響を及ぼすブロック
を、有効ブロックと判定する(処理S32)、ことを特
徴とする。
【0013】図3は、本発明(第三の発明)の原理を説
明する図である。この第三の発明は、イベント・ドリブ
ン方式により回路シミュレーションを実行する回路シミ
ュレーション装置を前提とする。そして、以下の手段を
備える。
【0014】深度判定手段22は、回路内の各ブロック
について、解析対象のノードを含む解析対象ブロックに
対するファンアウトレベルの深さを深度として求める。
有効ブロック判定手段24は、該深度判定手段22によ
って求められた各ブロックの深度を、指定された規定深
度と比較して、上記解析対象のノードのシミュレーショ
ン精度に所定レベル以上の影響を及ぼすブロックを、有
効ブロックと判定する。
【0015】イベント発生手段26は、該有効ブロック
判定手段24によって有効ブロックと判定されたブロッ
クに対してのみイベントを発生させる。シミュレーショ
ン実行手段28は、該イベント発生手段26によって発
生されたイベントのみに基づいて、回路シミュレーショ
ンを実行する。
【0016】続いて、図4は、本発明(第四の発明)の
原理を説明する図である。この第四の発明も、上記第三
の発明と同様に、イベント・ドリブン方式により回路シ
ミュレーションを実行する回路シミュレーション装置
前提とする。
【0017】有効ブロック情報入力手段32は、上記解
析対象のノードのシミュレーション精度に所定レベル以
上の影響を及ぼす有効ブロックに関する情報を入力す
る。有効ブロック情報記憶手段34は、該有効ブロック
情報入力手段32を介して入力される上記有効ブロック
情報を記憶する。
【0018】イベント発生手段36は、該有効ブロック
情報記憶手段34に記憶されている有効ブロックに対し
てのみイベントを発生させる。シミュレーション実行手
段38は、該イベント発生手段36によって発生された
イベントのみに基づいて、回路シミュレーションを実行
する。
【0019】
【作用】上記第一の発明では、深度判定手段12は、回
路内の各ブロックについて、解析対象のノードを含む解
析対象ブロックに対するファンアウトレベルの深さを深
度として求める。そして、有効ブロック判定手段14
は、該深度判定手段12によって求められた各ブロック
の深度を、指定された規定深度と比較して、上記解析対
象のノードのシミュレーション精度に所定レベル以上の
影響を及ぼすブロックを、有効ブロックと判定する。
【0020】したがって、シミュレーション対象となる
回路から、上記解析対象のノードのシミュレーション精
度に深い影響を及ぼすブロックのみを、有効ブロックと
して抽出することができる。
【0021】また、第二の発明の有効ブロック抽出方法
は、、回路内の各ブロックについて、解析対象のノード
を含む解析対象ブロックに対するファンアウトレベルの
深さを深度として求め、該深度判定手段によって求めら
れた各ブロックの深度を、指定された規定深度と比較し
て、上記解析対象のノードのシミュレーション精度に所
定レベル以上の影響を及ぼすブロックを、有効ブロック
と判定する。
【0022】したがって、上記第一の発明と同様な作用
効果が得られる。第三の発明では、まず、深度判定手段
22が、回路内の各ブロックについて、解析対象のノー
ドを含む解析対象ブロックに対するファンアウトレベル
の深さを深度として求める。続いて、有効ブロック判定
手段24は、該深度判定手段22によって求められた各
ブロックの深度を、指定された規定深度と比較して、上
記解析対象のノードのシミュレーション精度に所定レベ
ル以上の影響を及ぼすブロックを、有効ブロックと判定
する。
【0023】イベント発生手段26は、該有効ブロック
判定手段24によって有効ブロックと判定されたブロッ
クに対してのみイベントを発生させる。そして、シミュ
レーション実行手段28は、該イベント発生手段26に
よって発生されたイベントのみに基づいて、回路シミュ
レーションを実行する。
【0024】したがって、解析対象のノードのシミュレ
ーション精度に所定レベル以上の影響を及ぼす有効ブロ
ックのみにイベントを発生させて、例えば、時間的に変
化するステップ入力信号に対する上記解析対象のノード
の出力電位波形の立ち上がりや立ち下がり、及び遅延時
間等を高速かつ精度良くシミュレーションすることが可
能になる。
【0025】第四の発明では、まず、有効ブロック情報
入力手段32が、上記解析対象のノードのシミュレーシ
ョン精度に所定レベル以上の影響を及ぼす有効ブロック
に関する情報を入力する。そして、該有効ブロック情報
入力手段32を介して入力される上記有効ブロック情報
は、有効ブロック情報記憶手段34に記憶される。
【0026】イベント発生手段36は、該有効ブロック
情報記憶手段34に記憶されている有効ブロックに対し
てのみイベントを発生させる。そして、シミュレーショ
ン実行手段38は、該イベント発生手段36によって発
生されたイベントのみに基づいて、回路シミュレーショ
ンを実行する。
【0027】したがって、上記第三の発明と同様に、解
析対象のノードの出力電位波形の立ち上がりや立ち下が
