JP3147791B2 - センサー追従装置 - Google Patents

センサー追従装置

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JP3147791B2 JP27955796A JP27955796A JP3147791B2 JP 3147791 B2 JP3147791 B2 JP 3147791B2 JP 27955796 A JP27955796 A JP 27955796A JP 27955796 A JP27955796 A JP 27955796A JP 3147791 B2 JP3147791 B2 JP 3147791B2
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非破壊検査設備に
おけるセンサー追従装置にかかわり、特に被検査材が剛
性の小さい小径棒鋼や小径薄肉鋼管である場合に用いて
有効なセンサー追従装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管や棒鋼などの断面円形の長尺物体で
ある被検査材を超音波探傷法などで非破壊検査するに
は、通常、被検査材をその軸長方向にスパイラル搬送す
る。この場合、被検査材は自身の曲がりや偏径に伴って
その軸心が振れ回るので、この振れ回りにセンサーを追
従させる必要がある。
【0003】このため、従来は、被検査材に直接当接せ
しめられるV型などの適宜な形状のガイド部材と検査用
センサー(以下、単にセンサーという)とを所定の間隔
をおいて対向配置する一方、昇降自在なリンク機構に支
持させた追従フレームを被検査材の上面に載置してセン
サーを被検査材の振れ回りに追従させるようにしたセン
サー追従装置が用いられていた。
【0004】しかし、上記のようなセンサー追従装置
は、その自重が被検査材に直接作用する。このため、被
検査材が剛性の小さい小径棒鋼や小径薄肉鋼管の場合に
は、被検査材が撓み変形し、センサーと被検査材との相
対位置関係が変化して検査精度が悪くなる。特に、両端
部においては、被検査材が片持ち梁状態となるために上
記の撓み変形量が大きくなり、センサーと被検査材との
相対位置関係の変化が大きくなって検査精度が著しく悪
化し、正常な探傷ができなくなるという問題があった。
【0005】尤も、被検査材の撓み変形は、追従フレー
ム自体の重量を軽量化することで防ぐことができる。し
かし、この場合は、追従フレームが軽いために被検査材
の振れ回りに追従しきれなくなるので、上記同様にセン
サーと被検査材との相対位置関係が変化して検査精度が
悪くなる。
【0006】なお、被検査材にその自重を作用させない
ようにしたセンサー追従装置としては、被検査材が通過
する開口部を有し、この開口部の中心に向かって求心状
に開閉する3つ1組のクランプ用ローラーと、4つの超
音波センサーを各別に位置可変に配置した追従フレーム
をバランスウエイトを用いて搬送ライン上に吊設したも
のがある(実開昭63−19207号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記実開昭6
3−19207号公報に提案されている装置は、同公報
の第2図に示されるように、センサーに対してクランプ
用ローラーが搬送方向の出側に設けられているにすぎ
ず、しかもクランプ用ローラーは被検査材の搬送方向に
回転するようになっている。従って、かかる装置では、
被検査材の先端がクランプ用ローラーによって把持され
るまでの間に通過する被検査材部分の被検査材とセンサ
ーとの位置関係がその余の部分と異なることになり、該
部の検査精度が低下して未検査部分が生じるのを避け得
ないという欠点を有している。
【0008】さらに、上記の装置は、クランプ用ローラ
ーの回転方向が被検査材の搬送方向と同じで、被検査材
とローラーとの搬送方向の接触が点接触であるので、端
部に大きな曲がりを有する被検査材の場合、被検査材の
端部において被検査材とセンサーとの位置関係が一定に
維持されないために、該部の検査精度が低下して未検査
部分が生じるという欠点も有している。
