JP3138831B2 - 半導体非線型光学装置 - Google Patents
半導体非線型光学装置Info
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Description
光双安定装置,光メモリ装置等に用いる半導体非線型光
学装置に関する。近年、超高周波領域、例えば、ピコ秒
領域(10-12 秒)から、サブピコ秒領域(<10-12
秒)で作動する光・光スイッチ装置、光双安定装置、光
・光メモリ装置等の実現が要望されている。
GaAs/AlAs量子井戸構造をもつTBQ(Tun
neling Bi−Quantum Well)を誘
電体多層膜鏡でサンドウィッチした構造の半導体非線型
光学装置が実現されたことが報告され(例えば、A.M
igus et al.,Appl.Phys.Let
t.46(1985)pp.70〜72参照)、具体的
な半導体非線型光学装置も既に提案されている(例え
ば、特開平2−210332号公報)。
線型光学装置の一例の説明図である。この図において、
61は小さいエネルギバンドギャップEg1を有する第
1の物質層、62は大きいエネルギバンドギャップEg
2 を有する第2の物質層、63は小さいエネルギバンド
ギャップEg3 を有する第3の物質層、64は積層体、
L1 は第1の物質層61中の電子の量子準位、L3 は第
3の物質層63中の電子の量子準位、L1 ’は第1の物
質層61中の正孔の量子準位、L3 ’は第3の物質層6
3中の正孔の量子準位、EC は伝導帯、EF はフェルミ
準位、EV は価電子帯、hν1 は被動作光のエネルギ、
hν2 は動作光のエネルギ、I1 は被動作光、I2 は動
作光I3 は透過光である。
に示されているように、異なるエネルギバンドギャップ
を有する2種類の物質層が交互に積層された超格子構造
を有している。
ルギバンドギャップEg2 を有する第2の物質層62
と、小さいエネルギバンドギャップEg1 を有する第1
の物質層61と、大きいエネルギバンドギャップEg2
を有する第2の物質層62と、小さいエネルギバンドギ
ャップEg3 を有する第3の物質層63からなる単位構
造を複数周期積層された構造を有しており、小さいエネ
ルギバンドギャップEg 1 を有する第1の物質層61と
小さいエネルギバンドギャップEg3 を有する第3の物
質層63として共にGaAsを用い、大きいエネルギバ
ンドギャップEg 2 を有する第2の物質層62としてA
l0.51Ga0.49Asが用いられている。
質層63が共にGaAsであるからそれらのエネルギバ
ンドギャップEg1 ,Eg3 は等しい。そして、小さい
エネルギバンドギャップEg1 を有する第1の物質層6
1と第3の物質層63の層厚を、二次元励起子が存在し
うる層厚である280Å以下にすることが必要である
が、上記の場合は、第1の物質層61の層厚を45Åと
し、第3の物質層63の層厚を90Åにしている。
2 を有する第2の物質層62の層厚は、小さいエネルギ
バンドギャップEg1 を有する第1の物質層61中で励
起された自由電子や正孔、および、励起子がイオン化し
て発生した自由電子と正孔がトンネルできるように40
Åにしている。
光学装置の超格子構造のエネルギバンド構造を示してい
る。上記の半導体非線型光学装置においては、電子は伝
導帯EC よりも上に離散的な複数の量子準位を形成する
が、ここではそれらのうち最低の量子準位L1 ,L 3 を
示している。
子準位のエネルギーΔEnは、伝導帯の底EC を基準に
した場合には近似的に次式で表されることが従来から知
られている。 ΔEn=h2 /8m・(n/L)2 ただし、nは整数、mは電子の有効質量、hはプランク
定数、Lは量子井戸を形成する物質の層厚である。ま
た、正孔の量子準位についても同様の関係があり、要す
るに、量子井戸の幅が減少するとともに、電子および正
孔の量子準位が伝導帯または価電子帯の底から上昇す
る。
第1の物質層61の層厚を45Åとし、第3の物質層6
3の層厚を、それよりも広い90Åとしているため、前
記の関係から、第3の物質層63中の電子の量子準位L
3 は第1の物質層61中の量子準位61より低く、第3
の物質層63中の正孔の量子準位L3 ’は第1の物質層
61中の量子準位L1 ’より低くなっている。
