しかしながら、上述した従来の情報処理装置では、上述したように、ハウジングに内蔵されているアンテナをICチップ(を含む現品票や、商品自体或いは商品等を納めた輸送用又は保管用の容器)に近づけなければ、上記ICチップの情報の読み取り又は書き込みの操作ができないことから、例えば、高い棚の上等の高所にICチップが貼付された商品が位置している場合、或いは、足元等の低所にICチップが貼付された商品が位置している場合、或いは、この従来の情報処理装置のハウジングを把持した使用者の手が届かないような狭い隙間の奥にICチップが貼付された商品が位置するような場合には、上記ハウジングに内蔵されたアンテナを近づけるために台や脚立などの準備をしたり、使用者に不自然な姿勢を強いさせたり、或いは事実上近づけることが不能であったりし、作業効率性は極めて悪い。
そこで、本考案は、上述した情報処理装置が有する課題を解決するために提案されたものであって、使用者により容易に情報処理装置を近づけられないような場所にICタグが装着された商品等が存在する場合であって、容易にICチップ内の情報を読み取り又は書き込むことができ、作業効率性を格段に高めることができる新規な情報処理装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、第1の考案(請求項1記載の考案)に係る情報処理装置は、電波による送受信機能を備えたICチップに書き込まれた情報を読み取る電子情報読取手段及び/又は電波による受信機能を備えたICチップに電子情報を書き込む電子情報書込手段と、この又はこれらの電子情報読取手段及び/又は電子情報書込手段を構成する上記ICチップと電波を受信又は送信するためのアンテナ回路とがハウジングに内蔵されてなる情報処理装置本体と、アンテナ装置と、を備えた情報処理装置であって、このアンテナ装置は、棒状に成形された導電体又は先端まで至る長さの線状に成形された導電体を内蔵する棒体からなるアンテナ本体と、上記情報処理装置本体に着脱自在とされてなるとともに、上記アンテナ本体を構成する導電体を上記アンテナ回路との間で電波を送受信できる程度に近接させた状態で該アンテナ本体の基端側中途部を支持する支持体と、を備えてなることを特徴とするものである。
この第1の考案に係る情報処理装置は、ハウジングを備えており、このハウジング内には、電波による送受信機能を備えたICチップに書き込まれた情報を読み取る電子情報読取手段と、電波による受信機能を備えたICチップに電子情報を書き込む電子情報書込手段との両方又は何れか一方が内蔵されている。そして、これら電子情報読取手段と電子情報書込手段には、外部との電波の受信・送信のためのアンテナ回路が電気的に接続されており、この電子情報読取手段と電子情報書込手段によるICチップとの間での電波による情報の送受信は、このアンテナ回路を介してなされる。なお、この情報処理装置本体は、上述したようなICチップの情報の読み取りや書き込みの操作をすることを主な目的とするハンディスキャナに限られるものではなく、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)やモバイルPCに上述のようなICチップの操作をする機能を付加したものも含まれる。また、上記アンテナ装置は、アンテナ本体と支持体とを備えている。このアンテナ本体は、導電性材料である金属又は導電性樹脂などを用いて、導電体自体を棒状に成形されたものとしても良く、或いは、導電性又は非導電性の何れかの材料(例えばゴムや樹脂)からなる棒体を用い、この棒体内に先端まで至る長さの線状に成形された導電体(例えば金属製のワイヤー)を内蔵するものとしても良い。また、この支持体は、上記情報処理装置本体に対して着脱自在に取り付けられるものであって、上記アンテナ本体を構成する導電体を該情報処理装置本体のハウジングに内蔵されたアンテナ回路と電波を送受信できる程度に近接させた状態としつつ、アンテナ本体の基端側中途部を支持する。なお、このアンテナ装置は支持体によって情報処理装置本体に着脱自在とされており、この着脱の手段としては、この支持体が情報処理装置本体へねじ止めされるものでも良く、或いは、支持体及び情報処理装置本体の双方また一方に形成されたかぎ状の部材等の係合部材による係合によるものでも良い。また、この情報処理装置が情報を読み取りや書き込みをするICチップとしては、例えば、RFIDの技術により近距離の無線通信によって情報の読み取りや書き込みをするためのICタグ等がある。近年このRFIDの技術は、商品や製品に貼付されて在庫管理をするPOSシステムや乗車カードや電子マネーに用いられている。なお、このICタグがRFIDの技術によるものであるのなら、上記の電子情報読取手段や電子情報書込手段もRFIDの技術に適したものとされている。
このように、アンテナ装置のアンテナ本体である棒状に成形された導電体又は棒体に内蔵された導電体は、アンテナ装置の支持体によって、情報処理装置本体に内蔵されたアンテナ回路と電波を送受信できる程度に近接した状態で支持されることから、このアンテナ本体がICチップの情報の読み取りや書き込みの操作のためのアンテナとして機能してICチップの操作ができる。このため、使用者は、アンテナ回路を内蔵した情報処理装置本体自体を手で持ってICチップ近傍に位置させずとも、このアンテナ本体の先端等をICチップの近傍に位置させることによってもICチップの操作ができる。したがって、使用者は自身の手が届かない箇所に位置するICチップに対しても、このアンテナ本体の先端等がこのICチップの近傍に位置させることができればこのICチップの操作をすることができ、ひいては、このICチップの操作のために使用者が手間をかけたり不自然な姿勢を強いられたりされることが無くなる。
また、このアンテナ装置の支持体は、情報処理装置本体に対して着脱自在とされてなることから、不要な時には、このアンテナ装置を情報処理装置本体から取り外すことができ、この情報処理装置本体を通常の情報処理装置として使用することができる。
また、第2の考案(請求項2記載の考案)に係る情報処理装置は、前記アンテナ本体は、先端又は先端近傍において該アンテナ本体の長さ方向に対して直交する直交面が形成され、該直交面には導電体が渦巻き状に配置されてなることを特徴とするものである。
この第2の考案に係る情報処理装置では、上述した棒状に成形された導電体又は先端まで至る長さの線状に成形された導電体を内蔵する棒体からなるアンテナ本体には、直交面が形成されている。この直交面は、アンテナ本体の先端又は先端近傍において該アンテナ本体の長さ方向に対して直交するものとされており、また、この直交面には、導電体が渦巻き状に配置されている。なお、この直交面に配置された導電体は、このアンテナ本体を構成する導電体と連続する(電気的に接続する)ものであっても良く、或いは、この直交面に配置された導電体とアンテナ本体を構成する導電体とは互いの間で電波を送受信できる程度に近接する状態とされても良い。このため、この情報処理装置の使用者が、ICチップの情報の読み取りや書き込みの操作のためにアンテナ本体の先端をICチップの近傍に位置させた際には、このアンテナ本体の導電体に加えて直交面上に配置された導電体もこのICチップと対向することとなる。したがって、上記第1の考案に係る情報処理装置によってICチップの操作をする場合に比べ、この第2の考案に係る情報処理装置では、ICチップとアンテナ本体の導電体との対向する面積が広いものとなり、ICチップの情報の読み取りや書き込みのための電波の送受信ができる範囲がより広がり、また、この情報の読み取りや書き込みがより確実にできる。
また、第3の考案(請求項3記載の考案)に係る情報処理装置は、上記アンテナ本体は、全長が伸縮又は折り畳み可能な構造とされてなることを特徴とするものである。
