JP3139414B2 - 生体内活動部位推定方法及び生体内活動部位推定装置 - Google Patents

生体内活動部位推定方法及び生体内活動部位推定装置

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JP3139414B2 JP09140362A JP14036297A JP3139414B2 JP 3139414 B2 JP3139414 B2 JP 3139414B2 JP 09140362 A JP09140362 A JP 09140362A JP 14036297 A JP14036297 A JP 14036297A JP 3139414 B2 JP3139414 B2 JP 3139414B2
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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体体表面頭皮上
で測定された電磁場分布に基づいて、生体内の電流ダイ
ポールを推定する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、生体内電流ダイポール推定に
おいては、特に、人間の頭皮上で測定された電磁場分布
から脳内の活動部位を推定する手法として用いられてお
り、この活動部位を知ることによって脳の高次機能や脳
内疾患部位に関する知見を得ることができる。
【0003】その一般的な方法は以下のようなものであ
る。
【0004】脳内の神経細胞(ニューロン)が外部から
の刺激によって興奮すると、ニューロン同士を結ぶ結線
(軸索)にパルス状の電流が流れるが、その電流によっ
て頭部の周囲に微弱な電磁場が生じる。その電磁場の源
泉を電流ダイポール(以下、ダイポールと称する)と呼
ばれる電流素片でモデル化し、ダイポールの6個のパラ
メータを推定することによって脳内活動部位を推定す
る。ここで、6個のパラメータとは、位置を指定する3
成分(x’)、方向を指定する2成分(e)、およびダ
イポールの大きさ(q)である。ダイポールの方向と大
きさとをまとめてqeと書き、モーメント・ベクトルと
呼ぶ場合もある。以下では、これらの6個のパラメータ
をまとめてθで表すものとする。
【0005】ダイポールのパラメータを推定する従来の
方法は、以下のように行われるのが一般的である。以下
では、頭皮上で測定した磁場分布に基づいて脳内の活動
部位を推定する方法を例に挙げて説明するが、脳以外の
生体部位においても同様な方法で活動部位の推定が行わ
れる。また、磁場分布の代わりに電位分布を用いる場合
でも本質的な違いはない。
【0006】従来の手法においては、以下に定義される
二乗誤差E
【0007】
【数1】 を最小にするパラメータを推定値とする。ここに、
【0008】
【外1】 は磁場の測定値、xiはi番目の測定点の座標、nは測
定点の数、mはダイポールの数である。f(xi,θj
は、パラメータθjで指定されるj番目のダイポールに
よってi番目の測定点に生じる磁場の理論値であり、以
下のように計算することができる。
【0009】
【数2】
【0010】ここで、niはi番目の測定点における磁
場センサの法線成分であり、‖・‖はベクトルのノルム
を表す。これらのダイポール・パラメータを推定する方
法としては、例えば、Levenberg-Marquardt法やPowell
法などの非線形最適化アルゴリズムが用いられている。
これら非線形最適化アルゴリズムにおいては、例えば今
野浩、山下浩著、「非線形計画法」、日科技連、198
7年(以下、文献1と称する)に詳しく記載されてい
る。
【0011】磁場を計算するその他の方法として、マト
リクスを用いた方法がある。この場合、脳の形状を近似
した多面体を用い、多面体の各格子点に大きさが1のダ
イポールを向きを固定して配置する。ダイポールの向き
は通常多面体の面に垂直に固定する。このとき、ダイポ
ールによって生成される磁場分布fは、
【0012】
【数3】 となる。ここでfはn個の測定点における磁場の理論値
を並べたn次元実ベクトル、qは、m個のダイポールの
大きさを表す変数を並べたm次元実ベクトルである。n
行m列のマトリクスFの成分は、固定されたダイポール
の位置および方向から、以下のように表される。
【0013】
【数4】
【0014】この定式化によって、推定すべきパラメー
タは、各格子点にあるダイポールの大きさqのみとな
る。この場合、二乗誤差‖B0−Fq‖2を最小にするダ
イポール分布
【0015】
【外2】 は、線形方程式(正規方程式)
【0016】
【数5】 を解くことによって得られる。しかしながら、生体内活
動部位推定では通常Fが特異であるため、一意な解が得
られない場合が多い。そこで、二乗誤差を最小にする解
の中で、その大きさ−q−の最小な解が最適であるとい
う制約条件をつけて一意な解を得る方法が知られてい
る。この方法においては、Fの擬逆行列(または一般逆
行列と呼ばれる)F+を用いて、最小二乗解が
【0017】
【数6】 で与えられる。
【0018】擬逆行列を用いたパラメータ推定として
は、例えばG.H.Golub and C.F.Van Loan, "Matrix Comp
utation (Third Edition)," Johns Hopkins University
Press, 1996(以下、文献2と称する)に詳しく記載さ
れている。
【0019】上述したような従来の手法においては、二
