JP3140874B2 - 導電性ローラ - Google Patents
導電性ローラInfo
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- JP3140874B2 JP3140874B2 JP203093A JP203093A JP3140874B2 JP 3140874 B2 JP3140874 B2 JP 3140874B2 JP 203093 A JP203093 A JP 203093A JP 203093 A JP203093 A JP 203093A JP 3140874 B2 JP3140874 B2 JP 3140874B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive
- layer
- roller
- photosensitive drum
- rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Dry Development In Electrophotography (AREA)
- Cleaning In Electrography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性ローラに係わり、
特に電子複写機等の現像装置に用いられる導電性ローラ
に関する。
特に電子複写機等の現像装置に用いられる導電性ローラ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子複写機やレーザプリンタ
等の現像装置では、感光ドラム外周面を一様に帯電さ
せ、原紙を介在させて感光ドラムに光を照射し、原紙の
画像が形成されていない部分を透過した光が感光ドラム
の帯電を解除することにより、感光ドラム外周上に原紙
の画像状の静電潜像を形成させる。その後、静電潜像が
形成された感光ドラム上に逆の極性に帯電されたトナー
を付着させ、静電潜像上に付着されたトナーを複写用紙
に転写している。
等の現像装置では、感光ドラム外周面を一様に帯電さ
せ、原紙を介在させて感光ドラムに光を照射し、原紙の
画像が形成されていない部分を透過した光が感光ドラム
の帯電を解除することにより、感光ドラム外周上に原紙
の画像状の静電潜像を形成させる。その後、静電潜像が
形成された感光ドラム上に逆の極性に帯電されたトナー
を付着させ、静電潜像上に付着されたトナーを複写用紙
に転写している。
【0003】このような電子複写機には、図2に示すよ
うに感光ドラム1の回転方向と逆方向に回転して感光ド
ラム1の外周面を一様に帯電させる帯電ローラ2、露光
装置3により原紙4を介して照射することにより感光ド
ラム1上に静電潜像を形成させ、逆の極性のトナーを静
電潜像上に付着させる現像ローラ5、静電潜像上のトナ
ーを複写用紙6に転写する転写ローラ7、トナー転写後
の感光ドラム1をクリーニングするクリーニングローラ
8等が備えられる。
うに感光ドラム1の回転方向と逆方向に回転して感光ド
ラム1の外周面を一様に帯電させる帯電ローラ2、露光
装置3により原紙4を介して照射することにより感光ド
ラム1上に静電潜像を形成させ、逆の極性のトナーを静
電潜像上に付着させる現像ローラ5、静電潜像上のトナ
ーを複写用紙6に転写する転写ローラ7、トナー転写後
の感光ドラム1をクリーニングするクリーニングローラ
8等が備えられる。
【0004】このような帯電ローラ2、現像ローラ5、
転写ローラ7、クリーニングローラ8は、感光ドラム1
を帯電させたり、トナーの移動を行うため導電性ローラ
が用いられる。導電性ローラは芯金上に、シリコーンゴ
ム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタン
ゴム等の弾性体にカーボンブラック等の導電性粉末や、
導電性繊維等を混入して導電性が付与された導電性弾性
体層が設けられている。導電性弾性体層の電気抵抗は1
0〜1011Ω・cmのものが好ましく、高画質な複写が
得られるためにローラ全体が均一に帯電されることが望
まれている。
転写ローラ7、クリーニングローラ8は、感光ドラム1
を帯電させたり、トナーの移動を行うため導電性ローラ
が用いられる。導電性ローラは芯金上に、シリコーンゴ
ム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタン
