JP3134711B2 - 光学フィルム及び液晶表示装置 - Google Patents

光学フィルム及び液晶表示装置

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JP3134711B2
JP3134711B2 JP07102496A JP10249695A JP3134711B2 JP 3134711 B2 JP3134711 B2 JP 3134711B2 JP 07102496 A JP07102496 A JP 07102496A JP 10249695 A JP10249695 A JP 10249695A JP 3134711 B2 JP3134711 B2 JP 3134711B2
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浩二 東
朗子 清水
卓 本多
真一 武村
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F2413/00Indexing scheme related to G02F1/13363, i.e. to birefringent elements, e.g. for optical compensation, characterised by the number, position, orientation or value of the compensation plates
    • G02F2413/10Indexing scheme related to G02F1/13363, i.e. to birefringent elements, e.g. for optical compensation, characterised by the number, position, orientation or value of the compensation plates with refractive index ellipsoid inclined, or tilted, relative to the LC-layer surface O plate

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置などに用い
られる新規な光学フィルム及びこれを用いた液晶表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液晶表
示装置は、軽量、薄型、低消費電力などの特徴から携帯
用テレビ、ノート型パーソナルコンピュータなどに利用
が進んでいる。現在、主に採用されているのはアクティ
ブ・マトリックス駆動のTN型液晶表示装置(以下、A
M−TN−LCDと称す)、単純マトリックス駆動のF
TN型液晶表示装置(以下、SM−FTN−LCDと称
す)である。AM−TN−LCD、SM−FTN−LC
Dともにこれまでの技術改良により正面から見た場合に
はCRTを越える画質が得られるようになってきている
反面、斜め方向から見た場合のコントラストの低下や色
相の変化といった視野角特性はCRTと比較して十分で
はないため、この改良が強く望まれている。
【0003】AM−TN−LCDやSM−FTN−LC
Dなどの液晶表示装置の視野角特性は主として液晶セル
の複屈折性の角度依存性に起因しているため、TN−L
CDでは特開平5−188367号公報などに開示され
ているように、また、SM−FTN−LCDでは特開平
4−311902号公報などに開示されているように、
位相差フィルムを用いてこの複屈折性、すなわちレター
デーションの角度依存性を補償することで視野角特性を
改良する方法が多数検討されている。これらに用いられ
る位相差フィルムとしては、レターデーション値の角度
依存性が小さいものが好ましく用いられている。また、
特開平6−235919号公報に開示されているように
TN−LCDの場合、1画素内に液晶の2種以上の配向
領域を形成する配向分割方式などによる視野角特性の改
良が検討されている。更に、光制御板を用いた視野角の
改良に関する技術が特開平7−64069号に示されて
いる。しかしながら、位相差フィルムを用いた方法では
視野角特性が一部は改良されるものの、改良が不十分な
視角方向が残るなどの問題があり、また、光制御板を用
いた方法では視野角改良の方向が限定されるなどの問題
があり、未だ視野角特性の改良は必ずしも十分ではな
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに鋭意検討した結果、少なくとも1枚の光制御板、波
長546nmでのフィルム面内のレターデーション値R
(0) に対するフィルム面に垂直な方向から見た場合の遅
相軸を傾斜軸としてフィルムを40度傾斜したときのレ
ターデーション値R(40)の比β〔β=R(40)/R(0) 〕
が1.09以下でかつ0.85以上であるレターデーシ
ョン値の角度依存性が小さな位相差フィルムを少なくと
も1枚、および偏光フィルムを積層して得られるフィル
ムを用いることによって、視野角特性に優れた液晶表示
装置が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】すなわち、本発明は、(a)相互に屈折率
が異なる2種類以上の光重合可能なモノマー及び/又は
オリゴマーを含有する組成物を膜状に形成した後に紫外
線を照射して得られる光制御板を少なくとも1枚、
(b)波長546nmでのフィルム面内のレターデーショ
ン値R(0) に対するフィルム面に垂直な方向から見た場
合の遅相軸を傾斜軸としてフィルムを40度傾斜したと
きのレターデーション値R(40)の比β〔β=R(40)/R
(0) 〕が1.09以下でかつ0.85以上である位相差
フィルムを少なくとも1枚、および(c)偏光フィルム
を積層したことを特徴とする光学フィルムを提供するも
のである。
【0006】上記の光学フィルムを構成する光制御板
は、ドメイン間隔が1μm 〜20μmの屈折率変調型で
あるのが適当である。光制御板用の組成物を構成する光
重合可能なモノマー及び/又はオリゴマーの少なくとも
2種の屈折率の差は、0.01以上であるのが好まし
く、またこの組成物中には、光重合可能なモノマー又は
オリゴマーと屈折率が異なり、光重合性がない化合物を
含有することができる。光制御板は、曇価が30%以上
の光線散乱能を示す光線入射角度域と曇価が30%未満
の光線散乱能を示さない光線入射角度域を有するのが好
ましく、また光線散乱能を示す光線入射角度域の最大曇
価は、30%〜85%の範囲にあるのが適当である。
【0007】さらに、上記の光学フィルムを構成する位
相差フィルムは、熱可塑性樹脂からなるものであること
ができ、例えば、熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸した
後に熱緩和させることにより得られるもの、より具体的
には、溶剤キャスト法により製膜したポリカーボネート
系樹脂フィルム、ポリサルフォンフィルム又はポリアリ
レート系樹脂フィルムを一軸延伸した後に熱緩和させて
得られるものが、好ましく用いられる。
【0008】また、前記の光学フィルムを構成する位相
差フィルムは、正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂
からなる位相差フィルムと高分子液晶の垂直配向膜とを
積層して形成することもできる。この態様における高分
子液晶の垂直配向膜は、ネマチック相若しくはスメクチ
ック相を示す高分子液晶を製膜した後、結晶相(又はガ
ラス相)と液晶相との転移温度(Tg)以上で液晶相と
等方相との転移温度(Ti)未満の温度で熱処理を施し
