JP3147100B2 - Sar測定センサ及びsar測定装置 - Google Patents

Sar測定センサ及びsar測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、SAR測定セン
サ及びSAR測定装置に係り、詳しくは、無線通信機器
などから発生する電磁波に人体が曝された際の人体の吸
収電力量を測定するためのSAR測定センサ及びこのS
AR測定センサを用いたSAR測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話機のような無線通信装置
などの急速な普及に伴い、機器から放射された電磁波が
人体に与える影響を懸念する声が高まってきている。こ
のため、郵政省は、電気通信技術審議会答申の諮問第3
8号「電波利用における人体の防護指針」で、SAR
(比吸収率,Specific Absorption Rate)指針値を示し
ている。SARとは、電磁波による人体への影響を評価
するための基礎的な指標であり、人体が電磁波に曝され
たときに人体の単位質量あたり吸収される電力量(単
位:W/kg)で表したものである。
【0003】従来、SARを測定するための技術として
は、例えば次の様な2つの測定方法がある。第1の測定
方法は、上記「電波利用における人体の防護指針」に記
載されているのであるが、生身の人体の代わりに、人体
と同じ誘電率及び透磁率を有するファントム(疑似生
体)モデルを用いる方法で、図8(a)の斜視図、及び
図8(b)の上面図に示すように、例えば微小ダイポー
ルアンテナのような電界センサ52をファントム51
(厚さ:D,横幅:W,高さ:h)の中に挿し入れて電
波照射時におけるファントム51内部の電界E(V/c
m)を測定し、この電界Eを用いてSARを算出する。
ファントム51の導電率をσ(S/m)とし、質量密度
をρ(kg/m)とすると、SARは、式(1)によ
って表すことができる。 SAR=σE/ρ (W/kg) (1) 実際の評価手順は、測定対象であるファントム51の導
電率σ及び質量密度ρを予め測定しておき、ファントム
51内の所望の位置に電界プローブ52を挿し込んでそ
の位置での電界強度を測定し、SARを算出する。この
ような第1の方法では、電界測定の際、電界プローブ5
2を測定対象中に挿し込まなければならないので、生身
の人間を対象とした評価は不可能であり、疑似生体であ
るファントムモデルを対象とした評価のみに限定され
る。
【0004】次に、第2の測定方法は、上記第1の方法
と異なり、プローブをファントム中に挿し入れないで測
定する方法(特願平09−312212号参照)で、図
9(a)の斜視図、及び図9(b)の上面図に示すよう
に、電界プローブ52を予め埋め込んだプローブ挿入シ
ート51b(厚さ:t,横幅:W,高さ:h)を用い、
これをファントム51a(厚さ:d,横幅:W,高さ:
h)の電波照射面側に重ねて置くことによって、ファン
トム51a表面付近の電界によりSARを評価するもの
である。SARは上記式(1)を用いて算出される。こ
の方法では、電界プローブ52を埋め込んだプローブ挿
入シート51bの厚さをtとすると、ファントム51a
の厚さdは本来測定すべきファントムの厚さDからプロ
ーブ挿入シート51bの厚さtを引いた寸法(d=D−
t)となるように設定している。ファントム51aの電
波照射面側にプローブ挿入シート51bを重ねて置くこ
とによって、本来測定すべきファントムの大きさ(D×
W×h)になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記二
つのSARの評価方法とも、疑似生体であるファントム
を対象とした測定法であり、生身の人間を対象としたも
のではない。このファントムは、ゴム材やセラミックな
どで構成された固形型、もしくは、液体やジェル状物質
などで構成された液体型であり、筋肉や皮膚や内臓など
の複雑な人体内部の組織を精密に具現化しているもので
はない。これに対して、実際の人体組織は、水分含有率
などの違いに起因して、その誘電率は組織によって異な
る。例えば、皮膚や脂肪層、筋肉層などでは誘電率が異
なる層が隣接するため、これらの境界面で反射波が生じ
る。したがって、実際の人体と人体の組織構造を近似的
に模擬したファントムとでは、人体内部の電磁界強度分
布が異なってくる。このような理由により、疑似生体で
あるファントムを用いた従来の構成では、人体の各組織
で誘電率が異なることによる電磁界分布の変化などの影
響が含まれず、人体のSARを正確に評価できないとい
った課題が残る。
【0006】また、第2の方法では、ファントム51a
の電波照射面をSAR測定面としている。したがって、
より現実的な場合、すなわち、電波照射面とは反対側に
当たる人体背面の近くに金属板などの電波遮蔽体などが
ある場合に適用したとき、背面や側面では反射波などの