ゴム等の弾性体にカーボンブラック等の導電性粉末や、
導電性繊維等を混入して導電性が付与された導電性弾性
体層が設けられている。導電性弾性体層の電気抵抗は1
0〜1011Ω・cmのものが好ましく、高画質な複写が
得られるためにローラ全体が均一に帯電されることが望
まれている。
【0005】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、導電性弾性体
層に混入されるカーボンブラック等の導電性物質は、そ
れ自体が均一に混入されることもむずかしく、偏在して
しまう。更にこれらの導電性物質は粒子相互が接触摩擦
することにより、導電性が生じるものであり、感光ドラ
ムとの接触で変形する導電性弾性体層では均一な導電性
を得ることは困難であった。
層に混入されるカーボンブラック等の導電性物質は、そ
れ自体が均一に混入されることもむずかしく、偏在して
しまう。更にこれらの導電性物質は粒子相互が接触摩擦
することにより、導電性が生じるものであり、感光ドラ
ムとの接触で変形する導電性弾性体層では均一な導電性
を得ることは困難であった。
【0006】また、芯金上に設けられる導電性弾性体層
は、高電圧下では絶縁破壊を生じやすく、絶縁破壊が生
じると感光ドラムにダメージを与えてしまうため、導電
性弾性体層上に抵抗調整層を設けたものも用いられてい
る。抵抗調整層としては抵抗値が106〜1010Ω・c
mのものが要求されるが、この領域ではゴムの配合上、
安定した抵抗値を有するものが得られ難かった。そのた
めエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体を
用いたものもあったが、エピクロルヒドリン−エチレン
オキサイド共重合体は耐水性に劣り、耐候性が悪かっ
た。
は、高電圧下では絶縁破壊を生じやすく、絶縁破壊が生
じると感光ドラムにダメージを与えてしまうため、導電
性弾性体層上に抵抗調整層を設けたものも用いられてい
る。抵抗調整層としては抵抗値が106〜1010Ω・c
mのものが要求されるが、この領域ではゴムの配合上、
安定した抵抗値を有するものが得られ難かった。そのた
めエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体を
用いたものもあったが、エピクロルヒドリン−エチレン
オキサイド共重合体は耐水性に劣り、耐候性が悪かっ
た。
【0007】更に、抵抗調整層上には導電性弾性体層か
らブリードアウトする硫黄分や油分が摺動する感光ドラ
ム表面に析出して特性を損わないように、また、感光ド
ラム表面を傷付けないような硬度を有した耐摩耗性に優
れた保護層を設けたものもあった。保護層にはウレタン
樹脂や、ナイロン樹脂を用いていた(特開昭64−66
674号公報)。しかし、これらはそれ自体が導電性を
有する材質であるため、ローラが変形しても導電性が不
均一になることはないが、吸水性が高いため環境変化に
伴い吸水して導電性が変化してしまった。導電性ローラ
の導電性にばらつきが生じると、感光ドラムの帯電や、
トナーの移動に乱れが生じ、高画質の画像が得られない
という致命的な欠点となってしまう。
らブリードアウトする硫黄分や油分が摺動する感光ドラ
ム表面に析出して特性を損わないように、また、感光ド
ラム表面を傷付けないような硬度を有した耐摩耗性に優
れた保護層を設けたものもあった。保護層にはウレタン
樹脂や、ナイロン樹脂を用いていた(特開昭64−66
674号公報)。しかし、これらはそれ自体が導電性を
有する材質であるため、ローラが変形しても導電性が不
均一になることはないが、吸水性が高いため環境変化に
伴い吸水して導電性が変化してしまった。導電性ローラ
の導電性にばらつきが生じると、感光ドラムの帯電や、
トナーの移動に乱れが生じ、高画質の画像が得られない
という致命的な欠点となってしまう。
【0008】そのため、吸水性のない保護層として、フ
ッ素樹脂を使用したものもあったが、柔軟性に欠けるた
め感光ドラムを傷つけてしまうおそれもあった。本発明
は上記欠点を解消するためになされたものであって、均
一な導電性を有し、感光ドラムを汚染せず、しかも傷付
けることなく、環境変化に対して耐候性を有する導電性
ローラを提供することを目的とする。
ッ素樹脂を使用したものもあったが、柔軟性に欠けるた
め感光ドラムを傷つけてしまうおそれもあった。本発明
は上記欠点を解消するためになされたものであって、均
