JP3143378U - 疲労寿命試験装置 - Google Patents

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慎一 吉岡
泰明 美濃輪
辰雄 國峯
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Abstract

【課題】各種の設定試験条件下での接触部材の材質に応じた被試験材の疲労寿命を測定することで、実際の機械装置へ組み込んだ状態で想定される被試験材でなる部品の疲労寿命をより正確に把握することが可能な試験装置を提供する。
【解決手段】薄板状または細線状の被試験材2の疲労寿命を測定するための試験装置において、前記被試験材が架け渡されるプーリ4と、前記プーリを着脱可能に装着させる装着手段6と、前記プーリに架け渡された被試験材に対して引張荷重を加えて当該被試験材に応力を負荷する応力負荷手段8と、前記引張荷重が加えられて応力が負荷された被試験材を反復して往復移動させる駆動手段10と、前記往復移動中の被試験材に対し、腐蝕液及び油の添加、並びに温度及び湿度を含む試験条件を設定可能な条件設定手段とを備えており、前記設定試験条件下での前記プーリの材質に応じた前記被試験材の疲労寿命を測定する。
【選択図】図1

Description

本考案は、薄板状や細線状などの被試験材(一例として、金属製のベルト材)における引張応力による疲労寿命を測定するための試験装置に関し、特に、各種の設定試験条件下(例えば、腐蝕液や油の添加有無、温度及び湿度など)での被試験材が接触する別部材(一例として、プーリ)の材質に応じた前記被試験材の疲労寿命を測定することが可能な試験装置に関する。
各種の機械装置の動作不良などの不具合は、当該機械装置に組み込まれる金属製部品の疲労による損傷を原因として発生することが少なくない。このため、このような金属疲労への対策は、機械装置を製造する上で非常に重要な課題となっている。特に、薄板状や細線状の金属製部品は破断などの損傷が生じやすく、その疲労寿命(疲労強度)を予め把握しておくことは、機械装置の動作不良を低減させる観点から非常に重要となる。
そこで、金属製部品の疲労寿命を予め把握すべく、当該部品を構成する金属製の薄板や細線などの被試験材(試験片ともいう)に対して引張荷重を加え、これに対する応力を前記被試験材に対して継続的に負荷させることで、当該被試験材(すなわち、金属製部品となるもの)の疲労寿命を測定する試験が従来から広く行われている。
金属製部品の疲労寿命は、当該部品が使用される環境(例えば、腐蝕液や油の添加有無、設定温度や設定湿度など)によって大きく影響を受けるため、試験に当たっては、これらの影響を考慮して試験環境を適宜変更しつつ、疲労寿命の測定を行うことが可能な各種の試験装置が用いられている。例えば、特許文献1には、一端部が固定された金属製の棒線(試験片)に腐蝕液を滴下しつつ、他端部に対して引張荷重を加えることで当該試験片に応力を負荷させ、その疲労寿命を測定する試験装置が開示されている。
ところで、金属製部品は、各種の機械装置に組み込まれる際に様々な材質の別の部品と組み合わされ、これと接触した状態で使用される場合も多く、この場合には前記別部品の材質との相互関係(相性)によってもその疲労寿命が変動する(以下、かかる別部品を接触部品という)。
したがって、機械装置へ実際に組み込んだ状態における金属製部品の疲労寿命をより正確に把握するためには、接触部品の材質との相互関係を考慮した上で、その使用環境(例えば、腐蝕液や油の添加有無、設定温度や設定湿度など)を適宜変更しつつ、疲労寿命の測定試験を行うことが必要となる。すなわち、金属製部品の使用環境を想定した試験条件下での接触部品の材質に応じた疲労寿命を測定する必要がある。
特開平8−5532号公報
