JP3145329B2 - 局所探査顕微鏡 - Google Patents

局所探査顕微鏡

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高速電子装置及
び集積回路、またはナノ構造、または表面−吸着原子、
分子、またはクラスターのイメージングや特徴づけに適
用することができるものであり、こうした装置または試
料の特性や動きを、ナノメーター長のスケールで、異な
る材料の分布、ドーピングレベル、不純物、または試料
の表面近傍の構造を、電子的、光学的、または弾性的
に、局所的変化を探査することを通じてイメージングす
ることにより、モニターすることができる局所探査顕微
鏡である。
【0002】
【従来の技術】これまで、1psオーダーの時間分解能
については、走査型トンネル顕微鏡(STM)または走
査型原子間力顕微鏡(AFM)などのような局所探査顕
微鏡を用いた多様な技術が報告されている。従来の走査
型トンネル顕微鏡では、像は、試料にごく近く支持され
る鋭利な導電性の探針の間を流れる電流をモニターする
ことにより形成される。電子が探針と試料との間のギャ
ップを横切って、量子力学的にトンネルするために、探
針と試料との間の距離の変化により電流が変化する。
【0003】もし、トンネル電流が一定に保たれるよう
に探針−試料の距離を制御した場合、試料の表面形状及
び材料に関する2次元の像を生成することができる。走
査型原子間力顕微鏡においては、鋭利な探針をカンチレ
バーの端に固定する。カンチレバーの変位がモニターさ
れる。探針−試料間の距離を制御し、カンチレバーの変
位を一定に保つことで、一定の力の場合の像を作製する
ことができる。
【0004】この像は、試料の表面形状、及び探針と試
料との間の局所的相互作用に関係するものである。これ
ら双方の顕微鏡は時間分解能において制限がある。計測
器の制御に用いられる電子回路の時間応答に制限がある
ために、通常用いられる走査型トンネル顕微鏡または走
査型原子間力顕微鏡のどちらも、ピコ秒の時間分解能の
プロセスをモニターすることはできない。
【0005】微視的で超高速なプロセスをモニターする
ためには、ナノメーターまたは原子の分解能で、その特
性がピコ秒またはサブピコ秒の時間スケールで変化して
いくような試料像を作製することが可能でなくてはなら
ない。これは、例えば、走査型トンネル顕微鏡を用いて
電流を超高速スイッチングすることにより達成すること
ができる(S.Weiss,D.Botkin,D.
F.Ogletree,M.Salmeron,and
D.S.Chemla,“走査型トンネル顕微鏡の超
高速応答”Phys.Stat.Sol.(b)18
8,343−359,1995)。
【0006】それらの形態においては、伝導性探針と連
結している回路におけるスイッチの抵抗が、連続する超
短光ゲートパルスを用いることにより、急速に変調され
る。ここで“ゲート”とは、顕微鏡の感度をONにし
て、その短時間後、OFFにするプロセスのことを指
す。光を照射している間だけ、装置を流れる電流が増大
する。それゆえ、探査信号としての平均トンネル電流を
用いて形成される像は、超短光ゲートパルスがスイッチ
を照射する時間によって決定される極短時間間隔に流れ
る電流に強く影響される。別の連続した光パルスには、
試料を励起させる。この励起は、試料において電圧パル
ス、自由キャリアの濃度の変化及び局所振動を生じさせ
ることができる。もし、各励起光パルスが、各ゲートパ
ルスの前の決まった時間間隔までに到達するならば、試
料応答の時間分解像を作ることができる。
【0007】像は励起光パルスとゲート光パルスとの間
の時間を遅延したり、または進めることにより特徴づけ
られる。時間を遅延させたり進めたりと変化させること
により、さまざまな時間の遅延、進めに応じた像を生じ
させることができ、試料応答の超高速映画を効果的に作
製することができる。しかしながら、顕微鏡をゲートす
る(顕微鏡感度をゲートで制御する)ことを提案したこ
の方法は、電流の急速なスイッチングに依存するもので
ある。応答のバンド幅はシステムのキャパシタンスによ
り制限される。
【0008】この理由から、顕微鏡の時間分解能は、こ
のように5psか、それ以上の電気的応答によって制限
されてきた。同様の問題が、B.A.Nechay,
F.Ho,A.S.Hou andD.M.Bloom
(“超高速時間分解能を備えた走査型原子間力顕微鏡の
電圧探査の応用”、J.Vac.Sci.Techno
l.B13,1369−1377,1995)により提
案されたバリエーションにも当てはまる。
【0009】この形態において、超短時間分解能を備え
た走査型原子間力顕微鏡は、探針と試料との間で急速に
変化する電場を用いることにより構成される。残念なが
ら、同様の電気的応答を考慮することによる時間分解能
の制限が、この形態にも当てはまる。他の例に、電気的
手段を用いて磁歪効果で音響パルスを探針に発生させる
ことにより、音響的に探針の動きを制御することを利用
した走査型トンネル顕微鏡がある(G.Nunes a
nd M.R.Freeman,“トンネル距離変調に
よる時間分解走査型トンネル顕微鏡”,J.Appl.
