JP3136804B2 - 定速走行制御装置 - Google Patents

定速走行制御装置

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JP3136804B2 JP04310379A JP31037992A JP3136804B2 JP 3136804 B2 JP3136804 B2 JP 3136804B2 JP 04310379 A JP04310379 A JP 04310379A JP 31037992 A JP31037992 A JP 31037992A JP 3136804 B2 JP3136804 B2 JP 3136804B2
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博司 宮田
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両走行速度を所定の目
標速度に維持する定速走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両を、設定した目標速度で定速走行さ
せるための定速走行制御装置が一般に知られている。通
常、定速走行制御装置では目標車速と実車速との偏差に
基づくPID(比例、積分、微分)制御により定速走行
制御装置が行われている。
【0003】これらのPID制御においてはPID制御
定数は一定値(固定値)とされており車両やエンジン、
変速機等の特性に合わせて予め設定されるのが一般的で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにP
ID制御定数を固定値とした場合、各車両形式毎にエン
ジンや変速機の形式に応じて最適な制御定数を探す必要
があり、制御定数の設定に多くの工数を要する問題があ
る。また、これらの制御定数は一定の走行条件下(例え
ば平坦路)等における最適値に固定されているため路面
勾配や路面状況、車両乗員数等の走行条件が変化した場
合には最適な制御が行われず乗り心地が悪化する等の問
題があった。
【0005】この問題を解決するため従来より運転条件
に応じてPID制御の制御定数を変更し、制御の適性化
を図る試みがなされている。例えば、この種のものの例
として特開昭59−205203号公報には、予め設定
した複数の制御定数の組合せの中から車速とエンジン負
荷とに応じて最適な制御定数の組合せを選択し制御に使
用する定速走行制御装置が開示されている。この定速走
行制御装置では運転条件に応じてPID制御定数が切換
えられるため従来より運転条件に適合した定速走行制御
装置が行われる利点がある。
【0006】しかし上記公報の装置のように設定した制
御定数の組の中から運転条件に応じて使用する制御定数
を選択するようにした場合、予め種々の運転条件を想定
してそれぞれの運転条件に最適な制御定数をそれぞれ設
定しておく必要が生じ、制御定数の設定の際の工数が大
幅に増大する問題を生じる。また、上記公報の装置のよ
うに車速とエンジン負荷だけを検出して制御定数を選択
したのでは車両制御特性の変化や外乱に対応することは
できず、必らずしも全部の運転条件で最適な制御が行わ
れるとは限らない。
【0007】本発明は、上記問題に鑑み前述の制御定数
の設定に多大の工数を要することなく全運転条件にわた
って適性な制御を行うことのできる定速走行制御装置を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、図1の発明の構成図に示すように、車両走行速
度Vを検出する速度検出手段Aと、所望の車両目標速度
を設定する目標速度設定手段Bと、車両エンジンの吸気
スロットル弁Cの開度TAを検出するスロットル開度検
出手段Dと、前記車両走行速度Vと前記目標速度との差
に基づくPID制御により前記スロットル弁開度TAを
調節して車両走行速度Vを前記車両目標速度に維持する
PID制御手段Eとを備えた定速走行制御装置におい
て、時間に対する前記車両走行速度Vの2階微分係数d
2 V/dt2 と前記スロットル弁開度TAの1階微分係
数dTA/dtとに基づいてd2 V/dt2 とdTA/
dtとの関係d2 V/dt2 =F′(TA)・dTA/dt
を推定する推定手段Fと、前記推定されたF´(TA)を用
いて前記PID制御手段のPID制御定数を設定する制
御定数設定手段Gとを備えたことを特徴とする定速走行
制御装置が提供される。
【0009】また、請求項2に記載の発明によれば、図
2の発明の構成図に示すように車両走行速度を検出す
る速度検出手段Aと、所望の車両目標速度を設定する目
標速度設定手段Bと、車両エンジンの吸気スロットル弁
Cの開度TAを検出するスロットル開度検出手段Dと、
スロットル弁開度TAの関数であり前記車両速度Vの一
