JP3134209U - 黒板用コンパス - Google Patents

Abstract

【課題】黒板に円を描いたり、円グラフを描いたりする黒板用コンパスを提供する。
【解決手段】下面に磁石を固定し、上面に全円分度器３を表示した円盤１の中心であって全円分度器３の支点位置に、透孔５を穿設すると共に、外周には同心円状の溝を形成し、この溝内に横長の定規板８の基端に形成した円孔９を回転自在に嵌合し、定規板８の長手方向には、略全長に亘って、中心線１０が全円分度器３の支点６と一致する直線引きの長孔１１を形成し、定規板８の上部と下部には、円盤１の透孔５からの距離が異なる多数のチョーク挿入孔１２を、上下交互に穿設すると共に、各チョーク挿入孔１２の近傍に円盤１の透孔５からの距離を示す数字１３を表示したことを特徴としている。
【選択図】図１

Description

本考案は、学校等において、黒板に円を描いたり、円内に放射線状の直線を描いたりする黒板用コンパスに関するものである。

上板の端部に吸着板を設け、上板の上面には目盛りを表示し、下板にはチョークを入れる穴を設け、下板の端部に下板と一体化した締付け具を上板の端部に嵌合し、上板の長手方向に沿って下板が動き、任意の位置で締付け具を締めることにより、上板と下板とが固定される黒板用コンパスが、実開昭５６−１４４６８８号公報に開示されている。

上記公知の黒板用コンパスは、締付け具を緩め、チョークを入れる穴が描こうとする円の半径の目盛り位置に合致するまで下板をスライドさせ、締付け具を締めて上板と下板を固定した後、吸着板により黒板に固定し、下板の穴に挿し込んだチョークを持って吸着板を中心として、一体化している上板と下板を回転させることにより、所定の大きさの円を描くものである。このように黒板に円を描くにも多くの操作をする必要があり、構造も複雑で製造コストが高価となるため、実用性に乏しかった。

また、紐の一端に紐止めビスを設けた固定盤を取付け、他端に長さ調節ビスと全円分度器の付いた固定盤を取付け、更にチョークを入れる鞘に取付けた輪環を、上記紐に移動自在に嵌合した黒板用多機能型紐式コンパスが、実用新案登録第３０４７３８６号公報に開示されている。

この黒板用多機能型紐式コンパスにより黒板に円を描くには、全円分度器と長さ調節ビスを備えた一方の固定盤を黒板に固定し、チョークを挟んだ鞘を他方の固定盤まで移動させた後、長さ調節ビスにより紐の長さを調節し、チョークを持って円を描くのである。また、円グラフを表示する場合は、全円分度器の所定角度の上に紐を合わせ、描いた円線上に印を付け、この印と円の中心点を、別の定規を用いて結んで、円グラフを描くのである。このように所定の大きさの円を描くには、長さ調節ビスを回転させて紐の長さを調節しなければならない不便がある。また、円グラフを描く場合は、別に直線定規を用意する必要がある。

実開昭５６−１４４６８８号公報 実用新案登録第３０４７３８６号公報

本考案は、学校等において、黒板に円を描いたり、円グラフを描いたりする黒板用コンパスを提供しようとするものである。

上記の目的を達成するために、請求項１の考案は、下面に磁石を固定し、上面に全円分度器を表示した円盤の中心であって全円分度器の支点位置に、チョークと略同径の透孔を穿設すると共に、外周には同心円状の溝を形成し、この溝内に横長の定規板の基端に形成した円孔を回転自在に嵌合し、定規板の巾方向の中央には、長手方向の略全長に亘り、チョークと略同一太さで中心線が前記全円分度器の支点と一致する直線引きの長孔を形成し、この長孔を挟んで定規板の上部と下部には、前記円盤の透孔からの距離が１０mmずつ異なり、チョークと略同径の多数のチョーク挿入孔を、上下交互に穿設すると共に、各チョーク挿入孔の近傍に前記円盤の透孔からの距離を示す数字を表示したことを特徴としている。

上記請求項１の黒板用コンパスは、円盤を磁力で黒板に固定し、定規板に設けたチョーク挿入孔にチョークを挿入し、このチョークの上端を持ち、円盤の透孔を中心に定規版を回転させて円を描くものであるが、チョーク挿入孔を定規板の上部と下部に交互に穿設したから、半径が１０mm単位で異なる円を個別に、或いは同心円状に描くことができるのである。また定規板の長孔は、その中心線が全円分度器の支点と一致するように形成したから、定規板を全円分度器の支点を中心として傾斜させ、長孔を利用して放射線を描くことができるのである。

