JP3136596U - 湿り空気を用いた処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 処理空間内の流れを一様化し、湿り空気の分布を揃えて処理対象物への与熱効率の向上を図ることができる湿り空気を用いた処理装置を提供する。
【解決手段】 処理対象物14を収容可能な略密閉された処理空間3と、当該処理空間3内に水分を供給するための水分供給手段4と、前記処理空間3の下部に備わる加熱手段5とを備え、前記加熱手段5により前記水分供給手段4から供給された水分を湿り空気とし、前記加熱手段5によって発生する上昇気流を利用して前記処理空間3を前記湿り空気で充満させて前記処理対象物14を処理する湿り空気を用いた処理装置1であって、前記処理空間3の上部は多孔形状の蓋部材8で覆われる。
【選択図】 図1
【解決手段】 処理対象物14を収容可能な略密閉された処理空間3と、当該処理空間3内に水分を供給するための水分供給手段4と、前記処理空間3の下部に備わる加熱手段5とを備え、前記加熱手段5により前記水分供給手段4から供給された水分を湿り空気とし、前記加熱手段5によって発生する上昇気流を利用して前記処理空間3を前記湿り空気で充満させて前記処理対象物14を処理する湿り空気を用いた処理装置1であって、前記処理空間3の上部は多孔形状の蓋部材8で覆われる。
【選択図】 図1
Description
この考案は、湿り空気によって処理対象物を殺菌、乾燥等の処理を施すための湿り空気を用いた処理装置に関するものである。
湿り空気を用いた処理装置が特許文献1に開示されている。この処理装置は、湿り空気発生時の上昇気流を利用して、上部に配置された対象物に対し、湿り空気により処理を施すものである。特許文献1に記載の処理装置を用いても、効率のよい湿り空気による処理を行うことができるが、さらに対象物に対する湿り空気の熱エネルギーの与熱効率の向上を図ることができれば、目的に応じた処理のバリエーション増加の観点からも好ましい。
この考案は上記従来技術を考慮したものであって、処理空間内の流れを一様化し、湿り空気の分布を揃えて処理対象物への与熱効率の向上を図ることができる湿り空気を用いた処理装置の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1の考案では、処理対象物を収容可能な略密閉された処理空間と、当該処理空間内に水分を供給するための水分供給手段と、前記処理空間の下部に備わる加熱手段とを備え、前記加熱手段により前記水分供給手段から供給された水分を湿り空気とし、前記加熱手段によって発生する上昇気流を利用して前記処理空間を前記湿り空気で充満させて前記処理対象物を処理する湿り空気を用いた処理装置であって、前記処理空間の上部は多孔形状の蓋部材で覆われることを特徴とする湿り空気を用いた処理装置を提供する。
さらに、請求項2の考案では、処理対象物を収容可能な略密閉された処理空間と、当該処理空間内に水分を供給するための水分供給手段と、前記処理空間の下部に備わる加熱手段とを備え、前記加熱手段により前記水分供給手段から供給された水分を湿り空気とし、前記加熱手段によって発生する上昇気流を利用して前記処理空間を前記湿り空気で充満させて前記処理対象物を処理する湿り空気を用いた処理装置であって、前記処理空間の上部は自由に回動可能な板状の蓋部材で覆われることを特徴とする湿り空気を用いた処理装置を提供する。
請求項1の考案によれば、処理空間の上部が多孔質形状の蓋部材で覆われるため、湿り空気が外部へ漏洩する際に蓋部材が抵抗となる。したがって、湿り空気が一度に拡散することなく、ゆっくりと上昇気流に沿って移動し、処理空間内の上昇気流の流れを一様化でき、発生した湿り空気の分布を揃えることができる。このように、湿り空気はゆっくりと上昇気流に沿って多孔形状の蓋部材を通過するため、湿り空気が持つ熱エネルギーを処理対象物に対し確実に与えることができる。すなわち、与熱効率が向上する。これは、湿り空気による処理対象物への殺菌や消毒、乾燥等の処理効率を向上することになる。また、略密閉された処理空間内を加熱手段により加熱するため、処理空間内は与圧されるが、蓋部材を多孔形状とすることにより、圧力を逃がすことができ、処理装置の使用に際する安全性が確保される。これに伴い、処理装置の材質も耐圧性能の低いものを用いることができ、低コスト化を図ることができる。
