JP3134559U - トローリーバッグ - Google Patents

Abstract

【課題】 スタンド集成体を広げることでプッシュカートへ変換することのできるトローリーバッグを提供する。
【解決手段】 トローリーバッグは、かばん本体１０、基台２０、ハンドル集成体３０、スタンド集成体５０から構成されており、かばん本体底部に固着された基台には前輪２５および後輪２５の４輪キャスターが付けられ、背部にはハンドル集成体３０が配置され、更に、基台２０およびハンドル集成体３０には、開いた状態にしたときに前記後輪２５と共に路面上を回転移動するキャスター５６の付いた筋交い部材リンク構造を有する折畳み式スタンド集成体５０が配置されていて、トローリーバッグをプッシュカート形態に広げることができることで、水平移動の力で前方に軽く押すだけでトローリーバッグが動かせるようになると共に、バッグが前方に位置するようになることで、盗難などの被害に遭遇するのを防ぐことができる。
【選択図】図１

Description

本考案はトローリーバッグに関し、更に具体的に説明すると、旅行などで路面上を手で引っ張って移動するタイプのトローリーバッグを更に持ち運び易く且つ安全性を高めるよう、トローリーバッグをプッシュカート（手押し車）の形態に変換できるようにしたスタンド集成体を有するトローリーバッグに関するものである。

旅行かばんは、普通、人々が旅行する場合に数多くの物品を詰め込むのに用いられる。物を一杯に詰め込んだ旅行かばんは人が持ち運ぶには重過ぎるため、キャスター付のトローリーバッグが開発された。
従来のトローリーバッグは、ケース本体と、前輪が２個、後輪が２個、そして、ハンドルとを含む。前輪および後輪が、かばんの底部に装着されていて、トローリーバッグが地面をスムーズに動けるようになる。
ハンドルは伸縮自在にケース本体に接続されている。トローリーバッグを運ぶ場合には、収容状態にあるハンドルを引き伸ばしてから、把手部を握り歩き出すことで、かばんを後方から引っ張って行く。

ハンドルを引っ張って移動するときには、トローリーバッグは前輪が持ち上がり傾斜した状態になり、後輪だけが地面についたまま回転移動してゆくので、キャスターの付いていないスーツケースよりも数段動かし易くなるが、それでもなお、腕にはある程度の負荷が掛かることは否めない。
また、トローリーバッグを引っ張って歩いている場合、かばん本体は常に使用者の背後にあり、視界から外れているので、不審者が近寄ってきてかばんの中身を盗んだり、かばんの中に何か物を隠し入れたり、というような不測の事態が起こり得る。
本考案は、このような従来の問題点を解消するようなトローリーバッグを提供することを目的とする。

上述の目的を達成するため、本考案のトローリーバッグは、かばん本体と、基台と、ハンドル集成体と、スタンド集成体を有し、基台本体にはかばん本体と前輪および後輪の合計４個のキャスターが付いていて、かばん本体にはハンドル集成体が配置され、更に、基台およびハンドル集成体には、広げてプッシュカート形態（手押し車式）に変換することのできるスタンド集成体が配設されている。

スタンド集成体は、上方端部が外側ブラケットの上方端部に旋廻可能に接続され且つ下方端部はスタンド用キャスターの付いた脚部が、左，右それぞれに配置されていて、脚部の下方部には、更に、後方筋交い部材の一端部が旋廻可能に接続され、後方筋交い部材の他端部は前方筋交い部材の一端部と旋廻可能に接続され、そして更に、前方筋交い部材の他端部は外側ブラケットの下方端部に旋廻可能に接続され、これにより、左，右両側の前方筋交い部材がそれぞれ、左，右後方筋交い部材と、左，右両外側ブラケットとに接続されることで、開閉可能な折畳み式筋交いリンク構造が形成されるもので、使用目的や周囲状況下で、このスタンド集成体を、トローリーバッグの背部に折り畳むことで引っ張って移動させる形式のトローリーバッグにするか、あるいは広げて手押し式のプッシュカート形態へ変換するか、を選択できるようにしたことを特徴とする。

本考案のトローリーバッグは、スタンド集成体を開くだけで簡単にプッシュカート形態に変換でき、前輪および後輪の４個のキャスターが全て路面に接することで大変に動かし易くなると共に、バッグが使用者の前方に来るので常に視界に入れておけるため、不審者がトローリーバッグの中の荷物を盗み取ったりするようなことが起き難くなる。

また、プッシュカート形態でのトローリーバッグの重量は、後方キャスターとスタンド用キャスターの間に位置付けられるようになるので、カート全体が安定していてひっくり返るようなことがないため、使用者は、荷物の重量に対してバランスを取ろうとして下方に或いは上方に余計な力を加えるといったような必要がなく、重い荷物でも前進する力のみでトローリーバッグを押すだけで楽に運べる。従って、肉体的にも取扱いが非常に楽になる。

