JP3137755U - 弾接触面を有するノズル、弾の発射装置及び玩具空気銃 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ノズルの先端の中央部から外周までの範囲に弾と接触する面である弾接触面3aを設けたノズル3とする。また銃身11と、銃身11の根元近くの上部に取り付けた弾性凸部12aと、給弾口13aを有するホップチャンバ13と、ノズル3、5cと圧縮ガス噴出部1bとを有する弾の発射装置1aとし、弾接触面3a以外の面では弾8とノズル3が接触しないように構成する。さらに弾の発射装置1aと、ノズルのスライド機構1cと、弾を供給する給弾機構と、ケース25とからなる玩具空気銃とする。
【選択図】 図2
Description
サバイバルゲームでは物陰に隠れたり地面に伏せた姿勢で撃ち合うことが多いので、玩具空気銃でねらうのは相手の上半身が中心になる。従来の玩具空気銃では顔の中心に照準を合わせて撃ったとしても弾がそれて耳や首に当たり、撃たれた者がいたい思いをすることが多かった。
通常玩具空気銃では公称で6又は8mmのBB弾が使用される。ポリ乳酸を主成分とする生分解性プラスチックの弾を使用することにより、サバイバルゲームなどで撃った弾が野山に落ちた後にバクテリアにより分解されて土に帰るように配慮したものである。
サバイバルゲームの参加者は相手に弾が命中するまで撃つので、命中率の低い玩具空気銃を使用すると多量の弾を野山にばらまくような事態となり、バクテリアにより分解される能力を超えて多量の弾を撃つことは自然を破壊することにつながり、また資源の無駄な消費にもなる。
以上のように単に競技する相手に勝つため、弾がそれて耳や首に当たっていたい思いをしないため、さらには自然破壊を防ぎ資源の無駄な消費を防ぐ観点などから、より命中率の高い玩具空気銃が望まれている。
さらに玩具空気銃では弾を銃口から撃ち出すときの弾のエネルギーに制限があって、初速を早くすることはできない状況にあるので、同じ初速で打ち出す条件においてより長い射程距離を有し、弾の飛ぶ方向と距離にばらつきのない玩具空気銃が望まれている。
そこで従来の玩具空気銃では図4(a)に示したように、銃身11の根元近くの上部に設けた穴にゴム製のポップパッキン12の弾性凸部12aを挿入して銃身11の筒の上部を塞ぎ、ノズル先端6aと弾性凸部12aとの間に弾8を挟んだ状態にしていた。
そして図4(b)に示したように、バネ20の力によりピストン17を前進方向9aに押すことにより、シリンダ部6cの中の空気を圧縮していた。圧縮された空気はノズル部6bを通過した後にノズル先端6aから噴出して弾8を押しさらに加速させていた。
真鍮製、アルミ合金製、ステンレス製さらにはプラスチック製などからなる銃身11とゴム製の弾性凸部12aとの間には摩擦係数に大きな差異があるため、弾8はポップ回転8aしながら弾性凸部12aを変形させて通過し、弾発射方向8bに進みながら加速して、銃身11の先端にある銃口から発射していた。
しかし、ノズル先端6aと弾性凸部12aとの間隔にも弾のサイズにも製造上のばらつきが生じるものである。ノズル先端6aと弾性凸部12aとの間隔が弾のサイズに対して大きな場合は、図5(a)に示したようにノズル先端6aと弾性凸部12aとの間に弾8を挟んだ状態にならず、弾8の位置が不安定になるためホップ回転8aに大きなばらつきが生じる結果、弾8の飛ぶ方向と飛距離に大きなばらつきが生じることになる。