て垂直配向させることにより形成したり、あるいは、ネ
マチック相若しくはスメクチック相を示す重合性液晶オ
リゴマーを製膜した後、結晶相(又はガラス相)と液晶
相との転移温度(Tg)以上で結晶相と等方相との転移
温度(Ti)未満の温度で熱処理を施して垂直配向さ
せ、配向を保持しながら重合させることにより形成した
りすることができる。さらに、前記の光学フィルムを構
成する位相差フィルムは、正の屈折率異方性を有する熱
可塑性樹脂からなる位相差フィルムと負の屈折率異方性
を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムを各々の
フィルム面内の遅相軸が同一方向となるように積層して
形成することもできる。
【0009】そして本発明によれば、電極を有する2枚
のガラス基板の少なくとも一方が透明であり、この2枚
のガラス基板の間に、正の誘電率異方性を有し、ツイス
ト角が60度〜120度であるネマチック液晶層を配置
した液晶セルにおいて、液晶セルの上側及び/又は下側
に前記の光学フィルムを配置してなる液晶表示装置も提
供され、さらにまた、電極を有する2枚のガラス基板の
少なくとも一方が透明であり、この2枚のガラス基板の
間に、正の誘電率異方性を有し、ツイスト角が180度
〜270度であるネマチック液晶層を配置した液晶セル
において、液晶セルの上側及び/又は下側に前記の光学
フィルムを配置してなる液晶表示装置も提供される。
【0010】本発明に用いる光制御板は、相互に屈折率
が異なる少なくとも2種類の光重合可能なモノマー及び
/又はオリゴマーを用いて形成される。
【0011】これらの光重合可能なモノマーやオリゴマ
ーの例としては、特開平7−64069号に例示されて
いるような、2,4,6−トリブロムフェニルアクリレ
ート、トリブロムフェノキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、テ
トラヒドロフルフリルアクリレート、エチルカルビトー
ルアクリレート、ペンテニルオキシエチルアクリレー
ト、フェニルカルビトールアクリレートやポリオールポ
リアクリレート、イソシアヌル酸骨格のポリアクリレー
ト、メラミンアクリレート、ヒダントイン骨格のポリア
クリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。
【0012】上記の光重合可能なモノマー及びオリゴマ
ーは、相互に屈折率が異なる2種以上が使用される。そ
の組合せは、例えばモノマーから選ばれる2種、モノマ
ー1種とオリゴマー1種、オリゴマーから選ばれる2種
の組合せ、あるいはこれらの組合せにさらに1種以上の
モノマー又はオリゴマーを加えたものが挙げられる。こ
れらの組合せにおいて、その少なくとも2種は屈折率差
が0.01以上であることが必要な光散乱能を得る上で
好ましい。
【0013】さらに、上記の光制御板用組成物の硬化性
を向上させるために、光重合開始剤を使用することが好
ましい。光重合開始剤としては、特開平7−64069
号に例示されているような、ベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピオフェノン、ベンジル、ミヒ
ラーズケトン、2−クロロチオキサントンなどが例示さ
れる。
【0014】上記の光制御板用組成物は、光重合可能な
モノマーやオリゴマーと屈折率が異なり、光重合性がな
い化合物を含有することができ、かかる光重合性がない
化合物としては、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポ
リメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、ポリエチレ
ンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコ
ール等の樹脂、有機ハロゲン化合物、有機ケイ素化合
物、可塑剤、安定剤等のプラスチック添加剤などが挙げ
られる。これらは上記の光制御板用樹脂組成物中に、高
屈折率成分又は低屈折率成分として配合することもでき
る。光重合可能なモノマー又はオリゴマーの少なくとも
1種と光重合性がない化合物の屈折率の差は、0.01
以上が好ましい。
【0015】さらに、平均粒径が0.05μm 〜20μ
m の充填材を0.01〜5重量部配合することや、紫外
線吸収剤を添加することも可能である。
【0016】上記の組成物を特開平7−64069号に
例示され、本発明の実施例で用いた図1及び図2に示す
ような光硬化装置で硬化させることにより、特定の角度
をなす入射光を選択的に散乱する光制御板を得ることが
できる。また、性能発現に支障のない範囲で熱硬化機構
を併用してもよい。なお、硬化に際してはこれらの組成
物を例えば基板上に塗布するか、又はセル中に封入して
膜状に製膜した後に特定の方向から紫外線を照射して硬
化させる方法が好ましい。この方法により所望の角度を
なす入射光を選択的に散乱する光制御板を得ることがで
きる。
【0017】光重合において用いる光源は、光重合に寄
与する紫外線を発するものであれば特に限定されない。
光源の形状は、本発明の光学フィルムに必要とされる光
制御機能により適宜選択する。特願平6−3236号
(=特開平7−209637号公報)に例示されている
ように、光制御板の光散乱能を全方位に等しくしたい場
合には、太陽光のような平行光線を用いるのが最も好ま
しいが、球状又は箱状、ランプの長軸方向の長さと短軸
方向の長さの比が2:1以下であるような棒状光源であ
れば同等の性能を発現することができる。上下方向又は
左右方向など、一方向についてのみ散乱特性を持たせる
場合には、線状又は棒状の光源が好ましく用いられる。
【0018】光制御板の光線入射角に対する選択的散乱
能は、光制御板の光線入射角に対する曇価により規定さ
れる。本発明で用いられる光制御板は、光線入射角によ
り曇価が変化する特性を持ち、曇価が30%以上の光線
散乱能を示す光線入射角度域(散乱角度域)と、それ以
外の曇価が30%未満の光線散乱能を示さない光線入射
角度域を併せ持つものが好ましい。散乱角度域の最大曇
価が30%〜85%であることが表示の鮮明さなどの点
から好ましい。
【0019】本発明の光制御板の厚みは、光線散乱能発
現のために10μm 以上が必要であり、10μm 以上の
厚みで必要な光線散乱能が得られるように、適宜決めら
れるが、50μm 〜300μm の厚みが好ましく用いら
れる。
【0020】本発明に用いられる光制御板は、前出の特
願平6−3236号(=特開平7−209637号公
報)に示されているように、特定の光重合可能なモノマ
ー及び/又はオリゴマーを含有する組成物に紫外線を照
射すると、相分離を起こしながら光重合硬化する性質を
利用して作製するものであり、この方法によれば、紫外
線照射の際マスクを用いずともドメイン間隔が1μm〜
20μmの平滑なる屈折率変調型の光制御板を作製でき
る。この相分離は界面が連続的であるため、得られる光
制御板に光を透過させると界面で反射が起きず光の透過
率を落とさない。また、この光制御板は位相格子と異な
り規則性のある構造を持たないため、モアレ縞は生じな
い。さらに、この光制御板はマスクを用いずに膜状組成
物に紫外線を照射する工程のみで製造できるため、製造
法が簡便であり量産性に優れている。
【0021】上記の組成物を塗布する基板としては、ポ
リカーボネート系樹脂フィルム、メタアクリル樹脂シー
ト、ポリエチレンテレフタートフィルムなどを用いるこ
とができる。
【0022】本発明に用いる波長546nmでのフィル
ム面内のレターデーション値R(0)と遅相軸を傾斜軸と
してフィルムを40度傾斜したときのレターデーション