乗誤差Eを最小にするパラメータが最適なパラメータで
あるとされていた。しかしながら、統計学の教えるとこ
ろによると、測定したデータ(ここでは磁場分布)に対
して設定したモデル(ここではダイポール)で用いられ
るパラメータの数が多くなれば多くなるほど、二乗誤差
が小さく出ることが知られている。これは、余分なパラ
メータのために、真の測定データとは無関係な雑音にま
でモデルが過剰適合してしまうからである。したがって
この場合、二乗誤差を最小にするパラメータが得られた
としても本来のデータが持つ構造をとらえているとは限
らない。すなわち、ダイポール数が未知の場合に推定の
評価関数として二乗誤差を用いると、正しいダイポール
数を推定することができない。
【0020】脳内活動部位推定の例で言えば、余分なダ
イポールを用いることによって、本来活動していない部
位まで活動部位として推定してしまう可能性がある。こ
れを医療に応用した場合は、正常な部位を切除してしま
うような重大な過失を招く虞れがある。
【0021】推定の評価基準として二乗誤差以外の量を
用いる方法としては、例えば、特開平3−277345
号公報(以下、文献3と称する)に開示されているもの
がある。
【0022】図5は、特開平3−277345号公報に
開示されているダイポール推定方法を示すフローチャー
トである。
【0023】なお、ここではその概略だけを述べるにと
どめる。
【0024】この方法においては、磁場の測定値と理論
値との二乗誤差と、ダイポール・モーメントの総和をコ
スト関数Eとして計算する(ステップS101)。
【0025】コスト関数Eを式で表せば、
【0026】
【数7】 となる。ここでωは定数、αは正の実数である。乱数を
発生させてダイポール・パラメータ(位置またはモーメ
ント・ベクトル)をΔXだけ変化させる(ステップS1
08)。
【0027】ΔXの大きさとしては、あらかじめ予想さ
れる変数Xの最大値を基準として、その10分の1から
1000分の1とする。その後、このパラメータの変位
によるコスト関数の変化量ΔEを計算し(ステップS1
10)、ΔEの値が負ならばその変位を受け入れ(ステ
ップS111)、ΔEが正の場合はΔEから計算される
確率分布に従ってその変位を受け入れる(ステップS1
16)。
【0028】この方法の特徴としては、二乗誤差の代わ
りに、二乗誤差とダイポール・モーメントの大きさとの
総和を用いていることと、ダイポール・パラメータを離
散化し、シミュレーテッド・アニーリングと呼ばれる方
法で最適なパラメータを探索することである。シミュレ
ーテッド・アニーリングに関しては、S.Kirkpatricketa
l., "Optimization by Simulated Annealing," Scienc
e, Vol.220, pp.671-680, 1983(以下、文献と称する
4)に詳しく記載されている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のものにおいては以下に記載するような問
題点がある。
【0030】例えば、文献3においては、ダイポール・
モーメントの大きさを評価関数に取り込むことによって
自由度が制限されるため、ダイポールの数が未知である
場合においても最適なダイポール数が得られるとされて
いるが、これには理論的根拠が無い。このことは、式
(7)における二つの定数ω、αの値の決め方が明確に
与えられていないことからもわかる。
【0031】また、ダイポール・モーメントの総和がな
るべく小さくなるような解を得ようとする制約条件は、
擬逆行列を用いた方法と同じであるが、この方法では得
られた活動部位が広がってしまい、はっきりとした活動
部位が得られないことが知られている。
【0032】さらに、パラメータの変更方法の効率が悪
いため、計算時間がかかるという問題点もある。例え
ば、あるダイポールの大きさを0にするためには、最悪
の場合1000回の繰り返しが必要となる。
【0033】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、ダイポール
数が未知の場合でも生体内活動部位の位置と個数とを正
確にかつ高速に推定できる生体内活動部位推定方法及び
生体内活動推定装置を提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、生体体表面上で測定された電磁場分布及び
形状データを入力とし、前記電磁場分布の源泉として1
個または複数の電流ダイポールを生体内部に仮定し、前
記電流ダイポールの方向、大きさ及び個数を推定する生
体内活動部位推定方法において、前記電流ダイポールに
よって生じる電磁場分布の理論値と前記電磁場分布との
誤差Eを最小にするように各電流ダイポールの方向及び
大きさを推定する第1の工程と、前記電流ダイポールの
位置する格子点に前記電流ダイポールの削除を示す有効
格子点変数を割り当て、前記電流ダイポールの数と、前
記電磁場分布の測定点の数及び前記誤差Eとから損失関
数Lを計算する第2の工程と、前記損失関数Lが減少す
るように前記有効格子点変数を更新する第3の工程とを
有することを特徴とする。
【0035】また、前記第1の工程にて、各格子点に配
置された電流ダイポールが各電磁場分布の測定点に生成
する電磁場の大きさを指定するマトリクスFを用いて電
磁場分布の理論値を算出し、前記第1の工程、前記第2
の工程及び前記第3の工程を実行し、前記第3の工程で
更新された有効格子点変数に基づいて、前記マトリクス
Fから列を削除する第4の工程を実行し、前記第1の工