また、ノズル先端6aと弾性凸部12aとの間の間隔と弾のサイズが適当な場合でもノズル6bと弾の中心がずれる場合が多い。適正な状態とされている図5(b)及び図6(d)に示したようにノズル6bと弾8の中心を一致させて、ノズル先端6aと弾性凸部12aとの間に弾8を挟むことができたとしても、弾8は動き出す瞬間に弾性凸部12aの反力を受け下方に移動し、銃身11の下面に衝突することになる。このためホップ回転8aにばらつきが生じてしまい、図5(a)の状態よりばらつきは小さいものの、弾8の飛ぶ方向と飛距離のばらつきが望ましい範囲に収まるものではなかった。
しかし弾8は球面でありノズル先端6aの下部は円弧形状の面であるため、互いに不安定な面同士を接触させて押す状態になった。さらに球面の中心ではなく球面の下部を円弧形状の面で押すことになるため、弾8は上向きの分力を受けることになる。
このため図6(e)に示したように弾8の位置が銃身11の中で左右に少し位置ずれする場合が生じた。実験結果は図5(a)や図5(b)に示した状態より改善したものの、弾8の飛ぶ方向と飛距離のばらつきが望ましい範囲に収まるものではなかった。
また弾8のサイズのばらつきにより、長いノズルにするとノズル先端6aと弾性凸部12aとの間の間隔が弾8のサイズに対して小さ過ぎる場合が生じ、弾8がノズル先端6aに押されることにより弾性凸部12aと銃身11との間の隙間を通過して転がり出てしまうことがあった。従って少し長いノズルにした場合には、ノズル先端6aと弾性凸部12aとの間の間隔を微妙に調節しなければならない問題があった。
従来ホップ回転を得るための発明としては、銃腔の上部に摩擦部材と押圧部材を設けた発明があった(例えば、特許文献1参照。)。しかしこれらの発明は既に銃身の中を高速で走る弾に摩擦力を及ぼすため、本願考案が大きな静摩擦力を与えるのに比べて、小さな動摩擦力しか与えることができななかった。
また強い摩擦力を与えようとすると弾の速度を減じることになるため、押圧部材を取り付けて微妙な調節を行いつつ適度な摩擦力を与える構成を採用しているが、装置が複雑で高価になる問題と使用者が微妙な調節をしなければならない問題があった。
さらに、銃腔の上部に摩擦部材と押圧部材を設けた発明の有する、装置が複雑で高価になる問題と使用者が微妙な調節をしなければならない問題をなくし、単純な構造で安価で使用者が微妙な調節をする必要のない玩具空気銃を得ることにある。
また銃身と、銃身の根元近くの上部に取り付けた弾性凸部と、給弾口を有するホップチャンバと、弾接触面を有するノズルと、圧縮ガス噴出部とからなる弾の発射装置とし、給弾口からノズル中央付近まで弾を送り込む給弾方向に対して弾接触面の方向を合わせてノズルを取り付け、弾接触面以外の面では弾とノズルが接触しないように構成する。
さらに上記した弾の発射装置と、ノズルのスライド機構と、弾を供給する給弾機構と、玩具空気銃の本体を覆うケースとからなる玩具空気銃とする。
このため撃ち出した弾のホップ回転が一定になり、長い射程距離を有し、かつ、弾の飛ぶ方向と飛距離にばらつきの小さな玩具空気銃を得ることができた。またそのような玩具空気銃を得るために必要な弾の発射装置及びノズルを得ることができた。
さらに、銃腔の上部に摩擦部材と押圧部材を設けた発明の有する、装置が複雑で高価になる問題と使用者が微妙な調節をしなければならない問題をなくし、単純な構造で安価で使用者が微妙な調節をする必要のない玩具空気銃を得ることができた。
また命中率の高い玩具空気銃とすることにより弾がそれる範囲が小さくなり、弾が耳や首に当たらなくなった結果、サバイバルゲームの参加者にいたい思いをさせることが少なくなった。さらに命中率が高くなったことにより弾を無駄に消費することを防ぐ効果と、弾を山野に無駄に棄てることがなくなり自然破壊を防ぐ効果があった。