次時間微分dV/dTと等価な関係にある車両動特性関
数G (TA) を、既知のスロットル弁開度TAの非線形関数
gi (TA) と未知の係数θ (i) との積和として定義すると
ともに、該未知の係数θ (i) を前記車両走行速度Vと車
両目標速度とに基づいて推定することにより前記車両動
特性関数G (TA) を算出する推定手段Hと、前記推定され
た車両動特性関数G (TA) に基づいて前記スロットル弁開
度TAを調節し車両走行速度を前記車両目標速度に維持
する制御手段Iと、を備えたことを特徴とする定速走行
制御装置が提供される。
【0010】
【作用】本発明の作用は以下のように説明される。すな
わち、車両の動特性は以下に示す運動方程式で与えられ
る。 m・dV/dt+D1 V+D0 =f(TA)…(1) ここでVは車速、mはエンジン、駆動系、タイヤ等の慣
性モーメントを考慮した等価質量、D1 Vは走行抵抗、
Doは路面勾配や外乱による負荷、f(TA)は車両駆動
力、TAはスロットル開度である。
【0011】ここで、V、dV/dtは変数、D1 ,D
0 は定数(もしくは変動周期が長い変数)、mは運転条
件(車両乗員数等)により変わる変数である。また、f
(TA)はエンジン回転数や路面状況により変化する。 (1)式を書き直して、 dV/dt+(D1 /m)・V+D0 /m=f(TA)/m…(2) を得る。ここで運転中に車両動特性(制御特性)f(TA)
/mをリアルタイムで精度良く検出することができれ
ば、運転条件により変化する車両動特性f(TA)/mに応
じて適切な制御を行うことができ、あらゆる運転条件変
化に対応できる定速走行制御が可能になる。
【0012】車両動特性f(TA)/mは(2)式左辺の各
変数とスロットル開度TAを検出することにより(2)
式から決定することができる。ところが、D1 とD0
未知であるため左辺のうちD1 とD0 の項を取り除く必
要がある。前述の(2)式において走行抵抗D1 は車両
の等価質量mに較べて極めて小さいこと、及び路面勾配
等による負荷D0 は変動周期が大きいことを考慮して
(2)式の両辺を時間微分すると、 d2 V/dt2 =(f′(TA)/m)・dTA/dt=F′(TA)・dTA/dt …(2)′ が得られる。これでD0 とD1 を取り除くことができ
て、また、d2 V/dt2とdTA/dtはリアルタイ
ムで検出可能である。すなわち、請求項1に記載の発明
では、車両走行速度の2階微分d2 V/dt2 とスロッ
トル開度TAの1階微分dTA/dtとの関係に基づき
前記車両動特性f(TA)/mの1階微分d/dt(f(TA)
/m)=F′(TA)の値を推定する。得られたF′(TA)
用いれば、制御系を2次系とみなした場合の固有周波数
ω0 と減衰係数ζと(設計仕様として与えられる。)か
ら極配値法によりPID制御定数を決定することができ
る。
【0013】また、請求項2に記載の発明では、前述の
車両動特性f (TA) /mを既知のスロットル弁開度TAの
非線形関数gi (TA) と未知の係数θ (i) との積和、すな
わち、f (TA) /m=Σθ (i) ・gi (TA) =G (TA) として
定義するとともに、車両走行速度Vと目標速度V M との
時系列データを用いて未知の係数θ (i) を推定し、後述
の手法により上記車両動特性関数G (TA) を算出する。こ
れにより、車両動特性に基づいた制御を行うことがで
き、運転条件が変化した場合でも適切な定速走行制御が
行われる。
【0014】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を説明
する。図3は請求項1の発明に対応する定速走行制御装
置の構成の一実施例を示す。図3の構成図において、4
はエンジン(図示せず)の吸気管5に設けられたスロッ
トル弁、2は後述の電子制御ユニット(ECU)1から
の信号に応じてスロットル弁4を開閉駆動する適宜な形
式のアクチュエータ、3はスロットル弁4の開度に応じ
た信号を発生するスロットル開度センサである。
【0015】また、6は車輪回転速度を検出する公知の
形式の車両センサ、7は運転者の設定操作により車両目
標速度信号を発生するコントロールスイッチである。E
CU1は公知の形式のデジタルコンピュータから構成さ
れ、コントロールスイッチ7から入力される車両目標速
度VM と車速センサ6から入力される実車速信号Vとに
基づいてアクチュエータ2を駆動しスロットル弁4の開
度調節を行う。また、ECU1にはスロットル開度セン
サ3からスロットル弁4の開度信号が入力されている。
【0016】次に、図4に図3の装置による定速走行制
御のブロック図を示す。図3において11はPIDコン
トローラ、12はアクチュエータ13の制御回路、14
は車両特性f′(TA)/m=F′(TA)の推定回路、15は