Phys.63,2633−2635,1993)。探
針−試料の距離に対するトンネル電流の依存性は非線形
であるため、顕微鏡は、探針が一瞬試料に接近する間の
み著しく応答する。このように、この感度は、音響パル
スによりゲートされている。
【0010】しかしながら、音響パルスは電気的手段に
より生成されるために、これら計測器も同様に時間分解
能を下げなければならない。また、10psまでの時間
分解能は、この音響法を用いても達成されなかった。局
所探査顕微鏡を用いた短時間スケールの現象を計測する
他の例として、超音波周波数において試料の弾性的特性
を局所的に探査するための音響顕微鏡を用いたものがあ
る。Tanaka他による機構では(K.Tanaka
et al.“トンネル音響顕微鏡”,Jpn.J.
Appl.Phys.28,L2279−L2280,
1989)、走査型トンネル顕微鏡の探針が超音波周波
数で振動し、試料へ伝播される音響波が、試料の背側表
面において従来のピエゾ電気的超音波変換器で検知され
る。RabeとArnoldの機構では(U.Rabe
and W.Arnold,“MHz周波数での原子間
力顕微鏡”、Ann.Phys.3,589−598,
1994)、走査型原子間力顕微鏡の試料を、従来のピ
エゾ電気的超音波変換器を用いて振動させ、カンチレバ
ーの変位をモニターするものである。
【0011】しかしながら、局所探査顕微鏡を従来の音
響技術と結び付けたこれらの類似方法もまた、システム
の電気的応答における制限のためにバンド幅が制限され
る。他の例が、Vertikov他によって提案されて
いる(A.Vertikov et al.“走査型ト
ンネル顕微鏡におけるキャップ距離の光熱変調”,Ap
pl.Phys.Lett.69,P.2465〜24
67,1996)。ここでは、近接場顕微鏡を用いて超
短光パルスによって発生した音響波をイメージングでき
ることが示されている。しかしながら、この方法では、
光ファイバの小さい開口を透過する微弱な光を利用して
いるため、この方法の空間分解能は数十nm程度に制限
され、原子スケールでイメージングすることはできな
い。
【0012】光熱効果を利用して探針−試料間の距離を
変調する他の方法は、Amer他によって提案されてい
る(N.M.Amer et al.“波長以下の横分
解能を持った時間領域でのポンプ−プローブ実験”,A
ppl.Phys.Lett.49,P.137〜13
9,1986)。この方法では、走査型トンネル顕微鏡
での探針−試料間の距離を変調するために、連続的なレ
ーザービームをチョッパーに透過させ、そしてこのレー
ザービームを探針近傍の試料表面に集光している。試料
の表面が熱歪みにより膨張するので、探針−試料間の距
離が周期的に変調される。しかしながら、連続的なレー
ザー光を変調することによるこの方法を、ピコ秒以下の
高速現象へ適用することは、非常に困難であると考えら
れる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、時間分解能
を10fsか、またはより高分解能でのサブピコ秒の時
間スケールでの結像プロセスは、同様の時間スケールで
応答できるような計測器を必要とする。これは、従来の
技術がすべて走査型トンネル顕微鏡や走査型原子間力顕
微鏡におけるトンネル電流、探針−試料間の力、または
探針−試料間距離などのような、局所探査顕微鏡に含ま
れる探針−試料の相互作用を極短時間スケールで制御す
るために電気的手段を用いていたので、これまでは不可
能であった。
【0014】本発明は、上記問題点を除去することを目
的とし、電気的手段によらない探針−試料間相互作用の
超短時間での制御技術を用いて、光学的、機械的手段の
みを用いることにより、極短時間スケールで探針−試料
間相互作用を制御することができる原子スケールでの時
間分解能結像のための局所探査顕微鏡を提供する。
【0015】
【発明を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕原子スケールでの時間分解能結像のための局所探
査顕微鏡であって、試料の表面近傍領域における探針
と、この探針に関して2つの横方向に前記試料を走査す
る走査手段と、選択された制御信号に従って前記探針の
位置を前記試料に対して垂直な方向に制御する手段と、
前記探針に超短音響パルスを励起させるために、周期的
に連続した超短光ゲートパルスで構成された第1のビー
ムで前記探針を照射する手段であり、前記探針末端部か
ら反射した前記超短音響パルスは前記探針末端部と試料
表面との間の距離を変調し、前記試料を励起させ、また
は探査するために、その周期的に連続した超短光ゲート
パルスで構成された第1のビームに関して時間を進めま
たは遅延させた、周期的に連続した光パルスで構成され
る第2のビームで前記試料または探針を照射する手段
と、前記超短光パルスのビームの1つまたは両方の強度