ノズルの材質は真鍮製、アルミ合金製、ステンレス製さらにはプラスチック製などとすることが好ましいが、これらの材料にこだわる必要はない。手動式の玩具空気銃ではノズル部とシリンダ部を一体にしたノズルシリンダを使用する場合が多く、電動式の玩具空気銃では単体のノズルを使用する場合が多い。本考案においてノズルには、ノズルシリンダの一部であるノズル部と単体のノズルの両方を含むものとする。
ノズルの先端に平面である弾接触面を設け、ホップチャンバの給弾口からノズルの中央付近まで弾を送り込む給弾方向に弾接触面の方向を一致させて取り付けるようにして、ノズル先端と弾性凸部との間に弾を供給する時に、弾がノズルに対して弾接触面以外の面に触れないようにし、さらに弾がノズル先端に設けた平面である弾接触面に押された状態で弾性凸部との間に挟まれる構成にすることにより、平面視において弾が銃身の中心線と一致した位置に常に保持されるようにしたものである。
弾は銃身の下面に接触した状態で弾性凸部と弾接触面の間に挟まれて保持されるので、ノズル中心より僅かに下方に下がった弾の中心を弾接触面で押す構成となる。弾接触面はノズルの先端面を横断する面としても、ノズル中央部から給弾方向に遡ってノズルの外周までの範囲だけの面としても構わない。弾接触面を構成する部材の弾接触面と反対側の面は空気抵抗を少なくするために流線型や半円形の断面にすることが好ましい。
銃身は長細い筒形状とし、弾を発射する先端側を銃口と呼び、銃口の反対側を根元と呼ぶ。銃身は真鍮製、アルミ合金製、ステンレス製さらにはプラスチック製などとすることが好ましいが、これらの材料にこだわる必要はない。銃身の内径は使用する弾の外径の公称値より10〜80μm程度大きな内径の筒とすることが好ましい。例えば6mmの弾を使用する場合は6.01〜6.08mmの内径を有する銃身とすることが好ましい。
銃身の根元近くの上部に穴を明けて弾性凸部を銃身の中に突出させる。弾が銃身の下面に接触した状態で、ノズル先端の弾接触面と弾性凸部との間に弾を挟んだ状態にしたときに弾が動かないよう、また手で玩具空気銃を持って振った場合に弾が弾性凸部から銃口側に出ないよう、さらにノズルから圧縮空気を噴出させた時に弾が弾性凸部を変形させて弾性凸部と銃身との間の隙間を通過するように、弾性凸部の弾性及び弾性凸部と銃身との間の隙間さらには弾性凸部と弾接触面との間の間隔をそれぞれ構成する。弾性凸部の材料としては弾性があって摩擦係数が高いシリコーンゴムやネオプレンゴムなどを含むゴム材料が好ましい。
手動式の玩具空気銃ではノズル部とシリンダ部を一体にしたノズルシリンダを使用する場合が多い。圧縮ガス噴出部は、ノズルシリンダのシリンダ部の中にピストンを設けてピストンをバネで押す構成とし、ノズルシリンダに取り付けた把手を手動で引くことにより、ピストンシリンダと共にピストンを後退させ、バネを圧縮した状態にしてピストンが前進しないようにストッパで止める構成とし、さらにノズルシリンダに取り付けた把手を手動で押すことにより、ノズルシリンダを前進させて弾接触面と弾性凸部との間に弾を挟んだ状態にして、使用者が引き金を引くことによりストッパを外し、バネの反発力によりピストンが前進してノズルシリンダの中の空気を圧縮し、ノズルから圧縮空気を噴出させる構成とすることが好ましい。
電動式の玩具空気銃では単体のノズルとする場合が多い。圧縮ガス噴出部は、シリンダの中のピストンに取り付けたバネホルダに設けたラックと、モータによって回転駆動する歯車とをかみ合わせることによりピストンをモータの力により後退させ、ピストンに取り付けたバネを圧縮した後にラックと歯車とのかみ合わせを外し、バネの反発力によりピストンが前進してシリンダの中の空気を圧縮し、ノズルから圧縮空気を噴出させる構成とすることが好ましい。