車両を示している。なお、PIDコントローラ11、制
御回路12、推定回路14は図3ECU1により構成さ
れる。
【0017】ここでPIDコントローラ11は、 MA=KP(V−VM )+KI∫(V−VM )+KD・dV/dt…(3) の演算を行う。なお、MAはスロットル弁4の目標開
度、KPは比例定数、KIは積分定数、KDは微分定数
である。今、車両の動特性に含まれる一時遅れ要素の時
定数m/D1 は制御周期と比較して極めて長いので一時
遅れ要素(1/D1 )/(1+(m/D1 )S)を積分
要素1/msで近似することが可能である。また、図4
にD0 で示す外乱はステップ状関数か非常に周期の長い
関数と考えられる。
【0018】上記前提の下に、図4の制御系を2次系で
近似した場合の車両速度Vの固有周波数をω 0 減衰定
をζとすると、所望のω0 とζとを達成するためのP
ID制御定数KP,KI,KDは周知の極配置法を用い
て以下のように決定される。 KP=2ζω0 /{K(1−2ζω0 KD/KP)・f(TA)/m}…(4) KI=ω0 2 /{K(1−2ζω0 KD/KP)・f(TA)/m}…(5) ここで、Kは既知の定数、KD/KPは定数である。従
って(4),(5)式よりω0 、ζの他にKDを設計仕
様として適宜に設定すれば、制御定数KP,KIは車両
動特性f′(TA)/mを用いて(4),(5)式から決定
することができる。
【0019】本実施例では推定回路14は車両速度Vの
2階微分d2 V/dt2 とスロットル開度TAの1階微
分dTA/dtとを用いてf′(TA)/m(=F′(TA)
を以下の式から推定する。 F′(TA)(n) =F′(TA)(n-1) +(K0 ・dTA/dt)/(1+K0 ・ (dTA/dt)2 )×(d2 V/dt2 −F′(TA)(n-1) ・dTA/dt) …(6) ここでK0 は定数、F′(TA)(n) は今回の制御ルーチン
実行時のf′(TA)/mの値、F′(TA)(n-1) は前回の制
御ルーチン実行時のf′(TA)/mの値である。(6)式
の意味は以下のように説明される。すなわち、前述の
(2)′式に示したようにd2 V/dt2 とF′(TA)
の間にはd2 V/dt2 =F′(TA)・dTA/dtの関
係が成立する。従って前回求めたF′(TA)の値F′
(TA)(n-1) が真の値であるなら前回求めたF′
(TA)(n-1) と今回計測したd2 V/dt2 とdTA/d
tとの間にはd2 V/dt2 =F′(TA)(n-1) ・dTA
/dtが成立するはずである。しかし、F′(TA)(n-1)
が真の値でない場合には上式は成立せず、(6)式(
)内のd2 V/dt2 −F′(TA)(n-1) ・dTA/d
tはゼロにならず、誤差を生じるはずである。(6)式
はこの誤差に応じて前回求めたF′(T A)(n-1) の値を修
正して今回のF′(TA)の推定値をF′(TA)(n-1) を求め
ているものである。
【0020】図5は、図4に示す制御を行うための制御
動作を示すフローチャートである。本ルーチンはECU
1により一定時間毎(例えば50ms毎)に実行され
る。図5においてルーチンがスタートするとステップ5
01ではコントロールスイッチ7から運転者が設定した
目標速度VM が、また車速センサ6から実車速V、スロ
ットル開度センサ3からスロットル弁開度TAがそれぞ
れ入力される。
【0021】次いでステップ503では上記入力した実
車速V、スロットル弁開度TAとから実車速Vの2階微
分d2 V/dt2 とスロットル弁開度TAの1階微分d
TA/dtが演算される。本実施例ではd2 V/d
2 、dTA/dtはそれぞれ以下の式により演算され
る。
【0022】 d2 V/dt2 =(V(n) −2V(n-1) −V(n-2) /(Δt)2 dTA/dt=(TA(n) −TA(n-1) /Δt ここでV(n) ,TA(n) は今回ルーチン実行時にステッ
プ501で入力したV,TAの値を示し、V(n-1) ,T
(n-1) は前回ルーチン実行時に入力したV,TAの値
を、またV(n-2) は前々回ルーチン実行時に入力したV
の値を示す。またΔtはルーチンの実行間隔である。
【0023】次にステップ505では上記により求めた
2 V/dt2 ,dTA/dtを用いて前述の(6)式
から車両動特性f′(TA)/mの値を推定する。なお、本
実施例ではf′(TA)/mの初期値は予め適宜な値に設定
され、ECU1のROMに格納されている。次いでステ
ップ507では上記により求めたf′(TA)/mの値を用
いて前述の(4)式及び(5)式からPID制御定数K
P、KIが演算され、ステップ509ではこれらのK
P,KIを用いてスロットル弁4の目標開度MAが
(3)式から求められる。また、ステップ511ではス
ロットル弁開度TAと上記により求めた目標開度MAと
