JP3144673B2 - 建設構造物の形状データ算出方法及び装置 - Google Patents

建設構造物の形状データ算出方法及び装置

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JP3144673B2 JP14035597A JP14035597A JP3144673B2 JP 3144673 B2 JP3144673 B2 JP 3144673B2 JP 14035597 A JP14035597 A JP 14035597A JP 14035597 A JP14035597 A JP 14035597A JP 3144673 B2 JP3144673 B2 JP 3144673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建築工事又
は土木工事等で施工管理作業を行う場合に使用して好適
な建設構造物の形状データ算出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建築工事や土木工事を行う際には、設計
から最終検査までの全体の工程の管理である施工管理を
効率的に行うことが求められている。これに関して、従
来より図面作成の効率化を目的としてCADシステムが
使用されている。ところが、現実の施工管理作業におい
て図面を作成する時間比率は、全体の作業時間の僅か数
%程度であり、CADシステムは施工管理面では殆ど寄
与していないのが現状である。
【0003】以上の観点から本発明者は、施工管理にお
いてどの工種に一番時間を割いているか実態調査を行っ
た。その結果、例えば土木技術者の施工管理作業の内、
図面及び書類作成、検測、並びに測量に当てる時間の約
80%が設計値、又は測量値算出で占められていること
が分かった。また、市販の施工関連ソフトを「建築・土
木ソフト年鑑97」により調べた結果、CADソフトが
全体の25.9%を占めるのに対して、書類作成用の簡
易ワープロ、又は出来型図(完成図)作成用の簡易CA
Dといった管理ソフトが全体の2.57%存在するのみ
で、設計値や測量値の算出機能を備え、例えば現場の携
帯型コンピュータでも使用できるような施工管理ソフト
は無かった。つまり、施工管理全体で数%の作業時間を
占めるのみの図面作成向けのCADソフトは全体の1/
4程度を占めるのに対し、肝心な80%程度の作業時間
を占める設計値及び測量値算出作業を効率化する管理ソ
フトは全く存在しないことが分かった。
【0004】そのため、建設技術者は現場において設計
値を求めるために、図面から必要なデータをスケールア
ップ又は目視で確認し、関数電卓等を利用して計算を行
っているのが実状である。同様に、測量値を求める際に
も、標尺の読み値等に基づいて関数電卓等を利用して計
算を行っているのが実状である。また、高価であるが、
測量値の算出のみを行う測量計算システムも使用されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来は、施
工管理作業中の現場での設計値、又は測量値の算出に共
通に使用できるような管理ソフト(携帯型コンピュー
タ)は無かったため、建設技術者は関数電卓等を用いて
計算を行っていた。このため、施工管理作業の効率化、
及び省力化が進まず、建設コストの低減も進まないとい
う不都合があった。
【0006】これに関して、製造業では既にCALS
(Computer aided Acqisition and Logistic Support,
又はContinuous Acquisition and Life-cycle Support
等)的な手法によって全工程をデジタルデータを用いて
統轄的に管理する手法が導入されているが、近年では建
設業においても、主に効率的に設計者から発注者、及び
施工者に設計データを引き渡すために、施工管理に対す
るCALS的な手法の導入が求められている。従来より
使用されている関数電卓や測量計算システムは、設計値
算出や書類作成のワークフローのうち、それぞれ個々の
作業をカバーするものであるが、CALS的に複数の工
程をデジタルデータを介して管理するシステムとはなっ
ていない。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、例えば建設工事
の現場において図面に現れる設計データ、又は測量デー
タよりそれ以外の形状データを容易に算出できる建設構
造物の形状データ算出方法及び装置を提供することを第
1の目的とする。また、本発明は得られた形状データを
集計して複数の工程で容易に利用できる建設構造物の形
状データ算出方法及び装置を提供することを第2の目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による建設構造物
の形状データ算出装置は、建設構造物の形状を規定する
ためのデータを算出する建設構造物の形状データ算出装
置であって、建設構造物の形状を規定する複数の加工基
準点(A〜E)を表示する表示装置(7)と、この表示
装置に表示される複数の加工基準点のそれぞれの形状デ
ータ中の少なくとも一部を入力するデータ入力装置
(6)と、このデータ入力装置から入力されるデータを
用いて予め設定してある演算式に基づいて、それら複数
の加工基準点のそれぞれの形状データ内で値が未定の所
定の形状データの値を算出する演算装置(2,4)と、
