JP3144098U - 自在ポケット及び衣服セット - Google Patents

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Abstract

【課題】衣服等の布製品に対して容易に着脱可能で、外出時等に携帯する手回り品の種類及び数等に応じて自由に取り付けることができ、衣服等の実用性及びファッション性を向上させることができる自在ポケット、及び、自在ポケットと衣服との組み合わせからなる衣服セットを提供する。
【解決手段】布製品に取り付けて使用するポケットであって、ポケット本体と、ポケット本体の少なくとも周縁部を布製品に着脱可能に係止する留め具とを備え、布製品の所望箇所に配置されたポケット本体を上記留め具により着脱自在に接合可能とした自在ポケット。
【選択図】図1

Description

本考案は、衣服や鞄等の布製品に容易に着脱可能な自在ポケット、及び、該自在ポケットと衣服との組み合わせからなる衣服セットに関する。
多くの人は、外出する際に、財布、小銭入れ、パスケース、携帯電話、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機、デジタルカメラ、手帳、筆記具、文庫本、新聞、雑誌、タバコ、メガネ、サングラス、老眼鏡、傘、化粧用品、ハンカチ、ポケットティッシュ等の様々な手回り品を必要に応じて携帯する。これらの手回り品の中で、何を携帯するかは、年齢、性別、職業、趣味、嗜好、行き先、目的等により様々であるが、通常、上記の手回り品は、衣服のポケットや鞄等に収納して携帯される。しかしながら、ポケットの少ない衣服を着用した場合や、諸事情により手回り品が増えてしまった場合などには、上記衣服のポケットや鞄等に収納しきれないことがあるし、また鞄等にしまわずに着用している衣服に収納、保持しておきたい場合もある。
また、上記の衣服や鞄等の布製品には、様々なポケットが設けられているが、その個数、サイズ、位置、形状等はまちまちであり、必ずしも使用者が必要としているものが設けられているとは限られず、そのため機能性が十分でなく、実用面で誰もが満足し得るものでないことが多い。このような時、必要に応じて衣服や鞄等の布製品に簡単にポケットを取り付けることができれば便利である。
なお、本考案に関連する先行技術文献としては下記のものが挙げられる。
特開2003−129318号公報
本考案は、上記事情に鑑みなされたもので、衣服等の布製品に対して容易に着脱可能で、外出時等に携帯する手回り品の種類及び数等に応じて自由に取り付けることができ、衣服等の実用性及びファッション性を向上させることができる自在ポケット、及び、前記自在ポケットと衣服との組み合わせからなる衣服セットを提供することを目的とする。
本考案は、上記目的を達成するため、布製品に取り付けて使用するポケットであって、ポケット本体と、該ポケット本体の少なくとも周縁部を布製品に着脱可能に係止する留め具とを備え、布製品の所望箇所に配置されたポケット本体を上記留め具により着脱自在に接合可能とした自在ポケット、及び、該自在ポケットと衣服との組み合わせからなる衣服セットを提供する。
即ち、本考案は、外出時等に携帯する手回り品の種類や数に応じて、衣服等の布製品に自由に取り付けることができる自在ポケットを提供するものであり、該自在ポケットは留め具を用いて容易かつ確実に布製品に固定することができるため、携帯する手回り品の種類及び数により必要な大きさのポケットを必要な数だけ追加することができるものである。これにより、ポケットの数が少ない、もしくは、設けられていない衣服を着用した場合でも、本考案の自在ポケットを取り付けてポケットを設けることにより、必要な手回り品を全てポケットに収納することができるようになる。
本考案にかかる衣服セットは、上記自在ポケットをコート、ジャケット、パンツ及び貫頭衣等の様々な衣服に取り付けることにより、使用者自身がポケットの位置、大きさ、形、色彩、留め具のデザイン等を選択し、好みのデザイン及び機能を実現することができるため、衣服の実用性及びファッション性を向上させることが可能である。また、衣服と自在ポケットのデザインにより、年齢、性別、職種等を選ばずあらゆる人があらゆる場面で使用することができるものとなる。
また、手回り品の全てを衣服に設けたポケットに収納することができるため、鞄を持たずに出かけることができるようになる。そのため、雨天時に傘を使用する時や、高齢者が杖を携帯する際にも両手がふさがることがなく、安全面からも好ましいものである。
更に、上記自在ポケットの大きさ、形状、配置等を適切なものとすることにより、身体に障害を抱えている人が手回り品を携帯する際の不自由さを軽減することも可能である。例えば、使用者が右半身の不自由な人である場合には、自由に使える左手で手回り品の出し入れをし易いように、ポケットをコート等の衣服の左半身側に集中して設けることができる。この場合、一人一人の状態に応じて、必要なポケットを簡単に取り付けることができるため、縫製してポケットを設けるよりも、迅速かつ細やかな対応が可能となる。
更に、上記自在ポケットが取り付けられる衣服は、縫製時に必ずしもポケットを設けなくてもよく、該衣服をポケットを設けない仕様とした場合には、構造がよりシンプルなものとなるため、設計や加工等の製造上の手間を軽減し、衣服の製造コストを格段に下げることが可能となる。
なお、本考案の自在ポケットを鞄に対して用いることで、手回り品の量に対して、鞄の収容力が不足した場合に、必要な分だけポケットを増設することも可能である。
このように、本考案にかかる自在ポケットは、衣服等の布製品に容易に取り付けることができ、使用者自身が衣服等の機能やデザインを自由に変更することができるものであり、実用性及びファッション性を兼ね備え、コスト的にも優位な衣服等を提供することができるものである。
考案を実施するための最良の形態及び実施例
以下、図面を参照して本考案をより具体的に説明する。
図1は本考案の一実施例にかかる自在ポケット1を示すものであり、この自在ポケット1は、ポケット本体2の周縁部に複数の留め具3を備え、該留め具3により衣服等の布製品に着脱可能に接合されるものである。
上記ポケット本体2は、自在ポケット1の主要部分を構成する部材である。その形状及び大きさは、収納する手回り品の種類や形状等に応じて適宜設定されるものであり、特に制限されない。例えば、公知の布で作られた図1(A)に示したような上端開口部2aを有する袋状の部材を用いたり、図1(B)に示す一枚のシート状の部材を用い、布製品に接合した際に、該布製品と一体的にポケットを形成するようにすればよい。また、財布や携帯電話等の貴重品を入れる場合には、図1(A)の袋状に形成したポケット本体2の開口部2aにボタン、スナップボタン、フラップ、ファスナー、面ファスナー、マグネット等を取り付けて開閉可能とすることにより、収納した手回り品の落下を防止することができる。
