JP3137421U - 農業用マルチ資材 - Google Patents

Abstract

【課題】農業・園芸業界では経営上、作業性のよい資材、資材費用の少ない資材、廃棄物の少ない資材が求められている。
【解決手段】幅Ｗに対し長さＬ１．５倍以上の楕円または長方形に近似した開口部を設け、マルチ資材の長さ方向に対し、開口部を１列または２列以上設けることにより目的を達することができる。楕円や長方形に近似した開口部を有するマルチ資材の場合、苗を定植するに際し、苗とマルチフイルムとの隙間に指を差し込むスペースがあるので、定植作業性が優れている。
【選択図】図４

Description

この考案は、農業用マルチ資材の開口部の形状および開口部の配置構造に関するものである。

従来マルチ資材の開口部としては、円形または多角形で幅と長さがほぼ同じなものが多く、それ以外に開口部の幅と長さの比を考慮し規定したものはない。

農・園芸業界では経営上、作業性の良い資材、資材費用の少ない資材、廃棄物の少ない資材が求められている。

従来のマルチ資材を用いて、農作物や花を定植する場合、開口部と苗との間隙が少ないと定植作業性が劣る。

さらに、マルチ資材を回収して再使用することによって、資材費用の節減と、廃棄物の減少を図るためには、前回栽培した作物と異なる作物でも再使用可能ならしめるために、マルチ資材として、種種の栽培作物に適用できる開口部の形状であることが求められる。

マルチ資材としては、幅に対し長さが１.５倍以上の楕円または長方形に近似した開口部を設け、マルチ資材の長さ方向に対し、開口部をたてまたはよこ方向に配置したものが好適である。 開口部は、マルチ資材の長さ方向に対し１列または２列以上とする。

長方形に近似した開口部を設けたマルチ資材の内では、多角形のものも使用可能であるが、開口部の角に丸みをつけた長方形ものが、角の部分に引っ張り応力の集中によるマルチ資材の破れが少ないので、繰り返し使用の耐久性の点で優れている。

楕円や長方形近似の開口部を有するマルチ資材の場合、苗を定植するに際し、苗と開口部との隙間に指を差し込むスペースがあるので、定植作業性が優れている。

農作物や花等を定植する場合、その種類によって植えるに適した株間はそれぞれ異なっているが、開口部が楕円や長方形に近似しているマルチ資材であれば、定植の株間を対象作物の種類によって容易に変えることが出来るので、マルチ資材を回収して再使用することにより、マルチ資材費用の節減と廃棄物の減少を図ることができる。

実施例１
図４型のマルチ資材において、開口部である楕円の長径L１５ｃｍ短経W１０ｃｍ、開口部の間隔S３５ｃｍ、マルチ資材の幅MW１００ｃｍの資材を使い、トマトのポット苗を定植した。 開口部の大きさに比べて苗の大きさがお大きめであったが、現在多用されている開口部が円形の資材にくらべ長径方向の両側にスペースがあり、指を差し込む余地があるので、苗の根を囲む土が保持され根傷みが少ないので移植作業が容易であった。

実施例２
図５型のマルチ資材において、開口部である長方形の幅W１０ｃｍ長さL４０ｃｍ、開口部の間隔S１０ｃｍ、マルチ資材の幅MW１００ｃｍの資材を使い、茄子の苗を下図１の黒丸で示す位置に定植した。この場合茄子の株間HLは約６０ｃｍであった。 同じマルチ資材を使い、レタスを下図２の黒丸で示す位置に定植した。 この場合レタスの株間HLは約２５ｃｍで、作物の生育は何れも良好であった。 このように同じマルチ資材を、栽培する作物の種類によって使い分けることができるので、１度使用したマルチ資材を回収して再使用することにより、農業資材費用の節約と廃棄物の減少を図ることができた。

実施例３
図６型のマルチ資材において、開口部である長方形の幅W１０ｃｍ長さL３０ｃｍ、開口部の間隔はマルチ資材の幅方向Sbが３０ｃｍ、長さ方向の間隔Sが１０ｃｍ、マルチ資材の幅MWが１３５ｃｍの資材を使い、キュウリを下図３の黒丸で示す位置に定植した。キュウリの列の株間は約２０ｃｍ、キュウリの畝幅は約６０ｃｍであった。
苗の定植作業性が良好であった。

図５型のマルチ資材を使った実施例 図５型のマルチ資材を使った実施例 図６型のマルチ資材を使った実施例 開口部が楕円形なマルチ資材 開口部が長方形近似のマルチ資材 開口部が長方形近似で２列並んだマルチ資材

符号の説明

MW マルチ資材の幅
L 開口部の長さ
W 開口部の幅
S 開口部のながさ方向の間隔
Sｂ 開口部の幅方向の間隔

Claims (1)

1. 布帛、不織布、紙またはフイルムに、幅Wに対し長さLの寸法が１.５倍以上の楕円または長方形に近似した開口部を有する農園業用マルチ資材。

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