値R(40)の比β〔β=R(40)/R(0) 〕が0.85〜
1.09である位相差フィルムは、熱可塑性樹脂フィル
ムを一軸延伸した後に熱緩和させて得る方法、正の屈折
率異方性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルム
に高分子液晶の垂直配向膜を積層して得る方法及び正の
屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィ
ルムと負の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂からなる
位相差フィルムを各々のフィルム面内の遅相軸が同一方
向となるように積層して得る方法などを用いて作製する
ことができる。
【0023】熱可塑性樹脂フィルムを一軸延伸した後に
熱緩和させる方法としては、特開平6−300916号
公報に示されているような、一軸延伸された熱可塑性樹
脂フィルムの延伸軸垂直方向を拘束した状態で熱緩和さ
せる方法などがある。
【0024】また、より適した方法としては、特願平6
−316691号(=特開平7−230007号公報)
に示されているような、一軸延伸された熱可塑性樹脂フ
ィルムの少なくとも片面に、熱収縮性を有するフィルム
をその熱収縮軸方向が一軸延伸された熱可塑性樹脂フィ
ルムの延伸方向と直交するように貼合した貼合体を熱緩
和させた後に、熱収縮性フィルムを剥離除去する方法が
用いられる。
【0025】一軸延伸された熱可塑性樹脂フィルムとし
ては、例えば溶剤キャスト法で製膜した熱可塑性樹脂フ
ィルムを縦一軸延伸法、横一軸延伸法などの方法で一軸
延伸したものが挙げられる。延伸倍率は特に制限される
ものではないが、例えば1.2倍〜3倍程度である。一
軸延伸された熱可塑性樹脂フィルムの厚みやフィルム面
内のレターデーション値R(0) は特に限定されるもので
はなく、作製する位相差フィルムのR(0) とβの値が必
要な値となるように適宜選択される。
【0026】熱収縮性を有するフィルムとしては、その
軟化温度又はガラス転移温度以上に加熱されると熱収縮
する性質を有するフィルムを用いることができる。この
様なフィルムの例としては、ロール間延伸法などで一軸
延伸されたフィルムやチューブラー法、テンター法を用
いる方法などで二軸延伸されたフィルムが挙げられる。
具体的にはポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエチレン、酢
酸セルロースなどの樹脂からなる一軸延伸フィルムや二
軸延伸フィルムが挙げられる。
【0027】熱収縮性を有するフィルムの熱収縮軸方向
とは、加熱収縮によりフィルムが収縮する方向のことを
いう。一軸延伸して作製された熱収縮性を有するフィル
ムの場合は一軸延伸方向に熱収縮し、二軸延伸して作製
された熱収縮性を有するフィルムの場合は各延伸軸方向
に熱収縮する。熱収縮性を有するフィルムの熱収縮率は
特に限定されるものではなく、製造時の延伸条件などに
より異なるが、例えば貼合体の加熱温度における収縮率
として5%〜70%である。また、熱収縮性を有するフ
ィルムとしては、貼合体を加熱する温度における最大収
縮率(最大熱収縮軸方向)が、一軸延伸した熱可塑性樹
脂フィルムの延伸軸方向の収縮率よりも大きいものが好
ましい。一軸延伸した熱可塑性樹脂フィルムと熱収縮性
を有するフィルムは、例えばフィルム自体の粘着力やア
クリル系粘着剤などの粘着剤を用いて貼合することがで
きる。
【0028】熱収縮性を有するフィルムを、熱収縮性を
有するフィルムの最大熱収縮軸方向(一軸延伸して作製
された熱収縮性を有するフィルムの場合は一軸延伸軸方
向、二軸延伸して作製された熱収縮性を有するフィルム
の場合は収縮率の大きい方の熱収縮軸方向)が一軸延伸
された熱可塑性樹脂フィルムの延伸軸方向と直交するよ
うに貼合し、加熱して熱緩和させることにより、一軸延
伸された熱可塑性樹脂フィルムのレターデーション値を
増加させることができる。一方、二軸延伸して作製され
た熱収縮性を有するフィルムの最大熱収縮軸方向が一軸
延伸された熱可塑性樹脂フィルムの延伸軸方向と平行に
なるよう、即ち熱収縮性を有するフィルムの熱収縮率が
小さい方の熱収縮軸方向が一軸延伸された熱可塑性樹脂
フィルムの延伸軸方向と直交するように貼合し、加熱し
て熱緩和させることにより、一軸延伸された熱可塑性樹
脂フィルムのレターデーション値を減少させることがで
きる。
【0029】貼合体を加熱する温度は、貼合体が熱緩和
を開始する温度以上でかつ用いたフィルムの融点未満で
あれば特に限定はない。加熱時間も特に限定されるもの
ではなく、加熱温度、貼合体の厚みなどにより適宜選択
される。加熱方法も限定されるものではなく、例えばテ
ンター、熱ロールなどを用いることで貼合体を連続的に
供給しながら、加熱し熱緩和させることができる。
【0030】また、正の屈折率異方性を有する熱可塑性
樹脂からなる位相差フィルムに高分子液晶の垂直配向膜
を積層する方法としては、特開平6−337302号公
報などに開示されている。本発明に用いる高分子液晶と
しては、例えば特開平6−337302号公報に開示さ
れているように、液晶状態でネマチック相又はスメクチ
ック相をとる高分子液晶であれば主鎖型高分子液晶、側
鎖型高分子液晶のいずれを用いることもできるが、側鎖
型高分子液晶が好ましく用いられる。
【0031】側鎖型高分子液晶としては、例えばメタク
リル酸、アクリル酸、ポリメチレン、ポリエチレンオキ
サイド、ポリシロキサンなどからなる直鎖状又は環状の
骨格鎖と、屈曲鎖からなるスぺーサーを介してメソゲン
基が結合した側鎖を持つものが挙げられる。ポリシロキ
サン系が好ましく、中でも環状が好ましい。高分子液晶
の液晶相と等方相との転移温度(Ti)は例えば200
℃以下程度であり、好ましくは150℃以下である。
【0032】本発明に用いられる重合性液晶オリゴマー
としては、例えば特開平6−337302号公報に開示
されているように、ネマチック相またはスメクチック相
を示す重合性液晶オリゴマーであれば特に限定されない
が、好ましくは重合性側鎖型液晶オリゴマ−が用いられ
る。
【0033】重合性側鎖型液晶オリゴマ−としては、例
えば特開平6−337302号公報に開示されているよ
うに、下記反復単位(I)および(II)からなる直鎖ま
たは環状のオリゴマーであって、オリゴマー1分子中の
反復単位(I)および(II)の数をそれぞれnおよび
n’とするとき、nおよびn’がそれぞれ独立に1から
20までの整数であり、かつ4≦n+n’≦21である
液晶オリゴマ−が挙げられる。
【0034】
【0035】 〔式中、Aは下式(III)又は(IV)で表される基であ
り、式(III)において−Si−O−は式(I)又は(I
I)の主鎖であり、式(IV)において−C−CH2 −は
式(I)又は(II)の主鎖であり、COO基の反対側に
1 又はR2 が位置する。式(I)においてAが式(II
I)の時、及び式(II))においAが式(III)の時、R1
びR2 はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜6のアルキル
基またはフェニル基である。式(I)においてAが式
(IV)の時、及び式(II)においてAが式(IV)の時、
1 、R2 は独立に水素又は炭素数1〜6のアルキル基
である。
【0036】
【0037】 kとk’は独立に2から10までの整数を表し、mと
m’とは独立に0又は1であり、Ar1 、Ar2 、Ar3 及び
Ar4 は独立に1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘ
キサン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−
2、5−ジイル基であり、LとL’は独立に-CH2-O- 、
-O-CH2- 、-COO- 、-OCO- 、-CH2-CH2- 、-CH=N-、 -N=
CH- 又は
【0038】 で示される2価の基であり、pとp’は独立に0又は1
であり、Rはハロゲン、シアノ基、炭素数1〜10のア
ルキル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基であり、
R’は水素又は炭素数1から5までのアルキル基であ
る。〕
【0039】骨格鎖としては環状構造が好ましく、Aと
してはSiOが好ましい。nとn’の比は1:3から
3:1の範囲が好ましく、k、k’としては2〜6の整
数が好ましく、またm、m’は1が好ましい。Ar1 、Ar
2 、Ar3 、Ar4 としては1,4-フェニレン基が好ましく、
L、L' としては、-CH2-CH2-, -COO-, -OCO- 基が好ま
しく、中でも-COO- 基が好ましい。Rとしてはシアノ基
が好ましい。
【0040】重合性側鎖型液晶オリゴマーの場合、液晶
相と等方相との転移温度(Ti)は例えば200℃以下
であり、170℃以下が好ましく、150℃以下がさら
に好ましい。結晶相(またはガラス相)と液晶相との転
移温度(Tg)は25℃以下が好ましい。
【0041】高分子液晶または重合性液晶オリゴマーは
通常、光学的に透明でかつ等方的な樹脂基板上に製膜し
て用いられる。この場合、光学的に透明でかつ等方的な
樹脂基板と一体となったものも高分子液晶の垂直配向膜
とみなされる。
【0042】光学的に等方的とは、nX を面内の最大屈
折率、nY をフィルム面内の最小屈折率、nZ をフィル
ムの厚さ方向の屈折率、d をフィルムの厚さとした時
に、(nX −nY )×d が20nm以下かつ((nX +
nY )/2−nZ )×d が200nm以下であることで
ある。好ましくは、(nX −nY )×d が10nm以下
且つ((nX +nY )/2−nZ )×d が100nm以
下である。光学的に透明でかつ等方的な樹脂基板として
は特に制限はないが、特開平6−337302号公報に
開示されているように、100℃以上より好ましくは1
10℃以上のガラス転移温度を有する透明性に優れる熱
可塑性樹脂を溶剤キャスト法により製膜したものが好ま
しく用いられる。好ましい樹脂としては、例えば、ポリ
カーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエ
ーテルスルホン、3酢酸セルロース、ポリエチレンテレ
フタレートなどが挙げられる。
【0043】光学的に透明でかつ等方的な樹脂基板を用
いて、高分子液晶等の垂直配向膜を形成する方法につい
ては、特開平6−337302号に例示されている。
【0044】透明でかつ等方的な樹脂基板としては、例
えば表面をケン化した3酢酸セルロースやフィルムなど
の表面を親水化したフィルム、又はフッ素系高分子を塗
布したものやカップリング剤などを反応させて表面を疎
水化したフィルムが用いられる。
【0045】高分子液晶又は重合性液晶オリゴマーの製
膜方法については、特に限定はない。例えば高分子液晶
又は重合性液晶オリゴマーを溶解可能で、かつ基板材料
の溶解あるいは膨潤が少ない溶媒に高分子液晶又は重合
性液晶オリゴマーを溶解した液を、ロールコート法、グ
ラビアコート法、バーコート法、スピンコート法、スプ
レーコート法、プリント法、ディッピング法等の方法で
塗布する方法や、高分子液晶又は重合性液晶オリゴマー
を結晶相(またはガラス相)と液晶相との転移温度(T
g)以上に加熱したものを、上述の方法と同様の方法に
より塗布する方法が挙げられる。これらの中でも、高分
子液晶溶液又は重合性液晶オリゴマー溶液を用いたロー
ルコート法、グラビアコート法、バーコート法、スピン
コート法、ディッピング法が好ましい。
【0046】特開平6−337302号公報に開示され
ているように、製膜後の高分子液晶又は重合性液晶オリ
ゴマーを膜面に垂直方向に配向させるための熱処理温度
(Tt)は、高分子液晶又は重合性液晶オリゴマーの結
晶相(又はガラス相)と液晶相との転移温度(Tg)以
上でかつ液晶相と等方相との転移温度(以下Tiと称
す)未満である。好ましくは、基板のガラス転移温度以
下である。重合性液晶オリゴマーの場合、さらに、Tg
+30℃≦Tt<Tiであることが好ましく、Tg+4
0℃≦Tt<Tiであることがより好ましい。
【0047】熱処理時間は特に制限されるものではない
が、例えば1分以上であり、好ましくは2分以上であ
る。
【0048】重合性液晶オリゴマーの場合、熱処理した
後に、垂直配向を保持しながら液晶オリゴマーを重合さ
せる。重合方法としては特に制限はなく、光重合や熱重
合などを用いることができるが、光重合が好ましい。光
重合や熱重合の場合、公知の重合開始剤を用いることが
できる。
【0049】このようにして得られた高分子液晶の垂直
配向膜や重合性液晶オリゴマーを垂直配向した後に重合
して得られた高分子液晶の垂直配向膜を正の屈折率異方
性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムと積層
することで、βが0.85〜1.09である位相差フィ
ルムを得ることができる。高分子液晶の垂直配向膜が面
内のレターデーションを有する場合、高分子液晶の垂直
配向膜の遅相軸と正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹
脂からなる位相差フィルムの遅相軸を平行に積層する
と、R(0) は高分子液晶の垂直配向膜のレターデーショ
ン値と正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂からなる
位相差フィルムのレターデーション値の和となり、高分
子液晶の垂直配向膜の遅相軸と正の屈折率異方性を有す
る熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムの遅相軸を直交
に積層すると、R(0) は高分子液晶の垂直配向膜のレタ
ーデーション値と正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹
脂からなる位相差フィルムのレターデーション値の差と
なる。また、βの値は高分子液晶の垂直配向膜の厚みに
より適宜制御される。
【0050】積層の方法は特に限定されず、透明基板に
製膜した垂直配向膜を透明基板とともに正の屈折率異方
性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムと粘着
剤などにより貼合する方法や、光学的に透明でかつ等方
的な樹脂基板上に形成したのと同様の方法により、正の
屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィ
ルムを光学的に透明な樹脂基板として、高分子液晶の垂
直配向膜を直接積層する方法などを用いることができ
る。
【0051】正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂か
らなる位相差フィルムに用いる熱可塑性樹脂としては、
ポリカーボネート系樹脂、ポリサルフォン、ポリアリレ
ート系樹脂、ポリエーテルサルフォン、ポリエステル系
樹脂、ポリビニルアルコール、2酢酸セルロースなどが
挙げられ、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルフォンが
好ましく用いられる。