程、前記第2の工程、前記第3の工程及び前記第4の工
程を所定の終了条件が満たされるまで繰り返し実行する
ことを特徴とする。
【0036】また、前記第3の工程にて、前記有効格子
点変数の更新時に、更新の対象となる格子点をランダム
に選択し、所定の条件を満足した場合に前記選択された
格子点に位置する電流ダイポールを削除することを特徴
とする。
【0037】また、前記第3の工程にて、各格子点に位
置する電流ダイポールの大きさが小さいものほど選択さ
れる確率が高くなる確率分布を前記格子点に割り当て、
前記確率分布に基づいて更新の対象となる格子点を選択
することを特徴とする。
【0038】また、前記第3の工程にて、各格子点に位
置する1個の電流ダイポールが、単独で生成する電磁場
分布と前記電磁場分布との単独誤差E1を計算し、前記
単独誤差E1が大きいほど選択される確率が高くなる確
率分布を前記格子点に割り当て、該確率分布に基づいて
更新の対象となる格子点を選択することを特徴とする。
【0039】また、前記第3の工程にて、前記有効格子
点変数の更新時に、更新の対象となる格子点をランダム
に選択し、前記選択された格子点を更新することによる
前記損失関数Lの変化量ΔLを計算し、前記損失関数の
変化量ΔLから更新受理確率を算出し、前記更新受理確
率に基づいて、前記格子点の更新を受理することを特徴
とする。
【0040】また、前記第3の工程にて、各格子点に位
置する電流ダイポールの大きさが小さいものほど選択さ
れる確率が高くなる確率分布を前記格子点に割り当て、
前記確率分布に基づいて更新の対象となる格子点を選択
し、前記選択された格子点を更新することによる前記損
失関数Lの変化量ΔLを計算し、前記損失関数の変化量
ΔLから更新受理確率を算出し、前記更新受理確率に基
づいて、前記格子点の更新を受理することを特徴とす
る。
【0041】また、前記第3の工程にて、各格子点に位
置する1個の電流ダイポールが、単独で生成する電磁場
分布と前記電磁場分布との単独誤差E1を計算し、前記
単独誤差E1が大きいほど選択される確率が高くなる確
率分布を前記格子点に割り当て、該確率分布に基づいて
更新の対象となる格子点を選択し、前記選択された格子
点を更新することによる前記損失関数Lの変化量ΔLを
計算し、前記損失関数の変化量ΔLから更新受理確率を
算出し、前記更新受理確率に基づいて、前記格子点の更
新を受理することを特徴とする。
【0042】また、前記損失関数Lとして、前記有効格
子点の数と前記電磁場分布の測定点の数および前記誤差
Eから計算される記述長を用いることを特徴とする。
【0043】また、前記損失関数Lとして、前記有効格
子点の数と前記電磁場分布の測定点の数及び前記誤差E
から計算される情報量基準を用いることを特徴とする。
【0044】また、前記損失関数Lとして、前記有効格
子点の数と前記電磁場分布の測定点の数及び前記誤差E
とから計算されるストラクチュラル・リスク(Structur
ul Risk)を用いることを特徴とする。
【0045】また、前記損失関数Lとして、磁場分布の
測定点の数及び前記誤差Eとの和を用いることを特徴と
する。
【0046】また、被検体の周囲に設けられ、前記被検
体の電磁場分布及び形状データを検出する検出手段と、
該検出手段にて検出されたデータを測定する測定手段
と、該測定手段において測定されたデータに基づいて演
算を行う演算手段とを有し、生体体表面上で測定された
電磁場分布及び形状データを入力とし、前記電磁場分布
の源泉として1個または複数の電流ダイポールを生体内
部に仮定し、前記電流ダイポールの方向、大きさ及び個
数を推定する生体内活動部位推定装置において、前記演
算手段は、前記電流ダイポールによって生じる電磁場分
布の理論値と前記電磁場分布との誤差Eを最小にするよ
うに各電流ダイポールの方向及び大きさを推定し、前記
電流ダイポールの位置する格子点に前記電流ダイポール
の削除を示す有効格子点変数を割り当て、前記電流ダイ
ポールの数と、前記電磁場分布の測定点の数及び前記誤
差Eとから損失関数Lを計算し、前記損失関数Lが減少
するように前記有効格子点変数を更新することを特徴と
する。
【0047】(作用)ダイポールの個数が未知の場合
に、推定の良さの指標として、ダイポールの個数mを考
慮した次の損失関数LMDLを用いる。
【0048】
【数8】 ここで、Eは二乗誤差、nは測定点の数、mはダイポー
ルの数、lnは自然対数である。この量は、情報理論に
おいて知られている記述長最小(Minimum Description
Length, MDL )原理における損失関数であり、この量L
MDLを最小にするダイポール・パラメータおよびダイポ
ール数を最適であるとする。
【0049】上述したLMDLの定義式(8)の第1項
は、二乗誤差に比例する項で、データとモデルとのフィ
ッティングの良さを表す。多数のダイポールを用いると
小さな二乗誤差を得ることができるが、LMDLの第2項
目はパラメータ数(ダイポールの数)に比例して大きく
なるため、LMDLの最小化という意味では不利になる。
すなわち、第2項目は過剰なパラメータ数に対するペナ
ルティ項の役割を担っている。この機構によって、過剰
なダイポールの使用を抑制することができ、適切なダイ
ポール数を推定することが可能となる。
【0050】この記述長を用いたパラメータ数の推定に
関する理論的基盤は、例えば、Rissanen, Modeling by
Shortest Data Description, Automatica, Vol.14, pp.