この演算装置によって算出されたデータを含むそれらの
形状データをそれら複数の加工基準点のそれぞれに対応
させて配列してなるデータファイル(横断図、縦断図、
構造物、検査結果、写真等のデータファイル)を記憶す
るデータ記憶装置(8,9)と、を有するものである。
【0009】斯かる本発明は例えばコンピュータシステ
ムによって構成することができる。そして、例えば予め
図面に現れる設計データより図面には現れない形状デー
タを求める演算式をそのデータ記憶装置等に記憶させて
おくことによって、例えば建設工事の現場において図面
に現れる設計データ以外の形状データを容易に算出でき
る。また、そのデータファイルによって形状データが一
元的に集計されると共に、その形状データが検査や書類
作成等の複数の工程で共用できる。
【0010】この場合、その加工基準点の形状データの
一例は、この加工基準点の高さ(標高等)、所定の原点
(センタ等)からの所定方向への距離、及び隣接する加
工基準点を結ぶ直線の傾斜角の内の少なくとも一つであ
り、そのデータ入力装置から入力される形状データの一
例は、設計上のデータ又は測量されたデータの何れかで
ある。
【0011】また、その表示装置は、所定のコマンド入
力装置(6)からの指示によって縦横に移動するカーソ
ル(13)を表示する加工基準点設定モードを有するこ
とが望ましく、この加工基準点設定モードが設定されて
いるときに、そのコマンド入力装置からの指示によって
そのカーソルを移動すると共に、そのカーソルの位置を
選択することによってそれら複数の加工基準点を設定す
ることが望ましい。このようにカーソルを移動して、所
望の位置でコマンド入力装置(6)を操作することによ
って、容易に複数の加工基準点が設定できる。
【0012】また、それら複数の加工基準点は、例えば
図3(a)〜(d)に示すように、その建設構造物の複
数の断面のそれぞれで設定されることが望ましく、この
場合にその表示装置は、それら複数の断面の所定の断面
内で加工基準点を設定する際に、それより前に加工基準
点が設定されている類似する断面の加工基準点を表示
し、その演算装置は、その加工基準点の形状データの値
の算出を行う際に、類似する加工基準点の形状データを
援用することが望ましい。これによって、道路工事の場
合のように似たような形状で寸法が僅かに異なる多数の
横断面を用いるような場合に、加工基準点の設定作業が
容易になると共に、形状データ算出のための演算式の設
定も容易になる。更に、同じ形状データの算出を繰り返
して行う必要がなくなる。
【0013】また、上記の本発明において、更に駆動電
源としての電池(1次電池、又は2次電池)を備え、全
体として携帯型にすると共に、そのデータ記憶装置を不
揮発性で且つ着脱自在とすることが望ましい。携帯型に
することで現場で容易に使用できると共に、着脱自在の
データ記憶装置(フラッシュメモリカード等)を使用し
て、得られた形状データを記録したデータファイルを別
のコンピュータで読み取ることによって、得られた形状
データを複数の工程(複数の処理装置)で容易に共用で
きる。次に、本発明による建設構造物の形状データ算出
方法は、建設構造物の形状を規定するためのデータを算
出する建設構造物の形状データ算出方法であって、その
建設構造物の形状を規定する複数の加工基準点を表示す
る第1工程(ステップ101〜106)と、この第1工
程で表示される複数の加工基準点のそれぞれの形状デー
タ中の少なくとも一部を入力する第2工程(ステップ1
13)と、この第2工程で入力されるデータを用いて予
め設定してある演算式に基づいて、その複数の加工基準
点のそれぞれの形状データ内で値が未定の所定の形状デ
ータの値を算出する第3工程(ステップ114,11
6)と、この第3工程で算出されたデータを含むその形
状データをその複数の加工基準点のそれぞれに対応させ
て記憶する第4工程(ステップ116)と、を有するも
のである。この場合、その複数の加工基準点が、その建
設構造物の複数の断面のそれぞれで設定されるときに、
その第1工程(ステップ101〜106)にて、その複
数の断面の所定の断面内でその加工基準点を設定する際
に、それより前にその加工基準点が設定されている類似
の断面のその加工基準点を表示し(ステップ105)、
その第3工程(ステップ114,116)にて、その加
工基準点の形状データの値の算出を行う際に、類似する
加工基準点の形状データを援用することが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本例は、建設工事の施
工管理用として現場で使用される携帯型コンピュータシ
ステムに本発明を適用したものである。図1は、本例で
使用される携帯型コンピュータシステム1の概略構成を
示し、この図1において、中央演算処理ユニット(以
下、「CPU」と呼ぶ)2にバスライン3が接続され、
バスライン3に制御プログラムや各種データ等が一時的
に格納されるメインメモリとしてのRAM4、フルキー
ボードやサムボール等を含む入力装置6、及び表示装置
としての液晶パネル7が接続されている。また、バスラ
イン3には1次電池、又は2次電池を含む電源5、及び
不揮発性の記憶装置としてのフラッシュメモリカード記
憶装置8が接続され、フラッシュメモリカード記憶装置
8には制御プログラムや各種ファイルが記録されたフラ
ッシュメモリカード9が着脱自在に装着されている。フ
ラッシュメモリカード9は、静的メモリであるため、携
