JP3136864U - 医療用マイクロメス - Google Patents
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Abstract
【課題】刃の着脱が簡単で、安全、衛生的かつ使いやすく低コストな医療用マイクロメスを提供する。
【解決手段】人体の小細部を切開又は剥離するために使用される医療用マイクロメスであって、その先端部にマイクロメス刃が取り付けられた棒状のマイクロメス本体部と、マイクロメス本体部におけるマイクロメス刃側とは反対側の後端部側から着脱可能に装着し、マイクロメス本体部の中央部と後方部を覆う金属パイプ部と、により構成され、マイクロメス本体部は、使用後に前記金属パイプ部から離脱して廃棄される。
【選択図】図1
【解決手段】人体の小細部を切開又は剥離するために使用される医療用マイクロメスであって、その先端部にマイクロメス刃が取り付けられた棒状のマイクロメス本体部と、マイクロメス本体部におけるマイクロメス刃側とは反対側の後端部側から着脱可能に装着し、マイクロメス本体部の中央部と後方部を覆う金属パイプ部と、により構成され、マイクロメス本体部は、使用後に前記金属パイプ部から離脱して廃棄される。
【選択図】図1
Description
本考案は、医療用マイクロメスに関し、特に、刃の着脱が簡単で、安全、衛生的かつ使いやすく低コストな医療用マイクロメスに関するものである。
従来、微細な組織の切開や剥離を行う外科処置(例えば、眼科手術、脳外科手術等)には、医療用メスの中でも特に精密作業に向くメスとして、微小な刃を持つマイクロメスが用いられている。
図7は従来の医療用マイクロメスの概要を示す模式図である。
この従来の医療用のマイクロメスは、大別すると、(1)図7(a)に示すように、チタン合金やステンレス製のハンドル101の先端に設けられた細溝に替刃102をセットして使用し、使用後は替刃102のみを使い捨てるタイプのものと、(2)図7(b)に示すように、プラスチック等の素材から成るハンドル201に刃202が一体に形成されており、使用後は全体を使い捨てるタイプのものと、(3)図7(c)に示すように、プラスチック等の素材から成るハンドル301の先端に、プラスチック等の素材から成り替刃が埋込成型された先端部302を螺合等によりセットして使用し、使用後は先端部302のみを使い捨てるタイプのもの、があった。
しかしながら、上記(1)の医療用マイクロメスは、チタン合金やステンレスよりなるハンドルが高価であった。そのため、替刃は使い捨てにできるがハンドルは使い捨てにはできず、使用後はその都度洗浄、殺菌消毒して繰り返し使用する必要性からその取り扱いや処理が煩雑であった。また、使い捨ての替刃を使用前にハンドルにセットし使用後にハンドルから外す必要があるが、微小なマイクロメスの替刃をハンドル先端に設けられた細溝に正しく着脱するのは集中力を要する難しい作業である。そのためこの替刃の付け替え操作の際に、常に清潔でなくてはならない替刃に使用前に触れてしまったり、使用後の細菌等が付着した替刃に触れてしまったりする可能性や、手指等を傷つけてしまう危険性もあった。感染症等も取り扱う医療機関においては、これらは非常に重大な問題である。
また、上記(2)の医療用マイクロメスは、安価で全体を使い捨てできるため刃の付け替えは不要だが、プラスチック等の軽い素材からなるため、使用時に手元が安定せず、精密作業をするには使いにくいという問題があった。また、上記(1)のタイプのものと比して、ハンドル部分が軽く重心が前(刃側)にあり、バランスを取るために自然とハンドルの刃付近を握ってしまうため、ふとした弾みに刃で手指等を傷つけてしまったり外科処置中の患部に触れてしまったりする危険性があった。
そして、上記(3)の医療用マイクロメスは、ハンドルがプラスチック等よりなり安価ではあるが、やはり使用の度に先端部を交換する必要があるため、上記(1)のマイクロメスと同様の問題を有していた。また、全体がプラスチック等の軽い素材からなるため、上記(2)と同様に軽く使いにくい、重心が前(刃側)にあるという問題があった。