子準位から、次式で表される値だけ低エネルギ側に励起
子準位が形成され、この準位に電子と正孔がクーロン相
互作用により束縛されている状態である励起子を形成す
ることも従来から知られている。 (8μe4 π2 )/k2 ・h2 ただし、μは電子と正孔の換算質量、kはエネルギバン
ドギャップが小さい第1の物質の誘電率、hはプランク
定数、eは電子の電荷である。
器構造にした半導体非線型光学装置に、励起子の共鳴準
位近傍のエネルギhν1 をもつ被動作光I1 を照射し、
mλ/2=nL(ここでは、mは整数、Lは積層体Mの
層厚、nは積層体Mの屈折率である。)の関係が成立し
ていると、上記構成の半導体非線型光学装置の被動作光
I1 に対する吸収率は小さくなり、被動作光I1 はこの
非線型光学装置を透過して透過光I3 として出射する。
自由電子または励起子を励起しうるエネルギーhν2 を
もつ動作光I2 を被動作光に加えて照射すると、自由電
子によって励起子のクーロン相互作用が遮蔽されるた
め、あるいは、動作光I2 によって励起された励起子の
存在のために励起子の形成が阻害され、超格子構造の屈
折率が変化して、上記の共振条件が成立しなくなる。
大きくなり、被動作光I1 は半導体非線型光学装置を透
過し難くなる。そして、この動作光I2 の照射を停止す
ると、初期の共振条件に戻るため再び透過率は上昇す
る。このように、動作光I2 を照射したり、照射を停止
したりすることによって、被動作光I1 の透過、非透過
を制御することができ、光・光スイッチ等として使用で
きる。
非線型光学装置に動作光I2 を照射しないときに、(m
+1)λ/2=nLの関係を成立させて非共振条件を成
立させて、被動作光を不透過状態にしておき、動作光I
2を照射することによって共振条件を成立させて、被動
作光I1 を不透過状態から透過状態に変換することも可
能である。
戸の励起子の励起、あるいは、自由電子の励起による超
格子層の屈折率の変化は原理上極めて高速であり、また
励起された自由電子は電位障壁をトンネルして広い量子
井戸に高速で移動してここで消滅するため、この現象だ
けを考えると超格子層の屈折率の始状態への回復は極め
て速いものとなる。
答特性図である。この図は、半導体非線型光学装置に動
作光I2 を照射しないときに不透過状態としておき、動
作光I2 の照射によって共振条件を成立させて透過状態
に変換する場合の特性を表している。
れているが、ここでは、実線の従来例の特性に着目す
る。従来例の特性は、動作光として100fsecの光
パルスを用いた場合であるが、動作光の照射による透過
率の立ち上がり変化は極めて速く、動作光の照射時点で
ある時間軸の0から急速に立ち上がることが観察され
る。
よる透過率の立ち上がり変化は前記のようにきわめて速
いが、動作光の照射が停止された後は、超格子構造の透
過率が急速に減少せず、緩やかに減少していることが観
察される。その主な原因として、狭い量子井戸を構成す
る第1の物質層61中の電子は容易に第2の物質層62
をトンネルして広い量子井戸を構成する第3の物質層6
3に移動するが、正孔は有効質量が大きいため第2の物
質層62を高速でトンネルすることが困難であり、狭い
量子井戸に滞在する時間が電子より長くなることが挙げ
られていた。
と重い正孔に着目して、半導体非線型光学装置の動作を
高速化することを目的とするものであるが、その前に従
来の半導体非線型光学装置における軽い正孔と重い正孔
の挙動を説明する。
造図である。この図において、71は電位障壁、72は
幅が狭い量子井戸、73は幅が広い量子井戸、74は幅
が狭い量子井戸の電子の量子準位、75aは幅が狭い量
子井戸の重い正孔の量子準位、75bは幅が狭い量子井
戸の軽い正孔の量子準位、76は幅が広い量子井戸の電
子の量子準位、77aは幅が広い量子井戸の重い正孔の
量子準位、77bは幅が広い量子井戸の軽い正孔の量子
準位である。
ンドギャップが大きい半導体層によって電位障壁71が
形成され、エネルギバンドギャップが小さい半導体層に
よって幅が狭い量子井戸72と幅が広い量子井戸73が
形成されている。
って3次元で縮退していた重い正孔と軽い正孔が分離す
るため、このエネルギバンド構造図に示されるように、
幅が狭い量子井戸72の伝導帯には電子の量子準位74