影響のために電界強度が強くなることがある。このよう
な、より現実的な場合に、正確なSAR評価を行うため
には電波照射面側だけではなく、その側面や背面におい
てもSAR評価を行う必要がある。このため、その都度
電界プローブを挿入したプローブ挿入シート51bの位
置を変える必要が生じる。このため、作業が繁雑な上に
効率が悪くなる。さらに、第2の方法では、人体内部の
各組織で誘電率が異なることによる電磁界分布の変化な
どの影響を含んだ電界強度を測定することが難しいとい
う課題がある。
【0007】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、人体自体を対象とし、人体内部の各組織で誘電
率が異なることによる電磁界分布の変化などの影響を含
んだSARを評価することができ、かつ、電波照射面の
みならず測定対象の側面及び背面での人体の体表面にお
けるSARを一度に測定できるSAR測定用センサ及び
SAR測定装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、SAR測定センサに係り、
人体が電磁波に曝されたときに人体の単位質量あたり吸
収される電力量であるSAR(比吸収率)を測定するS
AR測定センサにおいて、前記人体組織の誘電率及び透
磁率と同じか、またはそれに近い誘電率及び透磁率を有
する材料で形成された平板状のセンサ基体と、互いに直
交する3方向の電界成分又は磁界成分を測定できる複数
の電磁界センサとを備え、かつ、前記センサ基体内部
に、前記複数の電磁界センサが、2次元的に分布する態
様で埋め込まれてなることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のS
AR測定センサに係り、前記電磁界センサが、ループ中
心を互いに共有し、かつ、それぞれのループ面が互いに
直交した3つのループプローブを有し、前記3方向の磁
界成分の測定が可能であることを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載のS
AR測定センサに係り、前記電磁界センサが、互いに直
交する3方向の磁界成分の測定が可能なように配置され
た3つの磁気抵抗効果素子を有することを特徴としてい
る。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1記載のS
AR測定センサに係り、前記電磁界センサが、長手方向
が互いに直交した3つの微少ダイポールプローブを有
し、前記3方向の電界成分の測定が可能であることを特
徴としている。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
何れか一に記載のSAR測定センサに係り、前記センサ
基体は、柔軟性を有し、かつ、人体の何れかの部分の体
表面に巻き付けることが可能な長さと幅を有し、前記セ
ンサ基体を前記人体に巻き付けたときに前記センサ基体
に埋め込まれた前記電磁界センサが前記人体の体表面に
2次元的に分布することを特徴としている。
【0013】請求項6記載の発明は、SAR測定装置に
係り、請求項1乃至5の何れか一に記載のSAR測定セ
ンサと、前記SAR測定センサのセンサ基体内部に埋め
込まれた1つの前記電磁界センサを構成する前記3つの
異なるループプローブ、又は前記3つの異なる磁気抵抗
効果素子、又は前記3つの異なる微少ダイポールプロー
ブの出力信号を測定する出力信号測定手段と、前記出力
信号測定手段により測定された、1つの前記電磁界セン
サあたり前記3つの異なるループプローブ、前記3つの
異なる磁気抵抗効果素子又は前記3つの異なる微少ダイ
ポールプローブの出力信号を用いてSARを算出するS
AR算出手段とを備えてなることを特徴としている。
【0014】また、請求項7記載の発明は、請求項6記
載のSAR測定装置に係り、前記SAR測定装置は、1
つの前記電磁界センサを構成する前記3つの異なるルー
ププローブ、又は前記3つの異なる磁気抵抗効果素子、
又は前記3つの異なる微少ダイポールプローブの出力信
号を択一的に選択し、前記出力信号測定手段に出力する
切替手段と、前記切替手段の選択動作を制御する制御手
段とを有することを特徴としている。
【0015】
【作用】この発明のSAR測定センサでは、各電磁界セ
ンサはあらゆる方向から電磁界センサに入射する電磁界
を検出することができるため、電磁界を放射するアンテ
ナ等に対して電磁界センサを特別な方向に向ける必要は
ない。例えば、柔軟性を有し、かつ、人体の何れかの部
分の体表面に巻き付けることが可能な長さと幅を有する
センサ基体を人体に巻き付けたときに電磁界センサが人
体の体表面に2次元的に分布するように、そのセンサ基
体に電磁界センサを埋め込むことにより、センサ基体を
人体に巻き付ける等人体への電磁界センサの簡単な設置
