JP3143375U - エンジン駆動力増強装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電池で駆動されるエンジンの駆動力増強装置を提供する。
【解決手段】複数の電解コンデンサーを基板上に並列に接続して配設したコンデンサー群1を金属や樹脂製の箱体2に収容し、コンデンサー群と箱体の間隙に発泡樹脂やグラスウールなどの断熱材を充填したり、箱体そのものを断熱材で構成したり、箱体の外周を断熱材3で被覆するなどの手段のいずれかを、又はこれらの一つ以上を組み合わせて採用することが好ましい。そしてその箱体2から引き出されたリード線5を蓄電池からエンジン駆動用回路とは別にエンジン駆動用回路と並列に蓄電池の正極と負極に接続すれば良い。
【選択図】図1
【解決手段】複数の電解コンデンサーを基板上に並列に接続して配設したコンデンサー群1を金属や樹脂製の箱体2に収容し、コンデンサー群と箱体の間隙に発泡樹脂やグラスウールなどの断熱材を充填したり、箱体そのものを断熱材で構成したり、箱体の外周を断熱材3で被覆するなどの手段のいずれかを、又はこれらの一つ以上を組み合わせて採用することが好ましい。そしてその箱体2から引き出されたリード線5を蓄電池からエンジン駆動用回路とは別にエンジン駆動用回路と並列に蓄電池の正極と負極に接続すれば良い。
【選択図】図1
Description
本考案はエンジン駆動力増強装置に関し、詳細には、エンジン駆動用蓄電池の正極と負極への接続部を有するコンデンサーから成るエンジン駆動力増強装置に関する。
本考案は、典型的には電解コンデンサーを使用し、総静電容量が通常1万〜20万μFの範囲から選択されてなるエンジン駆動力増強装置を提供する。
本考案は、好適には複数の電解コンデンサーを並列接続して構成されたコンデンサーを使用したエンジン駆動力増強装置を提供する。
本考案は、乗用車、バイク、バス、トラック、各種作業用車両等の他、船舶、スノーモービルなど、各種エンジンの駆動用蓄電池を搭載した各種移動手段のエンジン駆動力増強装置を提供する。
本考案を最も汎用されるエンジン駆動移動手段である自動車を例にして説明する。 自動車の蓄電池が劣化してくるとスタート時にエンジンのかかりが遅くなり、遂にはセルモーターが回らなくなることは広く経験されているが、このような場合蓄電池を再充電するか取り替えるしか有効な対策は実現されていない。
本考案者がエンジンのかかりが遅くなった蓄電池に、偶々適当な静電容量を有するコンデンサーを正極と負極に接続すると速やかにエンジンがかかること、またディーゼルエンジンに顕著であるがエンジンスタート時の排気ガスの黒煙が大幅に減少すること、更には特段劣化していない蓄電池であってもそれに本考案の装置を装着すると実質的に燃費効率が改善されるという驚くべき現象を見出し、本考案に到達した。
本考案の目的は、エンジンの始動を円滑にする装置を提供することにあり、また別の目的は、エンジンの排気ガスを清浄化する装置を提供することにあり、更に別の目的はエンジンの燃費効率を改善する装置を提供することにあり、更に本考案の究極の目的はエンジンの駆動力を増強する装置を提供することにある。
本考案のエンジン駆動力増強装置はエンジンを駆動する蓄電池の正極と負極への接続部を有するコンデンサーから成るエンジン駆動力増強装置によって実現される。
本考案の適用対象となるエンジンは、その始動電力を蓄電池から供給されるものであれば、燃料の種類や型式に関係なく広い種類のものが適合し、そのエンジンを搭載した移動体は、乗用車を始め、バイク(原動機付き二輪車)、バス、トラック、各種作業用車両等の他、船舶、スノーモービルなど、これもまた広い種類のものが対象でありうる。
本考案の適用対象となる蓄電池も、自動車に使用される、アンチモン蓄電池、鉛蓄電池、ハイブリッド蓄電池、カルシウム蓄電池などをはじめ、その他各種のものが対象となりうる。 電圧規格もバイクの6V,乗用車の12V、その他重負荷用車両や船舶でより高い電圧規格のものも適用対象となりうる。
本考案で使用するコンデンサーは、通常使用される蓄電池の電圧、電流容量から、少なくとも千単位、より好ましくは万単位のμFの静電容量を有するものが適当であり、このような水準の静電容量を有するコンデンサーとしては、現在では電解コンデンサーが適合するので好適に使用されるが、仮に将来上記水準の静電容量を有するその他のコンデンサーが存在すればその種類を問わず利用できよう。 本考案では、好ましくは、この種のコンデンサーを複数、典型的には3〜15個を並列に接続して、総静電容量が1千〜30万μF、通常の蓄電池では3千〜20万μFとしたコンデンサー群が使用される。 更に好ましくは、対象の蓄電池の時間率容量(バイクでは10時間率、国産乗用車では5時間率、外車では20時間率で表示されており、これらのいずれの時間率でも良い)がXAhとして、50X〜5000XμF、より好適には100X〜3000XμF、更に好適には200X〜2000XμFの範囲から選択された総静電容量のコンデンサー群が使用される。