帯時に問題となる衝撃や振動に極めて強い利点がある。
【0015】本例の携帯型コンピュータシステム1は、
殆ど手のひらに乗る小さいサイズで重量も300g程度
と極めて軽いものである。また、液晶パネル7として
は、表示画面7aに640×200ドット程度の図形デ
ータ、又は80文字×25行程度の文字データを表示可
能な液晶パネルが使用されており、電源5として例えば
単3アルカリ電池2本を使用することによって、約2〜
8週間稼働できるように構成されている。更に、CPU
2としては、例えばMS−DOS(登録商標)、又はW
indows(登録商標)等のオペレーティングシステ
ムのもとで、例えば10MHz程度以上のクロックで動
作する所謂IBM・PC/XT、又はIBM・PC/A
Tアーキテクチャ等に対応するマイクロプロセッサが使
用できる。このような携帯型コンピュータシステム1と
しては、例えばヒューレットパッカード製の携帯型コン
ピュータであるHP-200LXが使用できる。また、稼働時間
は短いが、例えば東芝製の商品名Libretto50等の携帯型
コンピュータも使用可能である。
【0016】次に、本例の携帯型コンピュータシステム
1を用いて所定の道路の拡幅工事の施工管理を行う場合
の動作の一例につき説明する。図2は、拡幅工事の対象
となる道路の縦断面図の設計図を示し、この図2におい
て、折れ線10はその道路の中心(センタ)での計画高
(設計側で計画された標高)に対応する輪郭を表してい
る。この場合、その縦断面図の輪郭に沿った複数のセン
タA1〜A6を通る横断面図が作成される。この際に、
例えば折れ線10上の左端のセンタA1を基準点とし
て、断面内の水平方向(これをY方向とする)への各セ
ンタA2〜A6の設計上の距離が例えば300〜110
0mに設定されていると共に、各センタA1〜A6の設
計上の標高(Z方向の位置)がそれぞれ所定値(不図
示)に設定されている。
【0017】図3(a)は、図2のセンタA1(以下、
単に「A」と呼ぶ)を通る横断面図の設計図を示し、こ
の図3(a)において、横断面の輪郭の形状が変化する
点を加工基準点としての節点と呼ぶ。本例では、センタ
Aも節点の一つであり、センタAの両側がそれぞれ下方
に2%の片勾配となっている。また、センタAから左右
の水平方向にそれぞれ5.00mの位置にある節点B,
Cに接するように側溝11A,11Bが埋め込まれ、右
側の側溝11Bの底面から右上方にかけてブロック12
が積み上げられている。
【0018】そのブロック12を含む領域を拡大した図
3(b)に示すように、上方に勾配が1:0.5のブロ
ック12の底面に近い角部に節点Dが設定され、ブロッ
ク12の上面の左端部に節点Eが設定されている。ま
た、節点Cに対する節点DのX方向(水平方向)、及び
Z方向への距離はそれぞれ(0.7−0.2)m及び−
0.8mであり、節点Dに対する節点EのX方向、及び
Z方向への距離はそれぞれ(0.2+3.50/2)m
及び3.50mである。
【0019】次に、図3(c)は、図2のセンタA2
(以下、単に「A」と呼ぶ)を通る横断面図の設計図を
示し、この図3(c)の横断面図は、図3(a)の横断
面図と比べてセンタAの両側の勾配が下方に3%である
と共に、左右の節点B,Cまでの水平方向の距離がそれ
ぞれ5.50mとなっている点が異なっている。また、
図3(d)は、図2のセンタA3(以下、単に「A」と
呼ぶ)を通る横断面図の設計図を示し、この図3(d)
の横断面図は、図3(a)の横断面図と比べてセンタA
の左右の節点B,Cまでの水平方向の距離がそれぞれ
6.00mとなっている点のみが異なっている。同様
に、図2の他のセンタA4〜A6を通る横断面図も、そ
れぞれ勾配や節点間の距離が異なる程度でほぼ同様の形
状となっている。
【0020】道路の横断面図の形状の設計図は、図3
(a)〜(d)に示すように勾配を規定して定められて
いるが、実際に工事や測量による検査を行う場合には各
節点B〜Eの標高、及びセンタAからの水平方向への距
離を用いると便利である。そこで、従来は現場におい
て、例えば図3(a)の横断面図の設計図に基づいて、
電卓等を使用することによって次のように節点Bの標高
BHが計算されていた。なお、図3(a)において、縦
断面図より読まれるセンタAの標高を300mとする。
【0021】 BH=300.00−5.00×2/100=299.90(m) (1) このような計算を各図面毎に多数回繰り返す必要がある
ため、従来の施工管理では長い時間を要していた。本例
では、施工管理に要する時間を短縮するため、図1の携
帯型コンピュータシステム1を使用している。即ち、先
ず、携帯型コンピュータシステム1は、図7に示すよう
に、節点設定モードに設定される。そして、図7のステ
ップ101において、作業者が図1の入力装置6を介し
て横断面図(単に「横断図」とも呼ぶ)の番号i(i=
1,2,3,…)、その横断面図のセンタの標高(縦断
面図から読み取られる値)、及びそのセンタの縦断面図
上の端点(図2ではセンタA1)からの水平方向(Y方
向)への距離を入力する。これに応じてCPU2では、
それらの情報をフラッシュメモリカード記憶装置8を介
してフラッシュメモリカード9内の第i横断面図の節点
設定データファイルに格納する。
【0022】その後、ステップ102において、CPU
2は、液晶パネル7の表示画面7aに類似する横断面図
を選択するための入力画面(不図示)を表示し、それに
応じて作業者は、それまでに設定された横断面図の中で
