JP3147621B2 - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JP3147621B2
JP3147621B2 JP26348293A JP26348293A JP3147621B2 JP 3147621 B2 JP3147621 B2 JP 3147621B2 JP 26348293 A JP26348293 A JP 26348293A JP 26348293 A JP26348293 A JP 26348293A JP 3147621 B2 JP3147621 B2 JP 3147621B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス基板、セラミッ
ク基板、金属基板等にパターンを形成する方法に関し、
より具体的には、プラズマディスプレイ(PDP)や液
晶ディスプレイ(LCD)に代表される表示装置に用い
られるカラーフィルタのパターン形成、あるいはプリン
ト配線基板として使用されるセラミック基板上への配線
パターンの形成等に使用するのに好適なパターン形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高い耐熱性を必要とするカラーフ
ィルタ(例えば、前記PDPに反射低減用として設けら
れるようなカラーフィルタ)を製造する場合には、着色
材料として着色ガラスなどの無機化合物を用い、これを
基板上に印刷したのち焼成する工程を必要な色数だけ繰
り返す方法が用いられている。
【0003】ここで用いられる印刷用ペーストは、例え
ば赤色の場合には着色剤である酸化銅や酸化錫等を低融
点ガラスと混合し、さらにエチルセルロースやアクリル
樹脂をエチルカルビトールなどの有機溶剤に溶解したバ
インダーに分散したものが用いられる。そして、緑色に
ついては着色成分に酸化銅とクロム酸を、また青色につ
いては着色成分に酸化コバルト等を、それぞれ使用する
以外は、前記の赤色の場合と同様にしてペースト化した
ものが用いられている。
【0004】パターンの形成は、前記着色ペーストを所
定の基板上に印刷することで行われる。印刷方法として
は、スクリーン印刷法や平版オフセット印刷法が一般的
に適用されている。
【0005】スクリーン印刷法を用いる場合には、例え
ば250乃至400メッシュ程度のスクリーン印刷版を
使用して、ガラス基板上に前記ペーストを印刷する。次
いで、印刷パターンが形成された基板を、500乃至6
00℃にて数分間焼成する。この際に、ペースト中に含
まれる有機バインダー樹脂や、溶剤は燃焼除去され、ま
た同時に、低融点ガラスが融解し着色成分を基板上に接
着させ、カラーフィルタの画素パターンが形成される。
前記の工程を、赤、緑、そして青で計3回繰り返してカ
ラーフィルタを製造する。
【0006】ところで、前記の表示装置に使われるカラ
ーフィルタは、一般に複数の色、つまり赤、緑、そして
青の着色パターンがマトリクス状に配置されたものであ
り、その各パターンの形状や位置精度は、表示画像品質
に大きな影響を及ぼす。したがって、カラーフィルタパ
ターンは、高い寸法精度や位置精度が要求される。
【0007】しかしながら、前記の様に印刷法によりパ
ターン形成を行う場合には、印刷時にペーストのレベリ
ング等の要因によりパターンが濡れ広がることから、微
細なパターンの形成は困難であり、寸法精度のばらつき
が生じ易い。また、スクリーン印刷法では、印刷の際に
スクリーン版の伸縮が避けられず、赤、緑、そして青の
各パターンには位置ずれが発生してしまい、高い位置精
度を実現することが出来ない。
【0008】前記の様な原因の為に、PDPの反射低減
用として設けられる様な高耐熱性を特に必要とされるカ
ラーフィルタにおいては、パターンが微細なものは作る
事が至極困難であり、高精細なPDPを実現しようとし
た場合、反射を低減して高いコントラストを得る事が困
難となり、十分な表示性能が実現できない。