請求項2の考案によれば、処理空間の上部が自由に回動可能な蓋部材で覆われる。このため、与圧された処理空間内の圧力が蓋部材を押し開け、湿り空気はここから外部に漏洩する。したがって、蓋部材が湿り空気の流れの抵抗となる。これにより、湿り空気が一度に拡散することなく、ゆっくりと上昇気流に沿って移動し、処理空間内の上昇気流の流れを一様化でき、発生した湿り空気の分布を揃えることができる。このように、湿り空気はゆっくりと上昇気流に沿って上昇し、充満するため、湿り空気が持つ熱エネルギーを処理対象物に対し確実に与えることができる。すなわち、与熱効率が向上する。これは、湿り空気による処理対象物への殺菌や消毒、乾燥等の処理効率を向上することになる。また、回動可能な蓋部材により処理空間内の圧力を逃がすことができ、処理装置の使用に際する安全性が確保される。これに伴い、処理装置の材質も耐圧性能の低いものを用いることができ、低コスト化を図ることができる。
この考案は、処理対象物を収容可能な略密閉された処理空間と、当該処理空間内に水分を供給するための水分供給手段と、前記処理空間の下部に備わる加熱手段とを備え、前記加熱手段により前記水分供給手段から供給された水分を湿り空気とし、前記加熱手段によって発生する上昇気流を利用して前記処理空間を前記湿り空気で充満させる湿り空気を用いた処理装置であって、前記処理空間の上部は多孔質形状の蓋部材で覆われることを特徴とする湿り空気を用いた処理装置又は前記処理空間の上部は自由に回動可能な板状の蓋部材で覆われることを特徴とする湿り空気を用いた処理装置である。
図1はこの考案に係る湿り空気を用いた処理装置の概略図である。
図示したように、この考案に係る湿り空気を用いた処理装置1は、処理空間3と、水分供給手段4と、加熱手段5で構成される。処理空間3は、側壁6と底板7、及び蓋部材8からなる容器2により略密閉されて形成される。側壁6の上部には内側に突出する突出部材13が形成され、この突出部材13上に網目状の載置台12が配設される。処理対象物14は、載置台12上に載置され、処理空間3内に収容される。また、蓋部材8は、多数の孔15が形成された多孔板である。
水分供給手段4は、水タンク9と、バルブ10と、ノズル11で構成される。加熱手段5は処理空間3内の下部に備わり、ヒーター、好ましくはセラミックヒーターで構成される。水分供給手段4から供給された水分を、加熱手段5により加熱して湿り空気を発生させる。したがって、水分供給手段4と加熱手段5は、湿り空気を発生させることができればこのような構成に限らない。例えば、水で満たされた水槽内に超音波振動子を投入し、これをガスバーナーで加熱してミスト状とするものや、加熱手段により蒸気化した水分を霧吹きでミスト化してもよい。
処理装置1で処理対象物14を湿り空気により処理する場合、まず処理対象物14を載置台12に載置し、蓋部材8を閉じる。この後、バルブ10を調整して、水タンク9内の水をノズル11から拡散放出する。この放出された水分をセラミックヒーターからなる加熱手段5により加熱し、湿り空気を発生させる。加熱による上昇気流で、湿り空気は上部に載置された処理対象物14まで移動し、湿り空気が持つ熱エネルギーを処理対象物14に付与する。すなわち、湿り空気により処理対象物14を処理する。
このとき、蓋部材8がパンチングメタル等の多孔板で形成されるので、湿り空気が外部へ漏洩する際に、蓋部材8が抵抗となる。したがって、湿り空気が処理空間3内に一度に拡散することなく、ゆっくりと上昇気流に沿って移動し、処理空間3内の上昇気流の流れを一様化でき、発生した湿り空気の分布を揃えることができる。これにより、湿り空気はゆっくりと上昇気流に沿って蓋部材8を通過する。このため、湿り空気が持つ熱エネルギーを処理対象物に対し確実に与えることができる。すなわち、与熱効率が向上する。これは、湿り空気による処理対象物への殺菌や消毒、乾燥等の処理効率を向上することになる。