り、及び遅延時間等を高速かつ精度良くシミュレーショ
ンすることが可能になる。
【0028】
【実施例】図5は、本発明の一実施例である有効ブロッ
ク検出装置のシステム構成を示すブロック図である。
【0029】データ制御部100は、システム内の各ブ
ロックの実行を制御するブロックである。記憶部110
は、出力対象ノードリスト格納部111、ネットリスト
格納部112、指定深度格納部113、有効ブロックリ
スト格納部114、及びスタック115を備えている。
【0030】出力対象ノードリスト格納部111は、シ
ミュレーション対象となる出力ノードを格納する。ネッ
トリスト格納部112は、シミュレーションする回路の
ネットリスト情報を格納する。
【0031】指定深度格納部113は、有効ブロックの
判断基準となる深度(指定深度)を格納する。尚、該有
効ブロックとは、ある特定のノードについてのみ解析し
たい場合、そのノードの解析に必要となるブロックであ
る。また、深度は、該深度を求めようとするブロックか
ら解析対象である指定ブロックまでのパスを該指定ブロ
ックからたどった場合に、該パス中での隣接するブロッ
ク間を接続するパス(接続パス)を、信号の流れの方向
に通過した回数として求められる。換言するならば、深
度を求めようとするブロックから解析対象である指定ブ
ロックまでのパス中におけるファンアウト方向の接続パ
スの個数である。尚、深度は、”ファンアウトレベルの
深さ”とも呼ばれる。ところで、パスが複数有る場合
や、解析対象ブロックが複数有る場合には、一つのブロ
ックに対して複数の深度が求められる場合がある。この
ときは、最小深度をそのブロックの深度とする。
【0032】上記深度を、図6の例を参照しながら説明
する。同図において、ブロックIを解析対象となるノー
ドを含む解析対象ブロックとする。このとき、ブロック
Cから上記解析対象ブロックIまでのパスは、I→F→
J→G→Cである。このパス内で、信号の流れが順方向
(ファンアウト方向)なパスは、F→Jのみである。し
たがって、ブロックCの深度は”1”となる。同様にし
て、ブロックA,B,E,Fが”0”、ブロックC,
G,Jが”1”、ブロックD,H,Kが”2”の深度と
なる。 本実施例では、上記指定深度以下のブロック
を、上記有効ブロックとして抽出する。これは、MOS
トランジスタでは、ゲートに対するソース及びドレイン
の影響はほとんどないとはいえ、ゲート容量が存在する
ために、わずかながらも、ゲートの電位に、それらが影
響する。このため、ファンイン側のみのブロック(深
度”0”のブロック)を選択するだけでなく、必要な精
度に応じて指定深度を規定することにより、ファンアウ
トからの影響を考慮して有効ブロックを選択できるよう
にしている。
【0033】有効ブロックリスト格納部114は、解析
対象の回路において有効ブロックと判定されたブロック
を格納する。スタック115は、有効ブロックリストを
検出するためのパス検索処理において、作業領域として
用いられるLIFO(Last In First O
ut)方式のメモリである。
【0034】入力部120は、ユーザが外部から上記出
力対象ノードリ、ネットリスト、及び指定深度を入力す
るための装置であり、これらの入力情報を、それぞれ、
出力対象ノードリスト格納部111、ネットリスト格納
部112、及び指定深度格納部113に格納する。
【0035】パス検索部130は、データ制御部100
の制御を受けて、以下の処理を実行する。 スタック115にブロックが一つも格納されていな
いときに、ネットリスト格納部112に格納されている
ネットリストに基づいて、出力対象ノードリスト格納部
111からノードを取り出し、このノードに接続してい
る全ての隣接ブロックを、リストアップする。そして、
これらの隣接ブロックから一つのブロックのみを選択し
て、それを深度判定部140に渡す共に、残りのブロッ
クをスタック115に積む。
【0036】 有効ブロック判定部150から受け取
るブロックの隣接ブロックを、上記ネットリストに基づ
いてリストアップし、これらの中から一つのブロック選
択し、それを深度判定部140に渡す。そして、残りの
ブロックをスタック115に積む。
【0037】 スタック115からブロックを順次、
取り出し、その取り出したブロックを、深度判定部14
0に渡す。深度判定部140は、上記パス検索部130
から受け取るブロック(選択ブロック)の深度を判定す
る。そして、その深度情報を有効ブロック判定部150
に出力する。
【0038】有効ブロック判定部150は、深度判定部
140から受け取る選択ブロックの深度情報を、指定深
度格納部113に格納されている指定深度と比較する。
そして、該選択ブロックが有効ブロックであると判断す
ると、それを有効ブロックリスト格納部114に格納す
る。
【0039】出力部160は、有効ブロックリスト格納
部114から有効ブロックと判定されたブロックを取り
出し、これを、外部に出力する。次に、本実施例におけ
る回路の分割方法を説明する。
【0040】図7は、本実施例で解析対象とするCMO