で人体内部の各組織で誘電率が異なることによる電磁界
分布の変化などの影響を含んだSARを一度に評価する
ことができる。また、この発明のSAR測定装置によれ
ば、電磁界の測定からSARの算出まで一連のSAR評
価を1つの装置で行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。 ◇第1の実施の形態 図1(a)は、この発明の第1の実施の形態であるSA
R測定センサの構成を示す斜視図、また、同図(b)
は、同SAR測定センサの上面図である。このSAR測
定センサは、同図(a),(b)に示すように、平板状
の複合材シート(センサ基体)3と、その中に縦横に等
間隔t1を保って2次元的に分布するように埋め込まれ
ている複数個の磁界センサ2とからなっている。複合材
シート3は、比誘電率、導電率、及び比透磁率が測定対
象である人体組織と同じか、または、近い値を有する材
料で形成されている。ここでは、複合材シート3として
母材にゴムを使用し、その中にカーボンやグラファイト
などの導電性材料やチタン酸バリウムなどの強誘電体材
料の粉末を混合している。カーボン等の混合量を調整す
ることによって比誘電率、導電率、及び比透磁率が所望
の値になるように調整している。さらに、母材にゴムを
使用しているため、同図(a)に示すように、柔軟性に
富んでおり、このため、人体の腕や胴体などの曲面に密
着させて巻き付けることができる。
【0017】図2は、複合材シート3の中に埋め込まれ
ている1つの磁界センサ2の構成を示す斜視図で、図2
に示すものは複合材シート3の中に埋め込まれている複
数個の磁界センサ2のうちのある1つを取り出したもの
である。磁界センサ2は、3つ(第1乃至第3)のルー
ププローブRP1,RP2,RP3から構成され、それ
ぞれがループ中心を共有するとともに、それぞれのルー
プ面が互いに直交した構成を有する。第1乃至第3のル
ーププローブRP1,RP2,RP3は、例えば、リー
ド線やセミリジッドケーブルなどを用いて加工している
ため、ループ直径を1mm又はそれ以下の所望の寸法
に、場合によっては、それ以上の所望の寸法にすること
ができる。
【0018】上記磁界センサ2の3軸構成により、相互
に直交する3方向の磁界成分を測定可能である。例え
ば、図2のように任意の方向に磁界Hが印加された場
合、各ループプローブRP1,RP2,RP3が検出す
る磁界はそれぞれ、以下の(2)式、(3)式、(4)
式となる。このとき、各ループプローブRP1,RP
2,RP3のループに垂直な方向の軸をI,J,K軸と
し、磁界Hがこれらの軸の中心を通り、かつ、I−J平
面からの磁界Hの傾き角度をθとし、I−J平面内にお
けるI軸からの磁界Hの傾き角度をψとする。 RP1:H・cosθ・cosψ (2) RP2:H・cosθ・sinψ (3) RP3:H・sinθ (4) これにより、各磁界成分の2乗和は、(5)式で表され
る。H=(H・cosθ・cosψ)+(H・co
sθ・sinψ)+ (H・sinθ) (5) この2乗和の平方根が、アンテナから放射され、磁界セ
ンサの位置の周囲の状況に影響を受けてその磁界センサ
に到達した磁界となり、SARの計算に用いられる。
【0019】なお、アンテナが地面に対して垂直に立っ
ているとき、垂直方向をZ軸とし、Z軸に垂直な面内で
アンテナから人体の正面に向かう方向をX軸とし、X軸
に直交する方向をY軸とすると、I,J,K軸がX,
Y,Z軸に一致した場合に、ループプローブRP1,R
P2,RP3はそれぞれX方向成分とY方向成分とZ方
向成分の磁界を検出することになる。この条件は磁界セ
ンサ2が人体の真正面と真後ろの位置にあるときに成立
する。それ以外の箇所ではI,J,K軸がX,Y,Z軸
に一致しないが、この場合でも特に、(2)乃至(5)
式をさらにX,Y,Z成分に変換する必要はなく、
(2)乃至(5)式を用いてそのままSAR評価を行う
ことができる。
【0020】すなわち、上記の(2)式乃至(4)式に
示すように、人体胴体に巻き付けたとき、磁界センサ2
の位置、すなわち、人体正面、側面及び背面等にしたが
って3つのループプローブRP1,RP2,RP3のル
ープ面の向きが異なってくるため、一定強度の磁界を有
する電波を人体正面から照射した場合に、磁界センサ2
を構成する3つのループプローブRP1,RP2,RP
3により検出される3方向成分の各磁界は磁界センサ2
の位置に対応して異なってくる。これに対して、3方向
の各磁界成分の2乗和の平方根である磁界は、(5)式
で示すように、位置によらず一定になる。すなわち、S
ARの評価に3方向成分の各磁界の2乗和の平方根であ
る磁界が用いられる限り、磁界センサ2の位置の違いに
基づく変換や補正等を行う必要はない。
【0021】また、上記の磁界センサはあらゆる方向か
ら磁界センサに入射する磁界を検出することができるた
め、磁界を放射するアンテナ等に対して磁界センサを特