本考案は、上記状況に鑑みて、刃の着脱が簡単で、安全、衛生的かつ使いやすく低コストな医療用マイクロメスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案は、人体の小細部を切開又は剥離するために使用される医療用マイクロメスであって、その先端部にマイクロメス刃が取り付けられた棒状のマイクロメス本体部と、前記マイクロメス本体部における前記マイクロメス刃側とは反対側の後端部側から着脱可能に装着し、前記マイクロメス本体部の中央部と後方部を覆う金属パイプ部と、により構成され、前記マイクロメス本体部は、使用後に前記金属パイプ部から離脱して廃棄されることを特徴とする医療用マイクロメスを提供するものである。
ここで、前記マイクロメス本体部は、前記金属パイプ部が装着された状態において、その操作用把持部の少なくとも一部が露出しているのが好ましい。
また、前記金属パイプ部の表面の全部又は一部に、ローレット加工又は梨地加工等の摩擦係数を増大させるための処理が施されているのが好ましい。
さらに、前記マイクロメス本体部の前記操作用把持部に、ローレット加工又は梨地加工等の摩擦係数を増大させるための処理が施されているのが好ましい。
そして、前記マイクロメス刃を支持する前記マイクロメス本体部は、プラスチック部材により構成されているのが好ましい。
また、前記マイクロメス本体部を構成する前記操作用把持部と前記金属パイプ部が装着されるパイプ装着部は、一体成型されているようにしても良い。
あるいは、前記マイクロメス本体部を構成する前記操作用把持部と前記金属パイプ部が装着されるパイプ装着部は、個別成型後に合体形成されるようにしても良い。
一方、前記金属パイプ部は、ステンレス、アルミニウム又はチタン若しくは当該金属を含む合金により構成されるのが好ましい。
本考案の医療用マイクロメスによれば、刃の着脱を簡単に行うことができる。即ち、従来の医療用マイクロメスのように、ハンドルの細溝に微小な替刃を差し込むというような集中力を要する作業をする必要がなく、マイクロメス本体を金属製のパイプに嵌め込むだけで済む。そのため、替刃に触れてしまったり手指等を傷つけたりする危険性が非常に低くなる。
また、本考案の医療用マイクロメスによれば、金属パイプ部に適度な重量感があるため、重心が適度に高くなり、バランスも取りやすくなり、手元が安定し使いやすくなる。
さらに、マイクロメス本体はプラスチック等からなり、金属パイプ部も加工の容易な金属性のパイプであるため、非常に安価であり、使い捨ての医療用マイクロメスとしても良い。使い捨てにすれば煩雑な洗浄、殺菌消毒を行う必要がなく便利である。
一方、金属パイプ部のみ繰り返し使用すれば、さらにコストを抑えることが可能になる。その際は金属パイプ部を洗浄、殺菌消毒する必要があるが、従来の金属製ハンドルに比べると、替刃を取り付けるための細溝等の細部がない単純な円筒であるため、洗浄も簡単である。
以下、本考案について図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
まず、第1の実施形態として、本考案の医療用マイクロメスの基本的構成について説明する。
〔第1の実施形態〕
まず、第1の実施形態として、本考案の医療用マイクロメスの基本的構成について説明する。
図1は本考案の医療用マイクロメスの外観を示す図、図2はその各部品の構成を示す図であり、図2(a)はマイクロメス本体の外観、図2(b)は金属パイプ部の外観を示している。また、図3はその長手方向断面を示す図である。
図1に示すように、本考案の医療用マイクロメス1は、マイクロメス本体2と金属パイプ部3より成る。
マイクロメス本体2は、図2(a)に示すように、先端に刃4を有する棒状体であり、マイクロメス本体2の刃4と逆側の端部には金属パイプ部3を装着するためのパイプ装着部6が設けられている。このパイプ装着部6は、刃4とパイプ装着部6の間に位置する把持部5より円周が一回り小さくなっている。把持部5の表面には、使用者が把持して操作する際に指が掛かりやすいように、ローレット加工や梨地加工を施すのが望ましい。
このマイクロメス本体2は、刃4以外はプラスチック等の安価な素材から構成されるのが望ましい。また、把持部5とパイプ装着部6は個別に成型されても良いが、一体に成型されるのがより好ましい。このマイクロメス本体2の先端には、刃4が埋込成型される。
