JP3144739B2 - 光ファイバカプラ製造装置および製造方法 - Google Patents

光ファイバカプラ製造装置および製造方法

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JP3144739B2 JP24801893A JP24801893A JP3144739B2 JP 3144739 B2 JP3144739 B2 JP 3144739B2 JP 24801893 A JP24801893 A JP 24801893A JP 24801893 A JP24801893 A JP 24801893A JP 3144739 B2 JP3144739 B2 JP 3144739B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融したテーパを有する
光ファイバカプラ製造装置および製造方法に関し、特に
2本の光ファイバを平行に接して保持する技術、配置し
た光ファイバセグメントに張力を加える技術、加熱温度
分布に関わらずいろいろなテーパ形状を形成する技術に
関する。本発明は、シングルモードとマルチモードのい
ずれの光ファイバカプラの製造にも応用される。
【0002】
【従来の技術】光ファイバカプラは、2本の光ファイバ
の被覆除去した部分を接触させた上で加熱して融着・延
伸して製造するが、製造装置には二本の光ファイバの外
周どうしで接触させて保持するための機構が必要であ
る。その機構は、2本の光ファイバを保持するクランプ
ユニットを一直線上に離して並べ、その間に加熱機構を
配置したものである。
【0003】従来、このような機構が、特表平1−50
1972「光ファイバの接続部の形成」と特開平4−1
34404「溶融形光カプラの製造装置」に開示されて
いる。
【0004】前者の光ファイバを保持するクランプユニ
ットは図15に示すように、二つのV溝51が光ファイ
バ52,53の断面半分をプラテン(保持板)55表面
の上方に残す寸法を有するように並べてあるため、光フ
ァイバ外径が変わる場合やバラツキがある場合、片方の
光ファイバがV溝から飛び出すか、光ファイバ相互間に
隙間ができてしまう。光ファイバ相互を確実に密着させ
るためクランプ間の光ファイバ相互を撚り合わせる手段
と方法を加えているが、実験結果によると撚りを加えて
作った光ファイバカプラは挿入損失が増大するので、あ
くまでも平行に且つ接するように光ファイバセグメント
を保持する必要がある。54は押し板である。
【0005】後者の光ファイバを保持するクランプユニ
ットは図16に示すように、光ファイバの被覆部56を
2本横に並べて入る方形溝57と押し板58で構成した
第一のクランプ機構、2本横に離れて並んだ光ファイバ
除去部59同士を縦に並べた2枚の板60の間に挟み込
むことによって接触させる第2のクランプ機構、2本横
に並んだ光ファイバ除去部59同士を上下2枚の板61
の間に挟み込む第3のクランプ機構、光ファイバの被覆
部56を2本横に並べて挟み込む2本の回転円柱62と
横に広げる2本の回転円柱63を設けたことを特徴とす
るテンション付加機構で構成されている。光ファイバカ
プラ製造装置にはこのクランプユニットを2台使うので
合計8個の機構で構成する。光ファイバの加熱溶融した
部分は曲がりを起こしやすく挿入損失の増大をまねくの
で曲がらないようにするには光ファイバをまっすぐに保
持する必要があるが、構成機構が多いため全部の軸を精
度良く一直線に合わせるのは困難である。光ファイバ取
付に際しクランプする箇所が多いのも作業性が悪い。曲
げの局率半径を大きく取らないとクラッド層に光が漏れ
る光ファイバでカプラを作る場合、回転円柱での光ファ
イバの曲がりが不安定な挿入損失となるためモニタしな
がら作るのには適さない。
【0006】その他、2本の立てたピンの間に並べた光
ファイバを挟み込み、押し板で保持するピン方式のクラ