の差に応じたアクチュエータ13の駆動信号が出力され
る。
【0024】本実施例によれば、運転条件に応じてルー
チン実行毎にf′(TA)/mの推定値の修正を繰り返すこ
とにより、f′(TA)/mの推定精度が高められ、この精
度の高いf′(TA)/mの推定値を用いてPID制御定数
が決定されるため、運転条件の変化にかかわらず、最適
な制御が行われる。次に、請求項2に対応する定速走行
制御装置の実施例について説明する。図6は本実施例の
定速走行制御ブロック図を示す。
【0025】なお、本実施例の定速走行制御装置の構成
は図3に示した構成と同一であるため説明は省略する。
図6において61はコントローラ、62はアクチュエー
タ13(図3)の制御回路、64は車両特性f(TA)/m
の推定回路、65は車両を示している。本実施例におい
てもコントローラ61、制御回路62、推定回路64
は、ECU1(図3)により構成される。
【0026】本実施例ではコントローラ61は dMA/dt=1/G′(TA)・W(t) …(7) W(t) =d2 M /dt2 +α1 (dVM /dt−dV/dt)+ α2 (VM −Vt )…(8) MA=∫(dMA/dt)dt…(9) の演算を行う。
【0027】ここでα1 ,α2 は予め設定された定数、
A はスロットル弁4の目標開度である。またG′(TA)
は外乱D0 を含めた車両動特性G(TA)の一階微分であり
(2)式を変形して以下のように定義されるすなわち
dV/dt+D1 /m・V+D0 /m=f(TA)/m
((2)式)において走行抵抗D1 は車両の等価質量に
較べて極めて小さいので(2)式は、 dV/dt+D0 /m=f(TA)/m…(10) で近似される。本実施例では外乱D0 を含めた車両動特
性f(TA)/m−D0 /mをG(TA)と定義する。従って
(10)式より dV/dt=G(TA)…(11) となる。本実施例では推定回路64は車両速度VM と実
車速Vとを用いて非線形関数である車両動特性G(TA)
推定を行い、コントローラ61はこの推定された車両動
特性G(TA)を基に(7)式〜(9)式を用いてMAの演
算を行う。また(8)式中のdV/dtは実測値を使用
せず、上記により求めたG(TA)を用いて(11)式から
計算する。
【0028】以下に推定回路64による車両動特性G
(TA)の推定方法について説明する。本実施例では、非線
形関数G(TA)を既知の非線形関数gi(TA)と未知の定数
θiとの積和で表わす。すなわち、 G(TA)=θ0 +θ1 ・g1 (TA)+θ2 ・g2 (TA)+…+θi・gi(TA) …(12) とする。更に、本実施例では計算の簡素化のため非線形
関数g2 (TA)…gi(TA)≡0、g1 (TA)=(1−COS
TA)と仮定する。すなわち、 G(TA)=θ0 +θ1 (1−COSTA)…(13) と仮定する。また、θ0 ,θ1 の値は車両目標速度VM
と実車速Vとを用いて以下の式から推定する。
【0029】 θ0 (n) =θ0 (n-1) +K0 (VM −V)・K(t) /(1+(K(t) 2 ) …(14) θ1 (n) =θ1 (n-1) +K1 (VM −V)・J(t) /(1+(J(t) 2 ) …(15) ここでK0 、K1 は定数、θ0(n),θ1(n)は今回の制御
ルーチン実行時のθ0 ,θ1 の値、θ0 (n-1) ,θ
1 (n-1) は前回ルーチン実行時のθ0 ,θ1 の値であ
る。 また、K(t) =1/(S2 +α1 S+α2 ) J(t) =(1−COSTA)/(S2 +α1 S+α2 ) である。すなわち、推定値θ0 ,θ1 が真の値であれば
図6の制御を行った場合目標速度VM と実車速Vが一致
して(14),(15)式中のVM −V=0となるはず
である。しかし、θ0 ,θ1 が真の値でない場合にはV
M とVとの間に誤差を生じVM −Vは有限の値になる。
(14),(15)式ではこの誤差に応じて前回求めた
θ0 (n-1) 、θ1(n-1)の値を修正して今回のθ0 、θ1
の修正値を求めているのである。
【0030】図7は図6の制御を行うための制御動作を
示すフローチャートである。本ルーチンはECU1によ
り一定時間毎(例えば50ms毎)に実行される。図7
においてルーチンがスタートするとステップ701では
コントロールスイッチ7、車速センサ6、スロットル開
度センサ3からそれぞれ目標速度VM 、実車速V、スロ
ットル開度TAが入力される。
【0031】次いでステップ703では上記のVM ,V
を用いてθ0 ,θ1 の推定値が(14)式、(15)式
より演算される。なお、本実施例ではθ0 ,θ1 の初期
値は予め適宜な値に設定され、ECU1のROMに格納
されている。次にステップ705では上記のθ0 ,θ1