が形成され、その価電子帯には、重い正孔の量子準位7
5a(太線)と軽い正孔の量子準位75b(細線)が形
成され、幅が広い量子井戸73の伝導帯には電子の量子
準位76が形成され、その価電子帯には、重い正孔の量
子準位77a(太線)と軽い正孔の量子準位77b(細
線)が形成されている。
ネルする確率は、κ=(2mE)1/ 2 /hとし、mを正
孔の有効質量、Eを正孔からみた電位障壁の高さ、LB
を電位障壁の幅とすると、exp(−κLB )の関係を
有し、この図に示されているように重い正孔の量子準位
はエネルギ的に低いレベルに形成されるから、重い正孔
からみた電位障壁Eが大きく、そのトンネル確率は極め
て低いものとなり、そのために半導体非線型光学装置の
透過率の回復が遅れることになる。
繰り返し動作を実現するために、幅が狭い量子井戸に残
留している重い正孔の緩和時間を短くする必要があるこ
と、および、そのためには、幅が狭い量子井戸の幅をさ
らに狭くして、重い正孔の量子準位を高くし、重い正孔
からみたトンネルすべき障壁の高さを低くしトンネル確
率を大きくすることが考えられる。
記従来の半導体非線型光学装置の量子井戸層に平行に電
界を印加して電子、正孔を急速に掃き出すことによって
緩和時間を短縮する改良型半導体非線型光学装置が提案
されている。
装置の構成説明図である。この図において、81は基
板、82はバッファ層、83はエッチングストッパ層、
84は超格子構造体、85はn+ 領域、86はp+ 領
域、I1 は被動作光、I2 は動作光、I3 は透過光であ
る。
および正孔がトンネルできる幅の電位障壁を構成するエ
ネルギバンドギャップが大きい半導体層(例えばAlA
s、AlGaAs)を、幅が狭い量子井戸を構成するエ
ネルギバンドギャップが小さい半導体層(例えばGaA
s)と、幅が広い量子井戸を構成するエネルギバンドギ
ャップが小さい半導体層(例えばGaAs)とで挟んだ
TBQ単位構造を複数周期積層した超格子構造の積層方
向の両側に反射鏡を具える光共振器構造を有している。
aAs基板81の上にバッファ層82を成長し、その上
にエッチングストッパ層83を成長し、その上に、エネ
ルギバンドギャップが大きい半導体層と、エネルギバン
ドギャップが小さい半導体層を所定の厚さで交互に分子
ビームエピタキシャル法(MBE)等によって成長して
超格子構造体を形成し、GaAs基板81とバッファ層
82の中央部を選択的にエッチングして受光面を形成し
て製造される。
子井戸を構成するヘテロ接合面に平行な方向の両端に形
成され、この領域に電圧を印加することによってヘテロ
接合面に平行な電界をかけるようになっている。この装
置においては、n+ 領域85とp+ 領域86の間に電圧
を印加し、この電圧によって形成される電界によって、
幅が狭い量子井戸層中に励起された電子や正孔、あるい
は、幅が広い量子井戸中にトンネルした電子、正孔を速
やかにドリフトさせて除去することを企図している。
えば、ギャップが5μmの電極間に励起子が解離しない
程度の電界(例えば、5meV/200Å=2.5kV
/cm)を印加し、正孔のドリフト速度を2×106 c
m/sにすると、この量子井戸内におけるドリフト時間
は、従来の加速電界が印加されない場合にnsecオー
ダーであったのに対して、250ピコ秒程度に短縮され
る。
場合、幅が狭い量子井戸をさらに狭くして重い正孔の量
子準位を高くし、重い正孔がトンネルすべき障壁を低く
すると、光の吸収効率が幅が狭い量子井戸の幅に比例し
て低下するため、この層の幅を狭くすることには限界が
ある。
速にドリフトさせて除去する試みについては、ヘテロ接
合に平行に高い電界をかけるため電極間の距離を短くす
ると、重い正孔のドリフト時間を短くすることができる
が、素子寸法が実用範囲より小さくなり信号強度の低下
を招くことになり、また、電子や正孔が量子井戸中をヘ
テロ接合の方向に移動する速度に限界があるため、緩和
時間を充分に短縮することはできなかった。
点を除き、光の吸収効率が高く、動作光を照射した後の
透過率の回復が速い半導体非線型光学装置を提供するこ
とを目的とする。
体非線型光学装置では、電子および正孔がトンネルでき
る幅の電位障壁を構成するエネルギバンドギャップが大
きい半導体層を、幅が狭い量子井戸を構成するエネルギ