ンプユニットがある。この方式は光ファイバとピンが点
接触になり挟み込む力が強いと応力集中を起こし光ファ
イバが歪むためピンから離れたところの光ファイバ間に
は離れる方向の力が働き光ファイバと光ファイバが接し
ないようになる。また、挟み込まないと光ファイバ間に
隙間ができてしまう。このため、微妙な挟み込みの調整
を必要とする。しかも、光ファイバ外径にバラツキがあ
る場合、挟み込みの調整は欠かせない。
【0007】配置した光ファイバセグメントに張力を加
える従来技術は、光ファイバセグメントを保持している
2台のクランプユニットの片方に付けた張力センサで張
力をモニタしクランプユニットの間隔を広げることによ
って調整する方法が取られている。しかし、クランプユ
ニットの間隔を広げながら延伸する工程では、間隔を広
げては張力を見て更に間隔を広げるかどうか判断する制
御になるためどうしても張力が過剰になったり不足した
りするのを繰り返しながら延伸することになり、瞬時の
過剰な張力でテーパの細い部分が破断する事が多かっ
た。
【0008】また、従来は、加熱温度分布に関わらずい
ろいろなテーパ形状が形成されるため、急峻な温度分布
を持つガス用マイクロトーチや電気アークなどを加熱源
として光ファイバカプラを製造するとテーパ形状も急峻
になり挿入損失を増大させるため、加熱源を多数並べた
り摺動させることによりなだらかなテーパ形状を形成し
ているが、加熱源の不安定性によるテーパ形状の再現性
や滑らかさに問題がある。
【0009】一方、広く滑らかな温度分布を持つ電気炉
やヒータなどを加熱源とした製造装置は、常に光ファイ
バセグメントのテーパ部の最も細い位置に加熱源の温度
分布のピークが位置するように制御しテーパを形成する
ためテーパ形状は加熱源の温度分布を反映し一義的に決
まり他のテーパ形状を作る事は出来ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、無調
整で、構成や取扱いが簡単、しかも光ファイバ外径のバ
ラツキに影響されない、2本の光ファイバを確実に接し
て保持するためのクランプ方法と構造、光ファイバセグ
メントを破断せずにできるだけ細くまで延伸するための
張力を加えるテンション方法と構造、加熱源の温度分布
と異なるテーパ形状を形成する制御方法と構造を有する
光ファイバカプラ製造装置および製造方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために本発明は、2本の光ファイバを平行に且つ接
するように保持する手段と、光ファイバセグメントに張
力を加える手段と、2本の光ファイバを同時に加熱する
手段と、前記光ファイバセグメントの延伸に伴い加熱す
る位置を移動させる手段とを備えた光ファイバカプラ製
造装置において、前記保持する手段が、少なくとも光フ
ァイバの長手方向の2箇所を保持する開放可能なクラン
プ手段であり、前記クランプ手段が、前記2本の光ファ
イバを束ねたまま斜めに挿入できる溝を有する保持板
と、前記溝からはみ出した光ファイバを押し付ける押し
板とからなり、前記2本の光ファイバを前記溝に挿入し
たとき1本の光ファイバの一部分だけが前記溝からはみ
出す形状であり、前記光ファイバセグメントに張力を加
える手段が、直線に動く可動ステージと、前記可動ステ
ージをロックする機構と、前記可動ステージを保持する
傾斜角度を自由に設定できるテーブルとからなり、前記
光ファイバセグメントの延伸に伴い加熱する位置を移動
させる手段は、前記可動ステージの移動量を測定するス
ケールユニットと、前記移動量から加熱する位置の移動
量を算出する演算部と、加熱手段を移動させる機構から
なる事を特徴とするものである。また本発明の光ファイ
バカプラ製造方法は、2本の光ファイバを平行に且つ接
するように長手方向の2箇所でクランプ手段により保持
し、光ファイバを保持した一方のクランプ手段を取り付
けた可動ステージを保持するテーブルの傾斜を調整して