【0009】ところで、カラーフィルタの前記以外の製
造方法としては、液晶ディスプレイ等に使用するカラー
フィルタの製造に広く使われている技術として、フォト
リソグラフィーの手法を利用した方法もある。
【0010】フォトリソグラフィーを利用した方法とし
ては、着色剤として有機顔料を分散した感光性樹脂を基
板全面に塗布したのち、フォトマスクを介して露光し、
さらに現像、焼成を行って着色パターンを形成すること
を、赤、緑、青と繰り返す、いわゆる顔料分散方式が知
られている。
【0011】しかし、顔料分散方式では、基板全面に感
光性樹脂を塗布した後、所望の部分だけに着色パターン
を形成し、残りの部分は感光性樹脂を現像除去してしま
うことから、感光性樹脂の無駄が多い。さらに、基板全
面に渡って均一に感光性樹脂を塗布するためには、通常
スピンコート法が用いられるが、この方式では最終的に
基板に塗布される感光性樹脂は10%程度しかなく、残
りは塗布時に捨てられてしまう為、感光性樹脂の無駄が
非常に多い。また、この様な顔料分散方式を用いて、P
DPの反射低減用のフィルターの様に高耐熱性を要求さ
れるカラーフィルタを製造する場合には、高耐熱性を有
する無機系着色材料を感光性樹脂に分散する必要がある
が、安定した分散状態を実現することが困難であるとい
う問題がある。
【0012】ところで、こうした状況があるなかで、他
方では次の如き技術もある。LSIチップと熱膨張率が
近いため注目されているガラスセラミック製の基板を使
用したプリント配線基板を製造する場合の導電パターン
の形成には、銀、金、銅などの低抵抗金属粉末を分散し
たインキを使用して、スクリーン印刷法やディスペンサ
ーによって直接描画する方法などで、所望の配線パター
ンを形成したのち、これを焼成する方法が用いられてい
る。
【0013】現状ではこの配線パターンでは、前記のカ
ラーフィルタに比べると、そのパターン寸法や位置精度
はスクリーン印刷法で製造可能なレベルであるものの、
プリント配線基板の配線パターンは年々高密度化の傾向
にあることからスクリーン印刷法ではもはや対応できな
くなってきている。また、スクリーン印刷法では、印刷
版の作製の時間やコストの点で、大量の製造には適する
ものの、多品種少量の生産には適していない。そこで、
スクリーン印刷法に替わる高精細なパターン形成方法が
要求されているものの、例えば、ディスペンサーを使用
して配線パターンを形成する方法では、パターンの描画
を一枚毎に行うことから、描画時間が長くなってしまい
生産性に劣るという問題が生じている。
【0014】以上のような問題点を解決出来、しかも、
簡便であり且つ、微細なパターン形状が形成可能な方法
として、電子写真方式がある。それでは、電子写真方式
によるパターン形成方法の概要を、図6乃至図10を参
照しつつ以下に説明する。光導電性を有する電子写真感
光体1の表面をコロナ帯電器を使用して均一に帯電させ
る。帯電電位は、形成する画像の濃度、電子写真感光体
の帯電特性、画像となるトナーが有する電荷量等の特性
に応じて決定されるが、通常は数百Vである。次いで、
所望の画像形状に露光を行い、露光された部分の電荷を
除去し、帯電の有無による画像を形成する。これを、静
電潜像3とよぶ。露光の方法は、所望のパターンのフォ
トマスクを介して一括露光を行う方法と、レーザー光や
スポット光を使用して、パターン形状に走査して露光す
る方法がある。
【0015】次いで、電子写真トナー4を使用して現像
し、電子写真感光体上にパターン5を形成する。トナー
には、PDP用のカラーフィルタの場合には、着色材で
ある無機顔料と低融点ガラス粉末を、配線パターンの場
合には、導電性粉末であるAgやPdの粉末を使用し、
これをバインダー樹脂に分散し、微粒子化したものを使
用する。最後に、トナーで形成したパターンのみを基板
6上に転写して、焼成処理を行いバインダーを除去して
パターンが完成される。
【0016】電子写真方式では、パターン形状は露光時
のパターン精度およびトナーの粒径によって決定され
