JP3137045U - 裁縫用メジャー - Google Patents

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Abstract

【課題】布の印を付けたい箇所の長さを正確に測り、計測した箇所に正確に印をつけることを容易にする裁縫用メジャーを提供する。
【解決手段】可撓性のある材質からなる帯状部材の長手方向に目盛りを印刷し、待ち針を打つための複数の針穴を、前記目盛りに沿って設ける。目盛りを、帯状部材の長手方向の中心線を含む領域に印刷した場合、目盛りの両側に余白部分ができるので、この余白部分のそれぞれに針穴を設け、目盛りを挟んで1対の針穴が向かい合うように配置してもよく、帯状部材の長手方向の一方の端縁を含む領域に目盛りを印刷し、他方の端縁を含む余白部分に、複数の針穴を配置してもよい。あるいは、針穴を目盛りを表す線分上に設けてもよい。
【選択図】図1

Description

布の長さを正確に測り、計測した箇所に正確に印をつけることを容易にする裁縫用メジャーに関する。
裁縫では、正確に長さを測り、正確に布を裁断したり縫ったりすることが大事である。計測用具として、竹や硬質樹脂製の物差を使用する場合、布の計測しようとする箇所に物差をあてがい、片手で布上に置かれた物差をしっかりと押え、もう一方の手でチャコやへらなどで印をつける。
裁縫用の計測用具として、物差の代わりにメジャーが使われることも多い。
メジャーは、裁縫箱に収納するのに便利であるとともに、必要な長さだけケースから出せばよいという利点があるからである。また、大きな弧を描いたりできるといった物差にない機能も有するからである。
先行特許文献の検索を行ったが、本考案の目的とする、布の計測と印付けとを容易に行うためのメジャーは見当たらなかった。従来のメジャーに工夫をこらし使い勝手を良くした発明が、下記の特許文献1,2などに開示されているが、これらは人体採寸用のメジャーであって、本考案とは解決しようとする課題がまったく異なる。
特開2006−52491号公報 特開2002−88552号公報
しかしながら、メジャーには利点はあるものの、布に印をつける際、物差を使うよりも困難を伴う。特にジョーゼット、オーガンジー、サテン等の薄手の布や、レース等は、待ち針を打ったり、ペーパーウェイトを置いたりして、布自体を動かないようにさせても、メジャー自体に待ち針を打つわけではないので、メジャーが計測中に動いたりずれたりして正確に計測することが難しかった。そのうえ、メジャーを真っ直ぐに固定させておくことは困難なため、メジャーの縁にチャコやへらなどをあてて印をつけることは容易でなかった。
つまり、布もメジャーも動いてしまうので、物差の場合のように布だけを待ち針で留めてすませるわけにはいかなかった。そのため、メジャーの上から待ち針を打ち、布とメジャーの双方を固定させればよいが、従来のメジャーはメジャー本体に待ち針を刺すことは想定されておらず、材質も合成樹脂や合成樹脂でコーティングした布地などが使われていることが多く、待ち針を打つのに適していなかった。また、繰り返して待ち針を打つならば、メジャー本体に穴が開き見栄えが悪くなるばかりか、破けてしまったりする。
このような問題点を解決するために、本考案は、布に所望の長さの印を付けることが容易にできるようなメジャーを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本考案の裁縫用メジャーは、可撓性のある材質からなる帯状部材の長手方向に目盛りを印刷し、複数の針穴を、前記目盛りに沿って設けたことを特徴とする。前記針穴は、等間隔に設けてもよい。
これにより、針穴を通して待ち針を打つことで、布とメジャーとを同時に固定することができるため、容易に長さを計測でき、容易に布に印をつけることができる。しかも、メジャー自体に針穴が開けられているので、何回待ち針を使ってもメジャーに傷がつくことがない。
また、本考案の裁縫用メジャーは、前記帯状部材を透明とすることが好ましい。
これにより、透明な合成樹脂などに目盛りを印刷してあるので、メジャーの下に位置する布が透けて見えるため、布のしわなどの有無を確認できる。
