JP3149972U - ブルドン管圧力計 - Google Patents

Abstract

【課題】ブルドン管圧力計において、簡単な構成で圧力源に生じた圧力変化の緩衝を行うことができるとともにブルドン管圧力計内の異物の外部への流出を防止する構造を得る。【解決手段】一方が圧力源に連通し他方がブルドン管１０に連通する圧力導入路４１を備え、前記圧力源に連結する軸部４０を有するブルドン管圧力計１において、前記圧力導入管４１に、前記圧力源側に生じる圧力変化の緩衝用のフィルタ（焼結金属フィルタ）５０を配置して構成する。【選択図】 図１

Description

本考案は、測定圧が導入されるブルドン管を備え、測定圧によって生じる金属の弾性歪みを機械的に拡大表示する気候を有するブルドン管圧力計に関し、特に、ブルドン管内への過剰圧力の印圧を規制するための構造に関する。

ブルドン管圧力計は、ガス圧力等を測定するために圧力源（ガス供給源）に連結して使用するもので、測定圧が導入されるブルドン管と、測定圧の変化に応じてブルドン管に生じる金属の弾性歪みを指針の回転に変換する圧力表示変換機構を備えて構成されている。

圧力表示変換機構は、リンク、カム、ギヤ等の可動部材を連結することで構成され、測定圧によって生じる金属の弾性歪みを機械的に拡大表示するように構成されている。

このような構造のブルドン管圧力計において、圧力表示変換機構を保護するために、ブルドン管内への過剰圧力の印圧を抑制するための種々の構造が提案されている。
例えば、ブルドン管圧力計における圧力源に連結する軸部に、コイルスプリングと測定圧との圧力均衡により動作する逆止弁を備えた圧力リミッターを設けることにより過剰圧力の印圧を抑制する構成が特許文献１に記載されている。
特開２００７−１９８８９１公報

この構成によれば、圧力リミッターを構成するに際して種々の部材が必要であるので構造が複雑になり、安価に作製する簡易な構成のブルドン管圧力計には不向きであるという問題点がある。

そこで、ブルドン管内への過剰圧力の印圧を抑制するための簡便な構成として、図２に示すように、軸部４０の圧力導入路４１への流量を制限するための小径の流路６１を有するオリフィス６０を介在させることが従来行われていた。

しかしながら、上述した各構造は、過剰圧力の印圧を抑制することには有効であるが、一方では次のような不都合があった。
すなわち、例えば図２に示すように、軸部４０にオリフィス６０を組み込む場合、オリフィス６０自体をネジで固定するか、圧入して固定する等により、ネジ固定部や圧入部から金属粉等の異物が軸部４０の圧力導入路４１を通してブルドン管１０内に入り込むことがあった。このような場合、異物を除去することは非常に困難であり、また、その異物が入ったままのブルドン管圧力計を圧力調整器に取り付けて使用すると、ブルドン管圧力計内の異物が外部に流れ出し、接続された圧力調整器や各種バルブ等の中に入ると故障を引き起こす原因となる可能性があった。

本考案は上記実情に鑑みて提案されたものであり、簡単な構成で圧力源に生じた圧力変化の緩衝を行うことができるとともに、ブルドン管圧力計内に生じた異物の外部への流出を防止するブルドン管圧力計を提供することを目的としている。

上記目的を達成するため請求項１の考案は、一方が圧力源に連通し他方がブルドン管に連通する圧力導入路を備え、前記圧力源に連結する軸部を有するブルドン管圧力計において、前記圧力導入管に、前記圧力源側に生じる圧力変化の緩衝用のフィルタを配置して成ることを特徴としている。

請求項２の考案は、請求項１のブルドン管圧力計において、前記フィルタは、粉状の焼結金属を固めて構成した焼成金属フィルタであることを特徴としている。

請求項３の考案は、請求項２のブルドン管圧力計において、前記フィルタは、前記圧力導入管にかしめ構造で固定して成ることを特徴としている。

本考案によれば、ブルドン管圧力計の圧力導入管に、圧力源側に生じる圧力変化に対する緩衝用のフィルタを配置したので、圧力源側からガス等が圧力導入管に供給された場合に、フィルタが流量を規制することができ、圧力源側に生じる急激な圧力変化に対する緩衝を行うことができ、ブルドン管内への過剰圧力の印圧を規制することができる。