または偏光を変調する手段と、選択された探査信号を用
いて像を探査及び生成する手段とを設ける。
【0016】〔2〕上記〔1〕記載の局所探査顕微鏡で
あって、前記第2の周期的に連続した光パルスは、前記
試料の背側表面を励起させるために用いられるようにし
たものである。 〔3〕上記〔1〕記載の局所探査顕微鏡であって、前記
第2の周期的に連続した光パルスは、試料の前側表面を
励起させるために用いられるようにしたものである。
【0017】〔4〕上記〔1〕記載の局所探査顕微鏡で
あって、前記試料の背側表面で反射された前記周期的に
連続した光パルスで構成される第2のビームは、前記探
針末端部から前記試料表面へ、その後、前記試料の背側
表面へと伝播される超短音響パルスを探査するために用
いられるようにしたものである。 〔5〕上記〔1〕記載の局所探査顕微鏡であって、前記
第2の周期的に連続した光パルスは探針の部分から反射
され、それにより、前記探針の内部で反射された超短音
響パルスを探査することに用いられるようにしたもので
ある。
【0018】〔6〕上記〔1〕記載の局所探査顕微鏡で
あって、その局所探査顕微鏡は走査トンネル顕微鏡であ
り、前記探査信号はトンネル電流における変化から得ら
れるようにしたものである。 〔7〕上記〔1〕記載の局所探査顕微鏡であって、その
局所探査顕微鏡は走査型原子間力顕微鏡であり、前記探
針はカンチレバー上に載せられており、前記探査信号は
前記カンチレバーの変位における変化、または、前記カ
ンチレバー内部またはカンチレバーに連結される本体に
誘起される応力あるいは歪みから得られるようにしたも
のである。
【0019】〔8〕上記〔1〕記載の局所探査顕微鏡で
あって、その局所探査顕微鏡は走査型トンネル顕微鏡で
あり、前記探査信号は、前記探針末端部から前記試料表
面へ、その後、前記試料の背側表面へと伝播される超短
音響パルスを探査するために、または、前記探針の最上
部表面へ反射された超短音響パルスを探査するために用
いられるようにしたものである。
【0020】
〔9〕上記〔1〕記載の局所探査顕微鏡で
あって、その局所探査顕微鏡は走査型原子間力顕微鏡で
あり、前記探針はカンチレバー上に載せられており、前
記探査信号は、前記探針末端部から前記試料表面へ、そ
の後、前記試料の背側表面へと伝播される超短音響パル
スを探査するために、または、前記探針の最上部表面へ
反射された超短音響パルスを探査するために用いられる
ようにしたものである。
【0021】このように、本発明によれば、走査型原子
間力顕微鏡や走査型トンネル顕微鏡のような局所探査顕
微鏡において、超短音響パルスを発生させるために、周
期的に連続した超短光ゲートパルスを用いる。探針の動
きの音響的制御は、探針の内部を伝播する超短音響パル
スを用いることにより達成される。これらのパルスは、
探針の動きを試料表面へと誘起し、その間、探針の末端
部から反射されている。探針−試料間距離の関数として
の顕微鏡の応答は非線形であるために、探針が試料に接
近する間に限り、顕微鏡は有効に計測を行う。それゆ
え、選択された探査信号により形成された像は、特定の
超短時間間隔における試料応答により決定される。
【0022】第2の周期的に連続した超短光ゲートパル
スは、周期的に連続した超短光ゲートパルスより遅延さ
せたり進めたりして、試料を励起させるか、または、探
針の動きにより生じた試料応答を探査するかのいずれか
に用いられる。試料応答の時間分解像は、この時間遅延
または時間の進みに対応して形成することができる。こ
の時間間隔を変化させることにより、異なった時間間隔
に対応した像を生成することができ、試料応答の超高速
映画を効果的に作製することができる。
【0023】顕微鏡は、光学的に生成された音響パルス
により、有効に機械的にゲート制御されるので、超短時
間分解能は、システムの電気的応答から独立したものと
なる。ゆえに、他の方法よりも高い時間分解能をもった
ナノメーター及び原子スケールの結像が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1実施例を示す局所探査顕微鏡の構成図である。この
図において、局所探査顕微鏡のフレーム1は、試料ホル
ダー6上に載せられており、鋭利な探針に関して2つの
横方向に試料2を走査する。また、このフレーム1は、
選択された制御信号に従って探針位置を試料2と垂直方
向に制御する手段である走査システム5を支持してい
る。
【0025】走査型原子間力顕微鏡の場合は、探針3
は、フレーム1に取り付けたカンチレバー4上に固定さ
れる。探針末端部7は試料2の表面近傍の領域に配置さ
れ、走査システム5は、探針3に関して2つの横方向に
試料2を走査し、また、試料2と垂直方向になるように
探針3との位置を制御する。探査信号は、例えば、光ビ
ーム偏向法により測定されたカンチレバー4の変位から
得られるか、もしくは、カンチレバー4内部またはカン
