JP3139722U - 焼肉鉄板の洗浄具 - Google Patents
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Abstract
【課題】摺擦力が高く、摩耗及び損壊し難い堅牢な洗浄具であって、曲面を有する鉄板又は凹溝や小孔等を有する複雑な形状の鉄板をも効率良く摺擦できる洗浄具を提供する。
【解決手段】剛性を有する金属で作成され略円形の横断形状を有する台座2,及び台座2から下方に向けて立設された多数のワイヤ3,・・・を有するブラシ部1,剛性を有する金属で作成され台座2上面の略中央から上方へ向けて突設された支持棒材4,並びに剛性を有する金属で作成され支持棒材4に高さ調節可能に係止されブラシ部1を上方から覆う様に設けられた下端が開放された略円筒形状のカップ5を具え、カップ5下端の全周に亘って鋭角の稜を成す摺擦部5aが設けられてなる焼肉鉄板の洗浄具である。平らな鉄板は元より曲面を有する鉄板に対しても略円周状の摺擦部5aを当接させることができ、摺擦部5a又は/及びワイヤ3,・・・で鉄板を摺擦し洗浄することができる。
【選択図】図2
【解決手段】剛性を有する金属で作成され略円形の横断形状を有する台座2,及び台座2から下方に向けて立設された多数のワイヤ3,・・・を有するブラシ部1,剛性を有する金属で作成され台座2上面の略中央から上方へ向けて突設された支持棒材4,並びに剛性を有する金属で作成され支持棒材4に高さ調節可能に係止されブラシ部1を上方から覆う様に設けられた下端が開放された略円筒形状のカップ5を具え、カップ5下端の全周に亘って鋭角の稜を成す摺擦部5aが設けられてなる焼肉鉄板の洗浄具である。平らな鉄板は元より曲面を有する鉄板に対しても略円周状の摺擦部5aを当接させることができ、摺擦部5a又は/及びワイヤ3,・・・で鉄板を摺擦し洗浄することができる。
【選択図】図2
Description
本考案は、業務用の焼肉鉄板の洗浄に適した、摺擦力に優れた洗浄具に関する。
食器や調理器具等を洗浄するために、スポンジ,洗浄用ブラシ等の洗浄具が用いられるが、これらは常に十分な洗浄効果を発揮するものではない。加熱して用いられる調理器具には焦げやこびり付き汚れが生じ易く、それらを取除くには、調理器具を摺擦して焦げやこびり付き汚れを刮ぎ落とさねばならず、従来の洗浄具では摺擦力が不充分であった。
特に、飲食店等で業務用に用いられる焼肉鉄板は、洗浄が困難である。複雑な組成のたれと共に、動物性蛋白質や脂質を主成分とする肉を繰り返し焼くのに用いられるから、焦げやこびり付き汚れが付着し易く、しかもそれらが、しつこく取り除き難いものとなり易い。また、業務用の焼肉鉄板は必ずしも平らではなく、その多くは上に凸又は凹なる緩やかな曲面を有する略円盤状であり、凹溝や小孔を有する複雑な形状のものもあるから、例えばへらで擦ったとしても、焦げやこびり付き汚れを取除くことは困難である。斯様な事情のために、業務用の焼肉鉄板を洗浄するためには、特に摺擦力に優れた洗浄具が望まれている。
摺擦力を高めた洗浄具として、多数の剛性繊維を針金で挟んで撚り合わせた棒状ブラシをU字形に屈曲させて成形した摺洗基体部の周面の少なくともに一部に、帯状摺洗材が鉢巻き状に接着固定されてなる摺洗具が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、束子体にへら状の擦削部を有する擦削体を付設してなる洗浄具が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献1に記載の摺洗具は、シュロ,ナイロン等の剛性繊維と、不織布,スポンジ,編織物等からなる帯状摺洗材を用いて摺洗するものであって剛性が不充分であり、焦げやこびり付き汚れを取除くためには摺擦力が不足する。特に、例えば業務用の焼肉鉄板等に付着したしつこい焦げやこびり付き汚れを洗浄することは不可能であり、逆に摺洗具自体が摩耗してしまう虞がある。
剛性繊維と帯状摺洗材が接着剤によって接着固定されているのみであるから、摺擦によって、それらが容易に剥離し摺洗具が損壊する虞がある。特に飲食店等で業務用に用いられる場合には、高頻度で繰り返し用いられるから、剥離又は損壊する危険性が高い。
特許文献2に記載の洗浄具は、擦削部がへら状であって、一般的な業務用焼肉鉄板を初めとする曲面を有する鉄板を、余す所無く効率良く洗浄することは困難である。