【0009】このため、被検査材が撓み変形しやすい小
径薄肉の鋼管であっても、被検査材の撓み変形、特に両
端部での撓み変形をほぼ確実に抑制でき、しかも被検査
材とセンサーとの相対位置関係の変化を可及的に小さく
できて検査精度の悪化することのないセンサー追従装置
の開発が望まれていた。
【0010】本発明は、上記の実状に鑑みてなされたも
ので、その課題は、被検査材に撓み変形を生じさせるこ
とがなく、被検査材とセンサーとの相対位置関係を被検
査材の全長にわたってほぼ一定に維持させ得るセンサー
追従装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次のセ
ンサー追従装置にある。
【0012】軸長方向にスパイラル搬送される断面円形
の被検査材を非破壊検査する設備におけるセンサー追従
装置であって、前記被検査材の軸心線と直交する方向に
所定の間隔を隔てて対向配置され、被検査材の上面に載
置されて被検査材とは逆方向に接触追従回転する一対の
載置用ローラーと、この載置用ローラーの軸長方向の前
後に配置され、被検査材の下面に対して各別に接離動し
て被検査材を弾圧付勢把持する一対のクランプ用ローラ
ーと、前記一対の載置用ローラーと対向する位置に配置
されたセンサーとを具備する追従フレームを、重量軽減
手段と高さ位置調整手段とを備える昇降自在なリンク機
構に、被検査材の軸心線と平行な軸廻りに揺動自在に
設してなることを特徴とするセンサー追従装置。
【0013】上記本発明のセンサー追従装置は、昇降自
在なリンク機構に対して追従フレームを被検査材の搬送
速度に追従移動可能に装着したものとするのが好まし
い。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のセンサー追従装置は、ス
パイラル搬送される被検査材の上面に載置されて接触追
従回転する円柱形状の左右一対の載置用ローラーと、被
検査材の下面に弾圧付勢当接されて接触追従回転する円
柱形状の前後一対のクランプローラーとの合計4ケのロ
ーラー(ただし、管端通過時においては合計3ケのロー
ラー)で被検査材を把持するとともに、これら4ケのロ
ーラーとセンサーとを装着した追従フレームを重量軽減
手段を設けた昇降自在なリンク機構に、被検査材の軸心
線と平行な軸廻りに揺動自在に吊設してある。
【0015】従って、追従フレームと被検査材との相対
位置関係が常に同じに維持される一方、追従フレームと
これに装着されたローラーおよびセンサーの全重量が被
検査材に作用することがない。この結果、被検査材の撓
み変形が可及的に抑制され、被検査材とセンサーとの相
対位置関係がその検査期間中ほぼ一定に維持されるの
で、高精度な検査を行うことができる。
【0016】また、上記の追従フレームを昇降自在なリ
ンク機構に対して被検査材の搬送方向に移動自在に装着
した場合には、被検査材両端部の検査時にその搬送速度
に同期させて追従フレームを移動させることにより、全
長にわたってその全周を高精度に検査することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明のセンサー追従装置について、
その一実施例を示す添付図面を参照して詳細に説明す
る。
【0018】図1は、本発明にかかわるセンサー追従装
置の一例を示す側面図、図2は図1のA−A線矢視正面
図である。
【0019】図において、符号1は、平行四辺形の昇降
自在なリンク機構であり、一端部が固定架台1aに対し
て回動自在に軸支される一方、他端部が吊り架台1bに
対して回動自在に軸支された上下および左右各一対の同
一長さであり、重量を軽減するために中央部をくり貫い
たリンク片1c、1c、1c、1cからなっている。
【0020】リンク機構1には、高さ位置調節手段とし
てのボルト・ナット2と、重量軽減手段としての引張り
ばね3が設けられている。
【0021】ボルト・ナット2は、上方のリンク片1
c、1c間に固定介設され、中央部に長孔1eが穿設さ
れた連結板1dに、固定架台1aの水平突出片部1a’
に穿設された孔を貫通する頭付きボルト2aの頭部2b
が系止されている。そして、ナット2cを正逆回転させ
