JP3145430U - 保持具 - Google Patents

Abstract

【課題】様々な大きさ及び長さの強磁性材料から成る文具を、当該保持具に対して間隔をもって保持する保持具を提供すること。
【解決手段】永久磁石で構成された部分を有する物体を保持する保持具において、前記物体を間隔３３をもって、又は接触して保持する永久磁石２２が所定の高さに設置されて成るスタンドを設ける。さらに、該スタンドを、永久磁石で形成された少なくとも２つの鎌状の柱部材２１を含んで構成するとともに、これら柱部材を、互いに連結部材３１によって連結しつつ設置面１１の所定位置に立設した。
【選択図】図４

Description

本考案は、永久磁石で構成された部分を有する物体を保持する保持具に関するものである。このような保持具は、特にボールペンなどの文具の保持に使用されるものである。

磁力による保持具は従来から知られており、キッチン又は衛生分野におけるこのような保持具は、例えば特許文献１に記載されていて、非常に人気が高い。このような保持具は基本的に壁面に取り付けられたレール状の磁石から成っており、例えば石鹸入れ、歯磨き用のコップ等の磁性材料から成る物体をこのレール状に吸着させて保持するようになっている。なお、このような保持具は、キッチンにおいて、鍋、フライパンの持ち手部分その他強磁性の物体を保持するために使用されている。

また、オフィス文具の分野においても、磁力による保持手段が知られており、特許文献２には、クリップを保存するための容器が開示されており、この容器は、その上端部にリング状の永久磁石を備えている。この容器の内部には複数のクリップが入れられており、上端部にあるクリップを取り出すと、磁力によってつづいてクリップが取り出され、少なくとも１つのクリップが常に取り出せる状態となっている。

ところで、保持具には、磁力による実用的な機能のほかにも、多くの場合その外観の魅力も要求される。特許文献３には筆記具の収容器具が開示されており、この収容器具は、複数の針金及び木製の球で構成されている。そして、この針金及び球は小人を連想させるように組み立てられており、小人の腕が筆記具を保持するようになっている。

また、特許文献４にも筆記具の保持具が開示されており、この保持具は、基本的に設置面及びこの設置面に垂直に設置された保持アームで構成されている。筆記具は、その尖端部を小さな凹部に置いた上で保持アームに保持されるようになっている。この筆記具の特徴は、保持アームの内側がプラッシュ状の布で形成されているため、筆記具に傷がつくのを防止できることである。

さらに、磁石は重力に反するような吸引力あるいは反発力を生じるため、玩具及び芸術作品の分野においても、磁石は特別な魅力を有するものとなっている。例えば特許文献５には、磁石によって少なくとも１つの物体をその下の少なくとも１つの物体に対して所定の高さを保って支持する支持装置が開示されている。物体の重量は両物体間の反発力によって支持されるようになっており、支持されている物体の位置は、例えば糸などの細長い構造物による機械的な力によって安定されるようになっている。
独国実用新案第２０２００４０１６４９７号明細書 オーストリア国特許第２６８１９８号明細書 独国実用新案第２０２１９０８３号明細書 独国実用新案第２０２１３９５１号明細書 独国実用新案第２９８２０７８３号明細書

本考案の目的とするところは、様々な大きさ及び長さの強磁性材料から成る文具を、当該保持具に対して間隔をもって保持する保持具を提供することにある。

上記課題は、請求項１記載の考案によって達成される。すなわち、本考案は、物体を間隔をもって、又は接触して保持する永久磁石が所定の高さに設置されて成るスタンドを設けたことを特徴としている。

本考案による保持具は、従来技術と違い、例えばボールペンなどの細長い強磁性の物体をほぼ垂直に保持するものである。このような保持状態は、磁石による吸引力と重力が釣り合うことによって生じている。特に磁石による吸引力は、該磁石と物体との距離によって決定される。

また、本考案によれば、永久磁石をスタンドの適当な高さに設置することができるため、様々な長さあるいは様々な重さの物体を保持することが可能である。さらに、本考案による保持具によれば、物体と磁石の間に間隔があるため、特許文献４に開示されているように、例えば物体に傷がつくことがない。そして、本考案による保持具のデザインも魅力的に形作られている。

また、本考案の好ましい実施形態は従属請求項に記載されている。すなわち、本考案の一実施形態は、スタンドを、永久磁石で形成された少なくとも２つの鎌状の柱部材を含んで構成するとともに、これら柱部材を、互いに連結部材によって連結しつつ設置面の所定位置に立設したことを特徴としている。なお、これら柱部材は、物体の位置を容易に変更できるよう、互いに容易に位置を変えることができるようになっている。

また、本考案の一実施形態は、永久磁石を球状にするとともに回転可能に形成したことを特徴としている。このように形成することで、磁極の位置合わせのための永久磁石の回転を容易かつスムーズに行うことが可能である。

また、本考案の一実施形態は、前記設置面に複数の挿入穴又は溝を設けたことを特徴としている。そのため、柱部材を設置面における様々な位置に挿入して設置することが可能である。

また、本考案の一実施形態は、前記連結部材を永久磁石又は留め具とするとともに、該留め具の一端にスプーン状の凹部を設け、該凹部内に前記永久磁石を回転可能に収容したことを特徴としている。このような実施形態によれば、柱部材の相互位置が、永久磁石の保持も同時に兼ねる留め具によって固定されることになる。この永久磁石は、位置を変えることなく、回転によって強磁性の物体に対する吸引力又は反発力を発生させるようになっている。