チレバー4に取り付けられた本体に誘起される応力ある
いは歪みから得られる。
【0026】レンズ8は、周期的に連続した、超短光ゲ
ートパルスで構成されるビーム9(第1のビーム)、探
針3の部分上に集光する。光パルス時間幅は100ps
未満である。吸収層13は、不可欠のものではないが、
この吸収層13を使うことにより、光吸収及び超音波励
起(光−音響変換)をより効率的に行うことができる。
例えば、より短い時間幅の超音波パルスを作ることがで
きる。
【0027】上記した探針3を用いない以下のような変
形例を示すことができる。上記吸収層13の代わりに、
多層膜あるいは透明膜などを選ぶこともできる。この場
合、光−音響変換特性が変わり、超短音響パルス10の
時間波形が変化する。例えば、この波形によって探針が
試料に近づいている時間を選択可能である。
【0028】図2は本発明の第1実施例における第1の
変形例を示す走査型原子間力顕微鏡の探針の構成図であ
る。この図に示すように、探針21は、吸収層13と探
針末端部7との間の距離を短くするために、探針21内
へ穴21Aを開け、この穴21A内に吸収層13を配置
することができる。
【0029】図3は本発明の第1実施例における変形例
を示す走査型原子間力顕微鏡の探針の構成図である。図
3に示すように、探針22は、例えば半導体材料で構成
されるような、光に対して透過性のある探針であり、こ
の探針22内に吸収層13を形成して埋め込む。
【0030】再び、図1に戻って、光ゲートパルスは、
探針3内部を伝播する超短音響パルス10を励起させ
る。探針3の先端が尖った形状であることにより、音響
エネルギーが探針末端部7の領域に向かって集束し易く
なる。吸収層13、または探針3の最上部表面14を、
探針3の最上部表面14から探針末端部7までの距離に
等しい曲率半径をもつ凸形にして用いることにより、こ
の集光度を高めることができる。超短音響パルス10が
探針末端部7から反射されると、探針末端部7と試料表
面11との間の距離が小さくなる。そして、探針−試料
間の力と探針−試料間の距離との関係は非線形であるた
め、探針3と試料2との間の相互作用力は、超短音響パ
ルス10が探針末端部7に存在する間に大きく変化す
る。この持続時間の間にのみ、顕微鏡の応答が有効に現
れる。ゆえに、顕微鏡は極短時間スケールで生じる事象
をモニターすることができる。
【0031】試料2を励起させるために、第2の周期的
に連続した超短光パルスで構成されるビーム12(第2
のビーム)をレンズ15で集光して、試料2の背側表面
17に照射する。吸収層18は、有効に光−音響変換を
行うために使用することができる。この照射は直接に行
われるか、またはミラー19からの反射によって行われ
る。試料表面11は、ビーム12が試料2を通過して伝
播することにより直接に励起されるか、または、試料2
の背側表面17または吸収層18のビーム12の光パル
スにより誘起される音響パルス31の伝播により間接的
に励起される。
【0032】後者の場合、音響波を試料表面の小さな領
域に集束させるために、試料2を探針3の形状にするこ
とができる。この方法で、試料表面における励起された
キャリアの分布、または表面振動を、例えばビーム12
の光パルスにより誘起することができる。また、ビーム
12及びビーム9は、例えば、繰り返し周波数fo の超
短パルスレーザから出力ビームを取り出して、2ビーム
に分割することにより生成することができる。ビーム9
は、光遅延ライン29を通過させることによって、例え
ば、遅延時間Δtだけ遅らせることができる。顕微鏡の
S/N(信号/雑音)比を向上させるために、変調技術
を用いることができる。例えば、ビーム9は、周期的に
連続した超短光ゲートパルス9及び12で構成されるビ
ームの繰り返し周波数f0 よりも小さい周波数f1 であ
る、強度または偏光モジュレーター20を使って変調す
ることができる。
【0033】探針3の位置を試料2に関して横方向に固
定し、また、カンチレバー4の平均変位を表す制御信号
に対して一定値を保持するように顕微鏡を制御すること
によって、探針3の位置を試料表面近傍の領域に垂直に
保ち、カンチレバー4の変位の変化を探査信号としてモ
ニターする。上記したような変調技術を用いて、周波数
1 におけるカンチレバー変位の変化の振幅または位相
を探査信号としてモニターする。2つの光ビームを異な
る周波数において変調するとともに差周波数におけるカ
ンチレバー4の変化を探査信号として得る場合のよう
な、他の変調の構成も考えることができる。例えばカン
チレバー4の応力あるいは歪みを表すような他の制御信
号も、同様に用いることができる。
【0034】カンチレバー4の与えられた横方向位置に
おいて探査信号を適切に獲得または平均する積分時間の
後、試料2に関して新しい位置に対して探針3の横方向
位置が走査され、その同じ値が平均探査信号に対して与
えられるように、試料2に対して垂直な位置に探針3の