しかしながら、上述したような引張荷重に対する応力負荷を被試験材に与えて疲労寿命を測定する装置などのように、従来の試験装置ではこのような接触部品の材質との相互関係を考慮した上で、金属製部品の想定使用環境を適宜変更して疲労寿命の測定を行うことができない。このため、接触部品の材質に応じた金属製部品の疲労寿命を測定可能な試験装置の実現が望まれているが、現在のところそのような試験装置は知られていない。
本考案は、このような課題を解決するためになされており、その目的は、各種の試験条件下(例えば、腐蝕液や油の添加有無、設定温度及び設定湿度など)での接触部品(一例として、プーリ)の材質に応じた被試験材の疲労寿命を測定することで、実際の機械装置へ組み込んだ状態で想定される被試験材でなる部品の疲労寿命を、より正確に把握することが可能な試験装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本考案に係る試験装置は、薄板状または細線状の被試験材が架け渡されるプーリと、前記プーリを着脱可能に装着させる装着手段と、前記プーリに架け渡された被試験材に対して引張荷重を加えて当該被試験材に応力を負荷する応力負荷手段と、前記引張荷重が加えられて応力が負荷された被試験材を反復して往復移動させる駆動手段と、前記往復移動中の被試験材に対し、腐蝕液及び油の添加、並びに温度及び湿度を含む試験条件を設定可能な条件設定手段とを備えており、前記設定試験条件下での前記プーリの材質に応じた前記被試験材の疲労寿命を測定する。
この場合、前記被試験材に負荷される応力の大きさは、前記応力負荷手段により被試験材に対して加えられる引張荷重の大きさ、及び前記プーリの径寸法によって設定される。
その際、前記応力は、大きさが1kgf/mm以上、100kgf/mm以下に変更可能となっている。また、前記引張荷重は、0.2kg以上、10kg以下の大きさに設定すればよい。
なお、前記駆動手段は、一分間当たり100回以上、1000回以下の速度で、前記応力が負荷された被試験材を反復して往復移動させればよい。
前記プーリは、金属製、樹脂製、及びセラミック製のいずれかであればよく、内部が中空状の円筒構造、当該円筒表面に複数の貫通孔を有する孔付円筒構造、及び内部が中実状の円柱構造のいずれかであればよい。そして、前記条件設定手段は、前記被試験材のプーリへの架け渡し部分の温度を50℃以上、200℃以下に設定するとともに、当該架け渡し部分の雰囲気を湿度50%以上、99%以下に設定する。
また、試験装置は、前記往復移動中、前記プーリに架け渡された被試験材が破断した際、前記駆動手段による被試験材の往復移動を停止させる破断停止手段を備えている。
さらに、前記被試験材には、前記応力負荷手段により垂直方向へ引張荷重を加えてもよいし、水平方向へ引張荷重を加えてもよい。
本考案に係る試験装置によれば、各種の試験条件下(例えば、腐蝕液や油の添加有無、設定温度及び設定湿度など)での接触部品(一例として、プーリ)の材質に応じた被試験材の疲労寿命を測定することができる。これにより、実際の機械装置へ組み込んだ状態で想定される被試験材でなる部品の疲労寿命を、より正確に把握することが可能となる。
以下、本考案の一実施形態に係る試験装置について、添付図面を参照して説明する。
かかる試験装置は、薄板状または細線状の被試験材の疲労寿命を測定するための試験装置(疲労寿命試験装置)として構成されており、図1にはその一例が示されている。
図1に示すように、試験装置には被試験材2が架け渡されるプーリ4と、プーリ4を着脱可能に装着させる装着手段6と、プーリ4に架け渡された被試験材2に対して引張荷重を加えて当該被試験材2に応力を負荷する応力負荷手段8と、前記引張荷重が加えられた被試験材2を反復して往復移動させる駆動手段10と、前記往復移動中の被試験材2に対し、腐蝕液及び油の添加、並びに温度及び湿度を含む試験条件を設定可能な条件設定手段(図示しない)とが備えられている。