S−FET回路を示す図である。尚、同図において、○
印のついたトランジスタは、Nチャンネル型のMOSト
ランジスタを示し、それ以外のトランジスタは、Pチャ
ンネル型のMOSトランジスタを示す。また、A1,A
2,A3,A4,及びB1,B2,B3,B4はゲート
の入力信号(入力ノード)である。また、C1,C2,
C3は、外部に、出力される信号(出力ノード)であ
る。さらに、図8にてCは、寄生容量である。
【0041】イベント・ドリブン方式では、異なるブロ
ック間のノード電位変化の影響は、イベントを介して伝
えられる。そのため、強く結合したノードを、別々のブ
ロックに分離してしまうと、イベントが多数発生して計
算効率が劣化するばかりでなく、全体の精度を保つため
に、より厳しい条件でイベントを発生させる必要が生
じ、一層の計算効率の劣化が考えられる。このため、回
路分割では、相互に強く結合したノードが一つのブロッ
クに含まれるように回路分割を行う必要がある。
【0042】一方、回路のマルチレート性を最大限に生
かすためには、異なる電位変化レートを持つノードをで
きるだけ多くのブロックに分割すことが望ましい。本実
施例では、以上の2点を考慮して回路分割を行う。MO
S回路を構成するMOSトランジスタは、トランジスタ
のゲートと、ソース及びドレインの間は、電気的に絶縁
している。また、ゲートは、その電界効果によりチャン
ネル電流を制御することにより、ソース及びドレインに
影響を及ぼしている。このため、異なるノードに接続さ
れたゲートは、異なるレートで変化する傾向にある。こ
のため、本実施例では、MOSトランジスタのゲートに
て、回路をブロック分割する。また、Vcc及びVss
の定電圧源に対しては、接続を全て切断し、どのブロッ
クにも属していないものとする。
【0043】図8は、上記方法により図7に示す回路を
複数のブロックに分割した図である。 同図において、
Q1〜Q11までの11個の各ブロックに属するノード
は、━、--、─等の各種グラフ線で区別して示されてい
る。
【0044】図9は、該Q1〜Q11までの各ブロック
のファンイン、ファンアウトの接続関係を示す図であ
り、矢印の方向が信号の順方向の流れ(ファンアウト方
向)に対応している。
【0045】上記図5に示す有効ブロック抽出装置の動
作を図10のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、理解を容易なものとするために、図9を例に取
り上げて説明する。図10に示すフローチャートは、デ
ータ制御部100の制御の下で実行される。
【0046】まず、パス検索部130は、出力対象ノー
ドリスト格納部111からシミュレーション対象となる
出力ノードを一つ選択し、続いて、そのノードを含むブ
ロックを選択し、そのブロックを深度”0”の有効ブロ
ックとして、有効ブロックリスト格納部114に格納す
る。また、この場合、シミュレーション対象のノードが
存在しなければ、処理を終了する(処理S1)。
【0047】これにより、例えば、出力対象ノードとし
てC1が選択され、該C1を含むブロックQ3が深度”
0”の有効ブロックとして、有効ブロックリスト格納部
114に登録される。
【0048】続いて、パス検索部130は、ネットリス
ト格納部112に格納されているネットリストを参照し
て、上記結有効ブロックとして登録されたブロックに接
続している隣接ブロックを検索する(処理S2) そして、該隣接ブロックが有れば、そのブロックを深度
判定部140に出力する。また、複数の隣接ブロックが
有った場合には、いずれか一つのブロックのみを選択し
て、その選択したブロック以外の残りブロックは、スタ
ック115に、積む(処理S3)。
【0049】これにより、例えば、ブロックQ2が選択
され、ブロックQ5がスタック115に積まれる。一
方、パス検索部130は、隣接ブロックが無ければ、ス
タック115からブロックを取り出し、そのブロックを
選択ブロックとして深度判定部140に渡す(処理S
4、有り)。また、スタック115にブロック無けれ
ば、上記処理S1に戻る。
【0050】深度判定部140は、パス検索部130か
ら受け取る上記選択ブロックの深度を求める。すなわ
ち、上記選択ブロックが、その選択の親となったブロッ
ク(以後、親ブロックと呼ぶ)に対してファンインブロ
ックであれば(その選択ブロックの出力ノードが該親ブ
ロックの入力ノードとなっていれば)、上記選択ブロッ
クの深度を、その親ブロックの深度と等しいものとす
る。また、逆に、親ブロックのファンアウトブロックで
あれば(その選択ブロックの入力ノードがその親ブロッ
クの出力ノードとなっていれば)、その親ブロックの深
度に”1”を加えたものを、上記選択ブロックの深度と
する。そして、該深度を有効ブロック判定部150に出
力する。有効ブロック判定部150は、該入力される深
度を指定深度格納部113に格納されている指定深度
(基準内深度)と比較して、該入力深度が該指定深度以
下であれば(処理S5、基準内深度)、次に該選択ブロ
ックが初めてパス検索が実行されたブロックであるか