使用されるコンデンサーの耐電圧値は、当然蓄電池の電圧値より高くなければならないが、好ましくは蓄電池電圧の2〜6倍の耐電圧のものが使用される。
本考案装置の蓄電池への接続部は、勿論電気的接続を意味し、通常はリード線と接続端子から成るが、後述するとおり、本考案装置の蓄電池への物理的固定を兼ねた接続部であることが好ましい。
本考案において、蓄電池の正極と負極をコンデンサーを介して接続するという極めて簡便な構成にも拘らずエンジンの駆動力が増強される理由については未だ明確ではないが、蓄電池に接続されたことによってコンデンサーに貯留された電荷が、蓄電池からスパークプラグに流れる電流を補強する結果ミスファイヤーの機会を減少させているものと推測される。 また現時点では確証もなく論理的説明もできないが、スパークプラグの発火に悪影響を与える、電気回路の各所で発生する電気的雑音信号を、コンデンサーが吸収、減殺させていることが期待される。
例えば、自動車のエンジンルームは、特に夏季には相当高温になるので、本考案の装置には何らかの断熱処理を施しておくことが望ましく、例えば、図1に示すように複数の電解コンデンサーを基板上に並列に接続して配設したコンデンサー群1を金属や樹脂製の箱体2に収容し、コンデンサー群と箱体の間隙に発泡樹脂やグラスウールなどの断熱材を充填したり、箱体そのものを断熱材で構成したり、箱体の外周を断熱材3で被覆するなどの手段のいずれかを、又はこれらの一つ以上を組み合わせて採用することが好ましい。
本考案の装置は、上述したとおり、好ましくは箱体に収容した形態で構成され、その箱体2をエンジンルームの成るべく高温に晒されない部所に固定するようにし、そしてその箱体2から引き出されたリード線5を図2に示すように蓄電池からエンジン駆動用回路とは別にエンジン駆動用回路と並列に蓄電池4の正極と負極に接続すれば良い。勿論、蓄電池4の負極は自動車の場合シャーシーなどのアースに接続されているので、箱体からのリード線の1本は、直接蓄電池の負極に接続するのではなく、シャーシに接続して間接的に蓄電池負極に接続しても良い。 更には、箱体を蓄電池の上面に載置可能な直方体形状に構成し、直方体の長手方向両端にリード線を兼ね穴を開けた金属板を配設し、この穴を蓄電池の正極と負極の突起に嵌合させた後、蓄電池自体の接続を嵌合させれば、本考案装置の物理的固定と電気的接続を同時に行うことが出来るので極めて簡便で好適である。
以下に実際の使用例により本考案をより詳細に説明する。
(例1)10.5万km 走行済みのトヨタクラウンに、耐電圧が35Vで静電容量が10000μFの電解コンデンサーを基板上に5個並列並びに耐電圧35Vで静電容量が4700μFの電解コンデンサー1個を基板上に接続し(総静電容量は54700μF)、金属製の箱体に収容して2本のリード線を引き出した本考案装置を蓄電池の正極と負極に接続して、走行実験を行った。一週間かけて主に茨城県行方市の郊外を走行した結果、本考案装置の装着前では、総走行距離1344.5km,給油量144.0l,
燃料効率 9.34km/l であったが、装着後は、総走行距離1434.9km、給油量138.8l、燃料効率 10.33km/l であり、明らかな燃料効率の改善が見られた。
(例2)25万km走行済みのディーゼルエンジン車、平成9年製造の三菱デリカ(2800cc)に、例1と同様の本考案装置を装着する前後の、エンジン始動時の相違を観察した。 装着前では、エンジンのかかりがイグニションキーを回してから2〜3秒かかり、また排気ガスにかなりの黒煙量が観察されたのに対し、装着後では、1秒以内にエンジンがかかり、また排気ガス中の黒煙は大幅に減少していた。 なお、運転者の感想では、装着後の走行ではエンジンの回転がより滑らかで、アクセルが軽く加速性能が向上した感覚を得たとのことであった。
(例3)平成8年車の日産テラノ(3000cc)に例1と同様の本考案装置を装着し、一週間、合計706.8kmを走行した結果の燃費効率は装着前の5.0km/lに対し6.6km/lと向上した。また、エンジン始動時の排ガスを検査した結果、装着前ではCOが標準値4.5%、HCが1200PPMであったのに対し、装着後ではCOが0.01%以下、HCが16PPM〜18PPMであった。
(例4)平成10年車のトラック、いすずフォワード(7120cc)に、耐電圧が50Vで総静電容量が39400μF(1万μF3個,4700μF2個の計5個を並列接続)を装着し、装着前後のエンジン始動時の排気ガスを黒鉛測定器ろ紙反射式ポンプ型方式で測定した結果、装着前では3回の結果がいずれも30%であったが、装着後は28,25,26%と改善された。