また、本考案のトローリーバッグは、使用目的や周囲状況下で、引っ張って移動させる形式のトローリーバッグにするか、手押し式のプッシュカート形態へ変換するか、を選択することができるので、利用範囲が広がる。

以下、図面を参照しながら、本考案を更に説明する。

図１〜図３に示す本考案のトローリーバッグは、かばん本体１０、基台２０、ハンドル集成体３０、スタンド集成体５０から構成され、それなりの重量がある。
更に図５も参照しながら説明すると、基台２０がかばん本体１０の底部に固着されている。該基台２０下側には、前輪２５が２個、後輪２５が２個、それぞれ装着されていて、トローリーバッグを直立状態に保ち、且つ、路面部をスムーズに移動できるようにする。基台２０は内部が中空の構造であり、内部にトレー部２１が収容されるようになっている。基台２０に収容されたトレー部２１は基台２０の前方へ引き出し可能に設置されていて、トレー部２１を引き出すことにより更に別のかばんなどの荷物を載せることができるようになっていて、その前面には係止部２１１が配設されている。トレー部２１の前面に垂直に配置されたこの係止部２１１により、外側のかばん９０がトレー部２１に着実に保持される。

ハンドル集成体３０は、かばん本体１０の背面側に取り付けられていて、対応して配設された左右の外側ブラケット３１と、該外側ブラケット３１にそれぞれ伸縮可能に嵌合する左右の内側バーと、前記左右の内側ブラケット３２間に配設された横連結材である把手部３３とから構成されている。

左，右の外側ブラケット３１は中空部材から構成されており、かばん本体１０の背部の両サイドにそれぞれ配置されていて、各々のブラケット３１には上方端部および下方端部がある。各々の外側ブラケット３１の上方端部には、それぞれ、内側バー３２が入れ子式に嵌め込まれる。各々の内側バー３２には把手用の端部がある。そして、把手部３３が２本の内側バー３２のそれぞれの把手用端部に嵌められ横方向に連結されている。

トローリーバッグを、普通に引っ張りながら移動する状態で使用する場合は、ハンドル集成体３０の把手部３３を握れば、図１のように、トローリーバッグが傾くようになり、そのまま引っ張り続けることにより後輪２５の回転移動でバッグを楽に運べる。

更に、本考案では、基台２０およびハンドル集成体３０に、スタンド集成体５０が配設されていて、トローリーバッグをプッシュカート（手押し車）の形態に広げられるようになっている。
スタンド集成体５０は、左，右それぞれに、脚部５２と、スタンド用キャスター５６と、後方筋交い部材５３と、前方筋交い部材５４とがあり、そして更に、支持部材５９と、保持用環５１、接続棒５７、駆動棒５５、そして少なくとも１個の留め金５８とを有する。

左，右それぞれの脚部５２には上方端部および下方端部があり、該上方端部は外側ブラケット３１の上方端部に旋廻可能に接続され、該下方端部にはスタンド用キャスター５２が回転可能に取り付けられている。
後方筋交い部材５３は前方端部と後方端部を有し、該後方端部が脚部の下方端部に接続され、後方筋交い部材５３が各々の脚部５２に接続される。
前方筋交い部材５４は前方端部と後方端部を有し、該前方端部は外側ブラケット３１の下方端部に旋廻可能に接続され、該後方端部が後方筋交い部材５３の前方端部に旋廻可能に接続されることで、前方筋交い部材５４がそれぞれ後方筋交い部材５３と外側ブラケット３１とに接続されることで、筋交いリンク構造が形成される。

更に図４を参照すると、各外側ブラケット３１間に支持部材５９が接続されていて、その中央部に保持環５１が配設されている。接続棒５７は、前方筋交い部材５４を後方筋交い部材５３へ旋廻可能に接続するように、枢軸ピンとして機能するもので、後方筋交い部材の前方端部と前方筋交い部材の後方端部とに接続されている。これにより、後方筋交い部材５３と、該後方筋交い部材５３に接続された前方筋交い部材５４は互いに関して旋廻可能となる。

駆動棒５５は、上方端部と、底端部と、ノブ部分５５１があり、底端部のところで接続棒５７に旋廻可能に接続されており、上方端部は取付環５１の中を摺動可能にゆったりと通り抜けていて、上方端部にはノブ部分が配設されている。
更に、かばん本体１０の背部には留め金５８が少なくとも１個配設されており、接続棒５７が選択的に固定されるようになっている。