の推定値と(13)式とを用いてG (TA)の値を計算し、
ステップ707では今回計算したG(TA)の値G(TA)(n)
と前回計算したG(TA)の値G(TA)(n-1) とを用いてG′
(TA)を次式により計算する。
【0032】 G′(TA)=(G(TA)(n) −G(TA)(n-1) )/Δt ここでΔtはルーチンの実行間隔である。また、ステッ
プ709ではステップ705で求めたG(TA)の値を用い
て(11)式からdV/dtの値を計算し、ステップ7
11では上記のG´(TA),dV/dtを用いて(7)〜
(9)式からスロットル弁の目標開度MAが算出され
る。次いでステップ713ではスロットル弁開度TAと
上記により求めた目標開度MAとの差に応じたアクチュ
エータ13の駆動信号が出力される。
【0033】本実施例によれば、車両動特性G(TA)の推
定精度がルーチン実行毎に高められ、この車両動特性G
(TA)を用いた制御が行われるため、スロットル開度TA
の変化が大きい場合にも最適な制御が行われる。
【0034】
【発明の効果】本発明の定速走行制御装置は、上記のよ
うに走行中に車両動特性をオンラインで推定して制御を
行うようにしたことにより、従来のように制御定数の設
定に多大な工数を要することなく走行条件の変化に適応
した最適な定速走行制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の構成を示す図である。
【図2】請求項2の発明の構成を示す図である。
【図3】本発明の定速走行制御装置の一実施例の構成を
示す図である。
【図4】本発明の定速走行制御の一実施例のブロック図
である。
【図5】図4の定速走行制御のフローチャートの一実施
例である。
【図6】本発明の定速走行制御の図4とは別の実施例の
ブロック図である。
【図7】図6の定速走行制御のフローチャートの一実施
例である。
【符号の説明】
1…電子制御ユニット 2…アクチュエータ 3…スロットル開度センサ 4…スロットル弁 6…車速センサ 7…コントロールスイッチ 11…PIDコントローラ 14…推定回路 61…コントローラ 64…推定回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−218437(JP,A) 特開 平3−7626(JP,A) 特開 平2−254032(JP,A) 特開 昭62−241767(JP,A) 特開 平1−94034(JP,A) 特開 平4−372430(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 45/00 395 B60K 31/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両走行速度Vを検出する速度検出手段
    と、所望の車両目標速度を設定する目標速度設定手段
    と、車両エンジンの吸気スロットル弁開度TAを検出す
    るスロットル開度検出手段と、前記車両走行速度Vと前
    記目標速度との差に基づくPID制御により前記スロッ
    トル弁開度TAを調節して車両走行速度Vを前記車両目
    標速度に維持するPID制御手段とを備えた定速走行制
    御装置において、時間に対する前記車両走行速度Vの2
    階微分係数d2 V/dt2 と前記スロットル弁開度TA
    の1階微分係数dTA/dtとに基づいてd2 V/dt
    2とdTA/dtとの関係d2 V/dt2 =F′(TA)
    dTA/dtを推定する推定手段と、前記推定されたF
    ´(TA)を用いて前記PID制御手段のPID制御定数を
    設定する制御定数設定手段とを備えたことを特徴とする
    定速走行制御装置。
  2. 【請求項2】 車両走行速度を検出する速度検出手段
    と、所望の車両目標速度を設定する目標速度設定手段
    と、車両エンジンの吸気スロットル弁開度TAを検出す
    るスロットル開度検出手段と、スロットル弁開度TAの
    関数であり前記車両速度Vの一次時間微分dV/dTと
    等価な関係にある車両動特性関数G (TA) を、既知のスロ
    ットル弁開度TAの非線形関数gi (TA) と未知の係数θ
    (i) との積和として定義するとともに、該未知の係数θ
    (i) を前記車両走行速度Vと車両目標速度とに基づいて
    推定することにより前記車両動特性関数G (TA) を算出す
    る推定手段と、前記推定された車両動特性関数G (TA)
    基づいて前記スロットル弁開度TAを調節し車両走行速
    度を前記車両目標速度に維持する制御手段と、を備えた
    ことを特徴とする定速走行制御装置。
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