類似する横断面図があればその横断面図の番号(jとす
る)を入力し、類似する横断面図が無ければ番号0を入
力する。そして、番号0が入力された場合には、動作は
ステップ103に移行して、CPU2は、図4に示すよ
うに、表示画面7aに十字型のカーソル13を表示させ
る。このとき、作業者は入力装置6中の例えば方向キー
を操作することによって、カーソル13を縦横に移動さ
せると共に、所望の位置でENTER キーを押す。そして、
CPU2は、作業者がENTER キーを押したときのカーソ
ル13の位置に、順番にA,B,C,…の符号を付与し
て上記の節点設定データファイルに格納すると共に、液
晶パネル7の表示画面7a上のそのカーソル13の位置
に黒丸及び符号を表示させる。なお、実際には、横断面
図の輪郭を表すために予め輪郭線を引いておき、その
後、節点としたい位置の近傍にカーソル13を移動して
ENTER キーを押すことによって、その輪郭上でそのとき
のカーソル13に最も近い点が節点として選択される。
【0023】また、本例では標準的な横断図を入力する
のに、一つ一つの数値を入力するだけでなく、横断図内
のそれぞれの構造物を、構造物集に当システム内の簡易
CADを利用して登録しておくことにより、部品を必要
な部分に貼り付けられるようにも構成されている。横断
図内の変動値は、主に路盤・表層・法面・法留構造物の
勾配・幅員・延長であり、これらは縦断図面のデータか
らも反映される。
【0024】この結果本例では、図4の表示画面7aに
示すように、図3(a)〜(d)の横断面図の計画高に
対応する輪郭にほぼ相似な輪郭線14が表示されると共
に、輪郭線14上にセンタA、及び他の節点B〜Eが表
示される。その後、図7のステップ104で、作業者が
所定の継続キーを操作したときには、ステップ101に
移行して異なる横断面図の節点設定が行われ、終了キー
を操作したときに節点設定が終了する。
【0025】一方、ステップ102で番号j(≠i,
0)が入力されたときには、動作はステップ105に移
行して、CPU2は、先ずj番目の横断面図の節点設定
データファイルの内容をi番目の横断面図の節点設定デ
ータファイルにそのままコピーする。節点の配列に変更
が無い場合には、作業者の指示によってそのままステッ
プ106に移行する。そして、変更箇所があるときに
は、CPU2は、液晶パネル7の表示画面7aに既に入
力済みのj番目の横断面図の節点及び符号を表示させる
と共に、修正用のカーソルを表示させる。そして、ステ
ップ106において、作業者がDELETEキーを押して既に
入力されている節点の取消しを行うか、又はENTER キー
を押して節点を追加するのに応じて、CPU2は、節点
データファイルの変更、及び表示の変更を行う。その
後、動作はステップ104に移行する。
【0026】このようにして全部の横断面図の節点設定
が終了した後、作業者は本例の携帯型コンピュータシス
テム1を設計データ入力演算モードに設定して、図8の
フローチャートに従って設計データ、演算式の入力、及
び設計図から直接的には読み取れない(以下、ここでは
「未定の」と呼ぶ)設計データの算出を行う。即ち、図
8のステップ111において、作業者が横断面図の番号
i、及び節点の符号(A,B,C,…の何れか)を入力
するのに応じて、CPU2は、液晶パネル7の表示画面
7aにその節点に対応する設計データ入力画面を表示す
る。なお、横断面図内での設計データや測量データ等を
まとめて「横断データ」とも呼ぶ。具体的に、第1横断
面図で図4のセンタAの設計データを入力する場合につ
き説明する。
【0027】図5は、表示画面7aに表示された節点と
してのセンタAの設計データ入力画面を示し、この図5
において、設計データの種類(関係)としては、標高、
センタからの水平距離(図3のX方向への距離)、セン
タからの垂直距離(図3のZ方向への距離)、右側への
片勾配である右勾配(%)、及び左勾配(%)が予め設
定され、これらの記号はそれぞれAH,AX,AZ,A
Rθ,ALθに設定されている。また、必要に応じて他
の種類の設計データも設定でき、記号も変更できるよう
になっている。そして、設計データの種類に対してそれ
ぞれ設計データ(m)、測量データ(m)、及び誤差の
表示欄が設定されている。また、或る設計データを他の
設計データから求めるための演算式も随時表示できるよ
うに構成されている。このようなデータを各横断面図の
各節点毎に記録したデータファイルを「横断データファ
イル」と呼び、この横断データファイルも図1のフラッ
シュメモリカード9内に格納されている。なお、設計デ
ータや測量データの他に、写真検査データ等も入力でき
るように構成されている。これらのデータをデジタル処
理することで、検査書類作成や工事写真整理を効率的に
できる。測量システムや建設機械に測量・設計データを
渡すことにより、作業を大幅に効率化できる。
【0028】次に、図8のステップ112において、そ
のi番目の横断面図に類似する横断面図があるときに
は、作業者はその類似する横断面図の番号jを入力する
と、CPU2は、表示画面7aの入力画面中の設計デー
タとして、そのj番目の横断面図の対応する節点の設計
データを表示する。類似する横断面図が無い場合には直
接ステップ113に移行する。それに続くステップ11
3において、作業者は図5に示すような設計データ入力
画面において、図2の縦断面図、又は図3の横断面図の