る。露光時のパターン精度は、例えばマスク露光の場合
にはフォトマスクのパターン精度と露光方法で決定され
るが、この露光方法はLSIの製造に使用されている方
法であり1μm以下の解像が可能である。一方、レーザ
ー光やスポット光を使用して、パターン形状に走査して
露光する方法でも、光源のスポット径は数μmであり十
分な解像性が得られる。なお、パターン形成に使用する
トナーの粒径は、粉体状のトナーでは5乃至10μm、
トナー粒子を高絶縁性の液体中に分散した液体トナーの
場合には1μm以下であり、最小寸法10μm前後のパ
ターン形成が十分に可能である。
【0017】しかしながら、通常の電子写真方式では、
電子写真感光体上には、高精度のパターンの形成が可能
であるものの、このパターンを基板上に転写する際に形
状や位置歪みを生じ易く、安定して形成出来るパターン
寸法は100μm程度が限界であった。また、転写の際
は、パターンを形成した電子写真感光体と基板を密着さ
せて、転写する基板の裏面から、トナーが有する電荷の
極性とは反対の極性の電荷を印加して、静電引力により
転写する。従って、転写する基板が厚くなると、極端に
転写効率が低下してしまい転写が不可能となる。さら
に、複数のパターンを重ねる場合には、電子写真感光体
上でパターンを重ねた後で一括して転写することは困難
である為、1回ごとに転写を行う必要があり、重ね合わ
せの精度が十分に維持できないという問題も生じてい
る。
【0018】そこで、転写を行わないで、電子写真感光
体上にパターンを形成したままで、(例えばPDP用
の)カラーフィルタとして、あるいはプリント配線板と
して使用しようとした場合には、電子写真感光体が残存
する事が大きな障害となる。なぜなら、有機光導電体の
着色によってPDP用カラーフィルタの分光特性を劣化
させてしまったり、あるいは有機光導電体の熱膨張率が
大きいために、プリント配線基板にガラスセラミック基
板を使用する大きな利点であるところの基板とLSIチ
ップの熱膨張率が近いという特徴を犠牲にしてしまうこ
とからである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ま
ず、ガラス基板、セラミック基板、そして金属基板等
に、大面積であり及び/または高精細なパターンを形成
する方法を提供すること、さらに具体的には、プラズマ
ディスプレイ(PDP)や液晶ディスプレイ(LCD)
などに用いられるカラーフィルタや、プリント配線基板
として使用されるセラミック基板上の配線パターンの形
成等に使用するのに好適なパターン形成方法であり、高
度なパターン寸法精度、パターン位置精度、あるいは重
ね合わせ精度を実現することが出来るパターン形成方法
を提供する事にある。
【0020】そして、前記課題を解決するのに適した方
法である電子写真方式によるパターン形成において問題
となるところであり、パターンを基板に転写する際に発
生し、転写する基板が厚くなるに従い転写効率が極端に
低下してしまい転写が不可能(または困難)になるとい
う不具合点や、複数のパターンを重ねる際に、重ね合わ
せの精度が十分に維持できないという不具合点、さらに
は電子写真感光体上にパターンを形成したままで使用す
る際に電子写真感光体が残存する事により生じる不具合
点、をも解決できるパターン形成方法を提供する事にあ
る。
【0021】前記課題を解決する為に本発明が提供する
手段とは、すなわち、有機光導電層を有する電子写真感
光体層を形成した基板に、 (イ)該電子写真感光体を帯電させる工程、 (ロ)該電子写真感光体を選択的に露光し、静電潜像を
形成する工程、 (ハ)該静電潜像に応じて該電子写真感光体にトナーを
付着させ、パターンを形成する工程、 (ニ)該パターンを形成した基板を焼成し、該有機光導
電層を除去するとともにパターンを基板に直接固着させ
る工程、 少なくとも以上(イ)乃至(ニ)の工程によって、該ト
ナーからなる所望のパターンを得ることを特徴とするパ
ターン形成方法である。