【0052】正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂か
らなる原反フィルムの製造方法としては、溶剤キャスト
法、押し出し成形法、プレス法などの成形方法を用いる
ことができる。原反フィルムから位相差フィルムを得る
延伸方法としては、テンターによる横延伸法、ロール間
延伸法、ロール間圧縮延伸法などの方法を用いることが
できる。
【0053】さらに、光学的に正の屈折率異方性を有す
る熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムと負の屈折率異
方性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムを各
々のフィルム面内の遅相軸が同一方向となるよに積層す
る方法としては、特開平4−311902号などに記載
されている。用いる正の屈折率異方性を有する熱可塑性
樹脂としては、前述の高分子液晶の垂直配向膜との積層
に用いられるものと同様のものが用いられる。また、負
の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂としては、例えば
ポリメチルメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリレ
ート系樹脂、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂などが
用いられる。
【0054】これらの熱可塑性樹脂を製膜、延伸して位
相差フィルムとする方法には特に制限はなく、前述の高
分子液晶の垂直配向膜との積層に用いられる位相差フィ
ルムの作製方法と同様に溶剤キャスト法などの方法によ
り製膜したものをロール間延伸法、テンター延伸法など
の方法により延伸する方法を用いることができる。延伸
方法としては、特開平4−311903号に記載されて
いるように、正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂か
らなる位相差フィルムと負の屈折率異方性を有する熱可
塑性樹脂からなる位相差フィルムの内、少なくとも一方
についてテンター延伸法を用いることが、これらの位相
差フィルムの組合せ時にフィルム面内のレターデーショ
ン値R(0) およびβの値を容易に調整することが可能と
なるため好ましい。
【0055】正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂か
らなる位相差フィルムと負の屈折率異方性を有する熱可
塑性樹脂からなる位相差フィルムを積層した時のフィル
ム面内のレターデーション値R(0) は、それぞれの位相
差フィルムのフィルム面内のレターデーション値R(0)
の和となり、またβはそれぞれの位相差フィルムのフィ
ルム面内のレターデーション値R(0) 及びβの組合せに
より適宜調整される。また、正の屈折率異方性を有する
熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムと負の屈折率異方
性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムの積層
方法は特に限定されず、通常、粘着剤などを用いて貼合
される。
【0056】以上の方法などを用いることにより、波長
546nmでのフィルム面内のレターデーション値R
(0) に対するフィルム面に垂直な方向から見た場合の遅
相軸を傾斜軸としてフィルムを40度傾斜した時のレタ
ーデーション値R(40)の比β〔β=R(40)/R(0) 〕が
0.85〜1.09である位相差フィルムを得ることが
できる。
【0057】本発明に用いる偏光フィルムは特に限定さ
れない。延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ
素や二色性染料を染色し、両面に透明なフィルムを保護
フィルムとして貼合したものが用いられる。耐久性の要
求が厳しくない場合は、高い偏光性能を有するヨウ素を
染色したヨウ素系偏光フィルムが、耐久性の要求が厳し
い場合は、偏光性能が若干低いが耐久性に優れる二色性
染料を染色した染料系偏光フィルムが用いられる。
【0058】本発明の光学フィルムは、上述の光制御
板、位相差フィルム及び偏光フィルムを積層することで
得ることができる。積層の順序は必要とされる光学特性
により適宜決定されるが、偏光フィルム/光制御板/位
相差フィルム、光制御板/偏光フィルム/位相差フィル
ム、偏光フィルム/位相差フィルム/光制御板などの構
造が例示できる。また、一方向について散乱特性を持っ
た光制御板を複数枚用いて特定の複数の方向に散乱特性
を持たせる場合は、偏光フィルム/光制御板/光制御板
/位相差フィルム、光制御板/偏光フィルム/光制御板
/位相差フィルムなどの構造をとることもできる。さら
に、位相差フィルムを2枚積層して用いる場合は、光制
御板/偏光フィルム/位相差フィルム/位相差フィル
ム、偏光フィルム/光制御板/位相差フィルム/位相差
フィルムなどの構造をとることもできる。
【0059】また、本発明の光学フィルムに正の屈折率
異方性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムに
高分子液晶の垂直配向膜を積層した位相差フィルムを用
いる場合の光学フィルム内での配置については、液晶表
示装置の視野角特性が良好となるように適宜積層の順序
を決めればよい。例えば、SM−FTN−LCDのパネ
ルの上下に1対の位相差フィルムを用いる場合には、液
晶パネル側に正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂か
らなる位相差フィルムが配置されるような構成とするこ
とが望ましい。
【0060】積層方法については特に限定されないが、
例えば光制御板、位相差フィルム、偏光フィルムのそれ
ぞれを単独で作製して粘着剤又は接着剤を用いて積層す
る方法、光制御板を作製する場合の基板として偏光フィ
ルムを用いて直接、光制御板/偏光フィルムの積層構造
としたものを粘着剤又は接着剤を用いて位相差フィルム
と積層する方法などを用いることができる。
【0061】本発明の光学フィルムを液晶表示装置の表
面に配置して用いる場合、積層フィルムの表面に付加機
能を付与することもできる。例えば、最表面となるフィ
ルムの表面に傷付き防止のための透明な保護フィルムを
貼合したり、傷付き防止のためのハードコート層を設け
ることができる。また、外光の反射を防止するために表
面に微細な凹凸を形成し外光を乱反射させるアンチグレ
ア層や、誘電体薄膜の多層膜からなる反射防止層を形成
することもできる。さらに、反射防止層を形成した透明
な保護フィルムを貼合したり、ハードコート層上に反射
防止層を形成したりすることもできる。
【0062】本発明の光学フィルムを液晶セルに積層す
る方法は特に制限はなく、必要とされる表示特性が得ら
れるような構成の光学フィルムを、液晶パネルの上側ま
たは/および下側に粘着剤などを用いて貼合すればよ
い。本発明に用いる光制御板、位相差フィルム及び偏光
フィルムの液晶パネルへの積層角度については、例え
ば、偏光フィルムと位相差フィルムは液晶パネルの正面
から見た時のコントラスト、色相が最適となるように偏
光フィルムの吸収軸と位相差フィルムのフィルム面垂直
方向から見た遅相軸の角度をパネルに対して設定し、ま
た光制御板は散乱方向が液晶表示装置の視野角特性を改
良したい方向となるように設定される。そして、これら
の設定角度に従って光制御板、位相差フィルム及び偏光
フィルムを積層することで、本発明の光学フィルムとす
ることができる。
【0063】