なお、多孔板の孔の一部を塞ぐ等して、上昇気流の流れを調整してもよい。あるいは、孔の形状、個数、大きさの異なる蓋部材8を用意してもよい。蓋部材8としては、上昇気流が外部に漏洩する際の抵抗となればどのような形状のものを用いてもよく、フィルタ等を用いることができる。
また、略密閉された処理空間3内を加熱手段5により加熱するため、処理空間3内は与圧されるが、蓋部材8を多孔形状とすることにより、圧力を逃がすことができ、処理装置1の使用に際する安全性が確保される。これに伴い、容器2の材質も耐圧性能の低いものを用いることができ、低コスト化を図ることができる。
図2はこの考案に係る湿り空気を用いた別の処理装置の概略図である。
この例では、蓋部材8が回転軸16を支点に回動可能に取り付けられる。したがって、湿り空気が発生していない状態では、処理空間3は密閉空間となる。湿り空気が発生すると、加熱によって処理空間3内が与圧され、この圧力が蓋部材8を矢印R方向に押し開ける。
このため、湿り空気はここから外部に漏洩する。したがって、蓋部材8が湿り空気の流れの抵抗となる。これにより、湿り空気が一度に拡散することなく、ゆっくりと上昇気流に沿って移動し、処理空間3内の上昇気流の流れを一様化でき、発生した湿り空気の分布を揃えることができる。このように、湿り空気はゆっくりと上昇気流に沿って上昇し、充満するため、湿り空気が持つ熱エネルギーを処理対象物14に対し確実に与えることができる。すなわち、与熱効率が向上する。これは、湿り空気による処理対象物14への殺菌や消毒、乾燥等の処理効率を向上することになる。また、回動可能な蓋部材8により処理空間3内の圧力を逃がすことができ、処理装置1の使用に際する安全性が確保される。これに伴い、容器2の材質も耐圧性能の低いものを用いることができ、低コスト化を図ることができる。その他の構成、作用、効果は実施例1と同様である。
1:処理装置、2:容器、3:処理空間、4:水分供給手段、5:加熱手段、6:側壁、7:底板、8:蓋部材、9:水タンク、10:バルブ、11:ノズル、12:載置台、13:突出部材、14:処理対象物、15:孔、16:回転軸
Claims (2)
- 処理対象物を収容可能な略密閉された処理空間と、
当該処理空間内に水分を供給するための水分供給手段と、
前記処理空間の下部に備わる加熱手段とを備え、
前記加熱手段により前記水分供給手段から供給された水分を湿り空気とし、前記加熱手段によって発生する上昇気流を利用して前記処理空間を前記湿り空気で充満させて前記処理対象物を処理する湿り空気を用いた処理装置であって、
前記処理空間の上部は多孔形状の蓋部材で覆われることを特徴とする湿り空気を用いた処理装置。 - 処理対象物を収容可能な略密閉された処理空間と、
当該処理空間内に水分を供給するための水分供給手段と、
前記処理空間の下部に備わる加熱手段とを備え、
前記加熱手段により前記水分供給手段から供給された水分を湿り空気とし、前記加熱手段によって発生する上昇気流を利用して前記処理空間を前記湿り空気で充満させて前記処理対象物を処理する湿り空気を用いた処理装置であって、
前記処理空間の上部は自由に回動可能な板状の蓋部材で覆われることを特徴とする湿り空気を用いた処理装置。
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JP2007006407U JP3136596U (ja) | 2007-08-20 | 2007-08-20 | 湿り空気を用いた処理装置 |
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JP2010115307A (ja) * | 2008-11-12 | 2010-05-27 | Sozosha:Kk | モイスチャ処理装置 |
JP2014090836A (ja) * | 2012-11-02 | 2014-05-19 | Sozosha:Kk | モイスチャ処理装置 |
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