光ファイバセグメントに初期張力を加え、可動ステージ
をロックすることによってクランプ手段間の距離を一定
に保った状態で、延伸張力が得られる所定角度にテーブ
ルを傾斜させ、該光ファイバを加熱して光ファイバ同士
が相互に融着したら、加熱温度を調節し、可動ステージ
のロックを外し、可動ステージの動きに合わせて加熱手
段を移動する状態で光ファイバセグメントを延伸し、光
ファイバにテーパ部を形成し、加熱温度を下げ、可動ス
テージをロックして装置から外すことを特徴とする。ま
た本発明は、前記光ファイバカプラ製造方法において、
可動ステージの動きに合わせて加熱手段を移動する状態
で行う光ファイバセグメントの延伸が、テーパの最も細
い部分に加熱温度分布のピークが位置するようにしたり
順次加熱する位置をずらすことによっていろいろなテー
パ形状を形成するようにしたことを特徴とする。本発明
は、無調整で、構成や取扱いが簡単、しかも光ファイバ
外径のバラツキに影響されない、2本の光ファイバを確
実に接して保持するためのクランプ方法と構造、光ファ
イバセグメントを破断せずにできるだけ細くまで延伸す
るための張力を加えるテンション方法と構造、加熱源の
温度分布と異なるテーパ形状を形成する制御方法と構造
を有する。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0020】図3は本発明の第1の実施例の2本の光フ
ァイバを方形溝に入れた断面図である。
【0021】図3に示すように、本実施例のクランプユ
ニットの方形溝1は、光ファイバ3の外周が溝1の側面
1aと底面1bの二面で接し、光ファイバ2の外周が溝
1の側面1cと光ファイバ3の外周との二面で接する寸
法である。光ファイバ2を押し板4で押さえつけること
により、その力11は側面1cを押す力12と光ファイ
バ3を押す力13になり、光ファイバ3を押す力13は
溝の側面1aを押す力14と底面1bを押す力15にな
って、光ファイバ2と光ファイバ3を溝1に保持するも
のである。光ファイバ2と光ファイバ3が溝1に保持さ
れる相対的な位置関係は、光ファイバが変形するほど押
さえる力を加えない限り、或いは、光ファイバ外径が変
わらない限り一定になる。押し板4は支点4aと締めネ
ジ4bで固定される。
【0022】図4は本発明の第1の実施例の2本の光フ
ァイバの内の1本の外径を変えた場合の断面図である。
【0023】図4に実線で示すように(b,b)、同一
の外径の光ファイバ2と光ファイバ3をそれぞれの中心
を結ぶ線が溝1の底面1bと45度をなす幅をもつ溝1
に保持した場合の相対的な位置関係である。光ファイバ
2の外径はそのままにし、光ファイバ3の外径を最大限
に太くした場合(c,c)の位置関係を破線で示す。こ
の場合、光ファイバ3の直径は溝の幅と同じく光ファイ
バ2の外径の約1.707倍になる。次に、光ファイバ
3の外径を光ファイバ2が溝1の底1bにつくまで細く
した場合(a,a)の位置関係を一点破線で示す。この
場合、光ファイバ3の直径は光ファイバ2の外径の約
0.719倍になる。実際に片方の光ファイバ外径を
0.72倍から1.7倍まで変えてみたが確実に保持で
きた。両方の光ファイバ外径が変化する場合は、光ファ
イバの外径を上記の半分以下の0.86倍から1.35
倍の範囲にする事で確実に保持できる。
【0024】図2は本発明の第1の実施例のクランプユ
ニットを溝の軸方向に一直線上に離して2台並べた斜視
図である。
【0025】図2に示すように、溝1と押し板4を備え
た2台のクランプユニット5とクランプユニット6を溝
の軸方向に一直線上に10cm離して並べ、表面の汚れ
をとった光ファイバ2と光ファイバ3をクランプユニッ
ト6に保持した後、同じくクランプユニット5の溝1に
光ファイバ2と光ファイバ3を入れ、クランプユニット
5の外側から両光ファイバ2,3を手で軽く引っ張って
平衡に張力をかけながら押し板4で保持した。クランプ