【0022】以下に図1乃至図5を使用して本発明を詳
細に説明する。まず、パターンを形成する基板7上に、
導電層8、有機光導電層9からなる有機電子写真感光体
を形成する。
【0023】導電層には、AlやCuなどの金属薄膜、
酸化スズや酸化インジウムなどの透明導電膜のほかポリ
アニリンやポリピロールなどの有機導電膜などが使用可
能であり、膜厚を0.01乃至1μmで形成すれば良
い。なお、パターンを形成する基板が導電性を有する基
板の場合には、言うまでもなく、敢えて前記のような導
電層を形成する必要は無い。
【0024】さて、有機光導電層は、通常の電子写真に
使用されている有機電子写真感光体の中から、基板への
成膜性に優れていること、パターン形成後の焼成によっ
て分解除去が可能な事などの特性を考慮して選択する事
が出来る。その好ましい具体例をいくつか挙げると、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−3,6−ジブロム
−N−ビニルカルバゾール、ポリ−3,6−ジヨード−
N−ビニルカルバゾール、ポリ−3−アミノ−N−ビニ
ルカルバゾール、ニトロ化ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリ−9−ビニルアントラセン、ポリアセナフチレ
ンなどの芳香族や、縮合多環式化合物のビニル重合体、
そしてこれらの化合物に、増感剤として染料、有機酸、
酸無水物、あるいはキノン類等を添加したもの等が挙げ
られる。
【0025】またこれらの他にも、ポリスチレン樹脂、
ポリカーボネート樹脂、スチレンーブタジエン共重合樹
脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂等にトリアゾール
化合物、オキサジアゾール化合物、ペリレン顔料、フタ
ロシアニン化合物、あるいはアゾ化合物等を分散混合し
たものなどを使用するのも良い。または、電荷発生層と
電荷輸送層とを分離して積層した積層型の電子写真感光
体を使用するのも好ましい。
【0026】そして、前記光導電層の膜厚は、焼成の際
に除去することが容易であるように、出来るだけ薄い方
が好ましいが、膜厚が薄過ぎると帯電が難しくなった
り、また絶縁破壊によりピンホールを生じ易くなってし
まうことから、通常は1乃至20μmの厚さで使用する
ことが望ましい。
【0027】電子写真感光体を形成した基板に、コロト
ロン、スコロトロン等のコロナ帯電器10を使用して帯
電を行う。帯電電位は、形成するパターンの膜厚や濃度
に応じて選択されるが、通常は100乃至1000Vの
範囲で使用する。次いで、所望のパターンを形成したフ
ォトマスク11を介して、一括露光を行うか、あるいは
レーザー光やレーザー以外によるスポット光を使用し
て、パターン形状に走査して露光を行う。
【0028】この際に、露光された部分の帯電電荷が消
滅し、電子写真感光体上には、帯電電位が露光パターン
状に形成された、いわゆる静電潜像が形成される。一般
に、大量の基板に同一のパターンを製造する場合にはマ
スク露光が適しており、少量多品種のパターン形成に
は、走査方式の露光を採用した方が望ましいといえる。
【0029】次いで、電子写真トナー13を使用して現
像し、電子写真感光体上にパターン14を形成する。ト
ナーとしては、例えばPDP用のカラーフィルタの場合
には着色材である無機顔料と低融点ガラスの粉末を、そ
して回路用の配線パターンの場合には導電性粉末である
AgやPdの粉末を、それぞれ使用し、これらをバイン
ダー樹脂に分散し、微粒子化したものを使用する。
【0030】この帯電、露光、現像の工程を、PDP用
のカラーフィルタの場合には、必要な色の数だけ繰り返
す。つまり、赤、緑、青ならば3回繰り返して、電子写
真感光体上に、3色のカラーフィルタパターンを形成す
る。なお、配線パターンの場合には、最低1回で完了す
る。また、色の種類や色数そして色の組み合わせは、こ
れらに限定せざるをえないものではなく適宜に選定して