上記ポケット本体2に用いられる素材としては、通常の衣服や鞄等の布製品に使用される公知の素材を用いることができ、例えば、絹、綿、ナイロン及びポリエステル等からなる織物や、天然皮革、合成皮革等からコストやデザイン等に応じて適宜選択すればよい。また、必要に応じて、綿等の布地にウレタン樹脂やゴム等により防水処理を施したり、外面に撥水加工等を施すこともできる。なお、上記の布は、網状の素材でもよい。
上記留め具3は、上記ポケット本体2に取り付けられ、該ポケット本体2を布製品に着脱可能に係止し、接合するための部材である。該留め具3の配設位置及び個数は、ポケット本体2の大きさや形状、収納する手回り品の重量等に応じて適宜設定される。
上記留め具3としては、上記ポケット本体2を布製品に容易に係止し、接合できるものであれば、特に制限されるものではなく、具体的には、市販されているピン(安全ピン等)、ボタン、スナップボタン、面ファスナー、マグネット、タイタック式留め具(チョウタックピン)等を使用することができる。本考案では、取り付けが容易で、取り付け位置選択の自由度が高いことから、タイタック式留め具を好適に用いることができる。ボタン、スナップボタン、面ファスナー及びマグネットは、衣服等の取り付け箇所にボタン穴等の取り付け部を備える必要があり、自在ポケットの取り付け位置が制限されることが多い。
図2に上記タイタック式留め具の一例を示した。このタイタック式留め具3は、針32が設けられた鋲31と、該針32と嵌着する留め金34が設けられた受け33とで構成される留め具であり、上記ポケット本体2と上記布製品とを上記針32で刺し通し、この刺し通した針32と上記留め金34とを嵌着させ、上記ポケット本体2と上記布製品とを上記鋲31と受け33とで挟み込んで着脱可能に接合するものである。図中35は互いに嵌着した針32と留め金34を外すためのリリースボタンである。なお、タイタック式留め具3の上記各部分の大きさや形状等は、ポケット本体2の大きさやデザイン等に応じて適宜設定し得る。特に、衣服の表面に露出する鋲31は、アクセサリー的デザインを施したものとしたり、別途に作製したアクセサリーパーツを着脱可能に固定できるようにしてもよい。
ポケット本体2として上記の袋状の部材を用いる場合は、ポケット本体2を安定して布製品と接合するために、少なくともポケット本体2の上端側角部の2箇所で係止して取り付けることが好ましく、特に図1(A)に示すように角部の4箇所で係止するのが好適である。また、図1(B)に示すように、ポケット本体2として一枚のシート状の部材を用いる場合は、ポケット内に手回り品を確実に収納保持するため、角部のほかにも複数の留め具3をポケット本体2周縁部に適宜設けるとよい。また、ポケットに重いものを入れる必要がある場合は、留め具3の使用個数を増やして留め具3に加わる荷重を分散させればよい。
図3は、上記自在ポケット1と、これが取り付けられる衣服41とからなる衣服セット4において、衣服41としてポケットを設けていないコートを用い、その所定箇所に上記自在ポケット1を取り付けた例を示すものである。なお、ここでは衣服41の一例として、ポケットを設けていないコートを示したが、該衣服41はあらかじめポケットが設けられたコートでもよく、またコートに限られず、ジャケットやパンツ(ズボン)、貫頭衣等としてもよい。更には、鞄等にも取り付けることができる。
図3には、上記自在ポケット1の取り付け例として、衣服41の左胸部表面に胸ポケット1aを取り付けたほか、左肩口に筆記具用ポケット1b、右腕部袖口にICカード乗車券用ポケット1c、右前身頃に新聞・雑誌用ポケット1dを取り付けた例を示した。また、上記自在ポケット1は、図中1fのように衣服本体41の裏面に設けることもできる。この場合、財布や携帯電話等の貴重品を収納するのに適しており、上述したように、開口部にボタン、スナップボタン、フラップ、ファスナー、面ファスナー、マグネット等を取り付けて開閉可能としてもよい。
また、特に図示していないが、上記ポケット本体2に上述した防水性のある素材を用いることで、折り畳み傘等の雨具用ポケットとすることも可能である。更には、市販されている保冷材や使い捨てカイロを入れるポケットを衣服41内面の適宜箇所に取り付けることにより、衣服内の温度調節も可能となる。
なお、上記自在ポケット1を上記タイタック式留め具3で取り付ける場合、衣服41の主な取り付け箇所に裏当てなどをして補強しておくとよい。
本考案にかかる自在ポケット1は、該自在ポケット1を取り付ける衣服41のデザイン等に応じて、素材、大きさ、形状、色彩及び模様等を自由に選択し、レイアウトすることができるため、様々なデザイン及び機能を実現することができる。そのため、衣服の使用者の性別、年齢、職種及び好み等によって必要とする機能やデザインが異なっていても、使用者のあらゆるニーズに応えることができ、使用者一人一人があたかもデザイナーになったかのようにファッションを楽しむことができる。
このように、本考案にかかる自在ポケット及び衣服セットは、様々な種類のポケットの中から、使用者が必要とするものを選択し、衣服の好きな位置に取り付けることにより、手回り品やその日の気分等に合わせたデザインをコーディネートすることが可能で、使用者の個性を主張することができるものであり、実用性とファッション性に優れるものである。
なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、各部の構成や形状、配置、組み合わせなどは、適宜変更することができ、その他の構成等も本考案の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して差し支えない。
本考案にかかる自在ポケットの一実施例を示す概略斜視図である。(A)はポケット本体に上端開口部を有する袋状の部材を用いた例、(B)はポケット本体に一枚のシート状の部材を用いた例である。 留め具(タイタック式留め具)の一例を示す概略斜視図である。 本考案にかかる衣服セットの一例を示す概略説明図である。
符号の説明
1 自在ポケット
2 ポケット本体
2a 上端開口部
3 留め具(タイタック式留め具)
31 鋲
32 針
33 受け
34 留め金
35 リリースボタン
4 衣服セット
41 衣服