次に、金属パイプ部3は、図2(b)に示すように、ステンレスやアルミニウム等の金属より成る円筒を適当な長さにカットしたもので良い。そして、その外表面はマイクロメス本体2の把持部5と同様に、使用者が把持して操作する際に指が掛かりやすいように、ローレット加工や梨地加工を施すのが望ましい。
上記のように構成したマイクロメス本体2と金属パイプ部3を、図3に示すように、嵌合により互いに装着する。金属パイプ部3の内径は、マイクロメス本体2のパイプ装着部6の外径と、着脱が容易でかつ脱落しない程度に略等しいものとする。また、金属パイプ部3の外径はマイクロメス本体2の把持部の外径と等しくし、段差ができないようにする。
このように構成したので、本考案の医療用マイクロメスによれば、刃の着脱を簡単に行うことができる。即ち、従来の医療用マイクロメスのように、ハンドルの細溝に微小な替刃を差し込むというような集中力を要する作業をする必要がなく、マイクロメス本体を金属製のパイプに嵌め込むだけで済む。そのため、替刃に触れてしまったり手指等を傷つけたりする危険性が非常に低くなる。
また、本考案の医療用マイクロメスによれば、金属パイプ部に適度な重量感があるため、重心が適度に高くなり、バランスも取りやすくなり、手元が安定し使いやすくなる。
さらに、マイクロメス本体はプラスチック等からなり、金属パイプ部も加工の容易な金属性のパイプであるため、非常に安価であり、使い捨ての医療用マイクロメスとしても良い。使い捨てにすれば煩雑な洗浄、殺菌消毒を行う必要がなく便利である。
一方、金属パイプ部のみ繰り返し使用すれば、さらにコストを抑えることが可能になる。その際は金属パイプ部を洗浄、殺菌消毒する必要があるが、従来の金属製ハンドルに比べると、替刃を取り付けるための細溝等の細部がない単純な円筒であるため、洗浄も簡単である。
〔第2の実施形態〕
上記の第1の実施形態では、マイクロメス本体と金属パイプ部を単に嵌合のみで接続する例を説明したが、本実施形態ではマイクロメス本体に凸部を設けてさらに確実にこれらを固着する例を示す。
〔第2の実施形態〕
上記の第1の実施形態では、マイクロメス本体と金属パイプ部を単に嵌合のみで接続する例を説明したが、本実施形態ではマイクロメス本体に凸部を設けてさらに確実にこれらを固着する例を示す。
図4は本考案の第2の実施形態に係る医療用マイクロメスの接続態様を示す模式図である。
図4(a)に示すように、マイクロメス本体11のパイプ装着部に凸部12を設ける。この凸部12は金属パイプ部13の内径より若干大きくする。そして、図4(b)に示すように、金属パイプ部13を嵌合する際にこの固着部12を押し潰して金属パイプ部13を固定する。この際、予め凸部12に接着剤を塗布してから固定しても良い。
本実施形態では、このように構成することで簡単、安価にマイクロメス本体と金属パイプ部を固定することができる。
〔第3の実施形態〕
次に、第3の実施形態としてパイプ装着部に溝を設ける例を示す。
〔第3の実施形態〕
次に、第3の実施形態としてパイプ装着部に溝を設ける例を示す。
図5は本考案の第3の実施形態に係る医療用マイクロメスの溝による接続態様を示す模式図である。
図5(a)に示すように、マイクロメス本体21のパイプ装着部に溝22を設け、図5(b)に示すように、この溝22に接着剤24を付着させてから金属パイプ部23を嵌合させて固定する。
本実施形態では、このように構成することで簡単、安価にマイクロメス本体と金属パイプ部を固定することができる。
〔第4の実施形態〕
次に、第4の実施形態としてマイクロメス本体と金属パイプ部とを螺合により接続する例を示す。
〔第4の実施形態〕
次に、第4の実施形態としてマイクロメス本体と金属パイプ部とを螺合により接続する例を示す。
図6は本考案の第4の実施形態に係る医療用マイクロメスの螺合による接続態様を示す模式図であり、図6(a)はマイクロメス本体の正面図、図6(b)は金属パイプ部の一部破断正面図である。
図6(a)に示すように、マイクロメス本体31のパイプ装着部の外周の一部又は全体に雄螺子32Aを切り、さらに図6(b)に示すように金属パイプ部33の内周の一部又は全体に雌螺子32Bを切り、これらを螺合により接続し固定させる。