位置が調節される。このように、試料2の表面形状に関
する走査システムの垂直な動きを表す信号を、周波数f
1 のカンチレバー変位である探査信号と同時にモニター
することができる。
【0035】この探査信号は、例えば試料表面振動の変
位のような超高速応答に関係する。この方法で、1つは
表面形状に関係し、もう1つは超高速応答に関係する2
つの像を同時に作り上げることができる。周波数f
1 は、カンチレバー4の雑音振動を誘発する、カンチレ
バー4の機械的共振を回避するように選択される必要が
ある。また、探査信号の応答のバンド幅以内であるよう
に選択する必要もある。
【0036】カンチレバー変位の変化における振幅や位
相を制御信号として用いて、この制御信号の一定値にお
いて試料2を精密にマッピングすることができる。すな
わち、超高速応答を一定値にすることに対応する。この
場合、像を形成するために用いる探査信号は、カンチレ
バー変位の平均値であると考える。しばしば一定高さの
走査と言われる、周波数f1 におけるカンチレバー変位
のような探査信号を伴った、走査システムが一定の垂直
位置にある走査も可能となるであろう。この像は、表面
形状と超高速応答の両方に依存することになる。
【0037】さまざまの走査手順が可能である。すなわ
ち、例として、試料2上の与えられた位置において、超
短光パルス9および12の2つのビームの間の遅延時間
の関数として、試料2の超高速応答を計測することがで
きる。この計測の後、試料2の別の新たな位置に対して
行う。次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0038】図4は本発明の第2実施例を示す局所探査
顕微鏡の構成図である。以下、第1実施例と同じ部分に
は同じ符号を付してその説明は省略する。第2実施例で
は、走査トンネル顕微鏡を用いている。この場合、カン
チレバー4及び探針3は、電気的に伝導する探針23に
置き換えられる。そして、超短光ゲートパルスで構成さ
れるビーム9をある場合には吸収層13で覆った探針2
3の最上部表面14上に入射する。
【0039】図5は本発明の第2実施例における局所探
査顕微鏡(走査トンネル顕微鏡)の第1の変形例を示す
図である。この第1の変形例では、電気的に伝導する探
針24を用いる。この探針24には横側から穴があけら
れ、その穴の下底に、吸収層13が設けられる。そこ
に、超短光ゲートパルスで構成されるビーム9が入射す
る。
【0040】上記吸収層13の代わりに、多層膜あるい
は透明膜などを選ぶこともできる。この場合、光−音響
変換特性が変わり、超短音響パルス10の時間波形が様
々に変化する。例えば、この波形によって探針が試料に
近づいている時間を選択可能である。図6(A)は本発
明の第2実施例における局所探査顕微鏡(走査トンネル
顕微鏡)の第2の変形例を示す図、図6(B)は本発明
の第2実例における局所探査顕微鏡(走査トンネル顕微
鏡)の第3の変形例を示す図である。
【0041】この第2の変形例では、電気的に伝導する
探針25を用いている。この探針25は、例えば、半導
体材料で構成されるような、光に対して透過性のある探
針であり、この探針25内に伝導性を有する吸収層13
を形成して埋め込む。この第3の変形例では、ビーム9
が光ファイバ32中を伝播して探針33の最上部表面に
入射する。この例では、最上部表面に光ファイバ32が
固定されているが、他の部分にも固定するようにしても
よい。
【0042】第2実施例の動作原理は走査型原子間力顕
微鏡に類似しているが、走査型原子間力顕微鏡における
カンチレバーの役割を、ここでは平均トンネル電流が担
う。走査型原子間力顕微鏡の場合と同様に、トンネル電
流と探針−試料との間の非線形的関係により、探針−試
料の距離の小さな変化に応答する際の顕微鏡動作のスイ
ッチングが容易になる。この形態は、例えば、表面振動
の探査だけでなく、ビーム12の光パルスによって誘起
される、試料表面の電子的性質における過渡的な変化を
マッピングするのに用いることができる。
【0043】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。図7は本発明の第3実施例を示す局所探査顕微鏡の
構成図である。この実施例では、第1実施例と同様に、
走査型原子間力顕微鏡を用いている。この場合、第2の
周期的に連続した、超短光パルスで構成されるビーム1
2が試料2の最上部側から入射する。走査トンネル顕微
鏡の場合も試料の最上部側からの照射を利用する類似の
実施例が可能である。例えば、ビーム12に対し、ビー
ム9よりもずっと低い強度を用いたり、または、探針3
を透過するようなビーム12の波長を選択することによ
り、ビーム12により励起される探針3に不必要な超短
音響パルスを最小限にすることができる。
【0044】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。図8は本発明の第4実施例を示す局所探査顕微鏡の