(ブロックの深度が、まだ、未定であるか)否か調べる
(処理S6)。一方、有効ブロック判定部150は、上
記選択ブロックの深度が上記指定深度よりも大きければ
(処理S5、基準外深度)、この選択ブロックに対する
処理を終了して、上記処理S4に戻る。
【0051】これにより、深度判定部140は、ブロッ
クQ2が親ブロックQ3に対してファンインブロックと
なっているので、該ブロックQ2を、該親ブロックQ3
と同じく深度”0”のブロックと判定する。そして、該
ブロックQ2は、まだ、深度が未定であるので、その深
度”0”を有効ブロック判定部150に出力する。有効
ブロック判定部150は、これにより、ブロックQ2の
深度が指定深度以下なので、該ブロックQ2を有効ブロ
ックと判定し、有効ブロックリスト格納部114に格納
する(処理S8)。
【0052】一方、上記処理S6で、上記選択ブロック
が既に一度パス検索が実行され深度が設定されているブ
ロックであれば、有効ブロック判定部150は、該選択
ブロックに対して既に求められている深度(旧深度)と
上記処理S5で新たに求められた深度(新深度)とを比
較する。そして、両者が等しいか、または、新深度の方
が旧深度よりも大きければ、その選択ブロックに対する
処理を終了し(処理S7、旧深度≦新深度)、処理S4
に戻る。
【0053】一方、上記処理S7で、旧深度>新深度で
あれば、その新深度を上記選択ブロックの新たな深度と
し、該選択ブロックを該新深度の有効ブロックとして、
有効ブロックリスト格納部114に格納する(処理S
8)。
【0054】該処理S8の処理を終了した後、上記処理
S2に戻り、上記選択ブロックに接続しているブロック
を次に検索する。このように、処理S7によって、パス
検索が複数回実行されるブロックについては、最小の深
度が、そのブロックの深度(ファンアウトレベルの深
さ)として選択される。
【0055】以上の処理S1〜S8の処理を繰り返すこ
とにより、回路内の全てのブロックから有効ブロックを
抽出して、これらの有効ブロックを有効ブロックリスト
格納部114に格納することができる。
【0056】すなわち、上述のように、ブロックQ2の
深度が求められた後、処理S2で該ブロックQ2に接続
しているブロックQ3とQ1がリスト・アップされる。
そして、例えば、ブロックQ1が選択され、ブロックQ
3はスタック115に積まれる(処理S3)。
【0057】続いて、ブロックQ1が親ブロックQ2に
対してファンインブロックとなっているので、該ブロッ
クQ1の深度は”0”となる(処理S5)。そして、上
記処理S6、S8を介して、該ブロックQ1の深度
が、”0”として、有効ブロックリスト格納部114に
格納される。
【0058】次に、上記ブロックQ1の隣接ブロックと
して、ブロックQ2が選択される。該ブロックQ2は、
親ブロックQ1のファンアウトブロックであるから、そ
の深度は、該ブロックQ1の深度”0”に”1”を加え
た”1”となる。しかし、ブロックQ2は、既に、パス
検索が実行されており、深度”0”の有効ブロックとし
て、有効ブロックリスト格納部114に登録されてい
る。このため、処理S6の後、処理S7で新深度”1”
が旧深度”0”以上であると判定され、処理S4に移行
する。
【0059】そして、該処理S4でスタック115から
ブロックQ3が取り出される。該ブロックQ3は、ブロ
ックQ2のファンアウトブロックとしてスタック115
に積まれたため、その深度は”1”となるが(処理S
5)、先程のブロックQ2と同様に、既に、深度”0”
のブロックとして有効ブロックリスト格納部114に登
録されているため、先に決定された深度の方が優先さ
れ、深度は変更されないままで、処理S4に戻る。
【0060】そして、今度は、スタック115からブロ
ックQ5が取り出され、該ブロックQ5は、親ブロック
Q3のファンインブロックであるので、その深度とし
て、”0”が求められ(処理S5)、処理S6を経て処
理S8で深度”0”の有効ブロックとして、有効ブロッ
クリスト格納部114に格納される。
【0061】次に、処理S2で、上記ブロックQ5に接
続しているブロックとして、Q4、Q3、Q6のブロッ
クがリスト・アップされ、、例えば、ブロックQ4が選
択され、残りのブロックQ3、Q6がスタック115に
積まれる(処理S3)。
【0062】そして、該ブロックQ4は親ブロックQ5
に対してファンインブロックなので、その深度は”0”
として求められ(処理S5)、処理S6を経て処理S8
で深度”0”の有効ブロックとして、有効ブロックリス
ト格納部114に格納される。
【0063】続いて、ブロックQ5がブロックQ4の接
続ブロックとして再び選択されるが(処理S2)、上記
ブロックQ2と同様に、処理S3〜処理S6を経た後、
処理S7で新深度(”1”)が旧深度(”0”)以上で
あると判定され、処理S4に戻って、スタック115か
ら、まず、ブロックQ3が取り出される。このブロック
Q3は、最初に深度”0”の有効ブロックとして、既
に、有効ブロックリスト格納部114に登録されている
ため、上記ブロックQ5と同様に処理される。