465-471, 1978 (以下、文献5と称する)に詳しく記載
されている。
【0051】しかしながら、ダイポール数が未知の場
合、LMDLを最小化する過程においては、ダイポールの
個数を変化させながら全ての組み合わせを試みて、その
中からLMDLを最小にするダイポールの組を見いださな
くてはならない。例えば、活動部位の候補となりうるダ
イポールの数が100個ある場合、その組み合わせの数
Nは
【0052】
【数9】 となり、莫大な数の組み合わせを考慮しなければならな
い(
【0053】
【外3】 はn個の中からr個を選ぶ組み合わせの数)。
【0054】本発明では、LMDLの最小化を効率的に行
うために、以下のような方法を用いる。まず、活動部位
のモデルとなるダイポールを多数(ダイポール数をsと
する)用意し、磁場の測定値と理論値との二乗誤差を最
小にするダイポール・パラメータ
【0055】
【外4】 を擬逆行列を用いて求める。この場合、ダイポールの位
置は脳の形状を近似した格子点にあり、方向も固定され
ているので、未知パラメータは各ダイポールの大きさq
だけである。
【0056】次に、各格子点にあるダイポールの有効性
を指定する有効格子点変数σ=(σ 1,・・・,σsT
を導入する(Tは転置を表す)。各σi(i=1,・・
・,s)は、i番目の格子点に存在するダイポールを使
用するかしないかを表し、使用する場合は1、使用しな
い場合は0となる。この有効格子点変数を考慮すると、
二乗誤差Eは、
【0057】
【数10】 となる。また、損失関数LMDLは以下のように表すこと
ができる。
【0058】
【数11】 ここで、
【0059】
【数12】 である。式(13)を最小化するには、εMDL=Eexp
(CMDLm)を最小化すればよい。εMDLを有効格子点変
数σを用いて表すと、
【0060】
【数13】 ここで、
【0061】
【数14】 とする。
【0062】この損失関数εMDLが減少するように有効
格子変数を変更するには、以下のようにする。
【0063】まず、変更の対象となる更新点を選択す
る。これを例えばk番目の格子点とする。
【0064】次に、k番目の格子点にあるダイポールを
有効とするかどうかを示す有効格子点変数σkをσ'k
変更する。この変更による損失関数の変化ΔεMDLは、
【0065】
【数15】 となる。ここで、
【0066】
【数16】 である。Ek>0かつyk>0のときにσ'k=0となるよ
うに有効格子点変数を更新すれば、
【0067】
【数17】 となり、変更前の値σkにかかわらず、εMDLは減少する
か、もしくは変化しない。
【0068】このようにして本発明では、不要なダイポ
ールを削除し、損失関数εMDLすなわちLMDLを最小にす
るダイポール分布を効率よく推定することができる。
【0069】ここでは損失関数としてLMDLを用いて説
明したが、後述する実施の形態から明らかになるよう
に、本発明では、式(8)に示す損失関数の他に、例え
ば、赤池の情報量基準LAICに基づく評価関数も使用す
ることが可能であり、また、ストラクチュラル・リスク
最小化原理に基づく損失関数LSRMも使用することが可
能である。
【0070】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、以下に用いる記号
は特に言及しない限り今まで用いてきた記号の説明に従
うものとする。特に、損失関数L、あるいはεについて
は、陽にLMDL、LAICなどと記していない場合には、ど
の損失関数を用いてもよいことを意味する。また、以下
の実施の形態では、生体(以下、被験者と呼ぶ)の頭皮
上で測定された磁場分布から、脳内の活動部位を推定す
る方法について説明するが、例えば、被験者の胸部で電
磁場分布を測定し、心臓内の活動部位を推定する場合で
も同様な方法で行うことができる。さらには、消化器官
や筋肉中での活動部位の推定にも用いることができる。
【0071】図1は、本発明の生体内活動部位推定方法
の実施の一形態を示すフローチャートである。
【0072】まず、ステップS1において、被験者の頭
皮上のn箇所で測定された電磁場分布データおよび被験
者の頭部形状、脳の形状などに関するデータを読み込
む。
【0073】電磁場分布データの測定においては、電場
分布(すなわち脳波)を測定する場合は脳波計が、磁場
分布を測定する場合は超伝導量子干渉素子デバイス(Su
perconducting Quantum Interference Device, SQUID)
がそれぞれ用いられる。通常、測定点は被験者の頭皮上
に20箇所から150箇所に設定される。測定の際に
は、測定点の座標や頭部の基準点(例えば鼻根、左右の
耳など)の位置も同時に記録しておく。
【0074】また、頭部形状は、例えば、MRI装置や
X線CTスキャンなどを用いて測定する。頭部形状の測
定には、上述したような装置が必要であることや時間が
かかるという短所があるため、実際の頭部形状の代わり
として、例えば、頭部を球で近似したモデルを用いても
よい。球モデルを用いた場合には、推定精度が多少劣る
が、計算負荷を軽減する効果がある。
【0075】次に、ステップS2において、ステップS
1にて読み込んだ頭部形状データに基づいて、被験者の
頭部を多面体、例えば三角形の集合で近似し、格子点を
生成する。
【0076】ここで、頭部モデルは、MRIを用いて撮
影された頭部断層画像から構成されたものが考えられ
る。
【0077】さらに、脳内活動部位のモデルとして、各