ることによって吊り架台1b、換言すればこの吊り架台
1bに装着される後述する追従フレーム4の高さ位置を
被検査材Pの外径に応じて調節できるようになってい
る。
【0022】なお、上記の高さ位置調節手段を構成する
ボルト・ナット2は、上端に回転用のハンドルを取付け
たボルト部材を水平突出片部1a’に対して軸方向移動
不能に貫設し、そのねじ部の螺合させたナット部材をリ
ンク片1C、1Cに対してそ長手方向に摺動自在に装着
させたものであってもよい。
【0023】引張りばね3は、その一端が固定架台1a
の水平突出片部1a’端に立設されたばね取付り板1
a”に装着され、他端が下方のリンク片1c、1cに装
着されており、吊り架台1b(含むリンク片1c)とこ
の吊り架台1bに装着される後述する種々の部材が装着
された追従フレーム4の全重量が被検査材Pに作用しな
いように追従フレーム4を上方に引き上げるようになっ
ている。
【0024】ここで、上記の引張りばね3としては、被
検査材Pの剛性、リンク片1c、吊り架台1bおよび後
述の種々部材装着後の追従フレーム4の総重量を勘案し
て被検査材Pを撓ませることのない程度にその重量を軽
減し得る引張り力を有するものが用いられる。また、引
張りばね3は、図示例では片側に1本づつ配した場合を
示したが、片側に2本以上の適宜本数を配するようにし
てもかまわない。
【0025】吊り架台1bには、側面視で門形の追従フ
レーム4が正面視で揺動自在に軸支4a、4aされてお
り、その両下端部には正面視で互いに逆方向に下方に向
かって開脚する突出アーム4c、4cが成形されたロー
ラー取付板4b、4bが固定装着されている。
【0026】そして、ローラー取付板4b、4bの間に
は、突出アーム4c、4cの成形基端部に被検査材Pの
上面に載置されて接触追従回転する先端部がテーパー状
に形成された円柱状の左右一対の載置用ローラー5、5
がその軸心を被検査材Pの軸心と平行になるように回動
自在に軸支装着されている。
【0027】また、突出アーム4c、4cの先端部に
は、それぞれ揺動アーム4d、4dが回動自在に軸支さ
れており、その先端部には被検査材Pの下面に当接して
追従回転する先端部がテーパー状に形成されたクランプ
用ローラー61 、62 がその軸心を被検査材Pの軸心と
平行になるように回動自在に片持ち軸支されている。
【0028】そして、揺動アーム4d、4dは、適宜本
数(図示例では2本)の引張りばね4e、4eによって
常時上方に引き上げられており、その先端部に軸支され
たクランプ用ローラー61 、62 を被検査材Pの下面に
当接させて載置用ローラー5、5と共同して被検査材P
を把持するようになっている。
【0029】ここで、上記の引張りばね4e、4eとし
ては、その検査中、被検査材Pと載置用ローラー5、5
との接触を維持し得る引張り力を有するものが用いられ
る。
【0030】さらに、揺動アーム4d、4dには、図2
に示すように、ピン4f、4fが突設されており、この
ピン4f、4fとローラー取付板4b、4bに揺動自在
に軸支された単動シリンダー4g、4gのピストンロッ
ドの先端に装着された押下げヘッド4h、4hのU字溝
とが系合されていて、単動シリンダー4g、4gを伸長
作動させることによって引張りばね4e、4eの引張り
力に抗して揺動アーム4d、4dを下方に押し下げてク
ランプ用ローラー61 、62 を被検査材Pから離脱させ
得るようになっている。
【0031】単動シリンダー4g、4gは、載置用ロー
ラー5、5間の軸心方向の上流側近傍の上方に配置され
た被接触型や接触型などの適宜な被検査材在否検出セン
サー7による被検査材Pの先端到達と後端離脱の検出信
号に基づいて別々に作動させ得るようになっている。
【0032】具体的には、常時は両単動シリンダー4
g、4gを伸長作動させておく。そして、被検査材在否
検出センサー7が図1中に白抜き矢符で示す方向からス
パイラル搬送されてくる被検査材Pの先端通過を検出し
た時点で入側の単動シリンダー4g(図1中の右方)を
縮長作動させ、載置用ローラー5、5と入側のクランプ
用ローラー61 とで被検査材Pの先端部を把持させる。
【0033】次いで、所定時間経過後に出側の単動シリ