別な方向に向ける必要はない。この場合、本発明のよう
に、柔軟性を有し、かつ、人体の何れかの部分の体表面
に巻き付けることが可能な長さと幅を有するセンサ基体
を人体に巻き付けたときに電磁界センサが人体の体表面
に2次元的に分布するようにそのセンサ基体に電磁界セ
ンサを埋め込むことにより、センサ基体を人体に巻き付
ける等人体への電磁界センサの簡単な設置で、人体内部
の各組織で誘電率が異なることによる電磁界分布の変化
などの影響を含んだSARを一度に評価することができ
る。
【0022】次に、図3及び図4を参照して、上記構成
のSAR測定センサ用いて、人体のSARを測定する方
法について説明する。図3及び図4は、SARを評価す
るために、SAR測定センサ1を人体の胴体に巻き付け
た状態を模式的に示す模式図であり、図3は、全体の構
成を模式的に示す斜視図、また、図4は、人体の体表面
の電波照射面及びその背面付近を模式的に示す拡大図で
ある。まず、図3に示すように、SAR測定用センサ1
を人体に巻き付ける。これにより、センサ基体3に埋め
込まれた電磁界センサ2が人体胴体5の表面に2次元的
に分布することになる。SAR測用センサ1は人体胴体
の電波照射面及びその側面と背面全てを覆えるような寸
法に設定している。SAR測定用センサ1を胴体5に巻
き付ける際は、体表面とSAR測定用センサ1を構成し
ている複合材シート3の間に空隙ができないようにし
た。例えば、ジェル状のファントムを体表面に塗布し、
体表面と複合材シート3の間に空隙が生じないようにし
ても良い。
【0023】ここで用いた複合材シート3は、その誘電
率及び透磁率は人体組織と同じ値となるように設定して
おり、厚さの非常に薄いものを用いている。したがっ
て、図4の拡大図から分かるように、このような複合材
シート3を人体胴体5に巻き付けると等価的に人体の組
織中に磁界センサ2が埋め込まれている構成と同様な構
成と見なせるため、人体胴体5の表面付近に2次元的に
分布するように配置された磁界センサ2によって、人体
内部の組織及びその構造で誘電率が異なることによる影
響が含まれた磁界強度を測定することができる。この状
態で、電波照射時のSARを評価する。まず、予め複合
材シート3の特性インピーダンスZ(Ω)及び複合材シ
ート3の導電率σ(S/m)及び質量密度ρ(kg/m
)を測定しておく。続いて、例えば、人体の正面から
電波を照射すると、磁界センサ2を構成する3つのルー
ププローブRP1,RP2,RP3がそれぞれ、(2)
乃至(4)式に示すような3方向の磁界成分を受信す
る。
【0024】次いで、これらの3方向の磁界成分の2乗
和((5)式)の平方根Hを算出する。この算出した磁
界強度H(A/m)と、予め測定しておいた複合材シー
ト3の特性インピーダンスZ(Ω)及び複合材シート3
の導電率σ(S/m)及び質量密度ρ(kg/m)用
いて以下の(6)式によりSARを求める。 SAR=σ(ZH)/ρ (6) これを各磁界センサの位置について求めることにより、
人体胴体5の周囲におけるSARの分布を評価すること
ができる。1つのループプローブを有する1つの磁界セ
ンサでの測定の場合に各位置についてSARを求めるた
め各測定位置に磁界センサを移動させ、かつ、磁界照射
面に垂直な方向に電波を放射するアンテナを置く必要が
あるのに対して、第1の実施の形態の場合、SAR測定
センサ1に埋め込まれた磁界センサ2が人体胴体5の周
囲表面を一回りするように2次元的に分布しており、ま
た、SARの評価に互いに直交する3方向の磁界成分を
測定し、SAR評価のため各磁界の2乗和の平方根であ
る磁界を用いるため、磁界センサ2とアンテナとの位置
関係によって変換や補正等を行う必要はなく、アンテナ
と磁界センサ2との位置関係をそのまま保持した状態
で、各測定位置におけるSARを順次、又は同時に求め
ることができる。
【0025】このように、上記構成のSAR測定センサ
によれば、人体自体を対象とし、かつ、人体内部の組織
及びその構造で誘電率が異なることによる影響が含まれ
た電磁界を用いてSAR評価を行うことができる。ま
た、電波照射面のみならず測定対象の側面及び背面での
人体の体表面におけるSAR評価が可能である。この場
合、磁界センサ2の位置が電波照射面以外の測定対象の
側面及び背面であっても、検出位置の違いに基づく検出
磁界の変換や補正を行う必要はない。したがって、現実
により近い条件で、かつ、簡単な方法でSAR評価を行
うことができる。
【0026】◇第2の実施の形態 次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。
図5は、この発明の第2の実施の形態であるSAR測定
装置の電気的構成を示すブロック図である。このSAR
測定装置には、上述の第1の実施の形態で述べたSAR
測定センサ1、すなわち、3つのループプローブRP
