JP3148562U - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エネルギー損失が小さく、効率的に動力を取り出すことのできる内燃機関を提供する。【解決手段】 水平方向に配置され、一方端部がモーター2に連結されて回転し、クラッチ11を備える主軸10と、主軸10の一方端部側に固着され、一方端部から他方端部に向けて徐々に外径が小さく設定され、それに対応する外径のカバー22に覆われた複数の回転翼21を備える空気圧縮機20と、主軸10の他方端部に固着され、多数のバケット32から構成され、外箱33に収納されたタービン本体31を有するタービン機構30と、カバー22と外箱33を連通し、点火プラグ41と燃料噴射ノズル42を備えた燃焼室40と、主軸10の他方端部に連結された減速機50とで構成する。【選択図】 図1
Description
本考案は、動力発生装置の内部で燃料を燃焼させることによって動力を取り出す内燃機関に関するものである。
例えば、自動車のエンジンを構成する内燃機関は、一般に、シリンダー内に燃料と空気を供給し、それを圧縮すると共に点火することによってシリンダー内で燃焼(爆発)させてピストンを往復運動させ、さらに、その往復運動を回転運動に変換し、動力として取り出している。
こうした従来の内燃機関は、動力の取り出しを、往復運動を回転運動に変換することによって行っているので、必然的にエネルギー損失が大きく、効率的に動力を取り出しているとは言えない。
本考案はこうした問題に鑑み創案されたもので、エネルギー損失が小さく、効率的に動力を取り出すことのできる内燃機関を提供することを課題とする。
図1乃至図4を参照して説明する。請求項1に記載の内燃機関1は、水平方向に配置され、一方端部がモーター2に連結されて回転し、前記モーター2の回転数を超えると当該モーター2と遮断するクラッチ11を備える主軸10と、前記主軸10の一方端部側に固着され、前記一方端部から他方端部に向けて徐々に外径が小さく設定され、それに対応して外径が徐変するカバー22に覆われた複数の回転翼21を備える空気圧縮機20と、前記主軸10の他方端部に固着され、多数のバケット32から構成され、外箱33に収納されたタービン本体31を有するタービン機構30と、前記カバー22と外箱33を連通し、点火プラグ41と燃料噴射ノズル42を備えた燃焼室40と、前記主軸10の他方端部に連結された減速機50と、を備える。
そして、前記複数の回転翼21で生成した圧縮空気と、前記燃料噴射ノズル42から供給された燃料を前記燃焼室40において混合し、前記点火プラグ41で点火して爆発させ、その圧力によって前記タービン本体31を回転させ、その回転力を減速機50によって減速し、外部に取り出すものである。
請求項2に記載の内燃機関1は、水平方向に配置され、一方端部がモーター2に連結されて回転し、前記モーター2の回転数を超えると当該モーター2と遮断するクラッチ11を備える主軸10と、前記主軸10の一方端部側に固着され、前記一方端部から他方端部に向けて徐々に外径が小さく設定され、それに対応して外径が徐変するカバー22に覆われた複数の回転翼21を備える空気圧縮機20と、前記主軸10の他方端部に固着され、多数のバケット32から構成され、外箱33に収納されたタービン本体31を有するタービン機構30と、前記カバー22と外箱33を連通し、点火プラグ41と燃料噴射ノズル42を備えた燃焼室40と、前記主軸10の他方端部に連結された減速機50と、を備える。
そして、前記複数の回転翼21で生成した圧縮空気と、前記燃料噴射ノズル42から供給された燃料を前記燃焼室40において混合し、前記点火プラグ41で点火して爆発させ、その爆発圧力によって前記タービン本体31を回転させ、その回転力を減速機50によって減速し、外部に取り出すものである。また、前記燃焼室40を複数設けて、前記タービン本体31の複数箇所に前記爆発圧力を作用させる。
請求項3に記載の内燃機関は、少なくとも、燃焼室(40)に隣接して暖気室60を設け、前記燃焼室40の熱を利用して前記暖気室60で加温した空気を、空気圧縮機20に供給するものである。
本考案に係る内燃機関1は、タービン本体31の回転力(回転運動)を、減速機50を介してそのまま回転力(回転運動)として外部に取り出すことができるので、エネルギー損失が小さく、効率的に動力を取り出すことができる。
すなわち、外径が一方端部から他方端部に向けて徐々に小さく設定された回転翼21を回転させることによって空気を圧縮し、その圧縮空気を燃焼室40に供給し、そこで燃料噴射ノズル42から供給された燃料と混合する。そして、その混合ガスを点火プラグ41によって点火して燃焼(爆発)させ、その爆発圧力をタービン本体31に供給して、そのタービン本体31を回転させ、その回転力を減速機50で減速して外部に取り出す。
従って、従来技術のように往復運動を行うことなく回転運動のみによって動力を取り出すことができるので、小さなエネルギー損失のみで、効率的な動力の取り出しを行うことができる。
なお、タービン本体31の回転数がモーター2の回転数を超えると、クラッチ11の働きでタービン本体31は爆発圧力のみで回転して主軸10および回転翼21を回転させる。従って、モーター2を停止させた状態で、空気圧縮機20の内部で圧縮空気を作り出し、それを燃焼室40に送ることができる。