また液体ガスをマガジンのタンクの中に注入しておき、ガスが気化して膨張する力を利用して、マガジンに取り付けたバルブを開閉することにより、圧縮ガスを吹き出させる構造の圧縮ガス噴出部とすることも好ましい。
手動式の玩具空気銃では、ノズル部とシリンダ部を一体にしたノズルシリンダを使用し、ノズルシリンダに取り付けた把手を手動で押し引きすることによりスライドさせる構成のノズルのスライド機構とする。
自動式の玩具空気銃では、ノズルに連結させたタペットプレートであってカム面を有するタペットプレートと、タペットプレートを前進方向に押し付ける戻りバネと、モータの駆動により所定の円軌道を公転するセクターピンとを組み合わせてなるノズル移動機構を設けることが好ましい。
かかるノズル移動機構は、セクターピンがカム面を押すことによりタペットプレートと共にノズルが後退し、セクターピンの移動に伴い戻りバネの力によりタペットプレートと共にノズルが前進する構成としたものである。
いずれの場合もノズルを後退させた状態において、給弾口を経由して弾性凸部とノズル先端の弾接触面との間に弾を供給する構成とする。
給弾機構は、複数の弾を貯蔵するケースと弾を給弾口に向かって押し付ける給弾バネからなる公知の給弾機構とする。
ケースは玩具空気銃の本体のほぼ全体を覆う構成とし、使用者が扱いやすい形状を有し、デザイン的に優れたものが好ましい。
ノズル3の先端面の中心を通り先端面を横断する弾接触面3aを設け、弾接触面3aと外周を除く部分を開口部3bとした。本実施例のノズルは6mmの弾を使用するため、ノズルの開口部の内径を5.5mmとし、弾接触面3aの幅を2.1mmとした。
また円筒断面の筒部3cの中間の外面には段差を設けて、スライドするときの抵抗を軽減した。さらにノズル3の後端部には外周に溝部3eを有するフランジ部3dを設けた。
図1(b)に示したノズル4も電動式の玩具空気銃に使用するノズルである。ノズル4は先端面の中央部から外周までの範囲に、弾と接触する面である弾接触面4aを設け、弾接触面4aと外周を除く部分を開口部4bとした。その他の構成については図1(a)に示した実施例と同じである。重複した記載を避けるため、既に記載した事項についての説明を省略する。
図1(c)に示したノズル部5cを有するノズルシリンダ5は手動式の玩具空気銃に使用するノズルシリンダ5である。ノズル部5cの先端面の中心を通り先端面を横断する弾接触面5aを設け、弾接触面5aと外周を除く部分を開口部5bとした。またノズル部5cの後端部にはシンリンダ部5dを設けた。本実施例も6mmの弾を使用するため、ノズルの開口の内径を5.5mmとし、弾接触面5aの幅を2.1mmとした。
さらに実施例1のいずれのノズル3、4及びノズル部5cにおいても、弾接触面3a、4a、5aを構成する部材の弾接触面の反対側の面は円形断面を有する面とした。
銃身11の根元近くの上部に穴を設けてホップパッキン12の弾性凸部12aを銃身の中に突出させた。弾8が銃身11の下面と接触した状態において、ノズル3の弾接触面3aと弾性凸部12aとの間で弾8を挟んだときに、弾8の外径が5.95±0.05mmの範囲におけるばらつきが生じても弾8が動かないよう、また手で玩具空気銃を持って振った場合に弾8が弾性凸部12aから銃口側に出ないよう、さらにノズル3から圧縮空気を噴出させた時に弾8が弾性凸部12aを変形させて弾性凸部12aと銃身11との間の隙間を通過するように、弾性凸部12aの弾性及び弾性凸部12aと銃身11との間の隙間さらには弾性凸部12aと弾接触面3aとの間の間隔を構成した。