この場合、被試験材2は、各種の薄板状または細線状の検体であれば特に限定されず、例えば金属製や樹脂製の長尺の薄板(以下、ベルト材という)、金属製や樹脂製の細線(以下、ワイヤ材という)などを被試験材として想定することができる。一例として、図1及び図2には、被試験材2を金属製の長尺薄板(以下、ベルト材という)とした構成が示されており、かかる被試験材(ベルト材)2は、プーリ4に架け渡されて疲労寿命が測定される測定部位2aと、当該測定部位2aの長手方向(図2の左右方向)の両端部に後述する駆動補助ベルト10jと連結するための連結部位2bがそれぞれ設けられた一連構造を成している。この場合、被試験材(ベルト材)2は、測定部位2aが比較的小幅に設定されているのに対し、連結部位2bが比較的大幅に設定されている。
そして、被試験材(ベルト材)2は、測定部位2aがプーリ4に架け渡されるように連結部位2bを同一方向(一例として、垂直方向に対して下方向)に撓ませ、装着手段(一例として、後述するプーリ固定具)6に装着される。その際、連結部位2bが後述する駆動補助ベルト10jの両端にそれぞれ固定されることで、被試験材(ベルト材)2は、駆動補助ベルト10jと連結されて環状を成し、プーリ4及び後述する駆動プーリ10fの双方に架け渡された状態となる。
なお、被試験材(ベルト材)2と駆動補助ベルト10jは、任意の連結部材(例えば、スナップピン、ビス及びボタンなど)で連結させればよい。これにより、被試験材(ベルト材)2と駆動補助ベルト10jとを容易に連結及び分離することができる。図1には、連結部材としてスナップピン14を用いた構成が一例として示されており、この場合、被試験材(ベルト材)2には、スナップピン14を挿通するための貫通孔2c(図2)が各連結部位2b(同図)に穿孔されているとともに、当該貫通孔2cと連通可能な貫通孔10tが駆動補助ベルト10jの両端に穿孔されている。
プーリ4は、被試験材(一例として、ベルト材)2を架け渡すことが可能で、装着手段(一例として、後述するプーリ固定具)6に対して容易に着脱可能である限り、その形態(大きさや形状など)は特に限定されない。図3(a)〜(c)には、外郭形状が比較的小径に設定された円柱状を成し、被試験材2が架け渡されて当該被試験材2と接触(摺接)する本体部4aと、当該本体部4aの両端部に装着手段6に装着するための比較的大径に設定された装着部4bをそれぞれ設けた一連構造を成すプーリ4の構成が一例として示されている。この他にも、例えば、本体部を比較的大径の外郭円柱状とし、その両端部から比較的小径に設定された装着部をそれぞれ突出させた一連構造としてプーリを構成してもよい。
なお、プーリ4は、金属製、樹脂製、及びセラミック製のいずれかであればよく、これらの材質のプーリ4を予め複数用意し、被試験材2の材質に応じて任意に付け替えることで、当該プーリ4の材質との相互関係を考慮した被試験材2の疲労寿命の各種試験を行うことが可能となる。
また、プーリ4は、本体部4a及び装着部4bの内部が中空状の円筒構造(図2(a))、当該円筒表面に複数の貫通孔4cを有する孔付円筒構造(以下、孔付構造という)(同図(b))、及び内部が中実状の(すなわち、中空状でない)円柱構造(同図(c))のいずれであってもよい。これにより、例えば、樹脂製のプーリ4(本体部4a及び装着部4b)を内部が中空状の円筒構造とした場合、当該内部に腐蝕液や油などを予め貯留させておき、円筒表面からこれらを滲み出させることで、試験中にプーリ4の本体部4aと被試験材2の測定部位2aとが接触(摺接)する部位に対して腐蝕液や油などを与えることが可能となる。また、金属製のプーリ4を孔付構造とした場合、同様に円筒表面の貫通孔4cから腐蝕液や油などを滲み出させることで、試験中に前記接触部位(摺接部位)に対してこれらを与えることが可能となる。
なお、被試験材2を金属製や樹脂製のワイヤ材とした場合、プーリ4には、本体部4aの周面に沿って当該ワイヤ材を位置決めするための溝を形成することが好ましい。これにより、ワイヤ材をプーリ4に安定して架け渡すことができる。また、この場合には、後述する駆動補助ベルト10jの両端にワイヤ材を挟んで連結させるチャック部などを設ければよい。
