JP3150196B2 - Mri用磁界発生装置 - Google Patents
Mri用磁界発生装置Info
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Description
撮影装置(以下MRIという)等に用いられる磁界発生
装置の改良に係り、多角筒状の継鉄内周面に配置した永
久磁石構成体を継鉄当接面に垂直な磁化方向を有する永
久磁石ブロックから構成することにより、永久磁石構成
体の組立てが容易になり、所要部の均一磁界を向上させ
かつ永久磁石の使用量を低減したMRI用磁界発生装置
に関する。
多角筒状の鉄等からなる継鉄内周部に複数の棒状永久磁
石構成体を環状に組み合せ配置した磁気回路が知られて
いる。この構成は、空隙を形成して対向する一対の永久
磁石構成体を継鉄にて磁気的に結合し一体化した構成の
磁気回路と比較して、磁気漏洩が少なく、磁石を効率よ
く使用することができる構成として知られている。上記
MRI用磁界発生装置の磁界発生源となる永久磁石構成
体は、製造上の問題や組立作業性等の理由から、通常複
数の永久磁石ブロックから構成される。
として、特開昭61−38453号公報には、断面が直
角2等辺3角形で磁化方向が前記2等辺3角形の頂角の
2等分線と一致する4つの永久磁石バーにより磁場空間
が形成され、これら4つの永久磁石バーの側面は、長手
方向に見てこれらのバーによって囲まれる方形断面の磁
場空間を決定する構成が提案されている。
−177903号公報には、多角筒状のコアの内壁面
に、コアの内壁面に垂直に磁化された断面台形を有する
板状の永久磁石を中空部の均一磁場方向に垂直な内壁面
に配置し、前記内壁面とは異なる角度方向の内壁面に
は、中空部に接する中空側の面に垂直な方向に磁化され
た断面不等辺3角形を有する板状の永久磁石を配置した
構成が提案されている。
石ブロックからなる永久磁石構成体を適当な方向に磁化
し、筒状継鉄の中空部に所要の均一磁界を形成するよう
組み合せ配置するが、永久磁石構成体がそれぞれ異なる
方向に磁化されるため、その着磁処理及び組立加工が困
難であるという問題がある。さらに、MRI用磁界発生
装置の軽量化が強く要請されており、磁石効率を上げて
磁石の使用量を低減することが求められている。
もので、MRI用磁界発生装置において、磁気回路の組
立てを容易にし、さらに磁石効率を向上させて装置の軽
量化を図ることができる磁界発生装置の構成の提供を目
的とする。
組立てが容易で、磁石効率が向上する構成を目的に、通
常の方法で磁化された永久磁石ブロックを組合せて永久
磁石構成体を形成することに着目して種々検討した結
果、それぞれ予め磁化された複数個の永久磁石ブロック
の積層体から構成される永久磁石構成体の磁化方向を継
鉄当接面に対して垂直な構成とすることにより、永久磁
石構成体の組立てを容易にし、かつ磁石効率を向上させ
て装置の軽量化を達成できることを知見し、この発明を
完成した。
周面に複数の永久磁石構成体を環状配置するとともに永
久磁石構成体にて囲まれた空隙内に該継鉄の軸方向に直
交する方向に主要磁界を形成するMRI用磁界発生装置
において、前記永久磁石構成体のうち少なくとも一対
が、空隙内の主要磁界方向に対して直交する方向に空隙
対向面を形成するとともに、互いの空隙対向面の磁極が
異なるように対向配置し、かつ前記複数の永久磁石構成
体が各々複数個の永久磁石ブロックの積層体からなり、
各永久磁石構成体の磁化方向が継鉄当接面に垂直となる
ように、各永久磁石構成体が予め磁化された複数の永久
磁石ブロックを積層・配置した構成からなることを特徴
とするMRI用磁界発生装置である。さらに、この発明
は、上記の構成において、必要に応じて所定の永久磁石
構成体間の隣接部に空隙を設けたことを特徴とするMR
I用磁界発生装置である。
継鉄内周面に沿って、断面3角形、台形または方形の永
久磁石構成体を組み合せ配置し一体化したものである。