ンダー4g(図1中の左方)を縮長作動させて載置用ロ
ーラー5、5と入側のクランプ用ローラー61 および出
側のクランプ用ローラー62 とで被検査材Pの中間部を
把持させる。
【0034】さらに、被検査材在否検出センサー7が被
検査材Pの後端通過を検出した時点で入側の単動シリン
ダー4gを伸長作動させ、次いで所定時間経過後に出側
の単動シリンダー4gを伸長作動させて次の被検査材P
の検査に備えるようになっている。
【0035】被検査材在否検出センサー7は、中央部に
長孔7bが穿設されたセンサー取付け板7aと頭付きボ
ルト7cを用いて追従フレーム4に対して装着されてお
り、被検査材Pの外径に応じてその高さ位置が調節でき
るようになっている。
【0036】なお、上記の被検査材在否検出センサー7
は、センサーの破損防止および被検査材Pの損傷防止の
観点から、近接センサーに代表される被接触型センサー
を用いるのが好ましい。
【0037】さらに、上記の追従フレーム4には、例え
ば被検査材Pが鋼管である場合、軸長方向の欠陥と円周
方向の欠陥とを検出するための超音波センサー81 と8
2 が載置用ローラー5、5と対向させて配置装着されて
いる。
【0038】超音波センサー81 と82 は、中央部に長
孔8bが穿設されたセンサー取付け板8aと頭付きボル
ト8cを用いて上記のローラー取付け板4b、4bに対
してこれと直交する方向に固定装着された取付け板4
i、4iに装着されており、被検査材Pの外径に応じて
その高さ位置と超音波の入射角度が調節できるようにな
っている。
【0039】上記のように構成された本発明のセンサー
追従装置によれば、追従フレーム4は、被検査材Pがス
パイラル搬送されてその軸心が振れ回っても、その先端
到達時点から後端が離脱するまでの間、載置用ローラー
5、5とクランプ用ローラー61 または/および62
よって被検査材Pを把持しているので、その初期設定関
係を維持した状態で確実に追従する。また、追従フレー
ム4は重量軽減手段の引張りばね3によってその重量が
軽減されているので、その検査中に被検査材Pを過大に
撓ませることがない。
【0040】その結果、載置用ローラーと対向する位置
に配置された超音波センサー81 および82 と被検査材
Pとの相対位置関係は、被検査材Pの全長にわたる検査
期間中、初期設定の相対位置に維持され、被検査材Pに
対する超音波の入射角がほぼ一定に維持されるので、高
い精度で検査を行うことが可能になる。
【0041】ただし、この場合にあっても被検査材Pが
スパイラル搬送されているため、その両端部には、被検
査材Pを周方向に展開した場合、軸長方向を長辺とする
直角三角形状の未検査部分が発生する。
【0042】しかし、この両端部に発生する未検査部分
は、上記の追従フレーム4を吊り架台1bに対して移動
可能に装着することで解決される。
【0043】図3および図4は、そのための装置構成の
一例を示し、図3はその要部を示す側面図、図4は図3
のB−B線矢視断面図であり、以下その構造を詳細に説
明する。なお、図1および図2に示した部材と同一部分
は、同一符号を付して示し、その説明は省略する。
【0044】図3に示すように、追従フレーム4が揺動
自在に軸支4a装着される吊り架台は、リンク機構1の
リンク片1c、1cの他端部に軸支された垂直部材1
b’と水平部材1b”とに2分割されており、両者は水
平移動機構9を介して連結されている。
【0045】水平移動機構9は、上記の垂直部材1b’
に対して水平に固定装着された側面視形状が凹状のガイ
ドフレーム9aと、このガイドフレーム9aの垂直片9
a’、9a’に軸支されたねじ軸9dと、このねじ軸9
aに歯合されるとともに上記の水平部材1b”に固定装
着されたナット部材9gと、ねじ軸9dをタイミングベ
ルト9eを介して正逆回転させるパルスモータ9fとか
なっている。
【0046】そして、ガイドフレーム9aには、平面視
でその中央部に上記のナット部材9gのねじ軸9d軸長
方向への移動を許容する長孔9cが穿設されるととも
に、下面の幅方向両縁部にアリ溝9b、9bが形成され
ている。また、上記の水平部材1b”の上面幅方向の両