【0064】次に、処理S4でスタック115からブロ
ックQ6が取り出される。このブロックQ6は、深度”
0”として登録されている親ブロックQ5のファンアウ
トブロックであるので、その深度として”1”が求めら
れる(処理S5)。そして、まだ、ブロックQ6のパス
検索が実行されていないので(処理S6、未)、該ブロ
ックQ6は、深度”1”の有効ブロックとして有効ブロ
ックリスト格納部114に登録される(処理S8)。
【0065】次に、処理S2に戻って、ブロックQ6に
接続しているブロックとしてブロックQ5とブロックQ
8がリスト・アップされる。このため、まずブロックQ
5を選択して、ブロックQ8はスタック115に積む
(処理S3)。
【0066】次に、処理S5が実行されて、ブロックQ
5は親ブロックQ3のファンアウトブロックであること
から、その深度は”1”となるが、上記と同様な処理に
より、処理S6〜処理S7を経て、深度”0”のブロッ
クのままで、処理S4に戻る。そして、今度は、ブロッ
クQ8がスタック115から取り出される。
【0067】該ブロックQ8は、親ブロックQ6のファ
ンアウトブロックなので、その深度として”1”が求め
られる(処理S5)。該ブロックQ8は、まだパス検索
が実行されていないので(処理S6、未)、ブロックQ
8は、深度”1”の有効ブロックとして登録される(処
理S8)。
【0068】以下、同様な処理により、ブロックQ7が
深度”1”の有効ブロックとして有効ブロックリスト格
納部114に格納される。また、ブロックQ9は、親ブ
ロックQ8のファンアウトブロックなので、その深度と
して”2”が求められる。この場合、指定深度は”1”
なので、このブロックQ9は有効ブロックとして登録さ
れず処理4に戻る。
【0069】以上の結果、有効ブロックリスト格納部1
14には、深度”0”の有効ブロックとしてブロックQ
1〜Q5が、深度”1”の有効ブロックとしてブロック
Q6〜Q8が登録される。
【0070】図11及び図12は、他の回路分割の例を
示す図である。これら両図において、上記図9と同様に
対象ノードを含むブロックをブロックQ3とし、かつ指
定深度を”1”とした場合、有効ブロックは、以下の様
になる。
【0071】1. 図11の場合 深度”0”の有効ブロック:ブロックQ1〜Q5 深度”1”の有効ブロック:ブロックQ6〜Q8 尚、この場合、ブロックQ7とQ8は、図10のフロー
チャートの二回目のパス検索における処理S5で新深度
として”2”が求められるが、処理S7で新深度≧旧深
度と判定され、最終的に、深度”1”の有効ブロックと
して、有効ブロックリスト格納部114に登録される。
また、ブロックQ9〜Q11は、深度が”2”となるの
で、有効ブロックとして登録されない。
【0072】2. 図12の場合 深度”0”の有効ブロック:ブロックQ1〜Q3、Q5 深度”1”の有効ブロック:ブロックQ6、Q8 この場合、ブロックQ9〜Q11は、深度が”2”とな
るので、有効ブロックとしては登録されない。また、こ
の例の場合、処理S3でブロックQ3隣接ブロックを選
択する際、先に、ブロックQ2ではなく、ブロックQ5
を選択した場合には、Q3→Q5→Q6→Q8→Q1と
いうパス検索が実行され、ブロックQ1の深度として”
1”が得られる。そして、その後、ブロックQ2からの
パス検索で、ブロックQ1の深度として”0”が得られ
る。
【0073】したがって、この場合、処理S67で、旧
深度>新深度と判定され、ブロックQ1は、深度”0”
の有効ブロックとして有効ブロックリスト格納部114
に登録される。
【0074】次に、図13は、有効ブロックを抽出する
方法の他の実施例を説明するフローチャートである。こ
の第二の方法では、先ず、上記の様にしてブロック分割
された回路情報を基に、ブロックを一個ずつ選択し、シ
ミュレーション結果の出力対象ブロックからその選択ブ
ロックまでのパスを全て抽出する(S11)。
【0075】次に、例えば、前述した実施例と同様な方
法により、その選択ブロックの深度を計算する(S1
2)。続いて、その深度に基づいて、上記選択ブロック
が、有効ブロックであるか否かを判定する。そして、有
効ブロックであれば、その選択ブロックを記憶する(S
13)。
【0076】上記ステップS11〜S13の処理を、回
路内の上記解析対象ブロックを除く全ブロックに対して
実行することにより、シミュレーション対象の回路から
有効ブロックが抽出される。
【0077】次に、上記第一または第二の有効ブロック
抽出方法によって抽出された有効ブロックを利用して、
イベント・ドリブン方式による回路シミュレーションを
実行する回路シミュレーション装置の一構成例を図14
に示す。
【0078】この回路シミュレーション装置は、イベン
ト・ドリブン方式により過度解析を実行するものであ
る。
【0079】イベント・ドリブン方式では、イベント
は、”ブロックに対して以降の内部ノードの予測電位を
再計算すべき時刻を知らせる信号”と定義される。ここ
では、ブロックがイベントを受け取った後のノード電位
変化の予測式の計算手法について説明する。