ユニット5と6の間の光ファイバ2,3にヘアドライヤ
の風を吹き付けても両光ファイバ2,3は離れることな
く確実に接したままであった。この状態で両クランプユ
ニット5,6の間隔を狭めるとクランプユニット5,6
間の光ファイバ2,3はたわむが、元の間隔に戻すと再
び光ファイバ2,3は確実に接した。
【0026】なお、実施例に用いた光ファイバ2,3の
外径は0.125mm、溝1の幅は0.213mm、深
さは0.19mm、長さは10mm、押し板4の幅は5
mmである。また、溝1は実施例で示した方形溝の他、
図5に示した台形溝、図6に示したV溝、及び図7に示
した段差ダブルV溝などでもよい。但し、この場合、そ
れぞれの光ファイバ中心と接点を結ぶ三線のなす三つの
角がいずれも180度以下になるようにするため溝1の
側面1aと側面1cのなす角θを鋭角にする。
【0027】図1は本発明の第2の実施例の張力機構と
第3の実施例の加熱ステージ移動機構を示す斜視図であ
る。
【0028】張力機構は、エアステージ21とテーブル
22とテンションゲージ23とクランプユニット24と
空気弁25で構成した。エアステージ21は、固定子2
1aと浮動子21bからなりはめ合いのギャップに注入
口21cから圧縮空気を送り込んで浮動子21bを流体
力学の原理で固定子21aの中に浮かせる機構にした。
テーブル22は、支点22aとモータ駆動のネジ機構を
使ったエレベタ22bで傾斜角度を変えられる機構にし
た。テーブル22の上にエアステージ21の固定子21
aとテンションゲージ23を取り付けた。テーブル22
とテンションゲージ23の間にクランプユニット相互の
間隔と軸を調整するためのゴニオシテージ26を入れ
た。浮動子21bにクランプユニット24a、テンショ
ンゲージ23にクランプユニット24bを取り付けた。
クランプユニット24bにかかる張力をテンションゲー
ジ23で測れる構造にした。取り付けは、浮動子21a
を動かして常に二つのクランプユニットにある溝が一直
線に並ぶようにした。破線27は、二本の光ファイバを
取り付ける位置を示す。注入口21cに接続したパイプ
の途中に空気弁25を付けた。
【0029】空気弁25を開き圧縮空気をエアステージ
21に送り込むと浮動子21bは僅かな傾斜でも敏感に
反応し左右に移動する。高精度の水準器と同等の機能を
持っておりエレベタ22bを調節して浮動子21bを静
止させることによりテーブル22の水平を確認できる。
光ファイバをクランプユニット24a,24bで保持し
エレベタ22bで傾斜をつけながら角度と張力の関係が
求められる。エアステージ21は電磁石の反発力で浮動
子を浮かせる磁気浮動ステージなど摩擦の極めて少ない
ものに置き換えられる。磁気浮動ステージの場合は空気
弁25を空気スイッチにする。
【0030】加熱ステージ移動機構は第2の実施例の張
力機構にスケールユニット31と加熱ステージユニット
32を付け加えた。スケールユニット31は高精度の縦
縞パターンのスケール31aと光の反射を使って縞をカ
ウントし変位量を割り出すカウンタ31bで構成し、ス
ケール31aは浮動子21bに、カウンタ31bは固定
子21aに取り付けた。加熱ステージユニット32はモ
ータ32a駆動のネジ機構32bにより加熱機構33を
搭載するための加熱ステージ32cを延伸方向と平行に
移動するように構成した。
【0031】図8は本発明の第3の実施例の演算処理の
フローチャートである。延伸長は固定子21aの変位量
であり、スケールユニット31で読み取られる。演算ユ
ニットは逐次読み取った変位量に対し加熱ステージ32
cを比率設定パラメータにより比率設定した割合で移動
させる量を算出するマイコンである。比率が1の時、延
伸量と等しく加熱ステージ32cが移動する。比率1/
2の時、延伸量の半分を加熱ステージ32cが移動す
る。モータドライバは算出した移動量に見合った回転を
モータ32aにさせる電子回路である。モータ32aの