この構成によって磁気漏洩が少なく、磁石を効率よく使
用することができる。永久磁石構成体はいかなる形状、
構成でもよく、寸法の異なる複数個の永久磁石ブロック
を積層・配置することにより形成されるが、特に永久磁
石構成体を複数個の電気的に絶縁された永久磁石ブロッ
クで構成することにより、該永久磁石構成体に発生する
渦電流を低減することができる。永久磁石構成体にはア
ルニコ、フェライト磁石、Sm−Co等の永久磁石が用
いられるが、特に最大エネルギー積30MGOe以上を
有するR−Fe−B系希土類磁石で構成することによ
り、安定な均一磁界が得られ、装置を小型化できる。
磁性材料が用いられるが、特に、鉄、けい素鋼板等の積
層体からなる継鉄を用いることにより製作が容易とな
り、かつ渦電流の低減効果が大きくなる。積層されるけ
い素鋼板は、厚み0.35mmや0.5mm等の通常使
用されるものでよい。また、継鉄の全体がけい素鋼板で
なくてもよく、永久磁石構成体や装置を考慮して、種々
の構成が選定される。また、この発明において、傾斜磁
界コイルは多角筒状に組合せ配置した永久磁石構成体内
周面に沿って設置される。
〜図4は永久磁石構成体の要部説明図であり、以下図面
に基づいてこの発明の構成並びに作用を詳述する。図1
において、空隙3内の所定磁界方向に対して直交する方
向に空隙対向面を形成した、すなわち筒状継鉄1内周面
にY軸方向に対向配置した一対の永久磁石構成体2a,
2dは、永久磁石ブロックを断面偏平台形の板状に組み
立てた空隙内の磁界形成に寄与する主たる磁界発生源で
ある。さらに筒状継鉄1内の残る内周面に配置した複数
の永久磁石構成体2b,2c,2e,2fは、断面3角
形の板状に組み立てられ、その形状、寸法は空隙3内部
に均一な静磁界を発生するよう適宜選定される。従っ
て、磁気回路は筒状継鉄1の内周面に主要磁界を形成す
る一対の断面台形の永久磁石構成体2a,2dと、4個
の断面3角形の永久磁石構成体2b,2c,2e,2f
を配置し磁気的に一体化することによって構成されてい
る。いずれの永久磁石構成体の磁化方向(図中矢印にて
示す)も継鉄当接面に対して垂直方向となるように構成
してある。
2e,2fは、要求される空隙内の磁束密度(Bg)、
空隙の大きさ等によって種々の形状が選定されるが、図
2に示すように、通常、永久磁石の磁気特性、θ、Bg
等を考慮してψの角度を設置し、これに基づいて継鉄の
形状寸法が決定される。しかし、いずれの場合も永久磁
石構成体の継鉄当接面に対して垂直方向に永久磁石ブロ
ックを配置、積層すれば、その磁化方向を容易に継鉄当
接面に対して垂直となるよう配置できる。
磁石構成体2aと断面3角形状の永久磁石構成体2bと
の間、継鉄1内周面方向の隣接部に隣接部空隙5を形成
することにより、筒状継鉄1内部の磁界均一度を著しく
向上させることができる。隣接部空隙5は、両方の永久
磁石構成体2a,2b及び継鉄1の形状、寸法により適
宜選定されることにより、その空間形状等が決定される
が、図3に示すように隣接部空隙5内にも均一な静磁界
が得られるよう形状、寸法を種々選定した永久磁石ブロ
ックを当該隣接部に配置することが望ましい。
おける永久磁石ブロックの組立て例の一例を示すが、永
久磁石構成体は必ずしも同じ寸法の永久磁石ブロックで
構成される必要はなく、また完全な断面3角形の板状に
形成する必要はないが、様々な形状、寸法の永久磁石ブ
ロックを継鉄当接面に対して垂直方向に積層し、ほぼ断
面3角形の永久磁石構成体を形成することが望ましい。
使用するため、主要磁界を発生する一対の永久磁石構成
体空隙対向面に磁極片を設置してもよい。特に好ましい
構成として、図4に示すように永久磁石構成体2a,2
dよりもZ軸方向が短く、空隙対向面のZ軸方向両端部
及び中央部に突起7,8を有した軟質磁性材からなる磁
極片6を設置することにより、磁石効率を向上させるこ
とができる。さらに、主要磁界を形成する一対の永久磁
石構成体の空隙対向面で磁極片を設置しない磁石露出部