バンドギャップが小さい半導体層と、幅が広い量子井戸
を構成するエネルギバンドギャップが小さい半導体層と
で挟み、その外側に電位障壁を構成するエネルギバンド
ギャップが大きい半導体層を配置した単位構造体を少な
くとも一つ有し、該幅が狭い量子井戸を構成する半導体
層の面内方向に伸長応力を含むか、或いは、該幅が狭い
量子井戸を構成する半導体層の面内方向に伸長応力を含
むと共に該幅が広い量子井戸を構成する半導体層の面内
方向に圧縮応力を含むTBQ構造体を備えることを特徴
とする。
エネルギバンドギャップが大きい半導体層とエネルギバ
ンドギャップが小さい半導体層によって形成されるヘテ
ロ接合面に平行に電界を加えるための電極を付加するこ
ともできる。
造の原理を説明する。図1は、歪み超格子構造の原理説
明図である。この図において、1は第1の半導体層、a
1 はその格子定数、2は第2の半導体層、a2 はその格
子定数である。
第1の半導体材料層1の上に、a1 よりも小さい格子定
数a2 を有する第2の半導体層2を成長させた場合、第
2の半導体層2が或る程度厚いと、その成長界面に格子
定数の差に起因する転位が発生する。
界膜厚)内で薄い場合は、第2の半導体層2に歪み応力
が生じることによって格子不整が吸収されて転位の発生
を抑制することができる。この例においては、a1 >a
2であるから、第2の半導体層2に矢印で示されるよう
な2軸伸長歪み応力が発生することになる。
に量子効果によって3次元で縮退していた重い正孔と軽
い正孔が分離する現象があり、さらに、これに加わる歪
み応力によって、重い正孔と軽い正孔の量子準位が変調
されること、および、この2軸歪み応力(biaxia
l strain)が、伸長(tensile)である
か、圧縮(compressive)であるかによっ
て、歪み応力の効果は逆になること、および、それが伸
長(tensile)応力であると、量子井戸の価電子
帯に形成されている重い正孔の縦方向(ヘテロ接合に垂
直)の量子準位がエネルギ的に上昇し、軽い正孔の量子
準位がエネルギ的に低下すること、および、圧縮(co
mpressive)応力であると、量子井戸の価電子
帯に形成されている重い正孔の横方向(ヘテロ接合に平
行)の量子準位がエネルギ的に上昇し、軽い正孔の量子
準位がエネルギ的に低下することが見出された。
いて正孔の量子準位を変調することにより、狭い量子井
戸に生じた正孔が電位障壁をトンネルして広い量子井戸
に移動する速度を高速化することができ、あるいは、こ
の歪み応力効果を用いることにより、電界によって電
子、正孔が量子井戸層中をヘテロ接合に平行に移動して
掃き出される速度を高速化することができる。
装置の構成説明図である。この図において、11はIn
P基板、12はバッファ層、13はエッチングストッパ
層、14は狭い量子井戸、15は電位障壁層、16は広
い量子井戸層、17はキャップ層、I1 は被動作光、I
2 は動作光、I3 は透過光である。
の歪み超格子構造体を利用したものであり、その構成
は、InP基板(001)11の上に、バッファ層12
となるIn1-x Gax As(x=0.53)を3000
Å形成し、その上に、エッチングストッパ層13として
In1-x Alx As(x=0.52)を200Å形成
し、その上に、幅が狭い量子井戸を構成する半導体層
(狭い量子井戸層)14であるIn1-x Gax As(x
=0.58、Δa/a=−0.8% LZ =20原子
層)、電位障壁を構成する半導体層(電位障壁層)15
であるIn1-y Aly As(y=0.36、Δa/a=
+0.8% LB =20原子層)、幅が広い量子井戸を
構成する半導体層(広い量子井戸層)16であるIn
1-z Gaz As(z=0.58、Δa/a=−0.8%
LZ =30原子層)、を一周期とする超格子構造(T
BQ)を50周期形成し、キャップ層17としてIn
1-x Gax As(x=0.58)を100Å形成して構
成されている。なお、上記の各層はMBE法により成長
され、すべてノンドープである。
ァ層12の中央部をエッチングストッパ層13を使用し
て除去し、この部分における被動作光および動作光の吸
収を低減している。この装置の受光面に被動作光I1 と
動作光I2 を照射し、透過光I3 を出射するようになっ
ている。
バンド構造図である。この図において、21は狭い量子