設計図から読み取れる設計データ、即ち既知の設計デー
タを対応する設計データ欄に入力する。図5の例では、
標高AHが300m、右勾配ARθ、及び左勾配ALθ
がそれぞれ−2%に設定され、センタからの水平距離A
X及び垂直距離AZはそれぞれ0に設定される。一方、
既に類似する横断面図の設計データが表示されている状
態で、その設計データの何れかを修正する場合には、修
正箇所のみで新たな設計データを入力する。これに応じ
て、CPU2は、入力、又は変更された設計データをフ
ラッシュメモリカード9の第i横断面図の横断データフ
ァイルに格納する。修正箇所が無いときには、ステップ
114、又は115に進む。
【0029】また、例えば図3(a)の節点Bの設計デ
ータを入力する場合、設計図から読み取れるデータは、
センタAからの水平距離BX(=5.00m)、及び右
勾配BRθ(=2%)のみであるが、工事を行う場合に
は、節点Bの標高BHが必要となる。このような場合に
は、次のステップ114において、作業者が設計データ
中の未定のデータを求めるための演算式の新規入力、又
は変更を行う。それに応じて、CPU2は、その演算式
を横断データファイルに格納する。具体的に、図3
(a)の節点Bの標高BXは、図5のセンタAの標高A
H、及び左勾配ALθを用いて、次のように表される。
【0030】 BH=AH+|BX|・ALθ/100 (2) 同様に、図3(a)の節点Cの標高CHも、節点Cのセ
ンタAからの水平距離CXを用いて次のように表され
る。 CH=AH+|CX|・ARθ/100 (3) また、図3(a)の節点Dの標高DH、及びセンタAか
らの水平距離DXは、節点Cの標高CH、及び水平距離
CXを用いてそれぞれ次のように表される。
【0031】 DH=CH−0.80 (4) DX=CX+0.7−0.2 (5) 同様に、図3(a)の節点Eの標高EH、及びセンタA
からの水平距離EXは、節点Dの標高DH、及び水平距
離DXを用いてそれぞれ次のように表される。 EH=DH+3.50 (6) EX=DX+0.2+3.5/2 (7) このようにセンタAからの距離は隣接する節点間の設計
値の積算値で表されるため、作業者が電卓等を用いて計
算を行う場合には、センタAから離れた節点程計算ミス
等が生じ易くなる。そこで、このように演算式で距離及
び高さを表すことによって計算ミスの発生も防止され
る。
【0032】次に、ステップ115において、設計デー
タや演算式の入力、又は変更がある場合には動作はステ
ップ113に戻り、それらの入力や変更が無い場合には
動作はステップ116に移行して、CPU2は、横断デ
ータファイルに記憶された演算式、及び入力された設計
データを用いて未定の設計データ(図3では節点B〜E
の標高BH〜EH、及び節点Dのセンタからの水平距離
DX等)を算出する。そして、算出結果を表示画面7a
に表示すると共に、横断データファイルに格納する。
【0033】次に、ステップ117において、作業者が
継続キーを押したときには、動作はステップ111に戻
って、他の横断面図、又は節点の設計データの入力及び
演算が行われ、ステップ117で作業者が終了キーを押
したときに設計データの入力及び演算が終了する。この
ように各横断面図の各節点の設計データの入力、及び計
算を行う際に、本例では未定の設計データは入力済みの
設計データ、及び設定された演算式に基づいて携帯型コ
ンピュータシステム1によって計算されるため、計算が
高速、且つ正確に実行される。また、道路工事等では図
3(a)〜(d)に示すような各横断面図の各節点でそ
れぞれ同様の計算を多数回繰り返す必要があるが、本例
では既に入力済みの類似する横断面図の設計データ、及
び演算式を援用できる。そのため、本例では最初の横断
面図の各節点について、設計データ及び演算式を入力す
るのみで、後の設計データの変更は容易であると共に、
演算式の入力は殆ど必要なくなるため、全部の横断面図
の全部の節点について必要な未定の設計データを演算す
るための時間が大幅に短縮される。また、既知の設計デ
ータの入力時間も大幅に短縮されると共に、設計データ
の整理も自動的に行われる。
【0034】また、このように設計データが演算式に基
づいて算出されるのを利用して、設計データの補間を行
うようにしてもよい。即ち、図2の縦断面図において、
センタA2とセンタA3との間の道路は線形に変化して
いる場合、センタA2とA3との間でセンタA1からY
方向に450mの位置のセンタA10を通る横断面図の
各節点での設計データは、センタA2及びA3を通る横
断面図の対応する節点の設計データの補間で正確に求め
られる。本例の携帯型コンピュータシステム1にはその
ような補間機能も備えられている。これによって、大量
の横断データを持つ必要がなくなる。
【0035】このように比例計算機能を持つことで必要
最小限のデータを持てばよいことになる。そこで図5の
データ欄には変化点等の必要最低限のデータ(縦断勾配
変化点と変化量、横断勾配変化点と変化量、縦断緩和曲
線開始終了点とパラメータ、拡幅変化点と変化量、追加
測点、測点間距離、標準横断図、可変構造物の変化点と
変化量等)を入力することにより、比例計算できるとこ
ろは全て自動的に算出される。
【0036】次に、工事現場で、各横断面図の各節点の
標高等を測量する場合の動作につき、図6及び図9を参
照して説明する。先ず、測量を行う場合には、図6に示
すように、基準点(ベンチマーク)15と測量対象の節