構成図である。この実施例でも、第1実施例と同様に、
走査型原子間力顕微鏡を用いている。また、この実施例
では、試料2の背側表面17を探査するために、第2の
周期的に連続した超短光パルスで構成されるビーム12
を用いる。背側表面17上に、透明層(または吸収性の
ある層)27を用いることもできる。この透明層27は
試料2が吸収性の薄膜である場合に用いる。吸収層27
は、例えば試料2が透明であるような場合に用いる。ビ
ーム26の強度、偏向、または偏光の状態により決定さ
れる探査信号を生成するために、図8の反射ビーム26
で示した反射されたビーム12をモニターすることがで
きる。
【0045】制御信号は、第1及び第3実施例と同じよ
うにカンチレバー4の平均変位であると考える。ここで
は、探査信号は、超短音響パルス10が探針末端部7に
到達した時の探針3の動きによって生じる探針末端部7
から試料表面11への音響伝播に依存する。この音響伝
播は、探針3と試料2との間の超高速の弾性的相互作用
に依存し、試料2及び探針3の材料や、例えば吸着原子
が存在するというような表面の状態により変化する。
【0046】これらの要素により、試料2と探針3との
間の接着力や、他の短い領域の力が決定される。従っ
て、これらの特性をマッピングすることができる。反射
ビーム26が、試料2の背側表面17に到着した透過超
短音響パルス34を探査できるように、光遅延ライン2
9を調節すれば、探針3と試料2との間の弾性的相互作
用の計測の最適化が行われる。なお、走査トンネル顕微
鏡の場合も、類似の実施例が可能である。
【0047】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。図9は本発明の第5実施例を示す局所探査顕微鏡の
構成図である。この実施例は本発明の第4実施例に関連
する他の実施例である。この実施例では、レンズ28
は、第4実施例におけるレンズ8とレンズ15を組み合
わせた役割を担う。ビーム12とビーム9は探針3の上
部から入射する。吸収層13は、有効に光−音響変換を
行うために使用できる。第2の周期的に連続した超短光
パルスで構成されるビーム12は、探針末端部7からす
で反射した、探針3の超短音響パルス30を探査する。
【0048】反射ビーム26が、探針3の最上部表面1
4に到着した反射超短音響パルス30を探査できるよう
に、光遅延ライン29を調節すれば、探針3と試料2と
の間の超高速の弾性的相互作用の計測の最適化が行われ
る。反射ビーム26の強度、偏向、または偏光の状態の
変化に対応する探査信号を利用して、探針末端部7と試
料表面11との間の超高速の弾性的相互作用の像を生成
することができる。ここでも、また、制御信号は、第
1、第3及び第4実施例と同様に、カンチレバー4の平
均変位であると考える。なお、走査トンネル顕微鏡の場
合も、類似の実施例が可能である。
【0049】これらの実施例において、試料2は走査シ
ステム5上に載せられる。探針3を走査システム5上に
載せること、または、2つの走査システム(1つは試料
走査用、もう1つは探針走査用)を用いることも、等し
く可能である。また、ビーム12に対して、超短パルス
レーザの各繰り返し周期がT=1/f 0 であるような、
複合周期パルスシーケンスを生成するための周知技術で
あるパルス形成技術を用いることも可能である。この場
合、ビーム12は、各時間周期Tの範囲内において選択
された、時間的プロファイルまたは光の位相の、連続し
たパルスで構成される。1つの周期Tの範囲内における
パルスの繰り返し周波数を振動モード周波数に適合させ
ることにより、選択された試料の振動モードを励起させ
るか、または、例えば既に励起されたモードを非励起状
態にすることができる。この動作のタイプは、例えば、
図1や図2で示した実施例に有用である。 〔具体例〕この具体例は、図5の実施例に対応する。
【0050】どちらも、波長630nmで、光パルス幅
200fsであるような、周期的に連続した超短光ゲー
トパルス9、および第2の周期的に連続した超短光ゲー
トパルス12を生成するために、パルスの繰り返し周波
数がf0 =80MHzの、フェムト秒モードロックした
レーザを、超短光ゲートパルスとして用いる。ビーム9
は、探針3の最上部表面14と原子的に鋭利な探針末端
部7との間の厚さが220nmとなるように規格化され
た走査トンネル顕微鏡のタングステン探針24上に、2
μmまでのスポット径で焦光される。吸収層13は使用
しない。
【0051】試料2は、薄い透明な平板に吹きつけられ
た厚さ20nmのアルミニウムの薄膜である。ビーム1
2は、試料2の背側表面17上の、探針末端部7の直下
に、2μmまでのスポット径で焦光される。吸収層18
は使用しない。単一のモジュレーター20は、周波数f
1 =10kHzのビーム9の強度を変調するために用い
