JP3138801B2 - 無段変速機用可動側プーリの製造方法 - Google Patents
無段変速機用可動側プーリの製造方法Info
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Description
機の駆動プーリ或いは従動プーリに使用される可動側プ
ーリの製造方法に関する。
従動プーリは、回転軸に固設された固定側プーリと、回
転軸に軸方向移動可能に支持されて前記固定側プーリと
の間に形成されるV溝の溝幅を調整する可動側プーリと
から構成される。可動側プーリの可動側プーリ本体部
は、V溝の片側を構成するベルト接触面と、その反対側
の反ベルト接触面とを備えており、反ベルト接触面には
略円筒状のシリンダが固定される。シリンダには回転軸
に軸方向移動不能に支持されたピストンが摺動自在に嵌
合しており、シリンダ、ピストン及び可動側プーリ本体
部間に画成された油室に油圧を作用させることにより、
可動側プーリが軸方向に移動するようになっている。
ダの固定は、図6に示すように、可動側プーリ本体部0
1の反ベルト接触面011 の周縁に軸方向に突設した環
状フランジ012 の外周面にシリンダ02の内周面を嵌
合させた後、シリンダ02の端部を環状フランジ012
の外周面に凹設した環状溝013 内に半径方向内向きに
カシメることにより行っていた。
来の製造方法を採用すると、シリンダ02の端部を環状
溝013 内に半径方向内向きにカシメる際に、そのカシ
メ荷重によって可動側プーリ本体部01の周縁が鎖線で
示すようにベルト接触面014 側に湾曲してしまい、本
来正確な円錐面であるべきベルト接触面014 が凹状に
湾曲してしまう問題があった。このように可動側プーリ
本体部01の周縁がベルト接触面014 側に湾曲する
と、そのベルト接触面014 に当接する無端金属ベルト
が異常摩耗を起こして耐久性が低下する可能性がある。
そこで従来は前記カシメの完了後にベルト接触面014
を切削仕上げしていたが、そのために余分な加工コスト
が嵩む問題があった。
で、無段変速機用可動側プーリの製造時にベルト接触面
に発生する湾曲を、特別の機械加工を施して修正するこ
となく解消することを目的とする。
に、請求項1に記載された発明は、回転軸の軸方向両側
にベルト接触面及び反ベルト接触面を有する可動側プー
リ本体部と、可動側プーリ本体部の反ベルト接触面側に
油室を形成すべく、前記回転軸と同軸に配置されて前記
反ベルト接触面の周縁にカシメにより固定される略円筒
状のシリンダとを備えた無段変速機用可動側プーリの製
造方法において、可動側プーリ本体部の反ベルト接触面
の周縁に軸方向に突設した環状フランジの外周面にシリ
ンダの内周面を軸方向に圧入し、前記環状フランジの外
周面に半径方向内向きに作用する圧入荷重で可動側プー
リ本体部の周縁を反ベルト接触面側に湾曲させる第1工
程と、前記圧入されたシリンダの軸方向端部を前記環状
フランジの外周面に凹設した環状溝内に半径方向内向き
にカシメて固定し、このカシメ荷重で可動側プーリ本体
部の周縁をベルト接触面側に湾曲させて、前記第1工程
による前記反ベルト接触面側への湾曲をキャンセルする
第2工程とを備えたことを特徴とする。 また請求項2
に記載された発明は、請求項1の構成に加えて、第1工
程における圧入荷重の大きさと第2工程におけるカシメ
荷重の大きさとを比例させたことを特徴とする。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
で、図1はベルト式無段変速機のドライブプーリの縦断
面図、図2は可動側プーリの要部拡大断面図、図3は製
造工程の説明図、図4はカシメ装置の説明図、図5は圧
入荷重、カシメ荷重及び可動側プーリ本体部の変形量の
関係を示すグラフである。
ドライブプーリPは、インプットシャフト1の外周に相
対回転自在に嵌合するスリーブ状の回転軸2を備える。
回転軸2には、該回転軸2から半径方向外側に離間する
に伴って軸方向の肉厚が漸減する固定側プーリ3が一体
に形成されており、この固定側プーリ3の一側面及び他
側面にそれぞれ円錐面状のベルト接触面31 と略平坦な
反ベルト接触面32 とが形成される。一方、可動側プー
リ4は可動側プーリ本体部5及びガイド筒部6を備えて
おり、前記固定側プーリ3のベルト接触面31 と協働し
てV溝を構成するベルト接触面51 と、このベルト接触
面51 の反対側の反ベルト接触面52 とを備える可動側
プーリ本体部5は、ガイド筒部6及び回転軸2間に設け