また、本考案の裁縫用メジャーは、前記目盛りを、前記帯状部材の長手方向の中心線を含む領域に印刷し、この領域の両側の余白領域に、前記針穴を設けてもよい。あるいは、帯状部材の長手方向の一方の端縁を含む領域に目盛りを印刷し、他方の端縁を含む余白領域に、針穴を設けてもよい。さらに、前記針穴を目盛りを表す線分上に設けてもよい。
さらに、前記針穴は、目盛りに沿って設けるだけでなく、帯状部材の目盛りが付されていない領域、つまり帯状部材の一方の端部から目盛り開始位置までの領域、あるいは目盛り終了位置から帯状部材の他方の端部までの領域にも針穴を設けてもよい。
これにより、計測しようとする線分の端点に、目盛りのゼロあるいは目盛りの終端を合わせる際、布とメジャーの両者を固定させやすくなる。
布の所望の箇所の長さを測り、印をつけるという作業は、ずれが生じないように細心の注意が要求されるが、本考案のメジャーを使用すれば、従来の物差やメジャーを使用する場合と比べ、格段に作業が楽になり、しかも、迅速にできる。
図1は、第1の実施形態のメジャー1を示した図である。
メジャー1は、合成樹脂などの材質からなる。裁縫箱に収容しやすいように、使用していないときは、巻いた状態にしておくため、可撓性のあることは不可欠である。一方、正確に計測するという役割から、伸縮性があってはならない。また、縁にチャコなどをあてて印をつけることから、ある程度の厚みと硬さとが必要である。さらに、メジャー1は、色彩の有無は問わないが、透明であることが望ましい。
メジャー1は、計測用目盛部2と余白部3とからなる。計測用目盛部2は、メジャー1の長手方向のおおむね中央部、つまり中心線を含む帯状の領域に設けられ、両脇には、余白部3,3が設けられている。なお、図1において、計測用目盛部2と余白部3の位置関係を説明するために便宜上破線で区画している。
計測用目盛部2は、メジャー1の一方の端部4近傍から他方の端部5近傍にかけて所定間隔ごとに付された目盛りから構成される。目盛りの付しかたとしては、印刷による方法が簡便であるが、特に限定しない。
図1では、計測用目盛部2は、一方の端部4の近傍に基準となる目盛り(以下、「基準点」)を設け、この基準点6から他方の端部5に向かって、1cm間隔で主目盛りが、隣合う主目盛りの中間には副目盛りが、さらに、主目盛りと副目盛りとの間には1mmの間隔でミリ目盛りが記されている。また、基準点6から所定の間隔ごと(図1では、5cmごと)に、そこまでの長さを示す数字が記されている。
各余白部3には、計測用目盛部2とほぼ平行な直線上に、任意の間隔で任意個数の針穴7が設けられている。針穴7同士の間隔は、特に限定しないが、実用上は、1.5cm程度あれば足りる。待ち針を打つことによって、メジャーと布の双方にずれが生じるのは不可避であって、狭い間隔で多数の待ち針を打つことは好ましくないからである。
針穴7を開ける箇所は、各余白部3の計測用目盛部2に寄った位置が適当である。待ち針で、一の針穴から他の一の針穴をすくうことになるが、ずれを抑えるために、待ち針がすくう分量はなるべく少なくしたいからである。また、待ち針の先端が布上の印をつけようとする線よりも少し内側になることが望ましいからである。
さらに、一方の余白部3の針穴7と対応する他方の余白部3の針穴7とを通る直線は、メジャー1の長手方向と直角であることが望ましい。メジャー1の長手方向の一方の端縁と、印をつけようとする布上の線とは一致するからである。
次に、図2に従い、メジャー1を用いて所望の長さを計測し、印をつける仕方について説明する。
まず、布8を平面上に広げる。メジャー1を計測したい箇所にあてがう。このとき、メジャー1は透明な素材に目盛りを印刷したものであれば、メジャー1を通して下側の布の模様、しわ、たるみの有無などを確認できるので便利である。
計測したい箇所が図2の一点鎖線9上の点Aから4cmの長さであるとする。メジャー1の長手方向の一方の端縁10が、一点鎖線9上に重なるように、メジャー1を置く。印を付けたい箇所は、点Aから点Bまでの線分である。この線分に正確に印をつけられるように、少なくとも2本の待ち針で布8とメジャー1とを同時に固定する。
そのため、待ち針11aを針穴7aから針穴7bにかけてすくうように打ち、待ち針11bを針穴7cから針穴7dにかけてすくうように打つことにより、布8とメジャー1の両者を固定させることができる。このようにして布8もメジャー1も動いたりずれたりしないようにし、チャコ等で線分ABに印をつける。