既述の通り、業務用の焼肉鉄板の多くは、上に凸又は凹なる緩やかな曲面を有しており、凹溝や小孔を有する更に複雑な形状を持つものもある。特許文献2に記載の洗浄具は、へら状の擦削部の先端が幅広くされている場合、焼肉鉄板の曲面に擦削部の一部しか当接させられず幅広い擦削部を有効に活用できないし、凹溝や小孔等に入り込んだ焦げやこびり付き汚れを取除くことは困難である。逆に、擦削部の先端が幅狭くされていると、曲面を有する焼肉鉄板に当接される部分が小さいため、擦削効率が低く甚大な手間を要する。
上記問題点に鑑み、本考案は、摺擦力が高く、摩耗し難く損壊し難い堅牢な洗浄具であって、曲面を有する鉄板又は凹溝や小孔等を有する複雑な形状の鉄板をも効率良く摺擦できる洗浄具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本考案の請求項1記載の焼肉鉄板の洗浄具は、剛性を有する金属で作成され略円形の横断形状を有する台座,及び台座から下方に向けて立設された多数のワイヤを有するブラシ部,剛性を有する金属で作成され台座上面の略中央から上方へ向けて突設された支持棒材,並びに剛性を有する金属で作成され支持棒材に高さ調節可能に係止されブラシ部を上方から覆う様に設けられた下端が開放された略円筒形状のカップを具え、カップ下端の全周に亘って鋭角の稜を成す摺擦部が設けられてなる。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の焼肉鉄板の洗浄具であって、支持棒材がカップに螺嵌されてなることを特徴としている。
使用者は、本考案に係る焼肉鉄板の洗浄具を把持し、ワイヤ又は/及び摺擦部で焼肉鉄板を摺擦して洗浄する。
本考案に係る焼肉鉄板の洗浄具は、ワイヤ及びカップが金属からなるから、充分な摺擦力を発揮ししつこい焦げやこびり付き汚れを取除くことができるし、繰り返し使用したとしても摩耗し難い。堅牢な構造であって、損壊し難い。
カップ下端の摺擦部が略円周状で鋭角の稜を有するから、平らな焼肉鉄板は元より、上に凸又は凹なる曲面を有する焼肉鉄板に対しても、摺擦部のほぼ全体を当接させ効率良く摺擦することができる。
ワイヤで摺擦することによって、凹溝や小孔等に付着した焦げやこびり付き汚れを取除くことができるから、凹溝や小孔等を有する複雑な形状の焼肉鉄板の摺擦にも適する。
カップがブラシ部に対して高さ調節可能に設けられているから、カップ下端の摺擦部で摺擦して粗方の焦げやこびり付き汚れを取除いた後、ワイヤで摺擦して凹溝や小孔等の細部に付着した焦げやこびり付き汚れを除去して仕上げる作業を、単一の洗浄具のみで行うことができる。
請求項2に記載の焼肉鉄板の洗浄具は、ブラシ部に対するカップの高さ位置を調節した後、力を加え続けることなく前記高さ位置を維持することができるから、摺擦部のみ又はワイヤのみで摺擦することが容易である。多数の焼肉鉄板を洗浄する場合において、まず全ての焼肉鉄板に付着した焦げやこびり付き汚れを摺擦部で粗方取除いた後、それら鉄板をワイヤで摺擦して仕上げる作業を行え、効率的な洗浄作業が可能である。
以下に、本考案を実施するための最良の形態を、実施例を示す図面を参照して詳細に説明する。尚、本実施例に、本考案は限定されるものではない。
図1は、実施例の焼肉鉄板の洗浄具を示す斜視図である。図2は、実施例の焼肉鉄板の洗浄具を示す側方視断面図である。図3は、実施例の焼肉鉄板の洗浄具の使用状態を示す側面図である。
実施例の焼肉鉄板の洗浄具は、図1及び図2に示される様に、剛性を有する金属で作成され略円形の横断形状を有する台座2,及び台座2から下方に向けて立設された多数のワイヤ3,・・・を有するブラシ部1,剛性を有する金属で作成され台座2上面の略中央から上方へ向けて突設された支持棒材4,並びに剛性を有する金属で作成され支持棒材4に高さ調節可能に係止されブラシ部1を上方から覆う様に設けられた下端が開放された略円筒形状のカップ5を具え、カップ5下端の全周に亘って鋭角の稜を成す摺擦部5aが設けられてなる。
ブラシ部1は、台座2とワイヤ3,・・・を具えている。
台座2は、剛性を有する金属で作成され、略円形の横断形状を有する。