この第3の考案に係る情報処理装置では、上記のアンテナ本体を、全長を伸縮可能な構造、或いは、折り畳み可能な構造とされている。このアンテナ本体の全長を伸縮させるための構成としては、例えば、このアンテナ本体が基端から先端にかけて分割された数本の円筒状の部材からなるものとし、かつ、これらそれぞれの円筒状の部材は基端側に位置する円筒状の部材から先端側に位置する円筒状の部材にかけて順に直径の小さくなるものとすることにより、より先端側に位置する円筒状の部材をより基端側の位置する円筒状の部材の中に収納可能な構成とすれば良い。また、このアンテナ本体を折り畳み可能な構造とさせるための構成としては、例えば、このアンテナ本体が基端から先端にかけて分割された数本の部材からなるものとし、かつ、これらそれぞれの部材を互いに蝶番により接続されるものとすることにより、この蝶番によりそれぞれの部材がクランク状等に折り畳まれる構成とすれば良い。そして、このようにアンテナ本体が、全長が伸縮又は折り畳み可能な構造とされることにより、使用者がこのアンテナ装置を取り付けた情報処理装置を携帯して持ち運ぶ場合や使用しない場合に収納する場合には、アンテナ本体を縮め、又は折り畳むことにより、このアンテナ装置を取り付けたままでも携帯や収納に便利な情報処理装置となる。
また、第4の考案(請求項4記載の考案)に係る情報処理装置は、上記情報処理装置本体のハウジングには、前記アンテナ回路と電気的に接続するための一方の端子が形成されてなり、前記アンテナ本体の導電体の基端は、上記一方の端子に接続される他方の端子が形成されてなることを特徴とするものである。
この第4の考案に係る情報処理装置では、この情報処理装置を構成する情報処理装置本体のハウジングには、該情報処理装置本体に内蔵されるアンテナ回路と電気的に接続するための一方の端子が形成されている。また、この情報処理装置を構成するアンテナ装置のアンテナ本体が備える導電体の基端には、上記一方の端子と対応して接続可能な他方の端子が形成されている。これら一対の一方の端子及び他方の端子としては、一方の端子をハウジング表面に露出する金属片とし、他方の端子である金属片をこの一方の端子である金属片と当接するような位置関係とさせて電気的に接続するものとしても良く、或いは、例えば、オーディオ関連機器同士の接続で多く用いられている雌型(凹部)及び雄型(凸部)のピンジャック(RCAジャック等)を用いても良い。また、この一方の端子と他方の端子とは、互いに使用者が接続をした後にアンテナ装置を情報処理装置本体に取り付けるものとしても良く、或いは、アンテナ装置を情報処理装置本体に適切な位置に取り付けることによって、自動的にこれら一方の端子及び他方の端子が電気的に接続されるものとしても良い。そして、この第4の考案に係る情報処理装置は、この一方の端子と他方の端子とが電気的に接続されるものであることから、アンテナ本体がICチップとの間で送信又は受信する情報をより確実に電子情報読取手段及び/又は電子情報書込手段に入出力でき、この情報の読み取りや書き込みをより確実にすることができる。
上記第1の考案(請求項1記載の考案)に係る情報処理装置によれば、上述のように、アンテナ装置のアンテナ本体である棒状に成形された導電体又は棒体に内蔵された導電体は、アンテナ装置の支持体によって、情報処理装置本体に内蔵されたアンテナ回路と電波を送受信できる程度に近接した状態で支持されることから、このアンテナ本体がICチップの情報の読み取りや書き込みの操作のためのアンテナとして機能してICチップの操作ができる。このため、使用者は、手で持った情報処理装置本体自体をICチップ近傍に位置させずとも、このアンテナ本体の先端等をICチップの近傍に位置させることによってもICチップの操作ができる。したがって、使用者は自身の手が届かない箇所に位置するICチップに対しても、このアンテナ本体の先端等がこのICチップの近傍に位置させることができればこのICチップの操作をすることができ、ひいては、このICチップの操作のために使用者が手間をかけたり不自然な姿勢を強いられたりされることが無くなる。また、このアンテナ装置の支持体は、情報処理装置本体に対して着脱自在とされてなることから、このアンテナ装置が不要な時には、情報処理装置本体から取り外すことができ、この情報処理装置本体を通常の情報処理装置として使用することができる。すなわち、この考案によれば、高所や低所、或いは、手が届かないような狭い隙間の奥に位置するようなICチップの情報の読み取りや書き込みの操作をする場合には、アンテナ装置を情報処理装置本体に取り付けて操作し、他方、アンテナ装置を使用する必要が無いICチップの操作をする場合には、該アンテナ装置を取り外して情報の読み取りや書き込みの操作をすることができ、極めて使い勝手が良く作業効率性を格段に向上させることがえきる。
また、第2の考案(請求項2記載の考案)によれば、この情報処理装置の使用者が、ICチップの情報の読み取りや書き込みの操作のためにアンテナ本体の先端をICチップの近傍に位置させた際には、このアンテナ本体の導電体に加えて直交面上に配置された導電体もこのICチップと対向することとなる。したがって、上記第1の考案に係る情報処理装置によってICチップの操作をする場合に比べ、この第2の考案に係る情報処理装置では、ICチップとアンテナ本体の導電体との対向する面積が広いものとなり、ICチップの情報の読み取りや書き込みのための電波の送受信ができる範囲がより広がり、また、この情報の読み取りや書き込みがより確実にできる。
また、第3の考案(請求項3記載の考案)によれば、使用者がこのアンテナ装置を取り付けた情報処理装置を携帯して持ち運ぶ場合や使用しない場合に収納する場合には、アンテナ本体を縮め、又は折り畳むことにより、このアンテナ装置を取り付けたままでも携帯や収納に便利な情報処理装置となる。
また、第4の考案(請求項4記載の考案)によれば、一方の端子と他方の端子とが電気的に接続されるものであることから、この第4の考案に係る情報処理装置は、アンテナ本体がICチップとの間で送信又は受信する情報をより確実に電子情報読取手段及び/又は電子情報書込手段に入出力でき、この情報の読み取りや書き込みをより確実にすることができる。
以下、本考案を実施するための最良の形態に係る情報処理装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
本考案の実施の形態に係る情報処理装置1は、図1ないし図4に示す構成とされており、ICチップであるRFタグ101が付された商品又は製品に貼付された後述する現品票102に対して情報の読み取りや書き込みの操作をするものである。すなわち、この情報処理装置1は、使用者が手に把持し、或いは、手指に装着して使用する情報処理装置本体11と、この情報処理装置本体11に取り付けられてなるアンテナ装置71とから構成されている。この情報処理装置本体11は、内部に電気回路や電源などを内蔵するハウジング12と、該ハウジング12の下方に固定されている装着ベルト13とから構成されている。
前記ハウジング12の上面14のやや正面側(或いは先端側、図1(A)及び(B)に示す上端側)には透明板15が取り付けられており、該透明板15の直下内には、バーコード化若しくは2次元コード化された識別コード情報を光学的に読み取るコード情報読取手段62を構成するレンズと発光部(符号は省略する。)が内蔵されている。また、上記ハウジング12の上面14の略中央であって、上記透明板15よりもやや背面側には、この情報処理装置本体11が読み取った情報や書き込む情報を使用者に通知し、或いは、この情報処理装置本体11の現在の状態等の様々な情報を表示する液晶の表示部16が配置されている。また、上記ハウジング12の上面14の背面側(上記表示部16よりもやや背面側)には、4つの押しボタン状のスイッチ17,18,19,20が左右に並んで配置されており、使用者はこれらのスイッチ17,18,19,20の押し下げ操作によりこの情報処理装置11の電源の入切や動作についての操作をすることができる。また、上記ハウジング11の上面14から左側に連続する傾斜面21には(図1(B)参照)、LED(発光ダイオード)22,23,24,25が配置されており、また同様に、ハウジング11の上面14から右側に連続する傾斜面26には、LED27,28,29,30が配置されている。これらLED22,23,24,25,27,28,29,30が点灯することにより、この情報処理装置本体11の電源の入切の状態や他の機器(例えば、後述するホストコンピュータ111)との通信の状態等のこの情報処理装置本体11の現在の状態を示す。