装着手段6は、プーリ4を着脱可能に装着させることができれば、任意の構成とすることができる。図1及び図4には、プーリ4の2つの装着部4bをそれぞれ把持して固定するための2つの爪6aが設けられ、試験装置から自由に取り外し可能な固定具(以下、プーリ固定具6という)を装着手段6とした構成が一例として示されている。プーリ固定具6は、試験装置へ固定される本体部6bの底部から2つの爪6aがそれぞれ突出されているとともに、これらの爪6aがその突出方向に沿って内向きに湾曲した構造を成している。その際、当該湾曲部分の径寸法をプーリ4の装着部4bの径寸法よりも僅かに小さな寸法に設定することで、当該装着部4bを爪6aの湾曲部分に押し当てて嵌め込み、当該湾曲部分で装着部4bを把持して固定することが可能となる。
このような爪構造とすることで、プーリ4をプーリ固定具6へ容易に装着することができるとともに、当該プーリ固定具6から容易に取り外すことができる。これにより、プーリ4をプーリ固定具6に対して、すなわち試験装置に対して容易に着脱可能に装着させることができる。その際、プーリ4は、装着部4bがプーリ固定具6に着脱可能に装着された状態で本体部4aへの被試験材2の架け渡しが可能となるように、当該プーリ固定具6によって試験装置に対して位置決めされている。
また、プーリ固定具6は、それ自身が試験装置から取り外し可能となっているため、装着させるプーリ4の大きさや形状などに応じて爪6aの大きさや形状などを変更した多種のプーリ固定具6を予め用意しておくことで、各種の大きさや形状などに設定したプーリ4を装着可能なプーリ固定具6を選択して試験装置に取り付けることができる。この結果、各種の用途に対応した様々なタイプのプーリ4を試験装置へ容易に装着させることができ、各種被試験材2の疲労寿命の測定に幅広く対応することが可能となる。
本実施形態においては、応力負荷手段8として所定の付勢力を有するバネ8aが設けられており、当該バネ8aの付勢力を被試験材2に対して引張方向へ作用させることで、当該被試験材2に対して引張荷重を加え、所定の大きさの応力を負荷させている。この場合、後述する駆動補助ベルト10jと連結され、プーリ4及び後述する駆動プーリ10fの双方に架け渡された状態の環状の被試験材2に対し、これを拡径(伸張)させる方向(一例として、垂直方向に対して上方向(図1の矢印F))へバネ8aの付勢力を作用させ、所定の応力を負荷させる。
その際、被試験材2に対して負荷させる応力は、バネ8aの付勢力を作用させることにより被試験材2に対して加わる引張荷重の大きさ、及びプーリ4(具体的には本体部4a)の径寸法に応じて任意に設定することができる。かかる応力の大きさは、当該被試験材2で構成される部品が組み込まれる機械装置の使用条件や使用目的などにより想定される部品に対する負荷応力の大きさに基づいて設定すればよい。
例えば、本実施形態のように被試験材2として金属製のベルト材(長尺の薄板)を想定した場合、被試験材2の負荷応力の大きさを1kgf/mm以上、かつ100kgf/mm以下の範囲で変更可能となるように、バネ8aの付勢力(すなわち、被試験材2に対して加える引張荷重)、及びプーリ4の径寸法を調整すればよい。また、この場合、被試験材2に対して加えられる引張荷重の大きさは、0.2kg以上、かつ10kg以下に設定されるように、バネ8aの付勢力を調整すればよい。
なお、応力負荷手段8は、プーリ4に架け渡された被試験材2に対して引張荷重を加えて当該被試験材2に応力を負荷することが可能な手段であれば、上述したようなバネ機構でなくともよく、例えば、所定の弾性力を有する弾性材(ゴム)やネジ、あるいは油圧や重錘などを用いた各種の応力負荷機構であってもよい。