三角形の面内に大きさ1の単位ダイポールを配置する。
このときのモデルダイポールの数をmとする。ダイポー
ルの方向は未知数として求めることもできるが、例え
ば、その方向を三角形の面に対して垂直に固定して推定
することも可能である。ダイポールの方向をこのように
設定するのは、皮質にある神経細胞の軸索が、皮質の表
面に対してほぼ垂直になっているという生理学的知見に
基づいている。以下、本形態においては、ダイポールの
方向を上述のように三角形の面に対して垂直に固定し、
大きさのみを求める場合について説明するが、方向を未
知として推定する場合も全く同様な方法で推定すること
が可能である。
【0078】次に、ステップS3において、格子点上に
配置されたダイポールを推定に使用するか否かを設定す
る有効格子点変数を初期化する。
【0079】推定の開始時点では全てのダイポールを用
いるので、全ての有効格子点変数を1にする。σt
(1,…,1)T
【0080】それ以降は、変数の上付添字tによってt
回目のループにおける変数の値を表すことにする。ま
た、損失関数の最小値を記録する変数Lminをなるべく
大きな数に設定する。Lminの初期値としては、例え
ば、倍精度変数を用いる場合Lmin=264−1などとす
る。
【0081】次に、ステップS4において、カウンタt
を0に初期化する。
【0082】次に、ステップS5において、擬逆行列を
用いて、二乗誤差E=‖B0−Fq‖2を最小にするダイ
ポール分布を推定する。
【0083】ダイポール分布の推定は以下のように行
う。
【0084】推定の開始時点では、全てのダイポールを
用いるので、擬逆行列F+を測定データB0に掛けるだけ
でよい。擬逆行列は、マトリクスFの特異値分解(Sing
ular Value Decomposition, SVD)
【0085】
【数18】 を利用する。ここで、U,Λ,Vはそれぞれn×m,m
×m,m×mのマトリクスであり、ui,viは、それぞ
れマトリクスU,Vのi列を表す列ベクトルである。ま
た、diag(λ1,λ2,…)は、Fの特異値λ1,λ2,…
を対角成分とする対角行列を表し、rはFのランクを表
す。SVDの結果を用いて、Fの一般逆行列F+は次の
ように書ける。
【0086】
【数19】 さらに、この一般逆行列を用いれば二乗誤差Eを最小に
するパラメータ
【0087】
【外5】
【0088】
【数20】 で与えられる。式(29)における和は、必ずしもrま
で取る必要はなく、例えば、最大特異値λmaxとi番目
の特異値との比が、ある正数eよりも大きい間だけ和を
取る方法や、二乗誤差があらかじめ推定される雑音分布
の大きさよりも大きい間だけ取る方法なども可能であ
る。これによって雑音の影響を小さくする効果がある。
【0089】次に、ステップS6において、ステップS
5で推定したダイポールが生成する磁場と磁場の測定値
との二乗誤差E、測定点の数nおよびダイポールの数
【0090】
【数21】 を用いて、損失関数を計算する。
【0091】この損失関数としては、例えば、次式で定
義される記述長
【0092】
【数22】 または赤池の情報量基準(Akaike Information Criteri
on, AIC )
【0093】
【数23】 などを用いることができる。この赤池の情報量基準を用
いたパラメータ数の推定に関する理論的基盤は、例えば
文献、石黒ほか、情報量統計学、共立出版、1983
(以下、文献6と称する)に詳しく記載されている。
【0094】また、次式で定義されるストラクチュラル
・リスク最小化(Structural RiskMinimization, SRM
)原理の損失関数を用いても良い。
【0095】
【数24】 ここで、dVC(m)はパラメータ数m個のモデルの“表現
力”の指標となる量で、Vapnik-Chervonenkis(VC)
次元と呼ばれるものである。ηはE0を観測データに依
らない真の二乗誤差として、不等式
【0096】
【数25】 が確率1−ηで成立することを表し、[x]+=Max
(x,0)である。定数c=a(p)τは、以下の量か
ら計算される。
【0097】
【数26】 ここで、dμ(B0)はデータB0の発生する確率分布で
ある。分布dμ(B0)は一般に未知であるため、τ
は、
【0098】
【数27】 で計算した値を用いてもよい。評価関数LSRMが個数推
定に有効であることの理論的基盤は、例えば、V.N.Vapn
ik, The Nature of Statistical Learning Theory, Spr
inger, NY, 1995 (以下、文献7と称する)に詳しく記
載されている。
【0099】損失関数としてLSRMを用いた場合、作用
で説明した方法をそのまま適用することができないた
め、以下のようにする。
【0100】例えば、損失関数を二乗誤差とダイポール
の数の和
【0101】
【数28】 とし、αは常に不等式LSRM≦Lαを満たすように定め
る。このようにすれば、Lαを最小にするパラメータを
探索することによって、LSRMを最小化することが可能
となる。
【0102】次に、損失関数が減少するように有効格子
点変数を更新する(ステップS7)。
【0103】更新の方法は、作用の項で説明した方法を
用いる。また、ここで用いられる記号は、作用の項の説
明に準ずる。
【0104】図2は、図1に示した生体内活動部位推定
方法における有効格子点変数の更新方法の実施の一形態
を示すフローチャートである。
【0105】ステップS13においては、s個の格子点