また、上記透明板15,表示部16及びスイッチ17,18,19,20が配置されたこのハウジング12の上面14の直下には、外部に露出しないアンテナ31が埋設されている。このアンテナ31は、この後述する電子情報読取手段63及び電子情報書込手段64と接続されるものであって(図2参照)、該電子情報読取手段63及び電子情報書込手段64と後述する現品票102のRFタグ101のRFタグ側送受信手段106を構成する図示しないアンテナとの間での電波による情報の受信及び送信に用いられる。なお、このアンテナ31は、本考案を構成するアンテナ回路である。また、このRFタグ101のRFタグ側送受信手段を構成するアンテナは、線状の導電体を平面上でコイル状にしたものである。また、上記アンテナ31は線状の導電体からなり、図1(B)において破線で示すように、上記表示部16の周囲をこの線状の導電体で囲うように配置されている。また、上記ハウジング12の左側面36には、押しボタン状のスイッチである左トリガー37が配置されており、また、反対側の右側面38には、押しボタン状のスイッチである右トリガー39が配置されている。また、このハウジング11の下面の背面側には電池蓋41が配置されており、使用者はこの電池蓋41を開閉することにより該ハウジング12内に収納されている電池の交換等ができる。
また、上記ハウジング12の正面側の下方には、装着ベルト13が取り付けられている。すなわち、上記ハウジング11の左側面36及び右側面38のそれぞれの下端部には、正面側及び背面側のそれぞれに二つずつ下方へ突出する右側の突出部46a,46bと、左側の突出部47a等(もう一方は図示を省略する。)とが形成されている。これらの右側の突出部46a,46b及び左側の突出部47a等には図中に点線で示す軸穴(符号は省略する。)が形成されており、棒体48a,48bがこれらの軸穴の開口にそれぞれ挿通され固定されている。また、上記装着ベルト13は合成繊維材であって、一端側において金属環49を挿通しており、該装着ベルト13の他端には一対の面ファスナー50,51が貼付されている。そして、この装着ベルト13は上記棒体48a,48bと上記ハウジング12の下面との間を挿通されるとともに、該装着ベルト13の他端は上記金属環49内を挿通して折り返され、上記一対の面ファスナー50,51により貼り合わされて環状となっている。このため、この情報処理装置本体11を用いる使用者は、この装着ベルト13内に右手(又は左手)の人差指と中指(或いは、これら以外の指)とを挿入して該情報処理装置本体11を該右手(又は左手)に装着することができる。また、上記の環状とされた装着ベルト13の内面であって、使用者が上述の要領で上記情報処理装置本体11を装着した際に、該使用者の右手(又は左手)の人差指と中指との甲が接触する部位には、低反発性シート部材52が貼付されている。
また、この情報処理装置本体11内には、図2に構成を示す電子回路が内蔵されている。この電子回路は、演算処理、判別処理等をする情報処理装置側中央演算処理装置(以下、情報処理装置側CPUという)61が設けられ、この情報処理装置側CPU61には、バーコード化若しくは2次元コード化された識別コード情報を光学的に読み取るコード情報読取手段62と、RFタグ101の記憶情報を読み取る電子情報読取手段63と、RFタグ101に特定の個別情報等を書き込む電子情報書込手段64と、各種の情報を記憶する情報処理装置側記憶手段65と、使用者に読み取りの契機等を知らせるブザー66と、使用者に読み取りの契機等を知らせるバイブレータ67と、情報処理装置側CPU61に接続され後述するホストコンピュータ111と各種情報の送受信をするための情報処理装置側送受信手段68とがそれぞれ接続されている。また、上述した情報処理装置側CPU61には、ハウジング12に取り付けられた表示部16と、スイッチ17,18,19,20と、LED22,23,24,25,27,28,29,30と、左トリガー37及び右トリガー39とが接続されている。また、上述したアンテナ31には、上記電子情報読取手段63及び電子情報書込手段64の何れもが接続されており、RFタグ101との情報の読み取り及び書き込みの操作のために発信される電波、或いは受信される電波は、何れもこのアンテナ31によって出力或いは入力がなされている。
なお、上記情報処理装置側記憶手段65には、この情報処理装置本体11自体が動作するために必要な情報や使用者に通知する情報のデータベース、すなわち、上記表示部16への表示の内容や、上記スイッチ17,18,19,20,左トリガー37及び右トリガー39への使用者の操作に応じた該情報処理装置本体11の動作、LED22,23,24,25,27,28,29,30の点灯、ブザー66の発音、バイブレータ67の作動、情報処理装置側送受信手段68による情報の送信及び受信(及び、その送信及び受信に係る情報の内容や、送信及び受信の相手)等に関する情報について入力されている。特に上記表示部16への表示の内容としては、この情報処理装置本体11の電源を入れたときに表示される起動画面の文字列や、この情報処理装置本体11自体の電源が入っていることを使用者に伝える文字列や、この情報処理装置本体11がホストコンピュータ111等の他の機器との接続をしていること又は接続をしていないことを使用者に伝える文字列や、この情報処理装置本体11へ次のデータが入力されることを待機していることを使用者に伝える文字列や、次に使用者が該情報処理装置本体11について何を操作すべきであるかについて指示する文字列や、この情報処理装置本体11のバッテリー電圧が低下したことを使用者に伝える文字列や、この情報処理装置本体11が使用者により電源を切る操作をされた際に電源を切ることについて確認する旨を使用者に伝える文字列や、この情報処理装置本体11の設定を変更する操作をされた際にこの設定の内容を使用者に確認する文字列が入力されている。
また、上記情報処理装置側記憶手段65には、後述する各商品等の個別情報を一般的な文字(例えば、商品等の個別の商品名等)と対応させる変換テーブルの文字列等、或いは、上記情報処理装置側送受信手段68が上記ホストコンピュータ111とブルートゥースの規格により通信をするために必要なプロトコルやパスキー(認証鍵)に関する情報や、これらの情報を用いた情報処理装置1の動作に必要なコマンドからなるプログラム等の情報も入力されている。また、この情報処理装置本体11自体の動作に必要な情報については、情報処理装置側CPU61が上記情報処理装置側記憶手段65に入力されたコマンドを直接読み込んで逐次実行するものとされていることから、このコマンドに関する定義や動作に関する情報が入力されているが、この情報処理装置側CPU61は上記情報処理装置側記憶手段65に入力されたオペレーションシステムを介して入力された情報に基づいて動作するものとしても良く、このオペレーションシステムとしてはトロンやウインドウズCE等を用いるものとしても良い。
また、以下に述べるこの実施の形態での情報処理装置本体11の動作は、あくまで一例に過ぎず、使用者がこの情報処理装置1により行う作業に応じてこの情報処理装置本体11の動作は適宜プログラムして定義することができる。すなわち、この実施の形態での情報処理装置本体11では、後述するように左トリガー37(図1参照)を押圧した際には上記コード情報読取手段62,電子情報読取手段63及び電子情報書込手段64が一連の動作を連続して(使用者からすればほぼ同時に)動作をするものとしてプログラムが設定されているが、これら読み取り、書き込み、動作、発音、作動、情報の送信及び受信等のうち何れか一又は二のもののみが動作をするように設定するものとしても良い。なお、この情報処理装置本体11の読み取り、書き込み、動作、発音、作動、情報の送信及び受信等をプログラムとして入力して設定する場合には、上記スイッチ17,18,19,20の動作により設定用のメニュー画面を上記液晶の表示部16に表示させた上で該スイッチ17,18,19,20の操作により行うものとしても良い。また、予めこの情報処理装置本体11(の情報処理装置側記憶手段65)内に該情報処理装置本体11の動作を設定するプログラムを複数入力しておき、これら複数のプログラムの内の何れを用いるかを使用者が選択できるものとしても良い。