に、その磁化方向を開口部に向かって開くよう30°〜
60°に傾斜した永久磁石シムを配置することにより、
磁石の使用効率をさらに向上させることができる。
磁気回路を形成する永久磁石構成体の磁化方向を継鉄当
接面と垂直にすることにより、複数の永久磁石ブロック
での組み立てが容易となり、さらに磁石の使用効率が改
善されるため磁気回路全体の軽量化が可能となる。
口部の空隙中心にX軸−Y軸方向の1/4部分を示す図
5の如く、厚み90mm、Z軸方向長さ1300mmの
6角筒状の鉄バルク体からなる筒状継鉄10の空隙13
対向面に、継鉄10の内周面である空隙対向面に対して
垂直方向に磁化方向を有し主要磁界を発生させる、幅5
20mm、厚み170mm、Z軸方向長さ1300mm
の一対の断面台形状のNd−Fe−B系永久磁石構成体
12aを対向配置した。また、空隙13内に均一な静磁
界を発生させるよう、継鉄10の空隙対向面に角型ブロ
ックで構成され継鉄当接面に対して垂直な磁化方向を有
する、4個の断面3角形Nd−Fe−B系永久磁石構成
体12bを配置し、かつ永久磁石構成体12a,12b
間の当接部に隣接部空隙15を設けて磁気的に一体化し
た。
界を形成する一対の永久磁石構成体12a以外の4個の
断面3角形永久磁石構成体12bの磁化方向を、X軸と
平行方向として配置した構成(比較例1)の磁界発生装
置を作製した。実施例1と同様の構成で、図6のBに示
す如く、主要磁界を形成する一対の永久磁石構成体以外
の4個の断面3角形永久磁石構成体の磁化方向を、空隙
対向面に対して垂直方向として配置した構成(比較例
2)の磁界発生装置を作製した。実施例、比較例1及び
比較例2における磁気回路の磁石重量を表1に示す。
施例の永久磁石構成体の磁石重量は、比較例1の磁石重
量に対して8.2%、比較例2の磁石重量に対しては
2.5%低減できたことが分かる。
磁界を形成する一対の永久磁石構成体を対向配置し、さ
らに残る継鉄内周面に永久磁石構成体を配し磁気的に結
合してなるMRI用磁界発生装置において、全ての永久
磁石構成体の磁化方向が継鉄当接面に垂直な構成とし、
かつ永久磁石構成体の隣接部に空隙を形成することによ
って、永久磁石構成体の永久磁石ブロックでの組立てを
容易にし、かつ磁石の使用効率を改善し装置の小型、軽
量化を実現できる。
示す斜視説明図である。
石構成体間の隣接部空隙の構成を示す要部説明図であ
る。
石構成体の組立て構成を示す要部説明図である。
生装置の構成を示す斜視説明図である。
石構成体の磁化方向を示す要部説明図である。
磁石構成体の磁化方向を示す要部説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 多角筒状の継鉄内周面に複数の永久磁石
構成体を環状配置するとともに永久磁石構成体にて囲ま
れた空隙内に該継鉄の軸方向に直交する方向に主要磁界
を形成するMRI用磁界発生装置において、前記永久磁
石構成体のうち少なくとも一対が、空隙内の主要磁界方
向に対して直交する方向に空隙対向面を形成するととも
に、互いの空隙対向面の磁極が異なるように対向配置
し、かつ前記複数の永久磁石構成体が各々複数個の永久
磁石ブロックの積層体からなり、各永久磁石構成体の磁
化方向が継鉄当接面に垂直となるように、各永久磁石構
成体が予め磁化された複数の永久磁石ブロックを積層・
配置した構成からなることを特徴とするMRI用磁界発
生装置。 - 【請求項2】 前記一対の永久磁石構成体と該構成体の
各々に隣接する他の永久磁石構成体との間の隣接部に空
隙を設けたことを特徴とする請求項1記載のMRI用磁
界発生装置。
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JPH05326252A JPH05326252A (ja) | 1993-12-10 |
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