の中から更新の対象となる格子点(例えばk番目の格子
点)を一様乱数を用いて選択する。格子点の選択方法は
この限りでなく、例えば、格子点に存在するダイポール
のモーメントが小さいほど高い確率で選択されるような
確率分布を割り当てることも可能である。これによっ
て、あまり重要でないダイポールを優先的に削除するこ
とができ、効率的である。また、各格子点に存在するダ
イポールが単独で生成する磁場と測定磁場との二乗誤差
(これを単独二乗誤差とする)を計算し、この単独二乗
誤差が大きいものほど高い確率で選択されるような確率
分布を割り当てることも可能である。これによって、二
乗誤差の減少に貢献しないダイポールを優先的に削除す
ることができる。
【0106】次に、ステップS14において、
【0107】
【数29】 を計算し、ステップS15へ進む。
【0108】ステップS15においては、yk>0なら
ばステップS16に進み、yk≦0ならばステップS8
へ進む。
【0109】ステップS16においては、格子点kにあ
るダイポールの二乗誤差Eへの寄与Ek=E−ykを計算
し、ステップS17へ進む。
【0110】ステップS17においては、Ek>0なら
ばステップS18ヘ進み、Ek≦0ならばステップS8
へ進む。
【0111】ステップS18においては、
【0112】
【外6】 =0とし、k番目の格子点にあるダイポールを削除す
る。
【0113】上述したステップS13からステップS1
8までの工程は、以下に述べるように確率的に行うこと
も可能である。
【0114】図3は、図1に示した生体内活動部位推定
方法における有効格子点変数の更新方法の実施の他の形
態を示すフローチャートであり、確率的な有効格子点変
数の変更方法を示している。
【0115】ステップS19においては、ステップS1
3における方法と同様な方法で変更対象となる格子点を
選択し、ステップS20に進む。
【0116】ステップS20においては、選択されたk
番目の有効格子点変数の値を反転させる。
【0117】なお、
【0118】
【外7】
【0119】
【外8】 値の反転とは、現在の値が1ならば0に、1ならば0に
する事を言う。
【0120】ステップS21においては、ステップS2
0における変更による損失関数の変化Δεを計算し、ス
テップS22に進む。
【0121】ステップS22においては、変更受理確率
P=exp[−Δε/Tt]/Zを計算する。ここで、
Zは正規化定数、Ttはループのカウントがtの時の温
度パラメータである。この温度パラメータの値が大きけ
れば、損失関数の変化(増加または減少)の方向がラン
ダムになり、小さければ減少する方向への変化が生じや
すくなる。温度パラメータTtは、ループのカウンタの
増加とともに減少するように設定する。その減少のさせ
方としては、例えば、c/log(1+t)≧Ttを満
たすように減少させる方法や、c/(1+t)=Tt
する方法などがある。ここでcは正数である。
【0122】このように、損失関数が増加する方向への
変化も確率的に許容することにより、局所最小解に陥る
ことを防止し、確実に最小解を探索することが可能とな
る。この温度パラメータの減少規則に関しては、例え
ば、S.Geman and D.Geman, Stochastic Relaxation, Gi
bbs Distributions, and the Bayesian Restoration of
Images, IEEE Trans. Patt. Ana. Mach. Int., PAMI-6,
P.721, 1984 (以下、文献8と称する)などに詳しく
記載されている。
【0123】ステップS23においては、一様乱数rを
発生させ、ステップS24に進む。
【0124】ステップS24においては、rとPとを比
較し、r>PならばステップS25に進み、そうでなけ
ればステップS26に進む。
【0125】ステップS25においては、反転された格
子点変数を受理し、
【0126】
【外9】 に変更を保存してステップS8へ進む。
【0127】ステップS26においては、反転された格
子点変数は受理せず、
【0128】
【外10】 を変更せずにステップS8へ進む。
【0129】ここで、図1に戻り、ステップS8以降の
処理について説明する。
【0130】ステップS8においては、現時点での損失
関数の値LtとLminとを比較し、L t≦Lminならばステ
ップS9へ進み、Lt>LminならばステップS11に進
む。
【0131】ステップS9では、現時点での損失関数の
値LtをLminに、有効格子点σtの値をσminにそれぞれ
保存し、ステップS10に進む。
【0132】ステップS10においては、ループのカウ
ンタtの値を一つ増やし、ステップS7へ戻る。
【0133】ステップS11においては、所定の終了条
件が満たされているかどうかを調べ、終了条件が満たさ
れているならば処理を終了し、満たされていなければス
テップS12へ進む。
【0134】終了条件としては、ループのカウンタtが
所定のある一定値tmaxに達すること、あるいは損失関
数がある一定期間減少しないこと、あるいは温度パラメ
ータTが所定の最小値Tminに到達すること、などとす
る。
【0135】ステップS12においては、有効格子点変
数σtが0となっている格子点に対応する列をマトリク
スFから削除し、ステップS5へ進み、更新されたマト
リクスFを用いて、再度ダイポール分布を推定する。ダ
イポールを削除することによって損失関数Lは減少する