請求項2に記載の内燃機関1は、請求項1に記載の考案と同様の効果を発揮する。また、燃焼室40を複数設けて、タービン本体31の複数箇所に混合ガスの爆発圧力を作用させるので、タービン本体31をさらに効果的に回転させることができる。これにより、動力をさらに効率的に取り出すことができる。
請求項3に記載の内燃機関は、少なくとも、燃焼室40に隣接して暖気室60を設け、燃焼室の熱を利用して、暖気室で加温した空気を空気圧縮機20に供給するので、温度の高い圧縮空気を空気圧縮機20で生成し、それを燃焼室40に供給することができる。従って、燃焼室40での混合ガスの燃焼を、さらに効果的に行うことができ、より効率的な動力の取り出しを行うことができる。
本考案に係る内燃機関1の実施形態を、図1乃至図4に示す。この内燃機関1は、四輪車(自動車など)や二輪車(モーターバイク)などに設置されるもので、主軸10、空気圧縮機20、タービン機構30、燃焼室40、および減速機50を備える。
主軸10は、水平方向に配置され、一方端部がモーター(セルモーター)2に連結されて回転し、モーター2の回転数を超えるとそのモーター2と遮断するクラッチ(一方向クラッチ)11を備える。このクラッチ11は、従来から使用されている種々のクラッチで構成することができる。なお、この主軸10は、その一方端部と中央部を軸受12(ブッシュやベアリングなど)によって支持している。また、主軸10とモーター2とは、受動環状体13(ドラムや歯車など)および回転帯状体3(ベルトやチェーンなど)を介して連結している。
空気圧縮機20は、複数の回転翼21が、主軸10の一方端部側に固着され、その一方端部から他方端部に向けて徐々に外径が小さくなるように設定されている(すなわち多段式圧縮機を構成している)。また、複数の回転翼21が、その外径に対応して外径が徐変するカバー22に覆われている。各回転翼21は、一方端部側から他方端部側へ送風するようにスクリュー状に形成している。なお、カバー22の内周面には補強ガード24を設けて、カバー22の補強を図っている。回転翼21の回転数が毎分8,000〜15,000rpmの場合、10倍近く圧縮された空気を燃焼室40に送付することになるため、補強ガード24によってカバー22を保護する必要がある。なお、空気圧縮機20(カバー22)の出口は小径の流出路25としている。
タービン機構30は、タービン本体31が主軸10の他方端部に固着され、各タービン本体31は、多数のバケット32を水車状に等間隔で設けて構成している。このタービン本体31は、外箱33に、当該外箱33との間に大きな隙間を形成することなく収納している。なお、外箱33には複数の排気口34を設け、燃焼ガスを排気している。
燃焼室40は、カバー22の他方端部と外箱33の外周面側とを連通し、点火プラグ41と燃料噴射ノズル42を備えている。本実施形態では、燃焼室40を二つ設けて、タービン本体31の相対する二箇所に混合ガスの爆発圧力が作用するように設定している。なお、各燃焼室40の形状は、爆発圧力を効率的にタービン本体31に供給できる形状が好ましく、例えば、略瓢箪型や略だるま型とすることができる。
減速機50は、主軸10の他方端部に設けた動力取出歯車14に連結されており、主軸10の高速回転を適度な回転数に減速する。
本実施形態に係る内燃機関1は、次のように作用する。まず、モーター(セルモーター)2を回転させて、カバー22に覆われ、主軸10に固着している複数の回転翼21を回転させる。このモーター2は10,000rpm以上の回転数で主軸10および回転翼21を回転させることができる。この回転翼21の回転によって、一方端部側から他方端部側に向かって、カバー22内の空気が徐々に圧縮された後、燃焼室40に供給される。空気の圧縮は、外径が徐々に小さく設定された複数の回転翼21とカバー22とによって効果的に行われる。
燃焼室40では、圧縮空気と共に燃料噴射ノズル42から燃料が供給されて混合ガスが生成され、点火プラグ41によって点火されて燃焼(爆発)する。この爆発によって、高圧である爆発圧力が外箱33に収納されているタービン本体31の外周面側に噴出口33aを介して作用し、タービン本体31は高速回転する。この高速回転によってタービン本体31(および主軸10)の回転数がモーター2の回転数を超えると、クラッチ11によって主軸10とモーター2の連結が解除されるので、タービン本体31はモーター2の回転数に影響を受けることなく高速で回転することができる。
このタービン本体31の高速回転は減速機50によって所定速度に減速されて取り出され、車輪などに動力として伝達される。ちなみに、タービン本体31の回転数は10,000rpm〜15,000rpmに達し、それを減速機50で1/5〜1/7に減速して、2,000rpm程度にすることによって高馬力を得ることができる。
本実施形態に係る内燃機関1は、タービン本体31の回転力(回転運動)を、減速機50を介してそのまま回転力(回転運動)として外部に取り出すことができるので、エネルギー損失が小さく、効率的に動力を取り出すことができる。すなわち、往復運動を伴うことなく、回転運動のみによって動力を取り出すことができるので、効率的な動力の取り出しを行うことができる。