スタンド集成体５０を開いて広げるためには、使用者はまずノブ部分５５１を握り、駆動棒５５を押し下げると、接続棒が下方へ移動して、後方筋交い部材５３と前方筋交い部材５４が筋交いリンク構造へと互いに関して旋廻させられていく。
スタンド集成体５０が完全に開くと、トローリーバッグは、図２に示すように、４輪が地面上を転がる、後方キャスター２５，２５とスタンド用キャスター５６、５６とを備えた、プッシュカート形態になる。

このようにプッシュカート形態にすることで、トローリーバッグを前方へ押していくことができ、使用者の視界にバッグを常に入れておくことができるようになると共に、トローリーバッグを引っ張る場合には使用者の腕にかかるトローリーバッグ自体の重みも、スタンド集成体と後方キャスターとで支えられるようになり、負担が少なくなる。

また、スタンド集成体５０を折り畳んだ後は、接続棒５８が留め金５７に固定されるので、スタンド集成体５０が不用意に開くことはない。

本考案では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本考案に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本考案の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができ、従って本考案明の保護範囲は、実用新案登録請求の範囲で指定した内容を基準とする。

本考案のトローリーバッグの一実施例を示すハンドルを引き延ばし、斜め後方に傾け、引っ張って歩く状態にされた、本考案のトローリーバッグの使用状態を示す側面図。 図１の状態のトローリーバッグから、本考案のスタンド集成体を広げてプッシュカートにした使用状態を示す側面図。 図２の状態のトローリーバッグの背面図。 図１の折り畳まれて収容状態にあるスタンド集成体の一部拡大図。 図１のトローリーバッグの状態から、基台内部に収容されているトレーを引き出して、追加のバッグを載せて運べる状態にしたトローリーバッグの更なる使用状態を示す側面図。

符号の説明

１０ かばん本体
２０ 基台
２１ トレー部
２１１ 係止部
２５ 前輪，後輪
３０ ハンドル集生体
３１ 外側ブラケット
３２ 内側バー
３３ 把手部
５０ スタンド集成体
５１ 保持用環
５２ 脚部
５３ 後方筋交い部材
５４ 前方筋交い部材
５５ 駆動棒
５６ スタンド用キャスター
５７ 接続棒
５８ 留め金
５９ 支持部
９０ 追加の外側かばん

Claims (4)

1. 前方部、後方部、底部、両側部を備えた、内部中空構造のかばん本体と、
   前記かばん本体の底部に固着され、前記かばん本体の前方部及び後方部にそれぞれ配設される２個の前輪と２個の後輪が装着された基台と、
   前記かばん本体の後方部に接続されたハンドル集成体であって、前記かばん本体の両側部に隣接して、前記かばん本体の後方部の左，右両側部それぞれに配設された、上方端部および下方端部を有する中空の外側ブラケットと、
   前記左，右両側部に配設された外側ブラケットそれぞれの上方端部に入れ子式に嵌め込まれ、ハンドル用の端部を有する内側バーと、
   前記それぞれの内側バーのハンドル用端部の間に横方向に嵌め込まれ連結されるハンドルを有するハンドル集成体と、
   前記基台およびハンドル集成体に連結配置されるスタンド集成体であって、前記各々の外側ブラケットに旋廻可能に接続され、上端部と底端部とを有する左，右の両脚部と、
   前記各々の脚部の底端部に回転可能に取り付けられたスタンド用キャスターと、
   前記各々の脚部にそれぞれ接続され、前方端部と前記各々の脚部の底端部に旋廻可能に接続された後方端部とからなる後方筋交い部材と、
   前記各々の後方筋交い部材にそれぞれ接続され、更に前記各々の外側ブラケットにそれぞれ接続され、該外側ブラケットの下方端部に旋廻可能に接続された前方端部と、
   前記後方筋交い部材の前方端部に旋廻可能に接続される後方端部を有し、前記後方筋交い部材と共に筋交いリンク構造を形成する前方後方筋交い部材と、を有するスタンド集成体と、
   から構成されることを特徴とするトローリーバッグ。
2. 前記スタンド集成体は、更に、外側ブラケットの間に連結された支持部と、
   該支持部に取り付けられた保持用環と、前記後方筋交い部材の前方端部と前記前方筋交い部材との間に接続されて、後方筋交い部材と前方筋交い部材とを旋廻可能に接続する機能を有する接続棒と、下端部は前記接続棒に旋廻可能に接続されており、上端部は前記保持用環の中を摺動可能に伸長し、最上部にノブ部が配置されている駆動棒とからなることを特徴とする請求項１記載のトローリーバッグ。
3. 前記スタンド集成体は、更に、かばん本体の後方部に、前記接続棒を選択的に固定するための少なくとも１個の留め金を有することを特徴とする請求項２記載のトローリーバッグ。
4. 前記基台は中空であって、該中空部にトレー部材が基台の前方へ引き出し可能に設置され、トレー部材の前部には垂直方向に係止部が形成されていることを特徴とする請求項３記載のトローリーバッグ。