回転はネジ機構32bで直線運動に変えられ加熱ステー
ジ32cを移動させる。延伸に対する加熱ステージ32
cの応答は早い方が望ましい。
【0032】加熱機構には光ファイバ加工用に自社が開
発した小型電気炉(マイクロヒータ)を使用した。発熱
長は30mmであり、温度分布の再現性に優れている。
【0033】図9はマイクロヒータの外観と使用状態を
示す斜視図である。内部に中空の管状発熱体41があ
り、光ファイバ2,3の出し入れにスリット42が設け
てある。43は端子である。
【0034】図10は本発明の第3の実施例に用いたマ
イクロヒータAの温度分布である。発熱体の長さ方向の
位置を横軸に管中心の温度を縦軸にとってある。温度ピ
ークを中心に左右対称である。
【0035】図11は本発明の第3の実施例に用いたマ
イクロヒータBの温度分布である。温度ピークが右側に
偏っている。
【0036】加熱ステージ32cに上記マイクロヒータ
を取り付けてクラッド径123μmのシングルモード光
ファイバを2本用意しカプラを構成する部分の被覆を約
60mmにわたって除去し有機溶媒を湿らせたレンズペ
ーパでクラッドの付着物を十分に拭き取る。
【0037】左右のクランプユニット24a,24bの
間隔を約45mmにし空気弁25を閉じてエアステージ
21をロックし2本の光ファイバを平行に且つ接するよ
うにクランプユニット24a,24bで保持し光ファイ
バセグメントにテーブル22の傾斜を調整して約15g
の初期張力を加え再びエアステージ21をロックしたま
ま4g延伸張力が得られる予め見積もった角度にテーブ
ル22を傾斜させる。
【0038】光ファイバセグメントをマイクロヒータの
ピーク温度を1600度にして10分間加熱して融着す
る。
【0039】ピーク温度1400度に下げエアステージ
21のロックを外すとエアステージ21が少しづつ動き
4gの一定張力で延伸される。延伸速度を加熱温度で調
節し延伸長30〜35mmで加熱温度を一気に下げた。
【0040】エアステージ21をロックして光ファイバ
セグメントのテーパ部の両端に接着剤で適当なガラス板
に固定して装置から外す。
【0041】テーパプロファイルは光ファイバ2本の外
径を光ファイバの長手方向に測った。
【0042】図12は本発明の第3の実施例のマイクロ
ヒータAを用い演算ユニットの比率設定を0.5にして
製造したカプラのテーパプロファイルである。左右の対
称性がよい。最も細いネック部分の幅は19μmであ
る。
【0043】図13は本発明の第3の実施例のマイクロ
ヒータBを用い演算ユニットの比率設定を0.5にして
製造したカプラのテーパプロファイルである。テーパの
ネックが右側に偏り左右の対称性に欠ける。最も細いネ
ック部分の幅は19μmである。
【0044】光ファイバは石英ガラスでできており、石
英ガラスの粘弾性特性が融着延伸などの加工条件を支配
する。粘弾性特性は加工温度の指数関数に比例してお
り、ピーク温度の90%以下の温度領域ではほとんど加
工に寄与しない。テーパ形状が加熱温度分布のピーク付
近のプロファイルを反映している。また、延伸長を長く
することによりμmオーダのテーパがテーパ部で破断す
ることなく再現性良く製造できた。
【0045】マイクロヒータBを用い演算ユニットの比
率設定を0.7にして製造した結果、図12と同様な対
称性の良いテーパプロファイルになった。マイクロヒー
タBのように対称の欠けた加熱温度分布でもの演算ユニ
ットの比率設定を変えることにより対称なテーパ形状に
することができる。
【0046】図14は本発明の第3の実施例のマイクロ
ヒータAを用い演算ユニットの比率設定を1.2にして
製造したカプラのテーパプロファイルである。図14に
示すように、ネック部分であるテーパの細い部分を長く
したプロファイルのカプラを作ることができた。即ち、
テーパの細い部分を長くしたプロファイルのカプラを作
ることによりカップリング効率を向上することができ