よい。
【0031】最後に、パターンが形成された基板を電気
炉、オーブン等で焼成し、電子写真感光体を除去すると
ともに、パターンの基板上への直接固着することが完了
する。焼成の条件は、基板の材質、パターン形成材料の
種類によって、それぞれ最適な条件を選択するが、通常
は350乃至1000℃の温度で良い。また、初めに3
50乃至500℃で電子写真感光体を除去したのち、更
に高温での焼成を行って、トナー材料を焼成するという
方法を行っても良い。
【0032】
【作用】本発明のパターン形成方法によれば、基板上に
有機電子写真感光体を形成し、通常の電子写真方式と同
様に、前記感光体を帯電し、所望のパターン形状に選択
的に露光して、静電潜像を形成したのち、電子写真感光
体上に静電潜像に対応してトナー粒子を付着させ所望の
パターンを形成する。従って、得られるパターンは、露
光精度とトナー粒子の粒径によって決定し、大きさが1
0μm前後の微細なパターンが容易に形成出来る。
【0033】次いで、前記パターンを形成した基板を焼
成して有機光導電層を除去する為、基板上には、有機光
導電体が残存する事がない。従って、有機光導電体の着
色によってPDP用カラーフィルタの分光特性を劣化さ
せてしまったり、プリント配線板にガラスセラミック基
板を使用する大きな利点である、基板とLSIチップの
熱膨張率が近いという特徴を、有機光導電体の熱膨張率
が大きいために犠牲にしてしまうことがない。また、転
写を必要としないことからパターンの歪みや位置ずれが
発生せず、工程中で露光から現像にうつる時点の高精細
なパターン形状が維持出来る。
【0034】
【実施例】
<実施例1>ガラス基板上に、透明導電膜として膜厚
0.02μm、シート抵抗が1000Ω/□のITO薄
膜をスパッタリング法で成膜した。さらに、ポリ−N−
ビニルカルバゾール(アナン 製、商品名:ツビコール
210)のシクロヘキサノン溶液を塗布し、150℃に
て1時間乾燥して、膜厚2μmの有機電子写真感光体を
得た。次に、スコロトロン帯電器に6kVの電圧を印加
し、グリッド電極に500Vのバイアス電圧を印加しな
がら基板上を走査して、帯電を行った。この時、感光体
の帯電電位は400Vであった。次いで、前記の帯電し
た基板に、赤色画素パターンのフォトマスクを介して、
UV光を照射し、赤色パターンが形成される部分の帯電
を除去し、静電潜像を形成した。
【0035】この後、基板を赤色トナーにて現像して、
赤色画素パターンを得た。なお、現像に使用した赤色ト
ナーは、以下の手順で製造した。酸化クロム5重量部、
酸化銅5重量部をガラスフリット(日本電気硝子 製、
商品名:LS0100)115重量部と混合し、これを
1200℃で溶融し、室温まで冷却した後、ボールミル
を用いて平均粒径0.5μm以下になるまで粉砕した。
これに、アミノ変性ポリブタジエンを等重量加え、二本
ロールミルにてよく分散し、その後細かく粉砕した。こ
れに、ナフテゾールL(商品名、日本石油化学製)を加
えサンドミルにて分散し、オクテン酸ジルコニウムを1
0ppmの濃度で加えて赤色現像剤を得た。
【0036】次に、再び帯電を行い、緑色パターン用の
フォトマスクを介してUV光を照射し、緑色パターンが
形成される部分の帯電を除去し、これにより静電潜像を
形成し、これに応じて緑色トナーで現像することにより
緑色パターンを得た。さらに、同様の手順を繰り返し
て、青色パターンを形成した。
【0037】ここで、緑色トナーの作製方法としては、
酸化銅10重量部及びクロム酸2重量部をガラスフリッ
ト(日本電気硝子 製、商品名:LS0100)115
重量部と混合し、これを1200℃で溶融し、室温まで
冷却したのちボールミルを用いて平均粒径0.5μm以
下になるまで粉砕して作製された着色ガラス成分を使用
したこと以外は、前記の赤色トナーの場合と同様の方法
で作製した。また、青色トナーの作製方法についても、
酸化コバルト5重量部をガラスフリット(日本電気硝子
製、商品名:LS0100)115重量部と混合し、