井戸、22は電位障壁、23は広い量子井戸、24は狭
い量子井戸中の電子の量子準位、25aは狭い量子井戸
中の重い正孔の量子準位、25bは狭い量子井戸中の軽
い正孔の量子準位、26は広い量子井戸中の電子の量子
準位、27は広い量子井戸中の正孔の量子準位である。
両側に、電子の量子準位24、重い正孔の量子準位25
a、軽い正孔の量子準位25bを有する幅が狭い量子井
戸21と、電子の量子準位26と正孔の量子準位27を
有する幅が広い量子井戸23を配置したTBQ構造体の
エネルギバンドが示されている。
図9のエネルギバンド構造と異なる点は、幅が狭い量子
井戸における重い正孔の量子準位25aと軽い正孔の量
子準位25bが歪み応力効果によって逆転していること
である。なお、幅が広い量子井戸における重い正孔およ
び軽い正孔の量子準位は、この層内の応力歪みのかかり
方によって変動があり、変動があったとしても低レベル
を保つため、この図においては一つの準位27で表現さ
れている。
に、この実施例によると、幅が狭い量子井戸における重
い正孔の量子準位25bが歪み応力効果によってエネル
ギ的に上昇(図の下方に移動)するため、幅が狭い量子
井戸の重い正孔からみた電位障壁の高さが、伸長応力が
かからない場合より小さくなる。前記のように、狭い量
子井戸の軽い正孔が電位障壁をトンネルする確率は、κ
=(2mE)1/2 /hとし、mを正孔の有効質量、Eを
正孔からみた電位障壁の高さ、LB を電位障壁の幅とす
ると、exp(−κLB )の関係を有するから、重い正
孔の障壁の高さEが減少することによって、重い正孔の
トンネル確率が高くなり、透過率の回復の高速化に寄与
する。
正孔からみた電位障壁の高さは高くなるが、軽い正孔の
有効質量は重い正孔の数分の1であって、移動速度が元
々速いから、悪影響は格別問題にならず、正孔全体の電
位障壁をトンネルする時間は短縮される。
が広い量子井戸23を構成する半導体層には特に歪み応
力を加える必要はないが、使用する半導体の選択如何に
よっては狭い量子井戸21と同様に幅が広い量子井戸2
3を構成する半導体層にも伸長歪み応力がかかる場合が
ある。
に、幅が広い量子井戸の重い正孔の量子準位が上昇し、
軽い正孔の量子準位が低下することになるが、広い量子
井戸23における上記の変動は狭い量子井戸21におけ
る変動より格段に小さいから、本発明が目的としている
効果は充分に奏される。
量子準位の軽い正孔が電位障壁をトンネルして幅が広い
量子井戸23に落ちるためには、幅が広い量子井戸23
の軽い正孔の量子準位を、幅が狭い量子井戸21の軽い
正孔の量子準位より可能な限り低くしておくことが望ま
しいから、その関係が実現できるように使用する半導体
の組成を選択することが望ましい。
的に不安定になり、装置の寿命を短縮することにもなる
から、TBQ構造全体の平均格子定数を基板の格子定数
に一致させて、格子の不整合を可能な限り緩和すること
が望ましい。
の波長を非共振条件(m+1)λ/2=nL が成り立
つように選定しておき、動作光を照射することによって
共振条件が成り立つように条件設定して、動作光によっ
て透過率を上げる動作を実現することも可能である。
の応答特性は図8に破線で示されているが、従来例(実
線)に比較して、動作光の照射を停止した後の透過率の
回復が迅速化している。
ように、量子井戸中では量子効果により縮退していた価
電子帯の重い正孔と軽い正孔が分離され、この量子井戸
のヘテロ接合の面内方向に伸長応力がかかると、ヘテロ
界面に垂直(縦)方向について、価電子帯の重い正孔の
量子準位がエネルギ的に上昇し、軽い正孔の量子準位が
エネルギ的に低下するために、装置の動作を律速してい
た重い正孔のトンネル確率を大きくすることができ、正
孔全体の平均的な電位障壁のトンネル確率を高くするこ
とができ、その結果透過率の回復を迅速化することがで
きる。
は、第1実施例に加えて、広い量子井戸を構成する半導
体層に圧縮応力がかかると、広い量子井戸層の価電子帯
で、ヘテロ界面に横方向(面内方向)の重い正孔の量子
準位がエネルギ的に上昇し(図では下方に移動する)、
軽い正孔の量子準位がエネルギ的に下降する(図では上
方に移動する)現象を利用して透過率の回復を迅速化し
ようとするものである。