また、この実施の形態での情報処理装置1は、図1及び図3に示すように、上述した情報処理装置本体11にアンテナ装置71が取り付けられてなるものである。このアンテナ装置71は、アンテナ本体72と、該アンテナ本体72を上記情報処理装置本体11に着脱自在に取り付けて支持する支持体73とから構成されている。そして、このアンテナ本体72は、中空状に形成された棒体76と、該棒体76に内蔵された電線77と、該棒体76の先端側端部に取り付けられた保護部材78と、該棒体76の先端側近傍に取り付けられた直交面体79と、前記電線77の基端側端部に取り付けられた当接部材80とから構成されている。なお、この棒体76,保護部材78及び直交面体79は何れも硬質なゴム製とされており、このため、この情報処理装置1の操作を誤ってこれら棒体76,保護部材78及び直交面体79が他の物品及び人体に当接した場合にも、この棒体76,保護部材78及び直交面体79や物品及び人体に対して損傷等を及ぼすことが無い。また、この棒体76は、直径約5ミリメートル程度、長さ約75センチメートル程度の中空状とされており、該棒体76内には、図中に破線で示す該棒体76の先端(保護部材78側)から基端(当接部材80側)に至る長さの線状の導電性の金属製の電線77が内蔵されている。また、上記保護部材78は、略円錐状とされて上記棒体76の先端に固定されている。また、上記直交面体79は、上記棒体76の先端近傍に固定され、該棒体76の長さ方向とは直交する平面(符号は省略する)を有するものとされている。なお、この直交面体79は上述の通り硬質なゴム製とされているが、この直交面体79内には、上記電線77と同様の線状の導電性の金属製の電線81が渦巻状に配置されて埋設されている。そして、この電線81は電線77と近接していることから、これらの間では電波の送受信が可能である。また、上記当接部材80は、図4に示す正方形状の導電性の金属片であって、上記電線77の基端側端部に固定されており、上記アンテナ装置71が後述する支持体73により上記情報処理装置本体11に取り付けられた場合には、図1に示すように、この当接部材80は該情報処理装置本体11の正面に当接し、このため該当接部材80は、本考案を構成するアンテナ回路であるアンテナ31に近接され、相互の間で電波を送受信できる状態となる。
また、上記アンテナ装置71の支持体73は、上記棒体76の基端側中途部を支持して固定するとともに、上記情報処理装置本体11と着脱可能とされている。すなわち、この支持体73は、図1,図3及び図4に示す形状とされており、上記情報処理装置本体11に取り付けられる際に該情報処理装置本体11の下面と密着して対向する長方形状の底板部86と、この底板部86と連続し、該情報処理装置本体11に取り付けた際に先端側となる部位において略直方体箱状に成形されてなる先端部87と、から構成されている。前記底板部86には、ねじ穴88,89が形成されており、上記情報処理装置本体11にアンテナ装置71を取り付ける際には、図4に示すように、止めねじ90,91を該ねじ穴88,89に挿通させて情報処理装置本体11の下面に形成された図示しない雌ねじにねじ止めをする。なお、アンテナ装置71を情報処理装置本体11に取り付ける際に上記装着ベルト13等が邪魔となる場合には、図4に示すように適宜該装着ベルト13等を取り外してからこのアンテナ装置71を取り付けても良い。また、上記先端部87であって上記情報処理装置本体11の正面側(先端側)の側面と対向する面には、該正面側(先端側)の側面と直交する向きに先端側及び基端側に向けて突出する突出部92が形成されており、また、該突出部92の中心には貫通穴(符号は省略する)が形成されており、該貫通穴内には上記棒体76が移動しないように挿通されている。そして、このアンテナ装置71を上記情報処理装置本体11に取り付けた場合には、該アンテナ装置71の棒体76の基端部に位置する当接部材80は、該情報処理装置本体11の正面側(先端側)の側面に当接するものとなっている。
また、使用者がこの情報処理装置1を用いて情報処理をするRFタグ101が付された現品票102について、図2及び図4を参照して説明する。この現品票102とは、一般に物流管理や生産管理、或いはそれらの受発注管理等に用いられるものであって、例えば、特定の工場が他の工場に対して商品等の納入の要求情報を記載したカードであって、商品自体或いは商品等を納めた輸送用又は保管用の容器に貼付され、表面には商品等の名称,仕様,数量,生産日時,納期,生産地,生産者或いは仕向地等の情報が記載されている。また特に近年では、この現品票102に上記情報を文字で記載することに加えて、該現品票102に上記情報についてのバーコード化や2次元コード化された識別コード情報を記載し、或いは、上記情報についての電子情報の受信又は送信の機能を有するICチップを付加し、これら識別コード情報や電子情報を機械的に読み取り或いは書き込むことによって、この現品票102による商品等の管理をコンピュータにより容易,迅速且つ確実に行うことができるようにされている。この実施の形態で挙げる図2及び図4に示す現品票102には、識別コード情報として一般に良く用いられている2次元コードであるQRコード103が表面に印刷されてなるとともに、電子情報の受信及び送信の機能を有するICチップであるRFタグ101を内蔵している。なお、このRFタグ101には、情報の処理を行うRFタグ側情報処理手段(以下、情報処理手段という)104と、RFタグ側記憶手段105と、RFタグ側送受信手段106と、を備えている。このRFタグ側送受信手段106は、上記情報処理装置本体11の電子情報読取手段63及び電子情報書込手段64と対応して情報の送受信をするものであって、また、電子情報読取手段63及び電子情報書込手段64と接続されたアンテナ31を介して情報の送受信をするための図示しないアンテナを備えている。また、この考案の実施の形態においては、説明の便宜上、RFタグ101が情報処理手段104,RFタグ側記憶手段105及びRFタグ側送受信手段106を備えるものとしているが、これら三つの情報処理手段104,RFタグ側記憶手段105及びRFタグ側送受信手段106が物理的な部材としてそれぞれRFタグ101内にあるのではなく、これら三つの手段は何れも一つのICチップからなるRFタグ101の回路上に形成されてなるものである。
また、この情報処理装置1は、ホストコンピュータ111と連携して動作する情報処理システムを構成しており、該情報処理装置1が現品票102のRFタグ101やQRコード103から読み取った情報を該ホストコンピュータ111へ送信し、また、送信された情報に基づいて該ホストコンピュータ111が該情報処理装置1へ送信した情報を該情報処理装置1が該RFタグ101に書き込むものとされている。このホストコンピュータ111は、一般に市販されているパソコンと同様な構成とされてなるものであって、ホストコンピュータ側中央演算処理装置(以下、ホストコンピュータ側CPUという)112と、ホストコンピュータ側記憶手段113と、ホストコンピュータ側送受信手段114と、を備えており、また、該ホストコンピュータ111にはキーボードやマウス等の入力手段115、ディスプレイ等の表示手段116が接続されており、また、必要に応じて現品票等に文字の情報やQRコードの印刷を行うプリンタ117等とも接続されている。
なお、上記ホストコンピュータ側記憶手段114には、上記の通りこのホストコンピュータ111が一般に市販されているパソコンと同様な構成とされていることから、このホストコンピュータ111の動作に必要なオペレーションシステムが入力されている他、上記情報処理装置1から送信されるQRコード103の識別コード情報及びRFタグ101の個別情報に関するデータベースが入力されている。すなわちこのデータベースは、入力された識別コード情報や個別情報に対する個別情報が出力できるようにされており、具体的には、入力された識別コード情報に対応する商品等の名称,仕様,数量,生産日時,納期,生産地,生産者或いは仕向地等の情報等の個別情報が出力できるものとされている。