図1に示す構成において、駆動手段10には、回転動力を発生させる動力発生部、当該回転動力を直線動力(一例として、垂直方向への往復動力)に変換する動力変換部(以下、直線動力変換部という)、当該直線動力を円弧状の往復動力に変換する動力変換部(以下、往復動力変換部という)、当該往復動力を被試験材2に伝達する動力伝達部(以下、往復動力伝達部という)が備えられている。
この場合、動力発生部としてモータ10aが設けられており、当該モータ10aは、電源装置(図示しない)からの電力の供給を受けてモータ軸10sを回転させる回転動力を発生させている。そして、モータ軸10sは、これと同心のホイル部材(以下、フライホイルという)10eに連結されている。
フライホイル10eには、その中心位置とは異なる位置に一端部が連結され、当該フライホイル10eと同期する可動部材(以下、偏心ピストンという)10fが設けられている。フライホイル10eは、モータ10aで発生させた回転動力をモータ軸10sを介して直線動力に変換しており、これにより偏心ピストン10fを直線的に往復移動(一例として、垂直方向への往復移動(図1の矢印T1))させている。すなわち、フライホイル10e及び偏心ピストン10fは、直線動力変換部として構成されている。
偏心ピストン10fには、その他端部に当該偏心ピストン10fと同期する可動部材(以下、連動バーという)10gが連結されている。さらに、連動バー10gには、偏心ピストン10fとの連結端とは反対側の端部に当該連動バー10gと連動する可動部材(以下、駆動軸という)10hが連結されている。連動バー10gは、偏心ピストン10fに対して所定角度で傾斜するように連結されているため、偏心ピストン10fと同期して動作することで、当該偏心ピストン10fで変換された直線動力を円弧状の往復動力に変換することができる。そして、駆動軸10hを連動バー10gに固定的に連結させることで、当該駆動軸10hを当該連動バー10gと同一条件で円弧状に往復移動(図1の矢印T2)させることができる。すなわち、連動バー10g及び駆動軸10hは、往復動力変換部として構成されている。
また、駆動軸10hには、被試験材2を連結するためのベルト部材(以下、駆動補助ベルトという)10jを架け渡すための架け渡し部材(以下、駆動プーリという)10iが設けられている。これにより、駆動補助ベルト10jを駆動プーリ10iに架け渡し、当該駆動補助ベルト10jとプーリ4へ架け渡された被試験材2とを連結させることで、駆動軸10h及び駆動プーリ10iを介して連動バー10gで変換された往復動力を被試験材2に伝達することができる。すなわち、駆動プーリ10i及び駆動補助ベルト10jは、往復動力伝達部として構成されている。
駆動手段10の動力発生部、直線動力変換部、往復動力変換部、及び往復動力伝達部をこのように構成することにより、プーリ4に架け渡され、測定部位2aを当該プーリ4(本体部4a)と接触させるとともに、応力負荷手段8(一例として、バネ8a)によって応力が負荷された状態で、被試験材2を円弧状に反復して往復移動させることができる(図5参照)。
なお、駆動手段10によって被試験材2を円弧状に反復して往復移動させる際の速度(往復移動回数)は特に限定されず、当該被試験材2で構成される部品が組み込まれる機械装置の使用条件や使用目的などに応じて任意に設定すればよい。一例として、本実施形態においては、一分間当たり100回以上、1000回以下の速度で被試験材2を反復して往復移動させる場合を想定し、当該速度(往復移動回数)に設定されるように、駆動手段10の動力発生部(モータ10a)の出力を調整している。
また、試験装置には、駆動手段10によって被試験材2が往復移動された回数をカウントするとともに表示するための監視手段(例えば、センサ、カウンタ及び表示器などで構成される監視機構など)を設けてもよい。
そして、本実施形態においては、上述した駆動手段10によって円弧状に反復して往復移動される被試験材2に対し、その往復移動中、条件設定手段(図示しない)によって、腐蝕液及び油の添加、並びに温度及び湿度を含む各種の試験条件が設定されている。