は第1実施例と同様であるから構造については図2を参
照して説明する。この実施例においては、幅が狭い量子
井戸を構成する半導体層14として、層厚がLz=15
原子層(ML)のGaAs1-x Px (x=0.2、Δa
/a=−0.7%)、幅が広い量子井戸を構成する半導
体層16として層厚がLz=30MLのInz Ga1-z
As(z=0.05、Δa/a=0.36%)、電位障
壁を構成する半導体層15として層厚がLb=10ML
のAly Ga1-y As(y=0.6)を積層したものを
1周期とする単位構造を50周期(011)GaAs基
板11の上にガスソースMBEにより成長して形成し
た。
スとしてトリエチルガリウムを、Alソースとしてトリ
メチルアミンアランを、Inソースとしてトリメチルイ
ンジウムを、Asソースとしてアルシンを、Pソースと
してホスフィンを用い、成長温度は550℃にした。
000Å、エッチングストッパ層13としてAlAsを
100Å、キャップ層17としてGaAsを50Å成長
して形成した。これらの半導体材料はすべてノンドープ
である。
Qのエネルギバンド構造図である。図4(A)は歪みが
かかっていないときのエネルギバンド、図4(B)は狭
い量子井戸に伸長応力がかかっている場合の正孔の縦方
向の量子準位、広い量子井戸に圧縮応力がかかっている
場合の正孔の量子準位を示している。
狭い量子井戸、33は広い量子井戸、34aは狭い量子
井戸の重い正孔の縦方向の量子準位、34bは狭い量子
井戸の軽い正孔の縦方向の量子準位、35aは広い量子
井戸の重い正孔の横方向の量子準位、35bは広い量子
井戸の軽い正孔の横方向の量子準位である。
は図4(A)のように、狭い量子井戸32においては、
重い正孔の縦方向の量子準位34aは軽い正孔の縦方向
の量子準位34bよりエネルギ的に低い位置にあり、広
い量子井戸33においては、重い正孔の横方向の量子準
位35aは軽い正孔の横方向の量子準位35bよりエネ
ルギ的に低い位置にある。
たように、狭い量子井戸の重い正孔からみた電位障壁が
高いため、正孔平均のトンネル確率が低く、透過率の回
復が遅いという問題をもっている。また、広い量子井戸
において重い正孔の横方向の量子準位が低いため、重い
正孔と軽い正孔の平均的有効質量が大きく、そのため横
方向の移動度が低く、正孔が拡散し消滅する速度が遅い
という問題をもっている。
接合の面内方向に伸長応力がかかり広い量子井戸のヘテ
ロ接合の面内方向に圧縮応力がかかっている場合は、図
4(B)に示されているように、狭い量子井戸におい
て、価電子帯の重い正孔の量子準位がエネルギー的に上
昇し、軽い正孔の量子準位がエネルギー的に下降し、広
い量子井戸においては、価電子帯の重い正孔の量子準位
がエネルギー的に上昇し、軽い正孔の量子準位がエネル
ギー的に下降する。
量子準位に下降する(軽い正孔は有効質量が文字通り小
さいためトンネル確率が増大する。)。よって、軽い正
孔の量子準位からトンネルする正孔が増え、トンネル確
率が増大する。
ては、第1実施例において説明したように、狭い量子井
戸の軽い正孔の量子準位34bは、広い量子井戸の軽い
正孔の量子準位35bより高く保たれ、かつ、狭い量子
井戸において重い正孔の量子準位が上昇して、トンネル
すべき電位障壁が小さくなるためトンネル確率が増大
し、結果的に透過率の回復が迅速化される。
縮応力(biaxialcompressive st
rain)がかかり、重い正孔のヘテロ接合に沿う横方
向の量子準位35aがエネルギ的に上昇し、軽い正孔の
横方向の量子準位35bがエネルギ的に下降するため、
重い正孔と軽い正孔の有効質量の荷重平均が小さくな
り、広い量子井戸に沿って迅速に拡散して消滅するから
透過率の回復は広い量子井戸に圧縮応力がない場合に比
べて迅速化する。また、第3実施例において触れるよう
に、ヘテロ接合に平行に電界を印加すると、広い量子井
戸の正孔は圧縮応力がない場合に比べてドリフト速度が
大きくなり、より迅速に掃き出される。
率の時間的変化を、1ピコ秒の時間幅を有する710n
mの色素パルスレーザを用いて測定した結果、透過率の
回復時間が大幅に短縮されたことが判った。
材料について説明する。半導体非線型光学装置の基板と
してInPを用いると、この材料のバンドギャップか
ら、この装置の被動作光あるいは動作光の光源として1