点16Aとの間に測量器(レベル)17が設置され、基
準点15上に後視BS用の標尺18Aが設置され、節点
16A上に前視FS用の標尺18Bが設置される。そし
て、後視BSの標尺18Aの読み値(後視値)をh1、
及び前視FSの標尺18Bの読み値(前視値)をh2と
する。この際に、基準点15の標高をBMとすると、測
量器7の標高IHは、BM+h1となり、節点16Aの
標高GH1はIH−h2となるため、節点16Aの標高
GH1は、次式で表される。
【0037】GH1=BM+h1−h2 (8) 同様に、図6の別の節点16Bにおいても、標尺18C
を設置して前視値を読み取ることによって、(8)式よ
り標高が算出される。従来は(8)式の演算は作業者が
電卓等を用いて行うか、又は測量器17に備えられてい
る計算システムで実行されていた。本例では、その
(8)式の演算を現場で容易に行うと共に、演算結果を
設計データと対比させて保存するために携帯型コンピュ
ータシステム1にその演算機能を持たせている。即ち、
図1の携帯型コンピュータシステム1のフラッシュメモ
リカード9には、(8)式も記憶されている。なお、設
計データの演算式や測量値の演算式等は上記の例には限
定されない。
【0038】このような測量時に、作業者は本例の携帯
型コンピュータシステム1を測量データ入力演算モード
に設定して、図9のフローチャートに従って測量データ
の算出を行う。即ち、図9のステップ121において、
作業者が横断面図の番号i、及び測量対象の節点の符号
(A,B,C,…の何れか)を入力するのに応じて、C
PU2は、液晶パネル7の表示画面7aにその節点に対
応する測量データ入力画面を表示する。この入力画面
は、図5のような設計データ入力画面と同一であり、設
計データの右隣に測量データ(m)が表示される。この
測量データも、フラッシュメモリカード9内の横断デー
タファイルに格納される。
【0039】そして、ステップ122において、作業者
が基準点の標高BM、後視値h1、及び前視値h2を入
力するのに応じて、CPU2は、予めフラッシュメモリ
カード9に記憶されている(8)式の演算式を用いて、
当該節点の標高を算出する。次のステップ123におい
て、CPU2は、算出された標高を表示画面7aの測量
データ欄に表示すると共に、その標高を横断データファ
イル中の対向する部分に格納する。また、測量データの
算出と共に、設計データに対する測量データの誤差の算
出が行われ、この誤差の表示及び横断データファイルへ
の格納も行われる。その後、ステップ124において、
作業者が継続キーを押したときには、動作はステップ1
21に戻って、他の横断面図、又は節点の測量データの
演算が行われ、ステップ124で作業者が終了キーを押
したときに測量が終了する。
【0040】上述のように本例によれば、測量データが
携帯型コンピュータシステム1によって計算されるた
め、測量時間が短縮される。また、測量データが設計デ
ータと一元的に管理されるために、後の検査報告書等の
作成時間が短縮される。その後、図1の携帯型コンピュ
ータシステム1からフラッシュメモリカード9を取り外
し、このフラッシュメモリカード9を書類整理用のミニ
コンピュータ等に装着して、節点データファイル、及び
横断データファイルを読み出すことによって、そのミニ
コンピュータに各横断面図の各節点での設計データ、測
量データ、及び誤差が一元的に整理された形で受け渡さ
れる。従って、その後の野帳等からの書類作成に要する
時間も短縮される。
【0041】現状では、建設構造物建造過程のデータ収
集は工事写真、及び野帳等への記帳によって行われてい
る。書類量は工種によって違うので一概にいえないが、
一例として工事金額約1億円程度の道路改良工事では、
工事写真を含めて約4,000ページにもなっている。
これを本例の携帯型コンピュータシステム1を用いて一
元的に管理すると、その書類量を削減でき、特に書類作
成と写真整理の時間を大幅に削減できる。これは現場で
一度入力すれば2度とデータ入力を行う必要がないため
である。また写真と写真説明書きラベル整理はデジタル
の特性を活かし、ソート等を行うことにより簡単にでき
る。このように本例の携帯型コンピュータシステム1を
用いることによって、一種のアナログデータである図面
の設計情報が高速、且つ簡単にデジタルデータに変換さ
れ、必要なときに取り出せるようになり、建設分野にお
いてCALS(ここではComputer aided Acquisition a
ndLogistic Support )的、即ち生産・調達・運用支援
統合情報システム的な情報システムが導入できるように
なったとも言える。
【0042】次に、本例の携帯型コンピュータシステム
1の他の機能につき図11、図12を参照して説明す
る。本例では測点によって法長(或る基準面からの高
さ)が変化する切盛土法面・法留めブロック・擁壁等の
構造物は、測点によって変動する数値の変化点データを
初期入力することにより、必要な測点の変化点データは
比例計算により算出・表示される。即ち、図11に示す
ような縦断図面において、No.0〜No.3までの各
基準測定点間の距離を20(m)とすると、No.0か
らの距離がLである測点31の高さhの値は以下のよう
になる。
【0043】 h=5.2+{(2.8−5.2)/20}×L (0≦L≦20)(No .1〜No.2) 同様にNo.2〜No.3+1.5間での高さhは次の
ようになる。 h=4.2+{(1.8−4.2)/(20+1.