台座2の材質は、剛性を有する金属であれば特に限定されず、鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,モリブデン鋼等が用いられるが、耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼の他、鍍金,コーティング等によって表面が防錆処理された金属が好適である。軽量で、高い耐食性を有するステンレス鋼又はモリブデン鋼が、特に好適に用いられる。
台座2の形状は、ワイヤ3と共に洗浄用ブラシの用を成すものであれば特に限定されないが、略円筒形状のカップ5に収まりの良い、略円形の横断形状を有する形状が好ましい。
本実施例の台座2は、金属板が2重とされて略椀状の形状を有しているが、略円形の横断形状を有していれば必ずしもこの形状に限られず、平らな略円盤状の形状であっても良い。
台座2から下方に向けて、多数のワイヤ3,・・・が立設されている。
ワイヤ3,・・・の材質は、金属であれば特に限定されず、鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,モリブデン鋼,金,銅,真鍮等が用いられるが、耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼,銅,真鍮の他、鍍金,コーティング等によって表面が防錆処理された金属が好適である。高い耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼,金,銅又は真鍮が、特に好適に用いられる。
ワイヤ3の形状は特に限定されず、直線状,波状,コイル状等の各種形状が適用可能である。また、ワイヤ3,・・・の長さ,太さ,数及び間隔は、台座2と共に洗浄用ブラシの用を成せば、特に限定されない。
本実施例においては、帯状に束ねられたワイヤ3,・・・が、2重とされた台座2の円周部付近に挟持されリング状に設けられているが、必ずしもこの配置に限定されず、ワイヤ3,・・・を円柱状,角柱状等の任意形状に束ねた複数の束が、2重とされた台座2の円周部付近に挟持されて設けられていても良く、平らな台座2にワイヤ3,・・・が植設され剣山様の形状とされていても良い。
台座2及びワイヤ3として、グラインダー等の電動工具に取り付けて研磨,バリ取り,塗装剥離,洗浄等に用いられる市販のカップブラシを、加工して用いることもできる。
台座2上面の略中央から上方に向けて、支持棒材4が突設されている。支持棒材4の外周の少なくとも一部は螺子加工されカップ5と螺嵌されていて、上端には抓み4aが設けられ容易に回転できる様にされている。
本実施例においては、台座2上面の略中央に設けられた孔2aにばね座金を介して下方から嵌挿された六角ボルトが六角ナットと螺合されることによって支持棒材4が突設されると共に、前記六角ボルトの先端に六角ナット及び蝶ナットが螺合され溶接されて抓み4aが形成されているが、必ずしもこれに限定されない。
剛性を有しカップ5が高さ調節可能に係止できる部材であれば、必ずしも六角ボルトを用いる必要は無く、任意形状のボルトを用いても良い。外周が螺子加工されていないシンプルな支持棒材4に、ばね等の弾性を有する部材で上方に付勢されたカップ5が、摺動自在に設けられていても良い。
支持棒材4と台座2の結合方法は必ずしも螺着に限定されず、支持棒材4が台座2に溶接されていても良く、両者が一体として作成されていても良い。抓み4aは、その用を成せば必ずしも蝶ナットが螺着されて形成されている必要は無く、支持棒材4の先端が加工されて抓み4aが形成されていても良い。
支持棒材4の材質は、剛性を有する金属であれば特に限定されず、鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,モリブデン鋼等が用いられるが、耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼の他、鍍金,コーティング等によって表面が防錆処理された金属が好適である。軽量で、高い耐食性を有するステンレス鋼又はモリブデン鋼が、特に好適に用いられる。
支持棒材4と螺嵌されて係止され、ブラシ部1を上方から覆う様にして、下端が開放された略円筒形状のカップ5が設けられている。
カップ5の形状は、平らな鉄板及び曲面を有する鉄板の何れにも当接可能な略円形の下端形状を有し、且つ把持し易い形状であれば必ずしも略円筒形状に限られず、椀状であっても良く、手指の形を模した凹みが設けられた把持し易い形状であっても良い。