μm帯の短パルスを用いることになるが、この波長帯の
短パルスを発生するレーザ装置を得るのは困難であっ
た。
としてGaAsを用いた場合は、狭い量子井戸にbia
xial tensile strainをかけるため
に、格子定数の関係から狭い量子井戸としてGaAsP
を用いることになり、この材料のバンドギャップがGa
Asよりも大きくなり、そのために、被動作光や動作光
として近赤外から赤にわたる波長、例えば波長0.8〜
0.7μmの光を用いることになり、容易に得られる近
赤外〜赤の帯域の短パルスレーザ装置を使うことができ
るため、半導体非線型光学装置の動作調整等が容易に行
うことができるメリットが生じる。
用い、狭い量子井戸としてP(りん)を含んだ材料(例
えばGaAsP)を気相成長してTBQを構成する場
合、Pの蒸気圧が高いため、P原子単体として結晶成長
に加わる分子ビームエピタキシャル法(MBE)によっ
て所望の組成の層を得ることは困難である。
て結晶成長に加わるガスソース分子ビームエピタキシャ
ル法(MBE)、有機金属気相成長法(MOCVD)、
原子層エピタキシャル法(ALE)等によって成長を行
うことが望ましい。また、上記の説明は価電子帯に向け
られていたが、伝導帯について考えると、GaAsPの
組成を、電子の量子準位が間接遷移バンドより低エネル
ギ側になるように選び、電子が間接遷移バンドにトラッ
プされて効率が低下するのを防ぐとともに、動作速度が
阻害されるのを防ぐことが必要である。
体非線型光学装置の構成説明図である。この図におい
て、41はInP基板、42はバッファ層、43はエッ
チングストッパ層、44は狭い量子井戸層、45は電位
障壁層、46は広い量子井戸層、47はキャップ層、4
8はn+ 領域、49はp+ 領域、20は電源、I1 は被
動作光、I2 は動作光、I3 は透過光である。
P基板41の上に、バッファ層42、エッチングストッ
パ層43を形成し、その上に、狭い量子井戸層44を構
成する半導体層と、電位障壁層を構成する半導体層45
と、広い量子井戸層を構成する半導体層を一周期とする
超格子構造を50周期形成し、その上にキャップ層47
を積層して形成されている。
ァ層42の中央部をエッチングストッパ層43を使用し
て除去し、この部分における被動作光および動作光の吸
収を低減している。この装置の受光面に被動作光I1 と
動作光I2 を照射し、透過光I3 を出射するようになっ
ている。そしてまた、この実施例においては、電位障壁
と量子井戸を構成する半導体層の面方向の両側にn+ 領
域48とp+ 領域49を形成し、その間に電源50の電
圧を印加して、ヘテロ界面に平行に電界を形成してい
る。
ンド構造図である。この図において、51は狭い量子井
戸、52は電位障壁、53は広い量子井戸、54は狭い
量子井戸中の電子の量子準位、55aは狭い量子井戸中
の重い正孔の量子準位、55bは狭い量子井戸中の軽い
正孔の量子準位、56は広い量子井戸中の電子の量子準
位、57は広い量子井戸中の正孔の量子準位、58は電
源である。
両側に、電子の量子準位54、重い正孔の量子準位55
a、軽い正孔の量子準位55bを有する幅が狭い量子井
戸51と、電子の量子準位56と正孔の量子準位57を
有する幅が広い量子井戸53を配置したTBQ構造のエ
ネルギバンドが模式的に示されている。
ンド構造図に示されているように、正孔の実効的な有効
質量が軽くなるため、幅が狭い量子井戸および幅が広い
量子井戸内の電子や正孔が、電源58の電圧によって形
成された電界によってヘテロ接合に平行に加速されて急
速に掃き出され、第1実施例の装置より速い透過率の回
復が実現できる。
にこの実施例の加速電極を付加するときは、上記と同様
に狭い量子井戸および広い量子井戸内の電子や正孔のヘ
テロ接合に沿う移動を加速するため、透過率の回復がさ
らに高速化する。
光の吸収効率が高く、動作光を照射した後の透過率の回
復が速い半導体非線型光学装置を実現することができる
ため、光通信、光論理回路等の技術分野において寄与す
るところが大きい。
図である。
である。
ルギバンド構造図である。
図である。
ある。
置の一例の説明図である。
る。
ある。
明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】電子および正孔がトンネルできる幅の電位