【0080】イベントを受け取ったブロックは、先ず、
陰的積分法により内部ノード電位を計算する。そして、
その打ち切り誤差が規定値内に収まる時刻を予測する。
この予測時刻は、前回の内部電位計算時の誤差から類推
して求める。
【0081】次に、この予測時刻における内部ノード電
位を陰的積分法とニュートンラフソン法により計算す
る。この計算では、上記予測時刻におけるブロックの外
部ノードの電位情報が必要となるが、この値としては、
各ブロックの外部ノードの予測式から求められる値を用
いる。
【0082】次に、この時刻での正確な打切り誤差を計
算する。そして、もし、該打切り誤差が規定値内であれ
ば、このノード電位の結果を採用する。これに対し、上
記規定値を越えているようなノードが一つでも存在する
場合には、新たに、規定値内に収まると予測される時刻
を求め、再び、その時刻において内部ノード計算を行
い、再度、打切り誤差をチェックする。このようにし
て、最終的に打切り誤差が規定値内に収まるまで、時刻
の予測と電位計算を繰り返す。
【0083】以上の結果、得られた時刻と値から補間法
により、イベントを受け取った時刻以降の内部ノード電
位の変化を表す予測式を求める。上記イベントには、二
種類有る。一つは、自身のブロックに対するイベントで
あり、もう一つは、ファンアウトブロックに対するイベ
ントである。
【0084】自身のブロックに対して送付されるイベン
トは、ブロック内部のノード電位計算による打切り誤差
を規定値内に抑えるために生成されるイベントであり、
自己制御イベントと呼ぶ。このイベントは、ブロック内
部のノード電位計算において、最終的な計算結果が規定
値内に収まった時刻において生成され、自分自身のブロ
ックに対して送付される。
【0085】一方、ファンアウトブロックに対するイベ
ントは、ブロックの予測電位の変化を伝えるものであ
り、予測補正イベントと呼ぶ。ブロックの内部ノード電
位は、ファンインブロックの予測電位値を用いて計算さ
れるが、シミュレーションの進行に従い、計算に用いた
予測電位と実際の電位との間で誤差が生じる。予測補正
イベントは、この差が規定値に達した場合に、古い予測
電位を用いて計算したブロックに対して送付されるイベ
ントである。
【0086】上述のようにして生成されたイベントは、
一度、イベントキューに送られる。該イベントキューで
は、そのイベントが有効か否かの検査を行う。そして、
送られてきたイベントが予測補正イベントであれば、イ
ベントキューに積まれている同じブロックに送付される
自己制御イベントと時刻を比較し、新しく送られてきた
イベントの方が遅い場合には、該予測補正イベントは廃
棄される。
【0087】一方、新しく送られてきたイベントが自己
制御イベントの場合には、同じブロックに対して送付さ
れるイベントは、このイベントを除いて、全てイベント
キューから削除される。これは、いずれの場合も、自己
制御イベントによる新しい電位計算では、新しい予測値
が用いられるため、古い予測値に基づいて発生したイベ
ントは、無意味なものとなるからである。
【0088】削除されずに残った新しいイベントは、イ
ベントキューに時間順に積まれる。これらのイベント
は、指定時刻になると、イベントキューから引き出さ
れ、当該ブロックに送付される。
【0089】次に、図14に示す回路シミュレーション
装置の構成を説明する。コントロール部200は、シス
テム全体を制御する。入力部210は、ネットリスト、
素子情報、シミュレーション制御データなどのイベント
・ドリブン方式による過度解析の回路シミュレーション
に必要となる情報を外部入力するための装置である。
【0090】回路情報記憶部220は、該入力部210
から入力される上記情報を格納すると共に、シミュレー
ション結果も記憶するメモリである。有効ブロック検出
部230は、上記図5に示す有効ブロック検出装置と同
様な機能を有し、該回路情報記憶部220からシミュレ
ーション対象の回路の構成情報を入力し、上記方法によ
り該回路から有効ブロックを検出する。
【0091】有効ブロック格納部240は、該有効ブロ
ック検出部230によって検出された有効ブロックを格
納するメモリである。シミュレーション実行部250
は、上記回路情報記憶部220からシミュレーションに
必要な情報を読みだして、該情報を基にイベント・ドリ
ブン方式により、回路の過度解析のシミュレーションを
実行する。シミュレーション実行部250は、イベント
を作成すると、そのイベントを有効イベント制御部26
0に送る。
【0092】有効イベント制御部260は、シミュレー
ション実行部250からイベントを受け取ると、そのイ
ベントの送付先のブロックが有効ブロックであるか否か
を、有効ブロック格納部240に格納されている有効ブ
ロック情報を基に判定する。そして、その判定結果をシ
ミュレーション実行部250に返す。
【0093】シミュレーション実行部250は、該有効
イベント制御部260から上記判定結果を受け取ると、
送付先が有効ブロックであるイベントのみを用いてシミ
ュレーションを実行する。そして、そのシミュレーショ
