JP3138830U - 「陽連環」付蛍光管を用いた「ハイブリッド軽量蛍光灯」 - Google Patents

「陽連環」付蛍光管を用いた「ハイブリッド軽量蛍光灯」 Download PDF

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Abstract

【課題】近接導体効果を最大化して、超簡単軽量な「ハイブリッド軽量ペンダント灯」を提供する。
【解決手段】重い電磁部品、安定器を白熱灯で代替し、更に蛍光管の長さの約
1%程の幅を持つ導電性の環6を中央部に、これを給電する細く目立たないリード線17をもって形成した輪環7を管の両端寄りに設け、管両端の接続ピン11の一つから、整流ダイオードDを経由して、これらの一連の環を正電荷に帯電させた「陽連環」により、灯具を実現した。採用した殆どの管種で「一発点灯」を果たすばかりでなく、蛍光管の輝度も若干向上した。
【選択図】図1

Description

考案の詳細な説明
民生用照明灯
蛍光管の点灯性の向上策の一つとして、近接導体を設けるものがある。近接導体としては、蛍光管外側長手方向に、電位ゼ口となる又はなり得る一本の接地線を抱き合せたのが最初で、これを第一近接導体と呼べば、「特開昭58−129738」はこれに直交し、蛍光管中央部外周に巻き付けた第二近接導体を追加している。
これらはいずれも近接導体の形と、大きさと、相対位置のみで決まると言われる電気容量の効果を応用したものと思われ、径2.5mmもの太い被覆導線を用いているので、外観上の問題も大きく、その効果も限定的で30ワット型管以上の実施例の記録は無く、現在余り実用されていない。(寺澤寛一監修物理学下P16)
吊り下げ式ペンダント灯は、我が国の住宅事情にマッチし、無くてはならぬ物品であるが、安定器を用いた従来型の灯具は特に重く、防災上問題がある。また軽量インバーターと呼ばれる灯具も、現状はそれほど軽いとは言えず、回路も複雑である。
考案が解決しようとする課題
近接導体効果を最大化して、超簡単軽量な「ハイブリッド軽量ペンダント灯」の開発。
課題を解決するための手段
本案の近接導体は、蛍光管外周に密接した環及び輪環に正の高電圧を印加し、その正電荷から出る電気力線を蛍光管の両端の熱電極(陰極)に発生する負電荷に作用させる発想であるから、前記の第一近接導体は理論上不要であり、そこに在るのは環及び輪環に電荷を届ける為だけの単なるリード線に過ぎないから、出来るだけ外観を損なわない例えばBS#30程度の、細いポリウレタン絶縁銅線を用いる。
電気力線を発する環及び輪環の位置は、陰極から放射された電子流内に働く電子間の斥力と陽極の引力を受ける電子流に、同調させるべく、環は電極間中央、輪環は、環とは15cm以上30cm以内離し、電極からは15cm以内の位置とした。これを、40W.型蛍光管に適用すると管が長すぎるので、輪環は増設してもよい。
此の様な「点灯促進用の環及び輪環を有する蛍光管」を採用することにより、FCL30型迄の蛍光管は、白熱灯を入力制限とする、交流100V.対応の「ハイブリッド軽量蛍光灯」として、「良」以上の即時点灯性能をもって点灯可能となる。
然し、FCL32型蛍光管では、現用点灯管(FG5P)の通電開始電圧を約7V.下方修正しない限り、即時点灯性は実用範囲を逸脱している。更に、FCL40型蛍光管は、原則200V.の仕様であるから、このままでは、定常点灯電圧が不足である。
従って、32型及び40型蛍光管の点灯回路には、その前段に「実願2007−6510」に記載の「点灯補償回路」を併設する。但し、32型蛍光管に就いては現行点灯管に上記修正がなされれば、「点灯補償回路」は省略し得る見通しである。
考案実施の形態
全ての蛍光管に於いて電極間中央に取り付ける主たる環(6)は、蛍光管長の1%程の幅の耐蝕性金属の薄板を用いて成形し、一端に緊締具尾錠(60)を備え、管に対して着脱自在とし、緊締時は管外周に密に「面接触」し、外面は絶縁する。
尾錠の左右の短枠には、導線(リード線)が接続され、環への電気的接続部となる。
FL20型以下の蛍光管は、電極の一接続ピンと環をリード線で直接接続してもよい。
FL30型以上の蛍光管は、環の両隣に15cm以上あけ、各電極寄りの、対称の位
Figure 0003138830
続され、両端は蛍光管の両方の電極の特定の一接続ピンに、それぞれ1個の整流ダイオードを介して接続される。整流ダイオードの取り付け方向はいずれも管中央の環に向かう。従って、環及び輪環には蛍光管の両電極から常に正電荷が供給される。
「図1」にFCL32型「点灯促進環及び輪環付蛍光管」を示した。環は厚さ0.2mmの真鍮板で、幅7mmの短冊形とし、1.2φの真鍮線で成形した尾錠を備えている。
リード線は両側共、コイル用#30絶縁銅線を長めに用意し、尾錠の短枠に燐青銅スナップ環で接続後、蛍光管の所定の位置で輪環を形成し、終端付近にダイオードを挿入してハンダ付し、末端を捩り小環を形成し、蛍光管の接続ピンの一つに各々嵌入した。
導線は適宜蛍光管にセロテープで固定した。環と機能導線総て再使用可能とした。
「図2」に、FCL30型蛍光管1本と、FCL40型蛍光管1本を並列にした「ハイブリッド軽量ペンダイト灯」の電気回路図を示した。要目諸元性能は下記の通り。
銘板;「ハイブリッド軽量蛍光灯」
仕様:蛍光管(FCL30,FCL40)各1、点灯管(FG1E,FG4P)各1、入力制限手段;クリプトン球(100V.95W.)各1:FCL40用点灯補償回路;チョークコイル 250mH,コンデンサー 13+7μF
FCL30側の性能:入力53VA.:出力40W.(蛍光管29W.+電球11W.):損失13W.
:力率1.0 :即時点灯性;優
FCL40側の性能:入力62VA.:出力38W.(蛍光管31W.+電球 7W.):損失 9W.(C=13μFの時):力率0.86:即時点灯性;良
総合性能:入力115VA:出力78W.:損失22W.:力率0.87 :全重量1.5Kg
考案の効果
環及び輪環への導線の両端にダイオードを入れ、蛍光管両端の接続ピンから給電する様にした結果、蛍光管の取付け方向による点灯性の差(極性)が無くなった。
「点灯促進用の環及び輪環を有する蛍光管」の点弧発生時、わざと電流を弱めて観察すると、アークが、輪環、環、輪環と階段を駆け上がる様に伝播する様から、更に長大な蛍光管へも、輪環を増すことで応用可能であることを確信する。
又、「実施例」のFCL40の環及び輪環に至るリード線を切ると、点灯補償回路が有っても、点灯不能に陥る。従って「点灯促進用環及び輪環」の効果は大きく、ハイブリッド点灯方式に無くてはならない機能であると言える。
「点灯促進用の環及び輪環を有する蛍光管」を用いることにより、ペンダント灯の主力機種であるFCL32迄の蛍光管を用いた灯具を、近接導体効果だけで点灯可能とする目途が立ったので、その重量は1Kg程度となるであらう。また、諦めていたFCL40蛍光管を用いるペンダント灯も、AC.100V.でのハイブリッド灯とすることが可能となり、従来単巻変圧器を内蔵して200V.に昇圧し、その重量3Kgもあった40W.型ペンダント灯は、「実施例」の通り半分の重量になり、更なる改善の余地を残している。従って本案の目的は大いなる成果をもって達成されたと言える。
「実施例」のFCL40側の点灯補償回路のコンデンサー(C)に7μF追加し、C=20μFとした所、調光機能を発揮し、出力は電球共で49W.、即時点灯性は秀、となった。
環と、輪環、タイオード、小環の一連の機能導線は、家庭でも交換可能を配慮した。
(a)「FCL32型点灯促進用環及び輪環付蛍光管」の平面図である。(b)同上用、尾錠を有する「環」及び尾錠に嵌合するスナップ環の平面図である。 FCL30型とFCL40型の「点灯促進用環及び輪環付蛍光管」を並列にした「ハイブリッド軽量ペンダン灯」の電気回路図である。
符号の説明
▲1▼蛍光管 ▲2▼白熱灯 ▲3▼点灯管 ▲4▼スイッチ ▲5▼差し込みプラク° ▲6▼環 ▲7▼輪環 ▲8▼蛍光管ホルダー兼用ソケット ▲9▼スナップ環(接続部品) ▲11▼接続ピン ▲12▼絶縁キヤップ ▲13▼天板兼反射板(1tALP) ▲16▼2芯被覆線 ▲17▼単芯リード線 ▲20▼傘(シェード) ▲60▼尾錠(緊締具)
C ;フイルムコンデンサー(7,13μF,250V.)
D ;整流ダイオード(0.5A.200V.以上)
L ;電磁コイル(100V.,1A.,260mH@60Hz以上)
F ;フューズ(1.5A.)
PS;常用灯パワーアップスイッチ
LS;加勢灯点灯スイッチ(スプリング・バック式)

