JP3137425B2 - 検知剤 - Google Patents

検知剤

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JP3137425B2 JP04126003A JP12600392A JP3137425B2 JP 3137425 B2 JP3137425 B2 JP 3137425B2 JP 04126003 A JP04126003 A JP 04126003A JP 12600392 A JP12600392 A JP 12600392A JP 3137425 B2 JP3137425 B2 JP 3137425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は検知剤に関し、さら詳細
には、半導体製造工程などで使用され、排ガス中などに
含まれる有機金化合物を検知するための検知剤に関す
る。半導体工業の発展とともに、それに使用される物質
の種類と量が急速に増加しており揮発性を有する有機金
化合物もその1つである。
【0002】
【従来の技術】金、銅、銀などは従来より半導体回路の
導電ラインの形成に使用されてきたが、中でも金は導電
性及び耐食性が優れていることから多く用いられてい
る。半導体の高度集積化に伴い、最近では減圧下などで
気化する有機金化合物をこれらの半導体配線材料として
ガス状で使用し、分解させて半導体表面の標的に析出さ
せる試みがおこなわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガス状となった有機金
化合物は極めて有害であり、その取扱いには充分な注意
が必要である。従って、これらの有害成分の取扱いに際
しては、絶えず作業環境の測定を行わなければならず、
万一これらの有害成分が漏れた場合には、的確に作業者
に知らせる必要がある。しかしながら、ガス状となった
有機金化合物の検知については、実用に供しうるような
検知剤は知られていないため、これらの有機金化合物を
感度良く検知しうる検知剤の開発が強く望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、排ガス中
などに含まれるガス状の有機金化合物を感度よく検知し
うる検知剤を得るべく研究を続けた結果、第二銅塩と金
塩との混合物が有機金化合物を検知するための変色成分
として極めて有効であることを見いだし、本発明に到達
した。すなわち本発明は、ガス中に含有される有機金化
合物を検出するための検知剤であって、第二銅塩と金塩
との混合物を変色成分とすることを特徴とする検知剤で
ある。本発明の検知剤は窒素、水素、アルゴン、ヘリウ
ムおよび空気などのガス中に含まれるガス状の有機金化
合物(以下有機金と記す)の検知に適用される。検知剤
は有機金を含有するガスと接触することにより元の黄色
から紫色乃至黒色へと敏感に変色する。
【0005】ガス状化しうる有機金は通常は金の有機錯
体であり、例えばジメチル金アセチルアセトナート
〔(CH32 (C275 )Au〕、酢酸金(II
I)〔Au(CH33 〕、メチル金イソシアノメチ
ル、メチル金トリメチルホスフィンおよびこれらの誘導
体などであり、これらのうちでもジメチル金アセチル
セトナートがガス状化および分解性などの面から特に注
目されている。
【0006】本発明において変色成分に用いられる第二
銅塩は、無機酸または有機酸の銅塩である。無機酸の塩
としては、オキソ酸の塩およびハロゲン化物などであ
り、オキソ酸の塩では、例えば炭酸、珪酸、硝酸、硫
酸、砒酸、硼酸、塩素酸、過塩素酸、亜塩素酸、次塩素
酸などの銅塩、また、ハロゲン化物では、例えば塩化第
二銅、臭化第二銅、、沃化第二銅などが挙げられる。ま
た有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、オイレ
ン酸、ステアリン酸などの脂肪酸モノカルボン酸、蓚
酸、アジぴン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、乳酸、酒石酸のようなオキシ酸、安息香酸、トルイ
ル酸などの芳香族やナフテン酸のような種々の酸の第二
銅塩が挙げられる。これらの内でも硝酸銅、硫酸銅、塩
化銅、臭化銅および酢酸銅などが水溶性であり、扱いや
すさの点で好適である。
【0007】一方、金塩についても種々の無機酸および
有機酸の塩が使用できるが、入手の容易さおよび水溶性
などの点で、塩化金酸およびそのナトリウム塩、カリウ
ム塩、アンモニウム塩などが好ましい。第二銅塩に対す
る金塩の混合割合には特に制限はないが、第二銅塩中の
銅1gに対して金塩中の金として通常は0.5〜0.0
01g、好ましくは0.3〜0.01gの範囲である。
金の割合が0.5gよりも大きくなると検知剤自体の色
が褐色を呈し、変色が見分け難くなることがあり、また
0.001gよりも小さくなると変色速度が低下するこ
とがある。
【0008】本発明において、変色成分である第二銅塩
と金塩との混合物自体を粉末状のまま、ペレット状など
に成型して検知剤としてもよく、また担体などに担持さ
せて検知剤としてもよいが、担持体が好ましく、多孔質
担体に担持させたものが特に好ましい。担体の種類は広
い範囲から選択することができ、例えばシリカゲル、シ
リカアルミナ、アルミナなどの触媒担体などであり、白
色乃至は無色のものが好適に使用されるが、これらの内
でもシリカゲルが特に好ましい。シリカゲルとしては乾