る。探査信号は、周波数f1 へ同期したロックインアン
プ出力として計測される、周波数f1 =10kHzにお
けるトンネル電流の振動の振幅であると考える。制御信
号は、平均トンネル電流として考える。
【0052】図10はビーム9及び12の間の遅延時間
Δtの関数としての探査信号を表すデータを示す。ここ
では、試料2は探針3に関して横方向に固定されてい
る。ビーム12の光パルスは、アルミニウム薄膜の中
で、縦波の超短音響パルスを励起させる。これらの音響
パルスは、アルミニウム薄膜内部で多重反射を受け、観
測される探査信号が示しているように発生する振動は衰
退していく。
【0053】振動は遅延時間Δt<0psに観測され
る。なぜなら、ビーム9の光パルスがビーム12の光パ
ルスがアルミニウム薄膜の背側表面に達するより前に探
針の最上部表面に達しているからである。これは、超短
音響パルス10が探針3の最上部表面14に発生する時
間と、それらが探針末端部7に到達する時間との時間間
隔のためである。
【0054】遅延時間を固定値Δt=−35psに設定
して、走査システム5を使用して表面領域のマッピング
を行い、データの輪郭をプロットしたものを図11に示
す。長さスケールを10nm領域に下げた時の信号の変
化は、アルミニウム薄膜中のナノスケールでの欠陥や不
純物によるものである。なお、本発明は上記実施例に限
定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の
変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除する
ものではない。
【0055】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、次のような効果を奏することができる。本発明
は、原子スケールで、サブ10fsから100ps領域
の時間分解能を備えた、超高速処理により結像を行う顕
微鏡に関するものであり、光学的に生成される超短音響
パルスにより制御される局所探査顕微鏡に基づくもので
ある。これは、例えば、電子的、光学的、または弾性的
応答における変化をマッピングすることができる。ま
た、例えば個々の吸収原子や有機分子や無機分子の振
動、およびアモルファスの固体や不純な固体や人工的に
つくられたナノ構造における振動モードをリアルタイム
で結像することができる。
【0056】キャリア分布の瞬時の変化や、極短時間の
時間スケールでの弾性的特性または粘弾性的特性に加え
て電子的特性をマッピングすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す局所探査顕微鏡の構
成図である。
【図2】本発明の第1実施例の第1の変形例を示す走査
型原子間力顕微鏡の探針の構成図である。
【図3】本発明の第1実施例における変形例を示す走査
型原子間力顕微鏡の探針の構成図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す局所探査顕微鏡の構
成図である。
【図5】本発明の第2実施例の局所探査顕微鏡(走査ト
ンネル顕微鏡)の第1の変形例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例の局所探査顕微鏡(走査ト
ンネル顕微鏡)の第2及び第3の変形例の変形例を示す
図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す局所探査顕微鏡の構
成図である。
【図8】本発明の第4実施例を示す局所探査顕微鏡の構
成図である。
【図9】本発明の第5実施例を示す局所探査顕微鏡の構
成図である。
【図10】本発明の実施例を示す第1のビームの光パル
スと、第2のビームのそれに対応するパルスとの間の遅
延時間の関数としての探査信号を表すデータである。
【図11】本発明の実施例を示す設定遅延時間 −35
ps、領域200nm×200nm径の地図に対応する
データの輪郭をプロットしたものである。
【符号の説明】
1 フレーム 2 試料 3,21,22,33 探針 4 カンチレバー 5 走査システム(走査手段) 6 試料ホルダー 7 探針末端部 8,15,28 レンズ 9 周期的に連続した超短光ゲートパルス(第1のビ
ーム) 10,30,34 超短音響パルス 11 試料表面 12 第2の周期的に連続した超短光パルス(第2の
ビーム) 13,18 吸収層 14 探針の最上部表面 17 試料の背側表面 19 ミラー 20 モジュレーター 21A 穴 23,24,25 電気的に伝導する探針 26 反射ビーム 27 透明層 29 光遅延ライン 31 音響パルス 32 光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 21/00 - 21/32 G01B 11/00 - 11/30 102 G01B 7/00 - 7/34 102 G01N 13/10 - 13/24 G01N 37/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局所探査顕微鏡であって、 (a)試料の表面近傍領域における探針と、 (b)該探針に関して2つの横方向に前記試料を走査す
