JP3143687U - 調理用鍋 - Google Patents

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Abstract

【課題】煮汁が噴きこぼれなく、又、形崩せず内容物を取り出すことのできる、魚の姿煮に適した調理用鍋を提供する。
【解決手段】比較的浅い鍋本体の上部に、前記鍋本体の上縁全周の内側に重なる部分を持つ円筒部品を載置した。必要に応じて、前記円筒部品と前記鍋本体をレバー式バックル又はボルト又は爪状突起を傾斜した溝に嵌めて回転させることによって固定できる構造にした。
【選択図】図2

Description

本考案は、魚の姿煮等を煮込む際に適した調理用鍋に関する。
従来、噴きこぼれを防止する方法として、例えば特許文献1のように蓋の外側にこぼれた汁をためる方式の考案がなされている。
また、特許文献2では調理中の油の飛散を防止する目的で、円筒状の調理用ガードをフライパンや鍋の上部に装着する考案がなされている。
実開平3−92416号公報 実登3010145号公報
例えば魚の姿煮を作る際には、煮汁が噴き上がるので深めの鍋で煮込む必要があるが、煮上がった魚を形崩れしないように取り出すには、浅い鍋のほうが都合が良い。本考案は上記のような矛盾を解決することにある。
比較的浅い鍋本体の上部に、前記鍋本体の上縁全周の内側に重なる部分を持つ円筒部品を載置した。
必要に応じて、前記円筒部品と前記鍋本体をレバー式バックル又はボルト又は爪状突起を傾斜した溝に嵌めて回転させることによって固定できる構造にした。
魚の姿煮を煮る際には、魚と煮汁を鍋本体より浅くなるようにして入れ、落とし蓋をして、煮汁が魚の上を循環するようにして煮込むので、鍋本体と円筒部品の接続部にはほとんど圧力がかからない。
従って、円筒部品を鍋本体の上縁内周側に重なるように設置することにより煮汁がこぼれるのを防ぐことができる。
煮上がったら、円筒部を外すことにより鍋が浅くなるので、魚の下に箸やへらを容易に挿入でき、魚を形崩れなく取り出すことができる。
円筒部品と鍋本体の接続部はシンプルな構造なので容易に洗うことができる。
円筒部品と鍋本体をレバー式バックル又はボルト又は爪状突起を傾斜した溝に嵌めて回転させることによって固定することにより、円筒部品を持って鍋全体を移動させることも可能になり、又、円筒部品と鍋本体の当接面に耐熱性のパッキンを挟むことにより、通常の深鍋としても使用できる。
図1〜図7を用いて具体的な構造について説明する。
図1は本考案による鍋本体に、魚とだし(酒、みりん、醤油など)と落とし蓋を入れた状態を示している。鍋本体は比較的浅いので材料の投入は容易である。
図2は鍋本体1の上縁2に当接して円筒部品3を載置し、炊きあげている状態を示している。煮汁が噴き上がるので軽い落とし蓋22はある程度の高さまで浮き上がるが、円筒部品が十分に深いので煮汁が溢れることはない。
尚、落とし蓋を使用する際には、鍋内部の圧力上昇がほとんど無いので鍋本体1の内側に円筒部品3を延設して重なり部分4を設けることにより、接合部からの漏れを防ぐことができる。
図3は、魚の煮付けが完成し、円筒部品3を外した状態を示している。
魚は極めて柔らかくなっているが、鍋本体が浅いので魚の下にへらや箸を容易に入れることができるので形崩れすることなく取り出すことができる。
図4は、鍋本体1と円筒部品3をレバー式バックルで連結固定した状態を示している。
鍋本体1に溶接などにより固定された引っ掛け部品8に、締付け金具(バックル)7を引っ掛けてレバー6を起こすことにより、梃子の原理で締付けられる。
レバー6は鍋の取っ手としても利用できる。
図5は、鍋本体1と円筒部品3をボルトで連結固定した状態を示している。
鍋本体1に溶接などにより固定されたボルトを挟む溝の付いた溝付部品12に、ボルトの頭部13を引っ掛けてボルトの手回し部14を回転させることにより締付ける。
雌ねじ部品11は筒状部品3に取付軸11aにて回動自在に取り付けられているので、ボルトを少し緩めて回転させれば、ボルトの頭部13を溝付部品12から容易に外すことができる。
ボルトの本数を増やすことにより大きな鍋にも対応することができる。
図6は、鍋本体1と円筒部品3を、爪状の突起を傾斜した溝に嵌めて回転させることによって連結固定した状態を示している。
鍋本体1の内側に形成した爪状の突起15を、円筒部品の重なり部の外周側に形成した傾斜溝16に嵌め込んで、取っ手17と18を持って鍋本体と円筒部品を相対的に回転させることにより、締付け固定できる構造にした。
尚、鍋本体側に溝を、円筒部品側に爪状突起を配置しても同様の効果が得られる。
図7は、鍋本体1と円筒部品3の当接面に耐熱パッキン23を挟んだ例である。
耐熱パッキンを装着することにより、鍋内に多少の圧力がかかっても接合部から洩れることを防ぐことができるので、本考案による鍋の使用範囲を広げることができる。
耐熱パッキンとしては、金属、セラミック、炭素などを主成分としたものから適宜選定する。
本考案による鍋本体に魚とだし汁と落とし蓋を入れた状態 本考案による調理用鍋を用いて煮込んでいる状態 本考案による調理用鍋の円筒部品を外した状態 本考案による調理用鍋の実施例(レバー付バックルで固定する方法) 本考案による調理用鍋の実施例(ボルトで固定する方法) 本考案による調理用鍋の実施例(爪状突起と傾斜溝で固定する方法) 鍋本体と円筒部品の当接部に耐熱パッキンを装着した例
符号の説明
1 鍋本体
2 鍋本体の上縁
3 円筒部品
4 重なり部分
5 レバー式バックル
6 取っ手兼用のレバー
7 締付け金具
8 引っ掛け部品
9 ボルト
10 雄ねじ部
11 雌ねじ部品
11a 雌ねじ部品の取付軸
12 溝付部品
13 ボルトの頭部
14 ボルトの手回し部
15 爪状突起
16 傾斜溝
17 鍋本体の取っ手
18 円筒部品の取っ手
20 魚
21 だし汁
22 落とし蓋(アルミホイルなど)
23 耐熱パッキン

Claims (4)

  1. 比較的浅い鍋本体と、前記鍋本体の上縁全周の内側に重なりかつ前記上縁に当接して載置した円筒部品からなる調理用鍋。
  2. 前記円筒部品が前記鍋本体に複数個のレバー式バックルによって固定できる構造になっていることを特徴とする請求項1に記載した調理用鍋。
  3. 前記円筒部品と前記鍋本体が側面に配置した複数本のボルトによって固定できる構造になっていることを特徴とする請求項1に記載した調理用鍋。
  4. 前記円筒部品と前記鍋本体の一方に設けた突起が他方に設けた傾斜した溝状部分に嵌合し、前記円筒部品と前記鍋本体を相対的に回転させることにより、両者を締付けできる構造になっていることを特徴とする請求項1に記載した調理用鍋。
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