一な導電性を有し、感光ドラムを汚染せず、しかも傷付
けることなく、環境変化に対して耐候性を有する導電性
ローラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の導電性ローラは、芯金上に導電性弾性体
層、抵抗調整層及び保護層が順次設けられた導電性ロー
ラにおいて、前記抵抗調整層はエピクロルヒドリンホモ
ポリマーゴムを含有し、前記保護層は吸湿性を持たない
水溶性ナイロンを含有するものである。
め、本発明の導電性ローラは、芯金上に導電性弾性体
層、抵抗調整層及び保護層が順次設けられた導電性ロー
ラにおいて、前記抵抗調整層はエピクロルヒドリンホモ
ポリマーゴムを含有し、前記保護層は吸湿性を持たない
水溶性ナイロンを含有するものである。
【0010】
【作用】エピクロルヒドリンホモポリマーゴムを含有し
た抵抗調整層は耐水性に富み、水溶性ナイロンを含有し
た保護層は、吸水性がなく、環境変化に伴う特性の変化
がないため、これらの層を備えた導電性ローラは環境変
化に拘わらず一定の導電性を保持でき、しかも、エピク
ロルヒドリンゴム及び水溶性ナイロンはそれ自体が導電
性であるため、ローラに用いればローラ全体に亘って均
一な導電性が得られる。
た抵抗調整層は耐水性に富み、水溶性ナイロンを含有し
た保護層は、吸水性がなく、環境変化に伴う特性の変化
がないため、これらの層を備えた導電性ローラは環境変
化に拘わらず一定の導電性を保持でき、しかも、エピク
ロルヒドリンゴム及び水溶性ナイロンはそれ自体が導電
性であるため、ローラに用いればローラ全体に亘って均
一な導電性が得られる。
【0011】
【実施例】本発明の導電性ローラを適用した一実施例を
図面を参照して説明する。図1に示すように、本発明の
導電性ローラ9は、芯金10上に導電性弾性体層11、
抵抗調整層12及び水溶性ナイロンから成る保護層13
が順次積層されたものである。
図面を参照して説明する。図1に示すように、本発明の
導電性ローラ9は、芯金10上に導電性弾性体層11、
抵抗調整層12及び水溶性ナイロンから成る保護層13
が順次積層されたものである。
【0012】芯金10は、強度上、鉄、アルミ等の金属
が好ましい。芯金10上に積層される導電性弾性体層1
1を形成するゴムは、エチレン・プロピレンゴム、ブチ
ルゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴ
ム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等か
ら選択される。導電性弾性体層11は、これらのゴム
に、カーボン等の導電性物質を添加して、所望の導電性
を付与されたものである。導電性弾性体層11の抵抗値
は103〜105Ω・cmが好適である。
が好ましい。芯金10上に積層される導電性弾性体層1
1を形成するゴムは、エチレン・プロピレンゴム、ブチ
ルゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴ
ム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等か
ら選択される。導電性弾性体層11は、これらのゴム
に、カーボン等の導電性物質を添加して、所望の導電性
を付与されたものである。導電性弾性体層11の抵抗値
は103〜105Ω・cmが好適である。
【0013】このような導電性弾性体層11上に設けら
れる抵抗調整層12は、導電性弾性体層11と同様の硬
度を有し、抵抗値は106〜1010Ω・cmが好まし
い。このような抵抗値を有する抵抗調整層12は、エピ
クロルヒドリンホモポリマーゴムで作成する。エピクロ
ルヒドリンホモポリマーゴムはそれ自体で体積抵抗値が
107〜109Ω・cmであり、抵抗調整層12に所望の
体積抵抗値を付与する。更に、エピクロルヒドリンホモ
ポリマーゴムは環境に左右されず、耐水性を備え、環境
に左右されず、一定した体積抵抗値を有する。
れる抵抗調整層12は、導電性弾性体層11と同様の硬
度を有し、抵抗値は106〜1010Ω・cmが好まし
い。このような抵抗値を有する抵抗調整層12は、エピ
クロルヒドリンホモポリマーゴムで作成する。エピクロ
ルヒドリンホモポリマーゴムはそれ自体で体積抵抗値が
107〜109Ω・cmであり、抵抗調整層12に所望の
体積抵抗値を付与する。更に、エピクロルヒドリンホモ
ポリマーゴムは環境に左右されず、耐水性を備え、環境