以下、この情報処理装置1による情報の読み取り及び書き込みの際の操作について説明する。なお、この情報処理装置1には、上述の通りQRコードを読み取るためのコード情報読取手段62等の構成を含み、これによりこの上記情報処理装置1,現品票102のRFタグ101及びホストコンピュータ111による情報処理システムは互いに連携した動作をするものであるが、ここで述べる実施の形態では、RFタグ101との情報の読み取り及び書き込みの操作について説明し、QRコード103からの情報の読み取りの操作については省略し、また、この情報処理装置側1とホストコンピュータ111との連係の動作についても適宜省略する。
予め使用者は、図4に示すように情報処理装置本体11にアンテナ装置71の取り付けをし、この情報処理装置1が図1に示す状態となっていることを確認する。次いで使用者は、装着ベルト13により自己の図示しない右手の人差指及び中指に情報処理装置1を装着し、また、スイッチ27を押圧操作して該情報処理装置1の電源を入れる。なお、このように電源を入れることにより、上記LED22,27が点灯し、この情報処理装置1は使用者の操作に対して待機する状態となる。次いで使用者は適宜スイッチ28,29,30を操作し、この情報処理装置1によりRFタグ101の情報の読み取りの動作をするか、或いは書き込みの動作をするかの何れかを設定する。そして使用者は、右手に装着した情報処理装置1を、図4に示すように保護部材78がRFタグ101の近傍に位置するようにした上で、親指で左トリガー37を押圧する。なお、この実施の形態では、使用者が右手に上記情報処理装置1を装着し、右手の親指で左トリガー37を押圧するものとして説明しているが、該情報処理装置1の左トリガー37を押圧したときも右トリガー39を押圧したときも同様な動作をするようにされていることから、使用者は該情報処理装置1を左手に装着して左手の親指で右トリガー39を押圧する場合にも、同様に使用することができる。そして、この情報処理装置1は左トリガー37が押圧されることにより、先に設定したRFタグ101の情報の読み取り又は書き込みの何れかの動作をする。
すなわち、この情報処理装置1がRFタグ101の情報の読み取りの動作をするようにしていた場合には、情報処理装置本体11の左トリガー37の押圧に応じて該情報処理装置本体11の情報処理装置側CPU61は電子情報読取手段63を動作させ、該電子情報読取手段63は、アンテナ31よりRFタグ101のRFタグ側送受信手段106との間で電波の送受信をし、これにより該RFタグ101のRFタグ側記憶手段105内に記憶された情報を読み出し、また、情報処理装置側CPU61は、この読み出した情報を情報処理装置側記憶手段65に格納する。また、この情報処理装置側CPU61は、使用者がこの情報処理装置本体11の動作について予めしておいた設定に応じ、必要であればこの読み出した情報を情報処理装置側送受信手段68からホストコンピュータ11のホストコンピュータ側送受信手段114に送信等をする。また、この情報処理装置1がRFタグ101の情報の書き込みの動作をするようにしていた場合には、情報処理装置本体11の左トリガー37の押圧に応じて該情報処理装置本体11の情報処理装置側CPU61は電子情報書込手段64を動作させ、該電子情報書込手段64はアンテナ31よりRFタグ101のRFタグ側送受信手段106との間で電波の送受信をし、これにより該RFタグ101のRFタグ側記憶手段105内に情報を書き込む。また、この情報処理装置側CPU61は、使用者がこの情報処理装置本体11の動作について予めしておいた設定に応じ、このRFタグ101のRFタグ側送受信手段106との間で電波の送受信をする前に、このRFタグ側記憶手段105に書き込む情報を予め情報処理装置側記憶手段65から読み出し、或いは、書き込む情報をホストコンピュータ111のホストコンピュータ側記憶手段113からホストコンピュータ側送受信手段114を介して情報処理装置側記憶手段65に読み込み、この書き込む情報を情報処理装置側送受信手段68を介して送信等をする。
このように、アンテナ31は、上記情報処理装置1によりRFタグ101と情報の読み取り及び書き込みの操作をするために電波の送受信をするものであるが、このアンテナ31は、アンテナ装置71の電線81の基端側に取り付けられた当接部材80と電波を送受信することができる程度に近接した位置関係となっている。したがって、従来の情報処理装置本体11のみによりRFタグ101と情報の読み取り及び書き込みの操作をする場合には、該情報処理装置本体11の上面14近傍に位置するアンテナ31を該RFタグ101に近接させる必要があったのに対し、本考案に係る上記アンテナ装置71を取り付けた情報処理装置本体11によれば、該アンテナ装置71の電線77を内蔵する棒体76の先端の保護部材78を該RFタグ101に近接すれば、該RFタグ101の情報の読み取り及び書き込みを離れた位置から操作することができ、該情報処理装置本体11のアンテナ31を該RFタグ101に近接させる必要がない。このため、RFタグ101が情報処理装置11を手に持った使用者の手が届かない箇所に位置するような場合であっても、本考案に係る情報処理装置1を用いる場合には、この保護部材78をこのRFタグ101の近傍に位置させることができれば、使用者はこのRFタグ101の情報の読み取りや書き込みの操作をすることができ、ひいては、この情報の読み取りや書き込みの際に使用者が手間をかけたり不自然な姿勢を強いられたりされることが無くなる。また、このアンテナ装置71の支持体73が情報処理装置本体11に対して止めねじ90,91によって着脱自在とされてなることから、このアンテナ装置71が不要な時には、使用者はこの止めねじ90,91を外すことで情報処理装置本体11から取り外すことができ、この情報処理装置本体11を通常の情報処理装置本体11のみとして使用することができる。また、この情報処理装置1の使用者が、RFタグ101の情報の読み取りや書き込みの操作のために保護部材78をRFタグ101の近傍に位置させた際には、この保護部材78内の導電体である電線77に加えて直交面体79内に配置された導電体である電線81もこのRFタグ101と対向することとなる。したがって、電線81の面積の分だけRFタグ101と対向する面積が広いものとなり、RFタグ101の情報の読み取りや書き込みのための電波の送受信ができる範囲がより広がり、また、この情報の読み取りや書き込みがより確実にできる。
なお、上記の情報処理装置1がRFタグ101の情報の読み取り又は書き込みの動作をする際には、この情報処理装置本体11のブザー66の発音やバイブレータ67の動作をさせるものとしても良い。また、上述した情報処理装置本体11とホストコンピュータ111との間の情報の送受信は、無線通信手段によるものとしているが、この無線通信手段としては具体的には、ブルートゥースやWiFiによるものとしても良く、或いは、これら情報処理装置本体11とホストコンピュータ111はケーブルで接続して有線通信手段により互いに通信するものとされていても良い。また、上述した情報処理装置1の動作の実施の形態では、現品票102のRFタグ101の情報の読み取りの操作によって読み取った情報、或いは、書き込みの操作によって書き込む情報は、何れもこの情報処理装置本体11を介してホストコンピュータ111に送信或いは受信するものとされ、この情報処理装置本体11はホストコンピュータ111と連携して動作するものとされているが、この情報処理装置本体11はこの送信或いは受信する情報を情報処理装置側記憶手段65から読み出し或いは書き込みをするものとし、該ホストコンピュータ111と連携することなくこの情報処理装置1のみで単独でRFタグ101の情報の操作するものとしても良い。また、上述の通り、ここでは現品票102のRFタグ101との情報の読み取り及び書き込みの操作について説明したが、この情報処理装置1の情報処理装置本体11は現品票102のQRコード103を読み取るためのコード情報読取手段62等の構成を含んでいることから、このQRコード103の読み取りと上述したRFタグ101の情報の読み取り及び書き込みの操作とを連携するものとしても良いが、ここではこのコード情報読取手段62の動作については説明を省略する。