【発明の効果】本発明の光学フィルムは、光制御板、波
長546nmでのフィルム面内のレターデーション値R
(0) に対するフィルム面に垂直な方向から見た場合の遅
相軸を傾斜軸としてフィルムを40度傾斜した時のレタ
ーデーション値R(40)の比β〔β=R(40)/R(0) 〕が
0.85〜1.09である位相差フィルム及び偏光フィ
ルムの機能を持ち、液晶パネルに適用することにより、
視野角特性に優れた液晶表示装置を得ることができる。
【0064】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。位相差フ
ィルムの光学特性は、セナルモン・コンペンセータを装
備した偏光顕微鏡((株)ニコン製オプチフォト−ポ
ル)を用い、フィルム面と光学系が垂直となるようにし
てフィルム面内のレターデーション値R(0) 、及びフィ
ルム面に垂直な方向から見た場合の遅相軸を傾斜軸とし
て、光学系に対してフィルムを40度傾斜してレターデ
ーション値R(40)を測定し、R(0) およびβを求めた。
【0065】実施例1 ポリプロピレングリコールとヘキサメチレンジイソシア
ネート及び2−ヒドロキシエチルアクリレートの反応に
より得られた平均分子量約6000のポリエーテルウレ
タンアクリレート(屈折率1.460)40部に対し
て、2,4,6−トリブロムフェニルアクリレート(屈
折率1.576)30部、2−ヒドロキシ−3−フェノ
キシプロピルアクリレート30部(屈折率1.52
6)、及び光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロピオフェノン1.5部、充填材としてポリメチ
ルメタクリレート微粒子(MP−300、総研化学
(株)製:平均粒径0.1μm)0.01部を添加、混
合して光重合性組成物を調製した。
【0066】この組成物を188μm厚みのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムに塗布し、図1及び図2に示
す装置により紫外線を照射角25度で照射した後に、ポ
リエチレンテレフタートフィルムから剥離して光制御板
を作製した。図中、1は80W/cmの棒状高圧水銀ラ
ンプ、2は遮光板、3はコンベアー、4は光制御板用組
成物を塗布した188μmポリエチレンテレフタレート
フィルム、5は本実施例における紫外線照射角度を示し
ている。この光制御板の厚みは162μm、ドメイン間
隔は3μmであり、最大曇価は82%、曇価30%以上
で定義される散乱角度域は4度〜47度であった。
【0067】溶剤キャスト法により製膜したポリカーボ
ネートフィルムを、テンター延伸法により幅方向に延伸
して一軸延伸フィルムを得た。(厚さ60μm、R(0)
=430nm) 一軸延伸フィルムの両側に熱収縮性を有するフィルム
(二軸延伸ポリカーボネートフィルム)をアクリル系粘
着剤を介して、熱収縮性を有するフィルムの最大収縮軸
方向が一軸延伸フィルムの延伸軸方向と直交するように
貼合した。この貼合体を170℃の加熱炉に導入し熱緩
和させた(収縮率:一軸延伸フィルムの延伸軸と直交す
る方向に2%、延伸軸方向に6%)後に、熱収縮性を有
するフィルムを剥離除去してポリカーボネートからなる
位相差フィルムを得た。(厚さ65μm、R(0) =24
0nm、β=0.90)
【0068】250μm厚みのアクリルシート(テクノ
ロイHG、住友化学工業(株)製)の表面に無機誘電体
薄膜の多層膜からなる反射防止層を形成して粘着剤を介
して光制御板に貼合し、また粘着剤を介して光制御板の
散乱方向が偏光フィルムの吸収軸に対して45度となる
ようにヨウ素系偏光フィルム(スミカランSK−184
2AP7、住友化学工業(株)製)と貼合し、さらに粘
着剤を介して2枚の上記位相差フィルムを偏光フィルム
の吸収軸と位相差フィルムの遅相軸が平行となるよう
に、次に垂直となるように貼合して構成が(反射防止層
/アクリルシート/光制御板〔45度〕/偏光フィルム
/位相差フィルム〔平行〕/位相差フィルム〔直交〕)
である光学フィルムを得た。この光学フィルムは、光制
御板、レターデーション値の角度依存性が小さい位相差
フィルム及び偏光フィルムの機能を持ち、液晶表示装置
の視野角特性の改良に有効である。
【0069】実施例2 実施例1で用いた光重合性組成物を188μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムに塗布し、図1及び図2
に示す装置により紫外線を照射角35度で照射した後
に、ポリエチレンテレフタートフィルムから剥離して光
制御板を作製した。この光制御板の厚みは164μm、
ドメイン間隔は3μmであり、最大曇価は82%、曇価
30%以上で定義される散乱角度域は13度〜47度で
あった。
【0070】正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹脂か
らなる位相差フィルムに高分子液晶の垂直配向膜を積層
した位相差フィルムは以下のようにして得た。 高分子の垂直配向膜 重合性液晶オリゴマ−としては、4-(アリル- オキシ)-
安息香酸-4'-シアノフェニルエステルと4-( アリルオキ
シ)-安息香酸-(4'- メタクリロイルオキシ- フェニル)
エステルを1:1の混合比でペンタメチルシクロペンタ
シロキサンと特公昭63-41400号公報記載の方法で反応さ
せて得られた非重合性メソゲン基と重合性メソゲン基を
約1:1の割合で側鎖に有する環状ペンタシロキサン液
晶オリゴマーを用いた(Tg 18.7℃、Ti 11
7.5℃)。厚み80μmで(nX −nY )×dが6n
m、((nX +nY )/2−nZ )×dが50nmであ
る3酢酸セルロースフィルム(フジタックSH−80
富士写真フィルム(株)製)を表面ケン化処理したフィ
ルム上に、重合性液晶オリゴマ−の30%トルエン溶液
を乾燥後の膜厚が1.8μmとなるようにグラビアコー
ト法により製膜し、80℃で2分間熱処理を行って垂直
配向させた後に、配向を保持しながら紫外線を照射(積
算光量 500mJ/cm2 )して、高分子の垂直配向
膜を形成した。
【0071】 正の屈折率異方性を有する熱可塑性樹
脂からなる位相差フィルム ポリカーボネートの溶剤キャストフィルムを一軸延伸し
て位相差フィルムを得た。(商品名 スミカライトSE
F−360428 住友化学工業(株)製、面内のレタ
ーデーション 380nm) 高分子液晶の垂直配向膜と正の屈折率異方性を有する熱
可塑性樹脂からなる位相差フィルムを、各々の遅相軸が
同一方向となるようにアクリル系の粘着剤を用いて貼合
し本発明に用いる位相差フィルムを得た。(R(0) =3
86nm、β=1.00)。
【0072】表面にアンチグレア層を形成したヨウ素系
偏光フィルム(SK−1842AP7−AG1、住友化
学工業(株)製)と光制御板を、光制御板の散乱方向が
偏光フィルムの吸収軸に対して90度となるように粘着
剤を介して貼合した。次に粘着剤を介して位相差フィル
ムのフィルム面内の遅相軸が偏光フィルムの吸収軸に対
して25度となるように、また高分子液晶の垂直配向膜
が偏光フィルム側となるように位相差フィルムに貼合し
て、構成が(アンチグレア層/偏光フィルム/光制御板
〔90度〕/位相差フィルム〔25度〕)からなる光学
フィルムを得た。この光学フィルムは、光制御板、レタ
ーデーション値の角度依存性が小さい位相差フィルム及
び偏光フィルムの機能を持ち、液晶表示装置の視野角特
性の改良に有効である。
【0073】実施例3 実施例1で用いた光重合性組成物を188μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムに塗布し、図1及び図2