1,RP2,RP3からなる磁界センサ2が複合材シー
ト3の中に複数個埋め込まれてなるSAR測定センサ1
が用いられている。SAR測定装置は、SAR測定セン
サ1の各磁界センサ2を構成する3つのループプローブ
RP1,RP2,RP3とそれぞれ接続配線24a,2
4b,24cにより接続され、この3つのループプロー
ブRP1,RP2,RP3の出力を択一的に選択し、出
力する切替器21と、この切替器21によって選択され
たループプローブRP1,RP2,RP3からの出力信
号を測定する出力信号測定部22と、切替器21の選択
動作を制御すると共に出力信号測定部22の測定結果を
逐次読みとって記憶するメモリを有し、(5)式により
磁界強度Hを算出し、さらに、(6)式によりSARを
算出する演算制御部23とを備えている。
【0027】次に、上記SAR測定装置の動作を説明す
る。SAR測定装置を動作状態に設定すると、切替器2
1には、演算制御部23から制御信号が送信され、第1
の磁界センサ2を構成する3つのループプローブRP
1,RP2,RP3のうちの第1のループプローブRP
1の出力電圧が、出力信号測定部22に入力されるよう
に、切替器21内部のスイッチが切り替えられる。そし
て、磁界受信時には、選択された第1のループプローブ
RP1の出力電圧が出力信号測定部22で測定され、こ
の測定結果は、演算制御部23に入力される。演算制御
部23には、予め評価しておいた第1のループプローブ
RP1の校正係数が格納されており、この校正係数デー
タに基づいて、磁界成分が算出され、図示せぬメモリに
格納される。ここで、校正係数とは、プローブでのロス
(電圧降下)等の影響を補正するための係数のことであ
る。
【0028】演算制御部23は、磁界データのメモリへ
の保存が完了すると、切替器21に制御信号を送信する
ことにより、第1の磁界センサ2を構成している第2の
ループプローブRP2を選択し、第1のループプローブ
RP1で行ったのと同様の手順によって、磁界成分が算
出され、メモリへの格納が行われる。そして、第1の磁
界センサ2を構成している第3のループプローブRP3
についても同様な手順で磁界成分が算出され、メモリへ
の格納が行われる。磁界成分を算出した後、演算制御部
23では、第1乃至第3のループプローブRP1,RP
2,RP3が測定した3方向の磁界成分((2)式乃至
(4)式)の2乗和の平方根が計算され、第1の磁界セ
ンサ2が受信した磁界強度Hが算出される。さらに、予
め演算制御部23に格納されていた複合材シート3の特
性インピーダンスZ、導電率σ、及び質量密度ρを用い
て、(5)式によってSARが算出され、SARの値は
メモリに格納される。以下、同様にSAR測定センサを
構成している全ての磁界センサ2について磁界強度及び
SARの測定データの格納が完了すると、測定動作が終
了する。
【0029】このように、この実施の形態のSAR測定
装置によれば、SAR測定センサ1と、検出磁界を測定
する出力信号測定部22と、磁界センサ2の検出磁界を
切り替えて出力信号測定部22に出力する切替器21
と、検出磁界に基づくSAR算出部を兼ね、かつ、切替
器21の選択動作を制御する演算制御部23とを備えて
いるので、磁界センサ2の配置に対応した磁界分布及び
SAR分布を自動的に測定することができる。
【0030】◇ 第3の実施の形態 次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。
図6は、この発明の第3の実施の形態であるSAR測定
センサに用いられる磁界センサ34の構成を示す斜視図
である。この形態のSAR測定センサが、上述の第1の
実施の形態のSAR測定センサと大きく異なるところ
は、3軸構成を有するループプローブRP1,RP2,
RP3(図2)の代わりに、図6に示すように、3軸構
成を有するMR素子(磁気抵抗効果素子)31a,31
b,31cを用いて磁界センサ34を構成するようにし
た点である。
【0031】磁界センサ34は、MR素子31aと31
bが搭載された非磁性体からなる基板32aと、MR素
子31cが搭載された非磁性体からなる基板32bとが
直角に配置されている。MR素子31a,31b,31
cは、相互に直交するI,J,K軸に沿う磁界成分が測
定可能なように配置されている。各MR素子31a,3
1b,31cは長手方向に強い異方性を持ち、長手方向
に垂直な方向の磁界成分を測定することができる。各M
R素子31a,31b,31cの両端には検出磁界によ
り変化する電気抵抗に対応する電圧信号を取り出すため
の電極33a,33b,33cが接続されている。MR
素子31a,31b,31cは、例えば針状のように細
くしたパーマロイなどで形成し、微少化を図ったものを
用いても良い。また、基板32a,32bは、電磁界の
分布を極力乱さないようにガラスなどの低誘電率材料で
構成し、幅1mm×長さ1mm×厚さ1mm程度の微少