また、本考案に係る情報処理装置1は上述したような情報処理装置本体11及びアンテナ装置71からなるものであって、既存の情報処理装置本体11にこのアンテナ装置71を取り付けることにより上述したような効果を得られるが、特にこのアンテナ装置71の構成については、上述したものには限られない。すなわち、本考案に係る情報処理装置は、図5(A)及び(B)に示す他の例のアンテナ装置131を上述した情報処理装置本体11に取り付けるものとしても良い。このアンテナ装置131は、上記アンテナ装置71と同じような構成となっており、アンテナ本体132と、該アンテナ本体132を上記情報処理装置本体11に着脱自在に取り付けて支持する支持体133とから構成されている。そして、このアンテナ本体132は、一般にラジオ等で用いられている伸縮可能なアンテナと同様な構成となっている。すなわち、このアンテナ本体132は、3つの長い円筒状部材134,135,136と、該円筒状部材136の先端側端部に取り付けられた保護部材138と、該円筒状部材136の先端側近傍に取り付けられた直交面体139と、該円筒状部材134の基端側端部に取り付けられた図示しない当接部材とから構成されている。なお、この保護部材138及び直交面体139は何れも硬質なゴム製とされており、このため、この情報処理装置本体11とアンテナ装置131からなる情報処理装置の操作を誤ってこれら保護部材138及び直交面体139が他の物品及び人体に当接した場合にも、この保護部材138及び直交面体139や物品及び人体に対して損傷等を及ぼすことが無い。また、この3つの円筒状部材134,135,136は、それぞれ導電性の金属を円筒状に成形したものであって、これら円筒状部材134,135,136は順にこのアンテナ本体132の基端側から先端側に位置し、また、径が順に小さいものとなっている。すなわち、このアンテナ本体132は基端側から先端側にかけて、径の太い円筒状部材134と、該円筒状部材134より径の細い円筒状部材135と、該円筒状部材135より径の細い円筒状部材136とを順に位置させて、円筒状部材134の先端側端部開口内に円筒状部材135の基端側端部が挿入されており、また、円筒状部材135の先端側端部開口内に円筒状部材136の基端側端部が挿入されている。なお、これら円筒状部材134,135,136の内部には、これら円筒状部材134,135,136が互いに抜けて脱落する事を防ぐための図示しないストッパが形成されている。このため、このアンテナ本体132は、図5(A)に示すように上記円筒状部材134,135,136を伸長させることができるとともに、図5(B)に示すように、該円筒状部材134,135,136をそれぞれの内部入れて短縮させることができる。なお、これら円筒状部材134,135,136の長さはそれぞれ約26センチメートル程度とされており、また、このアンテナ本体132を図5(A)に示すように伸ばした場合の長さは約75センチメートル程度とされている。また、上記保護部材138は、上述したアンテナ装置71を構成する保護部材78と同様なもので、略円錐状とされて上記円筒状部材136の先端に固定されている。また、上記直交面体139は、上述したアンテナ装置71を構成する直交面体79と同様なもので、上記円筒状部材136の先端近傍に位置し、該円筒状部材136の長さ方向とは直交するものとされている。なお、この直交面体139は上述の通り硬質なゴム製とされているが、この直交面体139内には、図中に破線で示す線状の導電性の金属からなる電線139aが渦巻状に配置されて埋設されている。そして、この電線139aは該円筒状部材136と近接していることから、これらの間では電波の送受信が可能である。また、上記の図示を省略した当接部材は、上述したアンテナ装置71を構成する当接部材80と同様なもので、導電性の金属片であって、上記円筒状部材134の基端部に固定されており、上記アンテナ装置131が後述する支持体133により上記情報処理装置本体11に取り付けられた場合には、この当接部材は該情報処理装置本体11の正面に当接し、このため該当接部材は、本考案を構成するアンテナ回路であるアンテナ31に近接され、相互の間で電波を送受信できる状態となる。
また、上記アンテナ装置131の支持体133は、上述したアンテナ装置71を構成する支持体73と同様なもので、上記円筒状部材134の基端側中途部を支持して固定するとともに、上記情報処理装置本体11と着脱可能とされている。すなわち、この支持体133は、図5(A),(B)に示す形状とされており、上記情報処理装置本体11に取り付けられる際には該情報処理装置本体11の下面と密着して対向する長方形状の底板部141と、この底板部141と連続し、該情報処理装置本体11に取り付けた際に先端側となる部位において略直方体箱状に成形された先端部142と、から構成されている。前記底板部141には、図示をしないねじ穴が形成されており、上記情報処理装置本体11にアンテナ装置131を取り付ける際には、図示しない止めねじを該ねじ穴に挿通させて情報処理装置本体11の下面に形成された図示しない雌ねじにねじ止めをする。また、上記先端部142であって上記情報処理装置本体11の正面側(先端側)の側面と対向する面には、該正面側(先端側)の側面と直交する向きに先端側及び基端側に向けて突出する突出部144が形成されており、また、該突出部144の中心には貫通穴(符号は省略する)が形成されており、該貫通穴内には上記円筒状部材134が移動しないように挿通されている。このため、このアンテナ装置131を上記情報処理装置本体11に取り付けた場合には、上述した該アンテナ装置131の円筒状部材134の基端部に位置する当接部材は、該情報処理装置本体11の正面側(先端側)の側面に当接する。
このようなアンテナ装置131でも、上述した円筒状部材134,135,136は何れも導電性の金属からなるものであることから、この円筒状部材134,135,136の先端に固定された保護部材138をRFタグに近接させることにより、該RFタグへの読み取り又は書き込みの操作の電波が該円筒状部材134,135,136を介して送受信され、また、該円筒状部材134の基端側端部に位置する上記の図示を省略した当接部材は、該情報処理装置本体11の正面に当接し、このため該当接部材は、本考案を構成するアンテナ回路であるアンテナ31との間で電波を送受信できる程度に近接させた状態となる。このように、このアンテナ装置131を情報処理装置本体11に取り付けた情報処理装置である場合にも、この情報処理装置は、上記の情報処理装置本体11とアンテナ装置71とからなる情報処理装置1と同様に使用することができる。また、このアンテナ装置131では、図5(A)及び(B)に示すようにアンテナ本体132の円筒状部材134,135,136が伸縮可能な構成となっていることから、使用者がこのアンテナ装置131を取り付けた情報処理装置を携帯して持ち運ぶ場合や使用しない場合に収納する場合には、アンテナ本体132を縮め、このアンテナ装置131を取り付けたままでも携帯や収納に便利な情報処理装置となる。