ここで、待ち針11aと待ち針11bとの間隔は、印をつけようとする長さに一致させる必要はない。印をつけたい線分の各端点の近くを待ち針で留めればよいわけである。このようにして、布8とメジャー1のいずれもが遊ぶことがなく、正確な長さの計測と印付けとが可能になる。従来のメジャーでは困難であった、薄くて柔らかい布でも、チャコなどで印をつけるという作業が容易にできる。
また、厚手の布であっても、表面が凸凹していたり、毛羽立ったりしている布は、印付けの作業中に布あるいはメジャーがずれたり動いたりしがちであったが、本実施形態のメジャー1を使用すれば、作業が簡単になる。
なお、線分ABの長さによっては、適宜3本以上の待ち針を用いればよい。
布8とメジャー1を固定させる他の方法を図3に従い説明する。
布8をピンクッション12(アイロン台などでもよい)の上に広げ、布8の印を付けたい箇所にメジャー1を載せる。印を付けようとする線分に近い針穴7を通して、2本以上の待ち針11をそれぞれピンクッション12に突き刺す。これにより、布8とメジャー1の両者が固定され、印を付けたい箇所が動いたりずれたりしなくなる。
待ち針11の本数、待ち針を通す針穴7の位置は、布8とメジャー1の両者が固定されるならば、特に限定しない。例えば、図4のように印をつける線分Lに接する側の余白部3aの2つの針穴7e、7fに待ち針を突き刺し、さらに反対側の余白部3bの1つの針穴7gにも追加の待ち針を突き刺してもよい。
次に、図5に従い、第2の実施形態のメジャー13を示す。第1の実施形態のメジャー1との相違は、端部4と基準点6との間、およびもう一方の端部5と目盛りの終端点14との間の間隔を大目にとって、1個以上任意個数の針穴15を設けた点にある。他の点ではメジャー1と異なるところはない。
端部4から基準点6までの間隔、一方の端部5から終端点14までの間隔は、特に限定しないが、10cm前後あると使いやすい。
針穴15は、図5のように2列に設け、対になる針穴15aと15bとを通る直線が、メジャー13の長手方向と直交するように設けるとよい。あるいは、図6のように、1列に設けても、図7のように、3列に設けてもよい。
所定の長さを計測する際、測りたい箇所の一の端点を目盛りの開始位置あるいは終端位置に合わせなくても計測できる。例えば、4cmの長さに印を付けようとする場合、一の端点と、基点からの距離が30cmであることを表す目盛りとを一致させるならば、目盛り表示が34cmあるいは26cmのところをもう一方の端点として印をつければよい。しかし、人によっては、測りたい箇所の一の端点と、目盛りの開始位置あるいは終端位置とをあわせようとする傾向がある。このような人にとっては、図8のように、計ろうとする線分L2の一方の端点を目盛りの基準点6にあわせ、目盛りに沿った針穴7(図8の例では、7h,7i、7j)だけではなく、針穴15にも待ち針を打つことで、布を一層固定しやすくなる。
次に、図9を参照しながら、第3の実施形態のメジャー31を示す。
前記した第1の実施形態のメジャー1では、目盛りの両側に針穴が設けられていた。
これに対し、メジャー31は、長手方向の一方の端縁32にそって計測目盛部33が設けられ、他方の端縁34にそって余白部35が設けられている。余白部35には、仮想的な2本の直線上に、複数の針穴36が配置されている。図9のように各直線上の針穴36の位置をそろえると、対になる一方の針穴36aから他方の針穴36bにかけて待ち針をすくったとき、印がつけられる線分と待ち針の方向とが直角となって、正確に印がつけられる。
前記した実施形態は、目盛りの付し方、針穴同士の間隔、針穴の配置の仕方などを含め、一例にすぎない。
たとえば、第3の実施形態では、針穴が2列に配置されていたが、図10のメジャー37のように、針穴36が1列に目盛りに沿って配置されていてもよい。また、目盛りの印刷されていない領域にも、針穴40を設けてもよい。
また、図11のメジャー38のように、目盛り上に針穴39を設けてもよい。この場合、図1のメジャー1や図9のメジャー31と異なり、目盛りに沿った余白領域が不要となる。なお、図12のように、目盛りの印刷されていない領域にも、針穴41を設けてもよいことは言うまでもない。
