JP3143349U - 額 - Google Patents

Abstract

【課題】 写真等の展示物の出し入れが容易で、両面から展示物が見える、且つ複数個上下に吊り下げられ立体的な展示が可能な額を提供する。
【解決手段】 中央に開口部を有し、開口部に接する薄い領域と外側の厚い領域とから構成される板状枠体の少なくとも４隅に磁石を配置した。また厚い領域の一部を薄くし、そこに磁石を配置して相互に紐等で接続できるようにした。
【選択図】図１Ａ

Description

本考案は、写真、絵画、パンフレット、各種案内等の展示物を展示するための展示媒体としての枠体或いは額に関する。

従来、写真、絵画等を展示するために各種の額縁が利用されている。絵画用としては様々な装飾が施された重量感のある分厚いタイプのものがよく知られているが、現実問題として広い部屋或いは広い空間でないと馴染まない欠点があり、展示物の出し入れも煩雑であった。
壁掛け写真用として展示物の出し入れを容易にしたタイプも提案されているが、壁面に突出するという点では同様な欠点が残る。
テーブル上に置く卓上タイプも各種提案されているが、いずれも補助用の脚部或いは台座を必要としていた。
全体としては壁掛けタイプ、卓上タイプいずれの場合についても、展示物は片面だけからしか見ることができない構成となっていた。

従来の額縁は壁面から突出するため、狭い部屋、狭い空間では圧迫感を感じるという第１の不都合を、また展示物の出し入れが煩雑であるという第２の不都合を、テーブル上に置く際には補助の脚部或いは台座を必要とする第３の不都合を有していた。
また全てのタイプに共通して展示物を見る面が片面だけという第４の不都合も有していた。

本考案の課題はかかる不都合を解消することにある。

本考案では上記課題を解決するために、中央に開口部を有する板状の枠体を準備し、該開口部に接する枠体の内側部分の厚みを薄くし、展示物を収納できる空間を確保すると共に、枠体の少なくとも４隅に磁石を配置した板状枠体を２枚重ね合わせる構成とした。壁に設置するときには枠体１枚を用い、展示物を壁に相対させて任意の位置に差し込んだ画鋲上に接合する。

本考案の額は稜線同士を接触させると磁石の作用により卓上に補助手段無しで立てることができる。

本考案では、開口部を有する薄い２枚の板状枠体の中央部に設けた空間部に展示物を収納した後に、枠体に配置した磁石により該枠体を固定することにより、展示物の出し入れが著しく容易になった。また額の両面から展示物を見ることができるため、展示方法の巾が広がり、立体的な展示が可能となった。天井から吊り下げることにより、壁面だけでなく、部屋の中央での展示も可能となった。額の両面から展示物を見ることができるため、ガラス窓等を通し、屋外及び屋内仕切り面で両面に対して展示することも可能となった。
本考案による額では、本体は単純な板状であるにも係らず、内蔵する磁石の作用により少なくとも２枚の額を組合わせると、補助の脚部或いは台座を必要とせずに卓上型額として使用可能である。
本考案では画鋲を利用することにより、鉄板が存在しない壁上の任意の位置に展示が可能であり、厚みを低減したことから小さな部屋或いは小さな空間にも適合し易い利点を有する額を得た。

図１〜図５に本考案の実施例の１つを示す。なお、本考案は該実施例に限定されるものではない。板状の枠体１は、中央に開口部２を有し、この開口部２と接した枠体内側部分の厚みの小さい領域３及び外側方向に伸びる厚みの大きい領域４とから構成される。
この枠体１は少なくとも４隅に磁石５を配置している。
枠体１の材料は紙、木材、プラスチック等任意に選択できるが、熱可塑性プラスチックがより好ましい。成形加工方法としては射出成形、圧縮成形、真空成形等材料の性質に合わせて任意に選択することができる。
磁石の装着は予め枠体に設けた穴に合わせた形状と大きさの磁石を後で嵌め込む或いは接着剤による接着でもよく、磁石を含むインサート成形してもよい。場合により、枠体全体を磁性粉との複合材料として成形することも可能である。
展示物８は枠体１の厚みの小さい領域３及び厚みの大きい領域４とから形成される空間部に収納され、２枚の枠体に挟まれた状態で展示される。
枠体１の厚みの大きい領域４の一部を厚みの小さい領域３と同じにし、この部分に配置した磁石を利用し、両端に磁石或いは鉄を有する、例えば紐のような線状物９で複数個接合し、天井から吊り下げて展示することもできる。線状物９は厚みの小さい領域３と同じにした部分６の数により単数或いは複数利用することができる。