燥剤用として一般に市販されているものは450〜80
0m2 /g程度の比表面積を有しており、これらを用い
てもよいが、本発明の目的をより高度に達成するために
は水熱合成法などで得られる比表面積100〜400m
2 /gの範囲のものが好ましい。比表面積が大き過ぎる
と変色成分を含浸させるときに割れが生じやすくなる
他、変色の速度が小さくなることがあり、一方、比表面
積が小さくなり過ぎると、やはり変色速度が小さくなる
ことがある。
【0009】担体を用いる場合の変色成分の担持方法と
しては、例えば変色成分を水や各種の有機溶媒などに溶
解、またはけん濁させた液に担体を浸漬してもよく、ま
た液を担体表面に散布して担持させてもよい。なおエタ
ノールなどの有機溶媒を用いた場合には、100℃以上
の空気中で乾燥させると、変色成分が黒化するので、こ
のような場合には80℃以下の不活性ガスの雰囲気下で
減圧乾燥するのが好ましい。担体に対する変色成分の担
持量は、金属銅および金の合計として、通常は担体10
0重量部に対して0.01〜5.0g重量部、好ましく
は0.05〜1.0重量部である。
【0010】本発明の検知剤によって検知される有機金
の下限濃度は約10ppmである。検知剤と接触させる
ガスと流量は、通常は線速度で0.01〜100cm/
secとされる。また接触時のガスの温度および圧力は
−10〜100℃および0.001〜20kg/cm2
abs程度である。本発明の検知剤は固形であり、通常
はガラス製の検知管や透明プラスチック製などの透明の
容器、または浄化剤が充填されたガスの淨化筒などに設
けられた透明な覗き窓部に充填して使用することによ
り、系内の有機金の存在を検知剤の変色により知ること
ができる。淨化剤などとともに使用する場合には、淨化
筒内の淨化剤の層の下流側、または複数の浄化層の間に
入れたり、検知剤を充填した検知筒を浄化筒の後ろに接
続した形態などで使用される。
【0011】
【実施例】
実施例1〜2 粒度8〜10mesh、比表面積280m2 /g、細孔
容積1.05ml/g、平均細孔径100Å、充填密度
0.4g/mlの粒状シリカゲル(富士デビソン(株)
製、キャリアクトー10)100gに硫酸銅0.33g
および塩化金を金として0.017gを水5mlに溶解
させた溶液を含浸させた後、120℃の温度で乾燥させ
て検知剤(黄色)を調製した。この検知剤1gを、内径
13mmの硬質ポリ塩化ビニル製のカラムに充填し、こ
れに有機金として、10ppmおよび100ppmのジ
メチル金アセチルアセトナート(CH3 2 (C2 7
5 )Auを含有する窒素ガスをそれぞれ線速度5cm
/secで通して検知剤と接触させ、完全に変色するま
での時間を測定した。結果を表1に示す。
【0012】
【表1】 表 1 実施例 有機金濃度 変色するまでの 色 (ppm) 時間(min) 1 100 1 黒紫 2 10 10 紫
【0013】実施例3〜7 表2に示した種々のシリカゲルを用い、実施例1と同様
にしてそれぞれ検知剤を調製した。
【表2】 表 2 実施例 比表面積 細孔容積 平均細孔径 充填密度 (m/g) (ml/g) (A) (g/ml) 3 180 1.05 150 0.40 4 110 1.05 300 0.40 5 70 1.05 500 0.40 6 650 0.36 22 0.73 7 450 0.80 70 0.50 この検知剤を実施例1と同様にしてカラムに充填したも
ののそれぞれに有機金としてジメチル金アセチルアセト
ナート100ppmを含有するガスを線速度5cm/s
ecで流して、検知剤が完全に変色するまでの時間を測
定した。結果を表3に示す。
【0014】
【表3】 表 3 実施例 有機金濃度 変色するまでの 色 (ppm) 時間(min) 3 100 1 紫 4 100 1 紫 5 100 10 紫 6 100 15 紫 7 100 15 紫
【0015】
【比較例】比較例1〜2 実施例1で用いたと同じシリカゲル担体に、塩化金酸の
みまたは硫酸銅のみを担持させたものそれぞれについて
実施例1におけると同様に100ppmのジメチル金ア
セチルアセトナートについて変色の様子を調べた。結果
を表4に示す。
【0016】
【表4】 表4 変色成分 有機金濃度 変色するまでの 色 比較例 (ppm) 時間(min) 1 塩化金酸 100 >30(変色せず) 黄 2 硫酸銅 100 >30(変色せず) 黄
【0017】
【発明の効果】本発明の検知剤は以下のような優れた特
徴を有している。半導体製造工程などで使用される有機
金を確実に、しかも高感度で検知することができる。従
って、ガスの淨化筒などの覗き窓部や除害装置の出口部
などに設けて、有機金の破過の検知に用いてもよく、ま
た作業場における漏れの検知などに用いてもよく、その
利用範囲は広い。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 31/00 - 31/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス中に含有される有機金化合物を検出す
    るための検知剤であって、第二銅塩と金塩との混合物を
    変色成分とすることを特徴とする検知剤。
  2. 【請求項2】変色成分が担体に担持されてなる請求項1
    に記載の検知剤。
  3. 【請求項3】担体がシリカゲルである請求項2に記載の
    検知剤。
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