    る走査手段と、 (c)選択された制御信号に従って前記探針の位置を前
    記試料に対して垂直な方向に制御する手段と、 (d)前記探針に超短音響パルスを励起させるために、
    周期的に連続した超短光ゲートパルスで構成された第1
    のビームで前記探針を照射する手段であり、探針末端部
    から反射した前記超短音響パルスは前記探針末端部と試
    料表面との間の距離を変調し、 (e)前記試料を励起させ、または探査するために、そ
    の周期的に連続した超短光ゲートパルスで構成された第
    1のビームに関して時間を進めまたは遅延させ、周期的
    に連続した光パルスで構成される第2のビームで前記試
    料または探針を照射する手段と、 (f)前記超短光パルスのビームの1つまたは両方の強
    度または偏光を変調する手段と、 (g)選択された探査信号を用いて像を探査及び生成す
    る手段とを含む局所探査顕微鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の局所探査顕微鏡であっ
    て、前記第2の周期的に連続した光パルスは、前記試料
    の背側表面を励起させるために用いられることを特徴と
    する局所探査顕微鏡。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の局所探査顕微鏡であっ
    て、前記第2の周期的に連続した光パルスは、前記試料
    の前側表面を励起させるために用いられることを特徴と
    する局所探査顕微鏡。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の局所探査顕微鏡であっ
    て、前記試料の背側表面で反射された前記周期的に連続
    した光パルスで構成される第2のビームは、前記探針末
    端部から前記試料表面へ、その後、前記試料の背側表面
    へと伝播される超短音響パルスを探査するために用いら
    れることを特徴とする局所探査顕微鏡。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の局所探査顕微鏡であっ
    て、前記第2の周期的に連続した光パルスは探針の部分
    から反射され、それにより、前記探針の内部で反射され
    た超短音響パルスを探査することに用いられることを特
    徴とする局所探査顕微鏡。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の局所探査顕微鏡であっ
    て、その局所探査顕微鏡は走査トンネル顕微鏡であり、
    前記探査信号はトンネル電流における変化から得られる
    ことを特徴とする局所探査顕微鏡。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の局所探査顕微鏡であっ
    て、その局所探査顕微鏡は走査型原子間力顕微鏡であ
    り、前記探針はカンチレバー上に載せられており、前記
    探査信号は前記カンチレバーの変位における変化、また
    は、前記カンチレバー内部またはカンチレバーに連結さ
    れる本体に誘起される応力あるいは歪みから得られるこ
    とを特徴とする局所探査顕微鏡。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の局所探査顕微鏡であっ
    て、その局所探査顕微鏡は走査型トンネル顕微鏡であ
    り、前記探査信号は、前記探針末端部から前記試料表面
    へ、その後、前記試料の背側表面へと伝播される超短音
    響パルスを探査するために、または、前記探針の最上部
    表面へ反射された超短音響パルスを探査するために用い
    られることを特徴とする局所探査顕微鏡。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の局所探査顕微鏡であっ
    て、その局所探査顕微鏡は走査型原子間力顕微鏡であ
    り、前記探針はカンチレバー上に載せられており、前記
    探査信号は、前記探針末端部から前記試料表面へ、その
    後、前記試料の背側表面へと伝播される超短音響パルス
    を探査するために、または、前記探針の最上部表面へ反
    射された超短音響パルスを探査するために用いられるこ
    とを特徴とする局所探査顕微鏡。
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