なものを用いても良い。
【0032】また、MR素子31a,31b,31cと
して磁性体薄膜を用いたAMR(Anisotropic MagnetoR
esistive )型MR素子や、スピンバルブ型MR素子を
はじめとするGMR(Giant MagnetoResistive)型MR
素子等を用いても良い。AMR型MR素子はセンス電流
を流している磁性体薄膜中の磁化方向が信号磁界により
変化し、その磁化方向と電流の方向との角度の余弦の2
乗に比例して電気抵抗が変化することを利用したもので
ある。また、スピンバルブ型MR素子は、いわゆるフリ
ー磁性層と言われる磁性体薄膜の磁化方向が信号磁界に
より変化し、固定された基準の磁化方向とそのフリー磁
性層の磁化方向との角度の余弦に比例して電気抵抗が変
化することを利用したものである。
【0033】上記構成により、各MR素子31a,31
b,31cはそれぞれ各MR素子31a,31b,31
cの長手方向に対して垂直な方向の磁界成分を検出する
ことが可能となる。すなわち、MR素子31aは、I軸
方向の磁界成分を検出し、MR素子31bは、J軸方向
の磁界成分を検出し、MR素子31cは、K軸方向の磁
界成分を検出する。このような3軸構成をとるMR素子
31a,31b,31cから構成される磁界センサ34
は、第1の実施の形態のループプローブを用いた磁界セ
ンサ2の場合と同様、同じ平板状の複合材シート(セン
サ基体)3の中に縦横に同じ間隔t1を保ち、2次元的
に全面にわたって分布するように埋め込まれている。
【0034】したがって、複合材シート3を人体胴体5
に装着した場合は、図3と同様に、磁界センサ34が人
体の体表面全体にわたって2次元的に分布し、等価的に
人体の組織中に磁界センサ34が埋め込まれていると見
なせるため、これらの磁界センサ34によって人体内部
の組織及びその構造で誘電率が異なることによる影響が
含まれた磁界強度を測定することができる。この場合、
I,J,K軸がX,Y,Z軸に一致した場合に、MR素
子31a,31b,31cはそれぞれX方向成分とY方
向成分とZ方向成分の磁界を検出することになる。この
条件は磁界センサ34が人体の真正面と真後ろの位置に
あるときに成立する。それ以外の箇所ではI,J,K軸
がX,Y,Z軸に一致しないが、この場合でも特にI,
J,K軸に沿う検出磁界成分をさらにX,Y,Z成分に
変換する必要はなく、その検出磁界成分をそのまま用い
てSAR評価を行うことができる。なお、ループプロー
ブで構成された磁界センサ2(図5)に代えて、MR素
子31a,31b,31cで構成された磁界センサ34
を用いてSAR測定装置を形成しても良い。
【0035】以上述べたように、この形態によっても、
人体自体を対象とし、かつ、人体内部の組織及びその構
造で誘電率が異なることによる影響が含まれた電磁界を
用いてSAR評価を行うことができる。また、電波照射
面のみならず測定対象の側面及び背面での人体の体表面
におけるSAR評価が可能である。この場合、磁界セン
サ34の位置が電波照射面以外の測定対象の側面及び背
面であっても、検出位置の違いに基づく検出磁界の変換
や補正を行う必要はない。したがって、現実により近い
条件で、かつ、簡単な方法でSAR評価を行うことがで
きる。
【0036】◇ 第4の実施の形態 次に、この発明の第4の実施の形態について説明する。
図7は、この発明の第4の実施の形態であるSAR測定
センサに用いられる電界センサ44の構成を示す斜視図
である。この形態のSAR測定センサが、上述した第1
の実施の形態のSAR測定センサと大きく異なるところ
は、3軸構成を有するループプローブRP1,RP2,
RP3(図2)の代わりに、図7に示すように、3軸構
成を有する微少ダイポールプローブDP1,DP2,D
P3を用いて電界センサ44を構成するようにした点で
ある。各微少ダイポールプローブDP1,DP2,DP
3は、一対の棒状のエレメント41が、互いに軸心を共
通にし、かつ、給電点42である微細な隙間を挟んで、
全体として、直線形に配置されてなっている。これら微
少ダイポールプローブDP1,DP2,DP3は、互い
に直交配置されて3軸構成とされ、以下の(7),
(8),(9)で示される3方向の電界成分を測定する
ようになっている。すなわち、各微少ダイポールプロー
ブDP1,DP2,DP3の長手方向に平行な外部電界
成分に対して、2つのエレメント41a,41b,41
c間、すなわち、給電点42a,42b,42cの隙間
に電界成分の強度に応じた電圧が発生するので、これを
測定する。以下に、この原理を用いた電界の測定方法を
詳細に説明する。
【0037】第1の実施の形態の場合と同様に、各微少
ダイポールプローブDP1,DP2,DP3に平行な方
向の軸をそれぞれI,J,K軸とする。そして、電界E
がこれらの軸の中心を通り、かつ、I−J平面からの電
界Eの傾き角度をθとし、I−J平面内におけるI軸か