たボールスプライン7によって軸方向摺動可能且つ相対
回転不能に回転軸2に支持される。
側プーリ4のベルト接触面51 との間に、2条のストラ
ップ8,8に多数の押し駒9…を装着した金属無端ベル
ト10が巻き掛けられる。尚、金属無端ベルト10は前
記ドライブプーリPと対を成すドリブンプーリ(図示せ
ず)にも巻き掛けられる。
固定されており、このピストン11が摺動自在に嵌合す
る略円筒状のシリンダ12が可動側プーリ本体部5の外
周に固定される。ピストン11とシリンダ12との摺動
面をシール部材13でシールすることにより、可動側プ
ーリ本体部5と、ピストン11と、シリンダ12と、回
転軸2とにより囲まれた油室14が画成される。可動側
プーリ4を固定側プーリ3に向けて付勢して金属無端ベ
ルト10を所定のセット荷重で挟持すべく、可動側プー
リ4及びピストン11間にスプリング15が縮設され
る。
半径方向に形成した油路11 ,12、回転軸2に半径方
向に形成した油路21 及び可動側プーリ4のガイド筒部
6に半径方向に形成した油路61 を介して油室14に作
動油を供給すると、可動側プーリ4が固定側プーリ3に
接近する方向に移動してドライブプーリPの溝幅が減少
し、金属無端ベルト10が半径方向外側に移動して変速
比がOD側に変化する。
プーリ4の要部の形状を示すもので、その可動側プーリ
本体部5の反ベルト接触面52 の周縁に回転軸1の軸方
向に突出する環状フランジ53 が形成されており、この
環状フランジ53 の外周面に環状溝54 が形成されてい
る。
いて説明する。
(圧入工程)において可動側プーリ本体部5の環状フラ
ンジ53 の外周面にシリンダ12の端部内周面を軸方向
(矢印A方向)に圧入する。このとき、シリンダ12の
内径が環状フランジ53 の外径よりも僅かに小さく設定
されているため、圧入時に環状フランジ53 は半径方向
内側(矢印B方向)に押圧され、その結果可動側プーリ
本体部5の周縁が鎖線位置から実線位置へと変形する。
(B)に示すように環状フランジ53に圧入したシリン
ダ12の端部を環状溝54 に向けて半径方向内側(矢印
C方向)にカシメることにより固定する。
定側プーリ3を一体に有する回転軸2に可動側プーリ
4、ピストン11及びスプリング15を組み付け、それ
にシリンダ12を圧入して仮組みしたものを、回転軸2
の外周に嵌合するボールベアリング16で支持台17に
回転自在に支持する。そして上方からクランプ部材18
で押さえた状態で、カシメアーム19,19の先端に回
転自在に設けたカシメローラ20を矢印X方向に移動さ
せることにより、シリンダ12の端部外周を可動側プー
リ本体部5の環状溝54 にカシメて固定する。
面が環状フランジ53 の環状溝54内に押し込まれて該
環状溝54 が矢印D,D方向に押し開かれ、可動側プー
リ本体部5の周縁が鎖線位置から実線位置へと変形す
る。このように、第1工程において反ベルト接触面52
側に変形した可動側プーリ本体部5の周縁が、第2工程
においてベルト接触面51 側に変形するため、反ベルト
接触面52 側への変形とベルト接触面51 側への変形と
が相殺し合って最終的に完成した可動側プーリ本体部5
のベルト接触面51 は正しい円錐面となり、機械加工に
よる修正が不要になって製造コストが削減される。
て環状フランジ53 の外周面にシリンダ12の端部内周
面を圧入する際に、可動側プーリ本体部5の周縁の反ベ
ルト接触面52 側への変形量は圧入荷重の大きさに比例
している。また図5(B)に示すように、第2工程にお
いて環状フランジ53 の外周面にシリンダ12の端部内
周面をカシメる際に、可動側プーリ本体部5の周縁のベ
ルト接触面51 側への変形量はカシメ荷重の大きさに比
例している。従って、圧入荷重の大きさ及びカシメ荷重
の大きさを、図5(C)に示すような比例関係に設定す
れば、前記反ベルト接触面52 側への変形量及び前記ベ
ルト接触面51 側への変形量を略等しくしてベルト接触
面51 を正しい円錐面とすることができる。
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
動側プーリ4の製造方法について説明したが、本発明は
ドリブンプーリの可動側プーリの製造方法に対しても適
用することができる。
明によれば、第1工程で可動側プーリ本体部の反ベルト
接触面の周縁に軸方向に突設した環状フランジの外周面
にシリンダの内周面を軸方向に圧入する際に、その圧入
荷重で可動側プーリ本体部の周縁を反ベルト接触面側に