る。従って、カプラの特性上、ネック部分を極めて細く
したプロファイルのカプラを作らなければならない場合
には、ネック部分の幅が10数μmとなり折れ易くなる
ため、光ファイバカプラの生産性が低下するが、図14
に示すように、ネック部分であるテーパの細い部分を長
くしたプロファイルのカプラを作ることによりカップリ
ング効率を向上することができるため、ネック部分の幅
を比較的大きくしても、同じカップリング効率のカプラ
特性を得ることができる。しかも、ネック部分の幅を比
較的大きくすることにより、折れ難くなるため、生産性
が向上する。
【0047】尚、加熱機構はマイクロヒータに限定され
るものではない。以上のように、上記実施例では以下の
ような特徴がある。2本の光ファイバを入れる溝と押し
板で光ファイバを保持するクランプ機構において、押し
板を有する溝に2本の光ファイバを保持した断面構成
が、光ファイバ外周どうしの1点で接すると同時に、一
つの光ファイバが溝を構成する二つの溝面に接し、もう
一つの光ファイバが一つの溝面と押し板面に接し、それ
ぞれの光ファイバ中心と接点を結ぶ三線のなす三つの角
がいずれも180度以下になるようにしたことにより、
それぞれの光ファイバが三点で支持され、押し板に接し
た光ファイバがもう一つの光ファイバと溝面の間にくさ
びのように割り込み、2本の光ファイバを確実に接して
保持することを特徴とする。また、光ファイバの径と溝
の断面形状・寸法によって保持する相対的位置が一義的
に決まることから、前記クランプ機構のユニット2台を
前記溝の軸の方向に直線上に並べ、その間に2本の光フ
ァイバを保持することにより、ねじれのない平行且つ接
した光ファイバセグメントを得る。摩擦係数がゼロに近
く且つ直線に動くエアステージと、エアステージを取り
付け傾斜角度を制御できるテーブルと、エアステージと
テーブルのそれぞれに取り付けたクランプユニットと、
エアステージに圧縮空気を送り込むパイプの途中に取り
付けた空気弁で構成し、テーブルを傾け空気弁を開くこ
とによりエアステージの自重で滑り落ちようとするので
この力を光ファイバセグメントの張力にすることができ
る。また、空気弁を閉じることによりエアステージをロ
ックできる。電気炉やヒータなどを加熱源とし、エアス
テージの移動量を非接触で測るスケールユニットと、エ
アステージ移動量から加熱ステージ移動量を算出する演
算ユニット、加熱ステージを延伸方向に移動させるモー
タ駆動のネジ機構で構成し、演算ユニットでエアステー
ジ移動量に対する加熱ステージ移動量の比率を変えるこ
とにより延伸中、常にテーパの最も細い部分に加熱温度
分布のピークが位置するようにしたり順次位置をずらし
たりすることができる。本実施例は、溝に2本の光ファ
イバを入れたとき1本の光ファイバの外周が二つの溝面
で接し、もう1本の光ファイバの外周が一つの溝面と先
の光ファイバの外周との2面で接し、この光ファイバを
押さえつけることにより、光ファイバに楔効果が働き、
その力は溝面を押す力と先の光ファイバを押さえる力に
分散し、2本の光ファイバを確実に接して保持すること
ができる。但し、それぞれの光ファイバ中心と接点を結
ぶ三線のなす三つの角のいずれかが180度以上になる
溝の形状であれば光ファイバが溝から外れる。また、溝
と押し板の光ファイバと接する長さを長くすることによ
り、溝外の光ファイバの曲がりを抑え、押さえの力によ
る光ファイバの歪を小さくして、2本の光ファイバを平
行に保持することができる。さらに、二つの前記クラン
プユニットを溝の軸方向に一直線上に離して置くことに
より、クランプユニット間に二本の光ファイバを張力を
平衡に加えて保持すれば、溝部だけでなく両クランプユ
ニットの間でも光ファイバ相互が確実に接することがで
きる。移動量が非接触で計れるエアステージを傾斜角度
が制御できるテーブルに取り付けエアステージの滑り落
ちようとする力をクランプユニットを通して光ファイバ