本実施形態では、このように構成することで簡単、安価にマイクロメス本体と金属パイプ部を固定することができる。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本考案の範囲から排除するものではない。
本考案は、医療用マイクロメスに関し、特に、刃の着脱が簡単で、安全、衛生的かつ使いやすく低コストな医療用マイクロメスに関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
1 医療用マイクロメス
2、11、21、31 マイクロメス本体
3、13、23、33 金属パイプ部
4 刃
5 把持部
6 パイプ装着部
12 固着部
22 溝
24 接着剤
32A 雄螺子
32B 雌螺子
2、11、21、31 マイクロメス本体
3、13、23、33 金属パイプ部
4 刃
5 把持部
6 パイプ装着部
12 固着部
22 溝
24 接着剤
32A 雄螺子
32B 雌螺子
Claims (8)
- 人体の小細部を切開又は剥離するために使用される医療用マイクロメスであって、
その先端部にマイクロメス刃が取り付けられた棒状のマイクロメス本体部と、
前記マイクロメス本体部における前記マイクロメス刃側とは反対側の後端部側から着脱可能に装着し、前記マイクロメス本体部の中央部と後方部を覆う金属パイプ部と、により構成され、
前記マイクロメス本体部は、使用後に前記金属パイプ部から離脱して廃棄されることを特徴とする医療用マイクロメス。 - 前記マイクロメス本体部は、前記金属パイプ部が装着された状態において、その操作用把持部の少なくとも一部が露出していることを特徴とする請求項1に記載の医療用マイクロメス。
- 前記金属パイプ部の表面の全部又は一部に、ローレット加工又は梨地加工等の摩擦係数を増大させるための処理が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用マイクロメス。
- 前記マイクロメス本体部の前記操作用把持部に、ローレット加工又は梨地加工等の摩擦係数を増大させるための処理が施されていることを特徴とする請求項2に記載の医療用マイクロメス。
- 前記マイクロメス刃を支持する前記マイクロメス本体部は、プラスチック部材により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用マイクロメス。
- 前記マイクロメス本体部を構成する前記操作用把持部と前記金属パイプ部が装着されるパイプ装着部は、一体成型されていることを特徴とする請求項5に記載の医療用マイクロメス。
- 前記マイクロメス本体部を構成する前記操作用把持部と前記金属パイプ部が装着されるパイプ装着部は、個別成型後に合体形成されることを特徴とする請求項5に記載の医療用マイクロメス。
- 前記金属パイプ部は、ステンレス、アルミニウム又はチタン若しくは当該金属を含む合金により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の医療用マイクロメス。
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JP2007006227U JP3136864U (ja) | 2007-08-13 | 2007-08-13 | 医療用マイクロメス |
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JP2010210097A (ja) * | 2009-03-06 | 2010-09-24 | Mitsubishi Electric Corp | 空気調和機の室外機及びこれを備えた空気調和機 |
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2007
- 2007-08-13 JP JP2007006227U patent/JP3136864U/ja not_active Expired - Fee Related
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