実施例2では銃身11の材料として真鍮を、ノズル3の材料としてエンジニヤリングプラスチックをそれぞれ使用し、弾性凸部12aの材料として弾性があって摩擦係数が高いシリコーンゴムを使用した。またホップチャンバ13には給弾口13aを設け、図示しない公知の給弾機構1dにより弾8を供給する構成にした。
実施例2では1台のモータ21の回転力を利用して、圧縮ガス噴出部1bとノズルのスライド機構1cの両方を駆動する構成とした。モータ21の軸に取り付けた図示しないギヤと直交ギヤ22とのかみ合わせ、直交ギヤ22と減速ギヤ23のかみ合わせ、及び減速ギヤ23とセクターギヤ24に取り付けた図示しないギヤとのかみ合わせにより、モータはその回転数を減速してセクターギヤ24を回転方向10に回転させる構成とした。そしてセクターギヤ24の外周は有歯部24bと無歯部24cとからるものとし、セクターギヤ24の側面にはセクターピン24aを取り付けた。
ノズルのスライド機構1cは先端凸部16aを有するタペットプレート16と、タペットプレート16に取り付けたカム面16bと、図示しない戻りバネであってタペットプレート16を前進方向9aに押す戻りバネとからなるものとした。そして先端突部16aをノズル3の溝部3eに挿入した。
図2(a)は弾8を銃身11の下面に接触させ、ノズル先端の弾接触面3aと弾性凸部12aとの間で弾8を挟んだ状態である。図2(a)の状態からセクターギヤ24がさらに回転すると、ラック19aとかみ合う有歯部24bが通り過ぎて無歯部24cに変わるため、バネ20の力によりピストン17は前進方向9aに押されシリンダ15内の空気を圧縮する。圧縮されたシリンダ17内の空気は導入管15bを通過して、ノズル3の開口部3bから噴出する。
弾8はノズル3の開口部3bから噴出する空気に押されて、弾性凸部12aを変形させて弾性凸部12aと銃身11の間の隙間を通過し銃身11の先端にある銃口から発射する。本実施例では真鍮からなる銃身11とシリコーンゴムからなる弾性凸部12aとの間には摩擦係数に大きな差異があるため、弾8はポップ回転しながら発射する。
ノズル3が後退するとホップチャンバ13の給弾口13aが開口して、公知の給弾機構1dにより給弾方向7から弾8が供給される。弾8が供給された後にセクターピン24aがカム面16bを押す位置が変わり、タペットプレート16は図示しない戻りバネに押されてノズル3を前進方向9aに移動させ再び図2(a)に示した状態になる。
以上のような構成の電動式の玩具空気銃1としたため、発射する前の弾8に対してノズル3は平面である弾接触面3aで接触することになると共に、球体である弾8の中心を平面で押した状態で、弾性凸部12aと弾接触面3aとの間に弾8を挟むことになり、常に一定の位置に弾8を保持することが可能になった。
従来の電動式の玩具空気銃を改良して、意識的に少し長いノズルを作って得た本考案前の最良の実験結果では、30m離れたところに的をおいて射撃したところ直径において200mmを超える範囲に弾が当たる程度のばらつきがあったが、実施例2の玩具空気銃では30m離れた的に対して直径115mmの範囲に弾が当たった。弾が当たった範囲の面積を比較すると約(1/3)の面積に収まったことになり、弾の飛ぶ方向と飛距離のばらつきの小さな玩具空気銃であることが確認できた。
銃身11の根元近くの上部に穴を設けてポップパッキン12の弾性凸部12aを銃身の筒の中に突出させる。弾8を銃身11の下面に接触させてノズル先端の弾接触面5aと弾性凸部12aとの間で弾8を挟んだ状態にしたときに、弾8の外径が5.95±0.05mmの範囲におけるばらつきが生じても弾8が動かないよう、また手で玩具空気銃を持って振った場合に弾が弾性凸部12aから銃口側に出ないよう、さらにノズル部5cから圧縮空気を噴出させた時に弾8が弾性凸部12aを変形させて弾性凸部12aと銃身11との間の隙間を通過するように、弾性凸部12aの弾性及び弾性凸部12aと銃身11との間の隙間さらには弾性凸部12aと弾接触面5aとの間の間隔を構成した。
