JP3139903U - ピン抜き工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】本考案は、簡略な構成でありながら嵩ばることがなく、ピン抜き取り時の作業性が良好であり、しかも、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りをはじめとする各種態様のピンの抜き取りに容易に対応できるピン抜き工具を提供する。
【解決手段】本考案のピン抜き工具20は、一端側に小寸法のピンに当接させる小寸法の矩形端面3aを有するピン当接部4を形成し、他端側の端面5aに膨出球面状を呈する叩打部5を形成して本体部分が取手を兼ねる第1ピン抜き部1と、一端側に大寸法のピンに当接させる矩形棒状で大寸法の矩形端面12aを有するピン当接部12を形成し、他端側の端面13aに膨出球面状を呈する叩打部13を形成した第2ピン抜き部11と、を十字状に交差連結したものである。
【選択図】図1
【解決手段】本考案のピン抜き工具20は、一端側に小寸法のピンに当接させる小寸法の矩形端面3aを有するピン当接部4を形成し、他端側の端面5aに膨出球面状を呈する叩打部5を形成して本体部分が取手を兼ねる第1ピン抜き部1と、一端側に大寸法のピンに当接させる矩形棒状で大寸法の矩形端面12aを有するピン当接部12を形成し、他端側の端面13aに膨出球面状を呈する叩打部13を形成した第2ピン抜き部11と、を十字状に交差連結したものである。
【選択図】図1
Description
本考案は、ピン抜き工具に関し、詳しくは、例えば、バックホウ等のバケットを有する建設機械に取り付けるツース盤等に挿押されているピンを抜き取る場合に用いて好適なピン抜き工具に関するものである。
例えば、地面の掘削等を行うバックホウ等の建設機械においては、バケットに対してピンを介してツース盤を取り付け、必要に応じてピンを抜き取りツース盤の交換を行っている。
このようなバケット、ツース盤間に介在させるピンの抜き取り作業時に使用するピン抜き工具として、従来、例えば図8に示すようなピン抜き工具60が知られている。
同図に示すピン抜き工具60は、全長が長い小寸法のピン抜き取り用の第1ピン抜き部61と、全長が短い大寸法のピン抜き取り用の第2ピン抜き部62とを十字状に交差連結するとともに、その連結部分に、前記第1ピン抜き部61よりも更に長い把持用の取手63を前記第1ピン抜き部61、第2ピン抜き部62双方に直交する配置に溶接等で連結し、全体として三又式に構成したものである。
この従来のピン抜き工具60の場合、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りの2態様で使用できるものの、前記第1ピン抜き部61よりも更に長い取手63を具備する三又構造であることから、全体として嵩ばり、保管、運搬時等に煩雑さを伴うものであった。
特許文献1には、後記する本考案に係るバケットに取り付けられたツース盤を着脱する際の当該ツース盤を固定しているピンを抜くための用具ではないが、この種に属する用具として、バケット自体を留めるピン抜き器として、固定器をバケットに固定し、バケットに取り付けた押しピンを、ボルト、ナットによるネジ力で押し出してバケット側のバケットピンを抜き出すように構成したバケットピン抜き器が提案されている。
バケットに取り付けられたツース盤を固定しているピンを抜くための用具自体の構造ではないが、この特許文献1のバケットピン抜き器の場合、バケットに対する固定器の取り付け、ナットの捻回による押しピンの押し出しという煩雑な作業を必要とし、作業効率が良好ではない。
特開2004−308386号公報
本考案が解決しようとする問題点は、簡略な構成でありながら嵩ばることがなく、ピン抜き取り時の作業性が良好であり、しかも、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りをはじめとする各種態様のピンの抜き取りに容易に対応できるピン抜き工具が存在しない点である。
本考案のピン抜き工具は、一端側に抜き取り対象である小寸法のピンに当接させるピン当接部を形成し、他端側端面に叩打部を形成して本体部分が取手を兼ねる第1ピン抜き部と、一端側に抜き取り対象である大寸法のピンに当接させるピン当接部を形成し、他端側端面に叩打部を形成した第2ピン抜き部と、を十字状に交差連結したことを最も主要な特徴とする。