Claims (7)

  1. 布製品に取り付けて使用するポケットであって、
    ポケット本体と、
    該ポケット本体の少なくとも周縁部を布製品に着脱可能に係止する留め具とを備え、
    布製品の所望箇所に配置されたポケット本体を上記留め具により着脱自在に接合可能とした自在ポケット。
  2. 上記留め具が、ピン、ボタン、スナップボタン、面ファスナー、マグネット及びタイタック式留め具から選ばれるいずれかである請求項1記載の自在ポケット。
  3. 上記留め具が、針が設けられた鋲と、該針と嵌着する留め金が設けられた受けとで構成されるタイタック式留め具であり、上記ポケット本体と上記布製品とを上記針で刺し通し、この刺し通した針と上記留め金とを嵌着させ、上記ポケット本体と上記布製品とを上記鋲と受けとで挟み込んで、上記ポケット本体と布製品とを着脱可能に接合する様にした請求項2記載の自在ポケット。
  4. 上記ポケット本体が、開口部を有する袋状、又は一枚のシート状である請求項1〜3のいずれか1項記載の自在ポケット。
  5. 上記布製品が衣服である請求項1〜4のいずれか1項記載の自在ポケット。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の自在ポケットと、該自在ポケットが取り付けられる衣服との組み合わせからなる衣服セット。
  7. 上記衣服が、コート、ジャケット、パンツ又は貫頭衣である請求項6記載の衣服セット。
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