に左右されず、一定した体積抵抗値を有する。
【0014】エピクロルヒドリンホモポリマーゴムには
その下層の導電性弾性体層から析出する硫黄分や油分を
捕集する鉛化合物を適宜添加してもよい。更に、架橋の
ための安定剤等適宜添加してもよい。保護層13は、所
望の導電性を備え、導電性弾性体層11からブリードア
ウトされる硫黄分、油分がローラの表面に析出して感光
ドラムを汚染するのを防止するために設けられ、トナー
との離型性のよいものであり、感光ドラムと摺動するた
め、感光ドラムを傷付けない硬度を備え、しかも耐摩耗
性を有したものが用いられる。その上環境に左右され
ず、特に湿度により体積抵抗値が変化しない一定の体積
抵抗値を備えたものが好ましい。このような特性を有す
るものとして水溶性ナイロンが好適である。水溶性ナイ
ロンは汎用されている非水溶性ナイロンとは異なり、特
に吸湿性がないので、湿度に対して安定した特性を維持
できるものである。水溶性ナイロンとしては、アクリル
酸グラフト化N−メトオキシメチル化ナイロン、アミド
基を付与したN−メトオキシメチル化ナイロンが好適で
ある。
その下層の導電性弾性体層から析出する硫黄分や油分を
捕集する鉛化合物を適宜添加してもよい。更に、架橋の
ための安定剤等適宜添加してもよい。保護層13は、所
望の導電性を備え、導電性弾性体層11からブリードア
ウトされる硫黄分、油分がローラの表面に析出して感光
ドラムを汚染するのを防止するために設けられ、トナー
との離型性のよいものであり、感光ドラムと摺動するた
め、感光ドラムを傷付けない硬度を備え、しかも耐摩耗
性を有したものが用いられる。その上環境に左右され
ず、特に湿度により体積抵抗値が変化しない一定の体積
抵抗値を備えたものが好ましい。このような特性を有す
るものとして水溶性ナイロンが好適である。水溶性ナイ
ロンは汎用されている非水溶性ナイロンとは異なり、特
に吸湿性がないので、湿度に対して安定した特性を維持
できるものである。水溶性ナイロンとしては、アクリル
酸グラフト化N−メトオキシメチル化ナイロン、アミド
基を付与したN−メトオキシメチル化ナイロンが好適で
ある。
【0015】このような水溶性ナイロンは、エポキシ樹
脂、メチロール化メラミン樹脂等の存在により、架橋反
応が生じ、抗張力、耐久性を向上させることができる。
また、130℃以上の温度で熱処理を行っても抗張力、
耐久性を向上させることができる。このような吸水性の
ない水溶性ナイロンを含有する保護層13は、耐水性に
富んだエピクロルヒドリンゴムホモポリマーからなる抵
抗調整層12の上に積層されることにより、湿度に対し
て特に優れた安定性を有するものとなる。そのため、こ
れらの層を備えた導電性ローラは湿度が高くても導電性
が変化しない。そして、添加物により導電性が付与され
るものとは異なりそれ自体が導電性であるため、感光ド
ラムとの摺動による変形によっても導電性は一定であ
り、導電性は著しく安定される。
脂、メチロール化メラミン樹脂等の存在により、架橋反
応が生じ、抗張力、耐久性を向上させることができる。
また、130℃以上の温度で熱処理を行っても抗張力、
耐久性を向上させることができる。このような吸水性の
ない水溶性ナイロンを含有する保護層13は、耐水性に
富んだエピクロルヒドリンゴムホモポリマーからなる抵
抗調整層12の上に積層されることにより、湿度に対し
て特に優れた安定性を有するものとなる。そのため、こ
れらの層を備えた導電性ローラは湿度が高くても導電性
が変化しない。そして、添加物により導電性が付与され
るものとは異なりそれ自体が導電性であるため、感光ド
ラムとの摺動による変形によっても導電性は一定であ
り、導電性は著しく安定される。
【0016】このような構成の導電性ローラを作成する
には、洗浄、脱脂してブラスト処理した芯金10にプラ
イマーを塗布し、カーボンブラック等を配合したエチレ
ンプロピレンゴムをプレス成形したものを芯金10に巻
きつけ、加熱、加硫する。その後、円筒に研削して導電
性弾性体層11を形成したものを、アクリル酸グラフト
化N−メトオキシメチル化ナイロンを水又はアルコール
等の溶剤に溶解した溶液に浸漬したり、塗布し、加熱す
る。アクリル酸グラフト化N−メトオキシメチル化ナイ
ロンはエポキシ系、メラミン系化合物、クエン酸、その
他の有機酸または無機酸等により適宜架橋することがで
きる。特に、水溶性エポキシ樹脂等を架橋剤として添加