ン結果を回路情報記憶部220に格納する。
【0094】シミュレーション結果出力部270は、該
回路情報記憶部220からシミュレーション結果を読み
だして、それを、例えば、プリンタやディスプレイを介
して、印字または画面出力する。
【0095】図15は、図14の回路シミュレーション
装置によって実行されるイベント・ドリブン方式による
過度解析の回路シミュレーション処理の内容を、説明す
るフローチャートである。
【0096】先ず、有効ブロック検出部230は、回路
情報記憶部220から入力部210を介して入力された
入力データ(ネットリストなど)を読みだし(S2
1)、続いて、上記入力データによって定義されている
回路内のブロックの中から、解析対象のブロックに対す
る有効ブロックを、上述した方法により決定し、この有
効ブロックを有効ブロック格納部240に格納する(S
22)。
【0097】次ぎに、シミュレーション実行部250
は、回路情報記憶部220からシミュレーションに必要
となる情報を読みだして、まず、初期イベントを生成す
る。そして、イベント・ドリブン方式によるシミュレー
ション(イベントドリブン・シミュレーション)の実行
を開始する(S23)。
【0098】以後、シミュレーション実行部250は、
次々と、イベントを発生させて、イベントドリブン・シ
ミュレーションを進行させていく。この場合、シミュレ
ーション実行部250は、イベントを生成するごとに、
そのイベントの送付先のブロックが有効ブロックである
か否かを有効イベント制御部260に問い合わせる。そ
して、有効ブロックのみにイベントを送付する(S2
4)。
【0099】シミュレーション実行部250は、イベン
トを受け取るブロックについて、そのイベントを受け取
った時刻以降の予測電位の算出などのシミュレーション
処理を実行する(S25)。
【0100】そして、。上記シミュレーション処理の結
果を基に、新たなイベントを生成する(S26)。シミ
ュレーション実行部250は、上記ステップS24〜ス
テップS26の処理を、新たに生成されるイベントが無
くなるまで(S26、無)、繰り返す。そして、シミュ
レーションが終了すると、その結果を回路情報記憶部2
20に格納する。該回路情報記憶部220に格納された
シミュレーション結果は、シミュレーション結果出力部
270により、外部に出力される(S27)。
【0101】このように、本実施例では、有効ブロック
に対してのみイベントを送付するので、高速な回路シミ
ュレーションが可能となる。また、深度を変えることに
より、シミュレーションの解析精度を調整することも容
易に可能である。
【0102】尚、上述した実施例では、解析対象のノー
ドを一つのみ指定していたが、本発明は、これに限定さ
れることなく、複数のノードを解析対象に指定すること
も可能である。また、シミュレーション対象となる回路
もCMOS回路のみでなく、NMOS回路やPMOS回
路などその他の半導体集積回路にも適用可能なものであ
る。
【0103】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、解析対象のノードのシミュレーション精度に影響を
及ぼすノードを含むブロックを、有効ブロックとして抽
出する。また、イベント・ドリブン方式の回路シミュレ
ーションにおいて、該有効ブロックに対してのみ、イベ
ントを送付するようにしたので、高速な回路シミュレー
ションが可能となる。したがって、半導体集積回路の回
路設計の開発期間の短縮に寄与することが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図(その1)である。
【図2】本発明の原理を説明する図(その2)である。
【図3】本発明の原理を説明する図(その3)である。
【図4】本発明の原理を説明する図(その4)である。
【図5】本発明の一実施例である有効ブロック検出装置
のシステム構成を示すブロック図である。
【図6】深度を説明する図である。
【図7】本実施例で解析対象とするCMOS−FET回
路を示す図である。
【図8】図7に示す回路を複数のブロックに分割した図
である。
【図9】図8内のQ1〜Q11までの各ブロックのファ
ンイン、ファンアウトの接続関係をブロックにより示す
図である。
【図10】図5に示す有効ブロック抽出装置の動作を説
明するフローチャートである。
【図11】他の回路分割の例を示す図である。
【図12】さらに、他の回路分割の例を示す図である。
【図13】有効ブロックを抽出する方法の他の実施例を
説明するフローチャートである。
【図14】イベント・ドリブン方式による回路シミュレ
ーションを実行する回路シミュレーション装置の一構成
例を示す図である。
【図15】図14の回路シミュレーション装置によって
実行されるイベント・ドリブン方式による過度解析の回
路シミュレーションを、説明するフローチャートであ
る。
【符号の説明】