カップ5の材質は、剛性を有する金属であれば特に限定されず、鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,モリブデン鋼等が用いられるが、耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼の他、鍍金,コーティング等によって表面が防錆処理された金属が好適である。軽量で、高い耐食性を有するステンレス鋼又はモリブデン鋼が、特に好適に用いられる。金属製のソースポット又はオイルポットの市販品を加工して用いても良い。
カップ5上面の略中央は厚くされ、カップ5を貫通する螺子穴5bが設けられていて、外周が螺子加工された支持棒材4が、螺子穴5bと螺嵌されている。
本実施例においては、カップ5の略中央が穿孔されて孔が設けられると共に、六角ナットの螺子穴が前記孔と連通する様にして六角ナットが溶接されているが、螺子穴5bを形成する方法は必ずしもこれに限られず、任意形状のナットが溶接されていても良く、厚くされたカップ5の略中央が穿孔され螺子穴5bが形成されていても良い。また、高さ調節可能に係止されていれば、カップ5は必ずしも支持棒材4と螺嵌されている必要は無く、ばね等の弾性を有する部材で上方に付勢されたカップ5が、支持棒材4に摺動自在に設けられていても良い。
カップ5の下端は、全周に亘って内側が切削されて、鋭角の稜を有する摺擦部5aが設けられている。摺擦部5aは、略円周状であるから、平らな焼肉鉄板は元より、図3に示される様に、上に凸又は凹なる緩やかな曲面を有する略円盤状の焼肉鉄板に対しても、そのほぼ全部を当接させて摺擦することができる。先端が鋭角の稜とされているから、焦げやこびり付き汚れを取除くのに適している。本実施例においては内側が切削されて鋭角の稜が形成されているが、鋭角の稜を有する形状であればこれに限られず、外側が切削されていても良く、内側及び外側が共に切削されていても良い。
支持棒材4とカップ5が螺嵌されているから、支持棒材4を回転させることによってブラシ部1に対するカップ5の高さ位置が調節可能であり、調節後の高さ位置を維持することができる。摺擦部5aがワイヤ3,・・・よりも低い場合には摺擦部5aによる摺擦が可能であり、一方、摺擦部5aがワイヤ3,・・・よりも高い場合にはワイヤ3,・・・による摺擦が可能である。両者の高さ位置がほぼ等しい場合には、摺擦部5a及びワイヤ3,・・・による摺擦が可能である。
摺擦部5aで摺擦して粗方の焦げやこびり付き汚れを取除いた後、ワイヤ3,・・・で摺擦して、凹溝や小孔等の細部に付着した焦げやこびり付き汚れを除去すると共に鉄板全体を仕上げると、効率的な摺擦が可能である。
叙上の通り、本考案に係る焼肉鉄板の洗浄具は、堅牢な構造であって、力が加わっても容易に損壊しない。また、摺擦部5a及びワイヤ3,・・・の何れも金属製であって、本考案を用いて摺擦を行ったとしても、摩耗し難い。
また、例えばスチールウール等で摺擦すると使用者が怪我をする虞があるが、本考案はカップ5を把持して用いるから、ワイヤ3,・・・等の鋭利な部分が掌や手指に触れず、使用者が怪我をすることが回避される。
図4は、参考例の焼肉鉄板の洗浄具を示す斜視図である。図5は、参考例の焼肉鉄板の洗浄具を示す側方視断面図である。
参考例に係る焼肉鉄板の洗浄具は、図4及び図5に示される様に、剛性を有する金属で作成され略円形の横断形状を有する台座2,及び台座2から下方に向けて立設された多数のワイヤ3,・・・を有するブラシ部1,並びに剛性を有する金属で作成され、ブラシ部1を上方から覆う様に設けられた、下端が開放された略円筒形状のカップ5を具え、カップ5下端の全周に亘って鋭角の稜を成す摺擦部5aが設けられてなる。カップ5の略中央から下方へ向けて突設された支持棒材6の下端にはストッパー6aが設けられ、コイルばね7によって下方に付勢されたブラシ部1が、ストッパー6aで止められている。
ブラシ部1は、台座2とワイヤ3,・・・を具えている。
台座2は、剛性を有する金属で作成され、略円形の横断形状を有する。
台座2の材質は、剛性を有する金属であれば特に限定されず、鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,モリブデン鋼等が用いられるが、耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼の他、鍍金,コーティング等によって表面が防錆処理された金属が好適である。軽量で、高い耐食性を有するステンレス鋼又はモリブデン鋼が、特に好適に用いられる。