らの電界Eの傾き角度をψとすると、各微少ダイポール
プローブDP1,DP2,DP3により検出される電界
成分は、(7),(8)及び(9)式で表せる。 DP1:E・cosθ・cosψ (7) DP2:E・cosθ・sinψ (8) DP3:E・sinθ (9) これにより、各電界成分の2乗和は、(10)式で表さ
れる。 E=(E・cosθ・cosψ)+(E・cosθ・sinψ)+(E・
sinθ) (10) この2乗和の平方根の電界Eが、アンテナから放射さ
れ、かつ、電界センサ44の周囲の電磁気的な環境に影
響を受けてその電界センサ44に到達した電界となり、
SARの計算に用いられる。
【0038】なお、第1の実施の形態の場合と同様に、
I,J,K軸がX,Y,Z軸に一致した場合に、微少ダ
イポールDP1,DP2,DP3はそれぞれX方向成分
とY方向成分とZ方向成分の電界を検出することにな
る。それ以外の箇所ではI,J,K軸がX,Y,Z軸に
一致しないが、この場合でも、特に、(7)乃至(1
0)式をさらにX,Y,Z成分に変換する必要はなく、
(7)乃至(10)式を用いてそのままSAR評価を行
うことができる。さらに、この電界センサ44を用いた
SAR測定センサは、第1の実施の形態のループプロー
ブを用いた磁界センサ2の場合と同様、同じ複合材シー
ト3の中に2次元的に全面にわたって分布するように埋
め込むことができる。このようにすれば、上述した第1
の実施の形態の場合と同様に、複合材シート3を人体胴
体5に装着した場合は、電界センサ44が人体胴体5の
周囲表面全体にわたって2次元的に分布し、人体内部の
組織及びその構造で誘電率が異なることによる影響が含
まれた電界強度を測定できる。
【0039】この場合、電波照射時における複合材シー
ト内部の電界をE(V/cm)とし、導電率をσ(S/
m)とし、質量密度をρ(kg/m)とすると、SA
Rを次の(11)式によって算出する。 SAR=σE/ρ (W/kg) (11) 実際の評価では、測定対象である複合材シートの導電率
σ及び質量密度ρを予め測定しておき、電界センサ44
の位置での電界強度を測定し、SARを算出する。
【0040】このように、この形態のSAR測定装置に
よっても、生身の人間を対象とした評価が可能となり、
電波照射面及びその側面と背面に至るまでの人体の体表
面におけるSAR分布を測定できる。また、筋肉や皮膚
や内臓に至るまでの複雑な人体内部の組織構造で誘電率
が異なることによる影響を含んだSAR評価を行うこと
ができる。
【0041】以上、この発明の実施の形態を図面により
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上
記実施の形態では、電磁界センサ2,34,44とし
て、3つの異なるループプローブRP1,RP2,RP
3、又は3つの異なる磁気抵抗効果素子31a,31
b,31c、又は3つの異なる微少ダイポールプローブ
DP1,DP2,DP3を用いた場合について述べた
が、これらに限らず、互いに直交する電界成分又は磁界
成分を測定できるものであれば良い。また、複合材シー
ト(センサ基体)3として母材にゴムを使用し、その中
にカーボンやグラファイトなどの導電性材料やチタン酸
バリウムなどの強誘電体材料の粉末を混合し、カーボン
等の混合量を調整することによって比誘電率、導電率、
及び比透磁率が所望の値になるように調整したものを用
いるようにしたが、これに限らず、要するに、柔軟性を
有し、所望の比誘電率、導電率、及び比透磁率を有し、
電磁界センサを埋め込むことができるものであれば良
い。また、第2の実施の形態のSAR測定装置の切替器
21は、場合により、省略できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のSAR
測定センサによれば、生身の人間を対象としたSAR評
価が可能となり、加えて、センサ基体を人体に巻き付け
る等、人体への電磁界センサの簡単な設置で、筋肉や皮
膚や内臓に至るまでの複雑な人体内部の組織構造で誘電
率が異なることによる影響を含んだSAR評価を行うこ
とができる。また、電波照射面及びその側面と背面に至
るまでの人体の体表面におけるSAR分布を測定でき
る。また、この発明のSAR測定装置は、SAR測定セ
ンサと出力信号測定手段とSAR算出手段とを備えてい
るので、電磁界の測定からSARの算出まで一連のSA
R評価を1つの装置で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、この発明の第1の実施の形態である
SAR測定センサの構成を示す斜視図、また、(b)
は、同SAR測定センサの上面図である。
【図2】同SAR測定センサに用いられる磁界センサの
構成を示す斜視図である。
【図3】SARを評価するために、同SAR測定センサ
を人体の胴体に巻き付けた状態を模式的に示す斜視図で