すれば、更に耐摩耗性に優れた保護層が形成される。 [実施例]未加硫のエピクロルヒドリンホモポリマーコ
ンパウンド20gを酢酸エチル100ccに溶解してゴ
ム糊状とし、これを導電性エチレンプロピレンゴム加硫
シートに30〜50μm厚に塗布し、常温で乾燥した。
次に、この上にアクリル酸グラフト化N−メトオキシメ
チル化ナイロン(商品名:トレジンFS−350、帝国
化学産業株式会社製)100重量部に対し水溶性エポキ
シ樹脂3重量部を添加した溶液を20〜30μm厚に塗
布し、150℃で15分加熱、架橋し、3層構造の試料
を作成した。得られた試料を30℃、湿度95%RHの
環境下に168時間放置し、抵抗値を測定し、放置前に
測定した抵抗値と比較した。結果を表1に示す。
には、洗浄、脱脂してブラスト処理した芯金10にプラ
イマーを塗布し、カーボンブラック等を配合したエチレ
ンプロピレンゴムをプレス成形したものを芯金10に巻
きつけ、加熱、加硫する。その後、円筒に研削して導電
性弾性体層11を形成したものを、アクリル酸グラフト
化N−メトオキシメチル化ナイロンを水又はアルコール
等の溶剤に溶解した溶液に浸漬したり、塗布し、加熱す
る。アクリル酸グラフト化N−メトオキシメチル化ナイ
ロンはエポキシ系、メラミン系化合物、クエン酸、その
他の有機酸または無機酸等により適宜架橋することがで
きる。特に、水溶性エポキシ樹脂等を架橋剤として添加
すれば、更に耐摩耗性に優れた保護層が形成される。 [実施例]未加硫のエピクロルヒドリンホモポリマーコ
ンパウンド20gを酢酸エチル100ccに溶解してゴ
ム糊状とし、これを導電性エチレンプロピレンゴム加硫
シートに30〜50μm厚に塗布し、常温で乾燥した。
次に、この上にアクリル酸グラフト化N−メトオキシメ
チル化ナイロン(商品名:トレジンFS−350、帝国
化学産業株式会社製)100重量部に対し水溶性エポキ
シ樹脂3重量部を添加した溶液を20〜30μm厚に塗
布し、150℃で15分加熱、架橋し、3層構造の試料
を作成した。得られた試料を30℃、湿度95%RHの
環境下に168時間放置し、抵抗値を測定し、放置前に
測定した抵抗値と比較した。結果を表1に示す。
【0017】比較例として、導電性エチレンプロピレン
ゴム加硫シート上に、エピクロルヒドリン−エチレンオ
キサイド共重合体を同様に塗布、乾燥して形成した層、
N−メトオキシメチル化ナイロン(商品名:トレジンE
F−30T、帝国化学産業株式会社製)を同様に塗布
し、架橋して形成した層のうち、種々の層を実施例の各
層と組合せて3層構造の試料を作成した。得られた試料
を実施例と同様に、30℃、湿度95%RHの環境下に
168時間放置し、抵抗値を測定し、放置前に測定した
抵抗値と比較した。結果を表1に示す。
ゴム加硫シート上に、エピクロルヒドリン−エチレンオ
キサイド共重合体を同様に塗布、乾燥して形成した層、
N−メトオキシメチル化ナイロン(商品名:トレジンE
F−30T、帝国化学産業株式会社製)を同様に塗布
し、架橋して形成した層のうち、種々の層を実施例の各
層と組合せて3層構造の試料を作成した。得られた試料
を実施例と同様に、30℃、湿度95%RHの環境下に
168時間放置し、抵抗値を測定し、放置前に測定した
抵抗値と比較した。結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】更に、比較例として、エピクロルヒドリン
ホモポリマーに表2に示す添加物を添加してテストニー
ダ及びオープンロールで混練した。次に加硫プレスを用
いて160℃、30分加硫を行い、2mm厚のシートを
作成した。得られた試料を実施例と同様に、30℃、湿
度95%RHの環境下に168時間放置し、抵抗値を測
定し、放置前に測定した抵抗値と比較した。結果を表1
に示す。
ホモポリマーに表2に示す添加物を添加してテストニー
ダ及びオープンロールで混練した。次に加硫プレスを用
いて160℃、30分加硫を行い、2mm厚のシートを
作成した。得られた試料を実施例と同様に、30℃、湿
度95%RHの環境下に168時間放置し、抵抗値を測
定し、放置前に測定した抵抗値と比較した。結果を表1
に示す。
【0020】
【表2】
【0021】結果からも明らかなように、比較例では環
境試験後に抵抗値の変化がみられたが、実施例では抵抗
値の変化はごく僅かであり、吸湿による抵抗値の変化は
受けないことがわかり、耐候性に優れたものであること
が認められた。
境試験後に抵抗値の変化がみられたが、実施例では抵抗