台座2の形状は、ワイヤ3と共に洗浄用ブラシの用を成すものであれば特に限定されないが、後述する略円筒形状のカップ5に収まりの良い、略円形の横断形状を有する形状が好ましい。
本実施例の台座2は、金属板が2重とされて略椀状の形状を有しているが、略円形の横断形状を有していれば必ずしもこの形状に限られず、平らな略円盤状の形状であっても良い。
台座2から下方に向けて、多数のワイヤ3,・・・が立設されている。
ワイヤ3,・・・の材質は、金属であれば特に限定されず、鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,モリブデン鋼,金,銅,真鍮等が用いられるが、耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼,銅,真鍮の他、鍍金,コーティング等によって表面が防錆処理された金属が好適である。高い耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼,金,銅又は真鍮が、特に好適に用いられる。
ワイヤ3の形状は特に限定されず、直線状,波状,コイル状等の各種形状が適用可能である。また、ワイヤ3,・・・の長さ,太さ,数及び間隔は、台座2と共に洗浄用ブラシの用を成せば、特に限定されない。
本参考例においては、帯状に束ねられたワイヤ3,・・・が、2重とされた台座2の円周部付近に挟持されリング状に設けられているが、必ずしもこの配置に限定されず、ワイヤ3,・・・を円柱状,角柱状等の任意形状に束ねた複数の束が、2重とされた台座2の円周部付近に挟持されて設けられていても良く、平らな台座2にワイヤ3,・・・が植設され剣山様の形状とされていても良い。
台座2及びワイヤ3として、グラインダー等の電動工具に取り付けて研磨,バリ取り,塗装剥離,洗浄等に用いられる市販のカップブラシを、加工して用いることもできる。
台座2の略中央は穿孔され、略円形状の孔2aが設けられていて、略円形の断面形状を有する支持棒材6が孔2aに摺動自在に挿通されている。支持棒材6の上端付近は、後述するカップ5と結合されている。
孔2aの形状及び支持棒材6の断面形状は、支持棒材6と台座2が互いに摺動可能であれば特に限定されず、多角形状等の任意形状であっても良い。
支持棒材6の材質は、剛性を有する金属であれば特に限定されず、鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,モリブデン鋼等が用いられるが、耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼の他、鍍金,コーティング等によって表面が防錆処理された金属が好適である。軽量で、高い耐食性を有するステンレス鋼又はモリブデン鋼が、特に好適に用いられる。
支持棒材6の下端には、略六角柱状で孔2aに係止可能なストッパー6aが設けられていて、ストッパー6aによって台座2が支持棒材6から外れない様にされている。本参考例においては、支持棒材6として六角ボルトを用いていて、ストッパー6aが支持棒材6と一体として作成されているが、台座2が外れることを防ぐのに充分な強度を有していれば必ずしもこれに限られず、別に作成されたストッパー6aが溶接されていても良く、又は任意形状のナットが螺着されてストッパー6aが形成されていても良い。
支持棒材6の上端付近は螺子加工されていて、下端が開放された略円筒形状のカップ5が、支持棒材6に螺着されブラシ部1を上方から覆う様にして設けられている。
カップ5上面の略中央は厚くされ、カップ5を貫通しない螺子穴5cが下方に向けて設けられていて、支持棒材6と螺着されている。本参考例においては、カップ5の略中央が穿孔されて孔が設けられると共に、六角袋ナットの螺子穴が前記孔と連通する様にして六角袋ナットが溶接されているが、螺子穴5cを形成する方法は必ずしもこれに限られず、厚くされたカップ5の略中央が穿孔され螺子穴5cが形成されていても良い。また、支持棒材6がカップ5と結合され固定されていれば必ずしも螺着による必要は無く、支持棒材6とカップ5が溶接されて結合されていても良く、支持棒材6とカップ5が一体として作成されていても良い。