縁部には、上記のアリ溝9b、9bに系合するアリ溝系
合部材9h、9hが固定装着されている。
【0047】上記のように構成された水平移動機構9
は、次のようにして用いられる。
【0048】すなわち、被検査材Pの先端部分が超音波
センサー81 および82 と対向する位置に到達した時点
でパルスモータ9fを正回転駆動させ、被検査材Pが少
なくとも1回転するまでの間、載置ローラー5、5とク
ランプ用ローラー61 または/および62 とで被検査材
Pを把持した状態の追従フレーム4を被検査材Pの移動
速度に同期させて移動させて後にパルスモータ9fを一
時停止させる。
【0049】そして、この状態で被検査材9の中間部分
の検査を行い、被検査材Pの後端部分が超音波センサー
1 および82 と対向する位置に到達した時点でパルス
モータ9fを再度正回転駆動させ、先端部分検査時と同
様に、被検査材Pが少なくとも1回転するまでの間、載
置用ローラー5、5とクランプ用ローラー61 または/
および62 による被検査材把持状態の追従フレーム4を
被検査材Pの移動速度に同期させて移動させる。
【0050】しかる後に、パルスモータ9fを逆回転駆
動させて追従フレーム4を元の位置に移動復帰させ、次
の被検査材Pの検査に備えさせる。
【0051】このように、上記の水平移動機構9によっ
て被検査材Pの先端部分と後端部分の検査時に、被検査
材Pが少なくとも1回転するまでの間、その移動速度に
同期させて追従フレーム4を移動させる場合には、被検
査材Pと超音波センサー81および82 との被検査材9
軸長方向の位置関係が一定に維持される。この結果、被
検査材Pの軸長方向同一位置の全周に対して超音波が所
定の角度で入射されるので、前述の直角三角形状の未検
査部分が発生することがなくなり、被検査材Pの全長を
全周にわたって高い精度で検査を行うことが可能にな
る。
【0052】なお、以上に説明した本発明のセンサー追
従装置は、その検査用の超音波センサー81 および82
が、例えば渦流探傷用のセンサーなどの他のセンサーで
あってもよいことはいうまでもない。
【0053】次に、実験例の一例を示す。
【0054】<実験例1>実験は、センサー追従装置と
して、種々部材装着後の追従フレーム総重量が17kg
である図1および図2に示す本発明のセンサー追従装置
と、重量軽減手段の引張りばね3とクランプ用ローラー
1 、62 およびこれらを作動させるための付帯部材を
備えず、その総重量を被検査材に撓みを全く生じさせる
恐れのない1.5kgにした従来のセンサー追従装置と
を用いて行った。
【0055】また、被検査材としては、外径60mm、
肉厚3mm、長さ3mmの炭素鋼製の鋼管で、中間部の
軸心を両端部の軸心に対して2.5mm偏心させた偏心
試験材と、曲がり量を1m当たり1.9mmにした曲が
り試験材の2種類を対象にした。
【0056】そして、載置用ローラー5の試験材からの
離脱離間距離(変動量)を測定し、両装置の追従フレー
ムの追従性を調べた。
【0057】なお、試験条件としては、試験材をスパイ
ラル搬送せずに200rpmで回転させた。また、本発
明のセンサー追従装置では、引伸ばし力の異なる引張り
ばね3および4eを用いて試験材に作用する追従フレー
ム4の総重量とクランプ用ローラー61 、62 によるク
ランプ力を種々変化させた。
【0058】その結果を、図5に示した。なお、図中の
数値は、クランプ用ローラー61 、62 によるクランプ
力を示している。
【0059】図5に示す結果から明らかなように、従来
のセンサー追従装置では、いずれの試験材の場合もその
変動量が0.75mmであった。
【0060】一方、本発明のセンサー追従装置では、引
張りばね3と4eを装着せずに追従フレーム4の全重量
を試験材に作用させた場合には、その変動量は0(ゼ
ロ)で追従性自体は良好であった。しかし、実際の検査
においては、被検査材が撓んで良好な検査精度が得られ
なかった。
【0061】また、引張りばね3のみを装着して試験材
に作用する重量を小さくすると、その重量を小さくする
に従って変動量が大きくなり、実際の検査では良好な検
査精度が得られなかった。
【0062】これに対し、引張りばね3と4eを装着