また黒板に固定する円盤に、全円分度器と共に３６０度を、例えば１０等分、８等分、６等分するための等分目盛りを表示するときは、予め黒板に表示した円を等分割するための直線を描くことが可能できる。

本考案の請求項１の黒板用コンパスは、チョーク挿入孔を定規板の上部及び下部に透孔からの距離が１０mmずつ異なるように交互に配設したから、半径が１０mm単位で異なる円を個別に、或いは同心円状に簡単に描くことができる。更に定規板の長孔は、その中心線が全円分度器の支点と一致するように形成したから、定規板を全円分度器の支点を中心として傾斜させ、長孔内にチョークを挿入して所望角度の線引きをすることにより、円グラフを容易に表示することができる。

以下、図１、図２及び図３を参照して、請求項１の考案の実施形態を詳述する。図１は黒板用コンパスの平面図であり、図２は同上一部縦断正面図であり、図３は同上要部を示す拡大縦断面図である。

図中の符号１は、下面に複数個の磁石２を固定し、上面の外側に全円分度器３を、その内側に等分目盛り４を表示した発泡ポリプロピレン製の円盤であり、中央にはチョークと略同径の透孔５を穿設している。この透孔５の中心が全円分度器３の支点６と一致している。また円盤１の外周には、同心円状の溝７を形成している。

符号８は、横長に形成した発泡ポリプロピレン製の定規板であり、基端に形成した円孔９を上記円盤１の溝７内に回動自在に嵌合し、定規板８の巾方向の中央には、長手方向の略全長に亘り、チョークと略同一太さで中心線１０が前記全円分度器３の支点６と一致する直線引きの長孔１１を形成している。またこの長孔１１を挟んで定規板８の上部と下部には、前記円盤１の透孔５の中心からの距離が１０mmずつ異なり、チョークと略同径の多数のチョーク挿入孔１２を、上下交互に穿設すると共に、各チョーク挿入孔１２の近傍に、前記円盤１の透孔５（全円分度器３の支点６）からの距離を示す５cm，６cm，７cm，・・・・２５cmの数字１３を表示している。尚、符号１４は定規板８における長孔１１の傾斜角度を確認するための基準線であり、１５は吊下げ用の穴である。

この実施形態の黒板用コンパスは、円盤１を磁石２により黒板に固定し、描こうとする円の半径に相当する数字１３のチョーク挿入孔１２にチョークを差し込み、このチョークを持って定規板８を回転すれば、黒板に所定の大きさの円を描くことができる。また全円分度器３の目盛りに基準線１４を合わせ、長孔１１にチョークを入れて線引きすれば、所定角度に傾斜した直線とか透孔５を軸心とした放射線を容易に描くことができる。表示した円を放射状に６等分したい場合は、全円分度器３の内側に表示された等分目盛り４の６等分の目盛りに基準線１４を合わせ、長孔１１にチョークを入れて線引きすれば、容易に且つ正確に６等分することができる。

本考案の実施形態を示す黒板用コンパスの平面図である。 同上一部縦断正面図である。 同上要部を示す拡大縦断面図である。

符号の説明

１ 円 盤
２ 磁 石
３ 全円分度器
４ 等分目盛り
５ 透 孔
６ 支 点
７ 溝
８ 定規板
９ 円 孔
１０ 中心線
１１ 長 孔
１２ チョーク挿入孔
１３ 数 字
１４ 基準線
１５ 吊下げ用の穴

Claims (1)

1. 下面に磁石を固定し、上面に全円分度器を表示した円盤の中心であって全円分度器の支点位置に、チョークと略同径の透孔を穿設すると共に、外周には同心円状の溝を形成し、この溝内に横長の定規板の基端に形成した円孔を回転自在に嵌合し、定規板の巾方向の中央には、長手方向の略全長に亘り、チョークと略同一太さで中心線が前記全円分度器の支点と一致する直線引きの長孔を形成し、この長孔を挟んで定規板の上部と下部には、前記円盤の透孔からの距離が１０mmずつ異なり、チョークと略同径の多数のチョーク挿入孔を、上下交互に穿設すると共に、各チョーク挿入孔の近傍に前記円盤の透孔からの距離を示す数字を表示したことを特徴とする黒板用コンパス。

Images