これを1200℃で溶融し、室温まで冷却したのちボー
ルミルを用いて平均粒径0.5μm以下になるまで粉砕
して作製された着色ガラス成分を使用したこと以外は、
やはり前記の赤色トナーの場合と同様の方法で作製し
た。
【0038】最後に、赤、緑、青のパターンが形成され
た基板を、580℃で10分間焼成して、有機電子写真
感光体を除去して、PDPの反射率低減用カラーフィル
タ(20)を得た。
【0039】<実施例2>ガラスセラミック基板にポリ
アニリン(日東電工 製、商品名:アニリード)を塗布
した。次いで、ポリ−N−ビニルカルバゾール(アナン
製、商品名ツビコール210)7重量部、2,4,7
−トリニトロ−9−フルオレノン3重量部のシクロヘキ
サノン溶液を塗布し、150℃にて1時間乾燥して、膜
厚2μmの有機電子写真感光体を得た。次に、スコロト
ロン帯電器に6kVの電圧を印加し、グリッド電極に5
00Vのバイアス電圧を印加しながら基板上を走査して
帯電を行った。この時、感光体の帯電電位は400Vで
あった。
【0040】帯電した基板に、He−Neレーザーを用
いて波長633nmのレーザー光を照射しながら、配線
パターンの形状に基づいてレーザー光を走査した。これ
により配線パターンが形成される部分の帯電電荷を除去
し、静電潜像を形成した。この後、導電性粉末としてA
g粉末を使用した粉体トナーで現像して、配線パターン
を形成した。配線パターンは、最小線幅50μmまでの
パターンが形成できた。
【0041】使用した粉体トナーの作製は以下の手順で
行った。まず、Ag粉末80重量部、スチレン−n−ブ
チルメタクリレート樹脂(三洋化成 製、商品名:ハイ
マーSBM−73)19重量部、アルキルサリチル酸ク
ロム錯化合物1重量部を140℃にて溶融、混練し、冷
却後ハンマーミルで粗砕したのちジェットミルを用いて
5μm以下まで粉砕した。しかる後に再び溶融、混練粉
砕を繰り返し、分級して、平均粒径10μmの粉体トナ
ーを得た。
【0042】最後に、基板を450℃で10分間焼成し
てトナー中のバインダー樹脂を除去すると同時に有機電
子写真感光体を除去し、引き続いて900℃にて焼成す
ることによってプリント配線基板を完成した。このと
き、配線パターンのシート抵抗は僅か5mΩ/□という
優れた品質であった。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、電子写真方式を応用
し、選択的露光−現像によりパターン形成を行うので、
スクリーン印刷法やディスペンサーによるパターン描画
に比べて、高い寸法精度、位置精度、重ね精度を確保し
たパターン形成が実現出来、さらには、パターン形成後
に電子写真感光体を焼成除去するので、電子写真感光体
上に形成したパターンは別の基板に転写することなく、
高精度に形成されたままのパターンで、カラーフィルタ
用の着色パターンや、プリント配線板の導電パターンと
して使用することが出来、高精細なPDP用カラーフィ
ルタや、ガラスセラミック製プリント配線基板を製造す
ることが可能となった。
【0044】さらに加えて、電子写真感光体が残存する
事が無いため、有機光導電体の着色によってPDP用カ
ラーフィルタの分光特性を劣化させてしまったり、プリ
ント配線板にガラスセラミック基板を使用する大きな利
点である、基板とLSIチップの熱膨張率が近いという
特徴を、有機光導電体の熱膨張率が大きいために犠牲に
してしまうという問題も解決した。
【0045】つまるところ、ガラス基板、セラミック基
板、そして金属基板等に、大面積であり及び/または高
精細なパターンを形成する方法を提供すること、さらに
具体的には、プラズマディスプレイ(PDP)や液晶デ
ィスプレイ(LCD)などに用いられるカラーフィルタ
や、プリント配線基板として使用されるセラミック基板
上の配線パターンの形成等に使用するのに好適なパター
ン形成方法であり、高度なパターン寸法精度、パターン
位置精度、あるいは重ね合わせ精度を実現することが出