要は、メジャーに複数個の針穴を開けておき、長さを計測したり印を付けたりする際、布とメジャーの両者を待ち針などで固定できるということが最も重要なのである。
本考案のメジャーは、布に印を付ける際に使用されることを想定しているが、他の用途を排除するものではない。例えば、人体に布とメジャーをあてて採寸するとき、本考案のメジャーによって布とメジャーを固定させたうえで人体にあててもよい。模様のある布の場合は、布の向きも考慮して採寸しなくてはならないので、本考案のメジャーは利便性が高い。
ところで、メジャーにはケースの有るものと無いものとがあるが、本考案のメジャーは、いずれのタイプにも適用できることは言うまでもない。なお、ケースに収納するタイプでは、メジャーの端部から目盛りまでの間の余白(図1の例では、基点6からの長さ100cmの終端目盛りと端部5との間)を十分にとっておくことが望ましい。この余白が十分にないと、ケースのメジャー引き出し口が邪魔になって終端目盛りの近くにある針穴に待ち針を打ちにくいからである。さらに、図13に示すように、この余白にも針穴を設けておくと使いやすい。
本考案の裁縫用メジャーは、裁縫あるいは手芸用品として製造・販売され、仕立てを業とする人や裁縫や手芸を趣味とする人からの需要が見込まれる。
第1の実施形態のメジャーを示す図である。 第1の実施形態のメジャーの使い方を説明する図である。 布とメジャーを待ち針で固定する様子を説明するための断面図である。 図3において、待ち針を打つ箇所を説明する図である。 第2の実施形態のメジャーを示す図である。 第2の実施形態のメジャーを示す図である。 第2の実施形態のメジャーを示す図である。 第2の実施形態のメジャーの使用状態を示す図である。 第3の実施形態のメジャーを示す図である。 他の実施形態のメジャーを示す図である。 他の実施形態のメジャーを示す図である。 他の実施形態のメジャーを示す図である。 ケースに収納されるタイプのメジャーを示す図である。
符号の説明
1 裁縫用メジャー
2 計測用目盛部
3 余白領域
7 針穴
13 裁縫用メジャー
15 針穴
31 裁縫用メジャー
33 計測用目盛部
35 余白領域
36 針穴
37 裁縫用メジャー
38 裁縫用メジャー
39 針穴
40、41 針穴

Claims (8)

  1. 可撓性のある材質からなる帯状部材の長手方向に目盛りを印刷し、複数の針穴を、前記目盛りに沿って設けたことを特徴とする裁縫用メジャー。
  2. 前記針穴を等間隔に設けたことを特徴とする請求項1に記載の裁縫用メジャー。
  3. 前記帯状部材は、透明であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の裁縫用メジャー。
  4. 前記目盛りを、前記帯状部材の長手方向の中心線を含む領域に印刷し、この領域の両側の余白領域に、前記針穴を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の裁縫用メジャー。
  5. 帯状部材の長手方向の一方の端縁を含む領域に目盛りを印刷し、他方の端縁を含む余白領域に、針穴を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の裁縫用メジャー。
  6. 前記針穴を、目盛りを表す線分上に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の裁縫用メジャー。
  7. 前記帯状部材の目盛り開始位置側の端部から前記開始位置までの余白領域に針穴を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の裁縫用メジャー。
  8. 前記帯状部材の目盛り終了位置側の端部から前記終了位置までの余白領域に針穴を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載の裁縫用メジャー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200477620Y1 (ko) * 2014-01-28 2015-07-15 김욱태 치과기공용 표시자

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