に示される装置により紫外線を照射角25度で照射シテ
光制御板を作製した。この光制御板の厚みは162μm
であり、最大曇価は82%、曇価30%以上で定義され
る散乱角度域は4度〜47度であった。ポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に作製された上記光制御板の上
にさらに実施例1で用いた光重合性樹脂組成物を塗布
し、図1及び図2に示す装置により紫外線を照射角−3
5度で照射した後に、ポリエチレンテレフタートフィル
ムから剥離することにより2層からなる光制御板を作製
した。この2層からなる光制御板の厚みは326μm、
ドメイン間隔は3μmであり、最大曇価は82%、曇価
30%以上で定義される散乱角度域は−13度〜−47
度および4度〜47度であった。
【0074】ポリカーボネートの溶剤キャストフィルム
をテンター延伸法により200℃で1.7倍延伸して、
厚み72μm、R(0) =222nmである正の屈折率異
方性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムを得
た。また、ポリスチレンの溶剤キャストフィルムをテン
ター延伸法により125℃で2.5倍延伸して、厚み1
74μm、R(0) =220nmである負の屈折率異方性
を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムを得た。
この2つの位相差フィルムを各々のフィルム面内の遅相
軸が同一方向となるようにアクリル系粘着剤を介して積
層し、本発明に用いる位相差フィルムを作製した。(R
(0) =443nm、β=1.02)
【0075】表面にアンチグレア層を形成し、その上に
無機誘電体薄膜の多層膜からなる反射防止層を形成した
ヨウ素系偏光フィルム(SK−1842AP7−AG1
−AR、住友化学工業(株)製)をアクリル系粘着剤を
介して光制御板の散乱方向が偏光フィルムの吸収軸に対
して0度及び180度となるように2層からなる光制御
板に貼合した。次にアクリル系粘着剤を介して位相差フ
ィルムのフィルム面内の遅相軸が偏光フィルムの吸収軸
に対して30度となるように位相差フィルムを貼合し
て、構成が(反射防止層/アンチグレア層/偏光フィル
ム/光制御板〔0度〕/光制御板〔180度〕/位相差
フィルム〔30度〕)からなる光学フィルムを得た。こ
の光学フィルムは、光制御板、レターデーション値の角
度依存性が小さい位相差フィルム及び偏光フィルムの機
能を持ち、液晶表示装置の視野角特性の改良に有効であ
る。
【0076】実施例4 実施例1で用いた光重合性組成物を188μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムに塗布し、図1及び図2
に示す装置により紫外線を照射角25度で照射して光制
御板を作製した。この光制御板の厚みは160μm、ド
メイン間隔は3μmであり、最大曇価は80%、曇価3
0%以上で定義される散乱角度域は4度〜45度であっ
た。ポリエチレンテレフタレートフィルム上に作製され
た上記光制御板の上にさらに実施例1で用いた光重合性
組成物を塗布し、図1及び図2に示される装置により紫
外線を照射角−25度で照射した後に、ポリエチレンテ
レフタートフィルムから剥離することにより2層からな
る光制御板を作製した。この2層からなる光制御板の厚
みは319μm、最大曇価は80%、曇価30%以上で
定義される散乱角度域は−5度〜−45度および4度〜
45度であった。
【0077】溶剤キャスト法により製膜したポリカーボ
ネートフィルムを、横一軸延伸法により幅方向に延伸し
て一軸延伸フィルムを得た。(厚さ64μm、R(0) =
250nm) 一軸延伸フィルムの両側に熱収縮性を有するフィルム
(二軸延伸ポリカーボネートフィルム)をアクリル系粘
着剤を介して、熱収縮性を有するフィルムの最大収縮軸
方向が一軸延伸フィルムの延伸軸方向と直交するように
貼合した。この貼合体を160℃の加熱炉に導入し熱緩
和させた(収縮率:一軸延伸フィルムの延伸軸と直交す
る方向に15%、延伸軸方向に0%)後に、熱収縮性を
有するフィルムを剥離除去してポリカーボネートからな
る位相差フィルムを得た。(厚さ74μm、R(0) =3
81nm、β=0.96)
【0078】表面にアンチグレア層を形成したヨウ素系
偏光フィルム(SK−1842AP7−AG1、住友化
学工業(株)製)をアクリル系粘着剤を介して2層から
なる光制御板に、光制御板の散乱方向が偏光フィルムの
吸収軸に対して90度と270度方向となるように貼合
した。次に粘着剤を介して位相差フィルムを、位相差フ
ィルムの遅相軸が偏光フィルムの吸収軸に対して偏光フ
ィルム側から見て25度となるように貼合して、構成が
(アンチグレア層/偏光フィルム/光制御板〔90度〕
/光制御板〔270度〕/位相差フィルム〔25度〕)
からなる光学フィルムを得た。
【0079】この光学フィルムをワードプロセッサ(商
品名 OASYS 30LX−401 富士通(株)
製)に搭載されているSM−FTN−LCDの上側にア
クリル系粘着剤を用いて、SM−FTN−LCDの長辺
を基準としてパネル上側から見て、偏光フィルムの吸収
軸を90度となるように配置した。(SM−FTN−L
CDの長辺に対して、光制御板の散乱方向は0度と18
0度方向に、また位相差フィルムの遅相軸は115度と
する。)また、SM−FTN−LCDの下側にアクリル
系粘着剤を用いて、SM−FTN−LCDの長辺を基準
としてパネル下側から見て、偏光フィルムの吸収軸を0
度、位相差フィルムの遅相軸を115度となるように配
置した。このようにして得られた液晶表示装置を目視に
より観察したところ、上下方向のみならず左右方向でも
コントラスト低下が小さく、かつ色相の変化も小さくな
っており、視野角特性が良好であった。
【0080】実施例5 実施例1で用いた光重合性組成物を188μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルムに塗布し、図1及び図2
に示す装置により紫外線を照射角30度で照射した後
に、ポリエチレンテレフタートフィルムから剥離するこ
とにより光制御板を作製した。この光制御板の厚みは1
61μm、ドメイン間隔は3μmであり、最大曇価は8
2%、曇価30%以上で定義される散乱角度域は9度〜
48度であった。
【0081】重合性液晶オリゴマーの乾燥後の膜厚が
3.2μmであること以外は実施例2で作製したのと同
様にして、高分子液晶の垂直配向膜と正の屈折率異方性
を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムを積層し
た本発明に用いる位相差フィルムを作製した。(R(0)
=382nm、β=0.961)
【0082】ヨウ素系偏光フィルム(SK−1842A
P7、住友化学工業(株)製)をアクリル系粘着剤を介
して光制御板に、光制御板の散乱方向が偏光フィルムの
吸収軸に対して0度方向となるように貼合した。次に粘
着剤を介して、位相差フィルムの遅相軸が偏光フィルム
の吸収軸に対して偏光フィルム側から見て25度となる
ように、かつ高分子液晶の垂直配向膜が偏光フィルム側
となるように貼合して、構成が(偏光フィルム/光制御
板〔0度〕/位相差フィルム(液晶高分子の垂直配向膜
/熱可塑性樹脂からなる位相差フィルム)〔25度〕)
からなる光学フィルムを得た。
【0083】この光学フィルムをワードプロセッサ(商
品名 OASYS 30LX−401 富士通(株)
製)に搭載されているSM−FTN−LCDの上側にア
クリル系粘着剤を用いて、SM−FTN−LCDの長辺
を基準としてパネル上側から見て、偏光フィルムの吸収