請求項1記載の考案によれば、第1ピン抜き部と、第2ピン抜き部とを十字状に交差連結した構成としているので、従来例の三又式のピン抜き工具に比べ全体構成が平坦化して簡略となり、かつ、嵩ばることがなく、保管や運搬に極めて便利であり、第1ピン抜き部1、第2ピン抜き部11を使い分けることにより、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りをはじめとする各種態様のピンの抜き取りに容易に対応でき、ピン抜き作業時に作業者が自身の手を殴打する危険性を無くすことができる斬新なピン抜き工具を提供できる。
請求項2記載の考案によれば、第1ピン抜き部に小寸法の矩形端面を有するピン当接部、膨出球面状を呈する叩打部を形成し、第2ピン抜き部に大寸法の矩形端面を有するピン当接部、膨出球面状を呈する叩打部を形成した構成で、前記請求項1記載の考案と同様な効果を奏するピン抜き工具を提供できる。
請求項3記載の考案によれば、前記請求項2記載の考案の効果に加え、第1ピン抜き部1、第2ピン抜き部11を使い分ける際において、同等の叩打感覚を持って各叩打部を叩打することができ、ピン抜き取り時の作業性が良好になるという効果をも奏するピン抜き工具を提供できる。
本考案は、簡略な構成でありながら嵩ばることがなく、ピン抜き取り時の作業性が良好であり、しかも、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りをはじめとする各種態様のピンの抜き取りに容易に対応できるピン抜き工具を提供するという目的を、一端側に抜き取り対象である小寸法のピンに当接させる小寸法の矩形端面を有するピン当接部を形成し、他端側端面に膨出球面状を呈する叩打部を形成して本体部分が取手を兼ねる第1ピン抜き部と、一端側に抜き取り対象である大寸法のピンに当接させる矩形棒状で大寸法の矩形端面を有するピン当接部を形成し、他端側端面に膨出球面状を呈する叩打部を形成した第2ピン抜き部と、を十字状に交差連結した構成により実現した。
以下に、本考案の実施例に係るピン抜き工具について、各図面を参照して詳細に説明する。
本実施例に係るピン抜き工具20は、図1乃至図5に示すように、全長L1が長い第1ピン抜き部1と、全長L2が短い第2ピン抜き部11とを、例えば成型加工により十字状に交差連結した構成としている。
本実施例に係るピン抜き工具20は、図1乃至図5に示すように、全長L1が長い第1ピン抜き部1と、全長L2が短い第2ピン抜き部11とを、例えば成型加工により十字状に交差連結した構成としている。
前記第1ピン抜き部1は、一端側が丸棒状部2と矩形棒状部3とが連続したピン当接部4からなり、矩形棒状部3の小寸法の矩形端面3aを抜き取り対象であるピン(詳細は後述する)に当接させるとともに、他端側の端面5aに膨出球面状を呈する叩打部5を形成して、第1ピン抜き部1自体の本体部分が把持用の取手を兼ねる構成としている。
前記第2ピン抜き部11は、一端側に抜き取り対象である大寸法のピン(詳細は後述する)に当接させる前記矩形端面3aよりも大寸法の矩形端面12aを有する矩形棒状のピン当接部12を具備し、他端側の端面13aに膨出球面状を呈する叩打部13を形成した構成としている。
前記叩打部5、叩打部13は、図1に示すように、前記第1ピン抜き部1、第2ピン抜き部11の交差部分中央部Oから各々等寸法で外方に突出する構成としている。
すなわち、本実施例に係るピン抜き工具20は、前記第1ピン抜き部1、前記第2ピン抜き部11の夫々の部分を使用してピン抜き作業を行うときには、第1ピン抜き部1自体の本体部分が把持用の取手として機能するように構成している。
次に、本実施例に係るピン抜き工具20の具体的使用例について、図6、図7を参照し説明する。
本実施例に係るピン抜き工具20において、作業者が前記第1ピン抜き部1を使用して、図6に示すように、例えばツース盤40のピン穴に挿押した小寸法のピン41の抜き取りを行う場合には、右手51(左利きの場合は逆になる)にハンマー50を持ち、左手52(左利きの場合は逆になる)で第1ピン抜き部1の本体部分を把持し、前記第1ピン抜き部1における小寸法の矩形端面3aを前記ツース盤40のピン41上端に当接させ、この状態で前記ハンマー50により前記第1ピン抜き部1における叩打部5を叩打する。