この場合、試験条件としては、例えば、腐蝕液及び油の添加有無、設定温度(加熱有無、冷却の有無)及び設定湿度などを挙げることができるが、被試験材2で構成される部品が組み込まれる機械装置の使用条件や使用目的などに応じて想定されるその他の条件を前記条件に代えて、あるいはこれらに付加して設定してもよい。
なお、条件設定手段としては、例えば、被試験材2のプーリ4への架け渡し部分(測定部位2a)の温度を室温よりも高温に設定する場合、電熱線、温水、ガスなどを用いた各種の加熱機構(放熱機構)を試験装置に設け、当該加熱機構(放熱機構)により発生させた熱を測定部位2aに対して作用させればよい。また、例えば、被試験材2の測定部位2aの雰囲気を室内の湿度よりも高湿に設定する場合、各種の加湿機構を試験装置に設け、当該加湿機構により測定部位2aの雰囲気を加湿させればよい。
一例として、本実施形態においては上述したような加熱機構(放熱機構)、及び加湿機構が条件設定手段として試験装置に設けられた場合を想定しており、被試験材2の測定部位2aの温度が50℃以上、200℃以下に設定されるように、加熱機構(放熱機構)によって加熱されているとともに、測定部位2aの雰囲気が湿度50%以上、99%以下に設定されるように、加湿機構によって加湿されている。
また、例えば、測定部位2aに対して腐蝕液や油などを添加させる場合、これらの腐蝕液や油などを滴下させる滴下機構、噴射させる噴射機構などを試験装置に設け、当該滴下機構により腐蝕液等を測定部位2aに対して滴下させればよいし、あるいは噴射機構により測定部位2aに対して噴射させてもよい。
このように、本実施形態に係る試験装置によれば、各種の試験条件下(例えば、腐蝕液や油の添加有無、設定温度及び設定湿度など)での被試験材2の疲労寿命を、当該被試験材2が接触するプーリ4の材質との相互関係を考慮した上で測定することができる。すなわち、各種の試験条件下でのプーリ4の材質に応じた被試験材2の疲労寿命を測定することができる。
これにより、実際の機械装置へ組み込んだ状態で想定される被試験材2でなる部品の疲労寿命をより正確に把握することが可能となる。
なお、本実施形態において、試験装置には、プーリ4に架け渡された被試験材2が往復移動中に破断した際、駆動手段10による被試験材2の往復移動を停止させる破断停止手段(特に図示しない)が備えられている。例えば、破断停止手段として、プーリ4に架け渡された被試験材2が破断した際、電源装置(図示しない)からモータ10aへの電力供給を強制的に自動遮断させる機構を設ければよい。
プーリ4に架け渡された被試験材2が往復移動中に破断されると、応力負荷手段8から当該被試験材2に対して加えられていた引張荷重が失われる。このため、例えば当該引張荷重の大きさを監視するセンサ等を設け、当該センサ等で引張荷重が失われた(ゼロになった)ことが検知された場合、被試験材2が破断されたものとして、モータ10aに対して電源装置(図示しない)からの電力を供給するための回路上の接点(例えば、端子やスイッチなど)を開放すればよい。これにより、モータ10aへの電力供給を強制的に遮断させることができ、駆動手段10による被試験材2の往復移動を直ちに停止させることができる。
なお、試験装置に上述した監視手段(例えば、センサ、カウンタ及び表示器などで構成される監視機構など)を設けた場合には、被試験材2が破断された際、破断停止手段によって被試験材2の往復移動を停止させるとともに、これと連動して被試験材2が往復移動された回数のカウントも停止させればよい。
ここで、上述した本実施形態においては、被試験材2に対し、応力負荷手段8(一例として、バネ8a)による引張荷重を垂直方向に対して上方向へ加えた場合を想定したが、当該引張加重は垂直方向に対して下方向へ加えてもよい。