障壁を構成するエネルギバンドギャップが大きい半導体
層を、幅が狭い量子井戸を構成するエネルギバンドギャ
ップが小さい半導体層と、幅が広い量子井戸を構成する
エネルギバンドギャップが小さい半導体層とで挟み、そ
の外側に電位障壁を構成するエネルギバンドギャップが
大きい半導体層を配置した単位構造体を少なくとも一つ
有し、該幅が狭い量子井戸を構成する半導体層の面内方
向に伸長応力を含むTBQ構造体を備えることを特徴と
する半導体非線型光学装置。 - 【請求項2】電子および正孔がトンネルできる幅の電位
障壁を構成するエネルギバンドギャップが大きい半導体
層を、幅が狭い量子井戸を構成するエネルギバンドギャ
ップが小さい半導体層と、幅が広い量子井戸を構成する
エネルギバンドギャップが小さい半導体層とで挟み、そ
の外側に電位障壁を構成するエネルギバンドギャップが
大きい半導体層を配置した単位構造体を少なくとも一つ
有し、該幅が狭い量子井戸を構成する半導体層の面内方
向に伸長応力を含み、かつ、該幅が広い量子井戸を構成
する半導体層の面内方向に圧縮応力を含むTBQ構造体
を備えることを特徴とする半導体非線型光学装置。 - 【請求項3】基板としてGaAsを用い、狭い量子井戸
を構成するエネルギバンドギャップが小さい半導体層と
して、ガスソースMBE、MOCVD、ALEのいずれ
か一つの結晶成長法によって形成されたりん(P)を含
む化合物半導体材料を用いたことを特徴とする請求項1
或いは請求項2記載の半導体非線型光学装置。 - 【請求項4】電位障壁を構成するエネルギバンドギャッ
プが大きい半導体層とエネルギバンドギャップが小さい
半導体層によって形成されるヘテロ接合面に平行に電界
を加えるための電極を備えることを特徴とする請求項1
ないし請求項3のいずれか一つに記載の半導体非線型光
学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28972891A JP3138831B2 (ja) | 1990-11-29 | 1991-11-06 | 半導体非線型光学装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32596890 | 1990-11-29 | ||
JP2-325968 | 1990-11-29 | ||
JP28972891A JP3138831B2 (ja) | 1990-11-29 | 1991-11-06 | 半導体非線型光学装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0527283A JPH0527283A (ja) | 1993-02-05 |
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Family
ID=26557714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28972891A Expired - Fee Related JP3138831B2 (ja) | 1990-11-29 | 1991-11-06 | 半導体非線型光学装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3138831B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
GB9304211D0 (en) * | 1993-03-02 | 1993-04-21 | Univ Manchester | A quantom well device |
CN115422729A (zh) * | 2022-08-19 | 2022-12-02 | 电子科技大学长三角研究院(湖州) | 一种提高单层GaSe光催化性能的方法 |
-
1991
- 1991-11-06 JP JP28972891A patent/JP3138831B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0527283A (ja) | 1993-02-05 |
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