5)}×(L−20×2) また、図12に示すように、変化点が4点(高さはh
1,h2,h3,h4)の場合、変化点間の距離をそれ
ぞれL1,L2,L3、起点32(ここではNo.0の
基準測定点)から測点33までの距離をLとすると以下
のようになる。
【0044】 h=h1+{(h2−h1)/L1}×L (0≦L≦L1 ) h=h2+{(h3−h2)/L2}×(L−L1) (L1≦L≦L 1+L2) h=h3+{(h4−h3)/L3}×(L−L1−L2) (L1+L2≦ L≦L1+L2+L3) よって一般式は以下のようになる。 h=hn+{(h(n+1)−hn)/Ln}×(L−L’) 但し、n=1のとき、L’=0 n=2以上のとき、L’=L1+L2+・・・+L(n−1)
【0045】この際、起点(この例でいえばNo.0)
からの水平距離を入力するのは現実的でなく、データが
必要な測点名で入力し、横断図の欲しい測点の横断図と
設計データ、測量データ、検査データ、写真データ等が
算出・表示される。測点名と距離の関係は、例えば測点
間距離をZとすると、No.V+WとNo.X+Y間の
距離Lは以下のように表現される。 L=Z×(X−V)+(Y−W) (Z>1のときX>V,Y<Z,W< Z)(Z=1のときX>V,W=0,Y=0)
【0046】例えばNo.1+10とNo.2+8間の
距離は、測点間距離を20とすると以下のようになる。 L=20×(2−1)+(8−10) =20−2 =18 測点間距離が1の場合は+測点が存在しない。一般的な
測点間距離20の場合にNo.1+10とNo.2+8
と表現されるものは、No.30とNo.48と表現さ
れ、測点間距離はL=48−30=18となる。
【0047】次に、本発明者は、本例の携帯型コンピュ
ータシステム1の効果を定量的にとらえるため、工事金
額が約3,000万円程度の、隣接する道路改良工事現
場を選定し、一方に、本例の携帯型コンピュータシステ
ム1を適用し、他方は従来の手法で施工管理を行った結
果、図10のような結果が得られた。図10より分かる
ように、本例の携帯型コンピュータシステム1を使用す
ることによって、図面作成から測量までに要する全部の
時間が従来例による173時間から52時間程度まで短
縮されている。即ち、設計値算出、測量値算出の大幅な
効率化、及びそれらのデータの一元管理等により、全体
で70%もの省力化が図られた。また、今回は計算ミス
まで調査できなかったが、携帯型コンピュータシステム
1では入力ミスがなければ計算ミスは基本的に発生しな
いため、極めて正確に施工管理を行うことができる。
【0048】なお、上記の実施の形態は道路工事を行う
場合に本発明を適用したものであるが、それ以外に河川
工事や集合住宅の建築等を行う場合にも本発明を適用す
ることによって製造コストの低減、及び工期の短縮等が
図られる。また、図面についても、縦断面図や横断面図
を用いるのみならず、正面図、平面図、側面図、又は斜
視図等を用いるようにしてもよい。また、従来の実施の
形態では写真データは取り込んでいないが、工事写真に
ついても施工管理上でデジタルカメラで撮像した画像デ
ータを、横断データファイルに格納することが望まし
い。更に、設計データ及び測量データ(検測値)をデジ
タルカメラ側に供給して、工事写真の画像データを得る
際にその設計データ等に対応する画像も同時に表示する
ようにしてもよい。
【0049】また、上記の実施の形態では、横断データ
ファイル等はフラッシュメモリカード9を介して受け渡
しているが、そのファイルを内蔵のハードディスク装置
等に記録して、必要に応じてそのファイルの内容を無線
電話回線や通信衛星回線等を介して他のミニコンピュー
タ等に受け渡すようにしてもよい。なお、本発明は上述
の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】本発明の建設構造物の形状データ算出
法及び装置によれば、既知の形状データ、及び演算式に
基づいて求めるべき形状データを算出しているため、例
えば建設工事の現場において図面に現れる設計データ、
又は測量データよりそれ以外の形状データを容易に算出
できる利点がある。また、本発明のデータファイルを検
査や書類作成等の複数の工程で共用することができ、こ
れによって建設分野でもCALS的な管理手法が導入で
きる。
【0051】この場合、加工基準点の形状データが、加
工基準点の高さ、所定の原点からの所定方向への距離、
及び隣接する加工基準点を結ぶ直線の傾斜角の内の少な
くとも一つであり、且つ、データ入力装置から入力され
る形状データが、設計上のデータである場合には、例え
ば図面からは直接読み取れない設計データを容易に算出
できる。一方、その形状データが測量データである場合
には、例えば基準点の高さ(標高)等より目的とする加
工基準点の標高等が容易に算出できる。
【0052】また、表示装置は、所定のコマンド入力装
置からの指示によって縦横に移動するカーソルを表示す
る加工基準点設定モードを有し、この加工基準点設定モ
ードが設定されているときに、そのコマンド入力装置を
介してそのカーソルを移動すると共に、そのカーソルの
位置を選択することによって、複数の加工基準点が設定
される場合には、加工基準点の設定が容易である。
【0053】また、それら複数の加工基準点は、建設構
造物の複数の断面のそれぞれで設定され、表示装置は、
その複数の断面の所定の断面内でその加工基準点を設定
する際に、それより前に加工基準点が設定されている類
似の断面の加工基準点を表示し、演算装置は、その加工
基準点の形状データの値の算出を行う際に、類似する加
工基準点の形状データを援用する場合には、道路工事の
場合のように類似する図面が多い場合に形状データの入
力や計算頻度を大幅に低減できるため、作業効率が大幅
に向上する。
【0054】また、更に駆動電源としての電池を備え、
全体として携帯型であると共に、データ記憶装置は不揮
発性で着脱自在である場合には、現場で手軽に使用でき
ると共に、そのデータ記憶装置を別の処理装置に接続で
きるため、得られた形状データを集計して複数の工程で
容易に利用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例で使用される携帯型
コンピュータシステムを示すブロック図である。