(例1)10.5万km 走行済みのトヨタクラウンに、耐電圧が35Vで静電容量が10000μFの電解コンデンサーを基板上に5個並列並びに耐電圧35Vで静電容量が4700μFの電解コンデンサー1個を基板上に接続し(総静電容量は54700μF)、金属製の箱体に収容して2本のリード線を引き出した本考案装置を蓄電池の正極と負極に接続して、走行実験を行った。一週間かけて主に茨城県行方市の郊外を走行した結果、本考案装置の装着前では、総走行距離1344.5km,給油量144.0l,
燃料効率 9.34km/l であったが、装着後は、総走行距離1434.9km、給油量138.8l、燃料効率 10.33km/l であり、明らかな燃料効率の改善が見られた。
(例2)25万km走行済みのディーゼルエンジン車、平成9年製造の三菱デリカ(2800cc)に、例1と同様の本考案装置を装着する前後の、エンジン始動時の相違を観察した。 装着前では、エンジンのかかりがイグニションキーを回してから2〜3秒かかり、また排気ガスにかなりの黒煙量が観察されたのに対し、装着後では、1秒以内にエンジンがかかり、また排気ガス中の黒煙は大幅に減少していた。 なお、運転者の感想では、装着後の走行ではエンジンの回転がより滑らかで、アクセルが軽く加速性能が向上した感覚を得たとのことであった。
(例3)平成8年車の日産テラノ(3000cc)に例1と同様の本考案装置を装着し、一週間、合計706.8kmを走行した結果の燃費効率は装着前の5.0km/lに対し6.6km/lと向上した。また、エンジン始動時の排ガスを検査した結果、装着前ではCOが標準値4.5%、HCが1200PPMであったのに対し、装着後ではCOが0.01%以下、HCが16PPM〜18PPMであった。
(例4)平成10年車のトラック、いすずフォワード(7120cc)に、耐電圧が50Vで総静電容量が39400μF(1万μF3個,4700μF2個の計5個を並列接続)を装着し、装着前後のエンジン始動時の排気ガスを黒鉛測定器ろ紙反射式ポンプ型方式で測定した結果、装着前では3回の結果がいずれも30%であったが、装着後は28,25,26%と改善された。
以上説明したとおり、本考案によれば、 エンジン駆動用蓄電池の正極と負極への接続部を有するコンデンサーから成る駆動力増強装置を、エンジン駆動用電池と接続する電気回路とは別に、前記回路と並列に配設すると言う極めて安価で簡便な構成から成る装置を装着するのみで、エンジンの始動をより確実、より円滑にすることが出来、始動時の排気ガスのCO,HC及び黒煙の量を削減でき、走行中の燃費効率を改善できると共に、加速性能などのエンジン性能を改善できる。 更には、本考案装置を装着して一定期間経過すると、その後装置を取り外してもその後しばらくは効果が維持されることも観測されており、蓄電池の不動状態を回復することにも効果を有するものと判断される。
1 コンデンサー群
2 箱体
3 断熱材
4 蓄電池
5 リード線
2 箱体
3 断熱材
4 蓄電池
5 リード線
Claims (9)
- エンジン駆動用蓄電池の正極と負極への接続部を有するコンデンサーから成るエンジン駆動力増強装置。
- コンデンサーの総静電容量が1千〜30万μFの範囲から選択された、請求項1記載のエンジン駆動力増強装置。
- コンデンサーの総静電容量が、蓄電池の時間率容量をXとして、50X〜5000XμFの範囲から選択された、請求項1記載のエンジン駆動力増強装置
- コンデンサーが複数のコンデンサーを並列接続して構成されたことを特徴とする請求項1〜3記載のエンジン駆動力増強装置。
- コンデンサーが電解コンデンサーである、請求項1〜4に記載のエンジン駆動力増強装置。
- 並列に接続された複数の電解コンデンサーを箱体に収容し、該箱体の内部及び/又は外部に断熱材を配して成る請求項1〜3記載のエンジン駆動力増強装置。
- 箱体が直方体であり、その長手方向の両端に蓄電池の正極と負極への固定と電気的接続を兼ねた、開孔を有する接続部を有してなる請求項6記載のエンジン駆動力増強装置。
- 請求項1〜7記載のエンジン駆動力増強装置を蓄電池の正極と負極に接続してなる自動車。
- 請求項1〜7記載のエンジン駆動力増強装置を蓄電池の正極と負極に接続してなる船舶。
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JP2008002310U JP3143375U (ja) | 2008-04-11 | 2008-04-11 | エンジン駆動力増強装置 |
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