これにより、作業者は、自身の左手52(ピン抜き工具を保持する方の手)を殴打する危険性を感じることなく、前記ツース盤40のピン穴に挿押した小寸法のピン41を簡略に最後まで抜き取ることができる。
他方、作業者が前記第2ピン抜き部11を使用して、図7に示すように、前記ツース盤40よりも大寸法のツース盤40Aのピン穴に挿押した大寸法のピン41Aの抜き取りを行う場合には、右手51(左利きの場合は逆になる)にハンマー50を持ち、左手52(左利きの場合は逆になる)で第1ピン抜き部1の本体部分に該当する矩形棒状部3を把持し、前記第2ピン抜き部11における大寸法の矩形端面12aを前記ツース盤40Aのピン41A上端に当接させ、この状態で前記ハンマー50により前記第2ピン抜き部11における叩打部13を叩打する。その後、ピン41Aが緩んだら、第1ピン抜き部1を用いて、ピン41Aが完全に抜けるまで、前記第2ピン抜き部11における叩打部13を殴打する。
これにより、作業者は、自身の左手52を殴打する危険性を感じることなく、前記ツース盤40Aのピン穴に挿押した大寸法のピン41Aを簡略に最後まで抜き取ることができる。
上述した本実施例に係るピン抜き工具20によれば、全長L1が長い第1ピン抜き部1と、全長L2が短い第2ピン抜き部11とを、十字状に交差連結した構成としているので、従来例の三又式のピン抜き工具60に比べ全体構成が平坦化して簡略となり、かつ、嵩ばることがなく、保管や運搬に極めて便利である。
また、前記第1ピン抜き部1、第2ピン抜き部11を使い分けることにより、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りをはじめとする各種態様のピンの抜き取りに容易に対応できる。
更に、前記第1ピン抜き部1の本体部分が把持用の取手として機能するように構成しているので、作業者は、自身の左手52(ピン抜き工具を保持する方の手)を殴打する危険性を感じることなくピン抜き作業を実行できる。
更に、前記叩打部5、叩打部13が、前記第1ピン抜き部1、第2ピン抜き部11の交差部分中央部Oから各々等寸法で外方に突出しているので、前記第1ピン抜き部1の本体部分を把持しつつ同等の叩打感覚を持って前記叩打部5又は前記叩打部13を叩打することができ、ピン抜き取り時の作業性が良好となる。
更に、前記叩打部5、叩打部13が、前記第1ピン抜き部1、第2ピン抜き部11の交差部分中央部Oから各々等寸法で外方に突出しているので、前記第1ピン抜き部1の本体部分を把持しつつ同等の叩打感覚を持って前記叩打部5又は前記叩打部13を叩打することができ、ピン抜き取り時の作業性が良好となる。
なお、上述した実施例では、前記第1ピン抜き部1、第2ピン抜き部11に各々矩形端面3a、12aを有するピン当接部4、12を設けた場合について説明したが、ピン当接部4、12の各端面の形状は矩形状に限定されるものではなく、円形状、楕円形状等種々の変形が可能である。
本考案のピン抜き工具は、各種工作機械や自動車等の機構部分のようにピンの挿押或いは装着、抜き取りが必要な種々の部位に対して広範に適用可能である。
1 第1ピン抜き部
2 丸棒状部
3 矩形棒状部
3a 矩形端面
4 ピン当接部
5 叩打部
5a 端面
11 第2ピン抜き部
12 ピン当接部
12a 矩形端面
13 叩打部
13a 端面
20 ピン抜き工具
40 ツース盤
40A ツース盤
41 ピン
41A ピン
50 ハンマー
51 右手(左利きの場合は逆になる)
52 左手(左利きの場合は逆になる)
O 交差部分中央部
2 丸棒状部
3 矩形棒状部
3a 矩形端面
4 ピン当接部
5 叩打部
5a 端面
11 第2ピン抜き部
12 ピン当接部
12a 矩形端面
13 叩打部
13a 端面
20 ピン抜き工具
40 ツース盤
40A ツース盤
41 ピン
41A ピン
50 ハンマー
51 右手(左利きの場合は逆になる)
52 左手(左利きの場合は逆になる)
O 交差部分中央部
Claims (3)
- バックホウ等のバケットを有する建設機械に取り付けるツース盤等に挿押されているピンを抜き取る場合に用いて好適なピン抜き工具であり、
一端側に抜き取り対象である小寸法のピンに当接させるピン当接部を形成し、他端側端面に叩打部を形成して本体部分が取手を兼ねる第1ピン抜き部と、
一端側に抜き取り対象である大寸法のピンに当接させるピン当接部を形成し、他端側端面に叩打部を形成した第2ピン抜き部と、