ポリプロピレン樹脂を成形し、図１−Ａ，図１−Ｂに示す枠体１を得た。外寸法は２００×１８０ｍｍ、厚みの大きい領域４の巾は５ｍｍ、厚みの小さい領域３の巾は７．５ｍｍである。展示物８が表示される開口部２の寸法は１７５×１２５ｍｍである。この枠体１に外寸法１９０×１４０の写真を収納し、別の枠体１を重ね合わせた。
このようにして得られた額２個を縦の稜線同士で接触させたところ、Ｌ字上立体を形成し、他の補助手段を必要とせずに、テーブル上に立てることができた。

材料としてポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、図２−Ａ、図２−Ｂに示す枠体１’を得た。枠体１’は厚みの大きい領域４の一部に厚みの小さい領域３と同じ部分６を設けたことと、該部分６に磁石を配置したこと以外は実施例１と同じ寸法である。
この枠体１’に外寸法１９０×１４０ｍｍの写真を収納した後、別の枠体１’を重ね合わせた。このようにして得られた額３個を作製した後、別途準備した両端に磁石を付けた糸９でお互いを接続し、吊り下げたところ図４に示すような形で天井から上下に吊り下げることができ、額の両側から立体的な配置で写真を見ることができた。

本発明による額は、例えば一般家庭で利用される写真、絵画の展示用として用いられるばかりでなく、不動産業者が店頭で展示する売買用或いは賃貸用物件広告の展示用、同じく旅行業者が店頭で行っている各種パンフレットの展示用、或いは小売商店等のパンフレットの店内展示用等で利用価値がある。

本発明における枠体の一実施例の上面概略説明図である。 上記枠体の側面概略説明図である。 本発明における他の枠体についての一実施例の上面概略説明図である。 上記枠体の側面概略説明図である。 本発明による展示物を収納した額の模式説明図である。 本発明による上下に吊り下げた複数の額の模式説明図である。 上記の別のタイプの模式説明図である。

符号の説明

１ 枠体
１’ 枠体
２ 開口部
３ 厚みの小さい領域
４ 厚みの大きい領域
５ 磁石
６ 厚みの大きい領域に設けられた厚みの小さい領域と同じ厚みの部分
７ 磁石
８ 展示物
９ 両端に磁石を付けた線状物

Claims (7)

1. 中央部に開口部を有する板状の枠体であって、開口部に接する枠体の内側部分の厚みが枠体の外側部分の全体或いは一部の厚みより小さく、少なくとも４隅に磁石が配置された板状枠体を枠体の開口部に接した凹面部分を互いに相対させて２枚重ねたことにより展示物を両面から見られることを特徴とする展示用額。
2. 枠体の開口部に接していない凸面部分の少なくとも相対する２箇所を開口部に接した凹面部分と同じ厚みにし、該部分に配置した磁石及び両端に磁石を有する線状物で上下に接合でき、上部から吊り下げられることを特徴とする第１項記載の額。
3. 第１項記載の額を複数個組合わせ、面上に立体的に配置できることを特徴とする展示用額の利用方法。
4. 枠体の厚みが１〜２０ｍｍ、好ましくは３〜８ｍｍであることを特徴とする第１項記載の額。
5. 壁上に配置した画鋲及びその上に磁石の作用で接合した第１項記載の板状枠体とからなる壁上に厚みを感じさせず、任意の場所に展示可能であることを特徴とする額。
6. 不動産売買及び賃貸広告用途に用いることを特徴とする第１〜第４項記載の額。
7. 旅行取扱業務用パンフレット用途に用いることを特徴とする第１〜第４項記載の額。

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