が、削除後のダイポール分布は、二乗誤差をなるべく小
さくするという意味ではまだ改善の余地がある。そこ
で、削除されていないダイポールのパラメータを再度推
定し直すことにより、さらに二乗誤差を小さくし、その
結果として損失関数を小さくすることができる。
【0136】以下に、上述した生体内活動部位推定方法
が適用された生体内部位推定装置の一構成例について簡
単に説明する。
【0137】図4は、図1に示した生体内活動部位推定
方法が適用された生体内部位推定装置の実施の一形態を
示す図である。
【0138】図4に示すように、被検体の頭部4の周囲
に設けられ、被検体頭部4の電磁場分布及び形状データ
を検出する検出手段であるピックアップコイル3と、ピ
ックアップコイル3において検出されたデータを測定す
る測定手段2と、測定手段2において測定されたデータ
に基づいて演算を行う演算手段1とから構成されてお
り、演算手段1において、上述した一連の演算動作が行
われる。
【0139】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、二乗誤差を評価関数として用いる従来方法
では不可能であったダイポールの個数推定が可能とな
る。
【0140】また、本発明においては、まず擬逆行列を
用いて推定を行い、その後に不要なダイポールを変更す
るという方法を用いているため、繰り返し個数の変更と
評価関数の比較をする必要がある従来手法よりも高速な
個数推定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体内活動部位推定方法の実施の一形
態を示すフローチャートである。
【図2】図1に示した生体内活動部位推定方法における
有効格子点変数の更新方法の実施の一形態を示すフロー
チャートである。
【図3】図1に示した生体内活動部位推定方法における
有効格子点変数の更新方法の実施の他の形態を示すフロ
ーチャートである。
【図4】図1に示した生体内活動部位推定方法が適用さ
れた生体内部位推定装置の実施の一形態を示す図であ
る。
【図5】特開平3−277345号公報に開示されてい
るダイポール推定方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 演算手段 2 測定手段 3 ピックアップコイル 4 被検体頭部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−66038(JP,A) 特開 平9−56688(JP,A) 特開 平4−8347(JP,A) 特開 平3−277345(JP,A) 特開 平6−121776(JP,A) 特開 平8−299295(JP,A) 特開 平6−311975(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/05

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体体表面上で測定された電磁場分布及
    び形状データを入力とし、前記電磁場分布の源泉として
    1個または複数の電流ダイポールを生体内部に仮定し、
    前記電流ダイポールの方向、大きさ及び個数を推定する
    生体内活動部位推定方法において、 前記電流ダイポールによって生じる電磁場分布の理論値
    と前記電磁場分布との誤差Eを最小にするように各電流
    ダイポールの方向及び大きさを推定する第1の工程と、 前記電流ダイポールの位置する格子点に前記電流ダイポ
    ールの削除を示す有効格子点変数を割り当て、前記電流
    ダイポールの数と、前記電磁場分布の測定点の数及び前
    記誤差Eとから損失関数Lを計算する第2の工程と、 前記損失関数Lが減少するように前記有効格子点変数を
    更新する第3の工程とを有することを特徴とする生体内
    活動部位推定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の生体内部位測定方法に
    おいて、 前記第1の工程にて、各格子点に配置された電流ダイポ
    ールが各電磁場分布の測定点に生成する電磁場の大きさ
    を指定するマトリクスFを用いて電磁場分布の理論値を
    算出し、 前記第1の工程、前記第2の工程及び前記第3の工程を
    実行し、 前記第3の工程で更新された有効格子点変数に基づい
    て、前記マトリクスFから列を削除する第4の工程を実
    行し、 前記第1の工程、前記第2の工程、前記第3の工程及び
    前記第4の工程を所定の終了条件が満たされるまで繰り
    返し実行することを特徴とする生体内活動部位推定方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の生体内
    活動部位推定方法において、 前記第3の工程にて、前記有効格子点変数の更新時に、
    更新の対象となる格子点をランダムに選択し、所定の条
    件を満足した場合に前記選択された格子点に位置する電
    流ダイポールを削除することを特徴とする生体内活動部
    位推定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の生体内
    活動部位推定方法において、 前記第3の工程にて、各格子点に位置する電流ダイポー
    ルの大きさが小さいものほど選択される確率が高くなる
    確率分布を前記格子点に割り当て、前記確率分布に基づ