軸を90度となるように本発明による積層フィルムを配
置した。(SM−FTN−LCDの長辺に対して、光制
御板の散乱方向は270度方向に、また位相差フィルム
の遅相軸は115度とする。)また、SM−FTN−L
CDの下側にアクリル系粘着剤を用いて、上側と同一の
高分子液晶の垂直配向膜と正の屈折率異方性を有する位
相差フィルムが積層された位相差フィルムの遅相軸を、
パネル下側から見てSM−FTN−LCDの長辺を基準
として、偏光フィルムの吸収軸を0度、位相差フィルム
の遅相軸が115度となるように、かつ高分子液晶の垂
直配向膜が偏光フィルム側となるように配置した。この
ようにして得られた液晶表示装置を目視により観察した
ところ、上下方向のみならず左右方向でもコントラスト
の低下が小さく、かつ色相の変化も小さくなっており、
視野角特性が良好であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる紫外線照射装置の一例の側面図
である。
【図2】本発明で用いる紫外線照射装置の一例の斜視図
である。
【図3】偏光フィルムの吸収軸に対する光制御板の散乱
方向、位相差フィルムのフィルム面内の遅相軸方向を示
す図である。
【図4】実施例4及び実施例5のSM−FTN−LCD
に対する偏光フィルムの吸収軸方向、光制御板の散乱方
向および位相差フィルムのフィルム面内の遅相軸方向を
示す図である。
【符号の説明】
1 棒状の紫外線ランプ 2 遮光板 3 コンベア 4 光制御板用組成物を塗布したポリエチレンテレフタ
レートフィルム 5 照射角 11 光制御板の散乱方向 12 位相差フィルムのフィルム面内の遅相軸方向 13 偏光フィルムの吸収軸方向 14 偏光フィルムの吸収軸に対する位相差フィルムのフ
ィルム面内の遅相軸の角度 15 SM−FTN−LCDの長辺に対する位相差フィル
ムのフィルム面内の遅相軸の角度 16 SM−FTN−LCDの長辺に対する偏光フィルム
の吸収軸の角度 20 SM−FTN−LCDの長辺
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武村 真一 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−64069(JP,A) 特開 平5−249316(JP,A) 特開 平6−331826(JP,A) 特開 平4−311903(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/30 G02F 1/1335 G02F 1/13363

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)相互に屈折率が異なる2種類以上
    の光重合可能なモノマー及び/又はオリゴマーを含有す
    る組成物を膜状に形成した後に紫外線を照射して得ら
    、ドメイン間隔が1μm〜20μmである光制御板を少
    なくとも1枚、(b)波長546nmでのフィルム面内の
    レターデーション値R(0) に対するフィルム面に垂直な
    方向から見た場合の遅相軸を傾斜軸としてフィルムを4
    0度傾斜したときのレターデーション値R(40)の比β
    〔β=R(40)/R(0) 〕が0.85〜1.09である位
    相差フィルムを少なくとも1枚、および(c)偏光フィ
    ルムを積層してなる光学フィルム。
  2. 【請求項2】 光重合可能なモノマー及び/又はオリゴ
    マーの少なくとも2種の屈折率差が0.01以上である
    請求項1記載の光学フィルム。
  3. 【請求項3】 光制御板用の組成物中に、光重合可能な
    モノマー又はオリゴマーと屈折率が異なり、光重合性が
    ない化合物を含有する請求項1又は請求項2記載の光学
    フィルム。
  4. 【請求項4】 光制御板用の組成物中に、平均粒径が
    0.05〜20μm である充填材を含有する請求項1〜
    3のいずれかに記載の光学フィルム。
  5. 【請求項5】 光制御板が、曇価30%以上の光線散乱
    能を示す光線入射角度域と曇価30%未満の光線散乱能
    を示さない光線入射角度域を有する光制御板である請求
    1記載の光学フィルム。
  6. 【請求項6】 光線散乱能を示す光線入射角度域の最大
    曇価が30%〜85%である請求項5記載の光学フィル
    ム。
  7. 【請求項7】 位相差フィルムが、熱可塑性樹脂からな
    る位相差フィルムである請求項1記載の光学フィルム。
  8. 【請求項8】 位相差フィルムが、熱可塑性樹脂フィル
    ムを一軸延伸した後に熱緩和させて得られる位相差フィ
    ルムである請求項1記載の光学フィルム。
  9. 【請求項9】 位相差フィルムが、溶剤キャスト法によ
    り製膜したポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリサル
    フォンフィルム又はポリアリレート系樹脂フィルムを一
    軸延伸した後に熱緩和させて得られる位相差フィルムで
    ある請求項1記載の光学フィルム。
  10. 【請求項10】 位相差フィルムが、正の屈折率異方性
    を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムと高分子
    液晶の垂直配向膜を積層して得られる位相差フィルムで
    ある請求項1記載の光学フィルム。
  11. 【請求項11】 高分子液晶の垂直配向膜が、ネマチッ
    ク相若しくはスメクチック相を示す高分子液晶を製膜し
    た後、結晶相(又はガラス相)と液晶相との転移温度
    (Tg)以上で液晶相と等方相との転移温度(Ti)未
    満の温度で熱処理を施して垂直配向させて得られる垂直
    配向膜、又はネマチック相若しくはスメクチック相を示
    す重合性液晶オリゴマーを製膜した後、結晶相(又はガ
    ラス相)と液晶相との転移温度(Tg)以上で結晶相と
    等方相との転移温度(Ti)未満の温度で熱処理を施し
    て垂直配向させ、配向を保持しながら重合させて得られ
    る垂直配向膜である請求項10記載の光学フィルム。
  12. 【請求項12】 位相差フィルムが、正の屈折率異方性
    を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィルムと負の屈
    折率異方性を有する熱可塑性樹脂からなる位相差フィル
    ムを各々のフィルム面内の遅相軸が同一方向となるよう
    に積層して得られる位相差フィルムである請求項1記載
    の光学フィルム。
  13. 【請求項13】 電極を有する2枚のガラス基板の少な
    くとも一方が透明であり、この2枚のガラス基板の間に
    正の誘電率異方性を有し、ツイスト角が60度〜120
    度であるネマチック液晶層を配置した液晶セルにおい
    て、液晶セルの上側及び/又は下側に請求項1に記載の
    光学フィルムを配置してなる液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 電極を有する2枚のガラス基板の少な
    くとも一方が透明であり、この2枚のガラス基板の間に
    正の誘電率異方性を有し、ツイスト角が180度〜27
    0度であるネマチック液晶層を配置した液晶セルにおい
    て、液晶セルの上側及び/又は下側に請求項1に記載の
    光学フィルムを配置してなる液晶表示装置。
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