また、試験装置は、垂直方向に対して上方向、あるいは下方向へ被試験材2に対する引張荷重が加えられる構造(縦型構造)ではなく、水平方向へ被試験材2に対する引張荷重が加えられる構造(横型構造)であってもよい。あるいは、垂直方向や水平方向に対して斜め方向へ被試験材2に対する引張荷重が加えられる構造としてもよい。
さらに、試験装置は、1つの被試験材2の疲労寿命のみを測定することが可能な構成としてもよいし、同時に複数の被試験材2の疲労寿命を測定することが可能な構成としてもよい。
本考案の一実施形態に係る疲労寿命試験装置の概略機構図。 被試験材(ベルト材)の構成を示す図。 プーリの構成を示す図であって、(a)は、円筒構造としたプーリの全体構成図、(b)は、孔付構造としたプーリの全体構成図、(c)は、円柱構造としたプーリの全体構成図。 装着手段(プーリ固定具)の構成を示す図。 プーリに架け渡され、応力負荷された被試験材(ベルト材)が円弧状に反復して往復移動されることを説明するための図。
符号の説明
2 被試験材(ベルト材)
4 プーリ
6 装着手段(プーリ固定具)
8 応力負荷手段
10 駆動手段

Claims (10)

  1. 薄板状または細線状の被試験材の疲労寿命を測定するための試験装置であって、
    前記被試験材が架け渡されるプーリと、
    前記プーリを着脱可能に装着させる装着手段と、
    前記プーリに架け渡された被試験材に対して引張荷重を加えて当該被試験材に応力を負荷する応力負荷手段と、
    前記引張荷重が加えられて応力が負荷された被試験材を反復して往復移動させる駆動手段と、
    前記往復移動中の被試験材に対し、腐蝕液及び油の添加、並びに温度及び湿度を含む試験条件を設定可能な条件設定手段とを備えており、
    前記設定試験条件下での前記プーリの材質に応じた前記被試験材の疲労寿命を測定することを特徴とする試験装置。
  2. 前記被試験材に負荷される応力の大きさは、前記応力負荷手段により被試験材に対して加えられる引張荷重の大きさ、及び前記プーリの径寸法によって設定されることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  3. 前記応力は、大きさが1kgf/mm以上、100kgf/mm以下に可変であることを特徴とする請求項2に記載の試験装置。
  4. 前記引張荷重は、0.2kg以上、10kg以下の大きさに設定されていることを特徴とする請求項2に記載の試験装置。
  5. 前記駆動手段は、一分間当たり100回以上、1000回以下の速度で、前記応力が負荷された被試験材を反復して往復移動させることを特徴とする請求項3または4に記載の試験装置。
  6. 前記プーリは、金属製、樹脂製、及びセラミック製のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  7. 前記プーリは、内部が中空状の円筒構造、当該円筒表面に複数の貫通孔を有する孔付円筒構造、及び内部が中実状の円柱構造のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  8. 前記条件設定手段は、前記被試験材のプーリへの架け渡し部分の温度を50℃以上、200℃以下に設定するとともに、当該架け渡し部分の雰囲気を湿度50%以上、99%以下に設定することを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  9. 前記往復移動中、前記プーリに架け渡された被試験材が破断した際、前記駆動手段による被試験材の往復移動を停止させる破断停止手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  10. 前記被試験材は、前記応力負荷手段により垂直方向、または水平方向へ引張荷重が加えられることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
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