実施例3では銃身11とノズルシリンダ5の材料としてステンレスを使用し、弾性凸部12aは実施例2と同様のシリコーンゴムを使用した。またホップチャンバ13には給弾口13aを設け、図示しない公知の給弾機構により弾8を供給する構成にした。
図3に示した状態から引き金を引くと、バネ20の力によりピストン17は前進方向に押されシリンダ部5d内の空気を圧縮する。圧縮されたシリンダ部5d内の空気はノズル部5cの開口部5bから噴出する。
弾8は開口部5bから噴出する空気に押されて、弾性凸部12aを変形させて弾性凸部12aと銃身11との間の隙間を通過し、銃身11の先端にある銃口から発射する。本実施例ではステンレスからなる銃身11とシリコーンゴムからなる弾性凸部12aとの間には摩擦係数に大きな差異があるため、弾8はポップ回転しながら発射する。
その後ノズルシリンダ5に取り付けた図示しない把手を手動で引くことにより、ノズルシリンダ5と共にピストン17を後退方向に押し、バネ20を圧縮した状態にしてピストン17が動かないように図示しないストッパで止める。
ノズルシリンダ5が後退するとホップチャンバ13の給弾口13aが開口し、公知の給弾機構により弾8が供給される。弾8が供給された後に把手を手動で戻すと、ノズルシリンダ5は前進方向に移動して再び図3に示した状態になる。
1c:スライド機構 1d:給弾機構 2a:発射装置
2b:圧縮ガス噴出部 3 :ノズル 3a:弾接触面
3b:開口部 3c:筒部 3d:フランジ部
3e:溝部 4 :ノズル 4a:弾接触面
4b:開口部 5 :ノズルシリンダ 5a:弾接触面
5b:開口部 5c:ノズル部 5d:シリンダ部 6a:ノズル先端 6b:ノズル部 6c:シリンダ部
7 :給弾方向 8 :弾 8a:ホップ回転
8b:弾発射方向 9a:前進方向 9b:後退方向
10 :回転方向 11 :銃身 12 :ポップパッキン
12a:弾性凸部 13 :ポップチャンバ 13a:給弾口
15 :シリンダ 15a:ベース 15b:導入管
15c:空洞部 16 :タペットプレート 16a:先端突部
16b:カム面 17 :ピストン 18 :Oリング
19 :バネホルダ 19a:ラック 20 :バネ
21 :モータ 22 :直交ギヤ 23 :減速ギヤ
24 :セクターギヤ 24a:セクターピン 24b:有歯部
24c:無歯部 25 :ケース
Claims (3)
- 銃身の根元近くの上部に取り付けた弾性凸部とノズルの先端との間に球形の弾を挟んだ状態にして、前記ノズルから圧縮空気を噴出させることにより前記弾を発射させる玩具空気銃に使用する前記ノズルであって、その先端の少なくとも中央部から外周までの範囲に、弾と接触する面である弾接触面を設けたことを特徴とするノズル。
- 銃身と、前記銃身の根元近くの上部に取り付けた弾性凸部と、給弾口を有するホップチャンバと、ノズルと、圧縮ガス噴出部とからなる弾の発射装置であって、前記ノズルがその先端面の少なくとも中央部から給弾方向に遡って外周までの範囲に、前記弾と接触する面である弾接触面を設けたノズルであることを特徴とする弾の発射装置。
- 請求項2に記載した弾の発射装置と、ノズルのスライド機構と、弾を供給する給弾機構と、玩具空気銃の本体を覆うケースとからなることを特徴とする玩具空気銃。
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