Claims (4)

  1. 一端に尾錠(60)を備えた、適用する蛍光管の長さの1%程の幅の短冊形導電性薄板(6)を、管外周に密接させて巻き付け、他端を尾錠に通し、緊締して形成する「点灯促進用環及び輪環を有する蛍光管」用の環(6)。
  2. 「請求項1」の尾錠を介して環(6)への給電端子となる、スナップ環(9)を一端とする、適用蛍光管の管種毎に定まった長さの、太さBS#30程度の絶縁導線であり、他端付近には所定の整流ダイオード(D)を挿入して電気的に接続し、他端には導線の終端部を用いて形成した小環を有し、適用する蛍光管の接続ピンに嵌合して電気的接続を果たす、2本で一組となる、整流機能を付加した導線。
  3. 電極間中央に、「請求項1」の導電性の環(6)を有し、環の両側に「請求項2」の導線がそれぞれ電気的に接続され、環より15cm以上30cm以内、電極よりは15cm以内の、対称の位置に、各々の導線の一部を管に巻付けて輪環(7)を形成した後、導線の終端を、管両端の接続ピンの一つにそれぞれ電気的に接続して構成した「環及び輪環を有する蛍光管」。
  4. 「請求項3」の蛍光管と、その入力制限抵抗となる白熱灯と、所定の点灯管とを、用いて構成した点灯回路を有する「ハイブリッド軽量蛍光灯」。
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