    いて更新の対象となる格子点を選択することを特徴とす
    る生体内活動部位推定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の生体内
    活動部位推定方法において、 前記第3の工程にて、各格子点に位置する1個の電流ダ
    イポールが、単独で生成する電磁場分布と前記電磁場分
    布との単独誤差E1を計算し、前記単独誤差E1が大きい
    ほど選択される確率が高くなる確率分布を前記格子点に
    割り当て、該確率分布に基づいて更新の対象となる格子
    点を選択することを特徴とする生体内活動部位推定方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2に記載の生体内
    活動部位推定方法において、 前記第3の工程にて、前記有効格子点変数の更新時に、
    更新の対象となる格子点をランダムに選択し、 前記選択された格子点を更新することによる前記損失関
    数Lの変化量ΔLを計算し、 前記損失関数の変化量ΔLから更新受理確率を算出し、 前記更新受理確率に基づいて、前記格子点の更新を受理
    することを特徴とする生体内活動部位推定方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項2に記載の生体内
    活動部位推定方法において、 前記第3の工程にて、各格子点に位置する電流ダイポー
    ルの大きさが小さいものほど選択される確率が高くなる
    確率分布を前記格子点に割り当て、前記確率分布に基づ
    いて更新の対象となる格子点を選択し、 前記選択された格子点を更新することによる前記損失関
    数Lの変化量ΔLを計算し、 前記損失関数の変化量ΔLから更新受理確率を算出し、 前記更新受理確率に基づいて、前記格子点の更新を受理
    することを特徴とする生体内活動部位推定方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項2に記載の生体内
    活動部位推定方法において、 前記第3の工程にて、各格子点に位置する1個の電流ダ
    イポールが、単独で生成する電磁場分布と前記電磁場分
    布との単独誤差E1を計算し、前記単独誤差E1が大きい
    ほど選択される確率が高くなる確率分布を前記格子点に
    割り当て、該確率分布に基づいて更新の対象となる格子
    点を選択し、 前記選択された格子点を更新することによる前記損失関
    数Lの変化量ΔLを計算し、 前記損失関数の変化量ΔLから更新受理確率を算出し、 前記更新受理確率に基づいて、前記格子点の更新を受理
    することを特徴とする生体内活動部位推定方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    生体内活動部位推定方法において、 前記損失関数Lとして、前記有効格子点の数と前記電磁
    場分布の測定点の数および前記誤差Eから計算される記
    述長を用いることを特徴とする生体内活動部位推定方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の生体内活動部位推定方法において、 前記損失関数Lとして、前記有効格子点の数と前記電磁
    場分布の測定点の数及び前記誤差Eから計算される情報
    量基準を用いることを特徴とする生体内活動部位推定方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の生体内活動部位推定方法において、 前記損失関数Lとして、前記有効格子点の数と前記電磁
    場分布の測定点の数及び前記誤差Eとから計算されるス
    トラクチュラル・リスク(Structurul Risk)を用いる
    ことを特徴とする生体内活動部位推定方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の生体内活動部位推定方法において、 前記損失関数Lとして、磁場分布の測定点の数及び前記
    誤差Eとの和を用いることを特徴とする生体内活動部位
    推定方法。
  13. 【請求項13】 被検体の周囲に設けられ、前記被検体
    の電磁場分布及び形状データを検出する検出手段と、 該検出手段にて検出されたデータを測定する測定手段
    と、 該測定手段において測定されたデータに基づいて演算を
    行う演算手段とを有し、 生体体表面上で測定された電磁場分布及び形状データを
    入力とし、前記電磁場分布の源泉として1個または複数
    の電流ダイポールを生体内部に仮定し、前記電流ダイポ
    ールの方向、大きさ及び個数を推定する生体内活動部位
    推定装置において、 前記演算手段は、 前記電流ダイポールによって生じる電磁場分布の理論値
    と前記電磁場分布との誤差Eを最小にするように各電流
    ダイポールの方向及び大きさを推定し、 前記電流ダイポールの位置する格子点に前記電流ダイポ
    ールの削除を示す有効格子点変数を割り当て、前記電流
    ダイポールの数と、前記電磁場分布の測定点の数及び前
    記誤差Eとから損失関数Lを計算し、 前記損失関数Lが減少するように前記有効格子点変数を
    更新することを特徴とする生体内活動部位推定装置。
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