さらに、この考案に係る情報処理装置1を構成するアンテナ装置は、上述したアンテナ装置71やアンテナ装置131のような構成のものに限られない。すなわち、本考案に係る情報処理装置は、図5(C)及び(D)に示すアンテナ装置151を上述した情報処理装置本体11に取り付けるものとしても良い。このアンテナ装置151は、上記アンテナ装置71,131と同じような構成となっており、アンテナ本体152と、該アンテナ本体152を上記情報処理装置本体11に着脱自在に取り付けて支持する支持体153とから構成されている。このアンテナ本体152は、3つの長い角柱状部材154,155,156と、これら角柱状部材154,155,156をつなげる蝶番157,158と、該角柱状部材156の先端側端部に取り付けられた保護部材159と、該角柱状部材156の先端側近傍に取り付けられた直交面体160と、該角柱状部材154の基端側端部に取り付けられた図示しない当接部材とから構成されている。なお、この保護部材159及び直交面体160は何れも硬質なゴム製とされており、このため、この情報処理装置本体11とアンテナ装置131からなる情報処理装置の操作を誤ってこれら保護部材159及び直交面体160が他の物品及び人体に当接した場合にも、この保護部材159及び直交面体160や物品及び人体に対して損傷等を及ぼすことが無い。また、この3つの角柱状部材154,155,156は、それぞれ導電性の金属を角柱状に成形したものであって、これら角柱状部材154,155,156は順にこのアンテナ本体152の基端側から先端側に位置している。そして、これら角柱状部材154の先端側端部近傍と、角柱状部材155の基端側探訪近傍及び先端側端部近傍と、角柱状部材156の基端側端部近傍には、それぞれ角柱状部材154,155,156の長さ方向と直交する向きに図示しない開口が形成されているとともに、これら角柱状部材154,155,156それぞれをつなげる導電性の金属製の蝶番157,158には、該角柱状部材154,155,156の上記図示しない開口に対応する位置に角柱状部材154,155,156の長さ方向と直交する向きに開口(符号は省略する。)が形成されており、また、この角柱状部材154,155,156及び蝶番157,158の開口内には、それぞれ回動軸157a,157b,158a,158bが挿通されている。そして、この回動軸157a,157b,158a,158bによりこれら角柱状部材154,155,156及び蝶番157,158は互いに回動する。このため、これら角柱状部材154,155,156及び蝶番157,158は図5(C)に示すように一直線状に延ばすことができるとともに、図5(D)に示すように互いに回動させて折り畳むことができる。なお、これら角柱状部材154,155,156の長さは約26センチメートル程度とされており、また、このアンテナ本体152を図5(C)に示すように伸ばした場合の長さは約75センチメートル程度とされている。また、上記保護部材159は、上述したアンテナ装置71を構成する保護部材78及びアンテナ装置131を構成する保護部材138と同様なもので、略円錐状とされて上記角柱状部材156の先端に固定されている。また、上記直交面体160は、上述したアンテナ装置71を構成する直交面体79及びアンテナ装置131を構成する直交面体139と同様なもので、上記角柱状部材156の先端近傍に固定され、該角柱状部材156の長さ方向とは直交する平面(符号は省略する)を有するものとされている。なお、この直交面体160は上述の通り硬質なゴム製とされているが、この直交面体160内には、図中に破線で示す線状の導電性の金属からなる電線160aが渦巻状に配置されて埋設されており、また、この電線160aは該角柱状部材160と近接していることから、これらの間では電波の送受信が可能である。また、上記の図示を省略した当接部材は、上述したアンテナ装置71を構成する当接部材80と同様なもので、導電性の金属片であって、上記角柱状部材154の基端部に取り付けられており、上記アンテナ装置151が後述する支持体153により上記情報処理装置本体11に取り付けられた場合には、この当接部材は該情報処理装置本体11の正面に当接し、このため該当接部材は、本考案を構成するアンテナ回路であるアンテナ31に近接され、相互の間で電波を送受信できる状態となる。
また、上記アンテナ装置151の支持体153は、上述したアンテナ装置71を構成する支持体73及び上記アンテナ装置131の支持体133と同様なもので、上記角柱状部材154の基端側中途部を支持して固定するとともに、上記情報処理装置本体11と着脱可能とされている。すなわち、この支持体153は図5(C)及び(D)に示す形状とされており、上記情報処理装置本体11に取り付けられる際には該情報処理装置本体11の下面と密着して対向する長方形状の底板部161と、この底板部161と連続し、該情報処理装置本体11に取り付けた際に先端側となる部位において略直方体箱状に成形された先端部162と、から構成されている。この底板部161には、図示をしないねじ穴が形成されており、上記情報処理装置本体11にアンテナ装置151を取り付ける際には、図示しない止めねじを該ねじ穴に挿通させて情報処理装置本体11の下面に形成された図示しない雌ねじにねじ止めをする。また、上記先端部162であって上記情報処理装置本体11の正面側(先端側)の側面と対向する面には、該正面側(先端側)の側面と直交する向きに先端側及び基端側に向けて突出する突出部164が形成されており、また、該突出部164の中心には貫通穴(符号は省略する)が形成されており、該貫通穴内には上記角柱状部材154が移動しないように挿通されている。このため、このアンテナ装置151を上記情報処理装置本体11に取り付けた場合には、上述した該アンテナ装置151の角柱状部材154の基端部に位置する当接部材は、該情報処理装置本体11の正面側(先端側)の側面に当接する。
このようなアンテナ装置151でも、上述した角柱状部材154,155,156は何れも導電性の金属からなるものであることから、この角柱状部材154,155,156の先端に固定された保護部材159をRFタグ101に近接させることにより、該RFタグへの読み取り又は書き込みの操作の電波が該角柱状部材154,155,156を介して送受信され、また、該角柱状部材134の基端側端部に位置する上記の図示を省略した当接部材は、該情報処理装置本体11の正面に当接し、このため該当接部材は、本考案を構成するアンテナ回路であるアンテナ31との間で電波を送受信できる程度に近接させた状態となる。このように、このアンテナ装置151を情報処理装置本体11に取り付けた情報処理装置である場合にも、この情報処理装置は、上記の情報処理装置本体11とアンテナ装置71とからなる情報処理装置1、或いは、上記の情報処理装置本体11とアンテナ装置131とからなる情報処理装置と同様に使用することができる。また、このアンテナ装置151では、図5(C)及び(D)に示すようにアンテナ本体152の角柱状部材154,155,156が折り畳み可能な構成となっていることから、使用者がこのアンテナ装置151を取り付けた情報処理装置を携帯して持ち運ぶ場合や使用しない場合に収納する場合には、アンテナ本体152を折り畳み、このアンテナ装置151を取り付けたままでも携帯や収納に便利な情報処理装置となる。
さらに、この考案に係る情報処理装置1を構成するアンテナ装置は、上述したアンテナ装置71,131,151のような構成のものに限られない。すなわち、本考案に係る情報処理装置1は、図6(A)に示すアンテナ装置171を上述した情報処理装置本体11に図6(B)に示すように取り付けるものとしても良い。このアンテナ装置171は、アンテナ本体172と、該アンテナ本体172を上記情報処理装置本体11に着脱自在に取り付けて支持する支持体173とから構成されている。このアンテナ本体172は、上述したアンテナ装置71のアンテナ本体72と同様な構成とされており、中空状に成形された棒体176と、該棒体176に内蔵された電線177と、該棒体176の先端側端部に取り付けられた保護部材178と、該棒体176の先端側近傍に取り付けられた直交面体179とから構成されている。なお、この棒体176,保護部材178及び直交面体179は何れも硬質なゴム製とされており、このため、この情報処理装置1の操作を誤ってこれら棒体176,保護部材178及び直交面体179が他の物品及び人体に当接した場合にも、この棒体176,保護部材178及び直交面体179や物品及び人体に対して損傷等を及ぼすことが無い。また、この棒体176は、直径約5ミリメートル程度、長さ約75センチメートル程度の中空状とされており、該棒体176内には、図中に破線で示す線状の導電性の金属製の電線177が内蔵されている。なお、この電線177は、上記棒体176の先端(保護部材178側)から、後述するように支持体173内に形成された表示部用開口188の周囲にまで配置されるような長さとされている。また、上記保護部材178は、略円錐状とされて上記棒体176の先端に固定されている。また、上記直交面体179は、上記棒体176の先端近傍に固定され、該棒体176の長さ方向とは直交する平面(符号は省略する)を有するものとされている。なお、この直交面体179は上述の通り硬質なゴム製とされているが、この直交面体179内には、上記電線177と同様の線状の導電性の金属製の電線181が渦巻状に配置されて埋設されている。そして、この電線181は電線177と近接していることから、これらの間では電波の送受信が可能である。