また、本実施形態の内燃機関1は、燃焼室40を二つ設けて、タービン本体31の外周面の二箇所に混合ガスの爆発圧力を作用させるので、タービン本体31をさらに効果的に回転させることができる。これにより、動力をさらに効率的に取り出すことができる。
なお、本実施形態に係る内燃機関1は、単純な構造で軽量化されており、また、効率的に動力を取り出すことができるため、消費燃料が少なく、二酸化炭素の排出が削減されて燃費を向上させることができるといった利点を有する。
また、この内燃機関は、燃焼室40(および空気圧縮機20)に隣接して暖気室60を設けることができる。そして、燃焼室40で発生する熱を利用して暖気室60で加温した空気を、空気圧縮機20に供給し、高温の圧縮空気を燃焼室40に供給することによって、混合ガスの爆発をより効果的に行うことができる。これにより、タービン本体31をさらに効果的に回転させて、動力の取り出しをより効率的に行うことができる。なお、そのために空気燃焼機20のカバー22に吸気口23を設けると共に、暖気室60の壁に吸引口61を設けることができる。
1 内燃機関
2 モーター
3 回転帯状体
10 主軸
11 クラッチ
12 軸受
13 受動環状体
14 動力取出歯車
20 空気圧縮機
21 回転翼
22 カバー
23 吸気口
24 補強ガード
25 流出路
30 タービン機構
31 タービン本体
32 バケット
33 外箱
33a 噴出口
34 排気口
40 燃焼室
41 点火プラグ
42 燃料噴射ノズル
50 減速機
60 暖気室
61 吸引口
2 モーター
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14 動力取出歯車
20 空気圧縮機
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30 タービン機構
31 タービン本体
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40 燃焼室
41 点火プラグ
42 燃料噴射ノズル
50 減速機
60 暖気室
61 吸引口
Claims (3)
- 水平方向に配置され,一方端部がモーター(2)に連結されて回転し,前記モーターの回転数を超えると該モーターと遮断するクラッチ(11)を備える主軸(10)と、前記主軸の一方端部側に固着され,前記一方端部から他方端部に向けて徐々に外径が小さく設定され,それに対応して外径が徐変するカバー(22)に覆われた複数の回転翼(21)を有する空気圧縮機(20)と、前記主軸の他方端部に固着され,多数のバケット(32)から構成され,外箱(33)に収納されたタービン本体(31)を有するタービン機構(30)と、前記カバーと外箱を連通し,点火プラグ(41)と燃料噴射ノズル(42)を備えた燃焼室(40)と、前記主軸の他方端部に連結された減速機(50)と、を備え、前記複数の回転翼で生成した圧縮空気と,前記燃料噴射ノズルから供給された燃料を前記燃焼室において混合し,前記点火プラグで点火して爆発させ,その圧力によって前記タービン本体を回転させ,その回転力を減速機によって減速し,外部に取り出してなる内燃機関。
- 水平方向に配置され,一方端部がモーター(2)に連結されて回転し,前記モーターの回転数を超えると該モーターと遮断するクラッチ(11)を備える主軸(10)と、前記主軸の一方端部側に固着され,前記一方端部から他方端部に向けて徐々に外径が小さく設定され,それに対応して外径が徐変するカバー(22)に覆われた複数の回転翼(21)を有する空気圧縮機(20)と、前記主軸の他方端部に固着され,多数のバケット(32)から構成され,外箱(33)に収納されたタービン本体(31)を有するタービン機構(30)と、前記カバーと外箱を連通し,点火プラグ(41)と燃料噴射ノズル(42)を備えた燃焼室(40)と、前記主軸の他方端部に連結された減速機(50)と、を備え、前記複数の回転翼で生成した圧縮空気と,前記燃料噴射ノズルから供給された燃料を前記燃焼室において混合し,前記点火プラグで点火して爆発させ,その爆発圧力によって前記タービン本体を回転させ,その回転力を減速機によって減速し,外部に取り出してなるものであって、前記燃焼室を複数設けて,前記前記タービン本体の複数箇所に前記爆発圧力を作用させてなる内燃機関。
- 少なくとも、燃焼室(40)の外面に隣接して暖気室(60)を設け、前記燃焼室の熱を利用して前記暖気室で加温した空気を、空気圧縮機(20)に供給してなる請求項1または2に記載の内燃機関。
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JP2008008544U Expired - Fee Related JP3148562U (ja) | 2008-12-05 | 2008-12-05 | 内燃機関 |
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2008
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