セグメントに伝えることにより一瞬たりともオーバーす
ることのない安定な張力にすることができる。また、エ
アステージをロックすることで2台のクランプユニット
の間隔を固定でき光ファイバの取り付け取り外し及び融
着時の光セグメントの保持ができる。電気炉やヒータな
どを加熱源とするため再現性良く滑らかなテーパ形成が
補償され、演算の比率を変えて設定し常にテーパの最も
細い部分に加熱温度分布のピークが位置するようにした
り順次位置をずらすことによって加熱源の温度分布と異
なるテーパ形状を形成することができる。加熱源の温度
分布が左右対称でなく片方にずれていてもテーパ形状は
左右対称に形成したり、テーパの細い部分を長くした形
状にもできる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明において
は、次のような優れた効果を得ることができる。
【0049】(1) 無調整で、2本の光ファイバを平
行で且つ確実に接して保持できる。
【0050】(2) 構造及び操作が簡単である。
【0051】(3) 光ファイバ外径のバラツキに影響
されない。
【0052】(4) 異なる外径の光ファイバでも保持
できる。
【0053】(5) クランプによる光ファイバの歪を
少なくできる。
【0054】(6) μmオーダまで細いテーパが再現
性良く得られる。
【0055】(7) 構造及び取扱いが簡単であり装置
が小型化できる。
【0056】(8) 制御系が簡単になる。
【0057】(9) 加熱温度のプロファイルと異なる
テーパプロファイルを形成することができる。
【0058】(10) プロファイルの補正や細長いテ
ーパの形成ができる。
【0059】(11) いろいろなタイプのカプラの製
造に応用できる。
【0060】(12) 演算ユニットの比率設定を変え
るだけで操作が簡単である。
【0061】(13) テーパプロファイルの再現性が
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第2の実施例の張力機構を示す斜視図
である。
【図2】本発明の第1の実施例のクランプユニットを溝
の軸方向に一直線上に離して2台並べた斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施例の2本の光ファイバを方
形溝に入れた断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例の2本の光ファイバの内
の1本の外径を変えた場合の断面図である。
【図5】本発明の第1の実施例のクランプユニットの溝
を台形溝にした場合の断面図である。
【図6】本発明の第1の実施例のクランプユニットの溝
をV溝にした場合の断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例のクランプユニットの溝
を段差ダブルV溝にした場合の断面図である。
【図8】本発明の第3の実施例の演算処理のフローチャ
ートである。
【図9】本発明の第3の実施例のマイクロヒータの外観
と使用状況を示す斜視図である。
【図10】本発明の第3の実施例に用いたマイクロヒー
タAの温度分布特性図である。
【図11】本発明の第3の実施例に用いたマイクロヒー
タBの温度分布特性図である。
【図12】本発明の第3の実施例のマイクロヒータAを
用い演算ユニットの比率設定を0.5にして製造したカ
プラのテーパプロファイルを示す特性図である。
【図13】本発明の第3の実施例のマイクロヒータBを
用い演算ユニットの比率設定を0.5にして製造したカ
プラのテーパプロファイルを示す特性図である。
【図14】本発明の第3の実施例のマイクロヒータAを
用い演算ユニットの比率設定を1.2にして製造したカ
プラのテーパプロファイルを示す特性図である。
【図15】従来の光ファイバを保持するクランプユニッ
トの一例を示す断面図である。