ある。
【図4】SARを評価するために、同SAR測定センサ
を人体の胴体に巻き付けたときの体表面の電波照射面及
びその背面付近を模式的に示す模式的拡大図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態に係るSAR測定
装置の回路構成を示すブロック図である。
【図6】この発明の第3の実施の形態であるSAR測定
センサに用いられる磁界センサの構成を示す斜視図であ
る。
【図7】この発明の第4の実施の形態であるSAR測定
センサに用いられる電界センサの構成を示す斜視図であ
る。
【図8】従来例に係るSAR測定センサの構成を示す斜
視図である。
【図9】他の従来例に係るSAR測定センサの構成を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 SAR測定センサ 2,34 磁界センサ(電磁界センサ) 3 複合材シート(センサ基体) 5 人体胴体 21 切替器(切替手段) 22 出力信号測定部 23 演算制御部(SAR算出手段及び制御手段) 31a,31b,31c MR素子 44 電界センサ(電磁界センサ) RP1,RP2,RP3 ループプローブ DP1,DP2,DP3 微小ダイポールプローブ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 22/00 - 22/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体が電磁波に曝されたときに人体の単
    位質量あたり吸収される電力量であるSAR(比吸収
    率)を測定するSAR測定センサであって、 前記人体組織の誘電率及び透磁率と同じか、または、そ
    れに近い誘電率及び透磁率を有する材料で形成された平
    板状のセンサ基体と、 互いに直交する3方向の電界成分又は磁界成分を測定で
    きる複数の電磁界センサとを備え、かつ、 前記センサ基体内部に、前記複数の電磁界センサが、2
    次元的に分布する態様で埋め込まれてなることを特徴と
    するSAR測定センサ。
  2. 【請求項2】 前記電磁界センサは、ループ中心を互い
    に共有し、かつ、それぞれのループ面が互いに直交した
    3つのループプローブを有し、 前記3方向の磁界成分の測定が可能であることを特徴と
    する請求項1記載のSAR測定センサ。
  3. 【請求項3】 前記電磁界センサは、互いに直交する3
    方向の磁界成分の測定が可能なように配置された3つの
    磁気抵抗効果素子を有することを特徴とする請求項1記
    載のSAR測定センサ。
  4. 【請求項4】 前記電磁界センサは、長手方向が互いに
    直交した3つの微少ダイポールプローブを有し、前記3
    方向の電界成分の測定が可能であることを特徴とする請
    求項1記載のSAR測定センサ。
  5. 【請求項5】 前記センサ基体は、柔軟性を有し、か
    つ、人体の何れかの部分の体表面に巻き付けることが可
    能な長さと幅を有し、前記センサ基体を前記人体に巻き
    付けたときに前記センサ基体に埋め込まれた前記電磁界
    センサが前記人体の体表面に2次元的に分布することを
    特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載のSAR測
    定センサ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れか一に記載のSA
    R測定センサと、 前記SAR測定センサのセンサ基体内部に埋め込まれた
    1つの前記電磁界センサを構成する前記3つの異なるル
    ーププローブ、又は前記3つの異なる磁気抵抗効果素
    子、又は前記3つの異なる微少ダイポールプローブの出
    力信号を測定する出力信号測定手段と、 前記出力信号測定手段により測定された、1つの前記電
    磁界センサあたり前記3つの異なるループプローブ、前
    記3つの異なる磁気抵抗効果素子又は前記3つの異なる
    微少ダイポールプローブの出力信号を用いてSARを算
    出するSAR算出手段とを備えてなることを特徴とする
    SAR測定装置。
  7. 【請求項7】 前記SAR測定装置は、1つの前記電磁
    界センサを構成する前記3つの異なるループプローブ、
    又は前記3つの異なる磁気抵抗効果素子、又は前記3つ
    の異なる微少ダイポールプローブの出力信号を択一的に
    選択し、前記出力信号測定手段に出力する切替手段と、 前記切替手段の選択動作を制御する制御手段とを有する
    ことを特徴とする請求項6記載のSAR測定装置。
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