また、ブルドン管圧力計に金属粉などの異物が発生した場合でも、フィルタにより外部への流出を防止し、ガス配管に汚れが発生することを防止することができる。

本考案のブルドン管圧力計の実施形態の一例について、図面を参照しながら説明する。図１は、実施形態の一例に係るブルドン管圧力計の正面説明図である。

ブルドン管圧力計１は、円環状のブルドン管１０を収めた扁平円柱状のゲージ本体２０と、ゲージ本体２０内に配置されブルドン管１０に生じる金属の弾性歪みを指針３１の回転に変換する圧力表示変換機構３０と、ブルドン管１０に連通する圧力導入路４１を備えた軸部４０を有して構成されている。

圧力表示変換機構３０は、ブルドン管１０の先端部１１に連結された連結片１２にピン３を介して連結されるリンク１４と、このリンク１４の先端部に設けられるピン１５と、このピン１５に連動する逆Ｓ字状のレバー１６と、このレバー１６の途中を回動可能に支持するピン１７と、レバー１６の回動端に形成される扇形のラックギア１８と、このラックギア１８に噛み合うピニオンギア１９とを備え、このピニオンギア１９が指針３１と共に回転するように構成されている。

軸部４０の圧力導入路４１は、入口側に大径部４２が形成され、この大径部４２に円柱状のフィルタ５０を装着し、その外側に支持筒４３を螺着することでフィルタ５０を圧力導入路４１の大径部４２内に固定している。
フィルタ５０は、金属フィルタ（金属多孔質体）で構成されている。金属フィルタは、金属に無数の孔があいたような構造の部材であり、金属不織布やポーラスな焼結金属を含むものである。フィルタ５０は、例えば、ステンレスや真鍮を粉状とした焼結金属を固めて円柱状に構成した焼成金属フィルタを使用することで、供給される各種ガスに対しての耐食性を向上させることができる。
また、軸部４０の周囲には、圧力源側に螺合する雄ネジ部４４が形成されることで、圧力源側に連結可能に構成されている。

本例では、フィルタ５０の外側に支持筒４３を螺着することでフィルタ５０を大径部４２内に固定しているが、フィルタ（焼結金属フィルタ）５０を挿入した後にフィルタ端部を変形させる等の処理を行うかしめ処理により、フィルタ５０を圧力導入路４１の大径部４２内に固定してもよい。

上記した構造のブルドン管圧力計１によれば、ブルドン管１０内に導かれる測定圧力が変化すると、ブルドン管１０の曲率が変化し、ブルドン管１０の先端部１１に連結されたられたピン１３が移動する。このピン１３の動きをリンク１４がレバー１６に伝え、ラックギア１８を回動させる。このラックギア１８の回動によってピニオンギア１９が指針３１と共に回転し、指針３１がブルドン管圧力計の表示部（目盛部）を指し示す。

ブルドン管１０内に導かれる半導体製造に際して使用されるガス等の気体は、フィルタ５０を介してブルドン管１０内に導かれるが、圧力源から供給されるガス等の圧力が急激に上昇する場合であっても、圧力導入路４１内に設けたフィルタ５０で流量が制限されるので、圧力源に生じた圧力変化の緩衝を行うことができる。
また、ブルドン管圧力計１内のガスが圧力源側に戻る場合が生じても、圧力導入路４１内にフィルタ５０を設けたことによりブルドン管圧力計１内の異物の外部への流出を防止することができる。

本考案の実施例に係るブルドン管圧力計を示す正面説明図である。 従来のブルドン管圧力計の軸部の構造を示す断面説明図である。

１…ブルドン管圧力計、 １０…ブルドン管、 １１…先端部、 １２…連結片、 １３…ピン、 １４…リンク、 １５…ピン、 １６…レバー、 １７…ピン、 １８…ラックギア、 １９…ピニオンギア、 ２０…ゲージ本体、 ３０…圧力表示変換機構、 ３１…指針、 ４０…軸部、 ４１…圧力導入路、 ４２…大径部、 ４３…指示部、 ５０…フィルタ（焼結金属フィルタ）、 ６０…オリフィス。

Claims (3)

1. 一方が圧力源に連通し他方がブルドン管に連通する圧力導入路を備え、前記圧力源に連結する軸部を有するブルドン管圧力計において、
   前記圧力導入管に、前記圧力源側に生じる圧力変化の緩衝用のフィルタを配置して成ることを特徴とするブルドン管圧力計。
2. 前記フィルタは、粉状の焼結金属を固めて構成した焼成金属フィルタである請求項１に記載のブルドン管圧力計。
3. 前記フィルタは、前記圧力導入管にかしめ構造で固定して成る請求項２に記載のブルドン管圧力計。

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