【図16】従来の光ファイバを保持するクランプユニッ
トの他の例を示す上面図である。
【符号の説明】
1…溝、1a,1c…溝の側面、1b…溝の底面、2,
3…石英光ファイバ、4…押し板、4a…支点、4b…
締めネジ、5,6…クランプユニット、11…押さえの
力、12,14…溝側面を押す力、13…光ファイバを
押す力、15…溝底面を押す力、21…エアステージ、
21a…固定子、21b…浮動子、21c…空気注入
口、22…傾斜テーブル、22a…支点、22b…エレ
ベタ、23…テンションゲージ、24…クランプユニッ
ト、24a,24b…クランプユニット、25…空気
弁、26…ゴニオステージ、27…光ファイバ取付位
置、31…スケールユニット、31a…スケール、31
b…カウンタ、32…加熱ステージユニット、32a…
モータ、32b…ネジ機構、32c…加熱ステージ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/28 - 6/293

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本の光ファイバを平行に且つ接するよ
    うに保持する手段と、 光ファイバセグメントに張力を加える手段と、2本の光
    ファイバを同時に加熱する手段と、前記光ファイバセグ
    メントの延伸に伴い加熱する位置を移動させる手段とを
    備えた光ファイバカプラ製造装置において、 前記保持する手段が、少なくとも光ファイバの長手方向
    の2箇所を保持する開放可能なクランプ手段であり、前
    記クランプ手段が、前記2本の光ファイバを束ねたまま
    斜めに挿入できる溝を有する保持板と、前記溝からはみ
    出した光ファイバを押し付ける押し板とからなり、前記
    2本の光ファイバを前記溝に挿入したとき1本の光ファ
    イバの一部分だけが前記溝からはみ出す形状であり、 前記光ファイバセグメントに張力を加える手段が、直線
    に動く可動ステージと、前記可動ステージをロックする
    機構と、前記可動ステージを保持する傾斜角度を自由に
    設定できるテーブルとからなり、 前記光ファイバセグメントの延伸に伴い加熱する位置を
    移動させる手段は、前記可動ステージの移動量を測定す
    るスケールユニットと、前記移動量から加熱する位置の
    移動量を算出する演算部と、加熱手段を移動させる機構
    からなる事を特徴とする光ファイバカプラ製造装置。
  2. 【請求項2】 2本の光ファイバを平行に且つ接するよ
    うに長手方向の2箇所でクランプ手段により保持し、 光ファイバを保持した一方のクランプ手段を取り付けた
    可動ステージを保持するテーブルの傾斜を調整して光フ
    ァイバセグメントに初期張力を加え、可動ステージをロ
    ックすることによってクランプ手段間の距離を一定に保
    った状態で、延伸張力が得られる所定角度にテーブルを
    傾斜させ、 該光ファイバを加熱して光ファイバ同士が相互に融着し
    たら、 加熱温度を調節し、可動ステージのロックを外し、可動
    ステージの動きに合わせて加熱手段を移動する状態で光
    ファイバセグメントを延伸し、光ファイバにテーパ部を
    形成し、 加熱温度を下げ、可動ステージをロックして装置から外
    すことを特徴とする光ファイバカプラ製造方法。
  3. 【請求項3】 可動ステージの動きに合わせて加熱手段
    を移動する状態で行う光ファイバセグメントの延伸が、
    テーパの最も細い部分に加熱温度分布のピークが位置す
    るようにしたり順次加熱する位置をずらすことによって
    いろいろなテーパ形状を形成するようにしたことを特徴
    とする請求項2記載の光ファイバカプラ製造方法。
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