また、上記アンテナ装置171の支持体173は、上記棒体176の基端側端部を支持して固定するとともに、上記情報処理装置本体11と着脱可能とされている。すなわち、この支持体173は図6に示す形状とされており、上記情報処理装置本体11に取り付けられる際に該情報処理装置本体11の上面14と密着して対向する長方形状の対向板部186と、この対向板部186と連続し、該情報処理装置本体11に取り付けた際に先端側となる部位において直交方向に折曲されてなる先端板部187と、から構成されている。前記対向面部186には、上述した表示部用開口188と、コード情報読取手段用開口189と、左ベルト固定部190と、右ベルト固定部191とが形成されている。この表示部用開口188及びコード情報読取手段用開口189は、それぞれ情報処理装置本体11の上面14に形成された表示部16及びコード情報読取手段62を構成するレンズと発光部を被覆する透明板15と対応する位置及び大きさとされており、このため、このアンテナ装置171を情報処理装置本体11に取り付けて、該アンテナ装置171の支持体173の対向面部186が該情報処理装置本体11の上面14上に位置した場合であっても、使用者は上記表示部用開口188から表示部16の表示内容を見ることができ、また、コード情報読取手段用開口189から透明板15が露出することから、この情報処理装置本体11はアンテナ装置171を取り付けていない場合と同様に用いることができる。また、この対向面部186の左側端部に形成された左ベルト固定部190は、正面側突出部190aと背面側突出部190bと図示しない棒体とからなり、この図示しない棒体には、左ベルト192の一端が固定されている。また同様に、この対向面部186の右側端部に形成された右ベルト固定部191は、正面側突出部191aと背面側突出部191bと図示しない棒体とからなり、この図示しない棒体には、右ベルト193の一端が固定されている。そして、これら左ベルト192及び右ベルト193にはそれぞれ面ファスナー192a,193aが貼付されている。このため、このアンテナ装置171を情報処理装置本体11に取り付ける際には、この対向面部186に形成された上記表示部用開口188及びコード情報読取手段用開口189が該上面14に位置する表示部16及び透明板15とそれぞれ対応する位置にさせつつ上記対向面部186を該情報処理装置本体11の上面14に載置させ、ついで、上記左ベルト192及び右ベルト193を該情報処理装置本体11の下面に巻回させた上でこれら左ベルト192及び右ベルト193を上記面ファスナー192a,193aにより貼付し、これによってこのアンテナ装置171は図6(B)に示すように情報処理装置本体11に取り付けることができる。なお、上記左ベルト固定部190及び右ベルト固定部191は何れも、図6(B)に示すように、左ベルト192及び右ベルト193が情報処理装置本体11に形成されたLED22,23,24,25,27,28,29,30の表示の観察を邪魔しないように位置している。
また、上記先端板部187であって上記情報処理装置本体11の正面側(先端側)の面と対向する面には、該正面側(先端側)の面と直交する向きに先端側に向けて突出する突出部194が形成されており、また、該突出部194の中心には図示しない開口が形成されており、該開口内には上記棒体176が移動しないように挿通されている。そして、上述の通り、この棒体176内に内蔵された電線177は、該棒体176の基端部から上記支持体173内に埋設されて、図6(A)及び(B)中に点線で示すように上記表示部用開口188の外周に位置するものとされており、このためこの電線177は、本考案を構成するアンテナ回路であるアンテナ31との間で電波を送受信できる程度に近接され、相互の間で電波を送受信できる状態となる。
このようなアンテナ装置171でも、上述した棒体176内には先端にまで至る長さの導電性の金属製の電線181が内蔵されていることから、この棒体176の先端に固定された保護部材178をRFタグ101に近接させることにより、該RFタグへの読み取り又は書き込みの操作の電波が該電線181を介して送受信され、また、該電線181は、上記支持体173の対向板部186内に埋設されて該情報処理装置本体11の上面14と対向し、このため該該電線181は、本考案を構成するアンテナ回路であるアンテナ31との間で電波を送受信できる程度に近接させた状態となる。このように、このアンテナ装置171を情報処理装置本体11に取り付けた情報処理装置である場合にも、この情報処理装置は、上記の情報処理装置本体11とアンテナ装置71とからなる情報処理装置1、上記の情報処理装置本体11とアンテナ装置131とからなる情報処理装置、或いは、上記の情報処理装置本体11とアンテナ装置151とからなる情報処理装置と同様に使用することができる。特にこのアンテナ装置171での電線177と情報処理装置本体11のアンテナ31との距離は、上記アンテナ装置71,131,151での当接部材80と該アンテナ31との距離に比べてより近接したものとなっており、RFタグの情報の読み取り及び書き込みの操作がより確実にできるものとなっている。また、このアンテナ装置171では、情報処理装置本体11とは左ベルト192及び右ベルト193それぞれの面ファスナー192a,193aの貼付によって上記図6(B)に示すように取り付けられており、このアンテナ装置171は容易に情報処理装置本体11に着脱することができることから、使用者がこの情報処理装置本体11のみを使用し、携帯し、或いは収納する際にも便利な情報処理装置となる。
さらに、この考案に係る情報処理装置を構成する情報処理装置本体及びアンテナ装置は、上述した情報処理装置本体11やアンテナ装置71,131,151,171のような構成のものに限られない。すなわち、本考案に係る情報処理装置201を、それぞれ図7(A)に示す情報処理装置本体211及び図7(B)に示すアンテナ装置221からなるものとしても良い。この情報処理装置本体201は、上記情報処理装置本体11とほぼ同じ構成となっており、このためこの情報処理装置本体201についての説明は省略し、また、図7(A)においても符号は省略するが、この情報処理装置本体201は、内蔵されたアンテナ31と電気的に接続された端子212が該情報処理装置本体211の正面(先端側面)213より突出している点でのみ該情報処理装置本体11と相違する。なお、この端子212は、本考案を構成する一方の端子である。また、このアンテナ装置221も、上記アンテナ装置71とほぼ同じ構成となっており、このためこのアンテナ装置221についての説明は省略し、また、図7(B)においても符号は省略するが、該アンテナ装置221では上記アンテナ装置71を構成する当接部材80に替えて、上記情報処理装置本体211の端子212と対応する凹状に成形された係合部材222が用いられている点でのみ該アンテナ装置71と相違する。なお、この係合部材222は、本考案を構成する他方の端子である。
上述した情報処理装置201は、上記情報処理装置本体211と、該情報処理装置本体211に取り付けられてなるアンテナ装置221と、から構成されている。そして、これら情報処理装置本体211とアンテナ装置221とは、上記情報処理装置本体211の端子212と、上記アンテナ装置221の係合部材222とは、図7中に一点鎖線で示すように係合するものとされており、この係合により、該情報処理装置本体211のアンテナ31は、該アンテナ装置221のアンテナ本体72の電線81と電気的に接続されながら取り付けられる。したがって、このような構成とされた情報処理装置201は、端子212と係合部材222とが電気的に接続されるものであることから、当接部材80とアンテナ31とが離間した情報処理装置1に比べ、RFタグ101との間で送信又は受信する情報をより確実に電子情報読取手段63及び/又は電子情報書込手段64に入出力でき、この情報の読み取りや書き込みを更に確実にすることができる。