値の変化はごく僅かであり、吸湿による抵抗値の変化は
受けないことがわかり、耐候性に優れたものであること
が認められた。
【0022】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の導電性ローラによれば、エピクロルヒドリンホモポ
リマーゴムからなる抵抗調整層と、水溶性ナイロンから
なる保護層とを設けたため、適度な強度を有し、感光ド
ラムを傷つけることなく、感光ドラムの汚染を防止で
き、しかも、それ自体が導電性を備えるため導電性ロー
ラ全体に亘って均一な導電性が得られ、更に、吸湿性が
ないため吸湿による導電性の変化がない。そのため、環
境変化に影響されず、常に一定の導電性を備えた導電性
ローラが得られる。電子複写機に用いられた場合、高画
質な複写が得られる。しかも、耐摩耗性に優れ導電性ロ
ーラの寿命を延長することができる。
明の導電性ローラによれば、エピクロルヒドリンホモポ
リマーゴムからなる抵抗調整層と、水溶性ナイロンから
なる保護層とを設けたため、適度な強度を有し、感光ド
ラムを傷つけることなく、感光ドラムの汚染を防止で
き、しかも、それ自体が導電性を備えるため導電性ロー
ラ全体に亘って均一な導電性が得られ、更に、吸湿性が
ないため吸湿による導電性の変化がない。そのため、環
境変化に影響されず、常に一定の導電性を備えた導電性
ローラが得られる。電子複写機に用いられた場合、高画
質な複写が得られる。しかも、耐摩耗性に優れ導電性ロ
ーラの寿命を延長することができる。
【図1】本発明の導電性ローラの断面図。
【図2】導電性ローラが適用される電子複写機の現像装
置。
置。
9…………導電性ローラ 10…………芯金 12…………抵抗調整層 13…………保護層
フロントページの続き (72)発明者 今 修二 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番 1号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 國島 敏賢 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番 1号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 金倉 嘉昭 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番 1号 昭和電線電纜株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−124881(JP,A) 特開 平2−311871(JP,A) 特開 平2−311872(JP,A) 特開 平4−311972(JP,A) 特開 平1−272873(JP,A) 特開 平4−356081(JP,A) 特開 平6−102745(JP,A) 特開 平2−311867(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 501 G03G 15/02 101 G03G 15/16 103 G03G 21/10 F16C 13/00
Claims (1)
- 【請求項1】芯金上に導電性弾性体層、抵抗調整層及び
保護層が順次設けられた導電性ローラにおいて、前記抵
抗調整層はエピクロルヒドリンホモポリマーゴムを含有
し、前記保護層は吸湿性を持たない水溶性ナイロンを含
有することを特徴とする導電性ローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP203093A JP3140874B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | 導電性ローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP203093A JP3140874B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | 導電性ローラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06208288A JPH06208288A (ja) | 1994-07-26 |
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