を十字状に交差連結したことを特徴とし、簡略構成で、嵩ばることがなく、ピン抜き取り時の作業性が良好で、しかも、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りをはじめとする各種態様のピンの抜き取りに容易に対応できることを特徴とするピン抜き工具。 - バックホウ等のバケットを有する建設機械に取り付けるツース盤等に挿押されているピンを抜き取る場合に用いて好適なピン抜き工具であり、
一端側に抜き取り対象である小寸法のピンに当接させる小寸法の矩形端面を有するピン当接部を形成し、他端側端面に膨出球面状を呈する叩打部を形成して本体部分が取手を兼ねる第1ピン抜き部と、
一端側に抜き取り対象である大寸法のピンに当接させる矩形棒状で大寸法の矩形端面を有するピン当接部を形成し、他端側端面に膨出球面状を呈する叩打部を形成した第2ピン抜き部と、
を十字状に交差連結したことを特徴とし、簡略構成で、嵩ばることがなく、ピン抜き取り時の作業性が良好で、しかも、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りをはじめとする各種態様のピンの抜き取りに容易に対応できることを特徴とするピン抜き工具。 - バックホウ等のバケットを有する建設機械に取り付けるツース盤等に挿押されているピンを抜き取る場合に用いて好適なピン抜き工具であり、
一端側に丸棒状部と矩形棒状部とが連続形成されるとともに、小寸法の抜き取り対象であるピンに当接させる小寸法の矩形端面を有するピン当接部とし、他端側端面に膨出球面状を呈する叩打部を形成して本体部分が取手を兼ねる全長が長い第1ピン抜き部と、
一端側に抜き取り対象である大寸法のピンに当接させる大寸法の矩形端面を有する矩形棒状のピン当接部を形成し、他端側端面に膨出球面状を呈する叩打部を形成した全長が短い第2ピン抜き部と、
を前記両叩打部が交差部分から等寸法に各々突出する十字状に交差連結したことを特徴とし、簡略構成で、嵩ばることがなく、ピン抜き取り時の作業性が良好で、しかも、小寸法のピン抜き取り及び大寸法のピン抜き取りをはじめとする各種態様のピンの抜き取りに容易に対応できることを特徴とするピン抜き工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007009779U JP3139903U (ja) | 2007-12-20 | 2007-12-20 | ピン抜き工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007009779U JP3139903U (ja) | 2007-12-20 | 2007-12-20 | ピン抜き工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3139903U true JP3139903U (ja) | 2008-03-06 |
Family
ID=43290079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007009779U Expired - Lifetime JP3139903U (ja) | 2007-12-20 | 2007-12-20 | ピン抜き工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3139903U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013227741A (ja) * | 2012-04-24 | 2013-11-07 | Echigo Shoji Kk | 作業機械バケットの横ピンずらし工具 |
-
2007
- 2007-12-20 JP JP2007009779U patent/JP3139903U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013227741A (ja) * | 2012-04-24 | 2013-11-07 | Echigo Shoji Kk | 作業機械バケットの横ピンずらし工具 |
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