【図2】設計データの一例を示す縦断面図である。
【図3】(a)は図2のセンタA1を通る横断面図、
(b)は図3(a)の部分拡大図、(c)は図2のセン
タA2を通る横断面図、(d)は図2のセンタA3を通
る横断面図である。
【図4】節点設定モード時における図1の液晶パネル7
の表示画面7aの一例を示す図である。
【図5】設計データ入力演算モード時における表示画面
7aの一例を示す図である。
【図6】実施の形態の測量システムを示す図である。
【図7】実施の形態の節点設定モード時の動作の一例を
示すフローチャートである。
【図8】実施の形態の設計データ入力演算モード時の動
作の一例を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態の測量データ入力演算モード時の動
作の一例を示すフローチャートである。
【図10】その実施の形態による工事時間短縮の効果の
説明図である。
【図11】本発明の実施の形態の比例計算動作の説明に
供する縦断面図である。
【図12】その比例計算動作の別の例を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 携帯型コンピュータシステム 2 中央演算処理ユニット(CPU) 3 バスライン 4 RAM 7 液晶パネル 8 フラッシュメモリカード記憶装置 9 フラッシュメモリカード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 登録実用新案3019268(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 15/00 - 15/14 G01B 11/00 - 11/30 102 G01B 21/00 - 21/32 G06F 15/02 340 G06F 17/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設構造物の形状を規定するためのデー
    タを算出する建設構造物の形状データ算出装置であっ
    て、 前記建設構造物の形状を規定する複数の加工基準点を表
    示する表示装置と、 該表示装置に表示される複数の加工基準点のそれぞれの
    形状データ中の少なくとも一部を入力するデータ入力装
    置と、 該データ入力装置から入力されるデータを用いて予め設
    定してある演算式に基づいて、前記複数の加工基準点の
    それぞれの形状データ内で値が未定の所定の形状データ
    の値を算出する演算装置と、 該演算装置によって算出されたデータを含む前記形状デ
    ータを前記複数の加工基準点のそれぞれに対応させて配
    列してなるデータファイルを記憶するデータ記憶装置
    と、を有することを特徴とする建設構造物の形状データ
    算出装置。
  2. 【請求項2】 前記加工基準点の形状データとは、該加
    工基準点の高さ、所定の原点からの所定方向への距離、
    及び隣接する加工基準点を結ぶ直線の傾斜角の内の少な
    くとも一つであり、 且つ、前記データ入力装置から入力される形状データと
    は、設計上のデータ又は測量されたデータの何れかであ
    ることを特徴とする請求項1記載の建設構造物の形状デ
    ータ算出装置。
  3. 【請求項3】 前記表示装置は、所定のコマンド入力装
    置からの指示によって縦横に移動するカーソルを表示す
    る加工基準点設定モードを有し、 該加工基準点設定モードが設定されているときに、前記
    コマンド入力装置を介して前記カーソルを移動すると共
    に、前記カーソルの位置を選択することによって、前記
    複数の加工基準点が設定されることを特徴とする請求項
    1又は2記載の建設構造物の形状データ算出装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の加工基準点は、前記建設構造
    物の複数の断面のそれぞれで設定され、 前記表示装置は、前記複数の断面の所定の断面内で前記
    加工基準点を設定する際に、それより前に前記加工基準
    点が設定されている類似の断面の前記加工基準点を表示
    し、 前記演算装置は、前記加工基準点の形状データの値の算
    出を行う際に、類似する加工基準点の形状データを援用
    することを特徴とする請求項3記載の建設構造物の形状
    データ算出装置。
  5. 【請求項5】 更に駆動電源としての電池を備え、全体
    として携帯型であると共に、 前記データ記憶装置は不揮発性で、且つ着脱自在である
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載の建設
    構造物の形状データ算出装置。
  6. 【請求項6】 建設構造物の形状を規定するためのデー
    タを算出する建設構造物の形状データ算出方法であっ
    て、 前記建設構造物の形状を規定する複数の加工基準点を表
    示する第1工程と、 該第1工程で表示される複数の加工基準点のそれぞれの
    形状データ中の少なくとも一部を入力する第2工程と、 該第2工程で入力されるデータを用いて予め設定してあ
    る演算式に基づいて、前記複数の加工基準点のそれぞれ
    の形状データ内で値が未定の所定の形状データの値を算
    出する第3工程と、 該第3工程で算出されたデータを含む前記形状データを
    前記複数の加工基準点のそれぞれに対応させて記憶する
    第4工程と、を有することを特徴とする建設構造物の形
    状データ算出方法。
  7. 【請求項7】 前記複数の加工基準点は、前記建設構造
    物の複数の断面のそれぞれで設定され、 前記第1工程にて、前記複数の断面の所定の断面内で前
    記加工基準点を設定する際に、それより前に前記加工基
    準点が設定されている類似の断面の前記加工基準点を表
    示し、 前記第3工程にて、前記加工基準点の形状データの値の
    算出を行う際に、類似する加工基準点の形状データを援
    用することを特徴とする請求項6記載の建設構造物の形
    状データ算出方法。
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