し、試験材に作用する重量を3kg以下、クランプ用ロ
ーラー61 、62 によるクランプ力を1kg程度にした
場合には、その変動量が最大で0.1mm程度であっ
た。そして、実際の検査においても、被検査材が撓むこ
とがなく、良好な検査精度が得られた。
【0063】<実験例2>次に、図3および図4に示す
本発明の装置を用い、被検査材端部の探傷実験を行っ
た。実験は、実験例1で用いたと同様寸法の真直な鋼管
で、その管端部の円周方向の1ヶ所に管端からの長さが
10mmの管軸長方向の人工欠陥を形成した試験材を対
象に行った。
【0064】実験条件としては、試験材をその軸長方向
に送り速度3.8mm/min、送りピッチ10mm/
revでスパイラル搬送し、追従フレーム4を被試験材
の送り速度に同期させて20mm移動させた場合と、移
動させなかった場合の2通りで、それぞれ10回行っ
た。
【0065】その結果、追従フレーム4を移動させなか
った場合には、10回中5回も人工欠陥を検出すること
ができなかった。これに対し、追従フレーム4を被試験
材の送り速度に同期移動させた場合には、10回とも人
工欠陥を検出することができた。
【0066】
【発明の効果】本発明のセンサー追従装置によれば、被
検査材を撓ませることなく検査用のセンサーを被検査材
にほぼ完全に追従させることができるので、高精度な検
査が可能である。また、被検査材の端部検査時に追従フ
レームをその移動速度に同期移動させることができるの
で、両端部の未検査部分がなくなり、被検査材の全長に
わたってその全周を高精度に検査することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわるセンサー追従装置の一実施例
を示す側面図である。
【図2】図1のA−A線矢視正面図である。
【図3】本発明にかかわる他のセンサー追従装置の要部
を示す側面図である。
【図4】図3のB−B線矢視断面図である。
【図5】実験結果の一例を示す図である。
【符号の説明】
1:リンク機構、 2:高さ位置調節手段、 2a:頭付きボルト、 2b:頭部、 2c:ナット、 3:引張りばね(重量軽減手段)、 4:追従フレーム、 4a:軸支、 4b:ローラー取付け板、 4c:突出アーム、 4d:揺動アーム、 4e:引張りばね、 4f:ピン、 4g:単動シリンダー、 4h:押下げヘッド、 4i:取付け板 5:載置用ローラー、 61 、62 :クランプ用ローラー、 7:被検査材在否検出センサー、 81 、82 :超音波センサー、 7a、8a:センサー取付け板 7b、8b:長孔、 7c、8c:頭付きボルト、 9:水平移動機構、 9a:ガイドフレーム、 9b:アリ溝、 9c:長孔、 9d:ねじ軸、 9e:タイミングベルト、 9f:パルスモータ、 9g:ナット部材、 9h:アリ溝系合部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸長方向にスパイラル搬送される断面円形
    の被検査材を非破壊検査する設備におけるセンサー追従
    装置であって、前記被検査材の軸心線と直交する方向に
    所定の間隔を隔てて対向配置され、被検査材の上面に載
    置されて被検査材とは逆方向に接触追従回転する一対の
    載置用ローラーと、この載置用ローラーの軸長方向の前
    後に配置され、被検査材の下面に対して各別に接離動し
    て被検査材を弾圧付勢把持する一対のクランプ用ローラ
    ーと、前記一対の載置用ローラーと対向する位置に配置
    されたセンサーとを具備する追従フレームを、重量軽減
    手段と高さ位置調整手段とを備える昇降自在なリンク機
    構に、被検査材の軸心線と平行な軸廻りに揺動自在に
    設してなることを特徴とするセンサー追従装置。
  2. 【請求項2】上記の追従フレームを、昇降自在なリンク
    機構に対して被検査材の搬送速度に追従移動可能に装着
    してなることを特徴とする請求項1に記載のセンサー追
    従装置。
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