湾曲させ、続く第2工程で前記圧入されたシリンダの軸
方向端部を環状フランジの外周面に凹設した環状溝内に
半径方向内向きにカシメて固定する際に、そのカシメ荷
重で可動側プーリ本体部の周縁をベルト接触面側に湾曲
させることにより、最終的に可動側プーリ本体部のベル
ト接触面の湾曲を最小限に抑えることができる。これに
より、ベルト接触面を切削加工する必要がなくなり、製
造コストを削減することができる。
第1工程における圧入荷重の大きさと第2工程における
カシメ荷重の大きさとを比例させたので、完成した可動
側プーリ本体部のベルト接触面を正確な円錐面とするこ
とができる。
図
の変形量の関係を示すグラフ
Claims (2)
- 【請求項1】 回転軸(2)の軸方向両側にベルト接触
面(51 )及び反ベルト接触面(52 )を有する可動側
プーリ本体部(5)と、 可動側プーリ本体部(5)の反ベルト接触面(52 )側
に油室(14)を形成すべく、前記回転軸(2)と同軸
に配置されて前記反ベルト接触面(52 )の周縁にカシ
メにより固定される略円筒状のシリンダ(12)と、を
備えた無段変速機用可動側プーリの製造方法において、 可動側プーリ本体部(5)の反ベルト接触面(52 )の
周縁に軸方向に突設した環状フランジ(53 )の外周面
にシリンダ(12)の内周面を軸方向に圧入し、前記環
状フランジ(53 )の外周面に半径方向内向きに作用す
る圧入荷重で可動側プーリ本体部(5)の周縁を反ベル
ト接触面(52 )側に湾曲させる第1工程と、 前記圧入されたシリンダ(12)の軸方向端部を前記環
状フランジ(53 )の外周面に凹設した環状溝(54 )
内に半径方向内向きにカシメて固定し、このカシメ荷重
で可動側プーリ本体部(5)の周縁をベルト接触面(5
1 )側に湾曲させて、前記第1工程による前記反ベルト
接触面(52 )側への湾曲をキャンセルする第2工程
と、を備えたことを特徴とする無段変速機用可動側プー
リの製造方法。 - 【請求項2】 第1工程における圧入荷重の大きさと第
2工程におけるカシメ荷重の大きさとを比例させたこと
を特徴とする、請求項1記載の無段変速機用可動側プー
リの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08146021A JP3138801B2 (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | 無段変速機用可動側プーリの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08146021A JP3138801B2 (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | 無段変速機用可動側プーリの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09329208A JPH09329208A (ja) | 1997-12-22 |
JP3138801B2 true JP3138801B2 (ja) | 2001-02-26 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP08146021A Expired - Fee Related JP3138801B2 (ja) | 1996-06-07 | 1996-06-07 | 無段変速機用可動側プーリの製造方法 |
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Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
US6421894B1 (en) * | 2001-04-03 | 2002-07-23 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd | Apparatus for assembling an anti-vibration device |
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- 1996-06-07 JP JP08146021A patent/JP3138801B2/ja not_active Expired - Fee Related
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