来るパターン形成方法を提供する事が出来た。
【0046】そして、前記課題を解決するのに適した方
法である電子写真方式によるパターン形成において問題
となるところであり、パターンを基板に転写する際に発
生し、転写する基板が厚くなるに従い転写効率が極端に
低下してしまい転写が不可能(または困難)になるとい
う不具合点や、複数のパターンを重ねる際に、重ね合わ
せの精度が十分に維持できないという不具合点、さらに
は電子写真感光体上にパターンを形成したままで使用す
る際に電子写真感光体が残存する事により生じる不具合
点、をも解決できるパターン形成方法を提供する事が出
来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるパターン形成方法の一実施例に
関し、基板上に形成した電子写真感光体を帯電する工程
の概略を断面図を用いて示す説明図である。
【図2】本発明に係わるパターン形成方法の一実施例に
関し、フォトマスクを介して、パターン露光を行って、
部分的に帯電を除去した状態を示す説明図である。
【図3】本発明に係わるパターン形成方法の一実施例に
関し、トナーを感光体上に付着させて画像を形成する工
程の概略を示す説明図である。
【図4】本発明に係わるパターン形成方法の一実施例に
関し、感光体上にパターンを形成した様子を示す説明図
である。
【図5】本発明に係わるパターン形成方法の一実施例に
関し、感光体上にパターンを形成したのち、焼成して、
基板上の電子写真感光体を除去し、最終的に基板上にパ
ターンの形成を完了した状態を、断面図を用いて示す説
明図である。
【図6】従来の技術に係わるパターン形成方法の一例と
して電子写真方式による場合について、電子写真感光体
を帯電する工程の概略を断面図を用いて示す説明図であ
る。
【図7】従来の技術に係わるパターン形成方法の一例と
して電子写真方式による場合について、パターン露光を
行って、部分的に帯電を除去した状態を示す説明図であ
る。
【図8】従来の技術に係わるパターン形成方法の一例と
して電子写真方式による場合について、トナーを感光体
上に付着させて画像を形成する工程の概略を示す説明図
である。
【図9】従来の技術に係わるパターン形成方法の一例と
して電子写真方式による場合について、感光体上に形成
したパターンを基板に転写する工程の概略を示す説明図
である。
【図10】従来の技術に係わるパターン形成方法の一例
として電子写真方式による場合について、最終的に基板
にパターンが転写された状態を断面図を用いて示す説明
図である。
【符号の説明】
1・・・電子写真感光体 2・・・導電性基材 3・・・静電潜像 4・・・トナー 5・・・トナー画像(パターン) 6・・・基板 8・・・導電層 9・・・有機光導電層 10・・・コロナ帯電器 11・・・フォトマスク 12・・・露光光線 13・・・トナー 14・・・トナー画像(パターン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/00 G03G 13/26 - 13/32 G02B 5/20 101 H05K 3/12 630

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機光導電層を有する電子写真感光体層を
    形成した基板に、 (イ)該電子写真感光体を帯電させる工程、 (ロ)該電子写真感光体を選択的に露光し、静電潜像を
    形成する工程、 (ハ)該静電潜像に応じて該電子写真感光体にトナーを
    付着させ、パターンを形成する工程、 (ニ)該パターンを形成した基板を焼成し、該有機光導
    電層を除去するとともにパターンを基板に直接固着させ
    工程、 少なくとも以上(イ)乃至(ニ)の工程によって、該ト
    ナーからなる所望のパターンを得ることを特徴とするパ
    ターン形成方法。
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