なお、球状の永久磁石は、該永久磁石の下方にある例えば強磁性部分を有するペンを吸引力によって垂直に保持するよう高さが調整できるようになっている。

様々な大きさ及び長さの強磁性材料から成る文具を、当該保持具に対して間隔をもって保持する保持具を提供することが可能である。

以下に本考案の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。

本考案の一実施形態が図２ａ及び図２ｂに示されており、強磁性体のスタンドは、設置面１１に設けられた挿入穴１２又は溝１３に一端が挿入された２つの鎌状の柱部材２１で構成されている。

なお、特に平行六面体状に形成された設置面１１の実施形態は図１ａ及び図１ｂに示されており、図１ａにおいては複数の挿入穴１２が形成されている一方、図１ｂにおいては複数の溝１３が形成されている。

しかして、上下方向の支持を安定させるために、両柱部材２１は、本実施形態において球状に形成された永久磁石２２に磁気的に結合されている。また、鎌状の柱部材２１を他の挿入穴１２あるいは溝１３へ挿入することにより、適宜種々の形態を得ることが可能である。

ところで、柱部材２１が常に永久磁石２２と接触しているため、上記のように永久磁石２２を球状に形成することにより、柱部材２１がどのような形態であっても（どの挿入穴１２あるいはどの溝１３に挿入されていても）、永久磁石２２が結合要素として機能できるという利点が得られる。

なお、柱部材２１の形状については、当然他の形態であってもよく、例えば波状又は直線状にすることが考えられる。また、図２ａ及び図２ｂに示すように、本考案による保持具を例えばクリップ４１を保持するためのものとして使用することも可能である。

図３ａ及び図３ｂには本考案による保持具の他の実施形態をそれぞれ違った角度から見た斜視図が示されており、２つの鎌状の柱部材２１の縦方向（長さ方向）の安定のために、これら柱部材２１は、その交差部において留め具３１によって互いに固定されている。この留め具３１の自由端にはスプーン状の凹部３４が形成されており、この凹部３４は、球状の永久磁石２２を隙間なく収容するようになっている。

このような構成によれば、例えばペン３２、定規４２などの細長い強磁性の物体が、その長さ方向に保持具に対して間隔を保って保持されることになる。また、永久磁石２２を球状とすることで、この永久磁石２２が留め具３１の凹部３４内で自由に回転することができ、磁場の方向が適宜設定可能であるという利点が得られる。

また、ペン３２の上端部が特に円筒状の永久磁石又は面取りした縁部を有する平坦な永久磁石で形成されていれば、永久磁石２２とペン３２の上端部の間での強力な吸着力が得られる。このような場合には、ペン３２と永久磁石２２の間隔が大きくても、安定したペン３２の保持が可能となる。さらに、保持具に多くの永久磁石２２を設ければ、様々な物体を同時に保持することも可能である。なお、これに対応するものが図４に示されている。

挿入穴を配した設置面を示す図である。 溝を配した設置面を示す図である。 本考案による保持具の第１の実施形態を示す図である。 本考案による保持具の第２の実施形態を示す図である。 本考案による保持具をペンと共に示す斜視図である。 違った角度から見た図３ａと同様な図である。 本考案による保持具をペン、クリップ及び定規と共に示す図である。

符号の説明

１１ 設置面
１２ 挿入穴
１３ 溝
２１ 柱部材
２２ 永久磁石
３１ 留め金
３２ ペン
３３ 間隔
３４ 凹部
４１ クリップ
４２ 定規
４４ 接触部

Claims (9)

1. 永久磁石で構成された部分を有する物体を保持する保持具において、
   前記物体を間隔（３３）をもって、又は接触して保持する永久磁石（２２）が所定の高さに設置されて成るスタンドを設けたことを特徴とする保持具。
2. 前記スタンドを、永久磁石で形成された少なくとも２つの鎌状の柱部材（２１）を含んで構成するとともに、これら柱部材を、互いに連結部材（２２又は３１）によって連結しつつ設置面（１１）の所定位置に立設したことを特徴とする請求項１記載の保持具。
3. 前記永久磁石（２２）を球状にするとともに回転可能に形成したことを特徴とする請求項１記載の保持具。
4. 前記設置面（１１）に複数の挿入穴（１２）又は溝（１３）を設けたことを特徴とする請求項２記載の保持具。
5. 前記連結部材を永久磁石（２２）としたことを特徴とする請求項２記載の保持具。
6. 前記連結部材を留め具（３１）としたことを特徴とする請求項２記載の保持具。
7. 前記留め具（３１）の一端にスプーン状の凹部（３４）を設けるとともに、該凹部内に前記永久磁石（２２）を回転可能に収容したことを特徴とする請求項６記載の保持具。
8. 前記柱部材（２１）のそれぞれの一端を前記挿入穴（１２）内又は溝（１３）内に挿入可能に形成したことを特徴とする請求項４記載の保持具。
9. 前記物体の上端部を、円筒状若しくは面取りした縁部を有する平坦な永久磁石又は永久磁石を含む部材で構成したことを特徴とする請求項１〜８のいずれか１項に記載の保持具。

Images