カップ5の形状は、平らな鉄板及び曲面を有する鉄板の何れにも当接可能な略円形の下端形状を有し、且つ把持し易い形状であれば必ずしも略円筒形状に限られず、椀状であっても良く、手指の形を模した凹みが設けられた把持し易い形状であっても良い。
カップ5の材質は、剛性を有する金属であれば特に限定されず、鉄,炭素鋼,ステンレス鋼,モリブデン鋼等が用いられるが、耐食性を有するステンレス鋼,モリブデン鋼の他、鍍金,コーティング等によって表面が防錆処理された金属が好適である。軽量で、高い耐食性を有するステンレス鋼又はモリブデン鋼が、特に好適に用いられる。金属製のソースポット又はオイルポットの市販品を加工して用いても良い。
カップ5の下端は、全周に亘って内側が切削されて、鋭角の稜を有する摺擦部5aが設けられている。摺擦部5aは、略円周状であるから、平らな焼肉鉄板は元より、上に凸又は凹なる緩やかな曲面を有する略円盤状の焼肉鉄板に対しても、そのほぼ全部を当接させて摺擦することができる。先端が鋭角の稜とされているから、焦げやこびり付き汚れを取除くのに適している。本参考例においては内側が切削されて鋭角の稜が形成されているが、鋭角の稜を有する形状であればこれに限られず、外側が切削されていても良く、内側及び外側が共に切削されていても良い。
両端が台座2及びカップ5に当接され、支持棒材6を巻回する様にして、コイルばね7が設けられている。コイルばね7によってブラシ部1は下方に付勢されていて、押圧力が加わらないか又はコイルばね7の反発力よりも弱い場合、ワイヤ3,・・・の下端が摺擦部5aよりも低くなり、ワイヤ3,・・・のみによる摺擦が可能である。一方、コイルばね7の反発力よりも強い押圧力が加わると、カップ5の高さ位置は低くなり、ワイヤ3,・・・の下端と摺擦部5aの高さ位置を等しくすることができる。この状態で摺擦を行うと、ワイヤ3,・・・及び摺擦部5aの両者が鉄板に当接されるから、両者による摺擦が可能となる。
即ち、本参考例に係る焼肉鉄板の洗浄具は、カップ5を上から強く押圧すると摺擦部5a及びワイヤ3,・・・の両者による摺擦ができ、押圧力が弱い場合にはワイヤ3,・・・のみによる摺擦が可能であって、押圧力の大小のみによって、手間を掛けずに摺擦部5aの機能を発揮させるか否かを選択することができる。摺擦部5aで摺擦し粗方の焦げやこびり付き汚れを取除く場合に、より強い力が必要とされるから、強い押圧力によって摺擦部5aの機能が発揮されることは合理的であり、効率的な洗浄が可能である。
叙上の通り、本参考例に係る焼肉鉄板の洗浄具は、堅牢な構造であって、力が加わっても容易に損壊しない。また、摺擦部5a及びワイヤ3,・・・の何れも金属製であって、本参考例の洗浄具を用いて摺擦を行ったとしても、摩耗し難い。
また、例えばスチールウール等で摺擦すると使用者が怪我をする虞があるが、本参考例の洗浄具はカップ5を把持して用いるから、ワイヤ3,・・・等の鋭利な部分が掌や手指に触れず、使用者が怪我をすることが回避される。
1 ブラシ部
2 台座
2a 孔
3 ワイヤ
4,6 支持棒材
4a 抓み
5 カップ
5a 摺擦部
5b,5c 螺子穴
6a ストッパー
7 コイルばね
2 台座
2a 孔
3 ワイヤ
4,6 支持棒材
4a 抓み
5 カップ
5a 摺擦部
5b,5c 螺子穴
6a ストッパー
7 コイルばね
Claims (2)
- 剛性を有する金属で作成され略円形の横断形状を有する台座,及び台座から下方に向けて立設された多数のワイヤを有するブラシ部,剛性を有する金属で作成され台座上面の略中央から上方へ向けて突設された支持棒材,並びに剛性を有する金属で作成され支持棒材に高さ調節可能に係止されブラシ部を上方から覆う様に設けられた下端が開放された略円筒形状のカップを具え、カップ下端の全周に亘って鋭角の稜を成す摺擦部が設けられてなることを特徴とする焼肉鉄板の洗浄具。
- 支持棒材がカップに螺嵌されてなることを特徴とする請求項1に記載の焼肉鉄板の洗浄具。
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R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
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