12、22 深度判定手段 14、24 有効ブロック判定手段 26、36 イベント発生手段 28、38 シミュレーション実行手段 32 有効ブロック情報入力手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−274563(JP,A) 特開 平6−274570(JP,A) 特開 平6−83897(JP,A) 藤澤久典、外3名、「予測法に基づく 高精度イベントドリブン回路シミュレー ション方式」、電子情報通信学会技術研 究報告、電子情報通信学会、平成6年、 Vol.94、No.316(VLD94 75 −86)、p.61−66 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50 JICSTファイル(JOIS)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回路内の各ブロックについて、解析対象の
    ノードを含む解析対象ブロックに対するファンアウトレ
    ベルの深さを深度として求める深度判定手段と、 該深度判定手段によって求められた各ブロックの深度
    を、指定された規定深度と比較して、上記解析対象のノ
    ードのシミュレーション精度に所定レベル以上の影響を
    及ぼすブロックを、有効ブロックと判定する有効ブロッ
    ク判定手段と、 を備えることを特徴とする有効ブロック抽出装置。
  2. 【請求項2】 前記深度判定手段は、 上記解析対象ブロックを起点として、回路内のブロック
    を接続している全てのパスを検索するパス検索手段と、 該パス検索手段によって得られるパス情報を基に、回路
    内の全ブロックについて、上記解析対象ブロックに対す
    る深度を求める深度算出手段と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の有効ブロック
    抽出装置。
  3. 【請求項3】 前記深度算出手段は、 前記解析対象ブロックから深度を求める対象のブロック
    に達するまでのパスの中に含まれる、ファンインからフ
    ァンアウト方向へのブロック間接続パスの個数を算出し
    て、その個数を、該対象ブロックの深度とすること、 を特徴とする請求項2記載の有効ブロック抽出装置。
  4. 【請求項4】 前記深度算出手段は、前記解析対象ブロ
    ックから深度を求める対象のブロックまでのパスが複数
    存在し、上記ファンインからファンアウト方向へのブロ
    ック間接続パスの個数が複数求められた場合には、最小
    の個数を深度とすること、 を特徴とする請求項3記載の有効ブロック抽出装置。
  5. 【請求項5】有効ブロック抽出装置が、回路内の各ブロ
    ックについて、解析対象のノードを含む解析対象ブロッ
    クに対するファンアウトレベルの深さを深度として求
    め、前記有効ブロック抽出装置が、前記 求められた各ブロッ
    クの深度を、指定された規定深度と比較して、上記解析
    対象のノードのシミュレーション精度に所定レベル以上
    の影響を及ぼすブロックを、有効ブロックと判定するこ
    と、 特徴とする有効ブロック抽出方法。
  6. 【請求項6】 イベント・ドリブン方式により回路シミ
    ュレーションを実行する回路シミュレーション装置にお
    いて、 回路内の各ブロックについて、解析対象のノードを含む
    解析対象ブロックに対するファンアウトレベルの深さを
    深度として求める深度判定手段と、 該深度判定手段によって求められた各ブロックの深度
    を、指定された規定深度と比較して、上記解析対象のノ
    ードのシミュレーション精度に所定レベル以上の影響を
    及ぼすブロックを、有効ブロックと判定する有効ブロッ
    ク判定手段と、 該有効ブロック判定手段によって有効ブロックと判定さ
    れたブロックに対してのみイベントを発生させるイベン
    ト発生手段と、 該イベント発生手段によって発生されたイベントのみに
    基づいて、回路シミュレーションを実行するシミュレー
    ション実行手段と、 を備えたことを特徴とする回路シミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 イベント・ドリブン方式により回路シミ
    ュレーションを実行する回路シミュレーション装置にお
    いて、 上記解析対象のノードのシミュレーション精度に所定レ
    ベル以上の影響を及ぼす有効ブロックに関する情報を入
    力する有効ブロック情報入力手段と、 該有効ブロック情報入力手段を介して入力される上記有
    効ブロック情報を記憶する有効ブロック情報記憶手段
    と、 該有効ブロック情報記憶手段に記憶されている有効ブロ
    ックに対してのみイベントを発生させるイベント発生手
    段と、 該イベント発生手段によって発生されたイベントのみに
    基づいて、回路シミュレーションを実行するシミュレー
    ション実行手段と、 を備えたことを特徴とする回路シミュレーション装置。
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